JP2002114193A - 水ジェット推進艇のエンジン制御装置 - Google Patents

水ジェット推進艇のエンジン制御装置

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JP2002114193A
JP2002114193A JP2001210372A JP2001210372A JP2002114193A JP 2002114193 A JP2002114193 A JP 2002114193A JP 2001210372 A JP2001210372 A JP 2001210372A JP 2001210372 A JP2001210372 A JP 2001210372A JP 2002114193 A JP2002114193 A JP 2002114193A
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English (en)
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Isao Sugano
功 菅野
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Yamaha Marine Co Ltd
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Sanshin Kogyo KK
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 転覆検出用センサーの誤作動を防止する。 【解決手段】 エンジンコントロールユニット28によ
り、転覆検出用センサー29で転覆が検出されてもエン
ジン回転数がプレーニングを開始する回転数以上のとき
は、エンジン6を停止させないように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水ジェット推進艇
のエンジン制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水ジェット推進艇は、艇体内に搭載され
たエンジンで駆動されるジェット推進機のインペラで発
生する噴流を噴射ノズルから後方に噴射することにより
推進するものである。
【0003】上記のような水ジェット推進艇は、船体の
下部が水中に没して、水を掻き分けながら航走する排水
量航走状態(トローリング)から、水面に対して船体が
大きい傾角の前上がり姿勢で航走する遷移航走状態を経
た後に、水面に対して船体が小さい傾角のほぼ一定の前
上がり姿勢で完全滑走航走状態(プレーニング)とな
る。
【0004】そして、図9に示すように、最高エンジン
回転数が10000rpmのエンジンでは、1000r
pm付近がアイドル回転数で、6500rpm付近から
遷移航走を開始し、7500rpm付近からプレーニン
グを開始する。
【0005】上記のような水ジェット推進艇では、エン
ジンに海水中の水分や塩分によって腐食される部材が多
いために、艇体が転覆したときにエンジン内に海水が浸
入しないよう対策を強化する必要がある。
【0006】このため、艇体が転覆したことを転覆検出
用センサーで検出したときにエンジンを停止させて、海
水が吸気口からエンジン内に吸い込まれないようにした
ものが提案されている(特開平8−49596号公報参
照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水ジェ
ット推進艇は、高速でプレーニング(滑走)しながら急
旋回やジャンプ等を繰り返すことによるアクロバチック
な操縦を楽しむものであって、急旋回時の重力(G)や
ジャンプ後の着水の衝撃等によって転覆検出用センサー
が誤作動すると、エンジンが停止してしまうという不具
合がある。
【0008】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたもので、転覆検出用センサーの誤作動を防止
した水ジェット推進艇のエンジン制御装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、艇体内にエンジンを搭載するとともに、
艇体が転覆したことを検出する転覆検出用センサーが設
けられ、この転覆検出用センサーの検出に応じてエンジ
