JP2016037224A - ジェット推進艇 - Google Patents

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Abstract

【課題】リバースゲート位置が制御位置と異なる場合にエラーが発生したと判定でき、適切な制御を行うことができるジェット推進艇を提供する。【解決手段】シフトアクチュエータが駆動されていると判別された場合(S52:YES)には、ECUは、移動エラーが発生したか否かを判別する。具体的には、シフトポジションセンサの出力値が所定時間以上変化していないと判別された場合(S53:NO)には、ECUは移動エラーが発生したと判定する。また、シフトポジションセンサの出力値の単位時間当たりの変化量が所定値以下であると判別された場合には(S54:YES)、ECUは移動エラーが発生したと判定する。また、シフトアクチュエータの回転方向がECUによって指示されている回転方向と逆方向であると判別された場合には(S55:YES)、ECUは移動エラーが発生したと判定する。【選択図】図15A

Description

この発明は、ジェット推進艇に関する。
特許文献1は、エンジンと、エンジンによって駆動されるジェットポンプと、リバースゲートと、リバースゲートを移動させるための電動モータ(シフトアクチュエータ)と、リバースゲートのシフト位置を検出するための3つのリミットスイッチと含む、パーソナルウォータークラフトを開示している。シフトアクチュエータとしての電動モータは、前進位置、中立位置および後進位置にリバースゲートを移動させる。このパーソナルウォータークラフトでは、リバースゲートが前進位置以外の位置にあるときには、エンジンの回転速度が制限される。
特許文献2は、エンジンと、エンジンによって駆動されるジェットポンプと、リバースゲートと、リバースゲートを移動させるためのリバースゲート移動機構と、リバースゲートを操作するためのシフト部材(リバースゲート操作子)と、ECUとを含む、ジェット推進艇を開示している。リバースゲート移動機構は、前進位置と後進位置との間でリバースゲートを移動させる。リバースゲート移動機構は、電動モータと、電動モータの動力をリバースゲートに伝達するための伝達機構とを含む。リバースゲート操作子は、リバースゲートに機械的には連結されていない。ECUはリバースゲート操作子の操作に応じて、リバースゲート移動機構(電動モータ)を制御することにより、リバースゲートを移動させる。このジェット推進艇は、リバースゲート移動機構が故障した場合に、前進移動が可能となるように、リバースゲートを前進位置に退避させる機能(前進位置退避機能)を備えている。
米国特許第6547611号明細書 特開2014-80041号公報 米国特許出願公開第2013/0344754号明細書
特許文献1には、リバースゲート位置が制御位置と一致しない場合は、想定されていない。
特許文献2に記載の前進位置退避機能は、リバースゲート移動機構が故障した場合には有効である。しかしながら、特許文献2に記載のジェット推進艇のように、リバースゲートが電動モータ等のアクチュエータによって移動されるジェット推進艇では、リバースゲート移動機構が正常であっても、リバースゲート位置が制御位置と一致しなくなるおそれがある。例えば、リバースゲートの移動中にその移動を妨げる障害物が挟まった場合や、外力によってリバースゲート位置がずれた場合には、リバースゲート移動機構が正常であっても、リバースゲート位置と制御位置とが一致しなくなる。また、このようなジェット推進艇では、リバースゲート操作子がリバースゲートに機械的に連結されていないため、操作者は、リバースゲート位置が制御位置に一致していないことに気づき難い。
この発明の一実施形態は、リバースゲート位置が制御位置と異なる場合にエラーが発生したと判定でき、適切な制御を行うことができるジェット推進艇を提供する。
この発明の一実施形態は、船体を有するジェット推進艇であって、原動機と、前記原動機によって駆動され、噴射口から水を噴射するジェットポンプと、前記ジェットポンプから噴射された噴流の向きを変更するリバースゲートと、前記リバースゲートの位置を複数のシフト位置に切り替えるシフトアクチュエータと、前記リバースゲートの位置を検出するリバースゲート位置検出ユニットと、制御ユニットとを含む、ジェット推進艇を提供する。前記複数のシフト位置は、前記噴流の向きが前記船体の後方となる前進位置と、前記噴流の向きが前記船体の前方となる後進位置と、それらの間の所定の中立位置とを含む。前記制御ユニットは、前記リバースゲートの目標シフト位置を設定し、前記シフトアクチュエータを制御して前記リバースゲートを前記目標シフト位置に移動させるシフト制御を実行し、前記リバースゲート位置検出ユニットによって検出される位置が制御位置と異なる場合にエラーが発生したと判定するエラー判定を実行するようにプログラムされている。
この構成では、リバースゲート位置が制御位置と異なる場合にエラーが発生したと判定できる。これにより、リバースゲート位置が制御位置と異なる場合に、適切な制御を行うことが可能となる。
この発明の一実施形態では、前記制御ユニットは、前記シフト制御によって前記リバースゲートの移動のために前記シフトアクチュエータが駆動されている間に前記エラーが発生したと判定したときには、前記シフトアクチュエータを制御して、前記シフト制御による前記リバースゲートの移動を停止し、停止前の前記リバースゲートの移動方向とは反対方向に向けて前記リバースゲートを移動させる移動エラー処理を実行するようにプログラムされている。
この構成では、シフトアクチュエータが駆動されているときに、リバースゲートの移動を妨げるような障害物が存在する場合、リバースゲートの移動を停止させることができる。また、停止前のリバースゲートの移動方向とは反対方向に向けてリバースゲートを移動させることができる。これにより、障害物を解放することができるので、エラーを解消させることが可能となる。
この発明の一実施形態では、前記制御ユニットは、前記シフト制御によって前記リバースゲートの移動のために前記シフトアクチュエータが駆動されている間に前記エラーが発生したと判定したときには、前記シフトアクチュエータを制御して、前記シフト制御による前記リバースゲートの移動を停止し、前記リバースゲートを前記シフト制御によって移動される直前の位置まで移動させる移動エラー処理を実行するようにプログラムされている。
この構成では、シフトアクチュエータが駆動されているときに、リバースゲートの移動を妨げるような障害物が存在した場合、リバースゲートの移動を停止させることができる。また、リバースゲートをシフト制御によって移動される直前の位置まで移動させることができる。これにより、障害物を解放することができるので、エラーを解消させることが可能となる。
この発明の一実施形態では、前記制御ユニットは、前記シフト制御によって前記リバースゲートの移動のために前記シフトアクチュエータが駆動されている間に、前記リバースゲートの単位時間当たりの移動量に基づいて、前記エラーが発生したか否かを判定するようにプログラムされている。
この構成では、シフトアクチュエータが駆動されているときに、リバースゲートの移動を妨げるような障害物が存在した場合に、エラーが発生したと判定できる。
この発明の一実施形態では、前記シフトアクチュエータが電動シフトアクチュエータであり、前記制御ユニットは、前記シフト制御によって前記リバースゲートの移動のために前記電動アクチュエータが駆動されている間に当該電動アクチュエータに流れる電流に基いて、前記エラーが発生したか否かを判定するようにプログラムされている。
この構成では、シフトアクチュエータが駆動されているときに、リバースゲートの移動を妨げるような障害物が存在した場合に、エラーが発生したと判定できる。
この発明の一実施形態では、前記制御ユニットは、前記移動エラー処理を開始した後には、前記制御ユニットの電源がオフされるまで、前記シフト制御による前記リバースゲートの移動を禁止するようにプログラムされている。
この構成では、移動エラー処理によってリバースゲートが移動されているときに、シフト制御が無効とされる。したがって、シフト制御が移動エラー処理に干渉することを回避でき、リバースゲートが移動エラー処理による移動方向と逆方向に移動されるのを防止できる。
この発明の一実施形態では、表示ユニットをさらに含み、前記制御ユニットは、前記シフト制御によって前記リバースゲートの移動のために前記シフトアクチュエータが駆動されている間に前記エラーが発生したと判定したときには、前記表示ユニットにエラー発生を表示させるようにプログラムされている。この構成では、エラーが発生したことを操作者に知らせることができる。
この発明の一実施形態では、最新の目標シフト位置を記憶する記憶ユニットをさらに含み、前記制御ユニットは、前記シフト制御によって前記リバースゲートの移動のために前記シフトアクチュエータが駆動されていないときには、前記リバースゲート位置検出ユニットによって検出される位置が前記記憶ユニットに記憶されている目標シフト位置と異なる場合に、前記エラーが発生したと判定するようにプログラムされている。
この構成では、シフトアクチュエータが駆動されていないときに、外力等によってリバースゲートが目標シフト位置からずれた場合に、エラーが発生したと判定することができる。
この発明の一実施形態では、前記制御ユニットは、前記シフト制御によって前記リバースゲートの移動のために前記シフトアクチュエータが駆動されていないときに前記エラーが発生したと判定した場合には、前記シフトアクチュエータを制御して前記記憶ユニットに記憶されている目標シフト位置に前記リバースゲートを移動させる保持エラー処理を実行するようにプログラムされている。
この構成では、シフトアクチュエータが駆動されていないときに、外力等によってリバースゲートが目標シフト位置からずれた場合に、目標シフト位置に戻すようにリバースゲートを移動させることができる。
この発明の一実施形態では、表示ユニットをさらに含み、前記制御ユニットは、前記シフト制御によって前記リバースゲートの移動のために前記シフトアクチュエータが駆動されていないときに前記エラーが発生したと判定した場合には、前記表示ユニットにエラー発生を表示させないようにプログラムされている。外力等によるリバースゲートの位置ずれは、自動的に回復できるので、エラーとして使用者に報知する利益がない。したがって、このような場合には、エラー発生の表示を行わない方が適切である。
この発明の一実施形態では、前記制御ユニットは、前記保持エラー処理を実行している間に目標シフト位置が変更された場合には、前記保持エラー処理をキャンセルして、前記シフト制御によって前記リバースゲートを変更後の目標シフト位置に移動させるようにプログラムされている。
