JP2002110144A - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池

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JP2002110144A JP2000298232A JP2000298232A JP2002110144A JP 2002110144 A JP2002110144 A JP 2002110144A JP 2000298232 A JP2000298232 A JP 2000298232A JP 2000298232 A JP2000298232 A JP 2000298232A JP 2002110144 A JP2002110144 A JP 2002110144A
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吉久三 宮本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱的安定性に優れるとともに、放電容量やサ
イクル特性が向上し、かつ柔軟性が優れたシート状正極
を得て、充放電サイクル特性が良く、かつ高容量のリチ
ウム二次電池を提供する。 【解決手段】 本発明のリチウム二次電池はリチウムイ
オンの吸蔵・放出が可能な正極活物質と正極用結着剤と
を含有する正極と、リチウムイオンの吸蔵・放出が可能
な負極活物質と負極用結着剤とを含有する負極と、非水
系電解液とを備えるとともに、正極活物質は少なくとも
スピネル型マンガン酸リチウムを全正極活物質の質量に
対して10〜90質量%を含有し、かつ正極用結着剤は
フッ化ビニリデン系共重合体を含有するようにしてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウムイオンの吸
蔵・放出が可能な正極活物質と正極用結着剤とを含有す
る正極と、リチウムイオンの吸蔵・放出が可能な負極活
物質を含有する負極と、非水系電解液とを備えたリチウ
ム二次電池に係わり、詳しくは、正極活物質と正極用結
着剤との組み合わせの最適化に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、小型ビデオカメラ、携帯電話、ノ
ートパソコン等の携帯用電子・通信機器等に用いられる
電池として、リチウムイオンの挿入・脱離が可能な炭素
材料などを負極活物質とし、リチウム含有コバルト酸化
物(LiCoO2)、リチウム含有ニッケル酸化物(L
iNiO2)等のリチウム含有遷移金属酸化物を正極活
物質材料とするリチウム二次電池が、小型軽量でかつ高
容量で充放電可能な電池として実用化されるようになっ
た。
【0003】この種のリチウム含有遷移金属酸化物と混
合される正極用結着剤としては、化学的に不活性で有機
電解液に対しても安定であることが必要であり、フッ素
樹脂が化学的に不活性で安定性の高い樹脂であるため広
く用いられている。そして、正極用結着剤として用いら
れるフッ素樹脂には、粉末成形用あるいはスラリー形成
用に四フッ化エチレン重合体やフッ化ビニリデン系重合
体、あるいはフッ化ビニリデン共重合体からなるフッ素
ゴムなどが使用されている。
【0004】この種の正極用結着剤を用いて正極を製造
する場合、例えば、まず、リチウム含有遷移金属酸化物
に導電剤としてのグラファイトとポリフッ化ビニリデン
(PVdF)とを混合して正極合剤とする。ついで、得
られた正極合剤をN−メチルピロリドン(NMP)に分
散させて正極スラリーを形成し、この正極スラリーをア
ルミウム箔(あるいはアルミウム合金箔)からなる正極
集電体に塗布し、乾燥後、ローラープレス機により圧縮
成形してシート状正極に加工して製造されるものであ
る。
【0005】しかしながら、ポリフッ化ビニリデン結着
剤を使用したシート状正極は柔軟性に乏しいため、角型
電池を製造するためにシート状正極を折り畳む折畳工程
時や、円筒型電池を製造するために渦巻状に巻回する巻
回工程時に、シート状正極から正極合剤が剥離するとい
った問題を生じた。また、ポリフッ化ビニリデン結着剤
は、リチウム二次電池に使用されているプロピレンカー
ボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、またはそれらの混合物といった非水電解液の有機溶
媒に対して膨潤し易いため、充放電を繰り返していくう
ちに集電体であるアルミニウム箔(あるいはアルミウム
合金箔)との接着性が悪くなって、電池内部抵抗が上昇
して電池性能が低下するという問題を生じた。
【0006】そこで、ポリフッ化ビニリデンに代えて、
フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとの共重合
体を正極用結着剤として用いることが特開平10−23
3217号公報にて提案されるようになった。この特開
平10−233217号公報にて提案されるものにあっ
ては、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとの
