JP2002110722A - 半導体チップの樹脂封止方法及び半導体チップ樹脂封止用離型フィルム - Google Patents

半導体チップの樹脂封止方法及び半導体チップ樹脂封止用離型フィルム

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俊光 橘
Akiko Nozawa
亜紀子 野澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パッケージ表面を好適に粗面化して、外観ム
ラを防止しつつ印刷性を良好にでき、しかも加工性にも
優れる半導体チップの樹脂封止方法、及びそれに用いる
半導体チップ樹脂封止用離型フィルムを提供する。 【解決手段】 半導体チップ2を配置した金型3,4内
に樹脂を注入・硬化させる際に、離型フィルムFを樹脂
表面と金型内面とに介在させる半導体チップの樹脂封止
方法において、前記離型フィルムFは、少なくとも樹脂
表面側に配置される面の表面粗度(Ra)が0.10μ
m以上3.0μm以下のフッ素樹脂フィルムであること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体チップを配
置した金型内に樹脂を注入・硬化させる際に、離型フィ
ルムを樹脂表面と金型内面とに介在させる半導体チップ
の樹脂封止方法、及びそれに用いる半導体チップ樹脂封
止用離型フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体パッケージの小型軽量化に
伴ない、封止樹脂の使用量の低減が図られており、かか
る樹脂使用量の減少下でも封止界面での強固な接着性を
保証する為に、樹脂に配合する離型剤量の低減が要求さ
れている。このため、硬化成型後の樹脂と金型との離型
性を確保すべく、離型性や耐熱性に優れるポリテトラフ
ルオロエチレン(以下PTFEと略す)フィルム、エチ
レン−テトラフルオロエチレン共重合体(以下ETFE
と略す)フィルムなどのフッ素系樹脂フィルムを離型フ
ィルムとして使用することが提案されている(特開平8
−197567号公報、特開平8−186141号公
報)。
【0003】一方、半導体パッケージの封止樹脂の表面
には、封止樹脂射出時の流動模様の残存等による外観ム
ラが生じ易く、また、平滑度が高過ぎると封止後のマー
キングが良好に行い難いため、外観ムラの防止や印刷性
の向上などを目的として、表面を荒らして艶消し状態に
するのが一般的であった。この艶消し形状を形成する
為、金型の内表面を荒らした状態にし、この形状をパッ
ケージ表面に転写させる方法が一般に行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金型の
表面形状を転写する方法では、金型表面に封止樹脂が直
接接触する為、金型が汚染しやすく、この汚染が外観不
良に繋がる場合が生じたた。また、近年の半導体パッケ
ージの小型化に伴い、製品名や商標等のマーキングも小
さくなる傾向があり、マーキングの鮮明化のために細か
く均一な粗面が要求されているが、上記の金型汚染の問
題は、均一な粗面の形成を困難にしていた。
【0005】一方、上記の金型汚染の問題を改善すべ
く、離型フィルムを介した状態で、金型内面の凹凸をパ
ッケージ表面に転写する方法も考えられるが、通常の厚
みの離型フィルムでは、良好な転写が行い難くいという
問題があった。また、極端に薄い離型フィルムを用いる
方法では、転写は良好になるものの、離型フィルムを真
空吸着等で金型に追従させる際に破れる場合があるな
ど、加工性の面で実用的な方法とは言えなかった。
【0006】そこで、本発明の目的は、パッケージ表面
を好適に粗面化して、外観ムラを防止しつつ印刷性を良
好にでき、しかも加工性にも優れる半導体チップの樹脂
封止方法、及びそれに用いる半導体チップ樹脂封止用離
型フィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究した結果、離型フィルムとして特
定の表面形状等を有するフッ素樹脂フィルムを用いれ
ば、上記の問題が発生することなく、良好に樹脂封止が
行なえることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明の樹脂封止方法は、半導体チ
ップを配置した金型内に樹脂を注入・硬化させる際に、
