JP2002110512A - 成膜方法及び成膜装置 - Google Patents

成膜方法及び成膜装置

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JP2002110512A
JP2002110512A JP2000295232A JP2000295232A JP2002110512A JP 2002110512 A JP2002110512 A JP 2002110512A JP 2000295232 A JP2000295232 A JP 2000295232A JP 2000295232 A JP2000295232 A JP 2000295232A JP 2002110512 A JP2002110512 A JP 2002110512A
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processed
liquid film
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suction nozzle
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JP2000295232A
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English (en)
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Tatsuhiko Ema
達彦 江間
Shinichi Ito
信一 伊藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】塗布膜の膜厚分布の発生を抑制しつつ、塗布膜
が形成される時間の短縮化を図る。 【解決手段】液状膜形成部が、レジスト滴下ノズル10
2と、このレジスト滴下ノズル102をy方向(紙面横
方向)に移動させるノズル移動機構(不図示)と、直径
200mmの被処理基板110が設置され、被処理基板
110をx方向に移動させる、被処理基板移動台(不図
示)とから構成されている。液状膜乾燥部が、吸引ノズ
ル101と、吸引ノズル101に接続された真空ポンプ
103とから構成されている。また、被処理基板移動台
も液状膜乾燥部の構成一つである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体(ウェハエ
程、露光用マスク製造工程)、液晶デバイス作成技術に
おける塗布模作成に用いられる成膜方法及び成膜装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】リソグラフィー工程で従来から行われて
きた回転塗布法は、基板に滴下した液体の殆どを基板外
に排出し、残りの数%で成膜するため、使用する薬液の
無駄が多く、排出された薬液が多いことから環境にも悪
影響を及ぼしていた。また、方形の基板や300mm以
上の大口径の円盤形状基板では、基板の外周部で乱気流
が生じその部分で膜厚が不均一になるという問題が生じ
ていた。
【0003】薬液を無駄にせず基板全面に均一に塗布す
る手法として特開平2−220428号公報には一列に
配置した多数のノズルよりレジストを滴下し、その後方
よりガスまたは液体を成膜面に吹き付けることで均一な
膜を得る手法が記載されている。また、特開平6―15
1295号公報では棒に多数の噴霧口を設け、それより
レジストを基板上に滴下し均一な膜を得ることを目的と
した技術が記載されている。更に特開平7−32100
1号公報には、レジストを噴霧するための多数の噴出孔
が形成されたスプレーヘッドを用い、基板と相対的に移
動して塗布する手法が記載されている。
【0004】これらいずれの塗布装置においても滴下あ
るいは噴霧ノズルを横一列に複数配置し、それを基板表
面にそってスキャンさせて均一な膜を得ることを目的と
している。また、これら複数のノズルを持つ装置を用い
た塗布法の他に一本の液体吐出ノズルを用い、被処理基
板上を走査させることで液膜を形成する手法が有る。
【0005】これらの手法で作成された塗布膜は、塗布
開始側から塗布終了側にかけて膜厚分布が発生すること
が問題となっていた。これは薬液滴下後乾燥処理までの
