JP2002107236A - 温度監視装置、プリンタ、プリンタ構成部品の誤組み検出方法 - Google Patents

温度監視装置、プリンタ、プリンタ構成部品の誤組み検出方法

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JP2002107236A
JP2002107236A JP2000299123A JP2000299123A JP2002107236A JP 2002107236 A JP2002107236 A JP 2002107236A JP 2000299123 A JP2000299123 A JP 2000299123A JP 2000299123 A JP2000299123 A JP 2000299123A JP 2002107236 A JP2002107236 A JP 2002107236A
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output voltage
semiconductor element
driving
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JP2000299123A
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Takakazu Fukano
孝和 深野
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば温度検出用にダイオードを用いて、イ
ンクジェットプリンタ内部の複数箇所の温度を計ろうと
する場合、各ダイオードの温度特性は一致していなけれ
ばならない。しかし、部品供給の都合から異なる特性の
ダイオードを同じ製造ラインで扱う場合には、ミスアッ
センブリの可能性がある。 【解決手段】 プリンタ内の不揮発性メモりに、特性の
異なる温度特性のダイオード毎に、そのID情報と電圧
の対応関係をテーブル形式で保持させておく。プリンタ
組み上げの際には、スイッチ25で、用いられるはずの
ダイオードIDを不揮発性メモりに書き込む。実際に検
出される電圧と、記録されている常温下における出力電
圧が比較部17で比較される。両者が異なるときにミス
アッセンブリと判断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機器の過熱防止の
ための温度監視技術、とりわけインクジェットプリンタ
において、インクを吐出させるためのインクノズルの駆
動回路周辺の温度管理のための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタにおいて、ノズ
ルからインク粒を吐出させるためのインクノズル駆動用
スイッチング半導体素子は、概略以下のような構成を採
る。
【0003】図4は、代表的なインクジェットプリンタ
の例として、ピエゾ素子の伸長作用を利用することによ
りノズルからインクを吐出させる方式の場合における、
駆動回路の構成を表している。
【0004】図4において、各スイッチ回路35aはデ
ィジタルとアナログの2つの入力を持ち、これら入力に
従ったアナログの駆動信号をピエゾ素子37aに対して
出力する。スイッチ回路35aの入力信号線のうち、一
方は、そのノズルにおけるインクの吐出及び吐出停止の
状態を表すディジタル入力信号線32である。もう一方
の入力信号線は、吐出すべきインク粒の大きさ等を決定
させるためのアナログ波形入力信号線34である。
【0005】スイッチ回路35aでは、吐出を表すディ
ジタル信号入力のタイミングで、アナログ波形信号が表
す振幅の出力を、ピエゾ素子37aに対して行なう。こ
のようなスイッチ回路が各ノズル毎に設けられているこ
とにより、任意の大きさのインク粒を、任意のノズルか
ら、任意のタイミングで吐出させることができる。以上
のようなスイッチ回路が、ノズル数に対応する数だけ集
積されてインクノズル駆動用スイッチング半導体素子が
構成される。
【0006】インクジェットプリンタの実際の標準的組
立工程では、例えば、イエロー、シアン、マゼンダ、ラ
イトシアン、ライトマゼンダの各彩色インク用のノズル
群と、黒色インク用のノズル群2つとを搭載した、合計
7つのノズル群で1ヘッドを構成する。そして、各ノズ
ル群に対して、各々インクノズル駆動用スイッチング半
導体素子が取り付けられる。