離型フィルムを樹脂表面と金型内面とに介在させる半導
体チップの樹脂封止方法において、前記離型フィルム
は、少なくとも樹脂表面側に配置される面の表面粗度
(Ra)が0.10μm以上3.0μm以下のフッ素樹
脂フィルムであることを特徴とする。
【0009】一方、本発明の離型フィルムは、半導体チ
ップの樹脂封止の際に樹脂表面と金型内面とに介在させ
て使用される離型フィルムであって、少なくとも片面の
表面粗度(Ra)が0.10μm以上3.0μm以下の
フッ素樹脂フィルムであることを特徴とする。
【0010】上記の離型フィルムは、175℃で10分
間の加熱処理による縦方向及び横方向の寸法変化率が5
%以下であることが好ましい。
【0011】また、前記表面粗度を有する面が、テトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン(以下F
EPと略す)、またはテトラフルオロエチレン−パーフ
ルオロアルキルビニルエーテル共重合体(以下PFAと
略す)からなることが好ましい。
【0012】[作用効果]本発明の樹脂封止方法による
と、樹脂表面と金型内面とに介在させる離型フィルムの
少なくとも樹脂表面側に配置される面が、表面粗度(R
a)0.10μm以上3.0μm以下のフッ素樹脂フィ
ルムであるため、実施例の結果が示すように、パッケー
ジ表面を好適に粗面化して、外観ムラを防止しつつ印刷
性を良好にできる。しかも、金型の凹凸形状を転写する
ものでないため、フィルムを極端に薄くする必要がな
く、加工性にも優れる。
【0013】一方、本発明の離型フィルムによると、少
なくとも片面の表面粗度(Ra)が前記の範囲であるた
め、これを樹脂表面側に配置することによって、上記の
如く、パッケージ表面を好適に粗面化して、外観ムラを
防止しつつ印刷性を良好にすることができる。
【0014】また、離型フィルムが175℃で10分間
の加熱処理による縦方向及び横方向の寸法変化率が5%
以下である場合、樹脂封止時の金型の加熱による寸法変
化が小さく、シワが発生し難いため、パッケージ表面の
外観が良好な加工をより確実に行なう事ができる。
【0015】前記表面粗度を有する面が、FEPまたは
PFAからなる場合、加熱時の寸法変化率を小さくする
ために、ディスパージョンを塗布して製膜する際に、デ
ィスパージョンの粒子径が一般的に小さいことから、塗
膜にクラックが形成されやすくなり、前記表面粗度が得
られ易くなる。つまり、前記表面粗度と加熱時の寸法変
化率とを同時に達成して、上記の作用効果がより確実に
得られるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0017】本発明の半導体チップの樹脂封止方法は、
半導体チップを配置した金型内に樹脂を注入・硬化させ
る際に、離型フィルムを樹脂表面と金型内面とに介在さ
せるものである。本発明の対象となる半導体パッケージ
としては、半導体チップが樹脂で封止される構造のパッ
ケージであれば何れのパッケージについても適用可能で
ある。従って、半導体チップとしては、半導体チップが
基板や各種キャリアに搭載されているもの、電極や端子
を介してフレームに保持されているものなどが何れも使
用可能である。
【0018】図1〜図2は、チップ2が予め基板6に搭
載された半導体チップの上部を樹脂で封止した構造を有
する半導体パッケージ(いわゆるBGA)を製造する際
の樹脂封止工程を示す工程図である。これを例にとり、
樹脂封止工程の概要をまず説明する。
【0019】まず、図1に示すように、所定の温度に加
熱された樹脂封止用金型の下金型3にチップ2を搭載し
た基板6を配置し、上金型4に離型フィルムFを配置す
る。その際、離型フィルムFは、上金型4の吸引口4a
から真空吸着を行って、上金型4の内面に密着された状
態とするのが好ましい。吸引口4aは、通常、四角形の
キャビティーの少なくとも4辺に設けられる。
【0020】次いで図2に示すように、金型を閉じて、
加熱条件下で所定の成形圧力下で金型内に樹脂5を注入
して所定の成形時間で樹脂5を硬化させるトランスファ
ー成形を行なう。そして上金型4および離型フィルムF
を持ち上げ、パッケージの自重により離型フィルムFを
剥離した後、ダイシング加工を行い基板1枚につき一つ
のチップが搭載された半導体パッケージを得る。
【0021】本発明は、上記のような半導体チップの樹