待機時間が塗布開始部と塗布終了部で大きくことなるこ
と(薬液の乾燥状態)が原因であった。また、これまで
液状膜形成工程と乾燥工程をそれぞれ独立に行っていた
ため、最終的に塗布膜を形成するまでの時間が多くかか
っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、被処
理基板上にノズルを走査させて液状膜を形成した後乾燥
処理を行うと、塗布開始部から塗布終了部にかけて膜厚
分布が生じるという問題があった。また、最終的な塗布
膜が形成されるまでに時間がかかるという問題があっ
た。
【0007】本発明の目的は、塗布膜の膜厚分布の発生
を抑制しつつ、塗布膜が形成される時間の短縮化を図り
得る成膜方法及び成膜装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】[構成]本発明は、上記
目的を達成するために以下のように構成されている。
【0009】(1)本発明(請求項1)は、被処理基板
に対して、該基板上で一定量広がるように調整され、溶
媒に固形分が添加された薬液を滴下ノズルから滴下し、
前記滴下ノズルと前記被処理基板とを相対移動させて、
前記被処理基板全面に液状膜を形成する液状膜形成工程
と、前記液状膜中の溶媒を除去して塗布膜の形成を行う
乾燥工程とを含むことを特徴とする成膜方法において、
前記乾燥工程では、前記被処理基板上に、吸引ノズルが
該液状膜表面に接触しない距離に配置され、該吸引ノズ
ルは、該被処理基板に対して相対移動しつつ、前記吸引
ノズル直下の溶剤雰囲気を該ノズルの吸引口から吸引
し、前記乾燥工程を行うことを特徴とする。
【0010】本発明の好ましい実施態様を以下に記す。
前記乾燥工程は、前記被処理基板上の液状膜が平坦化し
てから、且つ前記被処理基板上全面に液状膜が形成され
る前に、前記液状膜形成工程を行いつつ、行われるこ
と。該被処理基板と前記吸引ノズルとの相対移動による
前記被処理基板全面に対する乾燥処理を複数回行うこ
と。前回の乾燥処理後の前記液状膜の乾燥状態に応じ
て、次回の乾燥処理における前記吸引ノズルと該液状膜
表面との距離を変化させること。前記乾燥工程では、外
部の気流供給装置に接続された気流供給ノズルを用い
て、前記吸引ノズルの吸引口により溶剤雰囲気が吸引さ
れている被処理基板上の液状膜に対して気流を供給する
こと。
【0011】前記被処理基板に対する前記吸引ノズルの
相対的な移動方向前方より、被処理基板上の液状膜に対
して気流を供給すること。
【0012】(2)前記被処理基板に対向配置され、薬
液を供給する滴下ノズルと、前記被処理基板に対向配置
され、前記滴下ノズルからの薬液の供給により前記被処
理基板上に形成された液状膜上の溶剤雰囲気を吸引する
吸引ノズルと、前記被処理基板と前記滴下ノズルとを相
対的に移動させる第1の移動部と、前記被処理基板と吸
引ノズルとを相対的に移動させる第2の移動部とを具備
してなることを特徴とする。
【0013】本発明の好ましい実施態様を以下に記す。
前記吸引ノズルと一体成形され、前記被処理基板上の液
状膜に対して気流を供給する気流供給ノズルを更に具備
すること。前記吸引ノズルの吸引口の長手方向の長さ
が、前記被処理基板以上であること。
【0014】[作用]本発明は、上記構成によって以下
の作用・効果を有する。スキャン塗布による液状膜形成
の時間差をキャンセルして乾燥を行うことができ、さら
に液状膜形成と乾燥を同時に行うことで塗布工程の短時
間化が可能となる。この時、液状膜が、平坦化する時間
に応じて乾燥工程を行うこととなる。
【0015】液状膜に対して気流を供給しながら行うこ
とにより乾燥の効率化を図ることができる。また、気流
の流れを整えることにより塗布膜の均一化を図る。
【0016】乾燥処理を複数回行うことにより、液状膜
を徐々に乾燥させることで、液状膜中の固形分の吸引を
防止して膜厚の均一性を図ることができる。さらに、液
状膜の乾燥状態に応じて最適な距離で各々スキャンさせ
ることにより、乾燥の効率化、膜厚均一性の向上を図る
ことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下に図面
を参照して説明する。 [第1実施形態]図1は、本発明の第1の実施形態に係
わる成膜装置の概略構成を示す模式図である。図1
