JP2002113944A - 記録材及び電飾用記録材 - Google Patents

記録材及び電飾用記録材

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JP2002113944A
JP2002113944A JP2001244113A JP2001244113A JP2002113944A JP 2002113944 A JP2002113944 A JP 2002113944A JP 2001244113 A JP2001244113 A JP 2001244113A JP 2001244113 A JP2001244113 A JP 2001244113A JP 2002113944 A JP2002113944 A JP 2002113944A
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徹 小谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適度な隠蔽性と一定以上の光散乱性を有し、
且つ光透過及び反射で共に高い発色濃度が得られる記録
材を提供すること。 【解決手段】 光透過性の基材の片面にインク受容層を
設けた記録材において、インク受容層中に屈折率1.4
7以上1.60以下の粒子を3g/m2 以上15g/m
2 以下含有する記録材。 【効果】 記録が高品位で、銀塩写真のような印画品質
を表現し、かつ電飾としても使用できる記録材が提供さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録材に関し、より
詳しくは電飾用として使用可能な記録材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピューターの性能向上および
コンピューターの普及とともに、ハードコピー技術が急
速に発達した。ハードコピーの記録方式としては、昇華
転写記録方式、電子写真方式、インクジェット方式等の
方式が知られている。インクジェット方式によるプリン
ターは、ノズルから被記録紙に向けてインク液滴を高速
で噴射する方式である。カラー化、小型化がしやすいこ
と、印字騒音が低いことから、オフィス、ホーム、パー
ソナルコンピューター等の端末として、近年急速に普及
しつつある。更に、銀塩写真に迫る印画品質の向上、大
型化の容易さから、大型看板等の産業分野への応用が期
待されている。その中でも後方から光を当てて鑑賞する
電飾においての使用が注目されている。
【0003】インクジェット方式による印刷は、ハード
の性能だけではなく記録材の性質により大きく作用さ
れ、様々な記録材が開発されている。しかし、電飾で使
用可能な記録材はなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、現在市
販されている記録材及び無数の試作品を作成して種々の
調査を重ね、電飾でも使用可能になる為に必要な性質が
如何なるものか検討してきた。
【0005】その結果、以下の性質が必要であると判明
した。 (1)適度な隠蔽性と一定以上の光散乱性 後方の光を散乱させて、光源の形をぼやかす必要がある
からである。 (2)透過及び反射で共に高い発色濃度 光の照射時、及び非照射時共に高い発色濃度を表現する
必要があるからである。
【0006】これらの性質の中で、(1)の性質は不透
明な基材上にインク吸収層を設けたもの、或いは透明な
基材上に半透明なインク吸収層を設けたもの等が考えら
れるが、(2)の性質、特に光照射時に高い発色濃度を
持たせることは困難であった。つまり、上記の性質を全
て満足するものは従来無かった。従って、本発明は上記
の性質を全て有する記録材、特に電飾用記録材を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記の発明
によって達成される。 (1) 光透過性の基材の片面にインク受容層を設けた記録
材において、インク受容層中に屈折率1.47以上1.
