JP2002105166A - エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents
エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物Info
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Abstract
低い樹脂硬化物の提供。電気電子部品用絶縁材料(高信
頼性半導体封止材料など)及び積層板(プリント配線板
など)やCFRPを始めとする各種複合材料、接着剤、
塗料等に使用する場合に極めて有用なものを提供する。 【解決手段】下式(1) 【化1】 (式中Rは独立して炭素数1〜10のアルキル基または
シクロアルキル基、フェニル基のいずれかを示し、且つ
全R中の炭素数の合計がn+3より大きい。nは平均値
であり、1〜10の実数を示す。)の化合物を50重量
%以上含有するフェノール類化合物の混合物をグリシジ
ル化して得られるエポキシ樹脂を合成し、これを含有す
るエポキシ樹脂組成物を得、これを硬化させることによ
る。
Description
用を始めとする電気・電子部品絶縁材料用、及び積層板
(プリント配線板、ビルドアップ基板)やCFRP(炭
素繊維強化プラスチック)を始めとする各種複合材料
用、接着剤、塗料等に有用なエポキシ樹脂、エポキシ樹
脂組成物及びその硬化物に関するものである。
優れた電気特性、耐熱性、接着性、耐湿性(耐水性)等
により電気・電子部品、構造用材料、接着剤、塗料等の
分野で幅広く用いられている。
はその発展に伴い、使用される樹脂、あるいは樹脂組成
物の高純度化をはじめ耐湿性、密着性、誘電特性、フィ
ラーを高充填させるための低粘度化、成型サイクルを短
くするための反応性のアップ等の諸特性の一層の向上が
求められている。又、構造材としては航空宇宙材料、レ
ジャー・スポーツ器具用途などにおいて軽量で機械物性
の優れた材料が求められている。これらの要求に対し、
エポキシ樹脂及びこれを含有するエポキシ樹脂組成物に
ついて多くの提案がなされてはいるが、未だ充分とはい
えない。
において優れた、耐湿性(耐水性)、低誘電率性、低誘
電正接性を示す電気電子部品用絶縁材料(高信頼性半導
体封止材料など)及び積層板(プリント配線板、ビルド
アップ基板など)やCFRPを始めとする各種複合材料
用、接着剤、塗料等に有用なエポキシ樹脂組成物及びそ
の硬化物を提供するものである。
な特性をエポキシ樹脂組成物及びその硬化物に付与する
方法について鋭意研究の結果、本発明を完成した。即
ち、本発明は、(1)少なくとも式(1)
ロアルキル基またはフェニル基のいずれか1種を示し、
且つ全R中の炭素数の合計がn+3より大きい。nは平
均値であり、1〜10の実数を示す。)で表される化合
物を含有するフェノール類化合物をグリシジル化して得
られるエポキシ樹脂、(2)前記(1)の式(1)の化
合物をグリシジル化して得られるエポキシ樹脂、(3)
前記(1)の式(1)において、全R中の少なくとも1
個以上が炭素数4以上のアルキル基またはシクロアルキ
ル基である前記(1)、(2)のいずれか1項に記載の
エポキシ樹脂、(4)前記(1)〜(3)のいずれか1
項に記載のエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物、
(5)前記(4)のエポキシ樹脂組成物の硬化物に関す
る。
(1)の化合物単独またはそれと他のフェノール類化合
物との混合物(以下、これらをあわせて原料フェノール
化合物という)の水酸基をグリシジル化することにより
得られる。式(1)の化合物は、例えばメチル基、エチ
ル基、プロピル基のようなアルキル基、シクロアルキル
基またはフェニル基を2個有するフェノール類とジシク
ロペンタジエンを酸触媒の存在下、重合して得ることが
できるが、市販品としてグットイヤーケミカル社製のも
のが用意に入手可能である。式(1)の化合物と必要に
より併用する他のフェノール類化合物の具体例としては
ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノール
F、ビスフェノールS、ビフェノール、ビスフェノール
AD等)、フェノール類(フェノール、アルキル置換フ
ェノール、芳香族置換フェノール、ナフトール、アルキ
ル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、アルキル置
換ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)
と各種アルデヒド(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、アルキルアルデヒド、ベンズアルデヒド、アルキル
置換ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、
ナフトアルデヒド、グルタルアルデヒド、フタルアルデ
ヒド、クロトンアルデヒド、シンナムアルデヒド等)と
の重縮合物、フェノール類と各種ジエン化合物(ジシク
ロペンタジエン、テルペン類、ビニルシクロヘキセン、
ノルボルナジエン、ビニルノルボルネン、テトラヒドロ
インデン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジ
イソプロペニルビフェニル、ブタジエン、イソプレン