【0007】例えば、各色につき64個(a〜n)のノ
ズルで構成されるインクヘッドを搭載するプリンタの場
合、1チップで構成されるこのインクノズル駆動用スイ
ッチング半導体素子には、前述のようなスイッチ回路が
64組み含まれる。そして、インクジェットプリンタの
組立てに際しては、各チップが、各ノズル群に対して取
り付けられる。64個の各ノズルの上部には、各々ピエ
ゾ素子が配され、そのそれぞれに対して各スイッチ回路
の出力が導通されるように配線される。
【0008】上記のインクノズル駆動用スイッチング半
導体素子は、最近では、毎秒1万回を超えるような高速
のスイッチング動作を行なうこともあるため、素子自体
が発熱する。通常、ヘッドにインクが充てんされ、正常
に吐出が行なわれているときには、インクが気化熱を奪
うこと等により、素子自体が過熱することから免れる。
ところが、インク切れを起こした際に空打ちを行なった
りすると、上述のようなインクの冷却機能が果たされな
くなり、素子自体が過熱してしまう。
【0009】この集積化されたスイッチ回路には、正常
動作が保証される耐熱温度がある。また、これらヘッド
の構成部品を組み立てる際に用いられる導電性接着剤等
にも耐熱温度が定められている。従って、インク切れ時
の空打ち等によって各構成部品の正常動作が妨げられ、
また熱破壊が起こることを防止するため、各インクノズ
ル駆動用スイッチング半導体素子には、温度検出用半導
体素子としてのダイオードが組み込まれていて、ダイオ
ードの出力電圧値で内部の温度を計測するようにしてい
る。図5には、定電流源とグラウンド間に接続された4
個のダイオードの電位差によって、温度を測定するため
の構成が示されている。
【0010】出願人は、この素子内部温度を精度良く測
定するための技術を、既に開示している(特許願200
0−019497参照)。そこでは、温度検出用半導体
素子として働くダイオードの製造過程での品質のばらつ
きによる測定誤差をも、基準温度の測定を行なって補正
を加えることなどにより解決している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】プリンタ製造における
実際の組立て工程では、部品として供給されるインクノ
ズル駆動用スイッチング半導体素子には、既に温度検出
用ダイオードが組み込まれている。この部品としてのイ
ンクノズル駆動用スイッチング半導体素子が、単一の製
造過程から生まれてくるものである場合、品質のばらつ
きによる誤差は生じる可能性があるものの、スイッチン
グによる発熱量やダイオードの温度に応じた電圧変化の
特性等、基本的な部分では各インクノズル駆動用スイッ
チング半導体素子において異なるところがない。
【0012】ところが、部品供給量の関係や資材調達に
おけるコストの面などから、製造工程管理の現場では、
異なる製造過程を経て生産された部品を混用しなければ
ならない場合も多い。例えば、部品の安定供給を図るた
めには、その調達ルートは複数用意されている事が望ま
しい。
【0013】インクノズル駆動用スイッチング半導体素
子の場合も、異なる製造過程を経て生産されたものを混
用しなければならないことがある。そのような場合、あ
る製造過程から供給されたものと、他の製造過程から供
給されたものとで、組み込まれているダイオードの特性
からして異なるものであるようなことがある。
【0014】図6には、その関係を表すグラフが描かれ
ている。グラフは、縦軸に図5におけるアノード出力5
0の値が表されている。すなわち直列に配されたダイオ
ード4個におけるアノード及びカソード間の電位差の合
計が、これに相当する。グラフの横軸は、図4に示す温
度検出用回路の置かれている箇所の温度を表す。
【0015】グラフからは、製造過程Aを経て生産され
たインクノズル駆動用スイッチング半導体素子と、製造
過程Bを経て生産されたインクノズル駆動用スイッチン
グ半導体素子との、それぞれに組み込まれているダイオ
ード毎の、温度変化に伴って出力電圧を変化させる特性
(以下、温度/電圧特性)が読み取れる。すなわち、グ
ラフに置ける各線分の傾きが、各ダイオードの温度/電
圧特性を表す。
【0016】製造過程A及びBで生産された各々のダイ
オードについても、それぞれ個体差によるばらつきは存
在する。グラフでは、各製品の標準値を実線で、ばらつ
きの範囲を鎖線で表している。
【0017】例えば、前述したスイッチ回路の保証耐熱