60以下の粒子(以下、粒子Aともいう)を3g/m2
以上15g/m2 以下含有することを特徴とする記録
材。 (2) 粒子Aがベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド結合
物であることを特徴とする上記(1) 記載の記録材。 (3) 該インク受容層がインク吸収層とインク通過層の少
なくとも2層から構成されていることを特徴とする上記
(1) または(2) 記載の記録材。 (4) インク受容層がインク吸収層をインク通過層の少な
くとも2層から構成され、粒子Aがインク通過層にのみ
存在していることを特徴とする上記(1) 記載の記録材。 (5) 上記(1) 〜(4) のいずれかに記載の記録材のインク
受容層に印刷が施され、インク受容層側が光照射側であ
る電飾用記録材。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、記録材とはイン
ク等により受像可能な染色用の受像体をいう。本発明に
おいては、インク受容層中に含有させる粒子の屈折率は
1.47以上1.60以下であり、好ましくは1.48
以上1.60以下、より好ましくは1.55以上1.5
9以下である。
【0009】この範囲の屈折率の粒子を含有することに
より適度な隠蔽性と光散乱性を所有することができる。
屈折率が1.60を超える粒子を用いた場合には隠蔽力
と光散乱力がバランスせずに隠蔽力が強くなりすぎる。
逆に屈折率が1.47よりも小さい粒子を用いると隠蔽
力が弱すぎる。従って屈折率は1.47以上1.60以
下であることが必要である。
【0010】本発明において、屈折率は下記の通りにし
て行われる。一般に行われる浸液法で、屈折率の既知の
液体中に粒子を入れ、ベッケ線が消えたときの液体の屈
折率より求める。
【0011】粒子Aのインク受容層中における含有量
は、3g/m2 以上15g/m2 以下であり、好ましく
は5g/m2 以上14g/m2 以下、より好ましくは6
g/m 2 以上12g/m2 以下である。単位面積あたり
の量も多すぎると隠蔽力が強すぎ、少なすぎると光散乱
効果が弱まる為、3g/m2 以上15g/m2 以下の範
囲で含有することが必要であり、この範囲に成るように
インク受容層の厚み粒子の含有率を調整する必要があ
る。
【0012】更に、測定値には現れないが、実際に鑑賞
する際には、本発明の範囲にて粒子を用いると鮮やかで
発色濃度の高い画像として観察される。これは、図1の
モデル図の様に屈折率は1.47以上1.60以下の粒
子をインク受容層に含有させると、散乱光によりインク
付着部が実際よりも大きく見える効果がある。それに対
して、図2のモデル図の様に屈折率は1.47未満粒子
をインク受容層に含有させると、光散乱が小さい為にこ
の効果が見られない。
【0013】粒子Aの形状はいかなるものでも使用で
き、その大きさは、0.1〜20μm、好ましくは0.
5〜10μm、より好ましくは0.5〜5μmである
(粒径はCOULTER MULTISIZER により求めた平均粒
径)。
【0014】粒子Aとしては、例えば、シリカ、カオリ
ナイト、タルク、炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミ
ナ、硫酸バリウム、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化
チタン、ベンゾグアナミン粒子、ポリスチレン系粒子、
ポリアクリル系粒子等が挙げられるが、隠蔽性、光分散
性の機能を良好にする為に、上記の粒子Aに該当するも
のが主であることが好ましい。
【0015】本発明において、基材は光透過性であれば
特に限定されるものではないが、通常光線透過率が80
%以上、好ましくは82%以上、より好ましくは85%
以上である。例えば、ポリエステルフィルム、ポリスチ
レンフィルム、ポリプロピレンフィルム、アクリル等の
プラスティックフィルム、ガラスおよびこれらの任意の
2種類以上のものを貼り合わせたものが挙げられる。こ
の光線透過率は、ASTM D−1003に準じて測定
される。
【0016】基材の厚みは、通常25〜250μm、好
ましくは50〜188μm、より好ましくは75〜12
5μmである。
【0017】本発明においては、このような基材上にイ
ンク受容層を設けることにより、記録材が得られる。イ