脂封止方法において、離型フィルムが、少なくとも樹脂
表面側に配置される面の表面粗度(Ra)が0.10μ
m以上3.0μm以下のフッ素樹脂フィルムであること
を特徴とし、好ましくは表面粗度(Ra)が0.30μ
m以上2.0μm以下のフッ素樹脂フィルムである。表
面粗さが0.10μm未満の場合、パッケージ表面に艶
消し状態が得られ難く、また、フィルムの表面粗さのバ
ラツキ等の影響により、外観上ムラが生じやすくなる。
また3.0μmを超えると、封止加工後に、封止樹脂面
に印字加工を行なう際、インクのにじみが生じやすくな
り、良好な印字が行い難い問題が生じる。このように、
本発明の半導体チップの樹脂封止方法は、少なくとも片
面が上記のような表面粗度(Ra)を有する本発明の離
型フィルムを、その面を樹脂表面側に配置して使用する
ことを特徴とする。
【0022】本発明の離型フィルムは、例えばETFE
等の溶融系のフッ素樹脂を原料として用い、押出し機に
より樹脂をフィルム状に押出した直後に、表面を荒らし
たロールに接触させることによっても製造可能である
が、キャスティング法により製造されたものが好まし
い。前者の製法で得られた離型フィルムでは、フィルム
の歪みが大きくなり易く、また厚さ精度の良いものが得
難い為、封止加工時の加熱により、離型フィルムにシワ
が生じやすくなるのに対し、後者の離型フィルムでは、
かかる問題が生じにくく、良好に封止加工が行えるから
である。
【0023】キャスティング法によって製造する場合、
例えば耐熱性キャリアシート上にフッ素系のディスパー
ジョンを塗布し、これを樹脂の融点以上の温度で焼成
し、この操作を複数回繰り返し所定厚さのフィルムが得
られた時点で、焼成フィルムをキャリアシートから剥離
して得ることができる。この場合、使用するディスパー
ジョンとしては、耐熱性の良好なPTFE、FEP、P
FAなどが用いられるが、最後に行なう塗布について
は、FEP、PFAディスパージョンを用いることが好
ましい。これについては、PTFEディスパージョンに
比べて、FEP、PFAディスパージョンの方が、その
粒子径が一般的に小さいことより、塗膜にクラックが形
成されやすく、本発明の特徴とする表面粗度が0. 10
μm以上3.0μmである面を有するフッ素樹脂フィル
ムを得やすい為である。
【0024】また、PTFE層とFEP層又はPFA層
との積層体とするのが、PTFE層でクラックが形成さ
れ難いので、信頼性の高いフィルムを得られやすいため
好ましい。
【0025】表面粗度(Ra)を調整するには、上記の
キャスティング法において、塗布濃度や塗布量を調整し
てFEP層又はPFA層の厚みを変える方法、ディスパ
ージョン中のフッ素樹脂の粒径を変える方法、溶融粘度
などの物性を変える方法が挙げられる。
【0026】この様にして得られるフッ素樹脂フィルム
は、上記の表面粗度を有し、半導体の封止加工を行なう
一般的な温度である175℃での縦方向及び横方向の寸
法変化率が10分間加熱した際に5%以下が好ましく、
4%以下がより好ましい。また、縦方向及び横方向の寸
法変化率の差が小さいほど好ましい。
【0027】フッ素樹脂フィルムの厚さは15μm以上
100μm以下であることが好ましい。15μm未満の
場合、封止加工時に金型面に真空吸着させた際、金型の
凹凸部でフィルムが伸ばされる事により、フィルムの裂
けが生じやすく、100μmを超える場合、真空吸着さ
せても金型の凹凸に追従しにくい傾向がある。なお、P
TFE層とFEP層又はPFA層との積層体とする場
合、FEP層又はPFA層の厚みは、適度な表面粗度
(Ra)を得る上で2〜10μmが好ましい。
【0028】この離型フィルムを、半導体チップを配置
した金型内に樹脂を注入・硬化させる際に樹脂表面と金
型内面とに介在させると、離型フィルムの表面形状が転
写された良好な外観を有する半導体パッケージの加工を
行なう事ができる。また、金型の汚染の問題が生じない
為、安定した外観を有する加工を行なう事が可能とな
る。
【0029】
【実施例】以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実
施例等について説明する。
【0030】(実施例1)市販のPTFE粉末濃度50
重量%の水性ディスパージョン(平均粒子径0.3μ
m)を厚さ0.1mmのポリイミドシート(キャリシー
ト)に塗布した。そしてまず90℃で2分間加熱するこ
