JP2002105621A - 金属板とその製造方法及び露光装置 - Google Patents
金属板とその製造方法及び露光装置Info
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ノズル、蒸着やスパッタ等におけるシャドー
マスク等に用いた場合に、所望の膜厚を確保すること
で、膜の強度を十分に確保することができる金属板とそ
の製造方法及び露光装置を提供する。 【解決手段】 本発明の金属板は、金属メッキ層36に
1つ以上の穴36aを形成し、この穴36aの内面を、
この板の厚み方向に対して傾斜したことを特徴とする。
マスク等に用いた場合に、所望の膜厚を確保すること
で、膜の強度を十分に確保することができる金属板とそ
の製造方法及び露光装置を提供する。 【解決手段】 本発明の金属板は、金属メッキ層36に
1つ以上の穴36aを形成し、この穴36aの内面を、
この板の厚み方向に対して傾斜したことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズル、蒸着やス
パッタ等におけるシャドーマスク等に用いて好適な金属
板とその製造方法及び露光装置に関するものである。
パッタ等におけるシャドーマスク等に用いて好適な金属
板とその製造方法及び露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エレクトロルミネッセンス(E
L)素子等の電子デバイスの製造工程においては、各種
金属の蒸着膜やスパッタ膜を形成するために、クロム、
ステンレススチール等の金属膜に所望のパターンが形成
されたメタルマスクをシャドーマスクとして用いてい
る。
L)素子等の電子デバイスの製造工程においては、各種
金属の蒸着膜やスパッタ膜を形成するために、クロム、
ステンレススチール等の金属膜に所望のパターンが形成
されたメタルマスクをシャドーマスクとして用いてい
る。
【0003】このメタルマスクは次の様な方法により製
造される。 (1)ステンレス薄板等の薄厚の金属板にレジスト膜を
形成し、このレジスト膜を露光して所望のマスクパター
ンとし、このマスクを用いてステンレス薄板をエッチン
グし、所望のパターンが形成されたメタルマスクとす
る。 (2)ステンレス等の導電性材料の表面にレジスト膜を
形成し、このレジスト膜を露光して所望のマスクパター
ンとし、その後、電気メッキ法により該導電性材料の上
面に金属メッキ層を形成し、該金属メッキ層を前記導電
性材料の上面から剥離し、所望のパターンが形成された
メタルマスクとする。 これらのメタルマスクにおいては、マスクパターンの開
口部の内面は、当該マスクの表面に対して略垂直とされ
ている。
造される。 (1)ステンレス薄板等の薄厚の金属板にレジスト膜を
形成し、このレジスト膜を露光して所望のマスクパター
ンとし、このマスクを用いてステンレス薄板をエッチン
グし、所望のパターンが形成されたメタルマスクとす
る。 (2)ステンレス等の導電性材料の表面にレジスト膜を
形成し、このレジスト膜を露光して所望のマスクパター
ンとし、その後、電気メッキ法により該導電性材料の上
面に金属メッキ層を形成し、該金属メッキ層を前記導電
性材料の上面から剥離し、所望のパターンが形成された
メタルマスクとする。 これらのメタルマスクにおいては、マスクパターンの開
口部の内面は、当該マスクの表面に対して略垂直とされ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のメタルマスクを
蒸着やスパッタ等を行う際のシャドーマスクとして用い
た場合、マスクパターンの穴が蒸発源やターゲットの略
上方に位置している場合には、特に問題は生じないが、
この穴が蒸発源やターゲットに対して斜めに位置した様
な場合には、画像に影ができてしまい、再現性が悪化す
るおそれがある。したがって、このシャドーマスクを用
いて蒸着やスパッタ等を行うと、得られた金属膜に厚み
のばらつきが生じ、膜の強度が低下することになる。本
来、シャドーマスクは厚み0が理想的であるが、該シャ
ドーマスク自体の機械的強度を保持するためには所定の
厚みが必要であるから、再現性の低下を避けることは、
現状では難しい。
蒸着やスパッタ等を行う際のシャドーマスクとして用い
た場合、マスクパターンの穴が蒸発源やターゲットの略
上方に位置している場合には、特に問題は生じないが、
この穴が蒸発源やターゲットに対して斜めに位置した様
な場合には、画像に影ができてしまい、再現性が悪化す
るおそれがある。したがって、このシャドーマスクを用
いて蒸着やスパッタ等を行うと、得られた金属膜に厚み
のばらつきが生じ、膜の強度が低下することになる。本
来、シャドーマスクは厚み0が理想的であるが、該シャ
ドーマスク自体の機械的強度を保持するためには所定の
厚みが必要であるから、再現性の低下を避けることは、
現状では難しい。
【0005】ここで、従来のシャドーマスクを用いた場
合の問題点について、より具体的に説明すると、例え
ば、スパッタの場合、図4に示すように、一主面1aに
シャドーマスク2を密着させた基板1をターゲット3の
上方の所定位置に固定してスパッタリングを行うが、シ
ャドーマスク2の穴4の内面4aがマスク面2aに対し
て略垂直とされているために、シャドーマスク2の周縁
部では、ターゲット3からたたき出された金属粒子5が
シャドーマスク2に対して斜めに進行することとなる。
合の問題点について、より具体的に説明すると、例え
ば、スパッタの場合、図4に示すように、一主面1aに
シャドーマスク2を密着させた基板1をターゲット3の
上方の所定位置に固定してスパッタリングを行うが、シ
ャドーマスク2の穴4の内面4aがマスク面2aに対し
て略垂直とされているために、シャドーマスク2の周縁
部では、ターゲット3からたたき出された金属粒子5が
シャドーマスク2に対して斜めに進行することとなる。
【0006】この際、穴4の端が壁となって一主面1a
上に影6ができるために、図5に示すように、堆積され
る金属層7の厚みが場所によって異なることとなり、得
られたスパッタ膜の膜厚が面方向に大きく異なることと
なる。通常では、図6(a)に示すように、穴4全体を
覆うように金属粒子5が堆積するのであるが、穴4が蒸
発源やターゲットに対して斜めに位置した様な場合にお
いては、金属粒子5が斜めに進行するために、図6
(b)に示すように、金属粒子5が穴4からずれた位置
に堆積されてしまい、この穴4内に金属粒子5が堆積さ
れない影6の部分ができてしまうことになる。この結
果、スパッタ膜が面方向に大きくずれることとなり、膜
の再現性が低下する要因になる。
上に影6ができるために、図5に示すように、堆積され
る金属層7の厚みが場所によって異なることとなり、得
られたスパッタ膜の膜厚が面方向に大きく異なることと