ンク受容層は、この分野で使用されるインクにて印刷可
能で、且つ印刷後インクを保持するためのものであり、
かかる機能を有するものであれば特に制限はない。
【0018】インク受容層は1層でも構わないが、イン
ク吸収層とインク通過層の少なくとも2層で構成される
ことが望ましい。インク吸収層とは、インクを速やかに
吸収し、印刷後はインクを保持する層である。
【0019】インク吸収層としては、インク吸収能力を
有するものであれば特に限定されるものではなく、例え
ばインク吸収性を有する樹脂よりなるもの、毛管現象を
有する構成よりなるものが例示される。
【0020】インク吸収性を有する樹脂としては、かか
る能力を有するものであれば特に制限はなく、例えば、
ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、スチレン−アク
リル重合体、エチレン−酢酸ビニル重合体、デンプン、
ポリビニルブチラール、ゼラチン、カゼイン、アイオノ
マー、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポ
リビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリエステ
ル樹脂、スチレン−ブタジエンゴム等の樹脂及びそれら
の変性樹脂のうち1種以上が所望により使用できる。好
ましくは、ポリビニルアルコールである。この場合には
公知の耐水性向上の処理が必要に応じて使用できる。
【0021】多孔質にして毛管現象によるインク吸収性
を持たせる場合には、粒子と結合材から構成させる。イ
ンク吸収層用の粒子(以下、粒子Bともいう)として
は、シリカ、カオリナイト、タルク、炭酸カルシウム、
ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウム、カーボンブラッ
ク、酸化亜鉛、酸化チタン、ベンゾグアナミン粒子、架
橋ポリスチレン、架橋アクリル粒子、水酸化アルミニウ
ム等が挙げられる。そのなかでもシリカが好ましい。粒
子Bとしては、粒子Aに該当するものを使用してもよい
が、光散乱性はインク通過層に付与した方が好ましい
為、粒子Aに該当する粒子Bの配合量が少ないほうが好
ましい。
【0022】インク吸収層の結合材は、特に限定されな
いが、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、スチレン
−アクリル重合体、エチレン−酢酸ビニル重合体、デン
プン、ポリビニルブチラール、ゼラチン、カゼイン、ア
イオノマー、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリ
エステル樹脂、スチレン−ブタジエンゴム等の樹脂及び
それらの変性樹脂のうち1種以上が使用できる。粒子B
と結合材の重量比はインク吸収能力と膜強度の関係か
ら、3/1〜1/30、特に2/1〜1/20であるこ
とが好ましい。
【0023】更に、湿気等の水分による染料の滲み、移
動を防止する為にインク吸収性の樹脂はカチオン基、ア
ニオン基を有するものが好ましい。当該基を有さない場
合には、イオン性を有する樹脂、化合物を混合すること
が好ましい。これによりインク吸収能力の向上を図れ、
更にインク中の染料をインク吸収層中に定着することが
できる。
【0024】インク吸収層にはコート時のレベリング向
上、コート液の脱泡、滲み低減等を目的に界面活性剤を
添加することもできる。界面活性剤はカチオン系、アニ
オン系、ノニオン系および非イオン性などいずれのもの
でも構わない。しかし、好ましくはシリコン系またはフ
ッ素系界面活性剤が使用される。シリコン系界面活性剤
としてはジメチルシリコン、アミノシラン、アクリルシ
ラン、ビニルベンジルシラン、ビニルベンジシルアミノ
シラン、グリシドシラン、メルカプトシラン、ジメチル
シラン、ポリジメチルシロキサン、ポリアルコキシシロ
キサン、ハイドロジエン変性シロキサン、ビニル変性シ
ロキサン、ビトロキシ変性シロキサン、アミノ変性シロ
キサン、カルボキシル変性シロキサン、ハロゲン化変性
シロキサン、エポキシ変性シロキサン、メタクリロキシ
変性シロキサン、メルカプト変性シロキサン、フッ素変
性シロキサン、アルキル基変性シロキサン、フェニル変
性シロキサン、アルキレンオキシド変性シロキサンなど
が挙げられる。フッ素系界面活性剤としては、4フッ化
エチレン、パーフルオロアルキルアンモニウム塩、パー