温度等が120度Cである場合、製造過程Bを経て生産
されたダイオードの温度/電圧特性からすれば、アノー
ド出力電圧が1.3V(個体差によるばらつきの最大値
を採っている)まで降下したときに、スイッチ回路が過
熱状態であることが判る。このようなダイオードの温度
/電圧特性を前提にプリンタの温度制御を行なう場合、
もし、製造過程Aを経て生産されたインクノズル駆動用
スイッチング半導体素子が製品に用いられていたような
場合、そのアノード出力電圧は2.1V(同じく、ばら
つきによる最大値)までにしか降下していないことが考
えられる。従って、スイッチ回路の過熱を検出できな
い。
【0018】このようなことは、過熱警告を行なうため
の温度制御機構が前提しているインクノズル駆動用スイ
ッチング半導体素子と、実装されている素子とが違って
いる場合、すなわちプリンタの組立て工程において誤組
みが生じた場合に発生する。このような誤組みには、前
述した7つのチップのうち1チップだけが違っていると
いうような場合も含まれる。
【0019】そこで本発明の課題は、上記のように異な
る製造過程を経て生産されたインクノズル駆動用スイッ
チング半導体素子が実装され、それに組み込まれるダイ
オードの温度/電圧特性が異なっていることにより、プ
リンタの駆動回路周辺の温度管理に支障を来たすことが
ないようにすることにある。本発明では、上記の環境下
でも正確に過熱に対する警告を発することができるよう
にするための技術、及び、プリンタ製造段階での誤組み
をも防止する技術を提供する。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、機器としてのインクジェットプリンタ内、とりわけ
インクノズル駆動用スイッチング半導体素子近傍の温度
を監視する独立の装置として、本発明の温度監視装置は
以下のような構成を採る。
【0021】すなわち、本発明における温度監視装置
は、機器内に、温度変化に伴って出力電圧を変化させる
特性を有する、例えばダイオードのような温度検出用半
導体素子を配して、機器の温度を監視する温度監視装置
であって、前記温度に伴った出力電圧の変化の特性の異
なった温度検出用半導体素子毎に定められた素子識別情
報を記憶したメモリを備えている。さらに、当該メモリ
から読み取った素子識別情報に従って、各素子に応じた
異なる出力電圧値を基準として温度を導き出すことが可
能に構成された制御手段とを有している。
【0022】上記の温度を導き出すためのより具体的な
手段は、以下のように構成される。すなわち、上記制御
手段は、前記素子識別情報と、前記機器が当該機器の耐
熱温度に達した際における、各素子毎の出力電圧の値の
情報とを、対応付けて記録した過熱に関する対応情報を
保持している。そして、前記温度検出用半導体素子の出
力電圧の値が、前記過熱に関する対応情報における、前
記メモリから読み取った素子識別情報に対応する値とな
ったときに、警告を発する。
【0023】一方、温度検出用半導体素子の特性の不一
致をも発見することもできるように構成された、本発明
の温度監視装置は以下のようなものである。すなわち、
機器内に、複数の温度検出用半導体素子を配してなる上
記いずれかの温度監視装置において、前記制御手段は、
前記素子識別情報と、前記機器内の各箇所が、予定され
た検査対象温度である場合における、各素子毎の出力電
圧の値の情報とを、対応付けて記録した誤組みに関する
対応情報を有している。そして、前記複数の温度検出用
半導体素子の各出力電圧の値のうちのいずれかが、前記
誤組みに関する対応情報における、前記メモリから読み
取った素子識別情報に対応する値とは異なる値となった
ときに、制御手段は警告を発するよう構成されている。
【0024】このような温度監視装置の機能を、インク
ジェットプリンタに組み込んだ場合、インクジェットプ
リンタの構成は以下のようなものでなければならない。
【0025】すなわち、本発明のインクジェットプリン
タは、インクノズル駆動用スイッチング半導体素子近傍
に、温度変化に伴って出力電圧を変化させる特性を有す
る温度検出用半導体素子を配して、該温度検出用半導体
素子の出力電圧の変化に基づき、前記インクノズル駆動
用スイッチング半導体素子の温度を監視することが可能
に構成されたものである。そして、前記温度変化に伴っ
た出力電圧の変化の特性の異なる温度検出用半導体素子
毎に定められた素子識別情報を記憶したメモリを備えて
