JP2002107464A - 腕時計 - Google Patents

腕時計

Info

Publication number
JP2002107464A
JP2002107464A JP2000295557A JP2000295557A JP2002107464A JP 2002107464 A JP2002107464 A JP 2002107464A JP 2000295557 A JP2000295557 A JP 2000295557A JP 2000295557 A JP2000295557 A JP 2000295557A JP 2002107464 A JP2002107464 A JP 2002107464A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
watch
case
wristwatch
watch case
watch glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2000295557A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadao Hirano
忠男 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP2000295557A priority Critical patent/JP2002107464A/ja
Publication of JP2002107464A publication Critical patent/JP2002107464A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 腕時計ケースと時計ガラスとの境界部分にア
ルコールなどの溶剤の浸入を防いで、溶着部における亀
裂の発生を防ぎ、気密性を確保する。 【解決手段】 合成樹脂製の腕時計ケース1の上部中央
に合成樹脂製の時計ガラス2が溶着部15により接合さ
れ、腕時計ケース1の上部外周に上面ベゼル12が腕時
計ケース1と時計ガラス2との境界部分を覆って装着さ
れた腕時計において、溶着部15よりも外側に位置する
腕時計ケース1と時計ガラス2との境界部分の外面に、
アルコールなどの溶剤に対して耐食性を有する両面接着
テープ20を貼り付けた。従って、両面接着テープ20
によって溶剤が腕時計ケース1と時計ガラス2との間か
ら溶着部15に浸入するのを防ぐことができ、これによ
り溶剤によって溶着部15に亀裂が発生するのを防い
で、気密性を確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、腕時計に関し、
さらに詳しくは腕時計ケースと時計ガラスとの接合構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、腕時計においては、合成樹脂製の
腕時計ケースに合成樹脂製の時計ガラスを超音波振動に
より溶着し、これにより数気圧程度の防水性を確保した
構造のものがある。図9および図10はその一例を示し
た図である。この腕時計は、合成樹脂製の腕時計ケース
1を備えている。この腕時計ケース1の上部中央には、
アクリルなどの合成樹脂からなる時計ガラス2が装着さ
れており、腕時計ケース1の内部には、アナログ機能と
デジタル機能の少なくとも一方の機能を有する時計モジ
ュール3が収納されている。さらに、腕時計ケース1の
下部には、裏蓋4が防水リング5を介して取り付けられ
ている。
【0003】また、この腕時計ケース1の側面には、押
釦6が取り付けられている。この押釦6は、腕時計ケー
ス1に設けられた貫通孔7内に釦軸8が防水リング7a
を介して挿入され、この釦軸8の外端に設けられた釦頭
部9が腕時計ケース1の外部に位置し、釦軸8の内端部
にEリング10が時計ケース1内に位置して取り付けら
れ、この状態でコイルばね11によって釦頭部9が外側
に向けて付勢された構造になっている。さらに、腕時計
ケース1の上部外周には、上面ベゼル12が装着されて
おり、腕時計ケース1の側面には、押釦6を押圧操作可
能に覆う側面ベゼル13が装着されている。
【0004】このような腕時計では、腕時計ケース1に
時計ガラス2を装着する場合、時計ガラス2の外周部の
下面に溶着用の突条(図示せず)を設け、時計ガラス2
の外周面が対応する腕時計ケース1の内面に逃げ溝14
を設け、この腕時計ケース1に時計ガラス2を嵌合させ
ながら、超音波振動により時計ガラス2の突条を溶融さ
せ、その溶融した一部を腕時計ケース1の逃げ溝14内
に逃がすことにより、時計ガラス2を腕時計ケース1に