(a)は成膜装置の平面図、図1(b)は断面図であ
る。この成膜装置は、液状膜形成工程と乾燥工程とが同
時に行える。
【0018】先ず、成膜装置の液状膜の形成を行う構成
について説明する。図1(a),(b)に示すように、
レジスト滴下ノズル102と、このレジスト滴下ノズル
102をy方向(紙面横方向)に移動させるノズル移動
機構(不図示)と、直径200mmの被処理基板110
が設置され、被処理基板110をx方向に移動させる、
被処理基板移動台(不図示)とから構成されている。
【0019】次いで、乾燥工程を行う装置構成について
説明する。図1に示すように、吸引ノズル101と、吸
引ノズル101に接続された真空ポンプ103とから構
成されている。また、液状膜形成工程で用いるものとし
て説明した被処理基板移動台も乾燥工程における装置構
成の一つである。
【0020】吸引ノズル101の吸引口101aの形状
は2×220mmであり、吸引口101aの長手方向の
長さ(220mm)が被処理基板110の直径(200
mm)以上である。吸引ノズル101の吸引口101a
の長手方向は、被処理基板の移動方向と直交するように
配置されている。吸引口101aの長手方向の長さが被
処理基板の直径以上であり、吸引口101aの長手方向
が被処理基板の移動方向と直交するように配置されてい
るので、被処理基板110の移動に伴い、被処理基板1
10の全面を吸引ノズル101で走査することができ
る。
【0021】吸引ノズル101は、滴下された液状膜1
11が平坦化されてから吸引が行われるように、レジス
ト滴下ノズル102から距離をおいて配置されている。
今回用いたレジストは滴下後およそ30secで平坦化
な液状膜となる。被処理基板は30秒間で48mm移動
することから、レジスト滴下ノズル102は吸引ノズル
101から50mm離した位置に配置されている。な
お、吸引ノズル101と被処理基板110表面との距離
を液状膜111と接触しない1mmとした。
【0022】次に、この成膜装置を用いた液状膜の形成
及び乾燥工程について説明する。先ず、液状膜の形成に
ついて説明する。レジスト滴下ノズル102を被処理基
板110上でy方向に速度1m/secで往復運動させ
る。レジスト滴下ノズル102が被処理基板110上外
に出たら、被処理基板移動台により被処理基板110を
順次x方向に移動させる。被処理基板110の+x側
(塗布開始位置)から−x側(塗布終了側)にかけて、
化学増幅型DUVレジスト(M20G:JSR製)を線
状(一筆書き状)に順次滴下し、基板上に40μm厚さ
の液状膜111を形成する。
【0023】次いで、乾燥について説明する。滴下を開
始してから30秒経過すると、滴下された液状膜111
が平坦になる分だけ離された位置に配置された吸引ノズ
ル101が、被処理基板110上にかかり、乾燥工程が
開始される。吸引ノズル101により液状膜111上の
溶剤雰囲気の吸引が行われて、レジスト膜(塗布膜)1
12が形成される。
【0024】レジスト滴下ノズル102と吸引ノズル1
01との配置間隔は一定に保持されており、被処理基板
110の移動に伴って、被処理基板面内で液状膜形成工
程と溶剤乾燥工程とが同時進行する。
【0025】本実施形態によれば、滴下された薬液が平
坦化してから直ちに乾燥工程が行われるので、最終的な
レジスト膜の形成時間を短縮化することができる。ま
た、薬液が滴下されてから乾燥が行われるまでの待機時
間が、滴下位置によらずほぼ一定なので、塗布開始側か
ら塗布終了側にかけて膜厚分布が発生することがない。
【0026】本実施形態における成膜方法においては、
吸引ノズルのサイズ、吸引ノズルと被処理基板表面との
距離、吸引ノズル101とレジスト滴下ノズル102と
の配置間隔、レジスト滴下ノズル101の速度は、それ
ぞれ2×220mm,1mm,50mm,1m/sec
に限るものではない。また、液状膜形成方法として、本
方法に限るものではなく、スリット型のレジストノズル
を用いてもよいし、メニスカス塗布としてもよい。ま
た、本方法では液状膜形成工程と乾燥工程を基板面内で
同時に進行させたが、それぞれ独立に行なっても良い。
これらは使用する薬液、プロセスに応じて、適宜変更し
てよい。
【0027】また、本実施形態では、被処理基板より幅
が大きいスリット型の吸引ノズルを用いて一方向に操作