この構成では、保持エラー処理が実行されている間に、目標シフト位置が変更された場合に、リバースゲートを変更後の目標シフト位置に迅速に移動させることができる。
この発明の一実施形態では、前記制御ユニットは、前記リバースゲート位置検出ユニットまたは前記シフトアクチュエータに故障が発生したか否かを判別する故障判別を実行し、前記リバースゲート位置検出ユニットまたは前記シフトアクチュエータに故障が発生していないと判別したときに、前記エラー判定を行うようにプログラムされている。
この構成では、リバースゲート位置検出ユニットまたはシフトアクチュエータに故障が発生していないときに、エラー判定を行うことができる。
この発明の一実施形態では、前記制御ユニットは、前記リバースゲート位置検出ユニットまたは前記シフトアクチュエータに故障が発生したか否かを判別する故障判別を実行し、前記リバースゲート位置検出ユニットまたは前記シフトアクチュエータに故障が発生したと判別したときには、前記エラー判定を行わないようにプログラムされている。
この構成では、リバースゲート位置検出ユニットまたはシフトアクチュエータに故障が発生している場合には、エラー判定が行われない。したがって、不確実なエラー判定を回避できる。
この発明の一実施形態では、前記制御ユニットは、前記リバースゲート位置検出ユニットに故障が発生したと判別したときには、前記シフトアクチュエータを制御して前記リバースゲートを前記前進位置に移動させるようにプログラムされている。この構成では、リバースゲート位置検出ユニットに故障が発生した場合に、前進方向の推進力を発生できる状態に制御される。それにより、ジェット推進艇を確実に前進させて帰港させることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るジェット推進艇の模式図である。 図2は、ジェット推進艇のハンドル近傍の構成を示す斜視図である。 図3は、ハンドルの右グリップ近傍の構成を示す拡大斜視図である。 図4は、リバースゲートが後進位置にある状態でのジェット推進機の模式的な側面図である。 図5は、図4の構成の模式的な平面図である。 図6は、リバースゲートが前進位置にある状態でのジェット推進機の模式的な側面図である。 図7は、リバースゲートが中立位置にある状態でのジェット推進機の模式的な側面図である。 図8は、前進位置、中立位置および後進位置でのシフトアームの回転角度位置を示す模式図である。 図9は、ジェット推進艇の電気的構成を説明するためのブロック図である。 図10Aは、アクセル操作量に対するスロットル開度の設定例を示す特性図である。 図10Bは、アクセル操作量に対するスロットル開度の他の設定例を示す特性図である。 図11は、ECUによって実行されるエンジン始動制御処理の一例の手順を示すフローチャートである。 図12は、ECUによって実行されるエンジン停止時のシフト制御処理の一例の手順を示すフローチャートである。 図13は、ECUによって実行されるエンジン停止時のシフト制御処理の他の例の手順を示すフローチャートである。 図14は、ECUによって行われるシフト故障監視処理の一例の手順を示すフローチャートである。 図15Aは、ECUによって行われる移動エラー監視処理の一例の手順の一部を示すフローチャートである。 図15Bは、ECUによって行われる移動エラー監視処理の一例の手順の一部を示すフローチャートである。 図16Aは、ECUによって行われる保持エラー監視処理の一例の手順の一部を示すフローチャートである。 図16Bは、ECUによって行われる保持エラー監視処理の一例の手順の一部を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るジェット推進艇の模式図である。ジェット推進艇1は、湖や海などの水上を航行するために使用される小型船舶である。この実施形態のジェット推進艇1は、パーソナルウォータークラフト(PWC)である。
ジェット推進艇1は、船体2(body)と、船体2の内部に配置された原動機としてのエンジン3と、船体2の後部に取り付けられたジェット推進機4とを含む。エンジン3およびジェット推進機4が、船体2に推進力を与える推進ユニットを構成している。
船体2は、船底を形成するハル5と、ハル5の上方に配置されたデッキ6とを含む。エンジン3は、ハル5とデッキ6との間に区画された空間内に配置されている。その空間内には、さらに、ジェット推進艇1に備えられた電気機器に電力を供給するバッテリB1が配置されている。エンジン3は、ジェット推進機4の前方に配置されている。
エンジン3は、前後方向に延びる回転軸線まわりに回転可能なクランクシャフト3aを含む内燃機関である。エンジン3には、エンジン3の回転速度を検出するためのエンジン回転速度センサ25が備えられている。ジェット推進機4は、エンジン3によって駆動される。ジェット推進機4は、船底から船内(船体2の内部)に吸い込んだ水を船外(船体2の外部)に噴射することにより、ジェット推進艇1を前方または後方に推進させるための推進力を発生する。
デッキ6には、操作者が座るシート7が配置されている。シート7は、エンジン3の上方に配置されている。シート7は、ジェット推進艇1の幅方向中央に配置されている。シート7の前方には、ハンドル8が配置されている。ハンドル8は、船体2の向きを変えるために操作者によって操作される操作部材である。
図2は、ハンドル8の近傍の構成を示す斜視図である。ハンドル8の前方には、表示ユニット9が配置されている。ハンドル8は、右グリップ11と左グリップ12とを含む。右グリップ11には、第1アクセル操作子(アクセル操作子)13が回動可能に取り付けられている。左グリップ12には、第2アクセル操作子(リバースゲート操作子)14が回動可能に取り付けられている。ハンドル8には、右グリップ11の内方側に、操作ボックス15が取り付けられている。ハンドル8の左グリップ12の内方側には、エンジン始動用のスタートスイッチ16およびエンジン停止用の停止スイッチ17が設けられている。
第1アクセル操作子13は、主として、ジェット推進艇1を前進させるために操作される。この実施形態では、第1アクセル操作子13は、アクセルレバーを含むレバー式である。第1アクセル操作子13の操作量(アクセルレバーの操作角度。以下、「第1アクセル操作量Am1」という。)は、第1アクセルポジションセンサ18によって検出される。第1アクセルポジションセンサ18は、例えば、ポテンショメータである。第1アクセルポジションセンサ18は、第1アクセル操作子13の操作状態を検出するアクセル操作検出ユニットの一例である。
第2アクセル操作子14は、主として、ジェット推進艇1を後進させたり、ジェット推進艇1の前方への速度を低減させたりするために操作される。この実施形態では、第2アクセル操作子14は、リバースレバーを含むレバー式である。第2アクセル操作部14の操作量(リバースレバーの操作角度。以下、「第2アクセル操作量Am2」という。)は、第2アクセルポジションセンサ19によって検出される。第2アクセルポジションセンサ19は、例えば、ポテンショメータである。第2アクセルポジションセンサ19は、第2アクセル操作子14の操作状態を検出するリバースゲート操作検出ユニットの一例である。
図3は、ハンドルの右グリップ近傍の構成を示す拡大斜視図である。操作ボックス15には、低速航行モードスイッチ21、一定速度航行モードスイッチ22、増速微調整スイッチ23および減速微調整スイッチ24が設けられている。これらのスイッチ21〜24は、操作者が右グリップ11を右手で把持した状態で、右手親指で操作できる領域に配置されている。
ジェット推進艇1は複数の航行モードで航行させることができる。その複数の航行モードは、通常航行モードと、低速航行モードと、一定速度航行モードとを含む。通常航行モードは、第1アクセル操作子13および第2アクセル操作子14の操作に応じた速度でジェット推進艇1が航行する航行モード(第1のモード)である。低速航行モードは、所定の低速でジェット推進艇1が航行するモード(第2のモード)である。一定速度航行モードは、一定速度航行モードスイッチ22が操作された時の速度でジェット推進艇1が航行するモードである。
低速航行モードスイッチ21は、航行モードを低速航行モードに設定するためのスイッチであり、通常航行モードから低速航行モードへと切り替えるためのモード切替信号を出力するモード切替信号出力ユニットの一例である。微調整スイッチ23,24は、低速航行モード時にジェット推進艇1の速度を微調整するためのスイッチである。一定速度航行モードスイッチ22は、航行モードを一定速度航行モードに設定するためのスイッチである。
図1に示すように、ジェット推進機4は、船底から吸い込んだ船外の水を噴射口31から後方に噴射するジェットポンプ32と、ジェットポンプ32から噴射された噴流の向きを変更するリバースゲート33とを含む。
ジェットポンプ32は、船外の水を吸い込む吸水口41(intake)と、吸水口41から吸い込まれた水を後方に噴射する排水口42(outlet)と、吸水口41に吸い込まれた水を排水口42に導く流路43とを含む。ジェットポンプ32は、さらに、流路43に配置されたインペラ44(動翼)および静翼45と、インペラ44に連結されたドライブシャフト46と、排水口42を形成するノズル47と、ノズル47から後方に噴射された噴流の方向を左右に傾けるデフレクタ48とを含む。
吸水口41は、船底で開口しており、排水口42は、吸水口41よりも後方で後向きに開口している。ドライブシャフト46は、前後方向に延びている。ドライブシャフト46の前端部は、船内に配置されており、ドライブシャフト46の後端部は、流路43に配置されている。ドライブシャフト46の前端部は、カップリング49を介して、エンジン3のクランク軸3aに連結されている。インペラ44は、ドライブシャフト46に連結されている。静翼45は、インペラ44の後方に配置されている。ノズル47は、静翼45の後方に配置されている。インペラ44は、流路43に対してドライブシャフト46の中心軸線まわりに回転可能である。静翼45は、流路43に対して固定されている。ノズル47は、船体2に固定されている。
インペラ44は、エンジン3によって、ドライブシャフト46と共にドライブシャフト46の中心軸線まわりに駆動される。インペラ44が回転駆動されると、吸水口41から流路43内に水が吸い込まれ、流路43内に吸い込まれた水が、インペラ44から静翼45に送られる。インペラ44によって送られた水が静翼45を通過することにより、インペラ44の回転によって生じた水流のねじれが低減され、水流が整えられる。したがって、整流された水が、静翼45からノズル47に送られる。ノズル47は、前後方向に延びる筒状であり、排水口42は、ノズル47の後端部によって形成されている。したがって、ノズル47に送られた水は、ノズル47の後端部から後方に噴射される。
