JP2002110490A - 半導体装置用基板及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置用基板及びその製造方法

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JP2002110490A
JP2002110490A JP2000297318A JP2000297318A JP2002110490A JP 2002110490 A JP2002110490 A JP 2002110490A JP 2000297318 A JP2000297318 A JP 2000297318A JP 2000297318 A JP2000297318 A JP 2000297318A JP 2002110490 A JP2002110490 A JP 2002110490A
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diamond
semiconductor device
film
oxide film
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JP2000297318A
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Yasushi Goto
裕史 後藤
Yoshito Fukumoto
吉人 福本
Yoshihiro Yokota
嘉宏 横田
Kohei Suzuki
康平 鈴木
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェハの分割を容易にして製造コストを低減
することができる半導体装置用基板及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 シリコンウェハ1上に酸化膜2を形成す
る。次に、酸化膜2上にレジストを塗布し、このレジス
トを所望の複数の埋め込み孔の形状にパターニングした
後、バッファードフッ酸を使用して酸化膜2をエッチン
グする。次いで、テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド溶液を使用してシリコンウェハ1をウェットエッチン
グすることにより、深さが250μmの正方形状の埋め
込み孔5を形成する。その後、全面の酸化膜2をバッフ
ァードフッ酸を使用してエッチングし、埋め込み孔5の
底部にスピンオングラス剤を塗布することにより、酸化
ケイ素薄膜としてSOG膜3を形成する。次に、厚さが
250±10μmであるダイヤモンド基板4をSOG膜
3上に載置し、これらにクリーンオーブン中で3段階の
熱処理を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高周波電解効果トラ
ンジスタ(FET)、表面弾性波素子(SAW)及びサ
ーミスタ等のダイヤモンドデバイスに好適な半導体装置
用基板及びその製造方法に関し、特に、ウェハの分割を
容易に行うことができる半導体装置用基板及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンドは不純物をドーピングする
ことにより半導体とすることができ、不純物がドーピン
グされたダイヤモンドは半導体として優れた特性を有す
る。例えば、一般的に半導体材料として使用されている
シリコンと比して、高いエネルギギャップ、高い破壊電
圧及び高い飽和ドリフト速度等の特徴を有している。ま
た、熱伝導度に優れ、放射性環境下における性能劣化が
抑制されている。なお、ダイヤモンドを含有する電子デ
バイスを実用化するためには、良質で大面積の単結晶ウ
ェハが必要とされる。シリコンからなるウェハのような
大面積ウェハに多数の素子を大量に作製することが可能
となれば、低いコストでの大量生産が可能となる。
【0003】このため、ダイヤモンドを含有する電子デ
バイスを製造するには良質なダイヤモンド結晶が必要で
ある。良質な結晶を備えたものとしては、天然のダイヤ
モンドからなる基板及び化学気相成長(CVD)によっ
てダイヤモンド膜が合成された基板等がある。しかし、
天然ダイヤモンド基板に電子デバイスを製造しようとす
る場合、天然ダイヤモンドの産出量が少ないと共に、そ
