JP2002106335A - 触媒コンバータ及びその製造方法 - Google Patents
触媒コンバータ及びその製造方法Info
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Abstract
グ用ローラの送り方向や回転方向の力で位置ずれせず、
加工精度歩留りとも良く製造された触媒コンバータを提
供すること。 【解決手段】 外筒素材2の触媒担体装着設定位置外周
面の少なくとも一カ所にエンボス6を設けてから同位置
まで触媒担体9を挿入し、チャッキング面13に備えた
エンボス嵌合部14にエンボス6を嵌め込み状態にして
外筒素材をチャック11で固定し、固定した外筒素材の
端部をスピニング加工して端部に絞り部を有する外筒内
に触媒担体を装着させた構造にする。外筒と触媒担体と
の間に緩衝材10を介装したり、エンボスが外筒両端の
中心位置から目視で判別できる程度に外れた位置に設け
たり、エンボスとエンボス嵌合部に代えビードとビード
嵌合部を設けても良い。
Description
システムに使用する触媒コンバータに関し、特に加工精
度の良い外筒を備えた触媒コンバータおよびその製造方
法に関する。
れることから、触媒担体を収容した外筒の両側は、前記
排気管と同一大きさとなるように触媒担体収納部分の大
径部から漸次縮径させ、最終的には端部に排気管と同一
径の円筒部を有する漏斗状に形成されている。従来、前
記のように両側に漏斗状の縮径部を有した触媒コンバー
タを設ける場合、まず、触媒担体を外筒素材に挿入し、
次いでその触媒担体挿入部分をチャッキングし、その固
定された外筒素材の端部外周面に複数個のローラを押圧
し回転させながら外筒素材の軸心方向に移動させ、この
移動中にローラ間距離を調整するスピニング加工を行う
ことにより、内部に既に触媒担体を備え、しかも一つの
外筒素材だけを使用して両側の縮径部がその触媒担体挿
入部と連続するようにして外筒全体を一体に形成する加
工技術がある。
来の加工技術によって製造された触媒コンバータにあっ
ては、外筒素材をチャッキングして端部をスピニング加
工する工程において、チャックの締めしろの締め付け具
合やローラの送りスピード、あるいは送りの力、距離に
よっては外筒素材がチャッキング面でずれを起こす場合
がある。このようにスピニング加工時に外筒素材がずれ
ると加工位置がずれた精度の悪い触媒コンバータが製造
されるし歩留りも悪くなるという問題があった。この外
筒素材のずれ防止に締めしろを狭めてチャッキング力を
増大させると外筒素材が変形し、内部に挿入した触媒担
体がセラミックスであると、その触媒担体を破損させる
ことがあるためチャッキング力を強くもできず、特にセ
ラミックス担体を備えた触媒コンバータを製造する場合
に問題が多い。
材をスピニング加工して製造する触媒コンバータにおい
て、チャックで位置決めされた外筒素材が、特にセラミ
ックス担体を挿入しているような外筒素材であってもロ
ーラの送り方向や回転方向、送りの力などに起因する位
置ずれを起こさず、加工精度が良く、歩留り良く製造さ
れた触媒コンバータおよびその製造方法を提供すること
にある。
に、本発明請求項1記載の触媒コンバータにあっては、
触媒担体を内部に装着した外筒がスピニング加工による
絞り部を両端に有すると共に、該スピニング加工時にチ
ャックのチャッキング面に備えた嵌合部に嵌合させた被
嵌合部を有していることを特徴とする。
は、請求項1記載の触媒コンバータにおいて、前記チャ
ッキング面の嵌合部は円形凹部であり、かつ前記外筒の
被嵌合部はエンボスであることを特徴とする。
は、請求項1記載の触媒コンバータにおいて、前記チャ
ッキング面の嵌合部は環状の溝形凹部であり、かつ前記
外筒の被嵌合部は環状ビードであることを特徴とする。
は、請求項1ないし請求項3のうちいずれかの項に記載
の触媒コンバータにおいて、前記外筒の触媒担体装着部
分と触媒担体との間に緩衝材が介装されていることを特
徴とする。
は、請求項1ないし請求項4のうちいずれかの項に記載
の触媒コンバータにおいて、前記被嵌合部が外筒両端間
の中心位置から目視で判別できる程度に外れた位置に設
けられていることを特徴とする。
においては、触媒コンバータの外筒素材であって触媒担
体装着設定位置における外周面の少なくとも一カ所にエ
ンボスまたはビードなどによる被嵌合部を設け、該被嵌
合部を設けた外筒素材の触媒担体装着設定位置まで触媒