共重合体を正極用結着剤として用いているので、電解液
に対する膨潤性が低下して電池内部抵抗の上昇を抑制す
ることが可能となる。また、シート状正極の柔軟性を向
上させることが可能になるので、この種のシート状正極
の生産性が向上するようになる。
【0007】ところで、リチウム含有コバルト酸化物
(LiCoO2)やリチウム含有ニッケル酸化物(Li
NiO2)等のリチウム含有遷移金属酸化物は電池容量
が大きい反面、充電状態での熱的安定性が低く、しか
も、原材料たるコバルトが高価で、資源的にも埋蔵量に
限りがあるという問題があった。そこで、スピネル型結
晶構造を有するリチウム含有マンガン酸化物(LiMn
24)を正極活物質材料とするリチウム二次電池が提案
されるようになった。このリチウム含有マンガン酸化物
(LiMn24)は、原材料たるマンガンが資源的に豊
富に存在して、安価であり、かつ充電状態での熱的安定
性が高くて電池の安全性が向上することから、リチウム
二次電池用正極活物質材料として有望視されている材料
の一つである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、充電状
態での熱的安定性が高くて安全性が高いリチウム二次電
池を得るために、スピネル型リチウム含有マンガン酸化
物(LiMn24)に正極用結着剤として、フッ化ビニ
リデンとテトラフルオロエチレンとの共重合体を添加し
た正極合剤を正極集電体に塗着して得られたシート状正
極は、柔軟性が低くて、このシート状正極を折り畳んだ
り渦巻状に巻回すると、折畳時あるいは巻回時に正極合
剤に割れが生じたり、正極合剤が正極集電体から剥離し
たり、あるいは正極集電体が破損するといった問題を生
じた。
【0009】そこで、本発明は上記問題点を解消するた
めになされたものであって、柔軟性に優れるとともに熱
的安定性に優れたシート状正極を得て、安全性が高いリ
チウム二次電池を提供することを目的とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記目的を達成するため、本発明のリチウム二次電池はリ
チウムイオンの吸蔵・放出が可能な正極活物質と正極用
結着剤とを含有する正極と、リチウムイオンの吸蔵・放
出が可能な負極活物質と負極用結着剤とを含有する負極
と、非水系電解液とを備えるとともに、正極活物質は少
なくともスピネル型マンガン酸リチウムを全正極活物質
の質量に対して10〜90質量%を含有し、かつ正極用
結着剤はフッ化ビニリデン系共重合体を含有するように
している。
【0011】スピネル型マンガン酸リチウムは熱的安定
性に優れているため、スピネル型マンガン酸リチウムの
添加量が増加するに伴って熱的安定性が向上するように
なるが、その添加量が全正極活物質の質量に対して10
質量%を越えると、これ以上添加しても熱的安定性がそ
れほど向上しないことが分かった。このことから、スピ
ネル型マンガン酸リチウムを全正極活物質の質量に対し
て10質量%以上添加すれば、リチウム二次電池の熱的
安定性を向上させて、安全性を確保することが可能とな
る。
【0012】また、スピネル型マンガン酸リチウムはコ
バルト酸リチウムやニッケル酸リチウムよりもその真密
度が低いため、活物質層を圧縮ローラ等により圧縮して
正極の厚みを一定にするに際して、スピネル型マンガン
酸リチウムの添加量が増大するに伴ってその圧縮力を増
加させる必要がある。圧縮力を増加させると、スピネル
型マンガン酸リチウムの添加量が増大するに伴って正極
板が硬化し易くなるため、スピネル型マンガン酸リチウ
ムの添加量の上限値を制限する必要があるが、フッ化ビ
ニリデン系共重合体を結着剤に用いた場合には、スピネ
ル型マンガン酸リチウムの添加量が全正極活物質の質量
に対して90質量%以下であれば、正極板の柔軟性が確
保でき、正極板の硬化に起因すると考えられる電池特性
の低下を抑制できることが分かった。したがって、スピ
ネル型マンガン酸リチウムの混合量は、全正極活物質の
質量に対して10質量%以上で90質量%以下にするこ
とが好ましいということができる。
【0013】なお、本発明に用いるスピネル型マンガン
酸リチウムは、組成式がLi1+XMn2-YZ4(但し、
MはB,Mg,Ca,Sr,Ba,Ti,V,Cr,F
e,Co,Ni,Cu,Al,In,Nb,Mo,W,
Y,Rhから選択される少なくとも一種の元素であり、
0.54≦((1+X)+Z)/(2−Y)≦0.62
で、−0.15≦X≦0.15で、Y≦0.5で、0≦
Z≦0.1である)で表される組成のものであれば同様
な結果が得られるが、このうち、特に優れた高温特性
(高温での充放電サイクル、高温保存性等)を示すため
には、Mg添加系あるいはAl添加系のものを用いるの
が望ましい。
【0014】また、このスピネル型マンガン酸リチウム
に混合される第2成分としては、組成式がLiCo1-X
X2(但し、MはB,Mg,Ca,Sr,Ba,T
i,V,Cr,Fe,Ni,Cu,Al,In,Nb,
Mo,W,Y,Rhから選択される少なくとも一種の元
素であり、0≦X≦0.1である)で表されるコバルト