の大きい結晶体は得られないので、大面積のウェハを作
製することができない。
【0004】また、CVDによるダイヤモンド単結晶膜
の成長方法としては、単結晶又は多結晶のダイヤモンド
基板上にエピタキシャル成長させる方法及びサファイア
基板上にヘテロエピタキシャル成長させる方法等があ
る。更に、多結晶ダイヤモンド膜はシリコン基板上に成
長させることができる。しかし、単結晶ダイヤモンド膜
が成膜された大面積の基板は未だ得られていない。ま
た、その膜厚は1μm程度と薄く、表面の凹凸はシリコ
ンウェハに比して大きくなっている。膜厚が厚くなるよ
うに成膜を行うと、基板が反ってしまうという問題点も
生じてくる。これらの他にダイヤモンド膜を超高圧高温
下で人工的に合成する方法もあるが、大径の基板は作製
されていない。
【0005】そこで、マトリクス状に形成された複数の
ピット内に選択化学気相成長(CVD)によってダイヤ
モンドからなる半導体アイランドを形成し、平坦化する
電子デバイスの製造方法が提案されている(特開平10
−74715号公報)。この従来の電子デバイスの製造
方法においては、平坦化の後に半導体アイランド上に電
子デバイスを作製するが、スクライブラインにおけるダ
イヤモンド層の選択的な成長が抑制されるので、ウェハ
を各電子デバイス(ダイ)に容易に切り分けることがで
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CVD
によってダイヤモンド膜を成膜するには著しく時間がか
かる。また、前述のように半導体アイランドを形成する
従来の方法においては、所期の目的は達成できたもの
の、スクライブラインにおけるダイヤモンド膜の成長及
び付着を完全に防止することは困難であるという問題点
がある。スクライブラインに高硬度のダイヤモンド膜が
存在すると、ダイシングソーを使用してウェハをダイに
切り出す際に、ブレードの刃が欠けてしまう。このよう
に、従来、連続したダイヤモンド層を有するウェハをチ
ップ状の電子デバイス(ダイ)に切り出すことは困難で
あり、このことがダイヤモンドデバイスのコストを引き
上げる要因の一つとなっている。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、ウェハの分割を容易にして製造コストを低
減することができる半導体装置用基板及びその製造方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体装置
用基板は、第1の基板と、この第1の基板上に形成され
酸化ケイ素からなる接着層と、この接着層により前記第
1の基板に貼り付けられた複数個の第2の基板と、を有
することを特徴とする。
【0009】本発明においては、第1の基板上に複数個
の第2の基板が貼り付けられているので、第1の基板を
第2の基板間で分割することにより、張り合わせ基板を
有する複数個のデバイスを同時に得ることができる。
【0010】前記第1の基板はシリコンウェハからな
り、前記第2の基板はダイヤモンド基板であってもよ
い。
【0011】また、前記第1の基板上に形成されたダイ
ヤモンド層を有することができる。
【0012】更に、前記第1の基板は表面に形成された
凹部を有し、前記第2の基板は前記凹部内に配置されて
おり、前記第1の基板の表面と前記第2の基板の表面と
の高さの差は10μm以下であることが好ましい。
【0013】このような構成とすることにより、後のダ
イヤモンドデバイスの製造工程において既存のシリコン
デバイス用の製造装置を使用することが可能となる。例
えば、一のシリコンウェハ上に複数のダイヤモンド基板
を配置している場合には、各ダイヤモンド基板毎に分割
して複数の素子を作製することができる。また、後のリ
ソグラフィ工程における露光時のフォーカス合わせが容
易となる。なお、シリコンウェハはダイヤモンド基板を
載置するダイとして使用されるが、そのままパッケージ
ングしてもよく、ダイヤモンド基板を剥がしてパッケー
ジングしてもよい。
【0014】更にまた、前記ダイヤモンド基板は単結晶
ダイヤモンド製であってもよく、前記酸化ケイ素は、ス
ピンオングラスからなってもよい。
【0015】また、前記第2の基板の前記第1の基板側
の表面に形成された第1の酸化膜を有することが望まし
く、更に、前記ダイヤモンド層上に形成された第2の酸