溶着部15によって接合している。なお、時計ガラス2
は、その上面部が腕時計ケース1の上面よりも上方に突
出し、腕時計ケース1に装着された上面ベゼル12とほ
ぼ同じ高さになるように構成されている。
【0005】また、この腕時計では、腕時計ケース1の
表面にめっき層16が溶着部15を除いて設けられてい
る。すなわち、めっき層16は、プラスチックめっきで
あり、図10に示すように、腕時計ケース1の表面にプ
ラスチックめっきを行うための下地処理を施した後、銅
めっき層17、ニッケルめっき層18、クロムめっき層
19を順に積層させた3層構造になっている。この場
合、時計ガラス2はめっき層16に溶着しないため、腕
時計ケース1は、その全表面にめっき層16を設けた
後、腕時計ケース1の内面に切削加工を施して、溶着部
15のめっき層16を除去すると共に、溶融した樹脂が
流入する逃げ溝14を形成し、これにより時計ガラス2
が溶着するように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな腕時計では、時計ガラス2の表面の汚れを除去する
ために、アルコールなどの有機溶剤を用いて表面仕上げ
を行ったり、あるいは腕に装着しているときに、化粧品
やオーデコロン、整髪剤などの溶剤が腕時計に付着した
りすると、これらの溶剤が腕時計ケース1と時計ガラス
2との間に浸入して、腕時計ケース1と時計ガラス2と
の溶着部15に亀裂を発生させ、気密構造に支障をきた
すという問題がある。すなわち、腕時計ケース1と時計
ガラス2とは、超音波振動で溶融した溶着部15によっ
て接合されているので、水や海水が浸入しても、溶着部
15で何ら化学反応を起さないが、アルコールなどの溶
剤が浸入すると、溶着部15で化学反応を起すことがあ
り、この化学反応の進行によって溶着部15に離反応力
が生じて亀裂が発生するものと推測される。
【0007】また、この腕時計では、腕時計ケース1の
全表面にめっき層16が設けられていると、時計ガラス
2を溶着することができないため、図10に示すよう
に、腕時計ケース1の内面に切削加工を施して溶着部1
5のめっき層16を除去すると共に、溶融した樹脂が流
入する逃げ溝14を形成しているが、この逃げ溝14の
形成によりめっき層16の断面が露出することになる。
このため、逃げ溝14に溶剤が浸透すると、めっき層1
6の下地層側の銅めっき層17やニッケルめっき層18
が腐食し、その腐食が進行するという問題もある。な
お、このようにめっき層16の腐食が進行すると、腕時
計ケース1と時計ガラス2との溶着部15で化学反応が
益々進行しやすくなり、溶着部15の接合強度の更なる
低下を招くことになる。
【0008】この発明の課題は、腕時計ケースと時計ガ
ラスとの境界部分にアルコールなどの溶剤の浸入を防い
で、溶着部における亀裂の発生を防ぎ、気密性を確保す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、合成樹脂製
の腕時計ケースと、この腕時計ケースの上部中央に装着
される合成樹脂製の時計ガラスと、前記腕時計ケースの
少なくとも上部外周に装着されて前記腕時計ケースと前
記時計ガラスとの境界部分を覆うベゼルとを備え、前記
腕時計ケースと前記時計ガラスとが溶着部により接合さ
れた腕時計において、前記腕時計ケースと前記時計ガラ
スとの境界部分における前記溶着部よりも外側に位置す
る箇所に、アルコールなどの溶剤に対して耐食性を有す
るシーリング部材を設けたことを特徴とする。
【0010】この発明によれば、腕時計ケースと時計ガ
ラスとの境界部分における溶着部よりも外側に位置する
箇所に設けられたシーリング部材により、アルコールな
どの溶剤が腕時計ケースと時計ガラスとの間から溶着部
に浸入するのを防ぐことができ、これにより溶剤によっ
て溶着部に亀裂が発生するのを防いで、気密性を確保す
ることができ、しかもシーリング部材をベゼルで覆い隠
すことができるので、外観を損なうことがない。
【0011】この場合、請求項2に記載のごとく、シー
リング部材は、アルコールなどの溶剤に対して耐食性を
有する接着テープであり、ベゼルで覆われる腕時計ケー
スと時計ガラスとの境界部分に腕時計ケースと時計ガラ
スとの両者に跨って貼り付けられているにより、構造が
簡単で、かつ接着テープをベゼルで押えることができる
ので、接着テープを確実に固定することができる。ま
た、請求項3に記載のごとく、シーリング部材は、アル
コールなどの溶剤に対して耐食性を有する接着材、また
はパッキン、あるいはOリングであり、ベゼルで覆われ
る腕時計ケースと時計ガラスとの境界部分に設けられた