とにより分散媒である水の除去を行い、次に360℃で
2分間加熱することによりPTFEフィルムの形成およ
び該フィルムの焼成を行った。この操作を更に3回繰り
返すことにより、PTFE層の製膜を行なった。ついで
市販のFEP粉末濃度30重量%の水性ディスパージョ
ン(平均粒子径0.1μm)をこの上に塗布し、90℃
で2分間加熱することにより分散媒である水の除去を行
った。そして360℃で2分間加熱した後、ポリイミド
シートから剥離し、厚さ54μmの離型フィルム(PT
FE層50μm、FEP層4μm)を得た。
【0031】(実施例2)FEP粉末濃度を35%とし
たこと以外は実施例1の内容に従い、厚さ56μm(P
TFE層50μm、FEP層6μm)の離型フィルムを
得た。
【0032】(実施例3)FEP粉末濃度を15%とし
たこと以外は実施例1の内容に従い、厚さ52μm(P
TFE層50μm、FEP層2μm)の離型フィルムを
得た。
【0033】(実施例4)FEP粉末濃度を45%とし
たこと以外は実施例1の内容に従い、厚さ60μm(P
TFE層50μm、FEP層10μm)の離型フィルム
を得た。
【0034】(実施例5)PTFE粉末濃度を35重量
%、PTFE塗布回数を2回としたこと以外は実施例1
の内容に従い、厚さ17μm(PTFE層13μm、F
EP層4μm)の離型フィルムを得た。
【0035】(実施例6)PTFE塗布回数を7回とし
たこと以外は実施例1の内容に従い、厚さ94μm(P
TFE層90μm、FEP層4μm)の離型フィルムを
得た。
【0036】(実施例7)FEPディスパージョンの代
わりにPFAディスパージョン(平均粒子径0.1μ
m)を使用したこと以外は実施例1の内容に従い、厚さ
55μm(PTFE層50μm、PFA層5μm)の離
型フィルムを得た。
【0037】(比較例1)FEP層の製膜を行なわない
こと以外は実施例1の内容に従い、厚さ50μm離型フ
ィルムを得た。
【0038】(比較例2)FEP粉末濃度を50%とし
たこと以外は実施例1の内容に従い、厚さ62μm(P
TFE層50μm、FEP層12μm)の離型フィルム
を得た。
【0039】(参考例1)PTFE粉末濃度を30重量
%、PTFE塗布回数を2回としたこと以外は実施例1
の内容に従い、厚さ13μm(PTFE層9μm、FE
P層4μm)の離型フィルムを得た。
【0040】(参考例2)PTFE塗布回数を8回とし
たこと以外は実施例1の内容に従い、厚さ105μm
(PTFE層100μm、FEP層5μm)の離難型フ
ィルムを得た。
【0041】(参考例3)市販のエチレン−テトラフル
オロエチレン共重合体ペレットをTダイ押出機によりダ
イス温度340℃、リップ間隔0.6mm、引き取り速
度5m/minで成型押出した。次いで280℃に加熱
したロールに通し加熱した後、連続して周面の粗度が3
μmのロールに加圧接触させることにより、片面を粗化
したフィルムを作製した。
【0042】以上で得られたフィルムを下記の方法によ
り物性評価を行ない、その結果を表1にまとめた。
【0043】(表面粗さ)JIS B0601に従い、
算術平均粗さRa値を測定した。測定条件は、カットオ
フ値が0.8mm、評価長さ4mmである。
【0044】(寸法変化率)所定サイズに切り出したサ
ンプルを175℃雰囲気下で10分間加熱処理を行な
い、下式により加熱処理前の寸法に対する加熱処理前後
での寸法変化の絶対値の割合より算出した。
【0045】 寸法変化率(%)=|L1−L2|×100/L1 (但し、L1は加熱処理前の寸法、L2は加熱処理後の
寸法である。)
【表1】 次に樹脂封止による評価について説明する。図1に示す
ように175℃に加熱された樹脂封止用金型内にチップ
を搭載した状態の基板と離型フィルムを配置した。その
際、離型フィルムについては、真空吸着された状態で、
上金型面に密着した状態であった。次いで図2に示すよ
うに金型を閉じて175℃の加熱条件下で成形圧力50
kg/cm2 で加圧した状態でトランスファーモールド
を行なった。なお成形時間120秒で樹脂を硬化させ
た。そして上金型および離型フィルムを持ち上げ、パッ
ケージの自重により離型フィルムを剥離させることによ
り、パッケージを得た。この様にして封止加工を行なっ
た半導体パッケージについて離型フィルムと接触してい
る面の評価を行なった。
【0046】実施例1〜7の離型フィルムを用いた場