化膜を有することが望ましい。第1の酸化膜及び第2の
酸化膜はバッファ層として作用するので、接着層とダイ
ヤモンド基板等との間の応力が緩和され、第2の基板の
剥がれが抑制される。
【0016】本発明に係る半導体装置用基板の製造方法
は、第1の基板上に酸化ケイ素からなる接着層を形成す
る工程と、前記接着層上に複数個の第2の基板を載置す
る工程と、を有することを特徴とする。
【0017】前記接着層を形成する工程は、前記第1の
基板上にスピンオングラス剤を塗布する工程を有し、前
記第2の基板を載置する工程の後工程として、前記スピ
ンオングラス剤中の溶媒を除去する工程を有することが
できる。
【0018】本発明においては、所望の位置のみに第2
の基板を配置することができ、CVD法によりダイヤモ
ンド基板を成長させる際に生じていたスクライブライン
におけるダイヤモンド膜の成長を防止することができ
る。従って、ウェハの分割が容易になり、電子デバイス
の大量生産が容易なものとなる。
【0019】また、前記接着層を形成する工程の前工程
として、前記第2の基板の表面に第1の酸化膜を形成す
る工程を有することが望ましく、更に、前記接着層を形
成する工程の前工程として、前記第1の基板の表面に第
2の酸化膜を形成する工程を有することが望ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例に係る半導
体装置用基板について、添付の図面を参照して具体的に
説明する。図1(a)乃至(e)は本発明の第1の実施
例方法に係る半導体装置用基板の製造方法を工程順に示
す断面図である。
【0021】本実施例方法においては、先ず、図1
(a)に示すように、シリコンウェハ1上に、例えば膜
厚が2000乃至4000Åの酸化膜(酸化ケイ素薄
膜)2を形成する。この酸化膜2は、シリコンウェハ1
のエッチングの際にマスクとして使用されるが、その膜
厚はシリコンとシリコン酸化物との選択比から所望のエ
ッチング深さに対して十分な厚さである。
【0022】次に、酸化膜2上にレジストを塗布し、こ
のレジストを所望の複数の埋め込み孔の形状にパターニ
ングする。そして、図1(b)に示すように、バッファ
ードフッ酸を使用して酸化膜2をエッチングする。この
とき、シリコンウェハ1の裏面に形成されている酸化膜
がエッチングされないようにバッファードフッ酸をシリ
コンウェハ1のパターニング面に液盛りする。但し、裏
面にレジスト等の十分な選択比を確保することができる
膜が塗布又は成膜されている場合には、シリコンウェハ
1をバッファードフッ酸液中に浸漬してもよい。その
後、レジストを剥離する。
【0023】次いで、図1(c)に示すように、テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド溶液(TMAH)を使
用してシリコンウェハ1を、例えば250μmウェット
エッチングすることにより、深さが250μmであり平
面視で1辺の長さが4mmである正方形状の埋め込み孔
5を形成する。このとき、シリコンウェハ1の(10
0)面と(111)面とではエッチングレートが異なっ
ており、(111)面は(100)面に対して54.7
゜傾斜している。図2はシリコンウェハにおける結晶方
位の関係を示す模式図である。ほとんど完全な平面視で
正方形状の埋め込み孔5をSi(100)ウェハ1に形
成するためには、図2に示すように、マスクパターンを
<110>方向に配列した4辺を有する正方形状にする
必要がある。
【0024】また、TMAHは、通常現像液として使用
されているが、シリコンの異方性エッチング液としても
使用可能な溶液である。また、TMAHを使用したシリ
コンのエッチングは周知であるので、ここでは埋め込み
孔5を形成する際の条件の例についてのみ説明する。図
3は横軸にTMAHの濃度をとり、縦軸にエッチングレ
ートをとってSiとSiO2とのエッチングレートの相
違を示すグラフ図である。また、図4は横軸にTMAH
の濃度をとり、縦軸にSiのエッチングレート及びピッ
トの高さをとってそれらの関係を示すグラフ図である。
なお、図中の●印はSiのエッチングレートを示し、◆
印はSiO2のエッチングレートを示し、×印はピット
の高さを示している。
【0025】図3に示すように、TMAHのSiとSi
2とに対する選択比は極めて大きく約5000とな
る。例えば、濃度が26重量%のTMAHを使用した場