ンを停止させるように制御する水ジェット推進艇のエン
ジン制御装置であって、上記転覆検出用センサーで転覆
が検出されてもエンジン回転数がプレーニングを開始す
る回転数以上のときは、エンジンを停止させないように
制御する制御装置を備えていることを特徴とする水ジェ
ット推進艇のエンジン制御装置を提供するものである。
【0010】本発明によれば、制御装置により、転覆検
出用センサーで転覆が検出されてもエンジン回転数がプ
レーニングを開始する回転数以上のときは、エンジンを
停止させないように制御するようにしたから、高速のプ
レーニング時の急旋回やジャンプ等で転覆検出用センサ
ーが誤作動しても、エンジン回転数がプレーニングを開
始する回転数以上であるのでエンジンは停止されない
が、プレーニング以下の低速で転覆して操縦者が操舵ハ
ンドルを握ったままで落水しているようなときには、エ
ンジンが停止されて海水が吸気口からエンジン内に吸い
込まれるおそれがなくなる。
【0011】請求項2のように、上記制御装置は、転覆
検出用センサーで転覆が検出され、かつエンジン回転数
がプレーニングを開始する回転数より低い回転数で一定
時間が経過した後にエンジンを停止させる構成とすれ
ば、プレーニング以下の低速で推進中に、大きな波のう
ねりで艇体が転覆直前まで傾いて転覆検出用センサーが
誤作動したような場合でも、大きな波のうねりがおさま
って艇体が復原するまでの間のような一定時間が経過し
た後でないとエンジンが停止されないので、このような
場合にエンジンが停止してしまうという不具合がなくな
る。
【0012】請求項3のように、ランヤードの係合部が
外れたときにエンジンを停止させるランヤードスイッチ
が設けられている構成とすれば、プレーニング中のよう
な高速時に転覆して操縦者が落水すれば、ランヤードの
係合部がランヤードスイッチから外れてエンジンが停止
され、低速時に転覆すると転覆検出センサーによってエ
ンジンが停止されるので、全ての領域で海水が吸気口か
らエンジン内に吸い込まれるのが確実に防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0014】図1に示すように、水ジェット推進艇1
は、ハル部材2とデッキ部材3とがその周縁部で接合さ
れて艇体4が構成されて、この艇体4の内部の前後方向
のほぼ中央位置に形成されたエンジンルーム5には4サ
イクル4気筒のエンジン6が搭載され、このエンジン6
の前方には燃料タンク7が設置されるとともに、エンジ
ンルーム5の後方でバルクヘッド8で仕切られたポンプ
ルーム9にはジェット推進機10が設置されている。
【0015】上記デッキ部材3の前上部には操舵ハンド
ル12が設けられ、このデッキ部材3の後上部にはシー
ト台13が設けられ、このシート台13の上部には前後
方向の跨座式シート14が着脱可能に取付けられてい
る。なお、15a,15bは、ベンチレーションダクト
である。
【0016】上記エンジン6のクランク軸16にはカッ
プリング17を介してインペラ軸18が連結され、この
インペラ軸18には、上記ジェット推進機10のインペ
ラハウジング10aに収容されたインペラ(不図示)が
取付けられ、このインペラハウジング10aの後端部に
噴射ノズル19aが設けられ、この噴射ノズル19aに
ディフレクター19bが取付けられている。
【0017】そして、エンジン6で駆動されるジェット
推進機10のインペラで発生した噴流を噴射ノズル19
aから後方に噴射することにより艇体4が推進されると
ともに、跨座式シート14に跨った乗員が操舵ハンドル
12を操作して噴射ノズル19aのディフレクター19
bを左右に揺動させることにより旋回されるようにな
る。
【0018】上記エンジン6は、クランク軸16が艇体
4の前後方向に延在するようにハル部材2に設置され、
このエンジン6の左舷側には、シリンダヘッドの吸気ポ
ートに接続される気筒毎の吸気管21と、これら吸気管
21の上流端に接続される吸気チャンバー22とが設け
られるとともに、エンジン6の前方には吸気サイレンサ
ー23が設けられ、この吸気サイレンサー23と吸気チ
ャンバー22とが吸気ダクト24を介して接続されてい
る。
【0019】また、上記エンジン6の右舷側には、シリ
ンダヘッドの排気ポートに接続される排気管25が設け
られ、この排気管25はエンジン6の後方に延在されな