酸リチウムを用いれば、同様な結果が得られるが、この
うち、特に優れた放電特性を示すためには、Cr添加
系、Mn添加系、Al添加系、Ti添加系のものを用い
るのが望ましい。
【0015】また、このスピネル型マンガン酸リチウム
に混合される第2成分としては、組成式がLiNi1+X
X2(但し、MはB,Mg,Ca,Sr,Ba,T
i,V,Cr,Fe,Co,Cu,Al,In,Nb,
Mo,W,Y,Rhから選択される少なくとも一種の元
素であり、0≦X≦0.4である)で表されるニッケル
酸リチウムを用いれば、同様な結果が得られるが、この
うち、特に容量と熱的安定性の点からLiNi0.8Co
0.22、LiNi0.6Co0.3Mn0.12、LiNi0.8
Co0.175MAl0.0252等が望ましい。
【0016】また、フッ化ビニリデン系共重合体として
は、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体、フッ化ビニリデン−モノクロロフルオロエチレン
共重合体、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレ
ン共重合体等を用いるのが望ましい。さらに、結着剤に
フッ化ビニリデン系共重合体を用いると、シート状正極
の作製時の加圧力によっても結着剤が硬化しなくてシー
ト状正極の柔軟性が維持されるため、正極用結着剤にフ
ッ化ビニリデン系共重合体を用いると、厚みが15μm
以下のアルミニウム箔(あるいはアルミニウム合金箔)
を正極集電体として使用することが可能となる。これに
より、正極集電体の厚みが薄くなった分だけ正極活物質
層の厚みを厚くできるので、高容量のリチウム二次電池
を得ることが可能となる。
【0017】なお、本発明においては、熱的安定性に優
れて安全性が高いリチウム二次電池を提供するために、
特定の正極活物質と特定の結着剤を用いた点にその特徴
が有る。したがって,負極材料、セパレータ材料などに
ついては、従来より公知の材料を用いることができる
が、負極材料としては、例えば、金属リチウム、リチウ
ム−アルミニウム合金、リチウム−鉛合金、リチウム−
錫合金等のリチウム合金、黒鉛,コークス、有機物焼成
体等の炭素材料、SnO2、SnO、TiO2、Nb23
等の電位が正極活物質に比べて卑な金属酸化物を用いる
のが好ましい。
【0018】非水電解液の溶媒としては、例えば、エチ
レンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート
(PC)、ビニレンカーボネート(VC)、ブチレンカ
ーボネート(BC)等の有機溶媒や、これらとジメチル
カーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DE
C)、メチルエチルカーボネート(EMC)、1,2−
ジエトキシエタン(DEE)、1,2−ジメトキシ工タ
ン(DME)、エトキシメトキシエタン(EME)など
の低沸点溶媒との混合溶媒を用いるのが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】ついで、本発明の実施の形態を以
下に説明する。 1.シート状正極の作製 (1)フッ化ビニリデン系共重合体結着剤を用いたシー
ト状正極 まず、正極活物質として、平均粒径が5μmのコバルト
酸リチウム(LiCoO2)粉末と、平均粒径が10μ
mのスピネル型マンガン酸リチウム(Li1.07Mn1.89
Mg0.044)粉末とをそれぞれ公知の方法で合成し
た。ついで、これらのコバルト酸リチウム(LiCoO
2)粉末とマンガン酸リチウム(Li1.07Mn1.89Mg
0.044)粉末とを下記の表1に示すような混合比率
(wt%)で混合して混合活物質とした。
【0020】得られた混合活物質が85質量部で、導電
剤としてのカーボンブラックが10質量部で、結着剤と
してのフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合体(ヘキサフルオロプロピレンを10wt%含む)
が5質量部となるように混合して、正極合剤を作製し
た。ついで、得られた正極合剤をN−メチルピロリドン
(NMP)と混合して正極スラリーとした後、この正極
スラリーを厚みが20μmのアルミニウム箔(正極集電
体)の両面にドクターブレード法により塗布して、正極
集電体の両面に活物質層を形成した。これを乾燥させた
後、圧縮ローラを用いて所定の厚み(例えば175μ
m)になるまで圧延し、所定寸法(例えば幅が40mm
で、長さが208mm)に切断して、シート状正極a1
〜a12をそれぞれ作製した。なお、正極集電体として
はアルミニウム箔に代えてアルミニウム合金箔を用いて
もよい。
【0021】
【表1】
【0022】(2)ポリフッ化ビニリデン系結着剤を用
いたシート状正極 まず、正極活物質として、平均粒径が5μmのコバルト
酸リチウム(LiCoO2)と、平均粒径が10μmの
スピネル型マンガン酸リチウム(Li1.07Mn1 .89Mg
0.044)とをそれぞれ公知の方法で合成した。つい