図4は、ノズル47の近傍の構成を拡大して示す模式的な側面図である。図5は、図4の構成の模式的な平面図である。デフレクタ48は、ノズル47の後方に配置されている。デフレクタ48は、左右方向に回動可能にノズル47に支持されている。デフレクタ48は、中空管状である。ノズル47の排水口42は、デフレクタ48内に配置されている。デフレクタ48は、後向きに開口した噴射口31を形成している。噴射口31は、排水口42の後方に配置されている。ノズル47から後方に噴射された水は、デフレクタ48の内部を通って噴射口31から噴射される。水の噴射方向は、デフレクタ48の左右方向角度に従う。
リバースゲート33は、左右方向に延びる上下回動軸線Agまわりに回動可能に、ノズル47に支持されている。以下において、リバースゲート33の前後および上下とは、説明の便宜上、リバースゲート33が図4および図5に示される位置にある状態で定義される前後および上下をいう。リバースゲート33は、デフレクタ48の噴射口31を開閉する開閉部としての後壁51と、後壁51の左側部から前方に延びた左側壁52と、後壁51の右側部から前方に延びた右側壁53とを含む。左側壁52および右側壁53は、側面視で後方に向かって広がる扇状である。左側壁52の後端寄りには、左斜め前方に向かって開口する左開口54が形成されている。右側壁53の後端寄りには、右斜め前方に向かって開口する右開口55が形成されている。左開口54と右開口55とは、リバースゲート33の左右中心を通る鉛直面に対して左右対称に形成されている。
ノズル47には、左右一対の支持ブラケット61が取り付けられている。リバースゲート33の両側壁52,53の前端部は、ボルト62を介して支持ブラケット61に支持されている。ボルト62は、リバースゲート33の側壁52,53を挿通し、支持ブラケット61に螺合している。ボルト62は、上下回動軸線Agに沿って、ノズル47の左右にそれぞれ配置されている。これにより、リバースゲート33は、ノズル47に対して、上下回動軸線Ag回りに回動可能である。
両側壁52,53の前端部は、上下回動軸線Agを中心とした円弧形状部を有する湾曲端面33aを有している。両側壁52,53の前端部は、さらに、湾曲端面33aの上端に繋がり、ほぼ上方に延びた第1直線状端面33bと、湾曲端面33aの下端に繋がり、ほぼ下方に延びた第2直線状端面33cとを有している。
リバースゲート33は、上下回動軸線Agまわりに回動することによって、図4および図5に示す後進位置と、図6に示す前進位置と、図7に示す中立位置とに、移動可能である。前進位置は、デフレクタ48の噴射口31から噴射される水の噴射方向に沿って見た背面視で、噴射口31がリバースゲート33の後壁51に全く覆われない位置である。後進位置は、背面視でデフレクタ48の噴射口31全体がリバースゲート33の後壁51に覆われる位置である。中立位置は、前進位置と後進位置との間の所定位置であり、背面視でデフレクタ48の噴射口31の一部がリバースゲート33の後壁51に覆われる位置である。
リバースゲート33が前進位置に配置されている状態(図6参照)では、デフレクタ48の噴射口31がリバースゲート33に覆われていないので、ノズル47の排水口42から後方に噴射された水は、デフレクタ48内を通って、噴射口31から後方に噴射される。これにより、船体2を前進させる前進方向の推力が発生する。
リバースゲート33が後進位置に配置されている状態(図4参照)では、デフレクタ48の噴射口31全体がリバースゲート33に覆われている。したがって、噴射口31から後方に噴射された水は、リバースゲート33の内面に衝突した後、左開口54および右開口55から左斜め前方および右斜め前方に噴射される。したがって、リバースゲート33は、噴射口31から後方に噴射された水を前方に向けて方向転換させる。これにより、船体2を後進させる後進方向の推力が発生する。
リバースゲート33が中立位置に配置されている状態(図7参照)では、デフレクタ48の噴射口31の一部がリバースゲート33に覆われている。したがって、噴射口31から噴射された水の一部が後方に噴射される一方で、噴射口31から噴射された水の一部が左開口54および右開口55から左斜め前方および右斜め前方に噴射される。したがって、前進方向の推力と後進方向の推力とが発生する。中立位置は、例えば、この前進方向の推力と後進方向の推力とがほぼ等しくなる位置に設定される。
各支持ブラケット61には、前進位置(図6参照)および後進位置(図4参照)においてリバースゲート33が押し当てられるストッパ63が設けられている。ストッパ63は、側面視で上下方向に長いほぼ矩形の板状である。ストッパ63の上端面が第1ストッパ面63aであり、ストッパの後端面が第2ストッパ面63bである。
図6に示すように、リバースゲート33が前進位置にある場合には、リバースゲート33の両側壁52,53の第1直線状端面33bが、ストッパ63の第1ストッパ面63aに押し当てられている。図4および図5に示すように、リバースゲート33が後進位置にある場合には、リバースゲート33の両側壁52,53の第2直線状端面33cが、ストッパ63の第2ストッパ面63bに押し当てられている。図7に示すように、リバースゲート33が中立位置にある場合には、リバースゲート33は、ストッパ63に押し当てられていない。
ジェット推進艇1は、ハンドル8の操作量(操舵角)に応じてデフレクタ48を左右に回動させるデフレクタ移動機構(図示せず)を含む。デフレクタ移動機構は、ハンドル8とデフレクタ48とを機械的に連結している。デフレクタ移動機構は、例えば、ハンドル8の動作をデフレクタ48に伝達するプッシュプルケーブルを含む。デフレクタ移動機構は、電動モータを含む電動式の移動機構であってもよい。ハンドル8の直進位置は、デフレクタ48の直進位置に対応付けられている。ハンドル8が操作されると、デフレクタ移動機構によって、デフレクタ48が左方または右方に回動する。これにより、噴射口31からの水の噴射方向が左方または右方に変化する。
ジェット推進艇1は、さらに、第1アクセル操作子13および第2アクセル操作子14の操作に基づいて、リバースゲート33を上下に回動させるリバースゲート移動機構64(図1、図4、図6、図7参照)を含む。この実施形態では、リバースゲート移動機構64は、シフトアクチュエータ65と、シフトアクチュエー65によって回動されるシフトアーム66と、シフトアーム66とリバースゲート33とを連結するリンク67とを含む。シフトアクチュエータ65は、この実施形態では、電動モータである。
シフトアクチュエータ65によってシフトアーム66が回動されると、リンク67が押し引きされる。これにより、リバースゲート33が上下回動軸線Agまわりに回動する。リバースゲート33のシフト位置(以下、単に「シフト位置」という。)は、シフトポジションセンサ68によって検出される。シフトポジションセンサ68は、シフト位置またはシフト状態を検出するリバースゲート位置検出ユニット、シフト位置検出ユニットまたはシフト状態検出ユニットの一例である。シフトポジションセンサ68は、この実施形態では、予め定める基準位置からのシフトアーム66の回転角(回転量)を検出するポテンショメータである。
図8は、前進位置、中立位置および後進位置でのシフトアーム66の回転角度位置を示す模式図である。シフトアーム66の基準位置Pは、この実施形態では、シフトアーム66が船体2の水平面に対して垂直となる位置である。基準位置Pからシフトアーム66が反時計方向に所定角度θだけ回転した位置Fは、リバースゲート33の前進位置に対応するシフトアーム66の回転角度位置を示している。基準位置Pからシフトアーム66が時計方向に所定角度θだけ回転した位置Rは、リバースゲート33の後進位置に対応するシフトアーム66の回転角度位置を示している。基準位置Pからシフトアーム66が時計方向に所定角度θだけ回転した位置Nは、リバースゲート33の中立位置に対応するシフトアーム66の回転角度位置を示している。
図9は、ジェット推進艇1の電気的構成を説明するためのブロック図である。エンジン3、シフトアクチュエータ65、表示ユニット9等は、制御ユニットとしてのECU70(Electronic control unit)によって制御される。エンジン3は、スタータモータ71、イグニッションコイル72、インジェクタ73、およびスロットルアクチュエータ74を含む。
スタートスイッチ16、停止スイッチ17、低速航行モードスイッチ21、一定速度航行モードスイッチ22、増速微調整スイッチ23、および減速微調整スイッチ24を含むスイッチ類は、ECU70に接続されている。さらに、第1アクセルポジションセンサ18、第2アクセルポジションセンサ19、エンジン回転速度センサ25およびシフトポジションセンサ68を含むセンサ類が、ECU70に接続されている。
ECU70には、さらに、表示ユニット9、スタータモータ71、イグニッションコイル72、インジェクタ73、スロットルアクチュエータ74、シフトアクチュエータ65等のアクチュエータ類が接続されている。スタータモータ71は、エンジン3のクランキングを行うための装置である。インジェクタ73は、エンジン3の吸気経路に燃料を噴射する装置である。スロットルアクチュエータ74は、エンジン3のスロットルバルブ(図示せず)を駆動することにより、エンジン3の吸気経路に供給される空気量を調整する装置である。イグニッションコイル72は、点火プラグ(図示せず)に印加される電圧を上げる装置である。
ECU70は、マイクロコンピュータ(図示せず)、およびそのプログラム等を記憶する記憶ユニット81を含む。ECU70は、さらに、スタータモータ71、スロットルアクチュエータ74およびシフトアクチュエータ65の駆動回路(図示せず)を含む。記憶ユニット81には、図8に示される角度θ,θ,θを表す情報が記憶されている。
ECU70は、第1アクセルポジションセンサ18によって検出される第1アクセル操作量Am1に応じた第1スロットル開度Θ1を演算する。ECU70は、さらに、第2アクセルポジションセンサ19によって検出される第2アクセル操作量Am2に応じた第2スロットル開度Θ2を演算する。
図10Aの直線L1は、第1アクセル操作量Am1に対する第1スロットル開度Θ1の設定例を示している。図10Aの直線L2は、第2アクセル操作量Am2に対する第2スロットル開度Θ2の設定例を示している。第1スロットル開度Θ1は、第1アクセル操作量Am1が大きくなるほど線形的に大きくなるように設定される。同様に、第2スロットル開度Θ2は、第2アクセル操作量Am2が大きくなるほど線形的に大きくなるように設定される。ただし、この実施形態では、第2アクセル操作量Am2に対する第2スロットル開度Θ2の変化率(直線L2の傾き)は、第1アクセル操作量Am1に対する第1スロットル開度Θ1の変化率(直線L1の傾き)よりも小さい。したがって、第1アクセル操作量Am1と第2アクセル操作量Am2とが同じ値である場合には、第1スロットル開度Θ1よりも第2スロットル開度Θ2の方が小さくなる。