がらバルクヘッド8を貫通してポンプルーム9内のウォ
ーターロック26に接続され、このウォーターロック2
6の排出管26aは艇外に接続されている。
【0020】上記バルクヘッド8のエンジンルーム5側
の上部にはエンジンコントロールユニット(制御装置)
28が設置されるとともに、バルクヘッド8のポンプル
ーム9側の上部には、後述する振り子29aが艇体4の
幅方向に揺動するように転覆検出スイッチ29が設置さ
れている。
【0021】この転覆検出スイッチ29は、図2に示す
ように、振り子29aが2つのストッパー29b,29
cの間で揺動自在になるように設けられて、この振り子
29aがいずれかのストッパー29b,29cで揺動が
規制されたときにON(転覆検出)状態となり、ストッ
パー29b,29cの間にあるときはOFF状態にな
る。
【0022】上記エンジンコントロールユニット28に
は、図3に示すように、上記転覆検出スイッチ29と、
エンジン6のクランク軸16からエンジン回転数を検出
するエンジン回転数検出センサー(又はスロットルバル
ブ軸からスロットルバルブ開度を検出するスロットル開
度センサー)30と、ランヤードスイッチ31と、エン
ジンストップスイッチ32(図5参照)とが接続される
とともに、エンジンコントロールユニット28から出力
されるエンジン停止信号で点火プラグへの給電が停止又
は燃焼噴射弁への燃焼供給が停止されることにより、エ
ンジン6が停止されるようになる。
【0023】上記操舵ハンドル12には、図7(a)に
詳細に示すように、左側グリップ12aの近傍に大径部
12bが取付けられ、この大径部12bにはランヤード
スイッチ31とエンジンスタータースイッチ42とが設
けられている。
【0024】図7(b)に示すように、ランヤード50
は、ロープ50cと、操縦者の手首に取付ける取付け部
50bと、上記ランヤードスイッチ31に係合させる係
合部50aとで構成されている。そして、係合部50a
をランヤードスイッチ31に係合させた状態(図7
(a)の状態)で、スタータースイッチ42を押してオ
ンしたときにエンジン6が始動するとともに、ランヤー
ド50の係合部50aがランヤードスイッチ31から外
れた時にエンジン6が停止するように上記エンジンコン
トロールユニット28で制御される。
【0025】上記ランヤード50及びランヤードスイッ
チ31は、具体的には、図8(b)に示すように、ラン
ヤード50の係合部50aをランヤードスイッチ31に
係合させた時に(矢印a参照)、ランヤードスイッチ3
1の下側接点31bが上昇(矢印b参照)して上側接点
31aに接触することにより、ランヤードスイッチ31
がオンするようになり、このランヤードスイッチ31が
オンの状態でスタータースイッチ42をオンしたときに
エンジン6が始動するようになる。
【0026】また、図8(a)に示すように、ランヤー
ド50の係合部50aがランヤードスイッチ31から外
れた時に(矢印c参照)、ランヤードスイッチ31の下
側接点31bが下降(矢印d参照)して上側接点31a
から離れることにより、ランヤードスイッチ31がオフ
するようになり、このランヤードスイッチ31がオフの
状態でエンジン6が停止するようになる。
【0027】上記のように構成した水ジェット推進艇1
のエンジンコントロールユニット28において、転覆検
出用センサー29が艇体4の転覆を検出し、かつエンジ
ン回転がプレーニングを開始する回転数より低い回転数
のときにエンジン6を停止させる制御を図4のフローチ
ャートに基づいて説明する。
【0028】ステップS1でスタートし、ステップS2
でエンジン回転数検出センサー30により、現在のエン
ジン回転数がプレーニングを開始する回転数(例えば7
500rpm)より低い回転数A以下か否かを判定す
る。なお、エンジン回転数検出センサー30に代えて、
スロットル開度検出センサーにより、現在のエンジン回
転数がプレーニングを開始する回転数より低い回転数A
以下か否かを判定することも可能である。この場合のス
ロットル開度は例えば30度以下である。
【0029】ステップS2でYESであれば、ステップ
S3で転覆検出スイッチ29がON(転覆検出)か否か
を判定する。この場合の艇体4の傾きは、例えば復原限
界を超える90度以上である。
【0030】ステップS3でYESであれば、ステップ
S4で転覆検出スイッチ29が転覆を検出したON状態
