JP2002105391A - 摩擦帯電式静電塗装用エポキシ樹脂粉体塗料 - Google Patents

摩擦帯電式静電塗装用エポキシ樹脂粉体塗料

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JP2002105391A
JP2002105391A JP2000301718A JP2000301718A JP2002105391A JP 2002105391 A JP2002105391 A JP 2002105391A JP 2000301718 A JP2000301718 A JP 2000301718A JP 2000301718 A JP2000301718 A JP 2000301718A JP 2002105391 A JP2002105391 A JP 2002105391A
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epoxy resin
powder coating
coating
coupling agent
resin powder
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JP2000301718A
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Tadataka Taniguchi
格崇 谷口
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要な帯電量を安定して得られ,優れた作業
性を有するエポキシ粉体塗料を提供すること。 【解決手段】 エポキシ樹脂,硬化剤及び充填材を必須
成分とし,帯電助剤としてアミノ基を含有するカップリ
ング剤を配合することを特徴とする摩擦帯電塗装用エポ
キシ樹脂粉体塗料であり、この帯電助剤は骨格中にアミ
ノ基を2つ以上含有するカップリング剤が好ましく、粉
体塗料総重量に対して0.3〜1.5重量%配合するこ
とが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,摩擦帯電方式の静
電塗装に使用するエポキシ樹脂粉体塗料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来からの粉体塗料の塗装方法としてコ
ロナ式静電塗装がある。この塗装方法は高電圧を印可す
る事によりコロナ放電を起こし粉体に静電気を帯びさせ
る方法であり,高電圧を印可するため帯電部と被塗装物
の間に電界が発生する。このためファラデーケージ効果
により凹部への粉体の付着が起こりにくい,逆にエッジ
部には粉体が付着しすぎる。また空気中に大量のフリー
イオンが発生するため被塗装物表面ではバックイオニゼ
ーションという放電現象が起こり塗装表面にピンホール
が起こりやすいため塗装表面がきれいに仕上がらない。
そのほか高電圧を印可するため作業者への安全性に問題
があるなど多くの問題をかかえている。
【0003】これらの問題を解決する手段として近年は
摩擦帯電方式を利用した静電塗装機が多く使用される傾
向にある。この塗装方式では粉体塗料の帯電はテフロン
(登録商標)製の塗装機内壁との摩擦により行う。高電
圧を使用しないためファラデーケージ効果が起こりにく
く,凹部への入りこみがよい。またフリーイオンが発生
しないため塗装表面がきれいに仕上がる。高電圧を使用
しないことは作業者の安全性向上にもつながる。しか
し,摩擦帯電方式は静電気の発生が粉体粒子と塗装機内
壁との接触による帯電のみによるため粉体塗料の帯電量
が少ない,また粉体塗料の組成により帯電量が大きく異
なるなどの問題も存在する。特にエポキシ樹脂粉体塗料
の場合硬化剤に酸無水物系あるいはフェノール樹脂系の
ものを使用するとその帯電量が著しく低下し塗装の際に
十分な付着量を確保できないという問題が生ずる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上の点から、本発明
は摩擦帯電式静電塗装機を使用した場合のエポキシ樹脂
粉体塗料の帯電性を高位で安定化させ,十分な帯電量を
得ることにより優れた作業性を持つ粉体塗料を得ること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、エポキシ樹
脂,酸無水物系またはフェノール樹脂系硬化剤及び充填