ECU70は、通常航行モード時において、通常回転速度制御処理および通常シフト制御処理を行う。通常回転速度制御処理では、ECU70は、第1スロットル開度Θ1および第2スロットル開度Θ2に応じて、スロットルアクチュエータ74を制御することにより、エンジン回転速度を制御する。具体的には、シフト位置が前進位置である場合には、ECU70は、例えば、第1スロットル開度Θ1と第2スロットル開度Θ2との差(以下、「スロットル開度差Θ1−Θ2」という。)に応じて、スロットル開度を制御する。シフト位置が後進位置または中立位置である場合には、ECU70は、例えば、第2スロットル開度Θ2に応じて、スロットル開度を制御する。
ECU70は、米国特許出願公開第2013/0344754号明細書に開示されている回転速度制御方法と同様な方法で通常回転速度制御処理を行ってもよい。米国特許出願公開第2013/0344754号明細書の全記載内容は、ここに引用により組み込まれる。
通常シフト制御処理では、ECU70は、第1スロットル開度Θ1、第2スロットル開度Θ2およびエンジン回転速度センサ25によって検出されるエンジン回転速度Vに応じて、シフトアクチュエータ65を制御することにより、シフト位置を制御する。
シフト位置が前進位置である場合に、例えば、スロットル開度差(Θ1−Θ2)が所定値より小さく、かつ第2アクセル操作子14が操作され、かつエンジン回転速度Vが所定速度より大きいときには、ECU70は、シフト位置を中立位置に切り替える。具体的には、ECU70は、目標シフト位置を中立位置に設定した後、シフトアクチュエータ65を制御してリバースゲート33を目標シフト位置に移動させる。記憶ユニット81には、最新の目標シフト位置が保持される。ECU70は、リバースゲート33が目標シフト位置に到達したか否かを判定する。具体的には、ECU70は、シフトポジションセンサ68によって検出される回転角が、記憶ユニット81に記憶されている角度θ,θ,θのうち、目標シフト位置に対応する角度に等しくなったか否かを判定する。
シフト位置が前進位置である場合に、例えば、スロットル開度差(Θ1−Θ2)が所定値より小さく、かつ第2アクセル操作子14が操作され、かつエンジン回転速度Vが所定速度以下であるときには、ECU70は、シフト位置を後進位置に切り替える。具体的には、ECU70は、目標シフト位置を後進位置に設定した後、シフトアクチュエータ65を制御してリバースゲート33を目標シフト位置に移動させる。
シフト位置が中立位置である場合において、例えば、エンジン回転速度Vが所定速度より小さく、かつ第2アクセル操作子14が操作されたときには、ECU70は、シフト位置を後進位置に切り替える。具体的には、ECU70は、目標シフト位置を後進位置に設定した後、シフトアクチュエータ65を制御してリバースゲート33を目標シフト位置に移動させる。
シフト位置が中立位置である場合において、例えば、エンジン回転速度Vが所定速度より小さく、かつ第2アクセル操作子14が操作されておらず、かつ第1アクセル操作子13が操作されたときには、ECU70は、シフト位置を前進位置に切り替える。具体的には、ECU70は、目標シフト位置を前進位置に設定した後、シフトアクチュエータ65を制御してリバースゲート33を目標シフト位置に移動させる。
シフト位置が後進位置である場合において、例えば、第2アクセル操作子14が操作されておらず、かつ第1アクセル操作子13が操作されたときには、ECU70は、シフト位置を前進位置に切り替える。具体的には、ECU70は、目標シフト位置を前進位置に設定した後、シフトアクチュエータ65を制御してリバースゲート33を目標シフト位置に移動させる。
シフト位置が後進位置である場合において、例えば、第2アクセル操作子14および第1アクセル操作子13が操作されていない状態が所定時間以上継続したときには、ECU70は、シフト位置を中立位置に切り替える。具体的には、ECU70は、目標シフト位置を中立位置に設定した後、シフトアクチュエータ65を制御してリバースゲート33を目標シフト位置に移動させる。
このように、リバースゲート33は、第2アクセル操作子14の操作に応じて位置が制御されるようになっている。すなわち、第2アクセル操作子14およびその操作量を検出する第2アクセルポジションセンサ19は、シフト切替信号を出力するシフト切替信号出力ユニット、またはシフト位置指令信号を出力するシフト位置指令信号出力ユニットを構成している。
ECU70は、米国特許出願公開第2013/0344754号明細書に開示されているシフト制御方法と同様な方法で通常シフト制御処理を行ってもよい。
図11は、ECU70によって実行されるエンジン始動制御処理の一例の手順を示すフローチャートである。
ECU70は、エンジン停止状態でスタートスイッチ16がオンされたか否かを判別する(ステップS1)。スタートスイッチ16がオンされていない場合には(ステップS1:NO)、ECU70は、ステップS1に戻る。
ステップS1において、スタートスイッチ16がオンされたと判別された場合には(ステップS1:YES)、ECU70は、第1アクセル操作子13が操作されているか否かを判別する(ステップS2)。具体的には、ECU70は、第1アクセルポジションセンサ18によって検出される第1アクセル操作量Am1が第1閾値α1以上であるか否かを判別する。ECU70は、第1アクセル操作量Am1が第1閾値α1以上であれば、第1アクセル操作子13が操作されていると判別し、第1アクセル操作量Am1が第1閾値α1未満であれば、第1アクセル操作子13が操作されていないと判別する。
第1アクセル操作子13が操作されていないと判別された場合には(ステップS2:NO)、ECU70は、第2アクセル操作子14が操作されているか否かを判別する(ステップS3)。具体的には、ECU70は、第2アクセルポジションセンサ19によって検出される第2アクセル操作量Am2が第2閾値α2以上であるか否かを判別する。ECU70は、第2アクセル操作量Am2が第2閾値α2以上であれば、第2アクセル操作子14が操作されていると判別し、第2アクセル操作量Am2が第2閾値α2未満であれば、第2アクセル操作子14が操作されていないと判別する。
この実施形態では、図10Aに示すように、第2閾値α2は、第1閾値α1よりも大きな値に設定されている。また、この実施形態では、第1閾値α1および第2閾値α2は、第1閾値α1に対する第1スロットル開度Θ1と第2閾値α2に対する第2スロットル開度Θ2とが等しい値(Θa)となるように、設定されている。つまり、第1閾値α1に対応するエンジン回転速度と、第2閾値α2に対応するエンジン回転速度とは互いに等しい。
第2アクセル操作子14が操作されていないと判別された場合には(ステップS3:NO)、ECU70は、エンジン始動処理を行う(ステップS4)。具体的には、ECU70は、スタータモータ71、イグニッションコイル72およびインジェクタ73を駆動し、燃料供給制御および点火制御を行って、エンジン3を始動させる。そして、ECU70は、エンジン3が始動されたか否かを判別する(ステップS5)。具体的には、ECU70は、エンジン回転速度センサ25によって検出されるエンジン回転速度Vが、所定の始動判別用閾値β1以上であるか否かに基づいて、エンジン3の始動を判別する。つまり、ECU70は、エンジン回転速度Vが始動判別用閾値β1以上である場合にはエンジン3が始動されたと判別し、エンジン回転速度Vが始動判別用閾値β1未満である場合にはエンジン3が始動されていないと判別する。エンジン3が始動されていないと判別された場合には(ステップS5:NO)、ECU70は、ステップS4に戻り、エンジン始動処理を行う。
ステップS5において、エンジン3が始動されたと判別された場合には(ステップS5:YES)、ECU70は、シフト位置が中立位置であるか否かを判別する(ステップS6)。シフト位置が中立位置以外である場合には(ステップS6:NO)、ECU70は、目標シフト位置を中立位置に設定した後、シフトアクチュエータ65を制御してリバースゲート33を中立位置に移動させる(ステップS7)。そして、ECU70は、エンジン始動制御処理を終了し、通常航行モードによる制御を開始する。
ステップS6において、シフト位置が中立位置にあると判別された場合には(ステップS6:YES)、ECU70は、エンジン始動制御処理を終了し、通常航行モードによる制御を開始する。
ステップS2において、第1アクセル操作子13が操作されていると判別された場合(ステップS2:YES)には、ECU70は、ステップS1に戻る。ステップS3において、第2アクセル操作子14が操作されていると判別された場合(ステップS3:YES)にも、ECU70は、ステップS1に戻る。
ステップS2で第1アクセル操作子13が操作されていると判別された場合またはステップS3で第2アクセル操作子14が操作されていると判別された場合、ECU70は、表示ユニット9にエラーを表示してから、ステップS1に戻ってもよい。
図11の始動制御処理によれば、スタートスイッチ16がオンされたとしても、第1アクセル操作子13が操作されていると判別された場合には、エンジン3の始動が禁止される(ステップS2)。これにより、エンジン始動直後にリバースゲート33が前進位置に移動して、船体2が前進するのを防止できる。さらに、エンジン始動直後のエンジン3の回転速度を低く抑えることができ、エンジン始動直後に船体2に大きな推進力が与えられることを回避できる。
図11の始動制御処理では、第1アクセル操作量Am1が第1閾値α1以上であるときに、第1アクセル操作子13が操作されていると判別している。これにより、第1アクセル操作子13が操作されているか否かを適切に判別できるので、それに応じて、第1アクセル操作子13が操作されているときのエンジン始動禁止を適切に行える。
この実施形態では、第1アクセル操作子13はアクセルレバーを含む。第1アクセル操作量Am1はアクセルレバーの操作角度に相当する。したがって、アクセルレバーの操作状態を適切に判別できるので、アクセルレバー操作時におけるエンジン3の始動禁止を適切に行える。より具体的には、アクセルレバーの操作角が所定の閾値以上であるときに、エンジン3の始動を禁止できる。それにより、エンジン3の始動を適切に禁止できる。