で、これらのコバルト酸リチウム(LiCoO2)とマ
ンガン酸リチウム(Li1.07Mn1.89Mg0.0 44)と
を下記の表2に示すような混合比率(wt%)で混合し
て混合活物質とした。
【0023】得られた混合活物質が85質量部で、導電
剤としてのカーボンブラックが10質量部で、結着剤と
してのポリフッ化ビニリデンが5質量部となるように混
合して、正極合剤を作製した。ついで、得られた正極合
剤をN−メチルピロリドン(NMP)と混合して正極ス
ラリーとした後、この正極スラリーを厚みが20μmの
アルミニウム箔(正極集電体)の両面にドクターブレー
ド法により塗布して、正極集電体の両面に活物質層を形
成した。これを乾燥させた後、圧縮ローラを用いて所定
の厚み(例えば175μm)になるまで圧延し、所定寸
法(例えば幅が40mmで、長さが208mm)に切断
して、シート状正極b1〜b6をそれぞれ作製した。
【0024】
【表2】
【0025】2.シート状正極の柔軟度の測定 ついで、図1に示すような歯車装置10を用いて、この
歯車装置10の一対の歯車11,12間に、上述のよう
にして作製された各シート状正極a1〜a12およびb
1〜b6を通過させて、各シート状正極a1〜a12お
よびb1〜b6の柔軟度を測定した。なお、図1(a)
は歯車装置10を模式的に示す斜視図であり、図1
(b)は図1(a)のA部を拡大して示す正面図であ
る。そして、図1(b)において、各歯車11,12の
直径は8cmであり、aは5mmであり、bは2mmで
あり、即ち、歯車のピッチ(a+b)は7mmであり、
歯の底部長cは1mmであり、歯の高さdは6mmであ
る。
【0026】ここで、各シート状正極a1〜a12およ
びb1〜b6を歯車装置10の一対の歯車11,12間
を通過させる前の質量と、通過後の質量をそれぞれ測定
して、この差から下記の(1)式に基づいて崩れ率
(%)として求めると、下記の表3に示すような結果と
なった。なお、この崩れ率(%)が大きいことは、各シ
ート状正極からの活物質の脱落量が多いことを示すの
で、結局はシート状正極の柔軟性が低いことを意味して
いるということができる。 崩れ率(%)=((通過前質量−通過後質量)/通過前質量)×100・・・(1)
【0027】
【表3】
【0028】ついで、上記表3の結果に基づいて、スピ
ネル型マンガン酸リチウム(Li1. 07Mn1.89Mg0.04
4)の混合量を横軸にプロットし、崩れ率(%)を縦
軸にプロットしてグラフに表すと、図2に示すような結
果となった。上記表3および図2の結果から明らかなよ
うに、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを用いたシー
ト状正極b1〜b6よりも、フッ化ビニリデン−ヘキサ
フルオロプロピレン共重合体を用いたシート状正極a1
〜a12の方が崩れ率(%)が低いことが分かる。これ
は、正極集電体(アルミニウム箔)の両面に活物質層を
形成し、乾燥させた後、圧縮ローラを用いて所定の厚み
になるまで圧延すると、ポリフッ化ビニリデンは圧縮に
より硬化するが、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体は圧縮により硬化しなかったためであ
る。
【0029】また、どちらの結着剤を用いても、スピネ
ル型マンガン酸リチウム(Li1.07Mn1.89Mg0.04
4)の混合量が増大するに伴って崩れ率(%)が増加す
ることが分かる。これは、スピネル型マンガン酸リチウ
ムの真密度はコバルト酸リチウム(LiCoO2)より
も15%程度低いため、一定の厚みにするために圧縮ロ
ーラにより圧縮すると、スピネル型マンガン酸リチウム
の混合量が増大するに伴って圧縮力を増加させる必要が
ある。このため、スピネル型マンガン酸リチウムの混合
量が増大するに伴って結着剤が硬化したためである。
【0030】3.シート状負極の作製 天然黒鉛粉末が95質量部で、結着剤としてのポリフッ
化ビニリデン(PVdF)粉末が5質量部となるように
混合した後、これをN−メチルピロリドン(NMP)と
混合して負極スラリーとした。この後、得られた負極ス
ラリーを厚みが18μmの銅箔(負極集電体)の両面に
ドクターブレード法により塗布して、負極集電体の両面
に活物質層を形成した。これを乾燥させた後、圧縮ロー
ラを用いて所定の厚み(例えば160μm)になるまで
圧延し、所定寸法(例えば幅が42mmで、長さが30
0mm)に切断して、シート状負極を作製した。なお、
負極活物質としては、天然黒鉛以外に、リチウムイオン
を吸蔵・脱離し得るカーボン系材料、例えば、カーボン
ブラック、コークス、ガラス状炭素、炭素繊維、または
これらの焼成体等を用いてもよい。
【0031】4.リチウム二次電池の作製 ついで、上述のように作製した各シート状正極a1〜a
12およびb1〜b6と、上述のようにして作製したシ
ート状負極とをそれぞれ用い、これらの間にポリプロピ
レン製微多孔膜からなるセパレータを介在させて積層し
た後、これらを渦巻状にそれぞれ巻回して渦巻状電極群
とした。これらをそれぞれ円筒状の金属製外装缶に挿入