凹溝内に設けられていることにより、確実に溶剤の浸入
を防ぐことができる。
【0012】また、請求項5に記載のごとく、腕時計ケ
ースと時計ガラスとの境界部分における対向面の一方に
段差凹部が設けられ、他方に段差凸部が前記段差凹部の
上下方向に対応して設けられ、これら段差凹部と段差凸
部との上下間にシーリング部材が設けられている構造で
あれば、腕時計ケースと時計ガラスとを溶着部によって
接合するときに、シーリング部材を段差凹部と段差凸部
との上下間に挟み付けることができ、これにより確実に
溶剤の浸入を防ぐことができる。さらに、請求項6に記
載のごとく、腕時計ケースの表面にめっき層が溶着部を
除いて設けられていることにより、腕時計ケースと時計
ガラスとを超音波振動により溶融した溶着部によって確
実に接合させることができ、また溶着部の周辺にめっき
層の断面が露呈しても、シーリング部材によって溶剤の
浸入が阻止されるので、めっき層が下地層側から腐食す
るのを防ぐことができると共に、めっき層の腐食の進行
に伴う溶着部での亀裂の発生をも防ぐことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]以下、図1を参
照して、この発明の腕時計の第1実施形態について説明
する。なお、図9および図10に示された従来例と同一
部分には同一符号を付して説明する。この腕時計は、腕
時計ケース1と時計ガラス2との境界部分の外面に両面
接着テープ20を腕時計ケース1と時計ガラス2との両
者に跨って貼り付けた構造で、これ以外は従来例とほぼ
同じ構造になっている。
【0014】すなわち、両面接着テープ20は、アルコ
ールなどの溶剤に対して耐食性を有するものであり、上
面ベゼル12によって覆われる腕時計ケース1と時計ガ
ラス2との各外面(図1では上面)に貼り付けられ、こ
の状態で腕時計ケース1に装着された上面ベゼル12に
よって押えられ、この上面ベゼル12の下面にも接着し
ている。この場合、時計ガラス2の外周部には、上面ベ
ゼル12の一部が配置する切欠部2aが設けられ、この
切欠部2aの底面が腕時計ケース1の上面とほぼ同じ高
さに形成され、これにより腕時計ケース1と時計ガラス
2との境界部分の各外面がほぼ同一平面に形成されてい
る。また、腕時計ケース1と時計ガラス2とは、従来例
と同様、超音波振動で溶融した溶着部15によって接合
されている。また、腕時計ケース1の表面には、めっき
層16が溶着部15および逃げ溝14を除いて設けられ
ている。
【0015】このような腕時計では、腕時計ケース1と
時計ガラス2との境界部分の外面、つまり溶着部15よ
りも外側に位置する外面に、アルコールなどの溶剤に対
して耐食性を有する両面接着テープ20を腕時計ケース
1と時計ガラス2との両者に跨って貼り付けたので、ア
ルコールなどの溶剤が腕時計に付着しても、腕時計ケー
ス1と時計ガラス2との間から溶着部15に浸入するの
を防ぐことができる。このため、溶剤による溶着部15
での化学反応を防ぎ、溶着部15に亀裂が発生するのを
防止することができると共に、めっき層16が下地層側
から腐食するのを防ぐこともでき、これにより気密性を
確保することができる。
【0016】この場合、両面接着テープ20は上面ベゼ
ル12によって覆い隠されているので、腕時計としての
外観を損なうことがない。また、腕時計ケース1と時計
ガラス2との境界部分の外面に両面接着テープ20を貼
り付ける構造であるから、構造が簡単で、しかも両面接
着テープ20を上面ベゼル12で押えることができる共
に、両面接着テープ20が上面ベゼル12の下面にも接
着するので、容易にかつ確実に両面接着テープ20を固
定することができる。なお、上記第1実施形態では、シ
ーリング部材として、両面接着テープ20を用いたが、
必ずしも両面接着テープ20である必要はなく、腕時計
ケース1と時計ガラス2との境界部分の外面のみに接着
する片面の接着テープを用いても良い。
【0017】[第2実施形態]次に、図2を参照して、
この発明の腕時計の第2実施形態について説明する。こ
の場合にも、図9および図10に示された従来例と同一
部分には同一符号を付して説明する。この腕時計は、腕
時計ケース1と時計ガラス2との境界部分の外面に凹溝
21を設け、この凹溝21内に接着材22を充填させた
構造で、これ以外は従来例とほぼ同じ構造になってい
る。
【0018】すなわち、凹溝21は、上面ベゼル12で
覆われる腕時計ケース1と時計ガラス2との境界部分に
おける腕時計ケース1と時計ガラス2との各外面に、そ
の両者に亘って設けられている。接着材22は、アルコ
ールなどの溶剤に対して耐食性を有するエポキシ系樹脂