図11の始動制御処理では、スタートスイッチ16がオンされたとしても、第2アクセル操作子14が操作されていると判別された場合には、エンジン3の始動が禁止される(ステップS3)。これにより、エンジン始動直後にリバースゲート33が後進位置に移動して、船体2が後進するのを防止できる。さらに、エンジン始動直後のエンジン3の回転速度を低く抑えることができ、エンジン始動直後に船体2に大きな推進力が与えられることを回避できる。
図11の始動制御処理では、第2アクセル操作量Am2が第2閾値α2以上であるときに、第2アクセル操作子14が操作されていると判別している。これにより、第2アクセル操作子14が操作されているか否かを適切に判別できるので、それに応じて、第2アクセル操作子14が操作されているときのエンジン始動禁止を適切に行える。
この実施形態では、第2アクセル操作子14はリバースレバーを含む。第2アクセル操作量Am2はリバースレバーの操作角度に相当する。したがって、リバースレバーの操作状態を適切に判別できるので、リバースレバー操作時におけるエンジン3の始動禁止を適切に行える。より具体的には、リバースレバーの操作角が所定の閾値以上であるときに、エンジン3の始動を禁止できる。それにより、エンジン3の始動を適切に禁止できる。
この実施形態では、第1閾値α1に対する第1スロットル開度Θ1と第2閾値α2に対する第2スロットル開度Θ2とが等しい。つまり、第1閾値α1に対応するエンジン3の回転速度と、第2閾値α2に対応するエンジン3の回転速度が等しい。したがって、エンジン3の回転速度を基準に、第1アクセル操作子13および第2アクセル操作子14の操作が判別される。それにより、エンジン3の始動時に発生する推進力の大きさの観点から、第1アクセル操作子13および第2アクセル操作子14の操作を判別できる。したがって、エンジン3の始動禁止をより適切に制御できる。
図11の始動制御処理では、エンジン始動直後において、シフト位置が中立位置以外であると判定された場合には、リバースゲート33が中立位置に移動される(ステップS6,S7)。後述するように、この実施形態では、エンジン3が停止された場合には、リバースゲート33が前進位置または後進位置に移動される。このため、第1アクセル操作子13および第2アクセル操作子14が操作されていないと判別されて、エンジン3が始動された場合には、リバースゲート33は、前進位置または後進位置にある。そこで、図11の始動制御処理を行うことにより、エンジン始動直後において、リバースゲート33が中立位置に移動されるので、エンジン始動直後に船体2が前進または後進するのを抑制できる。
何らかの原因によって、第1アクセル操作子13または第2アクセル操作子14の少なくとも一方が操作されている状態でエンジン3が始動された場合でも、エンジン始動直後に船舶2が前進または後進するのを抑制することができる。例えば、第1または第2アクセルポジションセンサ18または19が故障している場合には、ステップS2またはS3の判別が正常に行われず、第1または第2アクセル操作子13または14の少なくとも一方が操作されている状態でエンジン3が始動される可能性がある。このような場合でも、エンジン始動直後にリバースゲート33が中立位置に移動されるので、エンジン始動直後に船舶2が前進または後進するのを回避することができる。
図12は、ECU70によって実行されるエンジン停止時のシフト制御処理の一例の手順を示すフローチャートである。
ECU70は、エンジン3が停止したか否かを判別する(ステップS11)。具体的には、ECU70は、エンジン回転速度センサ25によって検出されるエンジン回転速度Vを取得し、取得したエンジン回転速度Vを記憶ユニット81に記憶する。記憶ユニット81には、例えば、前回取得されたエンジン回転速度Vと、今回取得されたエンジン回転速度Vとが記憶される。ECU70は、前回取得されたエンジン回転速度Vが所定の停止判別用閾値β2以上であり、かつ今回取得されたエンジン回転速度Vが停止判別用閾値β2未満であるという条件を満たした場合に、エンジン3が停止したと判別する。前記条件を満たしていない場合には、ECU70は、エンジン3が駆動中であるか、またはエンジン停止状態が継続していると判別する。
ステップS11において、エンジン3が駆動中であるか、またはエンジン停止状態が継続していると判別された場合には(ステップS11:NO)、ECU70は、ステップS11に戻る。ステップS11において、エンジン3が停止したと判別された場合には(ステップS11:YES)、ECU70は、エンジン3が停止してから所定時間T1が経過したか否かを判別する(ステップS12)。所定時間T1は、例えば、0.5秒に設定されてもよい。エンジン3が停止してから所定時間T1が経過していないと判別された場合には(ステップS12:NO)、ECU70は、エンジン3が再始動されたか否かを判別する(ステップS13)。具体的には、ECU70は、エンジン回転速度センサ25によって検出されるエンジン回転速度Vが所定の再始動判別用閾値β3以上になったか否かを判別する。再始動判別用閾値β3は、停止判別用閾値β2以上の値に設定される。ECU70は、エンジン回転速度Vが再始動判別用閾値β3以上である場合には、エンジン3が再始動されたと判別し、エンジン回転速度Vが再始動判別用閾値β3未満であれば、エンジン3が停止状態であると判別する。
ステップS13において、エンジン3が再始動されたと判別された場合には(ステップS3:YES)、ECU70は、ステップS11に戻る。前記ステップS13において、エンジン3が再始動されていないと判別された場合には(ステップS13:NO)、ECU70は、ステップS12に戻る。したがって、前記ステップS11でエンジン3が停止したと判別されてから、エンジン3が再始動されることなく所定時間T1が経過したときに、ステップS12の判断が肯定となる。ステップS12の判断が肯定となると、ECU70は、ステップS14に移行する。
ステップS14では、ECU70は、シフト位置が前進位置であるか否かを判別する(ステップS14)。シフト位置が前進位置以外(中立位置または後進位置)であると判別された場合には(ステップS14:NO)、ECU70は、目標シフト位置を前進位置に設定した後、シフトアクチュエータ65を制御して、リバースゲート33を前進位置に移動させる(ステップS15)。この際、ECU70は、シフトアクチュエータ65へ供給される電流を通常シフト制御時よりも小さくして、リバースゲート33の移動速度を、通常シフト制御時のリバースゲート33の移動速度よりも遅くする。この理由は、エンジン停止時のリバースゲート33の前進位置への移動は、操作者の意図によって行われるものではないからである。その後、ECU70による処理は、ステップS11に戻る。
ステップS14において、シフト位置が前進位置であると判別された場合には(ステップS14:YES)、ECU70は、ステップS11に戻る。
図12の処理では、エンジン停止後、エンジン3が再始動されることなく、所定時間T1が経過すると(ステップS12でYES)、シフト位置が前進位置であるか否かが判別される(ステップS14)。シフト位置が前進位置以外の位置であると判別された場合には、リバースゲート33が前進位置に移動される(ステップS15)。したがって、エンジン停止後においては、リバースゲート33は前進位置に保持される。前述したように、リバースゲート33が前進位置にある場合には、リバースゲート33の両側壁52,53の第1直線状端面33bがストッパ63の第1ストッパ面63aに押し当てられた状態となる(図6参照)。このため、エンジン停止後にリバースゲート33が安定する。
ジェット推進艇1は、多くの場合、陸上で保管される。ジェット推進艇1を陸上で保管する前には、陸上でジェットポンプ32を水洗いすることが多い。ジェットポンプ32を水洗いする際には、リバースゲート33が中立位置にあると、リバースゲート33が邪魔になる。エンジン停止時にリバースゲートが中立位置に移動される特許文献1記載のウォータークラフトでは、ジェットポンプの水洗いのために、エンジンを始動させて、リバースゲートを前進位置に移動させることが必要である。これに対して、この実施形態では、エンジン停止後にはリバースゲート33が前進位置に保持される。したがって、ジェットポンプ32の水洗いのために、エンジン3を始動させて、リバースゲート33を移動させる必要がない。よって、使用後のメンテナンスが容易なジェット推進艇1を提供できる。
図12の処理では、エンジン3が停止したときに、直ちにステップS14に移行せずに、エンジン3が再始動されずに所定時間T1が経過したときに、ステップS14に移行している(ステップS12,S13)参照。この理由について説明する。
図11のエンジン始動制御処理で説明したように、エンジン3が始動されたときに、シフト位置が中立位置以外である場合には、リバースゲート33が中立位置に移動される。このため、エンジン3が停止したときに直ちにECU70の処理がステップS14に移行すると、エンジ停止直後にエンジンが再始動された場合には、シフト位置の切り替えが繰り返し行われるおそれがある。例えば、リバースゲート33が前進位置以外の位置にある場合に、エンジン3が停止されると、前記ステップS14,S15の処理によって、シフト位置が中立位置または後進位置から前進位置に切り替えられる。この直後にエンジンが再始動されると、シフト位置が前進位置から中立位置に切り替えられる。このようなシフト位置の無駄な切替えを避けるために、この実施形態では、エンジン3が停止してからエンジン3が再始動されずに所定時間T1が経過することを条件に、ECU70の処理をステップS14に進めるようにしている。
図13は、ECU70によって実行されるエンジン停止時のシフト制御処理の他の例の手順を示すフローチャートである。図13のステップS11、S12およびS13の処理は、それぞれ、図12のステップS11、S12およびS13の処理と同様であるのでその説明を省略する。
ステップS12において、エンジン3が停止してからエンジン3が再始動されずに所定時間T1が経過したと判別されると(ステップS12:YES)、ECU70は、シフト位置が後進位置であるか否かを判別する(ステップS14A)。シフト位置が後進位置以外(中立位置または前進位置)であると判別された場合には(ステップS14A:NO)、ECU70は、シフトアクチュエータ65を制御して、リバースゲート33を後進位置に移動させる(ステップS15A)。この際、ECU70は、シフトアクチュエータ65へ供給される電流を通常シフト制御時よりも小さくして、リバースゲート33の移動速度を、通常シフト制御時のリバースゲート33の移動速度よりも遅くする。その後、ECU70は、ステップS11に戻る。
ステップS14Aにおいて、シフト位置が後進位置であると判別された場合には(ステップS14A:YES)、ECU70は、ステップS11に戻る。
