JP2002114371A - バキュームコンベア - Google Patents

バキュームコンベア

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JP2002114371A
JP2002114371A JP2000311808A JP2000311808A JP2002114371A JP 2002114371 A JP2002114371 A JP 2002114371A JP 2000311808 A JP2000311808 A JP 2000311808A JP 2000311808 A JP2000311808 A JP 2000311808A JP 2002114371 A JP2002114371 A JP 2002114371A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 含水率の高い湿った粉体を空気輸送するに適
したバキュームコンベヤを提供する。 【解決手段】 バキュームコンベア(10)の入口管(2
0)は吸引室(18)の中央に指向させてある。吸引室(1
8)の上部には鉛直方向下方に向かってエアブラストを
噴射するエアブラスト装置(38)が設けてあり、吸引室
の内壁に付着して成長する粉体の塊り(50)をエアブラ
ストにより崩落させるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空吸引により粉
体を空気輸送するためのいわゆるバキュームコンベヤに
係り、特に、含水率の高い湿った粉体を空気輸送するに
適したバキュームコンベヤに関する。
【0002】
【従来の技術】産業界においては、製品の製造工程や種
々の処理工程において、含水率の高いいわゆる湿った粉
体を輸送しなければならない要請がある。例えば、フィ
ルタープレスやロータリプレスで脱水された顔料、微粉
炭、その他の粉体を乾燥工程へ送る場合がその例であ
る。
【0003】このような湿った粉体は流動性がないの
で、取り扱いが困難である。そこで、従来技術において
は、このような湿った粉体の輸送には、バケットコンベ
アのような機械的搬送装置が使用されている。しかしな
がら、バケットコンベアは一旦敷設したならば路線を変
更するのが容易でないので、輸送路設定の自由度がな
い。また、付着した湿った粉体が乾燥し固着するので、
バケットコンベアはメンテナンスに多大な手数を要し、
しばしば操業を停止して清掃しなければならない。
【0004】これに対し、真空吸引により粉体を空気輸
送するバキュームコンベヤには、輸送路線を比較的自由
に設定変更できる利点がある。そこで、含水率の高い粉
体をバキュームコンベヤで空気輸送できれば好都合であ
る。一般に、バキュームコンベアは、排出ダンパーで開
閉される閉鎖された吸引室を画成する本体と、吸引室に
開口する入口管と、吸引室内の空気を吸引する真空発生
装置とを備えている。入口管は円筒形の吸引室に対して
接線方向に開口させてあり、吸引室内に吸引された空気
に旋回流を発生させることにより、遠心力の作用により
粉体を空気流から分離するようになっている。遠心分離
された粗粒の粉体は吸引室の底部に落下し、排出ダンパ
ーを開けることによりバキュームコンベアから排出され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
バキュームコンベアで湿った粉体を空気輸送する場合に
は、湿った粉体は、吸引室内に形成された旋回空気流に
乗って旋回するうちに吸引室の内壁にベットリと付着
し、ブリッジを形成する。その結果、粉体の排出が不可
能ないし困難になる。本発明の目的は、含水率の高い湿
った粉体を円滑に空気輸送することの可能なバキューム
コンベアを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、排出ダンパー
で開閉される閉鎖された吸引室を画成する本体と、前記
吸引室に開口する入口管と、前記吸引室内の空気を吸引
する真空発生装置とを備えたバキュームコンベアにおい
て、前記入口管はそれを経て吸引室内に吸引された空気
流に旋回流が発生しないように吸引室のほぼ中央に指向
させ、前記吸引室の上部には鉛直方向下方に向かってエ
アブラストを噴射するエアブラスト装置を設けたことを
特徴とするものである。
【0007】このように吸引室内に旋回流が発生しない
ように入口管を吸引室のほぼ中央に向かって真直ぐに指
向させたので、入口管から空気流と共に吸引室内に吸引
された粉体は、吸引室の内壁のうち入口管の向かいの部
分に付着堆積し、粉体の塊りを形成する。図面を参照に
しながら後述するように、この粉体の塊りの一部は、エ
アブラスト装置からエアブラストを随時噴射することに
より崩壊せられ、落下するので、粉体の塊りが成長する
ことがなく、吸引室の内壁には限られた量の粉体しか付
着しない。