合、表面粗さの特性差がある事より、外観的に若干の差
異が生じるものの、いずれについても、封止樹脂面が均
一な艶消しの状態となり、良好な加工を行なう事が出来
た。また、インクマーキングについても実施例4で若干
のにじみが生じたものの良好な状態であり、またこれ以
外の場合については、問題なく加工する事が出来た。
【0047】これに対し、まず比較例1に関しては、フ
ィルムの表面粗さが小さい事より、封止樹脂面が光沢の
ある状態で加工され、その光沢の状態にもムラが見ら
れ、外観的に不均一であり、良好な加工を行なう事が出
来なかった。なお、外観が不均一になる理由について
は、フィルムの表面粗さの面内の特性差、封止樹脂射出
時の流動模様の残存等が考えられる。比較例2に関して
は、フィルム表面形状の転写により、パッケージ表面は
良好な艶消しの状態で得る事が出来るものの、封止樹脂
面にインク・マーキングを行なう際、表面の凹凸が大き
すぎ溝部でのインクのにじみが生じ、良好な印字を行な
う事が出来なかった。
【0048】参考例1は、フィルム厚が薄くても封止加
工が可能か否かを確認するために行ったものであるが、
フィルム厚が薄過ぎる場合には、上金型への真空吸引時
にキャビティー部で局所的にフィルムが伸ばされ、裂け
が生じることが確認された。また、参考例2は、フィル
ム厚が厚くても封止加工が良好に行えるか否かを確認す
るために行ったものであるが、フィルム厚が厚すぎる場
合には、金型キャビティーに真空吸引する際、キャビテ
ィーコーナーまで完全に追従させる事が出来ず、金型に
追従していない部分については、パッケージの形状不良
に繋がり、問題となることが確認された。参考例3は、
離型フィルムの収縮率の影響を調べるために行ったもの
であるが、縦方向又は横方向の寸法変化率が5%を超え
る場合には、金型による加熱により、フィルムにシワが
発生した状態で上金型に吸着され、パッケージ面にもこ
のシワが転写する事となり、外観上良好な加工を行いに
くいことが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体チップの樹脂封止方法の一例を
示す工程図
【図2】本発明の半導体チップの樹脂封止方法の一例を
示す工程図
【符号の説明】
2 半導体チップ 3 金型(下金型) 4 金型(上金型) 5 封止樹脂 6 基板 F 離型フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA26 AA27 AF61Y AF62Y AH12 BC01 BC16 4F206 AD05 AD08 AD35 AH37 JA02 JB13 JB17 JQ81 5F061 AA01 BA01 CA21 DA06 DA15 GA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体チップを配置した金型内に樹脂を
    注入・硬化させる際に、離型フィルムを樹脂表面と金型
    内面とに介在させる半導体チップの樹脂封止方法におい
    て、 前記離型フィルムは、少なくとも樹脂表面側に配置され
    る面の表面粗度(Ra)が0.10μm以上3.0μm
    以下のフッ素樹脂フィルムであることを特徴とする半導
    体チップの樹脂封止方法。
  2. 【請求項2】 半導体チップの樹脂封止の際に樹脂表面
    と金型内面とに介在させて使用される離型フィルムであ
    って、少なくとも片面の表面粗度(Ra)が0.10μ
    m以上3.0μm以下のフッ素樹脂フィルムである半導
    体チップ樹脂封止用離型フィルム。
  3. 【請求項3】 175℃で10分間の加熱処理による縦
    方向及び横方向の寸法変化率が5%以下である請求項2
    に記載の半導体チップ樹脂封止用離型フィルム。
  4. 【請求項4】 前記表面粗度を有する面が、テトラフル
    オロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン、またはテト
    ラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエー
    テル共重合体からなる請求項2又は3に記載の半導体チ
    ップ樹脂封止用離型フィルム。
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