が一定時間(例えば0.5秒)経過したか否かを判定す
る。
【0031】そして、ステップS4でYESであれば、
ステップS5で、点火プラグへの給電停止又は燃焼噴射
弁への燃焼供給停止により、エンジン6が停止されるよ
うになる。
【0032】このように、転覆検出用スイッチ29が艇
体4の転覆を検出し、かつ現在のエンジン回転数がプレ
ーニングを開始する回転数より低い回転数A以下のとき
にエンジン6が停止されるようになる。
【0033】すなわち、高速のプレーニング時の急旋回
やジャンプ等で転覆検出用スイッチ29が誤作動して
も、このような場合のエンジン回転数は、プレーニング
を開始する回転数より低い回転数A以上であるのでエン
ジン6が停止されることはない。
【0034】また、プレーニング中のような高速時に転
覆して操縦者が落水すれば、ランヤード50の係合部5
0aがランヤードスイッチ31から外れるので、ランヤ
ードスイッチ31がオフしてエンジン6が停止されるよ
うになる。なお、高速のプレーニング時に転覆して操縦
者が落水すれば、ランヤード50の係合部50aがラン
ヤードスイッチ31から外れてエンジン6が確実に停止
されることから、現在のエンジン回転数がプレーニング
を開始する回転数より低い回転数A以上であるときには
転覆検出用スイッチ29を作動させないように制御する
こともできる。
【0035】そして、プレーニング以下の低速で転覆し
て操縦者が操舵ハンドル12を握ったままで落水してい
るようなときに、ランヤード50の係合部50aがラン
ヤードスイッチ31から外れなくてエンジン6が停止さ
れないが、上述のように転覆検出用スイッチ29が艇体
4の転覆を検出し、かつ現在のエンジン回転数がプレー
ニングを開始する回転数より低い回転数A以下であるの
で、エンジン6が確実に停止されることにより、海水が
吸気口からエンジン6内に吸い込まれるおそれがなくな
るのである。
【0036】このように、高速から低速の全ての領域で
海水が吸気口からエンジン6内に吸い込まれるのが確実
に防止できる。
【0037】また、上記ステップS4において、転覆検
出用スイッチ29で転覆が検出され、かつ現在のエンジ
ン回転数がプレーニングを開始する回転数より低い回転
数A以下のときに、一定時間が経過した後にエンジン6
を停止させるようにすることにより、プレーニング以下
の低速で推進中に、大きな波のうねりで艇体4が転覆直
前まで傾いて転覆検出用スイッチ29が作動したような
場合でも、大きな波のうねりがおさまって艇体4が復原
するまでの間のような一定時間が経過した後でないとエ
ンジン6が停止されないので、このような場合にエンジ
ン6が停止してしまうという不具合がなくなる。
【0038】図4(後述する図6でも同じ)のフローチ
ャートの説明において、ステップS2(図6ではステッ
プS16)で、現在にエンジン回転数がプレーニングを
開始する回転数(例えば7500rpm)より低い回転
数A以下か否かを判定したが、これは最適な場合であっ
て、図9のエンジン回転数と航走状態との関係を示す図
を参照すれば、遷移航走を開始する回転数(例えば65
00rpm)より低い回転数A以下か否かを判定するこ
とも可能であるし、遷移航走状態を開始する付近の回転
数(例えば5750〜6250rpm)より低い回転数
A以下か否かを判定することも可能である。
【0039】また、上記エンジン回転数Aは、例えば2
000rpm(インペラ回転数で1400rpm)程度
が適当である。
【0040】さらに、ステップS4は省略することが可
能である。
【0041】一方、上記転覆検出スイッチ29が故障し
た場合のフュールセーフ制御について説明する。
【0042】上記転覆検出スイッチ29の故障原因とし
ては、断線とショートとがあり、断線のときは艇体4が
転覆しても転覆検出スイッチ29がOFF状態であり、
ショートのときは艇体4が転覆していなくても転覆検出
スイッチ29がON状態である。
【0043】上記転覆検出スイッチ29は、ONのとき
は電圧が例えば0V、OFFのときは電圧が例えば5V
(または12V)、断線のときは電圧が例えば2.5V
(または6V)(ONとOFFとの中間)となるように
予め設定されていて、この中間電圧であれば断線による
故障であると判断できる。
【0044】また、始動時(転覆後に艇体4を復原させ
て再始動する場合も含まれる)に転覆検出スイッチ29
