JP2002111182A - 導電性接着剤で接続した部品の易剥離法 - Google Patents

導電性接着剤で接続した部品の易剥離法

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JP2002111182A
JP2002111182A JP2000338296A JP2000338296A JP2002111182A JP 2002111182 A JP2002111182 A JP 2002111182A JP 2000338296 A JP2000338296 A JP 2000338296A JP 2000338296 A JP2000338296 A JP 2000338296A JP 2002111182 A JP2002111182 A JP 2002111182A
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temperature
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Katsuaki Suganuma
克昭 菅沼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】導電性接着剤により実装された電子基板と電子
部品を容易に剥離することを実現する。 【解決手段】基板上の電極に予め望みの剥離操作温度近
傍で溶融する1層或いは複数層の薄膜層を形成する。こ
れによって、溶融層の融点近傍で低荷重のもとで剥離を
進行させ、電極上への接着剤成分の残存や電極配線の破
損を招くことなく、容易に分解処理を行うことが可能に
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性性接着剤で
電子部品を実装された電子基板のリペアや解体のために
接続部分を容易に分離する方法である。
【0002】
【従来の技術】導電性接着剤は、電子部品を電子基板の
回路上に100℃〜200℃の比較的低温で接続する方
法として広く用いられている。一部の電子部品は熱に弱
く、はんだによる200℃を越える接続温度には耐える
ことができないために、導電性接着剤が用いられてい
る。また、はんだによる接合方法と比較して、毒性の強
い鉛を含まないことやフラックスを必要としないなど、
導電性接着剤による接続は環境優しい技術としても望ま
しい方法としても使われている。
【0003】量産設備による電子部品の実装では、接続
不良や部品自体の動作不良などがある割合で生じるの
で、接続後に基板から一部の部品を外し、再搭載を行う
必要が必ず生じる。一方、電子機器がその寿命を終わり
最終的に廃棄される場合、現状ではほとんど破砕されて
廃棄処分されているが、資源枯渇の問題や廃棄物処分場
が逼迫している問題から、廃棄される電子機器から部品
等を外し再使用することが必要になっている。このよう
に、導電性接着剤により接続した基板や電子部品等は、
それらを破損させることなく低温で綺麗に分離すること
が望まれる。
【0004】このような要求に対して、導電性接着剤の
製造や実装に関わる技術者は、接着後に部品や基板を破
損しないような機械的剥離方法や、現状のエポキシ系樹
脂に代わり熱可塑性樹脂を採用することよって導電性接
着剤そのものを軟化させて引き剥がす方法などを検討し
ているが、機械的剥離では基板の配線や部品の破損する
割合をゼロにできず、熱可塑性樹脂の利用でも部品や配
線上の樹脂による汚れを完璧には除けないなど、何れも
完璧な分離技術には至っていないのが現状である。この
ように、導電性接着剤の利用においては手間が掛からず
綺麗に接続部を剥離できる新しい技術を確立することが
強く望まれている。
【0005】本願では、どのような導電性接着剤を使用
し基板上へ電子部品搭載した場合でも、基板や部品を破
損せずに修理や再処理が容易にできるような接続界面を
綺麗に剥離する分解技術を対象としている。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】一般に、導電性接着
剤の製造や実装に関わる技術者は、接着後に部品や基板
を破損しないような機械的剥離方法や、現状のエポキシ
樹脂に代わり熱可塑性樹脂を採用することよって導電性
接着剤そのものを軟化させて引き剥がす方法などを検討
している。しかし、機械的な剥離方法では基板の配線が
破断したり、部品が破損する割合をゼロにはできず、歩
留まりが悪い。また、熱可塑性樹脂の利用でも、熱を負
荷することで樹脂が軟化して分離はできるものの、部品
や配線上の樹脂による汚れを完璧には除けないため、更
に樹脂除去のための削り作業が必要になり、手間が掛か
る上にある割合で破損を招いてしまう。このように、何
れも完璧な分解技術には至っていない。
【0007】このような従来の技術を鑑みて、本発明で
は、どの様な導電性樹接着剤を用いた場合でも容易に基
板と電子部品を望みの界面で跡を残さないように綺麗に
剥離する方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に関わる導電性樹脂で接続された基板と電子
部品の剥離法では、剥離を望む接続界面に剥離を行いた