などであり、凹溝21内に塗布により充填されている。
この場合にも、腕時計ケース1と時計ガラス2とは、従
来例と同様、超音波振動で溶融した溶着部15によって
接合されている。また、腕時計ケース1の表面には、め
っき層16が溶着部15および逃げ溝14を除いて設け
られている。
【0019】この腕時計によれば、腕時計ケース1と時
計ガラス2との境界部分の外面に凹溝21を腕時計ケー
ス1と時計ガラス2との両者に亘って設け、この凹溝2
1内にアルコールなどの溶剤に対して耐食性を有する接
着材22を充填させたので、アルコールなどの溶剤が腕
時計に付着しても、腕時計ケース1と時計ガラス2との
間から溶着部15に浸入するのを確実に防ぐことができ
る。このため、第1実施形態と同様、溶剤による溶着部
15での化学反応を防ぎ、溶着部15に亀裂が発生する
のを防止することができると共に、めっき層16が下地
層側から腐食するのを防ぐこともでき、これにより気密
性を確保することができる。また、接着材22は、上面
ベゼル12によって覆い隠されているので、第1実施形
態と同様、腕時計としての外観を損なうことがない。
【0020】なお、上記第2実施形態では、腕時計ケー
ス1と時計ガラス2との境界部分の外面に凹溝21を腕
時計ケース1と時計ガラス2との両者に亘って設けた
が、これに限らず、例えば図3に示す第1変形例のよう
に、腕時計ケース1と時計ガラス2との境界部分に位置
する腕時計ケース1の上面のみに凹溝23を設け、この
凹溝23内に接着材22を塗布により充填させた構造で
も良い。このような構造でも、第2実施形態と同様の作
用効果がある。また、上記第1変形例では、凹溝23内
に接着材22を充填させたが、これに限らず、例えば図
4に示す第2変形例のように、アルコールなどの溶剤に
対して耐食性を有するパッキン24を凹溝23内に設け
た構造でも良い。このような構造でも、第2実施形態と
同様の作用効果がある。
【0021】[第3実施形態]次に、図5を参照して、
この発明の腕時計の第3実施形態について説明する。こ
の場合には、図2に示された第2実施形態と同一部分に
同一符号を付して説明する。この腕時計は、腕時計ケー
ス1と時計ガラス2との境界部分の外面に設けられた凹
溝21内にOリング25を設けた構造で、これ以外は第
2実施形態とほぼ同じ構造になっている。
【0022】すなわち、凹溝21は、第2実施形態と同
様、上面ベゼル12で覆われる腕時計ケース1と時計ガ
ラス2との境界部分における腕時計ケース1と時計ガラ
ス2との各外面に、その両者に亘って設けられている。
Oリング25は、アルコールなどの溶剤に対して耐食性
を有するものであり、凹溝21内に嵌着され、その上部
が上面ベゼル12によって押え付けられている。この場
合にも、腕時計ケース1と時計ガラス2とは、従来例と
同様、超音波振動で溶融した溶着部15によって接合さ
れている。また、腕時計ケース1の表面には、めっき層
16が溶着部15および逃げ溝14を除いて設けられて
いる。
【0023】このような腕時計によれば、腕時計ケース
1と時計ガラス2との境界部分の外面にその両者に亘っ
て設けられた凹溝21内に、アルコールなどの溶剤に対
して耐食性を有するOリング25を嵌着させ、このOリ
ング25の上部を上面ベゼル12で押え付けているの
で、アルコールなどの溶剤が腕時計に付着しても、腕時
計ケース1と時計ガラス2との間から溶着部15に浸入
するのを確実に防ぐことができる。このため、第2実施
形態と同様、溶剤による溶着部15での化学反応を防
ぎ、溶着部15に亀裂が発生するのを防止することがで
きると共に、めっき層16が下地層側から腐食するのを
防ぐこともでき、これにより気密性を確保することがで
きる。また、Oリング25は、上面ベゼル12によって
覆い隠されているので、第2実施形態と同様、腕時計と
しての外観を損なうことがない。
【0024】なお、上記第3実施形態では、腕時計ケー
ス1と時計ガラス2との境界部分の外面に凹溝21を腕
時計ケース1と時計ガラス2との両者に亘って設けた
が、これに限らず、例えば図6または図7に示すように
構成しても良い。すなわち、図6に示された第1変形例
では、溶着部15よりも外側(同図では上部側)に位置
する腕時計ケース1と時計ガラス2との対向面のうち、
腕時計ケース1の対向面の中間部のみに凹溝26を設
け、この凹溝26内にOリング25を嵌合させ、このO
リング25を時計ガラス2の外周面に密着させた構造に
なっている。このような構造でも、第3実施形態と同様
の作用効果がある。また、図7に示された第2変形例で
は、溶着部15よりも外側(同図では上部側)に位置す