図13の処理によれば、エンジン停止後においては、リバースゲート33は後進位置に保持される。前述したように、リバースゲート33が後進位置にある場合には、リバースゲート33の両側壁52,53の第2直線状端面33cがストッパ63の第2ストッパ面63bに押し当てられた状態となる(図4参照)。このため、エンジン停止後にリバースゲート33が安定する。
図14は、ECU70によって行われるシフト故障監視処理の一例の手順を示すフローチャートである。
ECU70は、シフト故障が発生しているか否かを判別する(ステップS41)。ECU70は、リバースゲート移動機構64およびシフトポジションセンサ68の少なくとも一方に故障が発生している場合に、シフト故障が発生したと判別する。シフト故障が発生しているか否かの判別は、例えば、次のようにして行われる。すなわち、シフトアクチュエータ65である電動モータの回転角度位置を検出する回転角センサを設けておく。そして、回転角センサによって検出される回転角度位置と、シフトポジションセンサ68によって検出されるリバースゲート位置とが所定の相関関係にない場合に、シフト故障が発生していると判別する。このような故障判別に代えてまたは加えて、次のような故障判別を行ってもよい。シフトポジションセンサ68によって検出されるリバースゲート位置がECU70の制御位置とは異なる状態が所定時間以上継続したときに、シフト故障が発生していると判別する。
シフト故障が発生していないと判別された場合には(ステップS41:NO)、ECU70は、ステップS41に戻る。一方、シフト故障が発生していると判別された場合には(ステップS41:YES)、ECU70は、故障フラグFaをセット(Fa=1)する(ステップS42)。故障フラグFaは、初期状態ではリセット(Fa=0)されている。また、ECU70は、表示ユニット9に、シフト故障が発生したことを表示する(ステップS43)。
この後、ECU70は、リバースゲート33を前進位置に向けて移動させる方向にシフトアクチュエータ65を所定時間駆動させるための駆動信号をシフトアクチュエータ65に与える(ステップS44)。この所定時間は、リバースゲート33が後進位置にある場合に、リバースゲート33を前進位置に移動させるのに十分な時間に設定されている。これにより、シフトアクチュエータ65が故障していない場合には、リバースゲート33を前進位置に移動させることができる。これにより、ジェット推進艇1を確実に前進させて帰港させることができる。
前記ステップS44では、リバースゲート33を前進位置に移動させているが、リバースゲート33を前進位置以外(例えば前進位置と中立位置との間)に移動させてもよい。この場合には、エンジン回転速度をアイドリング回転速度よりも大きい値に設定することが好ましい。
図15Aおよび図15Bは、ECU70によって行われる移動エラー監視処理の一例の手順を示すフローチャートである。移動エラーとは、リバースゲート33の移動のためにシフトアクチュエータ65が駆動されているときに、リバースゲート33の移動が障害物等によって妨げられた状態になることをいう。移動エラー監視処理は、移動エラーが発生したか否かを監視し、移動エラーが発生したときに移動エラー処理を行う処理である。移動エラー監視処理は、エンジン3が駆動されている場合の他、エンジン3が停止している場合にも実行される。
ECU70は、故障フラグFaがリセット(Fa=0)されているか否かを判別する(ステップS51)。故障フラグFaがセット(Fa=1)されている場合(シフト故障が発生している場合)には(ステップS51:NO)、ECU70は、ステップS51に戻る。
ステップS51において、故障フラグFaがリセットされていると判別された場合(シフト故障が発生していない場合)には(ステップS51:YES)、ECU70は、ステップS52に移行する。
ステップS52では、ECU70は、リバースゲート33の移動のためにシフトアクチュエータ65が駆動されているか否かを判別する。シフトアクチュエータ65が駆動されている場合とは、アクセル操作子13,14の操作に基づいてシフトアクチュエータ65が駆動されている場合の他、アクセル操作子13,14の操作とは別の制御上の指令によってシフトアクチュエータ65が駆動されている場合も含まれる。シフトアクチュエータ65が駆動されていないと判別された場合には(ステップS52:NO)、ECU70は、ステップS51に戻る。
前記ステップS52において、シフトアクチュエータ65が駆動されていると判別された場合には(ステップS52:YES)、ECU70は、シフトポジションセンサ68の出力値Vsが所定時間T2内に変化したか否かを判別する(ステップS53)。シフトポジションセンサ68の出力値Vsが所定時間T2内に変化したと判別された場合には(ステップS53:YES)、ECU70は、ステップS54に移行する。ステップS54では、ECU70は、シフトポジションセンサ68の出力値Vsの単位時間当たりの変化量が所定値γ1以下であるか否かを判別する。シフトポジションセンサ68の出力値Vsの単位時間当たりの変化量は、リバースゲート33の単位時間当たりの移動量に相当する。
シフトポジションセンサ68の出力値Vsの単位時間当たりの変化量が所定値γ1より大きいと判別された場合には(ステップS54:NO)、ECU70は、ステップS55に移行する。ステップS55では、ECU70は、シフトポジションセンサ68の出力値Vsに基づいて、シフトアクチュエータ65の回転方向がECU70によって指示されている回転方向(指示回転方向)と逆方向であるか否かを判別する。シフトアクチュエータ65の回転方向が指示回転方向と同方向である場合には(ステップS55:NO)、ECU70は、ステップS51に戻る。
前記ステップS53において、シフトポジションセンサ68の出力値Vsが所定時間T2内に変化しなかったと判別された場合には(ステップS53:NO)、ECU70は、移動エラーが発生したと判定し、ステップS56に移行する。また、前記ステップS54において、シフトポジションセンサ68の出力値Vsの単位時間当たりの変化量が所定値γ1以下であると判別された場合には(ステップS53:YES)、ECU70は、移動エラーが発生したと判定し、ステップS56に移行する。また、前記ステップS55において、シフトアクチュエータ65の回転方向が指令回転方向と逆方向である判別された場合には(ステップS55:YES)、ECU70は、移動エラーが発生したと判定し、ステップS56に移行する。
ステップS56では、ECU70は、リバースゲート33の移動を停止させる。また、ECU70は、表示ユニット9に移動エラーが発生したことを表示する(ステップS57)。さらに、ECU70は、ECU70の電源がオフされるまで、通常シフト制御処理等の移動エラー処理以外によるリバースゲート33の移動を禁止する(ステップS58)。
この後、ECU70は、移動エラー処理を行う。具体的には、ECU70は、シフトアクチュエータ65の指示回転方向に基づいて、リバースゲート33に対する指示移動方向が前進位置に向かう方向か否かを判別する(ステップS59)。シフト位置が後進位置または中立位置から前進位置に切り替えられた場合またはシフト位置が後進位置から中立位置に切り替えられた場合に、リバースゲート33に対する指示移動方向が前進位置に向かう方向となる。
リバースゲート33に対する指示移動方向が前進位置に向かう方向であると判別された場合には(ステップS59:YES)、ECU70は、シフトアクチュエータ65を制御してリバースゲート33を後進位置に移動させる(ステップS60)。これにより、リバースゲート33が移動エラー発生時の指示移動方向とは反対方向に移動される。この際、エンジン3が停止状態である場合には、ECU70は、シフトアクチュエータ65へ供給される電流を通常シフト制御時よりも小さくして、リバースゲート33の移動速度を、通常シフト制御時のリバースゲート33の移動速度よりも遅くする。この後、ECU70は、移動エラー監視処理を終了する。
ステップS59において、リバースゲート33に対する指示移動方向が前進位置に向かう方向ではない判別された場合には(ステップS59:YES)、ECU70は、シフトアクチュエータ65を制御してリバースゲート33を前進位置に移動させる(ステップS61)。つまり、リバースゲート33の指示移動方向が後進位置に向かう方向である場合には、ECU70は、リバースゲート33を前進位置に移動させる。これにより、リバースゲート33が移動エラー発生時の指示移動方向とは反対方向に移動される。この際、エンジン3が停止状態である場合には、ECU70は、シフトアクチュエータ65へ供給される電流を通常シフト制御時よりも小さくして、リバースゲート33の移動速度を、通常シフト制御時のリバースゲート33の移動速度よりも遅くする。この後、ECU70は、移動エラー監視処理を終了する。
図15Aおよび図15Bに示す移動エラー監視処理によれば、シフトアクチュエータ65が駆動されているときに、例えば障害物によってリバースゲート33の移動が妨げられた場合には、移動エラーが発生したと判定される。そして、移動エラー処理によって、リバースゲート33が移動エラー発生時の指示移動方向とは反対方向に移動される。これにより、障害物を解放することができるので、移動エラーを解消させることが可能となる。
図15Aおよび図15Bに示す移動エラー監視処理によれば、リバースゲート33の移動状態に基づいて、移動エラーが発生したか否かを正確に判定できる。
この実施形態では、ECU70は、移動エラーが発生したと判定したときには、表示ユニット9に移動エラーが発生したことを表示している(ステップS57)。これにより、移動エラーが発生したことを操作者に知らせることができる。
この実施形態では、ECU70は、移動エラーが発生したと判定した後(移動エラー処理を開始した後)には、ECU70の電源がオフされるまで、通常シフト制御処理等の移動エラー処理以外によるリバースゲート33の移動を禁止している(ステップS58)。これにより、移動エラー処理によってリバースゲート33が移動されているときに、移動エラー処理以外のシフト制御が無効とされる。したがって、移動エラー処理以外のシフト制御が移動エラー処理に干渉することを回避でき、リバースゲート33が移動エラー処理による移動方向と逆方向に移動されるのを防止できる。
この実施形態では、シフト故障が発生しているには、移動エラー判定が行われない。したがって、不確実な移動エラー判定を回避できる。
ステップS60では、ECU70は、リバースゲート33を後進位置に移動させている。しかし、ECU70は、リバースゲート33を、移動エラー発生時のシフト制御が実行される直前の位置まで移動させてもよい。同様に、ステップS61においても、ECU70は、リバースゲート33を、移動エラー発生時のシフト制御が実行される直前の位置まで移動させてもよい。この場合にも、障害物を解放することができるので、移動エラーを解消させることが可能となる。