合、Siのエッチングレートは6700Å/分となり、
SiO2のエッチングレートは僅か1.4Å/分とな
る。一方、濃度が15重量%のTMAHを使用した場合
には、大きな選択比は得られるが、埋め込み孔の底に高
さが10μm程度のピットが発生する。従って、図4に
示すように、エッチング面の平坦性を保持するために
は、TMAHの濃度は26重量%以上であることが望ま
しい。
【0026】また、TMAHの液温については、50℃
から90℃まで上昇するに連れてエッチングレートが下
がる傾向がある。平坦性に重点を置く場合には、エッチ
ングレートが低くても、TMAHの液温は90℃程度で
あることが望ましい。
【0027】埋め込み孔5を形成した後、図1(d)に
示すように、全面の酸化膜2をバッファードフッ酸を使
用してエッチングする。これにより、深さが250μm
であり平面視で1辺の長さが4mmである正方形状の埋
め込み孔5が完全に現れる。
【0028】その後、図1(e)に示すように、埋め込
み孔5の底部にスピンオングラス(SOG:Spin On Gl
ass)剤を直接塗布するか、又はスピンコーティングに
より塗布することにより、酸化ケイ素薄膜としてSOG
膜3を形成する。次に、1辺の長さが4mmであり厚さ
が250±10μmであるダイヤモンド基板4をSOG
膜3上に載置し、これらにクリーンオーブン中で3段階
の熱処理を施す。例えば、1段階目の熱処理の条件は8
0℃で5分間の加熱であり、2段階目の熱処理の条件は
140℃で5分間の加熱であり、3段階目の熱処理の条
件は300℃で30分間の加熱である。これらの熱処理
により、SOG膜3が乾燥及び焼成され、ダイヤモンド
基板4がシリコンウェハ1に貼り付けられる。なお、上
述の熱処理条件は、SOG膜3が乾燥されてダイヤモン
ド基板4がシリコンウェハ1に固定されるのに十分なも
のであればよい。また、ダイヤモンド基板4は多結晶ダ
イヤモンド又は単結晶ダイヤモンドのいずれから構成さ
れていてもよい。貼り付け後のシリコンウェハ1の表面
とダイヤモンド基板4の表面の高さの誤差は±10μm
以内となっている。
【0029】なお、SOG膜は不純物を含まず、シリコ
ンプロセスにおいて、一般的に層間絶縁膜として使用さ
れている。その形成の際には、液状のSOG剤を所望の
位置に塗布し、一般的に100℃程度で乾燥を行い、有
機溶媒を揮発させ、更に高温でアニール処理を施すこと
により、酸化ケイ素の薄膜を形成する。SOG剤のアニ
ール温度は溶媒の種類とSOGの種類により決定されて
いる。
【0030】このようにして製造された本発明の第1の
実施例に係る半導体装置用基板には、その後、既存のシ
リコンデバイス製造装置を使用してトランジスタ等の素
子が形成される。このとき、例えば、シリコンウェハの
分野で使用されているエッチング装置、電子線描画装置
及びステッパ等のリソグラフィ装置、スパッタリング装
置及びCVD装置等の薄膜成長装置、酸化炉及び拡散炉
等の加熱炉並びに評価装置等がそのまま使用可能であ
る。
【0031】また、スクライブラインにダイヤモンド膜
が形成される虞がないので、各ダイヤモンド基板4を容
易に切り出すことができる。
【0032】更に、ダイヤモンド基板4の表面とシリコ
ンウェハ1との表面がほぼ同一の高さにあるので、リソ
グラフィ工程における露光時のフォーカシングを容易に
行うことが可能である。また、ダイヤモンド基板4とシ
リコンウェハ1との接着にSOG膜3が使用されている
ので、ダイヤモンド基板4又はシリコンウェハ1への不
純物の拡散は生じない。更に、SOG膜3基板間の絶縁
物としても機能する。SOG膜3の乾燥は約300℃程
度の低温で行うことが可能であるので、処理が容易であ
る。更にまた、SOG膜3はフッ酸によりエッチングが
可能である。従って、必要な場合にダイヤモンド基板4
を容易にシリコンウェハ1から取り外すことができる。
また、ダイヤモンド基板4の1個当たりの面積がシリコ
ンウェハ1のそれよりも小さいので、同時に複数のダイ
ヤモンド基板4に対して処理を行うことが可能である。
【0033】次に、本発明の第2の実施例方法について
説明する。図5は本発明の第2の実施例方法に係る半導
体装置用基板の製造方法を示す断面図である。なお、図
5に示す第2の実施例方法において、図1(a)乃至
(e)に示す第1の実施例方法と同一の構成要素には、