担体を挿入し、チャッキング面に備えた嵌合部に前記被
嵌合部を嵌め込み状態にして前記触媒担体挿入の外筒素
材をスピニング加工用のチャックで固定し、該チャック
に固定した外筒素材の端部をスピニング加工することに
より端部に絞り部を有する外筒内に触媒担体を装着させ
たことを特徴とする。
うに構成されるため、触媒コンバータの外筒は、両端に
有する漏斗状の絞り部をスピニング加工により形成する
際、チャッキング面が備えた嵌合部に外筒の被嵌合部が
嵌合されることにより、外筒を加工位置から何れの方向
にも位置ずれを起こさない固定状態にして漏斗状に加工
されている。
グ加工時のローラの送り方向や回転方向の固定が完全に
された状態で漏斗状に加工されており、外筒の加工精度
が良い。スピニング時に外筒が変形する程の力で掴まず
的確な力で固定して製造されているから、内部の触媒担
体も健全であり高い信頼性を有する。また、歩留りも良
いなどの効果が得られる。
上述のように構成されるため、触媒コンバータの外筒が
有する被嵌合部はチャッキング面の円形凹部または環状
の溝形凹部に嵌合するエンボスまたは環状ビードである
から、簡単な構造でも外筒を加工位置から何れの方向に
も位置ずれを起こさない固定状態にして漏斗状に加工さ
れている。
であっても、請求項1記載の発明と同様に外筒両端がス
ピニング加工時のローラの送り方向や回転方向の固定が
完全にされた状態で漏斗状に加工されており、高い信頼
性があり、外筒の加工精度も良いなどの効果が得られ
る。また、被嵌合部が環状ビードであると、ビードが外
筒の補強要素となることから、耐久性が向上した、ま
た、外筒からの放射音も低減しているなどの効果が得ら
れる。
成されるため、エンボスまたは環状ビードなどによる被
嵌合部を外筒素材内面側に突出するように設けても、外
筒素材の触媒担体装着部分と触媒担体との間に介装した
緩衝材に前記被嵌合部を埋没させることができる。従っ
て、本発明では、触媒担体の挿入時やスピニング加工
時、あるいは製造後使用中にエンボスまたは環状ビード
などによる被嵌合部が触媒担体と接触することがなく、
異音や破損の発生がないなどの効果が得られる。
成されるため、予め外筒の中心から前後にずれてエンボ
スまたは環状ビードなどによる被嵌合部を設けた一方側
を触媒コンバータの前方と設定しておくと、被嵌合部の
位置により触媒コンバータの前後を目視で判別して車体
に組み込むことができる。従って、本発明では、触媒コ
ンバータの製造時に必要なエンボスなどの被嵌合部を利
用して、何らの処置をしなくても触媒コンバータの前後
を簡単に判別して、常に前後を間違いなく正確に組み付
けできるなどの効果が得られる。
成されるため、触媒担体装着位置における外筒素材外周
面に設けた被嵌合部をチャッキング面に備えた嵌合部に
嵌め込み状態にしてチャックを締め付けることにより、
スピニング加工時にローラの送り方向や回転方向による
圧力を受けて外筒素材がその方に移動しようとするのに
対し、被嵌合部が嵌合部に係止状態となって外筒素材の
位置ずれを阻止することから、外筒素材は正規の位置で
加工されることになる。
グ加工するローラの送り方向や回転方向の固定が完全に
行われることによって位置ずれを起こさず、このため加
工精度良く、歩留り良く触媒コンバータを製造すること
ができる。特に、外筒素材が変形して触媒担体を破損さ
せる程チャックを締め付けて外筒素材を固定しなくて良
いから、触媒担体がセラミックスであっても信頼性と耐
久性を有すると共に加工精度良く、歩留り良く触媒コン
バータを製造することができるなどの効果が得られる。
発明の実施の形態を図面により説明する。図1は実施の
形態1の触媒コンバータの製造方法を示す説明図、図2
は同製造方法で製造した触媒コンバータを示す斜視図で
あり、図に示すように、触媒コンバータAの外筒1は、
外筒素材2の両端をスピニング加工することにより、両
端に漏斗状の絞り部3を有し、絞り部3の端部は排気管
に接続するための円筒部4を有するように継ぎ目なく一
体に形成されている。
ず、図1(イ)に示すように、外筒素材2の触媒担体装
着設定位置5における外周面に直径方向で対向するよう
に被嵌合部としてエンボス6を設けておく。この場合、
エンボス6は、外筒両端の中心位置7から目視で判別で
きる程度に外れた位置8に設けておく。次に、前記エン
ボス6を設けた外筒素材2に、その触媒担体装着設定位
置5までセラミックスの触媒担体9を挿入する。尚、こ
の触媒担体9にはマット状の緩衝材10で被覆してお