いる。さらに、前記メモリから読み取った素子識別情報
に従って、各温度検出用半導体素子に応じた異なる出力
電圧値を基準として、前記インクノズル駆動用スイッチ
ング半導体素子の温度を導き出すとともに、導き出され
た温度の値が、前記インクノズル駆動用スイッチング半
導体素子の耐熱温度に達した際に、過熱に関する警告を
発するよう構成された制御手段とを備えているインクジ
ェットプリンタである。
【0026】前記過熱に関する警告に、前記インクノズ
ルの駆動制御のための信号を含ませることにより、例え
ば、インクノズルの駆動を停止させて、より以上に回路
が過熱することを防ぐことができる。
【0027】上記の温度検出用半導体素子が複数組み込
まれたプリンタにおいて、プリンタ自らがその構成部品
である温度検出用半導体素子の特性の不一致を発見する
ことができるようにするため、さらに本発明のインクジ
ェットプリンタは以下のような構成を備える必要があ
る。
【0028】すなわち、複数のインクノズル駆動用スイ
ッチング半導体素子近傍に、前記温度検出用半導体素子
を各々配して成る上記のインクジェットプリンタにおい
て、前記制御手段は、前記素子識別情報と、前記各イン
クノズル駆動用スイッチング半導体素子が、予定された
検査対象温度にある場合における、各素子毎の出力電圧
の値の情報とが、対応付けて記録されたものである対応
情報を保持している。そして、前記複数の温度検出用半
導体素子の各出力電圧の値のうちのいずれかが、前記対
応情報における、前記メモリから読み取った素子識別情
報に対応する値とは異なる値となったときに、誤組みに
関する警告を発するよう構成されている。
【0029】
【発明の実施形態】以下、本発明の1実施形態について
図面を参照して説明する。図1は、本実施形態におけ
る、インクジェットプリンタ1のハードウエア構成を表
す。
【0030】コントローラ2は、プリンタ内に実装され
る制御基板であって、インタフェース装置4から入力さ
れるデータに従った印刷動作を、プリントエンジン3に
実行させる。CPU(Central Processing Unit:中央
演算処理装置)23は、ROM(Read Only Memory:読
出し専用記憶素子)21に格納されたプログラムを実行
することにより、コントローラ2内の各部を統轄制御す
る。コントローラ2のメインバスには、CPU23の主
記憶装置として働くRAM(Random Access Memory:読
み書き可能記憶素子)22や上述のROM21とは別
に、PROM(Programable Read Only Memory:再書き
込み可能読出し専用記憶素子)24が接続されている。
なお、PROM24には後述するテーブル形式で複数の
対応情報が記憶されており、ディップスイッチ25によ
り情報を切替えて使用できるようになっている。
【0031】コントローラ2内のカスタムIC26は、
CPU23の統轄制御の下、実際にプリントエンジン3
に対して各種信号を送出し、これを動作させる。カスタ
ムIC26から送出される信号には、第1にモータ制御
のためのモータ駆動信号がある。印刷用紙の紙送りをお
こなわせたり、ヘッドユニット31を搭載して移動させ
る図示しないキャリッジを駆動させたりする。
【0032】直接印字にかかわる信号は、従来技術の説
明において述べたスイッチ回路駆動用のディジタル信号
及びアナログ信号である。各ノズルにおけるインクの吐
出及び吐出停止の状態を表すディジタル信号は、信号線
32を介して、そのままインクノズル駆動用スイッチン
グ半導体素子35に送られる。一方、インク粒の大きさ
を決定するための信号は、ディジタルのベクトルデータ
の集まりの形式で、一旦、双方向ディジタル/アナログ
コンバータ33に送られる。ここでディジタル信号は、
図2において一例を示すようなアナログの台形波に変換
されてから、インクノズル駆動用スイッチング半導体素
子35に送られる。
【0033】図1では、インクノズル駆動用スイッチン
グ半導体素子35は、1個のみ描かれているが、実際に
は従来技術の説明において述べたように、各色インクタ
ンクの数だけ、7チップがヘッドユニット31に備えら
れている。各チップには、図4に示すようなスイッチ回
路35a〜35nまで、64個のスイッチ回路が集積さ
れている。
【0034】ディジタル及びアナログの両信号を受けた
インクノズル駆動用スイッチング半導体素子35内の各
スイッチ回路は、アナログ波形の電圧をディジタル信号