等)との重合物、フェノール類とケトン類(アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセト
フェノン、ベンゾフェノン等)との重縮合物、フェノー
ル類と芳香族ジメタノール類(ベンゼンジメタノール、
α,α,α’,α’−ベンゼンジメタノール、ビフェニ
ルジメタノール、α,α,α’,α’−ビフェニルジメ
タノール等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジク
ロロメチル類(α,α’−ジクロロキシレン、ビスクロ
ロメチルビフェニル等)との重縮合物、ビスフェノール
類と各種アルデヒドの重縮合物等が挙げられるがこれら
に限定されることはない。またこれらは単独で用いても
2種以上併用しても良い。尚、原料フェノール化合物中
において、式(1)の化合物の占める割合は50重量%
以上とするのが好ましい。
化合物の水酸基を従来公知の方法に準拠してグリシジル
エーテル化することにより得ることができる。グリシジ
ルエーテル化反応に使用されるエピハロヒドリン類とし
ては、エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン、エピ
ヨードヒドリン、β−メチルエピクロルヒドリン、β−
メチルエピブロムヒドリン、β−エチルエピクロルヒド
リン等があるが、工業的に入手し易く安価なエピクロル
ヒドリンが好ましい。
ェノール化合物の混合物とエピハロヒドリン類の混合物
に水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金
属水酸化物の固体を一括又は徐々に添加しながら20〜
120℃で1〜20時間反応させて行う。この際アルカ
リ金属水酸化物は水溶液を使用してもよく、その場合は
該アルカリ金属水酸化物を連続的に添加すると共に反応
系内から減圧下、又は常圧下、連続的に水及びエピハロ
ヒドリン類を留出せしめ更に分液し水は除去しエピハロ
ヒドリン類は反応系内に連続的に戻す方法でもよい。上
記の方法においてエピハロヒドリン類の使用量は水酸基
1当量に対して通常0.5〜20モル、好ましくは0.
7〜10モルである。アルカリ金属水酸化物の使用量は
水酸基1当量に対し通常0.5〜3.0モル、好ましく
は0.7〜2.5モルである。また、上記反応において
ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホ
ルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
等の非プロトン性極性溶媒を添加することにより加水分
解性ハロゲン濃度の低いエポキシ樹脂が得られ、電子材
料封止材としての用途に適する。非プロトン性極性溶媒
の使用量はエピハロヒドリン類の重量に対し通常5〜2
00重量%、好ましくは10〜100重量%である。ま
た前記の溶媒以外にもメタノール、エタノール等のアル
コール類を添加することによっても反応が進み易くな
る。またトルエン、キシレン、ジオキサン等も使用する
ことができる。
ハロヒドリン類の混合物にテトラメチルアンモニウムク
ロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、トリ
メチルベンジルアンモニウムクロライドなどの第四級ア
ンモニウム塩を触媒として使用し、30℃〜150℃で
1〜20時間反応させて得られたフェノール化合物のハ
ロヒドリンエーテルに水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムなどのアルカリ金属水酸化物の固体又は水溶液を加
え、20〜120℃で1〜20時間反応させてハロヒド
リンエーテルを閉環させて本発明のエポキシ樹脂を得る
こともできる。この場合の第四級アンモニウム塩の使用
量は水酸基1当量に対して通常0.001〜0.2モ
ル、好ましくは0.05〜0.1モルである。
無しに加熱減圧下過剰のエピハロヒドリン類を除去した
後、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン等の
溶媒に溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど
のアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えて再び反応を行
う。この場合アルカリ金属水酸化物の使用量は原料フェ
ノール化合物の水酸基1当量に対して通常0.01〜
0.2モル、好ましくは0.05〜0.1モルである。
反応温度は通常50〜120℃、反応時間は通常0.5
〜2時間である。反応終了後副生した塩をろ過、水洗な
どにより除去し、さらに加熱減圧下トルエン、キシレ
ン、メチルイソブチルケトン等の溶媒を留去することに
より加水分解性ハロゲンの少ないエポキシ樹脂を得るこ
とができる。
て説明する。本発明のエポキシ樹脂組成物において本発
明のエポキシ樹脂は単独でまたは他のエポキシ樹脂と併
用して使用することができる。併用する場合、本発明の
エポキシ樹脂の全エポキシ樹脂中に占める割合は30重
量%以上が好ましく、特に40重量%以上が好ましい。
を含んでなる。硬化剤の具体例としては、例えばアミン
系化合物、酸無水物系化合物、アミド系化合物、フェノ
−ル系化合物などが挙げられる。用いうる硬化剤の具体
例としては、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレント
リアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニ
ルスルホン、イソホロンジアミン、ジシアンジアミド、
リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成され
るポリアミド樹脂、無水フタル酸、無水トリメリット
酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒド
ロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無
水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチ
ルヘキサヒドロ無水フタル酸、ビスフェノール類(ビス
フェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、
ビフェノール、ビスフェノールAD等)、フェノール類
(フェノール、アルキル置換フェノール、芳香族置換フ
ェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒ
ドロキシベンゼン、アルキル置換ジヒドロキシベンゼ
ン、ジヒドロキシナフタレン等)と各種アルデヒド(ホ
ルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アルキルアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアルデヒ
ド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、
グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド、クロトンアル
デヒド、シンナムアルデヒド等)との重縮合物、フェノ
ール類と各種ジエン化合物(ジシクロペンタジエン、テ
ルペン類、ビニルシクロヘキセン、ノルボルナジエン、
ビニルノルボルネン、テトラヒドロインデン、ジビニル
ベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルビフ
ェニル、ブタジエン、イソプレン等)との重合物、フェ
ノール類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェ
ノン等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジメタノ
ール類(ベンゼンジメタノール、α,α,α’,α’−
ベンゼンジメタノール、ビフェニルジメタノール、α,
α,α’,α’−ビフェニルジメタノール等)との重縮
合物、フェノール類と芳香族ジクロロメチル類(α,
α’−ジクロロキシレン、ビスクロロメチルビフェニル
等)との重縮合物、ビスフェノール類と各種アルデヒド
の重縮合物、及びこれらの変性物、イミダゾ−ル、BF
3−アミン錯体、グアニジン誘導体、ジシアンジアミド
などが挙げられるがこれらに限定されることはない。硬
化剤の使用量は、硬化剤1当量に対しエポキシ樹脂が通
常0.5〜1.5当量となる割合で、またシアネートエ
ステル樹脂を含有する場合、通常、硬化剤:シアネート
エステル樹脂(重量比)=20:80〜80:20とな
る割合で、またマレイミド化合物を含有する場合、通
常、硬化剤:マレイミド化合物(重量比)=20:80
〜80:20となる割合で使用する。
しうるエポキシ樹脂の具体例としてはビスフェノール類
(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノー
ルS、ビフェノール、ビスフェノールAD等)、フェノ
ール類(フェノール、アルキル置換フェノール、芳香族
置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトー
ル、ジヒドロキシベンゼン、アルキル置換ジヒドロキシ
ベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と各種アルデヒ
ド(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アルキルア
ルデヒド、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアル
デヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ナフトアルデヒ
ド、グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド、クロトン
アルデヒド、シンナムアルデヒド等)との重縮合物、フ
ェノール類と各種ジエン化合物(ジシクロペンタジエ
ン、テルペン類、ビニルシクロヘキセン、ノルボルナジ
エン、ビニルノルボルネン、テトラヒドロインデン、ジ
ビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニ
ルビフェニル、ブタジエン、イソプレン等)との重合
物、フェノール類とケトン類(アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベ
ンゾフェノン等)との重縮合物、フェノール類と芳香族
ジメタノール類(ベンゼンジメタノール、α,α,
α’,α’−ベンゼンジメタノール、ビフェニルジメタ
ノール、α,α,α’,α’−ビフェニルジメタノール