フルオロアルキルスルホン酸アミド、パーフルオロアル
キルスルホン酸ナトリウム、パーフルオロアルキルカリ
ウム塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフル
オロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルエチ
レンオキシド付加物、パーフルオロアルキルトリメチル
アンモニウム塩、パーフルオロアルキルアミノスルホン
酸塩、パーフルオロアルキルりん酸エステル、パーフル
オロアルキルアルキル化合物、パーフルオロアルキルア
ルキルベタイン、パーフルオロアルキルハロゲン化物な
どが挙げられる。これらの界面活性剤はインク吸収層の
インク吸収性能が極度に低下しない程度に添加するのが
好ましい。
【0025】インク吸収層には各種の添加剤をインク吸
収能力及び他の物性を損なわない程度に加えても構わな
い。かかる添加剤としては、例えば、蛍光染料、可塑
剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0026】インク吸収層を設ける方法は特に限定され
ず、例えばグラビアコート方式、キスコート方式、ディ
ップ方式、スプレイコート方式、カーテンコート方式、
エアナイフコート方式、ブレードコート方式、リバース
ロールコート方式、バーコート方式などの通常用いられ
ている方法が適用できる。コート量は特に限定されない
が5g/m2 から50g/m2 であることが好ましい。
【0027】基材とインク吸収層の密着性が不足する場
合には、アンカーコート層を設けることが好ましい。ア
ンカーコート層としては、ポリエステル系樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、アクリル系樹
脂、メラミン樹脂など及びそれらの混合等が適用可能で
ある。また、塗布層を設ける方法としては、グラビアコ
ート方式、キスコート方式、ディップ方式、スプレイコ
ート方式、カーテンコート方式、エアナイフコート方
式、ブレードコート方式、リバースロールコート方式な
ど通常用いられている方法が適用できる。
【0028】インク通過層とは、付与されたインクを速
やかに吸収し、下層のインク吸収層までインクを通過さ
せる機能を持つ層である。インク通過層は、インクを速
やかにインク吸収層に導く性質を有する必要がある。そ
の為には、粒子(以下、粒子Cともいう)と結合材から
主に構成させ、多孔質にすることが好ましい。
【0029】粒子としては、シリカ、カオリナイト、タ
ルク、炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、硫酸バ
リウム、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン、ベ
ンゾグアナミン粒子、架橋ポリスチレン、架橋アクリル
粒子、水酸化アルミニウムなどの粒子等が挙げられる
が、インクの通過性、隠蔽性、光分散性等の機能を良好
にする為に最適な粒子を選択する必要がある。インク通
過性の機能に関しては、粒子の表面にインク中の水分、
染料を吸着しないものが良く、表面に水酸基等の親水性
基の少ない有機系の粒子が好ましい。更に、隠蔽性と光
分散性を持たせる為には屈折率が1.47から1.60
が好ましい。この範囲の粒子を主成分として用いること
により適度な隠蔽性と優れた光分散性を両立することが
できる。従って、粒子Cとしては、粒子Aに該当するも
のを使用することが好ましく、粒子Cとしてその全てを
粒子Aに相当するものを使用してもよい。粒子Cの配合
量は粒子Bが粒子Aに相当する場合、それに応じて減少
させる必要がある。つまり、本発明では粒子Aに相当す
る粒子Bと粒子Cとの和を3g/m2 〜15g/m2
する必要がある。
【0030】粒子Cを結合する樹脂としては、水に難溶
性の樹脂であることが好ましい。例えば、ポリエステル
系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、メ
ラミン系樹脂、各種共重合体が挙げられるが、水分の吸
着量の少ないアクリル系樹脂、アクリル・スチレン共重
合体が好ましい。
【0031】構成としては粒子と粒子を結合するバイン
ダーから主に構成することが好ましい。粒子Cとバイン
ダーの重量比率は1/1〜30/1の間であることが好