材を必須成分とし,帯電助剤として分子骨格中にアミノ
基を含有するカップリング剤を配合することを特徴とす
る摩擦帯電塗装用エポキシ樹脂粉体塗料である。
【0006】以下本発明の詳細について説明を行う。本
発明に使用される粉体塗料はエポキシ樹脂,酸無水物系
またはフェノール樹脂系硬化剤及び充填材を必須成分と
する粉体塗料である。充填材としては、シリカ,炭酸カ
ルシウム,水酸化アルミニウム,酸化アルミニウム,珪
酸カルシウム等が使用され、 酸化チタン,酸化鉄,カ
ーボンブラック等の着色顔料顔料,レベリング剤,硬化
促進剤等を必要により添加する事も可能である。
【0007】本発明の粉体塗料には帯電助剤として,分
子骨格中にアミノ基を含有するカップリング剤を使用す
る。帯電助剤としてかかるアミノ基を含有するカップリ
ング剤が良い理由は、これらの置換基が電子供与性であ
るためその分子が正に帯電しやすいこと,カップリング
剤であるため部分的な反応によりエポキシ樹脂骨格中に
取り込まれエポキシ樹脂全体に帯電助剤としての効果が
現れることである。摩擦帯電方式での帯電は塗装機内壁
がテフロンであるため摩擦によりテフロンは負に粉体塗
料粒子は正に帯電する。従って粒子側がどれだけ強い正
帯電性を持つかが重要となる。分子骨格中にアミノ基の
ような電子供与性置換基を持つアミン系硬化剤等の場合
は帯電は容易であるが, 酸無水物系またはフェノール樹
脂系硬化剤、特にカルボニル基のような電子吸引性置換
基を持つ酸無水物系硬化剤の場合には正帯電性が弱いの
で、本発明の方法により正帯電性を強くすることが望ま
れる。
【0008】本発明で使用される帯電助剤としては分子
骨格中にアミノ基を含有するカップリング剤を使用する
ものであり,特に分子骨格中に2つ以上のアミノ基を含
有するカップリング剤であることが好ましい。これは分
子骨格中にアミノ基が多ければ多いほど安定して強い正
帯電性を発現させることができるためである。また本発
明で使用される帯電助剤は,粉体塗料総重量に対して
0.3〜1.5重量%となるように添加することが好ま
しい。帯電助剤の添加量が0.3%未満では粉体塗料の
帯電量が十分でない。さらに添加量が1.5%を越える
と粉体の溶融粘度が大きくなるためレベリング性が低下
し塗膜の外観不良が発生することがある。
【0009】帯電助剤として使用する骨格中にアミノ基
を含有するカップリング剤は、具体的には以下のものが
挙げられる。アミノ基を1つ含有するカップリング剤と
して日本ユニカー製A−1100、信越化学製KBE9
03、東芝シリコーン製TSL8331、アミノ基を2
つ含有するカップリング剤として日本ユニカー製A−1
120、信越化学製KBM603、KBM602、東芝
シリコーン製TSL8340、TSL8345、アミノ
基を3つ含有するカップリング剤として日本ユニカー製
Y−9400、アミノ基を6つ含有するカップリング剤
として味の素製KR−44等である。この中でKR−4
4のみチタネート系カップリング剤であり、その他は全
てシラン系カップリング剤である。
【0010】本発明において粉体塗料を製造する方法は
特別に限定されるものではなく,一般的な方法でよい。
一例としては,所定の組成比に配合した原料成分をミキ
サーによって十分に均一混合した後,エクストルーダー
や2軸混練機などで溶融混合し,ついで粉砕機により適
当な粒度に粉砕,分級して得られる。本発明の粉体塗料
については粉体流動性向上のためシリカなどの微粉末を
添加する事も可能である。このような微粉末を混合する
方法としては,粉砕時に微粉末を添加しながら混合する
粉砕混合やヘンシェルミキサーなどによる乾式混合があ
る。
【0011】
【実施例】以下,実施例により本発明を具体的に説明す
るが,本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。原料成分を表1で示す組成比(重量部)でミキサー
により混合し溶融混練後,粉砕機にて粉砕して平均粒度
40〜60μmのエポキシ樹脂粉体塗料を得た。
【0012】
【表1】
【0013】(使用材料) 1.エポキシ樹脂 ・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量85