図15Aおよび図15Bに示す移動エラー監視処理では、ECU70は、シフトポジションセンサ68の出力値Vsに基づいて、移動エラーが発生しているか否かを判定している(ステップS53、S54およびS54参照)。しかし、ECU70は、シフトアクチュエータ65に流れる電流(以下、「シフトアクチュエータ電流Is」という。)に基づいて、移動エラーが発生しているか否かを判定してもよい。この場合には、ジェット推進機1には、シフトアクチュエータ電流Isを検出するための電流センサ75(図9に二点鎖線で示す。)が設けられる。電流センサ75は、ECU70に接続される。
この場合には、図15Aに破線で示すように、ステップS52において、シフトアクチュエータ65が駆動されていると判別された場合には(ステップS52:YES)、ECU70は、ステップS62に進む。ステップS62では、ECU70は、電流センサ75によって検出されるシフトアクチュエータ電流Isが所定値γ2上であるか否かを判別する。シフトアクチュエータ電流Isが所定値γ2未満である場合には(ステップS62:NO)、ECU70は、ステップS51に戻る。シフトアクチュエータ電流Isが所定値γ2以上である場合には(ステップS62:YES)、ECU70は、移動エラーが発生していると判定し、ステップS56に移行する。
シフトアクチュエータ電流Isは、シフトアクチュエータ65の負荷に対応する。したがって、障害物等のためにシフトアクチュエータ65の負荷が増大すると、移動エラーが発生していると判定できる。
移動エラーが発生したか否かは、例えば、リバースゲート33が任意のシフト位置から他のシフト位置まで移動するのに要する時間を、予め設定された時間と比較することによって行うようにしてもよい。移動エラーが発生したか否かは、例えば、目標シフト位置と、シフトポジションセンサ68によって検出されるリバースゲート位置とを比較することによって行うようにしてもよい。
図16Aおよび図16Bは、ECU70によって行われる保持エラー監視処理の一例の手順を示すフローチャートである。保持エラーとは、リバースゲート33の移動のためにシフトアクチュエータ65が駆動されていないときに、外力等によってリバースゲート33が目標シフト位置からずれた状態になることをいう。保持エラー監視処理は、保持エラーが発生したか否かを監視し、保持エラーが発生したときに保持エラー処理を行う処理である。保持エラー監視処理は、エンジン3が駆動されている場合にのみ実行される。
ECU70は、故障フラグFaがリセット(Fa=0)されているか否かを判別する(ステップS71)。故障フラグFaがセット(Fa=1)されている場合(シフト故障が発生している場合)には(ステップS71:NO)、ECU70は、ステップS71に戻る。
ステップS71において、故障フラグFaがリセットされていると判別された場合(シフト故障が発生していない場合)には(ステップS71:YES)、ECU70は、ステップS72に移行する。
ステップS72では、ECU70は、リバースゲート33の移動のためにシフトアクチュエータ65が駆動されているか否かを判別する。シフトアクチュエータ65が駆動されている場合には(ステップS72:YES)、ECU70は、ステップS71に戻る。
ステップS72において、シフトアクチュエータ65が駆動されていないと判別された場合には(ステップS72:NO)、ECU70は、ステップS80に移行する。ステップS80では、ECU70は、そのときのシフトポジションセンサ68の出力値Vsを、エラー判定用基準値Vsoとして記憶ユニット81に記憶する。この後、ECU70は、シフトポジションセンサ68の出力値Vsがエラー判定用基準値Vsoに対して所定値γ3以上変化したか否かを判別する(ステップS73)。この所定値γ3は、リバースゲート移動機構64のガタの範囲よりも大きな値に設定される。シフトポジションセンサ68の出力値Vsがエラー判定用基準値Vsoに対して所定値γ3以上変化していないと判別された場合には(ステップS73:NO)、ECU70は、リバースゲート33の移動のためにシフトアクチュエータ65が駆動された否かを判別する(ステップS74)。シフトアクチュエータ65が駆動されていない場合には(ステップS74:NO)、ステップS73に戻る。つまり、シフトアクチュエータ65が駆動されていないときには、ステップS73の処理とステップS74の処理とが繰り返し行われる。
ステップS74において、シフトアクチュエータ65が駆動されたと判別された場合には(ステップS74:YES)、ECU70は、ステップS71に戻る。ステップS73において、シフトポジションセンサ68の出力値Vsがエラー判定用基準値Vsoに対して所定値γ3以上変化したと判別された場合には(ステップS73:YES)、ECU70は、保持エラーが発生したと判定する。この場合、ECU70は、保持エラーが発生したことを表示ユニット9に表示することなく、保持エラー処理を行う。
具体的には、ECU70は、リバースゲート33を目標シフト位置に戻る方向に、シフトアクチュエータ65を駆動する(ステップS75)。シフトアクチュエータ65を駆動する際、ECU70は、エンジン3の回転速度を所定制限速度以下に制限して、リバースゲート33が目標シフト位置に移動しやすくしてもよい。この後、ECU70は、通常シフト制御処理によって目標シフト位置が変更されたか否かを判別する(ステップS76)。目標シフト位置が変更されていないと判別された場合には(ステップS76:YES)、ECU70は、リバースゲート33が目標シフト位置まで移動したか否かを判別する(ステップS77)。リバースゲート33が目標シフト位置まで移動していない場合には、ECU70は、ステップS76に戻る。
目標シフト位置が変更されることなく、リバースゲート33が目標シフト位置まで移動した場合には、ステップS77の判断が肯定となるので、ECU70は、シフトアクチュエータ65の駆動を停止する(ステップS78)。これにより、リバースゲート33が目標シフト位置に戻される。この後、ECU70は、ステップS71に戻る。
ステップS76において、リバースゲート33の移動中に目標シフト位置が変更されたと判別された場合には(ステップS76:YES)、ECU70は、保持エラー処理をキャンセルする(ステップS79)。そして、ECU70は、ステップS71に戻る。ステップS79で保持エラー処理がキャンセルされた場合には、通常シフト制御処理が優先して実行されるので、リバースゲート33が変更後の目標シフト位置に移動されることになる。
図16Aおよび図16Bに示す保持エラー監視処理によれば、シフトアクチュエータ65が駆動されていないときに、外力等によってリバースゲート33が移動し、リバースゲート33が目標シフト位置からずれた場合には、保持エラーが発生したと判定される。そして、保持エラー処理によって、リバースゲート33が目標シフト位置に移動される。これにより、保持エラーが発生した場合に、リバースゲート33を目標シフト位置に戻すことができる。
また、保持エラー処理が行われている間に、目標シフト位置が変更された場合には、保持エラー処理がキャンセルされ、通常シフト制御処理が優先して行われる。これにより、リバースゲート33を変更後の目標シフト位置に迅速に移動させることができる。
この実施形態では、ECU70は、保持エラーが発生したと判定したときには、保持エラーが発生したことを表示ユニット9に表示することなく、保持エラー処理を行っている。外力等によるリバースゲート33の位置ずれは、自動的に回復できるので、エラーとして操作者に報知する利益がない。したがって、このような場合には、エラー発生の表示を行わない方が適切である。
この実施形態では、シフト故障が発生しているには、保持エラー判定が行われない。したがって、不確実な保持エラー判定を回避できる。
図16Aおよび図16Bに示す保持エラー監視処理では、ECU70は、シフトポジションセンサ68の出力値Vsがエラー判定用基準値Vsoに対して所定値γ3以上変化したか否かに基いて、保持エラーが発生しているか否かを判定している(ステップS73)。しかし、ECU70は、シフトポジションセンサ68によって検出されたリバースゲート位置と目標シフト位置とを比較することによって、保持エラーが発生しているか否かを判定するようにしてもよい。具体的には、シフトポジションセンサ68によって検出されたリバースゲート位置と目標シフト位置との差が所定値以上である場合に、保持エラーが発生していると判別してもよい。
図16Aおよび図16Bに示す保持エラー監視処理では、ステップS72において、シフトアクチュエータ65が駆動されていないと判別された場合に、ECU70は、そのときのシフトポジションセンサ68の出力値Vsを、エラー判定用基準値Vsoとして記憶している。しかし、エラー判定用基準値Vsoを、次のように設定してもよい。つまり、保持エラー監視処理の開始時に、ECU70は、シフトポジションセンサ68の出力値Vsをエラー判定用基準値Vsoとして記憶ユニット81に記憶する。そして、ECU70は、シフトアクチュエータ65が駆動されているときに、エラー判定用基準値Vsoがシフトポジションセンサ68の出力値Vsと等しくなるように、エラー判定用基準値Vsoを更新する。
この場合には、図16AのステップS80およびステップS74は省略される。つまり、ステップS72において、シフトアクチュエータ65が駆動されていないと判別された場合には(ステップS72:NO)、ECU70はステップS73に移行する。ステップS73において、シフトポジションセンサ68の出力値Vsがエラー判定用基準値Vsoに対して所定値γ3以上変化していないと判別された場合には(ステップS73:NO)、ECU70は、ステップS71に戻る。
図15Aおよび図15Bに示す移動エラー監視処理および図16Aおよび図16Bに示す保持エラー監視処理によれば、リバースゲート位置が制御位置と異なる場合にエラーが発生したと判定できる。これにより、リバースゲート位置が制御位置と異なる場合に、適切な制御を行うことが可能となる。
以上、この発明の実施形態について説明したけれども、この発明は、さらに他の実施形態で実施することができる。
例えば、前述の実施形態では、図11の処理に関し、第1閾値α1および第2閾値α2は、第1閾値α1に対する第1スロットル開度Θ1と第2閾値α2に対する第2スロットル開度Θ2とが等しい値(Θa)となるように設定されている。しかし、第1閾値α1および第2閾値α2は、第1閾値α1に対する第1スロットル開度Θ1と第2閾値α2に対する第2スロットル開度Θ2とが異なる値となるように設定されていてもよい。この場合には、第1アクセル操作子13と第2アクセル操作子14とで、操作の判別の基準とするエンジン回転速度が異なる。したがって、エンジン3の始動時に発生する前進推進力および後進推進力のそれぞれ大きさの観点から、第1アクセル操作子13と第2アクセル操作子14の操作を判別できる。これにより、エンジン3の始動禁止を一層適切に制御できる。