ましい。更に好ましくは3/1〜20/1である。粒子
量が少ないと粒子間の隙間が埋まり、インクが通過しに
くくなる。逆に粒子量が多すぎると層の強度が低下して
しまう。粒子径もインクの通過性に寄与する為、大きす
ぎるとインクの滲みの原因になり、小さすぎると膜がも
ろくなるという問題がある為、0.5〜5μmの粒径
(COULTER MULTISIZERによって測定された平均粒径)の
ものが好ましい。
【0032】インク通過層にはインク通過量を調節する
為に、界面活性剤、ワックス等を添加することが好まし
い。特に水分の表面張力を低下させ得るシリコン系界面
活性剤、フッ素系界面活性剤が好ましい。界面活性剤
は、通過層中に存在してインクの付着量を低下させるの
みならず、インク中に溶けて、インクの表面張力を低下
することができる。この作用によりインクの表面張力に
よるインク吸収性の影響を低下できる。また、このイン
ク通過性の向上によりインクの滲みの低下としても作用
する。
【0033】シリコン系界面活性剤としてはジメチルシ
リコン、アミノシラン、アクリルシラン、ビニルベンジ
ルシラン、ビニルベンジルアミノシラン、グリシドシラ
ン、メルカプトシラン、ジメチルシラン、ポリジメチル
シロキサン、ポリアルコキシシロキサン、ハイドロジエ
ン変性シロキサン、ビニル変性シロキサン、ヒドロキシ
変性シロキサン、アミノ変性シロキサン、カルボキシル
変性シロキサン、ハロゲン化変性シロキサン、エポキシ
変性シロキサン、メタクリロキシ変性シロキサン、メル
カプト変性シロキサン、フッ素変性シロキサン、アルキ
ル基変性シロキサン、フェニル変性シロキサン、アルキ
レンオキシド変性シロキサンなどが挙げられる。フッ素
系界面活性剤としては、4フッ化エチレン、パーフルオ
ロアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルキルスル
ホン酸アミド、パーフルオロアルキルスルホン酸ナトリ
ウム、パーフルオロアルキルカリウム塩、パーフルオロ
アルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン
酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、
パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、パー
フルオロアルキルアミノスルホン酸塩、パーフルオロア
ルキルりん酸エステル、パーフルオロアルキル化合物、
パーフルオロアルキルアルキルベタイン、パーフルオロ
アルキルハロゲン化物などが挙げられる。含有量は界面
活性剤の種類により異なるがインク通過層の固形分に対
して1重量%以上20重量%以下含有することが好まし
い。1重量%未満であるとその効果が十分にでない。2
0重量%を越える場合にはインク通過層の強度が低下す
る問題がある。
【0034】インク通過層を設ける方法は特に限定され
るものではなく、グラビアコート方式、キスコート方
式、ディップ方式、スプレイコート方式、カーテンコー
ト方式、エアナイフコート方式、ブレードコート方式、
リバースロールコート方式、バーコート方式など通常用
いられている方法が適用できる。コート量は屈折率が
1.47以上1.60以下の粒子が3g/m2 以上15
g/m2 以下になるように制御する必要がある。
【0035】基材のインク受像層を設けていない面は、
光線透過率を極度に低下させなければ各種の加工をする
ことができる。紫外線吸収剤、帯電防止剤を含有する
層、傷防止の為のハードコート層、光沢低下のための層
等が挙げられる。
【0036】インク受容層の厚みは、通常1〜100μ
m、好ましくは2〜50μm、より好ましくは5〜30
μmである。インク受容層がインク吸収層とインク通過
層とを有する場合、インク吸収層の厚みは通常1〜10
0μm、好ましくは2〜30μm、より好ましくは5〜
20μmであり、インク通過層の厚みは通常1〜100
μm、好ましくは2〜30μm、より好ましくは3〜2
0μmである。
【0037】本発明の記録材の使用方法としては、噴射
されたインクをインク受容層で吸収して発色させ、イン
ク受容層側から光を照射し、基材側から鑑賞することに
より使用される。
【0038】本発明の記録材に対して使用されるインク
は如何なるものでよく、インクの表面張力、粘度の影響