なる。通常では、図6(a)に示すように、穴4全体を
覆うように金属粒子5が堆積するのであるが、穴4が蒸
発源やターゲットに対して斜めに位置した様な場合にお
いては、金属粒子5が斜めに進行するために、図6
(b)に示すように、金属粒子5が穴4からずれた位置
に堆積されてしまい、この穴4内に金属粒子5が堆積さ
れない影6の部分ができてしまうことになる。この結
果、スパッタ膜が面方向に大きくずれることとなり、膜
の再現性が低下する要因になる。
【0007】また、スパッタ膜の厚みが面方向で大きく
異なるために、その機械的強度も面方向で大きく異なる
こととなり、スパッタ膜全体の強度が大きく低下するこ
とになる。スパッタ膜の強度は、膜厚が最も薄い部分で
決まってしまうので、所定の値以上の強度を確保するた
めには、面方向の膜厚のばらつきをできるだけ小さくし
なければならない。蒸着膜の場合、成膜に要するエネル
ギーがスパッタ膜に較べて小さいために、面方向の膜厚
のばらつきはより顕著なものとなる。
異なるために、その機械的強度も面方向で大きく異なる
こととなり、スパッタ膜全体の強度が大きく低下するこ
とになる。スパッタ膜の強度は、膜厚が最も薄い部分で
決まってしまうので、所定の値以上の強度を確保するた
めには、面方向の膜厚のばらつきをできるだけ小さくし
なければならない。蒸着膜の場合、成膜に要するエネル
ギーがスパッタ膜に較べて小さいために、面方向の膜厚
のばらつきはより顕著なものとなる。
【0008】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、ノズル、蒸着やスパッタ等におけるシャド
ーマスク等に用いた場合に、所望の膜厚を確保すること
で、膜の強度を十分に確保することができる金属板とそ
の製造方法及び露光装置を提供することを目的とする。
のであって、ノズル、蒸着やスパッタ等におけるシャド
ーマスク等に用いた場合に、所望の膜厚を確保すること
で、膜の強度を十分に確保することができる金属板とそ
の製造方法及び露光装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のような金属板とその製造方法及び露光
装置を採用した。すなわち、請求項1記載の金属板は、
金属からなる薄厚の板に1つ以上の穴を形成し、当該穴
の内面を、前記板の厚み方向に対して傾斜したことを特
徴とする。
に、本発明は次のような金属板とその製造方法及び露光
装置を採用した。すなわち、請求項1記載の金属板は、
金属からなる薄厚の板に1つ以上の穴を形成し、当該穴
の内面を、前記板の厚み方向に対して傾斜したことを特
徴とする。
【0010】この金属板では、当該穴の内面を、前記板
の厚み方向に対して傾斜した構成とすることにより、こ
の金属板を蒸着やスパッタ等におけるシャドーマスクと
して用いた場合、穴の端が壁となって影を生じさせる等
の不具合が生じるおそれがなく、したがって、膜厚の面
方向のばらつきが小さくなり、成膜の際に所望の膜厚を
確保するのが容易になり、膜の強度を十分に確保するこ
とが可能になる。また、インク等の液状物質の噴射用の
ノズルとして用いた場合、穴の傾斜面の形状が均一とな
り、噴射する液滴の大きさが均一化される。これによ
り、塗布した膜の厚みの面方向のばらつきが小さくな
り、高品質の塗布面が得られる。
の厚み方向に対して傾斜した構成とすることにより、こ
の金属板を蒸着やスパッタ等におけるシャドーマスクと
して用いた場合、穴の端が壁となって影を生じさせる等
の不具合が生じるおそれがなく、したがって、膜厚の面
方向のばらつきが小さくなり、成膜の際に所望の膜厚を
確保するのが容易になり、膜の強度を十分に確保するこ
とが可能になる。また、インク等の液状物質の噴射用の
ノズルとして用いた場合、穴の傾斜面の形状が均一とな
り、噴射する液滴の大きさが均一化される。これによ
り、塗布した膜の厚みの面方向のばらつきが小さくな
り、高品質の塗布面が得られる。
【0011】請求項2記載の金属板は、請求項1記載の
金属板において、前記穴は、円錐状であることを特徴と
する。
金属板において、前記穴は、円錐状であることを特徴と
する。
【0012】請求項3記載の金属板は、請求項1または
2記載の金属板において、前記板は、金属メッキ層から
なることを特徴とする。
2記載の金属板において、前記板は、金属メッキ層から
なることを特徴とする。
【0013】請求項4記載の金属板は、請求項1、2ま
たは3記載の金属板において、前記板は、ニッケルまた
はニッケルを主成分とするニッケル基合金、クロムまた
はクロムを主成分とするクロム基合金のいずれかからな
ることを特徴とする。
たは3記載の金属板において、前記板は、ニッケルまた
はニッケルを主成分とするニッケル基合金、クロムまた
はクロムを主成分とするクロム基合金のいずれかからな
ることを特徴とする。
【0014】請求項5記載の金属板の製造方法は、透明
板または透明フィルムの一主面にマスクパターンを有す
る導電膜を形成し、次いで、該導電膜上に感光膜を形成
し、次いで、該感光膜側を光源に対して反対側に向け、
該感光膜、前記導電膜及び前記透明板または透明フィル
ムをその膜厚方向が前記光源の光軸に対して傾斜した状
態で、これらを前記膜厚方向に沿う軸線を中心として回
転させつつ前記導電膜をマスクとして前記感光膜を前記
透明板または透明フィルムの側から露光し、次いで、前
記感光膜の露光部分を除く部分を除去して該感光膜にマ
スクパターンを形成し、次いで、このマスクパターンが
形成された導電膜上に金属メッキ層を形成し、この金属
メッキ層を剥離して金属板とすることを特徴とする。
板または透明フィルムの一主面にマスクパターンを有す
る導電膜を形成し、次いで、該導電膜上に感光膜を形成
し、次いで、該感光膜側を光源に対して反対側に向け、
該感光膜、前記導電膜及び前記透明板または透明フィル
ムをその膜厚方向が前記光源の光軸に対して傾斜した状
態で、これらを前記膜厚方向に沿う軸線を中心として回
転させつつ前記導電膜をマスクとして前記感光膜を前記
透明板または透明フィルムの側から露光し、次いで、前
記感光膜の露光部分を除く部分を除去して該感光膜にマ
スクパターンを形成し、次いで、このマスクパターンが
形成された導電膜上に金属メッキ層を形成し、この金属
メッキ層を剥離して金属板とすることを特徴とする。
【0015】この金属板の製造方法では、該感光膜、前
記導電膜及び前記透明板または透明フィルムをその膜厚
方向が前記光源の光軸に対して傾斜した状態で、これら
を前記膜厚方向に沿う軸線を中心として回転させつつ前
記導電膜をマスクとして前記感光膜を前記透明板または
透明フィルムの側から露光する。これにより、前記感光
膜の露光部分が円錐状に露光される。ここで、前記感光
膜の露光部分を除く部分を除去すれば、該感光膜にマス
クパターンが形成される。その後、このマスクパターン