したが、図2に示すように、被処理基板径より小さな吸
引ノズルを用いて、レジストの滴下時と同様に吸引ノズ
ルを往復スキャンさせながら、滴下開始側から終了側に
かけて、被処理基板を移動させて乾燥を行っても良い。
【0028】[第2の実施形態]本実施形態の装置構成
は、第1の実施形態で説明した図1に示すものと同様な
ので装置の説明を省略する。乾燥工程について説明す
る。
【0029】先ず、第1の実施形態と同様に、被処理基
板110上に薬液を滴下し、液状膜111の形成を開始
した。
【0030】被処理基板110の移動に伴い、真空ポン
プ103に接続された吸引ノズル101の吸気口が、被
処理基板110上にかかり、液状膜111上の溶剤雰囲
気の吸引が行われ、第1の乾燥処理が開始される。
【0031】液状膜111の全面を吸引ノズル101
が、+x側(塗布開始側)から−x側(塗布終了側)に
かけて、通過した後でも、液状膜111中に溶剤はまだ
十分残っており、液状膜111厚さは10μmであった
(図3(a))。
【0032】そこで第2の乾燥処理として、再び+x側
(塗布開始側)から−x側(塗布終了側)にかけて、順
次液状膜111上の溶剤雰囲気を吸引して、第2の乾燥
処理を行った。第2の乾燥処理後の液状膜111厚さは
5μmとなった。この乾燥処理を計8回まで繰り返すこ
とにより液状膜111中の溶剤を完全に乾燥させ、最終
的に300nmの均一なレジスト膜112を形成した
(図3(b))。
【0033】本実施形態によれば、乾燥処理を複数回行
うことにより、液状膜111を徐々に乾燥させること
で、液状膜111中の固形分の吸引を防止して膜厚の均
一性を図ることができる。
【0034】本実施形態における成膜方法においては、
吸引ノズル101のサイズ、吸引ノズル101と被処理
基板110表面との距離、レジストノズル速度、それぞ
れ2×220mm,2mm,1m/secに限るもので
はない。また、液状膜形成方法として、本方法に限るも
のではなく、スリット型のレジスト吐出ノズルを用いて
もよいし、メニスカス塗布としてもよい。また、本方法
では吸引ノズル101によるスキャンを5回行なったが
これに限るものではない。これらは使用する薬液、プロ
セスに応じて、適宜変更してよい。
【0035】本実施形態では、第1の乾燥処理を液膜形
成と同時進行で行ったが、これに限る物ではなく、基板
全面に液膜を形成した後、乾燥処理を開始しても良い。
【0036】[第3の実施形態]本実施形態の装置構成
は、第1の実施形態で説明した図1に示すものと同様な
ので装置の説明を省略する。乾燥工程について説明す
る。
【0037】先ず、第1の実施形態と同様に、被処理基
板110上に薬液を滴下し、液状膜111の形成を開始
した。但し、本実施形態では、層間絶縁膜(LKD2
1:JSR製)を線状(一筆書き状)に順次滴下し、基
板全面に40μm厚さの液状膜111形成を行なった。
【0038】被処理基板110の移動に伴い、真空ポン
プ103に接続された吸引ノズル101が被処理基板1
10上にかかって、吸引口から液状膜111上の溶剤雰
囲気が吸引され、第1の乾燥処理が、+x側(塗布開始
側)から−x側(塗布終了側)にかけて、開始される。
液状膜111の全面を通過した後でも、液状膜111中
の溶剤はまだ十分残っており、液状膜111厚さは10
μmであった。また、この時、液状膜の厚さ分布は、吸
引開始側から吸引終了側に書けて厚くなる傾向を示した
(図4(a))。
【0039】そこで、第2の乾燥処理として、−x側
(塗布終了側)から+x側(塗布開始側)にかけて逆方
向に、順次液状膜111上の溶剤雰囲気を吸引した。第
2の乾燥処理後の液状膜111厚さは6μmとなり、液
状膜111厚さの分布は平均的に平坦となった。この往
復乾燥処理を8回(4往復)まで繰り返すことにより液
状膜111中の溶剤を完全に乾燥させ、最終的に500
nmの均一なレジスト膜112を形成した(図4
(b))。
【0040】つまり、本実施形態では、偶数回目の乾燥
処理における前記被処理基板110に対する相対的な前
記吸引ノズル101の移動経路は、奇数回目の移動経路
を逆に辿るものである。
【0041】本実施形態では、薬液に比較的流動しやす
いものを使用したため、吸引方向に厚さ分布の傾きが生
じないよう双方向に吸引し、膜厚の平坦化を図った。