い温度の近傍で溶融する1層あるいは2層以上の薄い層
を設けることを特徴とする。この層は、電気を通すため
に金属層とし、金属層を適切に選択することによって溶
融温度範囲は約130℃から300℃の範囲で設けるこ
とが可能になる。
【0009】剥離を行う層を以下には剥離層と呼ぶが、
この層が1層の場合は金属そのものの融点が剥離を行う
最低温度となる。金属層としては、Sn、Sn−In、
Sn−Bi、Sn−Ag、Sn−Cu、Sn−Zn、S
n−Pb、Sn−Sb、Sn−Au、Al−Znなどを
主要合金組成とし、望みの融点に調節するために更に多
元系に適当な割合で混合する。また、組織制御のために
微量の添加元素を加えることもある。通常の剥離操作
は、剥離層の融点より10℃程度以上高いことが望まし
い。また、2層以上の層を設ける場合は、剥離温度で少
なくとも1層が単独で溶融するか、或いは融点は高いが
隣り合う2層が反応して低温の液相を生じることを必要
とする。この反応を生じる層は、Sn、In、Bi、A
g、Cu、Zn、Pb、Sb、Au、Alなどやその合
金とする。
【0010】剥離層の導電性接着剤側の最表面側には、
導電性接着剤との接合性に優れたバリア層を形成しても
良い。この層は、接着剤中の金属粒子と良好に結合し、
同時に電子機器を使用するときに界面劣化を生じないこ
とが望まれる。従って、耐酸化性に優れ反応も穏やかな
バリア層としては、Ni、Cu、Al、Pd、Auなど
やその合金の使用が望まれる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に関わる導電性樹
脂による接続界面の易剥離技術に関して、電子基板上へ
電子部品を搭載した例を用いて説明する。
【0012】まず従来の方法で導電性接着剤により電子
部品が実装された電子基板を準備し、再加熱しながらそ
の剥離特性を評価した。即ち、回路の電極部分に何も処
理をしない状態で導電性接着剤を約100μmの厚さに
塗布後、電子部品を搭載し、150℃で30分間の条件
で接着剤の硬化処理を行った。この電子基板上の部品の
剥離し易さを評価するために、温度を徐々に上昇させな
がら約1gのせん断荷重を加え、部品が基板から剥離す
る温度を調べた。その結果、300℃に達しても電極か
ら電子部品が容易には剥がれず、剥がれた場合でもエポ
キシ樹脂が電極上に残存したり、或いはしばしばCu電
極が基板から剥離してしまう現象が認められた。図1に
は、この様に破損した例を示す。このように、従来技術
の実装では、エポキシの接着力が強いために、剥離操作
によって電極の汚れや部品や基板配線の破損等が生じて
しまうことが分かる。
【0013】本発明では、導電性接着剤と電極との間に
少なくとも1層以上の金属層を数μm〜数10μmの厚
さで設ける。この金属層は、図2に示すように特定の温
度で溶融する易剥離層、導電性樹脂や電極との反応を抑
止するバリア層などから成る。易剥離層としては、単相
の合金(純金属)か、隣り合う複数層が一定の温度で反
応して液相を生じるように形成する。用途によって、バ
リア層は無くても良い。
【0014】次に、本発明のアイデアに沿って、基板の
電極上に融点(液相線温度)の異なる数種類のめっきを
剥離層或いは反応制御層として形成したものを準備し、
実証試験に用いた。表1に調査した主な易剥離層めっき
の種類を融点と共にまとめて示す。めっき法は、主に電
解めっきと溶融めっきを用いたが、ものによっては無電
解めっきも可能である。剥離層となる金属の融点の範囲
は、139℃〜300℃の範囲である。また、回路の配
線及び電極にはCuパターンを用いた。導電性接着剤の
塗布及び硬化処理は、上記と同条件で行った。また、剥
離試験も同様である。図3には、Sn−10%Pbめっ
きの1層を電極上に形成し、部品を実装した場合の断面
組織を示す。この状態で、接合強度はめっきのない場合
と同程度に高く、導電特性も良好であることが分かっ
た。
【0015】温度を徐々に上昇し上記の剥離試験を行っ
たところ、それぞれの剥離層の溶融特性に応じて、任意
の温度で部品の剥離が可能なことが分かった。例えば、
Sn−8Zn−3Bi剥離層を10μm設けた場合、は
んだの融点189℃より5℃ほど高い温度で部品の剥離
が生じた。この場合、基板の破損や導電性接着剤の電極
への残存による電極汚染は全く生じていなかった。剥離
後の基板表面と部品側の状態を図4に示す。主な剥離層
の融点と部品の剥離温度の関係を表1に合わせてまとめ
て示す。ほとんどの剥離層を用いた場合、融点の数℃程
度上の温度で部品の基板からの剥離が可能であった。
【0016】また、Sn−Bi合金の場合、Bi量が4
0wt%であると状態図から液相線は約175℃とな
る。しかし、この合金では剥離はほとんど170℃で可
能になった。この合金の場合は固相線と液相線の幅が大
きく170℃で液相率が高くなる。即ち、剥離層が完全
に溶融しなくても、ある程度の割合の液相が生じれば易
剥離操作が可能になることが分かった。何れも基板の破
損や電極のエポキシ樹脂による汚染は認められなかっ
た。
【0017】この様に、今までの導電性接着剤の実装で
は不可能であった電子部品の易剥離が、本技術によって
可能になることが明らかになった。一方、導電性接着剤
には、Ag粒子を用いたエポキシ樹脂が多用されてい