のタイミングで、ピエゾ素子37に対して印加する。こ
れによりピエゾ素子37は縦方向に伸長し、インク貯ま
り38を下方に押下げ、ノズル39からインク粒を吐出
させる。
【0035】これらスイッチング動作により熱が発生す
ると、インクノズル駆動用スイッチング半導体素子35
の各チップに配されて、定電流源に接続されている温度
検出用半導体素子(ダイオード)回路のアノード出力電
圧が降下する(図5)。そのときの電圧値は、双方向デ
ィジタル/アナログコンバータ33によりディジタルデ
ータに変換され、信号線27を介してカスタムIC26
に戻される。
【0036】以下、CPU23、ROM21、RAM2
2等により実現される制御部が、このデータどのように
扱うかについて以下に述べる。
【0037】図3は、コントローラ2によって実現され
る、温度制御機能を表したブロック図である。温度制御
部10は、実施形態におけるインクジェットプリンタ1
の温度監視のためのデータを管理する。記憶部11は、
ハードウエアとしてのPROM24により実現される機
能ブロックであり、ここでは、過熱監視のためのデータ
を保持する過熱管理部12と、インクノズル駆動用スイ
ッチング半導体素子35の誤組みがないかどうかを検査
するときのためのデータを保持する誤組み管理部15と
を備えている。
【0038】これらのデータを、外部から入力される監
視命令の種類に従って選択的に適用させるのが、選択切
替部14である。すなわち、外部から過熱監視命令が与
えられたときには、選択切替部14は、過熱管理部12
側からのデータを比較部17に対して出力する。その
際、選択切替部13にはID管理部13に記録されてい
る温度検出用半導体素子の識別情報、すなわちダイオー
ドIDに基づいて、過熱管理部内のテーブルから、対応
する警告電圧値を読み取る。
【0039】ID管理部13に記録されているダイオー
ドIDは、コントローラ2の制御基板上に実装されてい
るディップスイッチ25によってPROM24に書き込
みがなされる。これは、プリンタ組立て工程において、
インクノズル駆動用スイッチング半導体素子35が、製
造過程Aを経て生産されたチップを用いているのか、製
造過程Bを経て生産されたチップを用いているのかによ
って、組み付けの際にディップスイッチ25をいずれか
にセットすることによって、ID「0」か「1」が書き
込まれることを意味する。
【0040】もし、製造過程Bを経て生産されたチッ
プ、延いては、図6下側の直線の傾きに示す特性のダイ
オードが実装された場合、ダイオードID「1」が選択
される。この場合、選択切替部14はダイオードID
「1」に従って「1.3V」という値を選択して比較部
17に伝える。
【0041】検出部16は、図1においてカスタムIC
26の入力である「電圧値」として表示される値を読み
取って、これを比較部17に伝えている。比較部17で
は、両方の入力値を比較して、検出部16からの入力値
が選択切替部14からの入力値に一致したときに、初め
て、過熱であることを警告実行部18に伝える。
【0042】警告実行部18は、予め定められたエラー
処理手順により、駆動制御部19に対してインクノズル
の駆動制御を行なわせる。より具体的には、印字を停止
させることにより、それ以上の過熱を招くことを防止す
る。また同時に、警告実行部18は、液晶表示制御部対
しても、プリンタハードウエアに備えられる液晶画面
(図示しない)に適当なエラー表示を行なわせる。
【0043】実施形態における温度管理は、単に機器の
耐熱温度に対する警告を行なわせるのみならず、過熱管
理部12がテーブル形式で保持する対応情報は、より詳
細ものとしてもよい。そのようにすることにより、例え
ば、外部からの温度読みだし命令に従って、液晶表示制
御部20にリアルタイムに温度表示を行なわせるような
ことも可能となる。
【0044】以上、通常の場合の温度管理について説明
したが、次に、プリンタ組み立て後に行なう誤組みの検
査について説明する。
【0045】外部から入力される監視命令が、誤組み監
視命令である場合には、選択切替部14は、誤組み管理
部15から、ID管理部に保持されているダイオードI
Dに従ったデータを比較部14に伝える。誤組み管理部
15では、用いられる各ダイオードが常温下にあるとき
の出力電圧の値を保持している。これは、製品のばらつ
きをも考慮に入れた電圧の範囲としてのデータである。