【0042】本実施形態における成膜方法においては、
吸引ノズル101のサイズ、吸引ノズル101と被処理
基板110表面との距離、レジストノズル速度、基板移
動速度は、それぞれ2×220mm,2mm,1m/s
ec,1.6mm/secに限るものではない。また、
液状膜形成方法として、本方法に限るものではなく、ス
リット型のレジストノズルを用いてもよいし、メニスカ
ス塗布としてもよい。また、本方法では吸引ノズル10
1による往復スキャンを8工程(4往復)行なったがこ
れに限るものではない。これらは使用する薬液、プロセ
スに応じて、適宜変更してよい。
【0043】本実施形態では、第1の乾燥処理を液膜形
成と同時進行で行ったが、これに限る物ではなく、基板
全面に液膜を形成した後、乾燥処理を開始しても良い。
【0044】[第4の実施形態]本実施形態の装置構成
は、第1の実施形態で説明した図1に示すものと同様な
ので装置の説明を省略する。乾燥工程について説明す
る。
【0045】先ず、第1の実施形態と同様に、被処理基
板110上に薬液を洗浄に滴下し、液状膜111の形成
を開始した。但し、本実施形態では、層間絶縁膜(LK
D21:JSR製)を線状(一筆書き状)に順次滴下
し、基板全面に40μm厚さの液状膜111形成を行な
った。
【0046】被処理基板110の移動に伴い、真空ポン
プ103に接続された吸引ノズル101の吸引口が、被
処理基板110上にかかり、液状膜111上の溶剤雰囲
気の吸引が行われ、第1の乾燥処理が、+x側(塗布開
始側)から−x側(塗布終了側)にかけて、開始され
る。なお、ここでの被処理基板110表面と吸引ノズル
101との距離は、第1の実施形態と同様に、2mmで
ある。
【0047】液状膜111の前面を通過した後でも、液
状膜111中の溶剤はまだ十分残っており、液状膜11
1aの厚さは10μmであった(図5(a))。
【0048】そこで第2の乾燥処理として、被処理基板
110表面と吸引ノズル101との距離を1.5mmに
設定した後、+x側(塗布開始側)から−x側(塗布終
了側)にかけて、順次液状膜111上の溶剤雰囲気の吸
引を行った。第2の乾燥処理後の液状膜111厚さは1
μmとなった。
【0049】次に、第3の乾燥処理として、被処理基板
110表面と吸引ノズル101との距離を1mmとし、
+x側(塗布開始側)から−x側(塗布終了側)にかけ
て、順次液状膜111上の溶剤雰囲気を吸引した。これ
により液状膜111厚さは500nmとなった。
【0050】次に、第4の乾燥処理として、被処理基板
110表面と吸引ノズル101との距離を0.5mmと
し、+x側(塗布開始側)から−x側(塗布終了側)に
かけて、順次液状膜111上の溶剤雰囲気を吸引した。
以上の4工程により液状膜111中の溶剤を完全に乾燥
させ、最終的に300nmの均一なレジスト膜112を
形成した(図5(b))。
【0051】本実施形態では液状膜111の厚さに応じ
て被処理基板110表面と吸引ノズル101との距離を
近づけていくことにより乾燥効率を向上させ、均一性の
高いレジスト膜112を形成した。
【0052】本実施形態における成膜方法においては、
吸引ノズル101のサイズ、吸引ノズル101と被処理
基板表面との距離、基板移動速度は、それぞれ2×22
0mm,2mm→1,5mm→1mm→0.5mm,
1.6mm/secに限るものではない。また、液状膜
形成方法として、本方法に限るものではなく、スリット
型のレジスト吐出ノズルを用いてもよいし、メニスカス
塗布としてもよい。また、本方法では吸引ノズル101
によるスキャンを徐々に近づけながら4回行なったが、
4回以上行なってもよいし、それ以下でもよい。また、
本方法では一方向のスキャンであったが、往復スキャン
でもよい。これらは使用する薬液、プロセスに応じて、
適宜変更してよい。
【0053】本実施形態では、第1の乾燥処理を液膜形
成と同時進行で行ったが、これに限る物ではなく、基板
全面に液膜を形成した後、乾燥処理を開始しても良い。
【0054】[第5の実施形態]本実施形態の装置構成
は、第1の実施形態で説明した図1に示すものとほぼ同
様なので装置の説明を省略する。但し、吸引ノズル10
1の構成が異なるので、吸引ノズル101の構成につい
て説明する。
【0055】図6は、本発明の第5の実施形態に係わる