なしに発色が良好である。インク中の溶媒としては、水
が主成分であることが好ましい。
【0039】更に使用するインクは、直接染料、酸性染
料あるいは食品用色素等の水溶性染料を溶解したインク
(染料インク)、及び顔料を分散せしめたインク(顔料
インク)を使用できる。かくして得られた記録材は、銀
塩写真のような光沢度の高い、高品質、高品位の記録が
でき、かつ、インク受像層側から光を照射しうる電飾で
使用可能なものである。
【0040】
【実施例】次に本発明の実施例および比較例を示す。ま
ず、本発明に用いる測定・評価方法を以下に示す。 1)記録方法 染料タイプのインクジェットプリンター((株)enC
AD製 NOVAJET PRO)と純正インク(即
ち、GA−ブラック、GA−シアン、GA−マゼンダ、
GA−イエロー)を使用して印刷した。顔料タイプのイ
ンクジェットプリンター(武藤工業株式会社製 RJ−
1300)と純正インク(即ち、BJW−IN−BK,
BJW−IN−CY,BJW−IN−MA,BJW−I
N−YE)を使用して印刷した。
【0041】2)発色濃度 上記の顔料タイプのプリンターを使用して黒べたの画像
を記録し、マクベス濃度計TR−927を用いて黒イン
ク記録部を基材側から反射濃度と透過濃度を測定した。
【0042】3)全光線透過率 JIS−K6714に準じ、ポイック積分球式H.T.
Rメーター(日本精密光学製)を用い、フィルムの全光
線透過率を測定した。この値が小さい程隠蔽性が高い。
【0043】4)記録画像の品質 数種類の写真調の画像を上記の2種類のプリンターを用
いて記録し、記録画像の品質を目視により○△×の3段
階で評価した。 ○:滲み等が無く細部まで表現されており、鮮明な銀塩
写真に類似した鮮明な画像 ×:滲みにより細部が表現されておらず、鮮明では無い
写真調の画像 △:○と×の中間
【0044】5)電飾としての使用の可否 印刷面側から10cmの所に15Wの蛍光灯を5cmの
間隔を開けて平行に置き両目視力1.0の観察者が50
cm離れた距離から透明基材側を見た時に、均一な光源
にみえた場合には○、2つの光源に見えた場合には×と
した。
【0045】実施例1 透明ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製、光線透
過率:89%)に以下のインク吸収層、インク通過層を
形成してインクジェット用記録媒体を得た。インク吸収層 下記の固形分比からなるコート液をバーコートし、12
0℃で5分乾燥して吸収層を形成した。このときの乾燥
塗布量は10g/m2 であった。 ポリビニルアルコール(日本合成化学(株)製 GH−17)100重量部 メラミン樹脂(住友化学工業(株)製 スミマールM3) 15重量部 カチオン性化合物(日本化薬(株)製 カヤフィックスUR) 10重量部 インク通過層 インク吸収層上に下記の固形分比からなるコート液をバ
ーコートし、120℃で1分間乾燥した。そのときの塗
布量は10g/m2 であった。 アクリル系樹脂(DIC(株)製 ボンコートVO−8) 10重量部 有機粒子〔ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物(日本触媒(株)製 エボスターMS)、屈折率:1.57、平均粒径2μm、インク通過層中の 含有量:8.7g/m2 ) 100重量部 シリコン系界面活性剤(ダウコーニング製 ペインタッド57) 5重量部 このようにして得られた記録用媒体は白色不透明であっ
た。この記録用媒体に対してインクジェット記録を実施
した。全光線透過率は42%であった。
【0046】実施例2 実施例1においてインク通過層の有機粒子をアクリル系
樹脂(日本触媒(株)製 エボスターMA1002)
(屈折率:1.49、インク通過層中の含有量:8.7
g/m2 )にしたこと以外は実施例1と同様にして得
た。全光線透過率は48%であった。
【0047】実施例3 実施例1において以下のインク吸収層を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして記録材を得た。インク吸収層 下記の固形分比からなるコート液をバーコートし、12
0℃で5分乾燥して吸収層を形成した。このときの乾燥