き、この状態で挿入する。
ング加工機のチャック11には図1(ロ)に示すよう
に、爪部12のチャッキング面13同士に前記エンボス
6を嵌め込み可能な大きさの凹状の嵌合部14が設けら
れている。前記スピニング加工機へのセットでは、図1
(ハ)に示すように、前記嵌合部14に外筒素材2のエ
ンボス6が嵌り込むようにして爪部12同士を締め付
け、外筒素材2の外周面15をチャッキング面13で固
定する。この時チャック11は、外筒素材2の端部を加
工機の加工位置に対し予め設定された位置に配置させる
ものとなる。
材2の端部外周に沿って駆動し、従来同様の加工手順に
してスピニング加工を行う。このスピニング加工に際
し、ローラ16の送り方向や回転方向による圧力を受け
て外筒素材2がその方に移動しようとするのに対し、エ
ンボス6がエンボス嵌合部14に係止状態となって外筒
素材2の位置ずれを阻止することから、外筒素材2は最
後まで正規の位置でスピニング加工されることになる。
このスピニング加工により製造された触媒コンバータA
は、両端のスピニング加工部分が均等な形状に形成さ
れ、触媒担体9の挿入部分外周面に現われたエンボス6
は端部から目視で判別できる程度に外れた位置に配置さ
れたものとなっている。
な効果が得られる。 (1) 外筒素材2はスピニング加工するローラ16の送り
方向や回転方向の固定が完全に行われることによって位
置ずれを起こさず、このため加工精度が良く、歩留り良
く製造された触媒コンバータを得ることができる。 (2) 外筒素材2が変形して触媒担体9を破損させる程チ
ャック11を締め付けて外筒素材2を固定しなくて良い
から、触媒担体9がセラミックスであっても加工精度良
く、歩留り良く製造された触媒コンバータを得ることが
できる。 (3) 触媒コンバータの製造時に必要なエンボス6を利用
して、何らの処置をしなくても触媒コンバータの前後を
簡単に判別して、常に前後を間違いなく正確に組み付け
できる触媒コンバータを得ることができる。
2を図面により説明する。尚、実施の形態1と同様の構
成部分には同一の符号を付してその具体的な説明は省略
する。図3は実施の形態2の触媒コンバータ製造時にお
けるチャッキング状態の一部を拡大して示す断面図であ
る。本実施の形態の触媒コンバータは、外筒素材2に設
けたエンボス20が内面側に突出し、更にチャッキング
面21に前記エンボス20に嵌め込む凸状の嵌合部22
が設けられているチャックを使用して製造されたことに
特徴がある。従って、本実施の形態では、実施の形態1
と同様の作用効果が得られ、更に、外筒素材2と触媒担
体9との間に介装したマット状緩衝材10に前記エンボ
ス20を埋没させることができるので、触媒担体9の挿
入時やスピニング加工時、あるいは製造後使用中にエン
ボス20が触媒担体9と接触することがなく、このため
異音や破損の発生のない触媒コンバータを得ることがで
きるという効果が得られる。
3を図面により説明する。尚、実施の形態1と同様の構
成部分には同一の符号を付してその具体的な説明は省略
する。図4(イ)は実施の形態3の触媒コンバータの製
造方法を示す説明図、同図(ロ)は同製造方法で製造し
た触媒コンバータを示す斜視図であり、図に示すよう
に、外筒素材25は実施の形態1で設けたエンボス形成
位置に、該エンボスに代え円周に沿う環状で一条のビー
ド26が突設されている。また、チャックの爪27(他
方の爪の図示は省略)のチャッキング面28には前記外
筒素材のビード26を嵌め込む溝状の嵌合部29が周設
されている。従って本実施の形態の触媒コンバータB
は、実施の形態1と同様の作用効果が得られる。
4を図面により説明する。尚、実施の形態1と同様の構
成部分には同一の符号を付してその具体的な説明は省略
する。図5は実施の形態4の触媒コンバータCを示す斜
視図であり、図に示すように、実施の形態2のビード2
6に加え軸心方向にもビード30が設けられていること
に特徴がある。従って本実施の形態の触媒コンバータC
は、外筒がビード26、ビード30によって補強された
状態となっており、耐久性が向上し、また、外筒からの
放射音が低減した触媒コンバータを得ることができるな
どの効果が得られる。
が、本発明の具体的な構成は上記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計
変更などがあっても本発明に含まれる。外筒1に設ける
エンボスやビードの数は任意に設定できるものであり、