吸引ノズル101の構成を示す図である。なお、図6に
おいて、図1と同一な部分には同一符号を付し、その説
明を省略する。
【0056】図6に示すように、真空ポンプ103に接
続された吸気口がスリット型(2×220mm)の吸引
ノズル101に対して、送風機(気流供給器)602に
接続された送風口がスリット型の気流供給ノズル601
が接続されている。なお、以下では、吸引ノズル101
と気流供給ノズルとを合わせて液状膜乾燥用ノズル60
0と呼ぶ。
【0057】図6に示すように、液状膜形成の上流側を
気流供給ノズル601、下流側を吸引ノズル101とな
るように液状膜乾燥ノズル600を配置した。また、液
状膜乾燥ノズル600と被処理基板110表面との距離
を液状膜111と接触しない1mmとした。
【0058】次に、この成膜装置を用いた液状膜111
の形成及び乾燥工程について説明する。液状膜111の
形成について説明する。レジスト滴下ノズルを被処理基
板110上でy方向に速度1m/secで往復運動させ
る。レジスト滴下ノズルが被処理基板110上外に出た
ら、被処理基板110を順次x方向に移動させる。被処
理基板110の+x側(塗布開始位置)から−x側(塗
布終了側)にかけて、化学増幅型DUVレジスト(M2
0G:JSR製)を線状(一筆書き状)に順次滴下し、
被処理基板110上の全面に40μm厚さの液状膜11
1を形成する。
【0059】被処理基板110全面に液状膜111aを
形成した後、被処理基板110を塗布開始側から塗布終
了側にかけて前述した液状膜乾燥ノズルを相対的にスキ
ャンさせる。この時、気流供給ノズル601から気流を
液状膜111bに向かって供給し、液状膜111上を通
過し溶剤を含んだその気流を吸引ノズル101で吸引す
ることで、液状膜111上で気流供給ノズル601の送
風口と吸引ノズル101の吸気口との間に気流の流れを
発生させることで、液状膜111中の溶剤を乾燥させ、
厚さ300nmの均一なレジスト膜112を形成した。
【0060】本実施形態では気流の流れを付加すること
により、乾燥効率を向上させることができた。また、本
方法では薬液に極めて流動性が高いものを使用したと
き、予め気流の供給により液状膜111の乾燥状態を制
御することによって、吸引ノズル101で直接薬液を吸
込んでしまうことを防ぐことができた。
【0061】本実施形態では液状膜形成と乾燥処理をそ
れぞれ独立に行ったが、第1の実施形態のように所定の
時間差で同時に行っても良い。また、第2〜第4の実施
形態のように複数回処理(一方向、往復)を行ってもよ
い。また、本実施形態では片側に気流供給ノズル、片側
に吸引ノズル101が一体となった構成のものを使用し
たが、図7(a)に示すように、吸引口700aの両側
に送風口700bが設けられ、吸引ノズルと気流供給ノ
ズルとが一体となった液状膜乾燥用ノズル700を用い
ても良い。また、図7(b)に示すように、送風口70
0bの両側に吸引口700aが設けられ、吸引ノズルと
気流供給ノズルとが一体となった液状膜乾燥用ノズル7
00を使用してもよい。なお、図7において、103は
真空ポンプ、603は送風機である。
【0062】本実施形態における成膜方法においては、
吸引ノズル101のサイズ、吸引ノズル101と被処理
基板110表面との距離、レジストノズル速度、それぞ
れ2×220mm,1mm,1m/secに限るもので
はない。また、液状膜形成方法として、本方法に限るも
のではなく、スリット型のレジストノズルを用いてもよ
いし、メニスカス塗布としてもよい。これらの成膜条件
は、使用する薬液、プロセスに応じて、適宜変更してよ
い。
【0063】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変
形して実施することが可能である。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係わる成膜装置の概略構成を
示す図。
【図2】第1の実施形態に係わる成膜装置の変形例の概
略構成を示す図。
【図3】第2の実施形態に係わる成膜方法を説明するた
めの図。
【図4】第3の実施形態に係わる成膜方法を説明するた
めの図。
【図5】第4の実施形態に係わる成膜方法を説明するた
めの図。
【図6】第5の実施形態に係わる成膜装置の液状膜乾燥
用ノズルの変形例の概略構成を示す図。