が形成された導電膜上に金属メッキ層を形成し、この金
属メッキ層を剥離すれば、円錐状の穴が形成された薄厚
の金属板である金属メッキ層を、高精度でしかも簡単に
作製することが可能になる。
記導電膜及び前記透明板または透明フィルムをその膜厚
方向が前記光源の光軸に対して傾斜した状態で、これら
を前記膜厚方向に沿う軸線を中心として回転させつつ前
記導電膜をマスクとして前記感光膜を前記透明板または
透明フィルムの側から露光する。これにより、前記感光
膜の露光部分が円錐状に露光される。ここで、前記感光
膜の露光部分を除く部分を除去すれば、該感光膜にマス
クパターンが形成される。その後、このマスクパターン
が形成された導電膜上に金属メッキ層を形成し、この金
属メッキ層を剥離すれば、円錐状の穴が形成された薄厚
の金属板である金属メッキ層を、高精度でしかも簡単に
作製することが可能になる。
【0016】請求項6記載の金属板の製造方法は、透明
板または透明フィルムの一主面に導電膜を形成した基材
を用意し、この基材の導電膜上に第1のレジスト膜を形
成し、次いで、該第1のレジスト膜に第1のマスクパタ
ーンを形成し、次いで、このレジスト膜をマスクとして
前記導電膜をエッチングし、その後該第1のレジスト膜
を除去し、次いで、前記導電膜上に第2のレジスト膜を
形成し、次いで、該第2のレジスト膜側を光源に対して
反対側に向け、該第2のレジスト膜、前記導電膜及び前
記透明板または透明フィルムをその膜厚方向が前記光源
の光軸に対して傾斜した状態で、これらを前記膜厚方向
に沿う軸線を中心として回転させつつ前記導電膜をマス
クとして前記第2のレジスト膜を前記透明板または透明
フィルムの側から露光し、次いで、前記第2のレジスト
膜の露光部分を除く部分を除去して該第2のレジスト膜
に第2のマスクパターンを形成し、次いで、この第2の
マスクパターンを形成した前記導電膜上に電気メッキに
より金属メッキ層を形成し、この金属メッキ層を剥離し
て金属板とすることを特徴とする。
板または透明フィルムの一主面に導電膜を形成した基材
を用意し、この基材の導電膜上に第1のレジスト膜を形
成し、次いで、該第1のレジスト膜に第1のマスクパタ
ーンを形成し、次いで、このレジスト膜をマスクとして
前記導電膜をエッチングし、その後該第1のレジスト膜
を除去し、次いで、前記導電膜上に第2のレジスト膜を
形成し、次いで、該第2のレジスト膜側を光源に対して
反対側に向け、該第2のレジスト膜、前記導電膜及び前
記透明板または透明フィルムをその膜厚方向が前記光源
の光軸に対して傾斜した状態で、これらを前記膜厚方向
に沿う軸線を中心として回転させつつ前記導電膜をマス
クとして前記第2のレジスト膜を前記透明板または透明
フィルムの側から露光し、次いで、前記第2のレジスト
膜の露光部分を除く部分を除去して該第2のレジスト膜
に第2のマスクパターンを形成し、次いで、この第2の
マスクパターンを形成した前記導電膜上に電気メッキに
より金属メッキ層を形成し、この金属メッキ層を剥離し
て金属板とすることを特徴とする。
【0017】この金属板の製造方法では、第2のレジス
ト膜、導電膜及び透明板または透明フィルムをその膜厚
方向が光源の光軸に対して傾斜した状態で、これらを前
記膜厚方向に沿う軸線を中心として回転させつつ前記導
電膜をマスクとして前記第2のレジスト膜を前記透明板
または透明フィルムの側から露光する。これにより、前
記第2のレジスト膜の露光部分が円錐状に露光される。
ここで、前記第2のレジスト膜の露光部分を除く部分を
除去すれば、この第2のレジスト膜にマスクパターンが
形成される。その後、このマスクパターンが形成された
第2のレジスト膜上に金属メッキ層を形成し、この金属
メッキ層を剥離すれば、円錐状の穴が形成された薄厚の
金属板である金属メッキ層を、高精度でしかも簡単に作
製することが可能になる。
ト膜、導電膜及び透明板または透明フィルムをその膜厚
方向が光源の光軸に対して傾斜した状態で、これらを前
記膜厚方向に沿う軸線を中心として回転させつつ前記導
電膜をマスクとして前記第2のレジスト膜を前記透明板
または透明フィルムの側から露光する。これにより、前
記第2のレジスト膜の露光部分が円錐状に露光される。
ここで、前記第2のレジスト膜の露光部分を除く部分を
除去すれば、この第2のレジスト膜にマスクパターンが
形成される。その後、このマスクパターンが形成された
第2のレジスト膜上に金属メッキ層を形成し、この金属
メッキ層を剥離すれば、円錐状の穴が形成された薄厚の
金属板である金属メッキ層を、高精度でしかも簡単に作
製することが可能になる。
【0018】請求項7記載の金属板の製造方法は、請求
項5または6記載の金属板の製造方法において、前記導
電膜は、クロムまたはクロムを主成分とするクロム基合
金からなることを特徴とする。
項5または6記載の金属板の製造方法において、前記導
電膜は、クロムまたはクロムを主成分とするクロム基合
金からなることを特徴とする。
【0019】請求項8記載の金属板の製造方法は、請求
項6記載の金属板の製造方法において、前記第1のレジ
スト膜へのマスクパターンの形成は、電子ビーム露光
法、レーザビーム露光法、紫外線(UV)露光法のいず
れかを用いて行うことを特徴とする。
項6記載の金属板の製造方法において、前記第1のレジ
スト膜へのマスクパターンの形成は、電子ビーム露光
法、レーザビーム露光法、紫外線(UV)露光法のいず
れかを用いて行うことを特徴とする。
【0020】請求項9記載の金属板の製造方法は、請求
項6記載の金属板の製造方法において、前記第1のレジ
スト膜へのマスクパターンの形成は、マスターマスクを
用いた露光法によることを特徴とする。
項6記載の金属板の製造方法において、前記第1のレジ
スト膜へのマスクパターンの形成は、マスターマスクを
用いた露光法によることを特徴とする。
【0021】請求項10記載の露光装置は、光源と、露
光材料を支持する支持部及び該支持部に設けられた軸と
を備えた回転支持部とを備え、前記露光材料を前記光源
の光軸に対して傾斜した状態で前記軸を回転させつつ前
記露光材料を露光する構成としたことを特徴とする。
光材料を支持する支持部及び該支持部に設けられた軸と
を備えた回転支持部とを備え、前記露光材料を前記光源
の光軸に対して傾斜した状態で前記軸を回転させつつ前
記露光材料を露光する構成としたことを特徴とする。
【0022】この露光装置では、前記露光材料を前記光
源の光軸に対して傾斜した状態で前記軸を回転させつつ
前記露光材料を露光する。これにより、簡単な構成で、
しかも容易に前記露光材料に円錐状の露光部分を形成す
ることが可能になる。
源の光軸に対して傾斜した状態で前記軸を回転させつつ
前記露光材料を露光する。これにより、簡単な構成で、
しかも容易に前記露光材料に円錐状の露光部分を形成す
ることが可能になる。
【0023】請求項11記載の露光装置は、請求項10