例えば図6に示す触媒コンバータDのようにビード26
を二条設けることもできる。また、環状ビードも外筒外
面側が凹状の溝形、つまり外筒内面側に突出するように
設けることができる。
法を(イ)(ロ)(ハ)の順に示す説明図である。
タを示す斜視図である。
して示す断面図である。
図、(ロ)は同製造方法で設けた触媒コンバータを示す
斜視図である。
ある。
視図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 触媒担体を内部に装着した外筒がスピニ
ング加工による絞り部を両端に有すると共に、該スピニ
ング加工時にチャックのチャッキング面に備えた嵌合部
に嵌合させた被嵌合部を有していることを特徴とする触
媒コンバータ。 - 【請求項2】 前記チャッキング面の嵌合部は円形凹部
であり、かつ前記外筒の被嵌合部はエンボスであること
を特徴とする請求項1記載の触媒コンバータ。 - 【請求項3】 前記チャッキング面の嵌合部は環状の溝
形凹部であり、かつ前記外筒の被嵌合部は環状ビードで
あることを特徴とする請求項1記載の触媒コンバータ。 - 【請求項4】 前記外筒の触媒担体装着部分と触媒担体
との間に緩衝材が介装されていることを特徴とする請求
項1ないし請求項3のうちいずれかの項に記載の触媒コ
ンバータ。 - 【請求項5】 前記被嵌合部が外筒両端間の中心位置か
ら目視で判別できる程度に外れた位置に設けられている
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちいずれ
かの項に記載の触媒コンバータ。 - 【請求項6】 触媒コンバータの外筒素材であって触媒
担体装着設定位置における外周面の少なくとも一カ所に
エンボスまたはビードなどによる被嵌合部を設け、該被
嵌合部を設けた外筒素材の触媒担体装着設定位置まで触
媒担体を挿入し、チャッキング面に備えた嵌合部に前記
被嵌合部を嵌め込み状態にして前記触媒担体挿入の外筒
素材をスピニング加工用のチャックで固定し、該チャッ
クに固定した外筒素材の端部をスピニング加工すること
により端部に絞り部を有する外筒内に触媒担体を装着さ
せたことを特徴とする触媒コンバータの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000297027A JP4175768B2 (ja) | 2000-09-28 | 2000-09-28 | 触媒コンバータ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000297027A JP4175768B2 (ja) | 2000-09-28 | 2000-09-28 | 触媒コンバータ及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002106335A true JP2002106335A (ja) | 2002-04-10 |
JP4175768B2 JP4175768B2 (ja) | 2008-11-05 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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JP (1) | JP4175768B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010156320A (ja) * | 2008-12-05 | 2010-07-15 | Emitec Ges Fuer Emissionstechnologie Mbh | 触媒坦持体のための自立した保持部 |
-
2000
- 2000-09-28 JP JP2000297027A patent/JP4175768B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010156320A (ja) * | 2008-12-05 | 2010-07-15 | Emitec Ges Fuer Emissionstechnologie Mbh | 触媒坦持体のための自立した保持部 |
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---|---|
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