同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0034】第2の実施例方法においては、図1(d)
に示すように、酸化膜2を除去した後、直ちにSOG膜
3を塗布するのではなく、先ず、図5に示すように、シ
リコンウェハ1の全面にCVD法によりダイヤモンド層
6を形成する。その後、埋め込み孔5内のダイヤモンド
層6上にSOG膜3を塗布し、乾燥及び焼成を行う等第
1の実施例方法と同様の工程を行うことにより、ダイヤ
モンド基板4をシリコンウェハ1に貼り付ける。
【0035】なお、ダイヤモンド層6を形成する前に、
スクライブラインに沿ってシリコンウェハ1に切り込み
を入れておくことが望ましい。
【0036】このようにして製造された本発明の第2の
実施例に係る半導体装置用基板においては、シリコンウ
ェハ1の表面の露出が回避されるので、電子デバイス作
製時のダイヤモンド基板4上へのダイヤモンド成膜工程
における不純物のドーピングが防止されると共に、ドラ
イエッチング工程におけるエッチング特性への悪影響が
抑制される。
【0037】一般に、ダイヤモンド基板上に電子デバイ
スを作製する場合には、ダイヤモンド層をダイヤモンド
基板上に成膜する必要があるが、シリコンウェハの表面
が露出していると、その表面が成膜時に水素含有量が高
いプラズマに曝されてエッチングされる。このとき、シ
リコンウェハ中のリン及びボロン等の不純物が、既に成
膜されているダイヤモンド層中にドーピングされる虞が
ある。
【0038】また、ダイヤモンド基板上に電子デバイス
を作製する場合には、ドライエッチングを行う必要があ
るが、シリコン基板の表面が露出していると、ドライエ
ッチング工程においてシリコンウェハにバイアス電圧が
印加されることになる。この場合、貼り付けられたダイ
ヤモンド基板表面とシリコンウェハ表面とでバイアス電
圧の掛かり方が相違することがある。このような場合に
は、ダイヤモンド基板とシリコンウェハとのエッチング
特性に悪影響が及ぶ虞がある。また、エッチングされた
シリコンによる悪影響も考えられる。
【0039】一方、第2の実施例のようにシリコンウェ
ハ1の表面がダイヤモンド層6により被覆されていれ
ば、上述のような不具合は抑制される。
【0040】次に、本発明の第3の実施例方法について
説明する。図6は本発明の第3の実施例方法に係る半導
体装置用基板の製造方法を示す断面図である。なお、図
6に示す第3の実施例方法において、図1(a)乃至
(e)に示す第1の実施例方法と同一の構成要素には、
同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0041】第3の実施例方法においては、図1(d)
に示すように、酸化膜2を除去した後、図6に示すよう
に、シリコンウェハ1の表面上に膜厚が、例えば300
0乃至4000Åの酸化膜7aをCVD法により形成す
る。このCVD法としては、例えばシリコンウェハ1の
温度を一般的な350乃至400℃とし、テトラエトキ
シオルソシリケート(TEOS)と酸素との混合ガスを
使用したプラズマCVD法を採用する。同様のプラズマ
CVD法により、ダイヤモンド基板4の裏面に膜厚が、
例えば3000乃至4000Åの酸化膜7bを形成す
る。その後、第1の実施例方法と同様に、埋め込み孔5
内の酸化膜7a上にSOG膜3を形成する。そして、ダ
イヤモンド基板4を酸化膜7bが形成された裏面を下側
にしてSOG膜3上に貼り付け、乾燥及びアニールを行
う。これにより、TEOS/SOG/TEOS構造を形
成する。
【0042】このようにして製造された本発明の第3の
実施例に係る半導体装置用基板においては、TEOS酸
化膜7bがバッファ層として機能するので、ダイヤモン
ド基板4とSOG膜3との間の応力が緩和される。この
ため、ダイヤモンド基板4がSOG3からより剥がれ難
くなる。従って、CVD酸化膜をシリコンウェハ1上に
形成していない場合であっても耐硫酸過水性及び短時間
の耐フッ酸性があることは確認されているが、特に第3
の実施例においては、耐薬品性及び耐超音波洗浄性が著
しく高い。
【0043】なお、プラズマCVD法は、TEOSと酸
素との混合ガスを使用するものに限定されるものではな
く、シランと酸素との混合ガスを使用したものでも同様
の効果が得られるものと推測できる。