【図7】第5の実施形態に係わる成膜装置の概略構成を
示す図。
【符号の説明】
101…吸引ノズル 101a…吸引口 102…レジスト滴下ノズル 103…真空ポンプ 110…被処理基板 111…液状膜 112…レジスト膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AB16 AB17 EA04 4F041 AA06 AB02 BA38 BA54 BA56 CA02 CA18 CA28 4F042 AA07 CC03 CC10 DB37 EB05 EB13 EB18 EB25 EB29 5F046 JA01 JA22

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被処理基板に対して、該基板上で一定量広
    がるように調整され、溶媒に固形分が添加された薬液を
    滴下ノズルから滴下し、前記滴下ノズルと前記被処理基
    板とを相対移動させて、前記被処理基板全面に液状膜を
    形成する液状膜形成工程と、前記液状膜中の溶媒を除去
    して塗布膜の形成を行う乾燥工程とを含むことを特徴と
    する成膜方法において、 前記乾燥工程では、 前記被処理基板上に、吸引ノズルが該液状膜表面に接触
    しない距離に配置され、該吸引ノズルは、該被処理基板
    に対して相対移動しつつ、前記吸引ノズル直下の溶剤雰
    囲気を該ノズルの吸引口から吸引し、 前記乾燥工程を行うことを特徴とする成膜方法。
  2. 【請求項2】前記乾燥工程は、前記被処理基板上の液状
    膜が平坦化してから、且つ前記被処理基板上全面に液状
    膜が形成される前に、前記液状膜形成工程を行いつつ、
    行われることを特徴とする請求項1に記載の成膜方法。
  3. 【請求項3】該被処理基板と前記吸引ノズルとの相対移
    動による前記被処理基板全面に対する乾燥処理を複数回
    行うことを特徴とする請求項1に記載の成膜方法。
  4. 【請求項4】前記複数回の乾燥処理における前記被処理
    基板に対する相対的な前記吸引ノズルの移動経路は、同
    一であることを特徴とする請求項3に記載の成膜方法。
  5. 【請求項5】前記複数回の乾燥処理において、偶数回目
    の乾燥処理における前記被処理基板に対する相対的な前
    記吸引ノズルの移動経路は、奇数回目の移動経路を逆に
    辿るものであることを特徴とする請求項3に記載の成膜
    方法。
  6. 【請求項6】前回の乾燥処理後の前記液状膜の乾燥状態
    に応じて、次回の乾燥処理における前記吸引ノズルと該
    液状膜表面との距離を変化させることを特徴とする請求
    項3に記載の成膜方法。
  7. 【請求項7】前記乾燥工程では、外部の気流供給装置に
    接続された気流供給ノズルを用いて、前記吸引ノズルの
    吸引口により溶剤雰囲気が吸引されている被処理基板上
    の液状膜に対して気流を供給することを特徴とする請求
    項1に記載の成膜方法。
  8. 【請求項8】前記被処理基板に対する前記吸引ノズルの
    相対的な移動方向前方より、被処理基板上の液状膜に対
    して気流を供給することを特徴とする請求項1に記載の
    成膜方法。
  9. 【請求項9】前記被処理基板に対向配置され、薬液を供
    給する滴下ノズルと、 前記被処理基板に対向配置され、前記滴下ノズルからの
    薬液の供給により前記被処理基板上に形成された液状膜
    上の溶剤雰囲気を吸引する吸引ノズルと、 前記被処理基板と前記滴下ノズルとを相対的に移動させ
    る第1の移動部と、 前記被処理基板と吸引ノズルとを相対的に移動させる第
    2の移動部とを具備してなることを特徴とする成膜装
    置。
  10. 【請求項10】前記被処理基板上の液状膜に対して気流
    を供給する気流供給ノズルを更に具備してなることを特
    徴とする請求項9に記載の成膜装置。
  11. 【請求項11】前記吸引ノズルの吸引口の長手方向の長
    さが、前記被処理基板以上であることを特徴とする請求
    項9に記載の成膜装置。
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