記載の露光装置において、前記回転支持部に、前記支持
部を前記光源の光軸に対して傾斜させる角度可変機構を
設けたことを特徴とする。
記載の露光装置において、前記回転支持部に、前記支持
部を前記光源の光軸に対して傾斜させる角度可変機構を
設けたことを特徴とする。
【0024】この露光装置では、前記回転支持部に、前
記支持部を前記光源の光軸に対して傾斜させる角度可変
機構を設けたことにより、前記支持部の前記光源の光軸
に対する角度(傾斜角)を任意の角度に設定することが
可能になる。これにより、前記露光材料の露光部分の外
周面の前記光軸に対する傾き、すなわち円錐面の前記光
軸に対する傾きを任意に設定することが可能になる。
記支持部を前記光源の光軸に対して傾斜させる角度可変
機構を設けたことにより、前記支持部の前記光源の光軸
に対する角度(傾斜角)を任意の角度に設定することが
可能になる。これにより、前記露光材料の露光部分の外
周面の前記光軸に対する傾き、すなわち円錐面の前記光
軸に対する傾きを任意に設定することが可能になる。
【0025】請求項12記載の露光装置は、請求項10
または11記載の露光装置において、前記回転支持部
に、前記軸を、その軸心を中心として回転させる回転機
構を設けたことを特徴とする。
または11記載の露光装置において、前記回転支持部
に、前記軸を、その軸心を中心として回転させる回転機
構を設けたことを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の金属板とその製造方法及
び露光装置の一実施の形態について図面に基づき説明す
る。図1は、本発明の一実施の形態の蒸着用あるいはス
パッタ用のシャドーマスクを製造する際に用いられる露
光装置を示す側面図であり、図において、符号11は光
源(図示せず)の下方に配置された回転支持部、12は
回転支持部11に設けられた回転機構、13は回転機構
12に設けられた角度可変機構である。
び露光装置の一実施の形態について図面に基づき説明す
る。図1は、本発明の一実施の形態の蒸着用あるいはス
パッタ用のシャドーマスクを製造する際に用いられる露
光装置を示す側面図であり、図において、符号11は光
源(図示せず)の下方に配置された回転支持部、12は
回転支持部11に設けられた回転機構、13は回転機構
12に設けられた角度可変機構である。
【0027】回転支持部11は、一主面にレジスト膜
(露光材料)が成膜された基板等を載置し支持する円板
状の支持部21と、支持部21の裏面に設けられて光源
(図示せず)の光軸Axに対して所定の角度θ傾斜した
軸22とを備えている。回転機構12は、軸22を、そ
の軸心を中心として回転させるもので、その回転数は任
意に可変可能である。
(露光材料)が成膜された基板等を載置し支持する円板
状の支持部21と、支持部21の裏面に設けられて光源
(図示せず)の光軸Axに対して所定の角度θ傾斜した
軸22とを備えている。回転機構12は、軸22を、そ
の軸心を中心として回転させるもので、その回転数は任
意に可変可能である。
【0028】角度可変機構13は、回転機構12を任意
の角度θに傾斜させることで、軸22、すなわち支持部
21の軸心を光源の光軸Axに対して傾斜させるもの
で、その角度は例えば0〜90°の範囲で任意に可変可
能である。光源は、例えば、紫外線(UV)等からなる
平行光線を前記レジスト膜に照射することで該レジスト
膜を光硬化させるためのもので、例えば、該レジスト膜
が紫外線硬化型の場合では、紫外線(UV)を出射する
構成とされている。
の角度θに傾斜させることで、軸22、すなわち支持部
21の軸心を光源の光軸Axに対して傾斜させるもの
で、その角度は例えば0〜90°の範囲で任意に可変可
能である。光源は、例えば、紫外線(UV)等からなる
平行光線を前記レジスト膜に照射することで該レジスト
膜を光硬化させるためのもので、例えば、該レジスト膜
が紫外線硬化型の場合では、紫外線(UV)を出射する
構成とされている。
【0029】この露光装置では、支持部21の表面21
aに固定された基板等のレジスト膜を光源の光軸Axに
対して傾斜した状態で軸22を回転させつつ前記レジス
ト膜を露光することにより、簡単な構成で、しかも容易
に前記レジスト膜に円錐状の露光部分を形成することが
可能である。また、回転機構12に角度可変機構13を
設け、この角度可変機構13を駆動させることで、支持
部21の表面21aを水平面に対して任意の角度傾斜さ
せることが可能である。これにより、支持部21に固定
されたレジスト膜の露光部分の外周面の光軸Axに対す
る傾き、すなわち円錐面の前記光軸Axに対する傾きを
任意に設定することが可能である。
aに固定された基板等のレジスト膜を光源の光軸Axに
対して傾斜した状態で軸22を回転させつつ前記レジス
ト膜を露光することにより、簡単な構成で、しかも容易
に前記レジスト膜に円錐状の露光部分を形成することが
可能である。また、回転機構12に角度可変機構13を
設け、この角度可変機構13を駆動させることで、支持
部21の表面21aを水平面に対して任意の角度傾斜さ
せることが可能である。これにより、支持部21に固定
されたレジスト膜の露光部分の外周面の光軸Axに対す
る傾き、すなわち円錐面の前記光軸Axに対する傾きを
任意に設定することが可能である。
【0030】次に、本実施の形態の金属板の製造方法と
して、蒸着用あるいはスパッタ用に用いられるシャドー
マスクを例に採り、図1及び図2に基づき説明する。ま
ず、図2(a)に示すように、蒸着装置やスパッタ装置
等の成膜装置のステージ25上にガラス板(透明板)3
1を載置し、蒸着、スパッタリング等の成膜方法によ
り、ガラス板31の表面(一主面)に導電性材料であ
る、例えば厚みが0.1μmのCr(クロム)膜(導電
膜)32を成膜し、スピンコート法等により、このCr
膜32上に感光材料(第1のレジスト膜)33を形成す
る。
して、蒸着用あるいはスパッタ用に用いられるシャドー
マスクを例に採り、図1及び図2に基づき説明する。ま
ず、図2(a)に示すように、蒸着装置やスパッタ装置
等の成膜装置のステージ25上にガラス板(透明板)3
1を載置し、蒸着、スパッタリング等の成膜方法によ
り、ガラス板31の表面(一主面)に導電性材料であ
る、例えば厚みが0.1μmのCr(クロム)膜(導電
膜)32を成膜し、スピンコート法等により、このCr
膜32上に感光材料(第1のレジスト膜)33を形成す
る。
【0031】次いで、電子ビーム露光法、レーザビーム
露光法、紫外線(UV)露光法等により、感光材料33
にマスクパターン33aを直接形成する。次いで、この
感光材料33をマスクとしてCr膜32をエッチング
し、図2(b)に示すように、このCr膜32に前記マ
スクパターン33aと同一形状のマスクパターン32a
を形成し、その後、感光材料33を剥離(除去)する。