る腕時計ケース1と時計ガラス2との対向面のうち、時
計ガラス2の対向面の中間部のみに凹溝27を設け、こ
の凹溝27内にOリング25を嵌合させ、このOリング
25を腕時計ケース1の対向面(同図では内面)に密着
させた構造になっている。このような構造でも、第3実
施形態と同様の作用効果がある。
【0025】[第4実施形態]次に、図8を参照して、
この発明の腕時計の第4実施形態について説明する。こ
の場合には、図9および図10に示された従来例と同一
部分に同一符号を付して説明する。この腕時計は、腕時
計ケース1と時計ガラス2との対向面のうち、一方に段
差凹部28を設け、他方に段差凸部29を前記段差凹部
28の上下方向に対応させて設け、これら段差凹部28
と段差凸部29との上下間に、アルコールなどの溶剤に
対して耐食性を有するOリング25を設けた構造で、こ
れ以外は従来例とほぼ同じ構造になっている。
【0026】すなわち、腕時計ケース1と時計ガラス2
との対向面のうち、時計ガラス2の対向面である外周面
の中間部には、段差凹部28が設けられており、腕時計
ケース1の対向面である内周面の中間部には、段差凸部
29が段差凹部28の下側に対応して設けられている。
そして、腕時計ケース1に時計ガラス2を装着して溶着
部15によって接合するときに、段差凹部28と段差凸
部29との上下間にOリング25が挟み付けられてい
る。この場合、時計ガラス2の段差凹部28と腕時計ケ
ース1の段差凸部29とは、溶着部15よりも外側(同
図では上部側)に位置する箇所に設けられている。ま
た、腕時計ケース1と時計ガラス2とは、従来例と同
様、超音波振動で溶融した溶着部15によって接合され
ている。また、腕時計ケース1の表面には、めっき層1
6が溶着部15および逃げ溝14を除いて設けられてい
る。
【0027】このような腕時計によれば、腕時計ケース
1と時計ガラス2との境界部分における対向面のうち、
時計ガラス2の対向面に段差凹部28を設け、腕時計ケ
ース1の対向面に段差凸部29を段差凹部28の上下方
向に対応させて設け、腕時計ケース1に時計ガラス2を
装着して溶着部15によって接合するときに、Oリング
25を段差凹部28と段差凸部29との上下間に挟み付
けているので、この挟み付けられたOリング25により
アルコールなどの溶剤が腕時計ケース1と時計ガラス2
との間から溶着部15に浸入するのを確実に防ぐことが
できる。このため、第1実施形態と同様、溶剤による溶
着部15での化学反応を防ぎ、溶着部15に亀裂が発生
するのを防止することができると共に、めっき層16が
下地層側から腐食するのを防ぐこともでき、これにより
気密性を確保することができる。また、Oリング25
は、段差凹部28と段差凸部29との上下間に挟み付け
られ、かつ上面ベゼル12によって覆い隠されているの
で、第1実施形態と同様、腕時計としての外観を損なう
ことがない。
【0028】なお、上記第4実施形態では、時計ガラス
2の段差凹部28と腕時計ケース1の段差凸部29との
上下間にOリング25を設けたが、必ずしもOリング2
5である必要はなく、パッキン24などのシーリング部
材を設けても良い。また、上記第4実施形態では、時計
ガラス2の対向面に段差凹部28を設け、腕時計ケース
1の対向面に段差凸部29を設けたが、これに限らず、
例えば腕時計ケース1と時計ガラス2との境界部分にお
ける対向面のうち、腕時計ケース1の対向面に段差凹部
を設け、時計ガラス2の対向面に段差凸部を設け、これ
ら段差凹部と段差凸部との上下間にOリング25を設け
た構造でも良い。このような構造でも、第4実施形態と
同様の作用効果がある。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ベゼルで覆われる腕時計ケースと時計ガラスとの境
界部分における溶着部よりも外側に位置する箇所に、ア
ルコールなどの溶剤に対して耐食性を有するシーリング
部材を設けたので、このシーリング部材によってアルコ
ールなどの溶剤が腕時計ケースと時計ガラスとの間から
溶着部に浸入するのを防ぐことができ、これにより溶剤
によって溶着部に亀裂が発生するのを防いで、気密性を
確保することができ、しかもシーリング部材をベゼルで
覆い隠すことができるので、外観を損なうことがない。
【0030】この場合、シーリング部材は、アルコール
などの溶剤に対して耐食性を有する接着テープであり、
ベゼルで覆われる腕時計ケースと時計ガラスとの境界部
分に腕時計ケースと時計ガラスとの両者に跨って貼り付
けられているにより、構造が簡単で、かつ接着テープを
ベゼルで押えることができるので、接着テープを確実に
固定することができる。また、シーリング部材は、アル