【0044】また、シリコンウェハ1とSOG膜3との
密着性は十分に高いものであるので、酸化膜7aを省略
しても同様の剥がれを防止する効果は得られる。
【0045】更に、酸素雰囲気下でのプラズマCVD法
による酸化膜形成時のダイヤモンド基板温度は500℃
以下であることが好ましい。ダイヤモンド基板の温度が
500℃を超えると、膜質にも依存するが、ダイヤモン
ドと酸素とが反応して基板がエッチングされてしまうか
らである。また、活性な酸素が多量に供給される雰囲気
下においてエッチング限界温度が下がる虞もある。
【0046】なお、シリコンウェハ上のダイヤモンド層
を形成した後にその上にCVD酸化膜を形成し、SOG
膜を使用した貼り付けを行った場合にも、同様の効果が
得られる。図7は本発明の第4の実施例方法に係る半導
体装置用基板の製造方法を示す断面図である。なお、図
7に示す第4の実施例方法において、図5又は6に示す
第2又は第3の実施例方法と同一の構成要素には、同一
の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0047】第4の実施例方法においては、第2の実施
例方法と同様に、シリコンウェハ1に埋め込み孔を形成
し酸化膜を除去した後、図7に示すように、全面にCV
D法によりダイヤモンド層6を形成する。そして、ダイ
ヤモンド層6上に、第3の実施例方法と同様のTEOS
と酸素との混合ガスを使用したプラズマCVD法により
酸化膜7aを形成し、同様にダイヤモンド基板4の裏面
に酸化膜7bを形成する。その後、第1の実施例方法と
同様に、埋め込み孔5内の酸化膜7a上にSOG膜3を
形成する。そして、ダイヤモンド基板4を酸化膜7bが
形成された裏面を下側にしてSOG膜3上に貼り付け、
乾燥及びアニールを行う。これにより、TEOS/SO
G/TEOS構造を形成する。
【0048】このようにして製造された本発明の第4の
実施例に係る半導体装置用基板においても、TEOS酸
化膜7bがバッファ層として機能するので、ダイヤモン
ド基板4とSOG膜3との間の応力及びダイヤモンド層
6とSOG膜3との間の応力が緩和される。このため、
ダイヤモンド基板4がSOG3からより一層剥がれ難く
なる。
【0049】また、第2の実施例と同様に、シリコンウ
ェハ1の表面の露出が回避されるので、電子デバイス作
製時にダイヤモンド基板4上へ半導体として所望の特性
を備えたダイヤモンド層を成膜する際におけるダイヤモ
ンド層への不純物のドーピング及びエッチング特性への
悪影響が防止される。従って、第4の実施例の構造が電
子デバイス作製のためのダイヤモンド基板として最も好
ましいものである。
【0050】なお、本発明は図2に示すような円形のシ
リコンウェハへの適用に限定されるものではない。例え
ば、矩形又は正方形のウェハ等の任意の形状のウェハに
適用可能である。
【0051】また、シリコンウェハのエッチングに使用
されるマスクは、酸化膜に限定されるものではない。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
第1の基板上に酸化ケイ素からなる接着層を介して複数
個の第2の基板を配置しているので、第2の基板間で第
1の基板を分割することにより、同時に複数個の張り合
わせ基板を得ることができる。また、第1の基板の表面
に凹部を形成し、第2の基板をその内部に配置してそれ
らの表面の高さをほぼ均一なものとすることにより、リ
ソグラフィ工程における露光時の焦点合わせを容易に行
うことができる。更に、接着層の酸化ケイ素がSOGか
らなる場合には、基板中への不純物の拡散を防止するこ
とができると共に、その熱処理及びエッチング等の処理
を容易に行うことができる。
【0053】また、本発明方法によれば、第1の基板の
スクライブラインへのダイヤモンド膜の成長を防止する
ことができるので、その分割を容易に行うことができ
る。従って、大量生産により製造コストを低減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)乃至(e)は本発明の第1の実施例方法
に係る半導体装置用基板の製造方法を工程順に示す断面
図である。
【図2】シリコンウェハにおける結晶方位の関係を示す
模式図である。
【図3】SiとSiO2とのエッチングレートの相違を
示すグラフ図である。
【図4】TMAHの濃度とSiのエッチングレート及び