次いで、このマスクパターン32aが形成されたCr膜
32上にドライフィルム(第2のレジスト膜)34をラ
ミネート(形成)する。
露光法、紫外線(UV)露光法等により、感光材料33
にマスクパターン33aを直接形成する。次いで、この
感光材料33をマスクとしてCr膜32をエッチング
し、図2(b)に示すように、このCr膜32に前記マ
スクパターン33aと同一形状のマスクパターン32a
を形成し、その後、感光材料33を剥離(除去)する。
次いで、このマスクパターン32aが形成されたCr膜
32上にドライフィルム(第2のレジスト膜)34をラ
ミネート(形成)する。
【0032】次いで、図2(c)に示すように、ドライ
フィルム34を下にした状態で、このガラス板31を上
述した露光装置の支持部21の表面21aに固定する。
ここでは、ガラス板31が光源側、すなわちドライフィ
ルム34側が光源に対して反対側になる。この露光装置
では、予め、軸22が光軸Axに一致するように、回転
支持部11を位置決めしておく。ここで、軸22が光軸
Axに一致していない場合には、角度可変機構13を駆
動させて軸22を垂直方向に回転させ、この軸22を光
軸Axに一致させておく。
フィルム34を下にした状態で、このガラス板31を上
述した露光装置の支持部21の表面21aに固定する。
ここでは、ガラス板31が光源側、すなわちドライフィ
ルム34側が光源に対して反対側になる。この露光装置
では、予め、軸22が光軸Axに一致するように、回転
支持部11を位置決めしておく。ここで、軸22が光軸
Axに一致していない場合には、角度可変機構13を駆
動させて軸22を垂直方向に回転させ、この軸22を光
軸Axに一致させておく。
【0033】次いで、角度可変機構13を駆動させ、回
転機構12を任意の角度θに傾斜させることで、軸2
2、すなわち支持部21の軸心を光源の光軸Axに対し
て傾斜させる。これにより、支持部21の表面21aに
固定されたガラス板31の垂線は、光軸Axに対して角
度θで傾斜することになる。
転機構12を任意の角度θに傾斜させることで、軸2
2、すなわち支持部21の軸心を光源の光軸Axに対し
て傾斜させる。これにより、支持部21の表面21aに
固定されたガラス板31の垂線は、光軸Axに対して角
度θで傾斜することになる。
【0034】次いで、回転機構12を駆動させ、軸22
をその軸線の周りに回転させつつ、Cr膜32をマスク
としてドライフィルム34をガラス板31側から露光3
5する。この露光35は、光源から出射される紫外線
(UV)等の平行光線を用いてなされる。これにより、
図2(d)に示すように、ドライフィルム34のマスク
パターン32aに対応する位置に円錐状の露光部分34
aが形成される。この露光部分34aの外周面がその底
面とのなす角度は、軸22の傾斜した角度θに一致して
いる。その後、図2(e)に示すように、ドライフィル
ム34のうち円錐状の露光部分34aを除く部分を除去
する。
をその軸線の周りに回転させつつ、Cr膜32をマスク
としてドライフィルム34をガラス板31側から露光3
5する。この露光35は、光源から出射される紫外線
(UV)等の平行光線を用いてなされる。これにより、
図2(d)に示すように、ドライフィルム34のマスク
パターン32aに対応する位置に円錐状の露光部分34
aが形成される。この露光部分34aの外周面がその底
面とのなす角度は、軸22の傾斜した角度θに一致して
いる。その後、図2(e)に示すように、ドライフィル
ム34のうち円錐状の露光部分34aを除く部分を除去
する。
【0035】次いで、図2(f)に示すように、Cr膜
32に前処理を施し、該Cr膜32上に電気メッキによ
り、例えば、Ni、Ni−Co合金、Ni−W合金等か
らなる金属メッキ層36を形成する。次いで、露光部分
34aを除去し、この金属メッキ層36をガラス板31
から剥離する。
32に前処理を施し、該Cr膜32上に電気メッキによ
り、例えば、Ni、Ni−Co合金、Ni−W合金等か
らなる金属メッキ層36を形成する。次いで、露光部分
34aを除去し、この金属メッキ層36をガラス板31
から剥離する。
【0036】この金属メッキ層36は、図2(g)に示
すように、マスクパターン32aに対応する位置に円錐
状の穴36aが形成されている。なお、図2(b)〜図
2(f)の工程を繰り返し実施すれば、高精度の金属メ
ッキ層36を多数枚、しかも同一の精度で作製すること
ができる。
すように、マスクパターン32aに対応する位置に円錐
状の穴36aが形成されている。なお、図2(b)〜図
2(f)の工程を繰り返し実施すれば、高精度の金属メ
ッキ層36を多数枚、しかも同一の精度で作製すること
ができる。
【0037】また、感光材料33として、ネガ型とポジ
型を適宜選択使用し、この感光材料33を露光する紫外
線(UV)等の平行光線の入射方向を変化させる等によ
り、多種多様の形状の穴が形成された金属メッキ層を得
ることができる。図3は、本実施の形態の金属メッキ層
の変形例を示す断面図であり、(a)は、表面側が拡径
しかつ内面の傾斜角が急峻な円錐状の穴41aが複数形
成された金属メッキ層41を、(b)は、表面側が縮径
しかつ内面の傾斜角が緩やかな円錐状の穴42aが複数
形成された金属メッキ層42を、それぞれ示している。
型を適宜選択使用し、この感光材料33を露光する紫外
線(UV)等の平行光線の入射方向を変化させる等によ
り、多種多様の形状の穴が形成された金属メッキ層を得
ることができる。図3は、本実施の形態の金属メッキ層
の変形例を示す断面図であり、(a)は、表面側が拡径
しかつ内面の傾斜角が急峻な円錐状の穴41aが複数形
成された金属メッキ層41を、(b)は、表面側が縮径
しかつ内面の傾斜角が緩やかな円錐状の穴42aが複数
形成された金属メッキ層42を、それぞれ示している。
【0038】得られた金属メッキ層36(41、42)
を蒸着やスパッタリングのシャドーマスクとして用いれ
ば、成膜の際においても円錐状の穴36a(41a、4
2a)により影を生じさせるおそれがなくなり、厚みの
ばらつきが小さい薄膜を形成することが可能になる。こ
れにより、成膜の際に所望の膜厚を確保するのが容易に
なり、面方向の厚みのばらつきが小さい薄膜が得られ
る。したがって、薄膜の強度を十分に確保することが可
能になる。
を蒸着やスパッタリングのシャドーマスクとして用いれ
ば、成膜の際においても円錐状の穴36a(41a、4
2a)により影を生じさせるおそれがなくなり、厚みの
ばらつきが小さい薄膜を形成することが可能になる。こ
れにより、成膜の際に所望の膜厚を確保するのが容易に
なり、面方向の厚みのばらつきが小さい薄膜が得られ
る。したがって、薄膜の強度を十分に確保することが可
能になる。
【0039】本実施形態のシャドーマスクによれば、金
属メッキ層36(41、42)のマスクパターン32a