0) 2.硬化剤及び硬化促進剤 ・ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物 ・2−フェニルイミダゾール 3.充填材 ・炭酸カルシウム(平均粒径20μm) 5.帯電助剤 ・チタネート系カップリング剤:味の素製KR−44 ・シラン系カップリング剤:日本ユニカー製A−110
0 6.塗装機 ・摩擦帯電式静電塗装機:ノードソン製,トリボマチッ
クII
【0014】(試験方法) 1.粉体吐出量:100g/分 2.粉体搬送圧:1MPa 3.塗装時間:5秒 4.帯電量:摩擦帯電部に発生する電流値により判定 5.粉体着量:ターゲット,SPCC−SD(0.8×
70×200mm)に付着した粉体塗料の重量により判定 6.塗装外観:ターゲット,SPCC−SD(0.8×
70×200mm)を高周波により200℃まで昇温,硬
化し外観を判定
【0015】実施例1は,エポキシ樹脂45部に対して
芳香族酸無水物4.9部,充填材50部,硬化促進剤
0.1部を配合し、さらに帯電助剤を0.3部配合した
ものであり,実施例2,3及び4は帯電助剤の配合量をそ
れぞれ0.7部,1.5部及び0.7部に変更したもの
である。ただし実施例1,2及び3に使用した帯電助剤
は分子骨格中にアミノ基2つ以上含有するカップリング
剤,実施例4に使用した帯電助剤は分子骨格中にアミノ
基を1つ含有するカップリング剤である。
【0016】実施例1では、帯電助剤の配合量がやや少
ないため、粉体塗料は実用可能な範囲ではあるが、帯電
量及び付着量がやや少ない。また実施例3では帯電助剤
の配合量が多いので外観が若干よくない。実施例2では
粉体塗料は良好な摩擦帯電性及び付着量を有し、さらに
良好な塗装外観を得ることができた。実施例4は、アミ
ノ基を1つ含有するシランカップリング剤を使用してい
るため、実施例2に比較してやや帯電量,付着量が小さ
いものの、良好な塗装外観を得ることができた。一方,
比較例1,2では実施例と同様の配合で帯電助剤を含ま
ないものである。粉体塗料の帯電量,付着量ともに非常
に低く,塗装作業に必要な帯電性が得られていない。
【0017】
【発明の効果】本発明は,摩擦帯電静電塗装の際の欠点
であった粉体塗料の帯電量の少なさ,粉体塗料組成によ
る帯電量の大きな違いの発生、及びこれらによる作業性
の低下という問題点を、帯電助剤として分子骨格中にア
ミノ基を含有するカップリング剤を添加することにより
解消し、必要な帯電量を安定して得られ,優れた作業性
を有するエポキシ粉体塗料を提供するものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂,酸無水物系またはフェノ
    ール樹脂系硬化剤及び充填材を必須成分とし,帯電助剤
    として分子骨格中にアミノ基を含有するカップリング剤
    を配合することを特徴とする摩擦帯電式静電塗装用エポ
    キシ樹脂粉体塗料。
  2. 【請求項2】 帯電助剤が分子骨格中にアミノ基を2つ
    以上含有するカップリング剤である請求項1記載のエポ
    キシ樹脂粉体塗料。
  3. 【請求項3】 帯電助剤として分子骨格中にアミノ基を
    含有するカップリング剤の配合量がエポキシ樹脂粉体塗
    料の総重量に対して0.3〜1.5重量%である請求項
    1又は2記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009084383A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂粉体塗料
CN104194556A (zh) * 2014-07-24 2014-12-10 蚌埠市鸿安精密机械有限公司 一种海港仪表用粉末涂料
CN104282387A (zh) * 2014-08-28 2015-01-14 四川顶锐液压设备制造有限公司 具有石墨-环氧树脂复合导电涂层的液压系统供电电缆
CN104282385A (zh) * 2014-08-28 2015-01-14 四川顶锐液压设备制造有限公司 一种液压系统供电电缆
CN104282386A (zh) * 2014-08-28 2015-01-14 四川顶锐液压设备制造有限公司 一种对称线芯液压泵站供电电缆
JP2016183227A (ja) * 2015-03-25 2016-10-20 富士ゼロックス株式会社 熱硬化性粉体塗料、塗装品、及び塗装品の製造方法

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