【0046】実施形態においては、製造のばらつきの範
囲を含めても、常温下における各ダイオードの出力電圧
の値は、重なる部分はない。従って、検出部16からの
入力値が、選択切替部14からの入力値の範囲内にある
ときには、ダイオードIDに従った正しいチップが実装
されていることが判る。
【0047】これに対して、7つのチップのうち、一つ
でも選択されたダイオードIDに対応する電圧値の範囲
にない値が検出された場合、比較部17は警告実行部1
8に対して、その旨を伝える。それにより、警告実行部
18は液晶表示制御部20に、「ダイオード特性エラ
ー」のように誤組みが存在することを表すエラー表示を
行なわせる。
【0048】以上の説明において示した内容は、実施形
態の一例に過ぎない。例えば、実施形態においてダイオ
ードの特性は、製造過程Aによるものと製造過程Bによ
るものの2つの場合のみを示したが、部品としてのイン
クノズル駆動用スイッチング半導体素子の入手経路が増
え、多彩な特性のダイオードがそれらに用いられること
となったときには、記憶部11の各管理部12及び15
に備えるテーブルを拡充することで対応が可能である。
【0049】また、実施形態においては、IDの管理の
ためにディップスイッチ25を用いる構成を説明した
が、これはEEPROM等を用いて電気的にダイオード
IDを書き換え可能としても何ら問題はない。
【0050】実施形態では、本発明の「予定された検査
対象温度」を常温として説明した。これは誤組み検査は
通常、常温下で、プリンタの運転を開始する以前の状態
で行なえばよいためである。検査のための温度として、
常温以外の温度を選択したとしても、本発明の技術的範
囲から免れるものではない。
【0051】さらに、実施形態においては、プリントエ
ンジンとのデータのやりとりにカスタムIC26を用い
る構成を説明したが、各機能は、CPUとRAM及びR
OMからなるコンピュータ構成により実現される制御部
に全て担わせるものであっても構わない。また、各記憶
素子等は、プリンタ内のどの箇所に存在してもよい。例
えば、ダイオードIDを記憶しておく素子は、コントロ
ーラ2と双方向通信可能なヘッドユニット側にあっても
よい。
【0052】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のインクジェットプリンタでは、温度/電圧特性の異な
るような複数種類のダイオードが部品として供給される
ことがあっても、支障なくプリンタの温度管理を行なう
ことができるようになった。
【0053】特に、、温度/電圧特性の異なるような複
数種類のダイオードが、1台のプリンタ内に混在してし
まったような場合、これを誤組みとして検出し、製造過
程のチェック段階で排除することができるので、プリン
タの品質管理に資することとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるプリンタハードウエア構成を
表す図。
【図2】実施形態において利用されるアナログ波形デー
タの一例を表す図。
【図3】プリンタ制御部の各機能ブロックを表す図。
【図4】スイッチ回路を用いてピエゾ素子を駆動させる
ための構成を表す図。
【図5】実施形態における温度検出用半導体素子の構成
例を表す図。
【図6】温度検出用半導体素子の特性をグラフで表す
図。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ 2 コントローラ 3 プリントエンジン 23 CPU 21 ROM 22 RAM 24 PROM 25 ディップスイッチ 31 ヘッドユニット 35 インクノズル駆動用スイッチング半導体素子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機器内に、温度変化に伴って出力電圧を
    変化させる特性を有する温度検出用半導体素子を配し
    て、機器の温度を監視する温度監視装置において、 前記温度に伴った出力電圧の変化の特性の異なった温度
    検出用半導体素子毎に定められた素子識別情報を記憶し
    たメモリと、 前記メモリから読み取った素子識別情報に従って、各素
    子に応じた異なる出力電圧値を基準として温度を導き出
    すことが可能に構成された制御手段とを有することを特
    徴とする機器の温度監視装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、 前記素子識別情報と、 前記機器が、当該機器の耐熱温度に達した際における、