また、前述の実施形態では、図10Aに示すように、第2アクセル操作量Am2に対する第2スロットル開度Θ2の変化率は、第1アクセル操作量Am1に対する第1スロットル開度Θ1の変化率よりも小さくなるように設定されている。しかし、図10Bに示すように、第2クセル操作量Am2に対する第2スロットル開度Θ2の変化率(図10Bの直線L2の傾き)を、第1アクセル操作量Am1に対する第1スロットル開度Θ1の変化率(図10Bの直線L1の傾き)と等しくなるように設定してもよい。この場合、図10Bに示すように、第1閾値α1と第2閾値α2とは、同じ値に設定されていてもよい。第1閾値α1および第2閾値α2を同じ値に設定すると、第1閾値α1に対応する第1スロットル開度Θ1と、第2閾値α2に対応する第2スロットル開度Θ2とは等しい値(Θb)となる。
前述の実施形態では、通常航行モード時において、ECU70は、第1アクセル操作子13の操作量と第2アクセル操作子(リバースゲート操作子)14の操作量とエンジン回転速度とに応じて、通常エンジン回転速度制御処理および通常シフト制御処理を行っている。しかし、ECU70は、通常航行モード時において、第1アクセル操作子13の操作に応じてエンジン回転速度を制御し、第2アクセル操作子14の操作に応じてシフト制御を行うようにしてもよい。つまり、第2アクセル操作子14は、シフト位置の切り替えのみに使用されてもよい。
また、前述の実施形態では、第2アクセル操作子14は、レバー式であるが、グリップ式、トグルスイッチ、ボタンスイッチであってもよい。また、第1アクセル操作子13は、レバー式であるが、グリップ式であってもよい。
第2アクセル操作子14がトグルスイッチ、ボタンスイッチ等のスイッチである場合には、第2アクセル操作子14は、第2アクセル操作子14の操作に応じてリバースゲート位置指令信号を出力するリバースゲート操作検出ユニットを構成する。この場合、図11のステップS3において、ECU70は、例えば、第2アクセル操作子14によってリバースゲート位置指令信号が出力されているときに、第2アクセル操作子14が操作されていると判別する。つまり、リバースゲート位置指令信号の出力の有無に基づいて第2アクセル操作子14の操作の有無が判別される。それにより、位置指令信号に応答してリバースゲート位置が変更され得る状況のときに、エンジン3の始動を禁止することができる。したがって、エンジン3の始動を適切に禁止することができる。
前記実施形態では、リバースゲート33のシフト位置は、シフトアーム66の回転角を検出するシフトポジションセンサ68によって検出されている。しかし、複数のリミットスイッチによってシフト位置を検出してもよい。
前記実施形態では、シフトアクチュエータ65は電動モータであるけれども、油圧アクチュエータを用いてもよい。
また、前述の実施形態では、原動機がエンジンである場合について説明したけれども、原動機は電動モータであってもよい。この場合には、図11のステップS4では、原動機としての電動モータが起動される。図11のステップS5では、電動モータが起動されているか否かが判定される。図12および図13のステップS11では、電動モータが停止したか否かが判別される。図12および図13のステップS13では、電動モータが再起動されたか否かが判別される。
また、前述の実施形態では、エンジン3、シフトアクチュエータ65、表示ユニット9等は、1つのECU70によって制御されているけれども、複数のECUによって制御されてもよい。
また、前述の実施形態では、ジェット推進艇がパーソナルウォータークラフトである場合について説明したけれども、ジェットボート、スポーツボートなどの他の形態のジェット推進艇にもこの発明を適用できる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 ジェット推進艇
2 船体
3 エンジン
4 ジェット推進機
8 ハンドル
9 表示ユニット
13 第1アクセル操作子(アクセル操作子)
14 第2アクセル操作子(リバースゲート操作子)
18 第1アクセルポジションセンサ
19 第2アクセルポジションセンサ
25 エンジン回転速度センサ
31 噴射口
32 ジェットポンプ
33 リバースゲート
48 デフレクタ
65 シフトアクチュエータ
68 シフトポジションセンサ
70 ECU
74 スロットルアクチュエータ

Claims (14)

  1. 船体を有するジェット推進艇であって、
    原動機と、
    前記原動機によって駆動され、噴射口から水を噴射するジェットポンプと、
    前記ジェットポンプから噴射された噴流の向きを変更するリバースゲートと、
    前記リバースゲートの位置を、前記噴流の向きが前記船体の後方となる前進位置と、前記噴流の向きが前記船体の前方となる後進位置と、それらの間の所定の中立位置とを含む複数のシフト位置に切り替えるシフトアクチュエータと、
    前記リバースゲートの位置を検出するリバースゲート位置検出ユニットと、
    前記リバースゲートの目標シフト位置を設定し、前記シフトアクチュエータを制御して前記リバースゲートを前記目標シフト位置に移動させるシフト制御を実行し、前記リバースゲート位置検出ユニットによって検出される位置が制御位置と異なる場合にエラーが発生したと判定するエラー判定を実行するようにプログラムされた制御ユニットとを含む、ジェット推進艇。
  2. 前記制御ユニットは、前記シフト制御によって前記リバースゲートの移動のために前記シフトアクチュエータが駆動されている間に前記エラーが発生したと判定したときには、前記シフトアクチュエータを制御して、前記シフト制御による前記リバースゲートの移動を停止し、停止前の前記リバースゲートの移動方向とは反対方向に向けて前記リバースゲートを移動させる移動エラー処理を実行するようにプログラムされている、請求項1に記載のジェット推進艇。
  3. 前記制御ユニットは、前記シフト制御によって前記リバースゲートの移動のために前記シフトアクチュエータが駆動されている間に前記エラーが発生したと判定したときには、前記シフトアクチュエータを制御して、前記シフト制御による前記リバースゲートの移動を停止し、前記リバースゲートを前記シフト制御によって移動される直前の位置まで移動させる移動エラー処理を実行するようにプログラムされている、請求項1に記載のジェット推進艇。
  4. 前記制御ユニットは、前記シフト制御によって前記リバースゲートの移動のために前記シフトアクチュエータが駆動されている間に、前記リバースゲートの単位時間当たりの移動量に基づいて、前記エラーが発生したか否かを判定するようにプログラムされている、請求項2または3に記載のジェット推進艇。
  5. 前記シフトアクチュエータが電動シフトアクチュエータであり、
    前記制御ユニットは、前記シフト制御によって前記リバースゲートの移動のために前記電動アクチュエータが駆動されている間に当該電動アクチュエータに流れる電流に基いて、前記エラーが発生したか否かを判定するようにプログラムされている、請求項2または3に記載のジェット推進艇。
  6. 前記制御ユニットは、前記移動エラー処理を開始した後には、前記制御ユニットの電源がオフされるまで、前記シフト制御による前記リバースゲートの移動を禁止するようにプログラムされている、請求項2〜5のいずれか一項に記載のジェット推進艇。
  7. 表示ユニットをさらに含み、
    前記制御ユニットは、前記シフト制御によって前記リバースゲートの移動のために前記シフトアクチュエータが駆動されている間に前記エラーが発生したと判定したときには、前記表示ユニットにエラー発生を表示させるようにプログラムされている、請求項2〜6のいずれか一項に記載のジェット推進艇。
  8. 最新の目標シフト位置を記憶する記憶ユニットをさらに含み、
    前記制御ユニットは、前記シフト制御によって前記リバースゲートの移動のために前記シフトアクチュエータが駆動されていないときには、前記リバースゲート位置検出ユニットによって検出される位置が前記記憶ユニットに記憶されている目標シフト位置と異なる場合に、前記エラーが発生したと判定するようにプログラムされている、請求項1〜7のいずれか一項に記載のジェット推進艇。
  9. 前記制御ユニットは、前記シフト制御によって前記リバースゲートの移動のために前記シフトアクチュエータが駆動されていないときに前記エラーが発生したと判定した場合には、前記シフトアクチュエータを制御して前記記憶ユニットに記憶されている目標シフト位置に前記リバースゲートを移動させる保持エラー処理を実行するようにプログラムされている、請求項8に記載のジェット推進艇。
  10. 表示ユニットをさらに含み、
    前記制御ユニットは、前記シフト制御によって前記リバースゲートの移動のために前記シフトアクチュエータが駆動されていないときに前記エラーが発生したと判定した場合には、前記表示ユニットにエラー発生を表示させないようにプログラムされている、請求項8または9に記載のジェット推進艇。
  11. 前記制御ユニットは、前記保持エラー処理を実行している間に目標シフト位置が変更された場合には、前記保持エラー処理をキャンセルして、前記シフト制御によって前記リバースゲートを変更後の目標シフト位置に移動させるようにプログラムされている、請求項9に記載のジェット推進艇。
  12. 前記制御ユニットは、前記リバースゲート位置検出ユニットまたは前記シフトアクチュエータに故障が発生したか否かを判別する故障判別を実行し、前記リバースゲート位置検出ユニットまたは前記シフトアクチュエータに故障が発生していないと判別したときに、前記エラー判定を行うようにプログラムされている、請求項1〜11のいずれか一項に記載のジェット推進艇。
  13. 前記制御ユニットは、前記リバースゲート位置検出ユニットまたは前記シフトアクチュエータに故障が発生したか否かを判別する故障判別を実行し、前記リバースゲート位置検出ユニットまたは前記シフトアクチュエータに故障が発生したと判別したときには、前記エラー判定を行わないようにプログラムされている、請求項1〜11のいずれか一項に記載のジェット推進艇。
  14. 前記制御ユニットは、前記リバースゲート位置検出ユニットに故障が発生したと判別したときには、前記シフトアクチュエータを制御して前記リバースゲートを前記前進位置に移動させるようにプログラムされている、請求項13に記載のジェット推進艇。
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