がONとなっていること自体がおかしいことから、この
状態であればショートによる故障であると判断できる。
【0045】図5に示すように、フュールセーフ制御回
路には、電源(バッテリー)40に対してメインリレー
41とスタータスイッチ42と転覆検出スイッチ29と
スタータリレー43とが設けられて、スタータスイッチ
42をONするとメインリレー41がONされ、その後
スタータスイッチ42をOFFしても、スタータリレー
43でメインリレー41のONが保持される。
【0046】そして、転覆検出スイッチ29が正常の場
合には、図1〜図4で説明したような転覆検出スイッチ
29の作動制御が行われるが、転覆検出スイッチ29が
故障した場合のフュールセーフ制御を図6のフローチャ
ートに基づいて説明する。
【0047】ステップS11でスタートし、ステップS
12で始動時に転覆検出スイッチ29が故障であるか否
かが判定され、YES(故障)であれば、ステップS1
3でブザー/警告ランプ37が駆動されて、操縦者に転
覆検出スイッチ29が故障であることを報知させる。
【0048】また、ステップS12でNOであれば、ス
テップS14で運転中に転覆検出スイッチ29が故障で
あるか否かが判定され、YES(故障)であれば、ステ
ップS15でブザー/警告ランプ37が駆動されて、操
縦者に転覆検出スイッチ29が故障であることを報知さ
せる。
【0049】そして、ステップS16でエンジン回転数
検出センサー30により、現在のエンジン回転数がプレ
ーニングを開始する回転数(例えば7500rpm)よ
り低い回転数A以下か否かを判定し、YESであれば、
ステップS17で、点火プラグ36への給電停止又は燃
焼噴射弁35への燃焼供給停止により、エンジン6が停
止されるとともに、ステップS18で一定時間(例えば
30秒)経過後に電源がOFFされるようになる。
【0050】この一定時間経過後に電源をOFFする制
御は、図5に示したエンジンコントロールユニット28
において、エンジン6の停止後、タイマーなどで一定時
間経過後にメインリレー制御回路41aによってメイン
リレー41をOFFすることにより行われる。
【0051】このように、転覆検出用スイッチ29が始
動時に故障しているときは、ブザー/警告ランプ37に
よる報知は止まらないので(ステップS13)、操縦者
に運転を開始する前に転覆検出スイッチ29を点検・交
換するように促すことができる。
【0052】また、転覆検出スイッチ29が運転中に故
障したときは(ステップS14)、まず、ブザー/警告
ランプ37により報知するとともに(ステップS1
5)、現在のエンジン回転数がプレーニングを開始する
回転数以下のときに(ステップS16)、点火プラグ3
6への給電停止又は燃焼噴射弁35への燃焼供給停止に
より、エンジン6を停止させる(ステップS17)。す
なわち、現在のエンジン回転数がプレーニングを開始す
る回転数より低い回転数以上、つまりプレーニング中に
不意にエンジン6を停止させないで、プレーニングを開
始する回転数より低い回転数以下まで現在のエンジン回
転数が下がった後にエンジン6を停止させることによ
り、操縦者に転覆検出スイッチ29に異常があることを
確実に知らしめることができる。
【0053】さらに、エンジン6の停止と同時に電源が
OFFされないで、一定時間経過後に電源をOFFする
ことにより(ステップS18)、この時間内ではブザー
/警告ランプ37により引き続いて報知されるので、操
縦者に転覆検出スイッチ29に異常があることを繰り返
して知らしめることができる。
【0054】そして、停止したエンジン6を再始動する
と、転覆検出用スイッチ29が始動時に故障しているこ
とになるから(ステップS12でYES)、ブザー/警
告ランプ37による報知は止まらないので(ステップS
13)、操縦者に転覆検出スイッチ29に異常があるこ
とをさらに繰り返して知らしめることができる。
【0055】この再始動時のブザー/警告ランプ37に
よる報知では、エンジン6は再始動可能であるから、操
縦者は艇体4が転覆しないよう注意深く運転しながらリ
ンプホーム(帰港)して、転覆検出スイッチ29を点検
・交換できるようになる。
【0056】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明は、制御装置により、転覆検出用センサーで転覆が検
出されてもエンジン回転数がプレーニングを開始する回