る。Ag粒子はSn系合金と150℃以上で反応が激し
くなることが知られている。150℃は特殊な電子機器
が用いられる温度であり、界面で激しい反応が進行する
と界面構造が乱れ接続強度が低下するおそれがあるの
で、出来るだけ反応を抑制するようにしなければならな
い。従って、この様な用途の場合には、反応を抑制する
ための1層を導電性接着剤と接する側に形成する必要が
ある。これを証明するために、基板上のCu電極にSn
めっきを10μmの厚さで施し、更にその上にNiを2
μmの厚さでめっきし、これに導電性接着剤で部品を搭
載した。この場合Ni層が反応の抑止層の役目を果た
す。比較のために、Ni層が無く、Sn層に直接導電性
接着剤で部品を実装した場合の基板を作製した。
【0018】この様にして準備した2種類の基板を15
0℃に長時間保持し、実装部品の室温におけるせん断接
合強度の変化を調査した。Sn層の直接導電性接着剤を
接続した場合、接続強度は時間と共に徐々に低下し、5
00時間後には初期の20%程度まで強度低下してしま
う。これが、Niバリア層がある場合には、初期強度が
500時間後も維持された。また、500時間保持後も
約240℃に再加熱すると部品は基板から綺麗に剥がす
ことが出来た。この様に、Niは反応の抑制に有効であ
ることが分かった。この他に、Cu層、Al層、Pd層
なども同様の効果が認められた。
【0019】融点を調整した合金を用いるばかりでな
く、剥離処理を行う温度で反応が生じ液相を生じるよう
な薄膜層の複数積層組み合わせによっても、易剥離操作
が可能になる。表1には、剥離層として利用可能な幾つ
かの層の組み合わせと、期待される溶融温度、更に易剥
離操作が可能となった温度も示す。Sn/Zn積層の場
合の反応溶融期待温度は198℃であるが、易剥離操作
には約220℃が必要であった。これは、Sn−9Zn
合金を用いた場合よりも数度高い。この差は、界面での
反応の進行にはある程度の長い時間か、より高い温度が
必要なことが原因とするものである。しかし、この複層
形成によっても易剥離操作が可能であることが明らかに
なった。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、これまで不可能で
あった導電性接着剤による基板と電子部品との接合面の
易剥離操作が、界面に易剥離操作を行いたい望みの温度
付近で溶融する薄膜層を予め形成することで可能になる
ことが明らかになった。この新しい知見によって、これ
まで不可能と考えられてきた導電性接着剤で実装した基
板の部品交換や補修等が容易に実行することが可能にな
ると共に、電子機器が寿命を終えて回収され基板を処理
する段階で望みの温度で部品を容易に分離回収すること
が可能になる。即ち、導電性樹脂の抱える問題を克服
し、その利用範囲を拡大するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術の導電性接着剤で実装した部品を機械
的に剥がした例。
【図2】易剥離操作を可能にする界面層構成の模式図。
【図3】Sn−10wt%Pbめっき層を界面に形成し
た接合界面写真。
【図4】Sn−8wt%Zn−3wt%Bi剥離層で接
続後、195℃で易剥離操作した状態の写真。
【表1】 調査しためっきの種類と期待される融点、及び易剥離可
能温度。
【符号の説明】
1 電子部品電極 2 導電性接着剤層 3 バリア層 4 易剥離溶融層 5 バリア層 6 基板電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性接着剤で基板回路に接続固定された
    電子部品を破壊することなく比較的低温で剥離する方法
    であって、このために基板の電極表面や電子部品表面に
    剥離温度近傍で溶融する金属薄膜層を1層あるいは複数
    層形成する方法。
  2. 【請求項2】薄膜層には、剥離操作のために加熱したと
    きに溶融する最低1層の金属層を設けるが、剥離温度よ
    り融点の高い異なる金属を2層以上形成し、加熱時に界
    面反応で低融点相を生じて溶融させることもできる。
  3. 【請求項3】必要に応じて導電性接着剤や電極との界面
    の反応防止のためのバリア層を最表面に形成する。
JP2000338296A 2000-09-29 2000-09-29 導電性接着剤で接続した部品の易剥離法 Pending JP2002111182A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008530816A (ja) * 2005-03-04 2008-08-07 シリコンファイル・テクノロジーズ・インコーポレイテッド 2枚の半導体基板のアルミニウム電極の接合方法

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JP2008530816A (ja) * 2005-03-04 2008-08-07 シリコンファイル・テクノロジーズ・インコーポレイテッド 2枚の半導体基板のアルミニウム電極の接合方法

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