【0008】好ましい実施態様においては、バキューム
コンベアは真空発生装置が吸引室から吸引する空気を濾
過するフィルターを備え、エアブラスト装置はフィルタ
ーの下流側に配置されている。この実施態様では、エア
ブラスト装置はフィルターの逆流洗浄機構も兼ねてい
る。
【0009】他の実施態様においては、入口管は吸引室
のほぼ中央に指向させると共に、前記本体には上下方向
の衝撃又は振動を当該本体に与える手段を設ける。この
実施態様では、作動に伴い吸引室の内壁に付着した粉体
の塊りは、本体に印加される衝撃又は振動により随時崩
壊落下される。
【0010】
【発明の実施の形態】図1を参照するに、バキュームコ
ンベア10は、円筒形の胴部12と漏斗状の排出部14
からなる本体16を有し、本体16の内部には吸引室1
8が画成されている。胴部12には輸送用空気と粉体と
の混合物を吸引室18内に吸引するための入口管20が
溶接などにより固定してある。図3(A)から良く分か
るように、本発明に従い、入口管20は、吸引室18の
中央に向かって開口させてある。入口管20は、ステン
レス管或いは波形ホースなどからなる空気輸送管(図示
せず)を介して粉体源に接続することができる。
【0011】漏斗状排出部14の下部の開口は排出ダン
パー22によって開閉されるようになっており、定期的
に排出ダンパー22を開けることにより漏斗状排出部1
4に溜まった粉体を排出するようになっている。排出ダ
ンパー22は、例えば圧縮空気駆動のアクチュエータ2
4により揺動されるローラ付き揺動アーム26により開
閉される。
【0012】胴部12の上部縁には円形のフィルター支
持板28と蓋30が搭載してある。胴部12とフィルタ
ー支持板28と蓋30とは胴部12に取り付けた複数の
バックル32(図1には1つのみを示す)によって互い
に分離可能に締結されている。
【0013】フィルター支持板28にはフィルター34
が支持してある。フィルター34は図示したように複数
設けてもよいし、1つでもよい。フィルター34には、
図示した菊花型エレメントの外に、バッグフィルターそ
の他のフィルターも使用可能である。図示した例では、
菊花型フィルター34はフィルター支持板28の円形孔
に通してあり、そのフランジによりフィルター支持板2
8から懸垂してある。
【0014】フィルター支持板28と蓋30との間には
エアブラスト装置を配置するためのエアブラスト室36
が画成されている。エアブラスト装置は各フィルター3
4毎に設けてある。図2に示したように、夫々のエアブ
ラスト装置38は圧縮空気を貯蔵するアキュームレータ
タンク40と急速排気弁42で構成されており、急速排
気弁42はフィルター34の上部開口に指向させてあ
る。急速排気弁42はホース44を介してエアコンプレ
ッサのような圧縮空気源(図示せず)に接続することが
できる。
【0015】再び図1を参照するに、蓋30には真空発
生装置46を内蔵した制御装置48が搭載してある。真
空発生装置46は、例えば、エアコンプレッサからの圧
縮空気により作動するエジェクタを使用することができ
る。制御装置48は、ダンパー開閉用のアクチュエータ
24、急速排気弁42、およびエジェクタ46を所定の
タイミングとシーケンスで制御する。
【0016】このバキュームコンベア10の使用と作動
の態様を説明するに、先ず、空気輸送管の一端に吸引ノ
ズル(図示せず)を接続し、空気輸送管の他端をバキュ
ームコンベア10の入口管20に接続する。湿った粉体
の容器などに吸引ノズルを差し込み、制御装置48によ
りエジェクタ46を作動させると、吸引室18内に発生
した真空の作用により粉体と空気との混合物は吸引室1
8内に吸引される。吸引室18内の空気はフィルター3
4で濾過され、エジェクタ46から排気される。
【0017】粉体と空気との混合物を吸引室18に吸引
するに伴い、図1および図3(A)に示したように、粉
体の塊り50が胴部12の内壁に付着し、この塊り50
は吸引につれて次第に成長するであろう。制御装置48
は所定のタイミングでエジェクタ46を停止させ、アク
チュエータ24を作動させて排出ダンパー22を開放す
る。これにより、吸引室18内は大気圧になる。次い
で、制御装置48はエアブラスト装置38の急速排気弁
42を開き、アキュームレータタンク40内の圧縮空気
を一気に開放する。これにより発生したエアブラストは
フィルター34を逆流洗浄すると共に、エアブラストは
それまで成長していた粉体の塊り50に衝撃を与えるの
で、粉体の塊り50の一部は図1に示したように破壊さ
れ、崩壊落下する。このように粉体の塊り50が定期的
に破壊されるので、湿った粉体の塊り50が胴部12の
内壁に付着したとしても、塊り50は一定以上の厚さお
よびサイズに成長することがない。
【0018】これに対し、従来のバキュームコンベアで
は、図3(B)に示したように、入口管20は胴部12
に対して接線方向に開口させてあるので、吸引室内に吸