塗布量は20g/m2 であった。 ポリビニルアルコール(日本合成化学(株)製 GH−17)100重量部 メラミン樹脂(住友化学工業(株)製 8%AC) 10重量部 カチオン性化合物(日本化薬(株)製 カヤフィックスUR) 10重量部 合成シリカ(屈折率:1.46、富士シリシア(株)製 サイロイド550) 200重量部 シリコン系界面活性剤(ダウコーニング製 ペインタッド57) 3重量部
【0048】実施例4 実施例1においてインク通過層の有機粒子の含有量を
3.2g/m2 とした以外は実施例1と同様にして得
た。全光線透過率は53%であった。
【0049】実施例5 実施例1においてインク通過層の有機粒子の含有量を1
4.7g/m2 とした以外は実施例1と同様にして得
た。全光線透過率は22%であった。
【0050】比較例1 実施例1においてインク通過層の有機粒子をシリカ(富
士シリシア(株)製サイリシア430)〔屈折率:1.
46、インク通過層中の含有量:8.7g/m 2 〕にし
たこと以外は実施例1と同様にして得た。全光線透過率
は48%であった。
【0051】比較例2 実施例1のインク通過層の塗布量を3g/m2 とし、イ
ンク通過層中の粒子を2.6g/m2 としたこと以外は
実施例1と同様にして記録材を得た。全光線透過率は5
8%であった。
【0052】比較例3 実施例1のインク通過層の塗布量を20g/m2 とし、
インク通過層中の粒子を17.4g/m2 としたこと以
外は実施例1と同様にして記録材を得た。全光線透過率
は17%であった。
【0053】
【試験例】実施例および比較例のものについて試験した
結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】実施例1〜5は使用した粒子が1.47以
上1.60以下であり、インク通過層中の粒子の含有量
も3g/m2 以上15g/m2 以下であるため、電飾と
して使用可能な記録材となった。しかし、比較例1は屈
折率が本発明の範囲で無いため、光の分散効果が低く電
飾として使用不可である。比較例2は粒子の量が少ない
ため、光の分散効果が低く電飾として使用不可である。
比較例3は粒子量が多いため、光線透過率が低い。その
為、電飾とした際に透過する光量が少なくインパクトの
無い記録物になる。その結果、電飾としての使用は不適
である。
【0056】
【発明の効果】本発明は、記録が高品位で、銀塩写真の
ような印画品質を表現し、かつ電飾として使用できる記
録材を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の範囲にて粒子を用いた場合に観察され
るインク。
【図2】本発明の範囲外の粒子(屈折率1.47未満の
粒子)を用いた場合に観察されるインク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小谷 徹 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 鈴木 利武 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 2C056 EA04 FB01 FC06 2H086 BA01 BA13 BA15 BA19 BA33 BA36 BA41

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性の基材の片面にインク受容層を
    設けた記録材において、インク受容層中に屈折率1.4
    7以上1.60以下の粒子を3g/m2 以上15g/m
    2 以下含有することを特徴とする記録材。
  2. 【請求項2】 該粒子がベンゾグアナミン・ホルムアル
    デヒド縮合物であることを特徴とする請求項1記載の記
    録材。
  3. 【請求項3】 該インク受容層がインク吸収層とインク
    通過層の少なくとも2層から構成されていることを特徴
    とする請求項1または請求項2記載の記録材。
  4. 【請求項4】 インク受容層がインク吸収層とインク通
    過層の少なくとも2層から構成され、該粒子がインク通
    過層にのみ存在していることを特徴とする請求項1記載
    の記録材。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の記録材
    のインク受容層に印刷が施され、インク受容層側が光照
    射側である電飾用記録材。
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