した後、各集電体から延出する集電タブを各端子に溶接
し、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネ
ート(DEC)との等体積混合溶媒に、LiPF6を1
モル/リットル溶解した非水電解液を注入した。この
後、外装缶の開口部に絶縁パッキングを介して正極蓋を
取り付け、かしめにより封口して、定格容量が600m
Ahのリチウム二次電池A1〜A12(シート状正極a
1〜a12を用いたもの)およびB1〜B6(シート状
正極b1〜b6を用いたもの)をそれぞれ作製した。
【0032】なお、混合溶媒としては、上述したエチレ
ンカーボネート(EC)にジエチルカーボネート(DE
C)を混合したもの以外に、水素イオンを供給する能力
のない非プロトン性溶媒を使用し、例えば、プロピレン
カーボネート(PC)、ビニレンカーボネート(V
C)、ブチレンカーボネート(BC)等の有機溶媒や、
これらとジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチ
ルカーボネート(EMC)、1,2−ジエトキシエタン
(DEE)、1,2−ジメトキシ工タン(DME)、エ
トキシメトキシエタン(EME)などの低沸点溶媒との
混合溶媒を用いてもよい。また、これらの溶媒に溶解さ
れる溶質としては、LiPF6以外に、LiBF4、Li
CF3SO3、LiAsF6、LiN(CF3SO22、L
iC(CF3SO23、LiCF3(CF23SO3等を
用いてもよい。
【0033】5.リチウム二次電池の充放電試験 これらの各電池A1〜A12およびB1〜B6を用い
て、室温(約25℃)で、60mA(0.1It:It
は定格容量(mA)/1h(時間)で表される数値)の
充電電流で、電池電圧が4.2Vになるまで定電流充電
した後、600mA(1It)の放電電流で電池電圧が
3.0Vになるまで放電させるという充放電を1回だけ
行って、放電時間から放電容量(mAh)を求めると、
下記の表4に示すような結果となった。
【0034】また、これらの各電池A1〜A12および
B1〜B6を用いて、約60℃で、60mA(0.1I
t)の充電電流で電池電圧が4.2Vになるまで充電し
た後、600mA(1It)の放電電流で、電池電圧が
3.0Vになるまで放電させるという充放電を1サイク
ルとして、充放電サイクルを繰り返して行い、1サイク
ル目の放電容量に対する300サイクル目の放電容量を
容量維持率(容量維持率(%)=(300サイクル目の
放電容量/1サイクル目の放電容量)×100)として
求める、下記の表4に示すような結果となった。
【0035】さらに、これらの各電池A1〜A12およ
びB1〜B6を用いて、室温(約25℃)で、60mA
(0.1It)の充電電流で電池電圧が4.2Vになる
まで充電した後、ドライボックス中で各電池A1〜A1
2およびB1〜B6を分解した。そして、各電池A1〜
A12およびB1〜B6からシート状正極a1〜a12
およびb1〜b6を取り出して、これらをジメチルカー
ボネートで洗浄後、真空乾燥を行って試験片とした。
【0036】ついで、これらの試験片を熱質量分析(T
G:thermogravimetry)装置に入れ
て、昇温速度が5℃/minで室温(約25℃)から3
00℃まで昇温させて、昇温前の各試験片の質量と昇温
後の各試験片の質量を測定し、この測定結果から質量減
少率(TG質量減少率(%))を求めると、下記の表4
に示すような結果となった。なお、この質量の減少は正
極活物質中の酸素が温度上昇に伴って正極活物質から脱
離したことにより生じた現象であって、酸素脱離量(質
量減少量)が多い場合は熱的安定性が低いということが
できる。
【0037】
【表4】
【0038】上記表4の結果に基づいて、スピネル型マ
ンガン酸リチウム(Li1.07Mn1. 89Mg0.044)の
混合量を横軸にプロットし、電池容量(mAh)、TG
質量減少率(%)、容量維持率(%)をそれぞれ縦軸に
プロットしてグラフに表すと図3、図4および図5に示
すような結果となった。上記表4と図3の結果から明ら
かなように、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを用い
るよりも、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレ
ン共重合体を用いた方が電池容量(mAh)が増大する
ことが分かる。これは、ポリフッ化ビニリデンを用いた
正極は圧延により硬化しており、巻き取り時に合剤の割
れや正極集電体(アルミニウム箔)からの剥離が生じ
て、内部抵抗が増加して正極の利用率が低下したためで
ある。
【0039】一方、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体は、圧延により硬化し難いため、巻
き取り時に合剤の割れや正極集電体(アルミニウム箔)
からの剥離がなく、内部抵抗が上昇しないので、正極利
用率の低下もなく、高い電池容量が得られたと考えられ
る。また、どちらの結着剤を用いても、スピネル型マン