転数以上のときは、エンジンを停止させないように制御
するようにしたから、高速のプレーニング時の急旋回や
ジャンプ等で転覆検出用センサーが誤作動しても、エン
ジン回転数がプレーニングを開始する回転数以上である
のでエンジンは停止されないが、プレーニング以下の低
速で転覆して操縦者が操舵ハンドルを握ったままで落水
しているようになときには、エンジンが停止されて海水
が吸気口からエンジン内に吸い込まれるおそれがなくな
る。
【0057】また、転覆検出用センサーで転覆を検出
し、かつエンジン回転数がプレーニングを開始する回転
数より低い回転数で一定時間が経過した後にエンジンを
停止させる構成とすれば(請求項2)、プレーニング以
下の低速で推進中に、大きな波のうねりで艇体が転覆直
前まで傾いて転覆検出用センサーが誤作動したような場
合でも、大きな波のうねりがおさまって艇体が復原する
までの間のような一定時間が経過した後でないとエンジ
ンが停止されないので、このような場合にエンジンが停
止してしまうという不具合がなくなる。
【0058】さらに、ランヤードの係合部が外れたとき
にエンジンを停止させるランヤードスイッチが設けられ
ている構成とすれば(請求項3)、プレーニング中のよ
うな高速時に転覆して操縦者が落水すれば、ランヤード
の係合部がランヤードスイッチから外れてエンジンが停
止され、低速時に転覆すると転覆検出センサーによって
エンジンが停止されるので、全ての領域で海水が吸気口
からエンジン内に吸い込まれるのが確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水ジェット推進艇の一部破断側面図である。
【図2】 転覆検出スイッチの正面図である。
【図3】 転覆検出スイッチの作動制御ブロック図であ
る。
【図4】 転覆検出スイッチの作動制御フローチャート
である。
【図5】 転覆検出スイッチのフュールセーフ制御ブロ
ック図である。
【図6】 転覆検出スイッチのフュールセーフ制御フロ
ーチャートである。
【図7】 (a)は操舵ハンドルの要部斜視図、(b)
はランヤードの斜視図である。
【図8】 ランヤードスイッチと電源スイッチであり、
(a)はランヤードの係合部を外した時の側面図、
(b)はランヤードの係合部を係合させた時の側面図で
ある。
【図9】 エンジン回転数と航走状態との関係を示す図
である。
【符号の説明】
1 水ジェット推進艇 4 艇体 6 エンジン 28 エンジンコントロールユニット(制御装置) 29 転覆検出スイッチ(センサー) 30 エンジン回転数検出センサー 31 ランヤードスイッチ 50 ランヤード 50a 係合部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 艇体内にエンジンを搭載するとともに、
    艇体が転覆したことを検出する転覆検出用センサーが設
    けられ、この転覆検出用センサーの検出に応じてエンジ
    ンを停止させるように制御する水ジェット推進艇のエン
    ジン制御装置であって、 上記転覆検出用センサーで転覆が検出されてもエンジン
    回転数がプレーニングを開始する回転数以上のときは、
    エンジンを停止させないように制御する制御装置を備え
    ていることを特徴とする水ジェット推進艇のエンジン制
    御装置。
  2. 【請求項2】 上記制御装置は、転覆検出用センサーで
    転覆が検出され、かつエンジン回転数がプレーニングを
    開始する回転数より低い回転数で一定時間が経過した後
    にエンジンを停止させる請求項1記載の水ジェット推進
    艇のエンジン制御装置。
  3. 【請求項3】 ランヤードの係合部が外れたときにエン
    ジンを停止させるランヤードスイッチが設けられている
    請求項1または請求項2記載の水ジェット推進艇のエン
    ジン制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11904988B2 (en) 2020-12-08 2024-02-20 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Watercraft

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