コールなどの溶剤に対して耐食性を有する接着材、また
はパッキン、あるいはOリングであり、ベゼルで覆われ
る腕時計ケースと時計ガラスとの境界部分に設けられた
凹溝内に設けられていることにより、確実に溶剤の浸入
を防ぐことができる。
【0031】また、腕時計ケースと時計ガラスとの境界
部分における対向面の一方に段差凹部を設け、他方に段
差凸部を前記段差凹部の上下方向に対応させて設け、こ
れら段差凹部と段差凸部との上下間にシーリング部材を
設けた構造であれば、腕時計ケースと時計ガラスとを溶
着部によって接合するときに、シーリング部材を段差凹
部と段差凸部との上下間に挟み付けることができ、これ
により確実に溶剤の浸入を防ぐことができる。さらに、
腕時計ケースの表面にめっき層が溶着部を除いて設けら
れていることにより、腕時計ケースと時計ガラスとを超
音波振動により溶融した溶着部によって確実に接合させ
ることができ、また溶着部の周辺にめっき層の断面が露
呈しても、シーリング部材によって溶剤の浸入が阻止さ
れるので、めっき層が下地層側から腐食するのを防ぐこ
とができると共に、めっき層の腐食の進行に伴う溶着部
での亀裂の発生をも防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の腕時計の第1実施形態を示した要部
の拡大断面図。
【図2】この発明の腕時計の第2実施形態を示した要部
の拡大断面図。
【図3】第2実施形態の第1変形例を示した要部の拡大
断面図。
【図4】第2実施形態の第2変形例を示した要部の拡大
断面図。
【図5】この発明の腕時計の第3実施形態を示した要部
の拡大断面図。
【図6】第3実施形態の第1変形例を示した要部の拡大
断面図。
【図7】第3実施形態の第2変形例を示した要部の拡大
断面図。
【図8】この発明の腕時計の第4実施形態を示した要部
の拡大断面図。
【図9】従来の腕時計を示した要部の拡大断面図。
【図10】図9の逃げ溝付近を示した拡大断面図。
【符号の説明】
1 腕時計ケース 2 時計ガラス 12 ベゼル 15 溶着部 16 めっき層 20 両面接着テープ 21、23、26、27 凹溝 22 接着材 24 パッキン 25 Oリング 28 段差凹部 29 段差凸部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂製の腕時計ケースと、この腕時計
    ケースの上部中央に装着される合成樹脂製の時計ガラス
    と、前記腕時計ケースの少なくとも上部外周に装着され
    て前記腕時計ケースと前記時計ガラスとの境界部分を覆
    うベゼルとを備え、前記腕時計ケースと前記時計ガラス
    とが溶着部により接合された腕時計において、 前記腕時計ケースと前記時計ガラスとの境界部分におけ
    る前記溶着部よりも外側に位置する箇所に、アルコール
    などの溶剤に対して耐食性を有するシーリング部材を設
    けたことを特徴とする腕時計。
  2. 【請求項2】前記シーリング部材は、アルコールなどの
    溶剤に対して耐食性を有する接着テープであり、前記ベ
    ゼルで覆われる前記腕時計ケースと前記時計ガラスとの
    境界部分に前記腕時計ケースと前記時計ガラスとの両者
    に跨って貼り付けられていることを特徴とする請求項1
    に記載の腕時計。
  3. 【請求項3】前記シーリング部材は、アルコールなどの
    溶剤に対して耐食性を有する接着材、またはパッキン、
    あるいはOリングであり、前記ベゼルで覆われる前記腕
    時計ケースと前記時計ガラスとの境界部分に設けられた
    凹溝内に設けられていることを特徴とする請求項1に記
    載の腕時計。
  4. 【請求項4】前記凹溝は、前記腕時計ケースと前記時計
    ガラスとのいずれか一方、またはその両者に跨って設け
    られていることを特徴とする請求項3に記載の腕時計。
  5. 【請求項5】前記腕時計ケースと前記時計ガラスとの境
    界部分における対向面の一方に段差凹部が設けられ、他
    方に段差凸部が前記段差凹部の上下方向に対応して設け
    られ、前記段差凹部と前記段差凸部との間に前記シーリ
    ング部材が設けられていることを特徴とする請求項1に
    記載の腕時計。
  6. 【請求項6】前記腕時計ケースの表面には、めっき層が
    前記溶着部を除いて設けられていることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれかに記載の腕時計。