ガン酸リチウム(Li1.07Mn1.89Mg0.044)の混
合量が増大するに伴って電池容量が低下することが分か
る。これは、スピネル型マンガン酸リチウムはコバルト
酸リチウム(LiCoO2)よりも放電容量が小さいた
めである。
【0040】また、上記表4と図4の結果から明らかな
ように、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを用いるよ
りも、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合体を用いた方が容量維持率(%)が増大することが
分かる。これは、ポリフッ化ビニリデンを用いた正極は
柔軟性が低く、圧延後に合剤の割れや正極集電体(アル
ミニウム箔)からの剥離が生じているため、充放電時の
反応が不均一になっている。このため、充放電を繰り返
した際の電解液の分解や活物質劣化が大きくなり、容量
維持率が低下したと考えられる。
【0041】一方、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体は圧延により硬化し難いため、合剤
の割れや正極集電体(アルミニウム箔)からの剥離がな
く、充放電時の反応が均一であって、電解液の分解や活
物質の劣化が抑制され、高い容量維持率が得られたと考
えられる。また、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体を用いると、スピネル型マンガン酸リ
チウム(Li1.07Mn 1.89Mg0.044)の混合量が増
大しても容量維持率はほぼ一定であるが、スピネル型マ
ンガン酸リチウムの混合量が90wt%を越えると急激
に容量維持率が低下するため、スピネル型マンガン酸リ
チウムの混合量は90wt%以下にすることが好ましい
ということができる。
【0042】さらに、上記表4と図5の結果から明らか
なように、どちらの結着剤を用いても、スピネル型マン
ガン酸リチウム(Li1.07Mn1.89Mg0.044)の混
合量が10wt%になるまでは急激にTG質量減少率
(%)が低下することが分かる。これは、スピネル型マ
ンガン酸リチウムは熱的安定性に優れているため、スピ
ネル型マンガン酸リチウムの混合量が増加するに伴って
熱的安定性が向上したためである。しかしながら、スピ
ネル型マンガン酸リチウムの混合量が10wt%以上に
なると、TG質量減少率(%)がほぼ一定となるため、
スピネル型マンガン酸リチウムの混合量は10wt%以
上とするのが好ましいということができる。したがっ
て、図4の結果と図5の結果を総合勘案すると、スピネ
ル型マンガン酸リチウムの混合量は10wt%以上で9
0wt%以下にすることが好ましいということができ
る。
【0043】6.正極集電体(アルミニウム箔)の厚み
の検討 (1)フッ化ビニリデン系共重合体結着剤を用いたシー
ト状正極 まず、上述と同様なコバルト酸リチウム(LiCo
2)粉末とマンガン酸リチウム(Li1.07Mn1.89
0.044)粉末とを50:50の混合比率(wt%)
で混合して混合活物質とした。この混合活物質が85質
量部で、導電剤としてのカーボンブラックが10質量部
で、結着剤としてのフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体(ヘキサフルオロプロピレンを10
wt%含む)が5質量部となるように混合して、正極合
剤を作製した。
【0044】ついで、得られた正極合剤をN−メチルピ
ロリドン(NMP)と混合して正極スラリーとした後、
この正極スラリーを厚みが17μm、15μm、12μ
m、10μm、8μmのアルミニウム箔(正極集電体)
の両面にそれぞれドクターブレード法により塗布して、
正極集電体の両面に活物質層を形成した。これを乾燥さ
せた後、圧縮ローラを用いて所定の厚み(例えば175
μm)になるまで圧延し、所定寸法(例えば幅が40m
mで、長さが208mm)に切断して、シート状正極c
1(アルミニウム箔の厚みが17μmのもの)、c2
(アルミニウム箔の厚みが15μmのもの)、c3(ア
ルミニウム箔の厚みが12μmのもの)、c4(アルミ
ニウム箔の厚みが10μmのもの)、c5(アルミニウ
ム箔の厚みが8μmのもの)をそれぞれ作製した。
【0045】(2)ポリフッ化ビニリデン系結着剤を用
いたシート状正極 また、上述と同様なコバルト酸リチウム(LiCo
2)とマンガン酸リチウム(Li1.07Mn1.89Mg
0.044)とを50:50の混合比率(wt%)で混合
して混合活物質とした。この混合活物質が85質量部
で、導電剤としてのカーボンブラックが10質量部で、
結着剤としてのポリフッ化ビニリデンが5質量部となる
ように混合して、正極合剤を作製した。ついで、得られ
た正極合剤をN−メチルピロリドン(NMP)と混合し
て正極スラリーとした後、この正極スラリーを厚みが1
7μm、15μm、12μm、10μmのアルミニウム
箔(正極集電体)の両面にそれぞれドクターブレード法
により塗布して、正極集電体の両面に活物質層を形成し
た。
【0046】これを乾燥させた後、圧縮ローラを用いて