に対応する位置に円錐状の穴36a(41a、42a)
が形成されているので、これらの円錐状の穴36a(4
1a、42a)の端が壁となって影を生じさせる等の不
具合が生じるおそれがない。したがって、このシャドー
マスクを用いて成膜すれば、所望の膜厚を有しかつ膜厚
の面方向のばらつきが小さく、しかも強度に優れた薄膜
を作製することができる。
属メッキ層36(41、42)のマスクパターン32a
に対応する位置に円錐状の穴36a(41a、42a)
が形成されているので、これらの円錐状の穴36a(4
1a、42a)の端が壁となって影を生じさせる等の不
具合が生じるおそれがない。したがって、このシャドー
マスクを用いて成膜すれば、所望の膜厚を有しかつ膜厚
の面方向のばらつきが小さく、しかも強度に優れた薄膜
を作製することができる。
【0040】本実施形態のシャドーマスクの製造方法に
よれば、ドライフィルム34を下にした状態でガラス板
31を支持部21に固定し、この支持部21の軸心を光
源の光軸Axに対して傾斜させた状態で、軸22をその
軸線の周りに回転させつつCr膜32をマスクとしてド
ライフィルム34をガラス板31側から露光35するの
で、ドライフィルム34のマスクパターン32aに対応
する位置に円錐状の露光部分を形成することができる。
したがって、このドライフィルム34上に金属メッキ層
36を形成し剥離することで、円錐状の穴36aが形成
された金属メッキ層36を、高精度でしかも簡単に作製
することができる。
よれば、ドライフィルム34を下にした状態でガラス板
31を支持部21に固定し、この支持部21の軸心を光
源の光軸Axに対して傾斜させた状態で、軸22をその
軸線の周りに回転させつつCr膜32をマスクとしてド
ライフィルム34をガラス板31側から露光35するの
で、ドライフィルム34のマスクパターン32aに対応
する位置に円錐状の露光部分を形成することができる。
したがって、このドライフィルム34上に金属メッキ層
36を形成し剥離することで、円錐状の穴36aが形成
された金属メッキ層36を、高精度でしかも簡単に作製
することができる。
【0041】また、Cr膜32上に電気メッキにより金
属メッキ層36を形成し、その後、この金属メッキ層3
6を剥離するので、マスクパターン32aに対応する位
置に円錐状の穴36aが形成された金属メッキ層36を
容易かつ高精度で得ることができる。また、この工程を
繰り返し実施することにより、高精度の金属メッキ層3
6を多数枚、しかも同一の精度で作製することができ
る。
属メッキ層36を形成し、その後、この金属メッキ層3
6を剥離するので、マスクパターン32aに対応する位
置に円錐状の穴36aが形成された金属メッキ層36を
容易かつ高精度で得ることができる。また、この工程を
繰り返し実施することにより、高精度の金属メッキ層3
6を多数枚、しかも同一の精度で作製することができ
る。
【0042】本実施形態の露光装置によれば、一主面に
レジスト膜(露光材料)が成膜された基板等を載置し支
持する円板状の支持部21と、支持部21の裏面に設け
られて光源(図示せず)の光軸Axに対して所定の角度
θ傾斜した軸22とを備えた回転支持部11と、回転支
持部11に設けられた回転機構12と、回転機構12に
設けられた角度可変機構13とを備えた構成としたの
で、簡単な構成で、しかも容易にドライフィルム34に
円錐状の露光部分34aを形成することができる。
レジスト膜(露光材料)が成膜された基板等を載置し支
持する円板状の支持部21と、支持部21の裏面に設け
られて光源(図示せず)の光軸Axに対して所定の角度
θ傾斜した軸22とを備えた回転支持部11と、回転支
持部11に設けられた回転機構12と、回転機構12に
設けられた角度可変機構13とを備えた構成としたの
で、簡単な構成で、しかも容易にドライフィルム34に
円錐状の露光部分34aを形成することができる。
【0043】以上、本発明の金属板とその製造方法及び
露光装置の一実施の形態について図面に基づき説明して
きたが、具体的な構成は上述した実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計
の変更等が可能である。例えば、円錐状の穴36aの底
面に対する角度θは、要求されるシャドーマスクの仕
様、すなわち、マスクの厚み、穴の形状や深さ等に対応
して適宜変更可能である。
露光装置の一実施の形態について図面に基づき説明して
きたが、具体的な構成は上述した実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計
の変更等が可能である。例えば、円錐状の穴36aの底
面に対する角度θは、要求されるシャドーマスクの仕
様、すなわち、マスクの厚み、穴の形状や深さ等に対応
して適宜変更可能である。
【0044】本実施の形態では、金属板としてシャドー
マスクを例にとり説明したが、この金属板は、所定の位
置に円錐状の穴が形成されたものであればよく、ノズル
等、様々な用途のものに適用可能である。また、透明板
としてガラス板31を用いたが、このガラス板31は、
Cr等の導電材料を成膜し得るものであればよく、この
ガラス板31以外に、耐熱性樹脂板、耐熱性樹脂フィル
ム等も好適に用いられる。
マスクを例にとり説明したが、この金属板は、所定の位
置に円錐状の穴が形成されたものであればよく、ノズル
等、様々な用途のものに適用可能である。また、透明板
としてガラス板31を用いたが、このガラス板31は、
Cr等の導電材料を成膜し得るものであればよく、この
ガラス板31以外に、耐熱性樹脂板、耐熱性樹脂フィル
ム等も好適に用いられる。
【0045】また、電子ビーム露光法、レーザビーム露
光法、紫外線(UV)露光法等により、感光材料33に
マスクパターン33aを直接形成する替わりに、マスタ
マスクを用いて感光材料33を露光し、この感光材料3
3にマスクパターン33aを形成することとしてもよ
い。また、ガラス板31の表面に、Cr膜32及び感光
材料33を順次形成する構成としたが、予め、ガラス板
31の表面にCr膜32が成膜された基材を用意してお
き、この基材のCr膜32上に感光材料33を形成する
構成としてもよい。また、Cr膜32の替わりに、Cr
を主成分とするCr基合金を形成してもよい。
光法、紫外線(UV)露光法等により、感光材料33に
マスクパターン33aを直接形成する替わりに、マスタ
マスクを用いて感光材料33を露光し、この感光材料3
3にマスクパターン33aを形成することとしてもよ
い。また、ガラス板31の表面に、Cr膜32及び感光
材料33を順次形成する構成としたが、予め、ガラス板
31の表面にCr膜32が成膜された基材を用意してお
き、この基材のCr膜32上に感光材料33を形成する
構成としてもよい。また、Cr膜32の替わりに、Cr
を主成分とするCr基合金を形成してもよい。