JP2000295557A 2000-09-28 2000-09-28 腕時計 Abandoned JP2002107464A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000295557A JP2002107464A (ja) 2000-09-28 2000-09-28 腕時計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000295557A JP2002107464A (ja) 2000-09-28 2000-09-28 腕時計

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002107464A true JP2002107464A (ja) 2002-04-10

Family

ID=18777967

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000295557A Abandoned JP2002107464A (ja) 2000-09-28 2000-09-28 腕時計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002107464A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108227459A (zh) * 2016-12-21 2018-06-29 卡西欧计算机株式会社 设备壳体及钟表
WO2022181082A1 (ja) * 2021-02-26 2022-09-01 カシオ計算機株式会社 時計ケース及び電子時計

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108227459A (zh) * 2016-12-21 2018-06-29 卡西欧计算机株式会社 设备壳体及钟表
CN108227459B (zh) * 2016-12-21 2020-02-25 卡西欧计算机株式会社 设备壳体及钟表
WO2022181082A1 (ja) * 2021-02-26 2022-09-01 カシオ計算機株式会社 時計ケース及び電子時計

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4162674B2 (ja) フレキシブル配線基板及び電子機器
US8830665B2 (en) Attachment features for housings
EP0221233B1 (fr) Pièce d'horlogerie dont la boîte est réalisée en un matériau dur
US20120195451A1 (en) Waterproof structure for electronic device
US6824304B2 (en) Timepiece
US4433921A (en) Watch crystal bonded to watch case with low temperature solder material
JP2002107464A (ja) 腕時計
JP4882112B2 (ja) ケースの防水構造及び電子機器
WO2020087228A1 (zh) 一种可穿戴设备
WO2018030423A1 (ja) 端子、端子付き筐体および端子の取付方法
JPH02112791A (ja) 時計ケース
JPH11111381A (ja) はっ水フィルタ取付構造
JP2005091319A (ja) 防水構造
JP3922832B2 (ja) 街路灯
JPS6033425Y2 (ja) 時計ケ−スにおける胴とガラス縁の固定部の構造
JP3572907B2 (ja) 透光性カバー部材を備えた機器
JPS6110217Y2 (ja)
JPH0543599Y2 (ja)
KR200366128Y1 (ko) 휴대용 기기의 보호 케이스
JP3642766B2 (ja) 板材の接着方法
JPH0624795Y2 (ja) 樹脂製時計ケ−スのプラ風防固定構造
JPH11118960A (ja) 貼り合わせ材を備えた機器
JPH01259289A (ja) プラスチックメッキ時計ケ―スへのプラスチック風防の溶着固定の方法
JPS62255950A (ja) マスク
JP2504167B2 (ja) Ic用キャップ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050419

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20050616