所定の厚み(例えば175μm)になるまで圧延し、所
定寸法(例えば幅が40mmで、長さが208mm)に
切断して、シート状正極d1(アルミニウム箔の厚みが
17μmのもの)、d2(アルミニウム箔の厚みが15
μmのもの)、d3(アルミニウム箔の厚みが12μm
のもの)、d4(アルミニウム箔の厚みが10μmのも
の)をそれぞれ作製した。
【0047】ついで、図1に示すような歯車装置10を
用いて、この歯車装置10の一対の歯車11,12間
に、上述のようにして作製された各シート状正極c1〜
c5およびd1〜d1を通過させて、上述と同様に、上
記の(1)式に基づいて崩れ率として求めると、下記の
表5に示すような結果となった。また、各シート状正極
c1〜c5およびd1〜d1を用いて、上述と同様にリ
チウム二次電池C1(正極c1を用いたもの)、C2
(正極c2を用いたもの)、C3(正極c3を用いたも
の)、C4(正極c4を用いたもの)、C5(正極c5
を用いたもの)、およびD1(正極d1を用いたも
の)、D2(正極d2を用いたもの)、D3(正極d3
を用いたもの)、D4(正極d4を用いたもの)をそれ
ぞれ作製した。
【0048】この後、これらの各電池C1〜C5および
D1〜D4を用いて、上述と同様に充放電試験を行っ
て、電池容量(mAh)および容量維持率(%)を求め
ると、下記の表5に示すような結果となった。さらに、
これらの各電池C1〜C5およびD1〜D4を用いて、
上述と同様にTG質量減少率(%)を測定すると、下記
の表5に示すような結果となった。なお、電池D2〜D
4においては、アルミニウム箔が破損してリチウム二次
電池を作製することが不能であったが、ここでは便宜的
に電池D2〜D4とした。
【0049】
【表5】
【0050】上記表5の結果から明らかなように、正極
の結着剤にポリフッ化ビニリデンを用いた電池D1〜D
4は崩れ率が大きいばかりでなく、アルミニウム箔の厚
みが15μm以下になると、アルミニウム箔が破損して
リチウム二次電池を構成することが不可能となった。こ
れは、結着剤にポリフッ化ビニリデンを用いると、シー
ト状正極の作製時の加圧力により結着剤が硬化してシー
ト状正極の柔軟性が低下するため、アルミニウム箔の厚
みが15μm以下になると、電極群を形成する際の巻回
時にアルミニウム箔が破損したたためである。
【0051】一方、正極の結着剤にフッ化ビニリデン−
ヘキサフルオロプロピレン共重合体を用いた電池C1〜
C5においては、崩れ率が小さくてアルミニウム箔の厚
みが15μm以下になっても、アルミニウム箔が破損す
ることがなかった。これは、結着剤にフッ化ビニリデン
−ヘキサフルオロプロピレン共重合体を用いると、シー
ト状正極の作製時の加圧力によっても結着剤が硬化しな
くてシート状正極の柔軟性が維持されたためである。こ
のことから、本発明のように、正極の結着剤にフッ化ビ
ニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体を用いる
と、厚みが15μm以下のアルミニウム箔を正極集電体
として使用できることが分かる。これにより、正極集電
体の厚みが薄くなった分だけ正極活物質層の厚みを厚く
できるので、高容量のリチウム二次電池を得ることが可
能となる。
【0052】なお、上述した実施の形態においては、ス
ピネル型マンガン酸リチウムとしてLi1.07Mn1.89
0.044を用いる例について説明したが、スピネル型
マンガン酸リチウムとしては、組成式がLi1+XMn2-Y
Z4(但し、MはB,Mg,Ca,Sr,Ba,T
i,V,Cr,Fe,Co,Ni,Cu,Al,In,
Nb,Mo,W,Y,Rhから選択される少なくとも一
種の元素であり、0.54≦((1+X)+Z)/(2
−Y)≦0.62で、−0.15≦X≦0.15で、Y
≦0.5で、0≦Z≦0.1である)で表される組成の
ものも同様な結果が得られる。このうち、特に優れた高
温特性(高温での充放電サイクル、高温保存性等)を示
すためには、Mg添加系あるいはAl添加系のものを用
いるのが望ましい。
【0053】また、上述した実施の形態においては、正
極活物質に混合する第2成分のコバルト酸リチウムとし
てLiCoO2を用いる例について説明したが、コバル
ト酸リチウムとしては、組成式がLiCo1-XX
2(但し、MはB,Mg,Ca,Sr,Ba,Ti,
V,Cr,Fe,Ni,Cu,Al,In,Nb,M
o,W,Y,Rhから選択される少なくとも一種の元素
であり、0≦X≦0.1である)で表される組成のもの
も同様な結果が得られる。このうち、特に優れた放電特
性を示すためには、Cr添加系、Mn添加系、Al添加
系、Ti添加系のものを用いるのが望ましい。
【0054】また、上述した実施の形態においては、正
極活物質に混合する第2成分としてコバルト酸リチウム
を用いる例について説明したが、コバルト酸リチウムに
代えて、組成式がLiNi1+XX2(但し、MはB,
Mg,Ca,Sr,Ba,Ti,V,Cr,Fe,C
o,Cu,Al,In,Nb,Mo,W,Y,Rhから
選択される少なくとも一種の元素であり、0≦X≦0.