【0046】また、ここではドライフィルム34を用い
たが、このドライフィルム34は感光性を有する材料で
あればよく、例えば、液状レジスト等の液状感光性樹脂
等を用いてもよい。さらに、金属メッキ層36を構成す
る金属は、電気メッキにより形成することができる金属
であればよく、Ni、Ni−Co合金、Ni−W合金に
限定されるものではない。
たが、このドライフィルム34は感光性を有する材料で
あればよく、例えば、液状レジスト等の液状感光性樹脂
等を用いてもよい。さらに、金属メッキ層36を構成す
る金属は、電気メッキにより形成することができる金属
であればよく、Ni、Ni−Co合金、Ni−W合金に
限定されるものではない。
【0047】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の請求項1記
載の金属板によれば、金属からなる薄厚の板に1つ以上
の穴を形成し、当該穴の内面を、前記板の厚み方向に対
して傾斜したので、この金属板を蒸着やスパッタ等にお
けるシャドーマスクとして用いた場合においては、穴の
端が壁となって影を生じさせる等の不具合が生じるおそ
れがなくなり、したがって、成膜の際に所望の膜厚を確
保するのが容易になり、膜厚の面方向のばらつきが小さ
くなる。その結果、膜の強度を十分に確保することがで
きる。
載の金属板によれば、金属からなる薄厚の板に1つ以上
の穴を形成し、当該穴の内面を、前記板の厚み方向に対
して傾斜したので、この金属板を蒸着やスパッタ等にお
けるシャドーマスクとして用いた場合においては、穴の
端が壁となって影を生じさせる等の不具合が生じるおそ
れがなくなり、したがって、成膜の際に所望の膜厚を確
保するのが容易になり、膜厚の面方向のばらつきが小さ
くなる。その結果、膜の強度を十分に確保することがで
きる。
【0048】また、インク等の液状物質の噴射用のノズ
ルとして用いた場合においては、穴の傾斜面の形状が均
一化され、噴射する液滴の大きさが均一化され、したが
って、厚みの面方向のばらつきが小さい高品質の膜を得
ることができる。
ルとして用いた場合においては、穴の傾斜面の形状が均
一化され、噴射する液滴の大きさが均一化され、したが
って、厚みの面方向のばらつきが小さい高品質の膜を得
ることができる。
【0049】請求項5記載の金属板の製造方法によれ
ば、感光膜、導電膜及び透明板または透明フィルムをそ
の膜厚方向が光源の光軸に対して傾斜した状態で、これ
らを前記膜厚方向に沿う軸線を中心として回転させつつ
前記導電膜をマスクとして前記感光膜を前記透明板また
は透明フィルムの側から露光するので、この露光部分を
円錐状に露光した感光膜を用いることで、円錐状の穴が
形成された薄厚の金属板である金属メッキ層を、高精度
でしかも簡単に作製することができる。
ば、感光膜、導電膜及び透明板または透明フィルムをそ
の膜厚方向が光源の光軸に対して傾斜した状態で、これ
らを前記膜厚方向に沿う軸線を中心として回転させつつ
前記導電膜をマスクとして前記感光膜を前記透明板また
は透明フィルムの側から露光するので、この露光部分を
円錐状に露光した感光膜を用いることで、円錐状の穴が
形成された薄厚の金属板である金属メッキ層を、高精度
でしかも簡単に作製することができる。
【0050】請求項6記載の金属板の製造方法によれ
ば、第2のレジスト膜、導電膜及び透明板または透明フ
ィルムをその膜厚方向が光源の光軸に対して傾斜した状
態で、これらを前記膜厚方向に沿う軸線を中心として回
転させつつ前記導電膜をマスクとして前記第2のレジス
ト膜を前記透明板または透明フィルムの側から露光する
ので、露光部分が円錐状に露光された第2のレジスト膜
を用いることで、円錐状の穴が形成された薄厚の金属板
である金属メッキ層を、高精度でしかも簡単に作製する
ことができる。
ば、第2のレジスト膜、導電膜及び透明板または透明フ
ィルムをその膜厚方向が光源の光軸に対して傾斜した状
態で、これらを前記膜厚方向に沿う軸線を中心として回
転させつつ前記導電膜をマスクとして前記第2のレジス
ト膜を前記透明板または透明フィルムの側から露光する
ので、露光部分が円錐状に露光された第2のレジスト膜
を用いることで、円錐状の穴が形成された薄厚の金属板
である金属メッキ層を、高精度でしかも簡単に作製する
ことができる。
【0051】請求項10記載の露光装置によれば、露光
材料を光源の光軸に対して傾斜した状態で前記露光材料
を回転させつつ露光するので、簡単な構成で、しかも容
易に前記露光材料に円錐状の露光部分を形成することが
できる。この円錐状の露光部分が複数有る場合において
は、各露光部分の円錐形状が高精度で制御されるので、
露光部分の形状を均一化することができる。
材料を光源の光軸に対して傾斜した状態で前記露光材料
を回転させつつ露光するので、簡単な構成で、しかも容
易に前記露光材料に円錐状の露光部分を形成することが
できる。この円錐状の露光部分が複数有る場合において
は、各露光部分の円錐形状が高精度で制御されるので、
露光部分の形状を均一化することができる。
【0052】請求項11記載の露光装置によれば、前記
回転支持部に、前記支持部を前記光源の光軸に対して傾
斜させる角度可変機構を設けたので、前記支持部の前記
光源の光軸に対する角度(傾斜角)を任意の角度に設定
することができ、その結果、前記露光材料の露光部分の
外周面の前記光軸に対する傾き、すなわち円錐面の前記
光軸に対する傾きを任意に設定することができる。
回転支持部に、前記支持部を前記光源の光軸に対して傾
斜させる角度可変機構を設けたので、前記支持部の前記
光源の光軸に対する角度(傾斜角)を任意の角度に設定
することができ、その結果、前記露光材料の露光部分の
外周面の前記光軸に対する傾き、すなわち円錐面の前記
光軸に対する傾きを任意に設定することができる。
【0053】以上により、ノズル、蒸着やスパッタ等に
おけるシャドーマスク等に用いた場合に、所望の膜厚を
確保することで、膜の強度を十分に確保することができ
る金属板とその製造方法及び露光装置を提供することが
できる。
おけるシャドーマスク等に用いた場合に、所望の膜厚を
確保することで、膜の強度を十分に確保することができ
る金属板とその製造方法及び露光装置を提供することが
できる。
【図1】 本発明の一実施の形態の露光装置を示す側面
図である。
図である。
【図2】 本発明の一実施の形態のシャドーマスクの製
造方法を示す過程図である。
造方法を示す過程図である。
【図3】 本発明の一実施の形態の金属メッキ層の変形
例を示す断面図であり、(a)は表面側が拡径した円錐
状の穴が形成された金属メッキ層、(b)は表面側が縮
径した円錐状の穴が形成された金属メッキ層である。
例を示す断面図であり、(a)は表面側が拡径した円錐
状の穴が形成された金属メッキ層、(b)は表面側が縮
径した円錐状の穴が形成された金属メッキ層である。