引された旋回流52の作用により、胴部12の内壁には
円周方向に粉体の塊り54が付着する。この塊り54は
胴部12の内壁に沿って付着しているので、吸引室18
の中央に作用するエアブラストの影響を受けにくい。ま
た、胴部12の内壁に円周方向に付着した粉体の塊り5
4はいわばアーチを組むので、エアブラストによって崩
壊させるのは困難である。その結果、図4に示したよう
に、胴部12および漏斗状排出部14の内壁に沿ってブ
リッジが生じ、粉体の排出を困難にするであろう。
【0019】これに対し、本発明のバキュームコンベア
10では、湿った粉体の塊り50は入口管20とはとは
反対側の胴部12の内壁に付着し、吸引室18の中央に
向かって成長しようとする過程でエアブラストにより確
実に破壊され、成長が阻害される。従って、粉体の排出
を阻害するような形態のブリッジを形成することがな
い。
【0020】図示しないが、他の実施態様においては、
エアブラスト装置に換えて、バキュームコンベアの本体
16にはバイブレータのような加振装置やノッカーのよ
うな衝撃発生装置を取付け、上下方向の振動又は衝撃を
定期的に本体16に与えるようにする。この構成でも、
作動に伴い吸引室の内壁に付着した粉体の塊りを随時崩
壊落下させすことにより、成長を防止することができ
る。
【0021】以上には本発明の特定の実施例を記載した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の修
正や変更を施すことができる。例えば、胴部12と漏斗
状排出部14の内側に微多孔性の流動化用隔膜を設け、
この隔膜を通じて胴部12および漏斗状排出部14内の
粉体に圧縮空気を吹き込むことにより粉体を流動化する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバキュームコンベアの断面図である。
【図2】図1に示したバキュームコンベアのエアブラス
ト装置の斜視図である。
【図3】(A)は図1のIII−III線に沿った断面図、
(B)は図4のIV−IV線に沿った断面図である。
【図4】従来のバキュームコンベアの断面図である。
【符号の説明】
10: バキュームコンベア 18: 吸引室 20: 入口管 22: 排出ダンパー 34: フィルター 38: エアブラスト装置 46: 真空発生装置(エジェクタ) 50: 湿った粉体の塊り

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排出ダンパーで開閉される閉鎖された吸
    引室を画成する本体と、前記吸引室に開口する入口管
    と、前記吸引室内の空気を吸引する真空発生装置とを備
    えたバキュームコンベアにおいて:前記入口管はそれを
    経て吸引室内に吸引された空気流に旋回流が発生しない
    ように吸引室のほぼ中央に指向させてあり、前記吸引室
    の上部には鉛直方向下方に向かってエアブラストを噴射
    するエアブラスト装置を設けてあり、もって、作動に伴
    い吸引室の内壁に付着した粉体の塊りをエアブラストに
    より随時崩壊落下させるようになっていることを特徴と
    するバキュームコンベア。
  2. 【請求項2】 バキュームコンベアは真空発生装置が吸
    引室から吸引する空気を濾過するフィルターを備え、前
    記エアブラスト装置はフィルターの下流側に配置されて
    いてフィルターの逆流洗浄をも行うことを特徴とする請
    求項1に基づくバキュームコンベア。
  3. 【請求項3】 排出ダンパーで開閉される閉鎖された吸
    引室を画成する本体と、前記吸引室に開口する入口管
    と、前記吸引室内の空気を吸引する真空発生装置とを備
    えたバキュームコンベアにおいて:前記入口管はそれを
    経て吸引室内に吸引された空気流に旋回流が発生しない
    ように吸引室のほぼ中央に指向させ、前記本体には上下
    方向の衝撃を当該本体に与える手段を設け、もって、作
    動に伴い吸引室の内壁に付着した粉体の塊りを随時崩壊
    落下させるようにしたことを特徴とするバキュームコン
    ベア。
  4. 【請求項4】 排出ダンパーで開閉される閉鎖された吸
    引室を画成する本体と、前記吸引室に開口する入口管
    と、前記吸引室内の空気を吸引する真空発生装置とを備
    えたバキュームコンベアにおいて:前記入口管はそれを
    経て吸引室内に吸引された空気流に旋回流が発生しない
    ように吸引室のほぼ中央に指向させ、前記本体には上下
    方向の振動を当該本体に与える手段を設け、もって、作
    動に伴い吸引室の内壁に付着した粉体の塊りを随時崩壊
    落下させるようにしたことを特徴とするバキュームコン
    ベア。
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