4である)で表されるニッケル酸リチウムを用いても同
様な結果が得られる。このうち、特に容量と熱的安定性
の点からLiNi0.8Co0.22、LiNi0.6Co0.3
Mn0.12、LiNi0.8Co0.175MAl0.0252等が
望ましい。
【0055】さらに、上述した実施の形態においては、
フッ化ビニリデン系共重合体としてフッ化ビニリデン−
ヘキサフルオロプロピレン共重合体を用いる例について
説明したが、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピ
レン共重合体に代えて、フッ化ビニリデン−モノクロロ
フルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ペンタ
フルオロプロピレン共重合体等を用いても同様の効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 シート状正極の柔軟度を測定するための歯車
装置を示す図であり、図1(a)はこの歯車装置を模式
的に示す斜視図であり、図1(b)は図1(a)のA部
を拡大して示す正面図である。
【図2】 スピネル型マンガン酸リチウムの混合量と崩
れ率の関係を示す図である。
【図3】 スピネル型マンガン酸リチウムの混合量と電
池容量の関係を示す図である。
【図4】 スピネル型マンガン酸リチウムの混合量と容
量維持率の関係を示す図である。
【図5】 スピネル型マンガン酸リチウムの混合量とT
G重量減の関係を示す図である。
【符号の説明】
10…歯車装置、11…歯車、12…歯車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 昌利 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5H029 AJ12 AK03 AL06 AL07 AL08 AM03 AM04 AM05 AM07 DJ07 DJ08 EJ01 EJ12 HJ01 HJ02 HJ04 5H050 AA15 BA17 CA09 CB07 CB08 CB09 DA02 DA04 DA11 EA24 HA01 HA02 HA04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウムイオンの吸蔵・放出が可能な正
    極活物質と正極用結着剤とを含有する正極と、リチウム
    イオンの吸蔵・放出が可能な負極活物質と負極用結着剤
    とを含有する負極と、非水系電解液とを備えたリチウム
    二次電池であって、 前記正極活物質は少なくともスピネル型マンガン酸リチ
    ウムを全正極活物質の質量に対して10〜90質量%含
    有し、 前記正極用結着剤はフッ化ビニリデン系共重合体を含有
    することを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 【請求項2】 前記スピネル型マンガン酸リチウムは組
    成式がLi1+XMn2-Y Z4(但し、MはB,Mg,C
    a,Sr,Ba,Ti,V,Cr,Fe,Co,Ni,
    Cu,Al,In,Nb,Mo,W,Y,Rhから選択
    される少なくとも一種の元素であり、0.54≦((1
    +X)+Z)/(2−Y)≦0.62で、−0.15≦
    X≦0.15で、Y≦0.5で、0≦Z≦0.1であ
    る)で表されることを特徴とする請求項1に記載のリチ
    ウム二次電池。
  3. 【請求項3】 前記Li1+XMn2-YZ4で表されるス
    ピネル型マンガン酸リチウムはLi1.07Mn1.89Mg
    0.044であることを特徴とする請求項2に記載のリチ
    ウム二次電池。
  4. 【請求項4】 前記正極活物質は前記スピネル型マンガ
    ン酸リチウムとコバルト酸リチウムとが混合されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記
    載のリチウム二次電池。
  5. 【請求項5】 前記コバルト酸リチウムは組成式がLi
    Co1-XX2(但し、MはB,Mg,Ca,Sr,B
    a,Ti,V,Cr,Fe,Ni,Cu,Al,In,
    Nb,Mo,W,Y,Rhから選択される少なくとも一
    種の元素であり、0≦X≦0.1である)で表されるこ
    とを特徴とする請求項4に記載のリチウム二次電池。
  6. 【請求項6】 前記正極活物質は前記スピネル型マンガ
    ン酸リチウムとニッケル酸リチウムとが混合されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記
    載のリチウム二次電池。
  7. 【請求項7】 前記ニッケル酸リチウムは組成式がLi
    Ni1-XX2(但し、MはB,Mg,Ca,Sr,B
    a,Ti,V,Cr,Fe,Co,Cu,Al,In,
    Nb,Mo,W,Y,Rhから選択される少なくとも一
    種の元素であり、0≦X≦0.4である)で表されるこ
    とを特徴とする請求項6に記載のリチウム二次電池。
  8. 【請求項8】 前記フッ化ビニリデン系共重合体はフッ
    化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フ
    ッ化ビニリデン−モノクロロフルオロエチレン共重合
    体、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重
    合体から選択される少なくとも一種であることを特徴と
    する請求項1から請求項7のいずれかに記載のリチウム
    二次電池。
  9. 【請求項9】 前記正極活物質は厚みが15μm以下の
    アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔からなる正極
    集電体に塗着されていることを特徴とする請求項1から
    請求項8のいずれかに記載のリチウム二次電池。
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