【図4】 従来のシャドーマスクの不具合を示す側面図
である。
である。
【図5】 従来のシャドーマスクの不具合を示す部分拡
大側面図である。
大側面図である。
【図6】 従来のシャドーマスクの穴における金属粒子
の堆積状態を示す模式図であり、(a)は穴からずれな
い正常な状態、(b)は穴からずれた異常な状態であ
る。
の堆積状態を示す模式図であり、(a)は穴からずれな
い正常な状態、(b)は穴からずれた異常な状態であ
る。
1 基板 1a 一主面 2 シャドーマスク 2a マスク面 3 ターゲット 4 穴 4a 内面 5 金属粒子 6 影 7 金属層 11 回転支持部 12 回転機構 13 角度可変機構 21 支持部 21a 表面 22 軸 25 ステージ 31 ガラス板(透明板) 32 Cr膜(導電膜) 32a マスクパターン 33 感光材料(第1のレジスト膜) 33a マスクパターン 34 ドライフィルム(第2のレジスト膜) 34a 露光部分 35 露光 36 金属メッキ層 36a 円錐状の穴 41 金属メッキ層 41a 円錐状の穴 42 金属メッキ層 42a 円錐状の穴
フロントページの続き (72)発明者 芳賀 正義 東京都渋谷区宇田川町19−5 東京プロセ スサービス株式会社開発グループ内 Fターム(参考) 2H097 BB03 LA11 3K007 AB11 AB18 CB02 FA01 4K029 BB03 CA01 CA05 HA03
Claims (12)
- 【請求項1】 金属からなる薄厚の板に1つ以上の穴が
形成され、 当該穴の内面は、前記板の厚み方向に対して傾斜してな
ることを特徴とする金属板。 - 【請求項2】 前記穴は、円錐状であることを特徴とす
る請求項1記載の金属板。 - 【請求項3】 前記板は、金属メッキ層からなることを
特徴とする請求項1または2記載の金属板。 - 【請求項4】 前記板は、ニッケルまたはニッケルを主
成分とするニッケル基合金、クロムまたはクロムを主成
分とするクロム基合金のいずれかからなることを特徴と
する請求項1、2または3記載の金属板。 - 【請求項5】 透明板または透明フィルムの一主面にマ
スクパターンを有する導電膜を形成し、次いで、該導電
膜上に感光膜を形成し、次いで、該感光膜側を光源に対
して反対側に向け、該感光膜、前記導電膜及び前記透明
板または透明フィルムをその膜厚方向が前記光源の光軸
に対して傾斜した状態で、これらを前記膜厚方向に沿う
軸線を中心として回転させつつ前記導電膜をマスクとし
て前記感光膜を前記透明板または透明フィルムの側から
露光し、次いで、前記感光膜の露光部分を除く部分を除
去して該感光膜にマスクパターンを形成し、次いで、こ
のマスクパターンが形成された導電膜上に金属メッキ層
を形成し、この金属メッキ層を剥離して金属板とするこ
とを特徴とする金属板の製造方法。 - 【請求項6】 透明板または透明フィルムの一主面に導
電膜を形成した基材を用意し、 この基材の導電膜上に第1のレジスト膜を形成し、次い
で、該第1のレジスト膜に第1のマスクパターンを形成
し、次いで、このレジスト膜をマスクとして前記導電膜
をエッチングし、その後該第1のレジスト膜を除去し、
次いで、前記導電膜上に第2のレジスト膜を形成し、次
いで、該第2のレジスト膜側を光源に対して反対側に向
け、該第2のレジスト膜、前記導電膜及び前記透明板ま
たは透明フィルムをその膜厚方向が前記光源の光軸に対
して傾斜した状態で、これらを前記膜厚方向に沿う軸線
を中心として回転させつつ前記導電膜をマスクとして前
記第2のレジスト膜を前記透明板または透明フィルムの
側から露光し、次いで、前記第2のレジスト膜の露光部
分を除く部分を除去して該第2のレジスト膜に第2のマ
スクパターンを形成し、次いで、この第2のマスクパタ
ーンを形成した前記導電膜上に電気メッキにより金属メ
ッキ層を形成し、この金属メッキ層を剥離して金属板と
することを特徴とする金属板の製造方法。 - 【請求項7】 前記導電膜は、クロムまたはクロムを主
成分とするクロム基合金からなることを特徴とする請求
項5または6記載の金属板の製造方法。 - 【請求項8】 前記第1のレジスト膜へのマスクパター
ンの形成は、電子ビーム露光法、レーザビーム露光法、
紫外線露光法のいずれかを用いて行うことを特徴とする
請求項6記載の金属板の製造方法。 - 【請求項9】 前記第1のレジスト膜へのマスクパター
ンの形成は、マスターマスクを用いた露光法によること
を特徴とする請求項6記載の金属板の製造方法。 - 【請求項10】 光源と、露光材料を支持する支持部及
び該支持部に設けられた軸とを備えた回転支持部とを備
え、 前記露光材料を前記光源の光軸に対して傾斜した状態で
前記軸を回転させつつ前記露光材料を露光する構成とし
たことを特徴とする露光装置。 - 【請求項11】 前記回転支持部に、前記支持部を前記
光源の光軸に対して傾斜させる角度可変機構を設けたこ
とを特徴とする請求項10記載の露光装置。 - 【請求項12】 前記回転支持部に、前記軸を、その軸
心を中心として回転させる回転機構を設けたことを特徴
とする請求項10または11記載の露光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000295093A JP2002105621A (ja) | 2000-09-27 | 2000-09-27 | 金属板とその製造方法及び露光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000295093A JP2002105621A (ja) | 2000-09-27 | 2000-09-27 | 金属板とその製造方法及び露光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002105621A true JP2002105621A (ja) | 2002-04-10 |
Family
ID=18777578
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000295093A Withdrawn JP2002105621A (ja) | 2000-09-27 | 2000-09-27 | 金属板とその製造方法及び露光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002105621A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2000
- 2000-09-27 JP JP2000295093A patent/JP2002105621A/ja not_active Withdrawn
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