    各素子毎の出力電圧の値の情報とを、対応付けて記録し
    た過熱に関する対応情報を保持しており、 前記温度検出用半導体素子の出力電圧の値が、前記過熱
    に関する対応情報における、前記メモリから読み取った
    素子識別情報に対応する値となったときに、警告を発す
    るよう構成されていることを特徴とする請求項1記載の
    温度監視装置。
  3. 【請求項3】 機器内に、複数の温度検出用半導体素子
    を配してなる請求項1、又は、請求項2記載の温度監視
    装置において、 前記制御手段は、 前記素子識別情報と、 前記機器内の各箇所が、予定された検査対象温度である
    場合における、各素子毎の出力電圧の値の情報とを、対
    応付けて記録した誤組みに関する対応情報を有してお
    り、 前記複数の温度検出用半導体素子の各出力電圧の値のう
    ちのいずれかが、前記誤組みに関する対応情報におけ
    る、前記メモリから読み取った素子識別情報に対応する
    値とは異なる値となったときに、警告を発するよう構成
    されていることを特徴とする温度監視装置。
  4. 【請求項4】 インクノズル駆動用スイッチング半導体
    素子近傍に、温度変化に伴って出力電圧を変化させる特
    性を有する温度検出用半導体素子を配して、該温度検出
    用半導体素子の出力電圧の変化に基づき、前記インクノ
    ズル駆動用スイッチング半導体素子の温度を監視するこ
    とが可能に構成されたインクジェットプリンタにおい
    て、 前記温度変化に伴った出力電圧の変化の特性の異なる温
    度検出用半導体素子毎に定められた素子識別情報を記憶
    したメモリと、 前記メモリから読み取った素子識別情報に従って、各温
    度検出用半導体素子に応じた異なる出力電圧値を基準と
    して、前記インクノズル駆動用スイッチング半導体素子
    の温度を導き出すとともに、 導き出された温度の値が、前記インクノズル駆動用スイ
    ッチング半導体素子の耐熱温度に達した際に、過熱に関
    する警告を発するよう構成された制御手段とを有するこ
    とを特徴とするインクジェットプリンタ。
  5. 【請求項5】 前記過熱に関する警告には、前記インク
    ノズルの駆動制御のための信号が含まれることを特徴と
    する請求項2記載のインクジェットプリンタ。
  6. 【請求項6】 複数のインクノズル駆動用スイッチング
    半導体素子近傍に、前記温度検出用半導体素子を各々配
    して成る請求項5、又は、請求項6記載のインクジェッ
    トプリンタにおいて、 前記制御手段は、 前記素子識別情報と、 前記各インクノズル駆動用スイッチング半導体素子が、
    予定された検査対象温度にある場合における、各素子毎
    の出力電圧の値の情報とが、対応付けて記録されたもの
    である対応情報を保持しており、 前記複数の温度検出用半導体素子の各出力電圧の値のう
    ちのいずれかが、前記対応情報における、前記メモリか
    ら読み取った素子識別情報に対応する値とは異なる値と
    なったときに、誤組みに関する警告を発するよう構成さ
    れていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
JP2000299123A 2000-09-27 2000-09-27 温度監視装置、プリンタ、プリンタ構成部品の誤組み検出方法 Withdrawn JP2002107236A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103029650A (zh) * 2011-08-30 2013-04-10 通用汽车环球科技运作有限责任公司 预测在车辆逆变器功率模块中的晶体管温度以及相关的操作方法
CN103808422A (zh) * 2013-04-12 2014-05-21 北京普华亿能风电技术有限公司 一种数字总线多点温度监测系统
CN103808423A (zh) * 2013-04-12 2014-05-21 北京普华亿能风电技术有限公司 一种数字总线多点温度监测方法

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