ピットの高さとの関係を示すグラフ図である。
【図5】本発明の第2の実施例方法に係る半導体装置用
基板の製造方法を示す断面図である。
【図6】本発明の第3の実施例方法に係る半導体装置用
基板の製造方法を示す断面図である。
【図7】本発明の第4の実施例方法に係る半導体装置用
基板の製造方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1;シリコンウェハ 2、7a、7b;酸化膜 3;SOG膜 4;ダイヤモンド基板 5;埋め込み孔 6;ダイヤモンド層 7a、7b;酸化膜
フロントページの続き (72)発明者 横田 嘉宏 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 鈴木 康平 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の基板と、この第1の基板上に形成
    され酸化ケイ素からなる接着層と、この接着層により前
    記第1の基板に貼り付けられた複数個の第2の基板と、
    を有することを特徴とする半導体装置用基板。
  2. 【請求項2】 前記第1の基板はシリコンウェハからな
    り、前記第2の基板はダイヤモンド基板であることを特
    徴とする請求項1に記載の半導体装置用基板。
  3. 【請求項3】 前記第1の基板上に形成されたダイヤモ
    ンド層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載
    の半導体装置用基板。
  4. 【請求項4】 前記第1の基板は表面に形成された凹部
    を有し、前記第2の基板は前記凹部内に配置されてお
    り、前記第1の基板の表面と前記第2の基板の表面との
    高さの差は10μm以下であることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置用基板。
  5. 【請求項5】 前記ダイヤモンド基板は単結晶ダイヤモ
    ンドからなることを特徴とする請求項2乃至4のいずれ
    か1項に記載の半導体装置用基板。
  6. 【請求項6】 前記酸化ケイ素は、スピンオングラスか
    らなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項
    に記載の半導体装置用基板。
  7. 【請求項7】 前記第2の基板の前記第1の基板側の表
    面に形成された第1の酸化膜を有することを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の半導体装置用基
    板。
  8. 【請求項8】 前記ダイヤモンド層上に形成された第2
    の酸化膜を有することを特徴とする請求項3乃至7のい
    ずれか1項に記載の半導体装置用基板。
  9. 【請求項9】 第1の基板上に酸化ケイ素からなる接着
    層を形成する工程と、前記接着層上に複数個の第2の基
    板を載置する工程と、を有することを特徴とする半導体
    装置用基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記接着層を形成する工程は、前記第
    1の基板上にスピンオングラス剤を塗布する工程を有
    し、前記第2の基板を載置する工程の後工程として、前
    記スピンオングラス剤中の溶媒を除去する工程を有する
    ことを特徴とする請求項9に記載の半導体装置用基板の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 前記接着層を形成する工程の前工程と
    して、前記第2の基板の表面に第1の酸化膜を形成する
    工程を有することを特徴とする請求項9又は10に記載
    の半導体装置用基板の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記接着層を形成する工程の前工程と
    して、前記第1の基板の表面に第2の酸化膜を形成する
    工程を有することを特徴とする請求項9乃至11のいず
    れか1項に記載の半導体装置用基板の製造方法。
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