等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジクロロメチ
ル類(α,α’−ジクロロキシレン、ビスクロロメチル
ビフェニル等)との重縮合物、ビスフェノール類と各種
アルデヒドの重縮合物、アルコール類等をグリシジルエ
ーテル化したグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、脂環
式エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、グ
リシジルエステル系エポキシ樹脂等が挙げられるが、通
常用いられるエポキシ樹脂であればこれらに限定される
ものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上
を用いてもよい。
て、エポキシ樹脂の硬化促進剤として一般的に用いられ
るものを含有させても良い。硬化促進剤としては例え
ば、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール
等のイミダゾール系化合物、三フッ化ホウ素錯体、トリ
フェニルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリシ
クロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン・ト
リフェニルボラン、テトラフェニルホスホニウム・テト
ラフェニルボレート等のリン系化合物、三級アミン化合
物などが挙げられ、その使用量はエポキシ樹脂100重
量部に対して通常0.01〜15重量部、好ましくは
0.1〜10重量部である。
りシアネートエステル樹脂を含有することができる。使
用しうるシアネートエステル樹脂の具体例としては、ジ
シアナートベンゼン、トリシアナートベンゼン、ジシア
ナートナフタレン、ジシアンートビフェニル、2、2’
ービス(4ーシアナートフェニル)プロパン、ビス(4
ーシアナートフェニル)メタン、ビス(3,5ージメチ
ルー4ーシアナートフェニル)メタン、2,2’ービス
(3,5−ジメチルー4ーシアナートフェニル)プロパ
ン、2,2’ービス(4ーシアナートフェニル)エタ
ン、2,2’ービス(4ーシアナートフェニル)ヘキサ
フロロプロパン、ビス(4ーシアナートフェニル)スル
ホン、ビス(4ーシアナートフェニル)チオエーテル、
フェノールノボラックシアナート、フェノール・ジシク
ロペンタジエン共縮合物の水酸基をシアネート基に変換
したもの等が挙げられるがこれらに限定されるものでは
ない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いて
もよい。
トエステル樹脂を含む場合、必要に応じてシアネート基
を三量化させてsym−トリアジン環を形成するため
に、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸
銅、ナフテン酸鉛、オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、鉛
アセチルアセトナート、ジブチル錫マレエート等の触媒
を含有させることもできる。触媒は、熱硬化性樹脂組成
物中の樹脂分100重量部に対して通常0.0001〜
0.10重量部、好ましくは0.00015〜0.00
15重量部となる割合で使用する。これらは単独で用い
てもよく、2種以上を用いてもよい。
りマレイミド化合物を含有することができる。使用され
うるマレイミド化合物としては、マレイミド基を有する
ものであれば良く、2級アミンを有する化合物と無水マ
レイン酸を縮合・脱水反応させることにより得られる化
合物であり、その具体例としてはフェニルマレイミド、
ヒドロキシフェニルマレイミド、N,N’−エチレンビ
スマレイミド、N,N’−ヘキサメチレンビスマレイミ
ド、N,N’−フェニレンビスマレイミド、4,4’−
ビスマレイミドジフェニルメタン、4,4’−ビスマレ
イミドジフェニルプロパン、4,4’−ビスマレイミド
ジフェニルスルホン、アニリン類・アルデヒド類重縮合
物のアミノ基と無水マレイン酸を縮合脱水したマレイミ
ド樹脂、アニリン類・芳香族ジメタノール類重縮合物の
アミノ基と無水マレイン酸を縮合脱水したマレイミド樹
脂等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよ
い。
化合物を含有させる場合、硬化促進剤としてはエポキシ
樹脂やシアネートエステル樹脂の硬化促進剤や、有機過
酸化物やアゾ化合物等のラジカル重合開始剤を使用して
も良い。硬化促進剤または重合開始剤は硬化性樹脂組成
物において樹脂分100重量部に対して通常0.01〜
10重量部となる割合で使用する。これらは単独で用い
てもよく、2種以上を用いてもよい。
ミド化合物を含有させる場合、光ラジカル開始剤を用い
ることにより、光によって硬化することもできる。ま
た、光カチオン開始剤を用いた場合は、エポキシ樹脂の
みでも光により硬化させることもできる。
要に応じて公知の添加剤を配合することが出来る。用い
うる添加剤の具体例としては、ポリブタジエン及びこの
変性物、アクリロニトリル共重合体の変性物、インデン
樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、ポリエ
チレン、ポリイミド、フッ素樹脂、シリコーンゲル、シ
リコーンオイル、並びにシリカ、アルミナ、炭酸カルシ
ウム、石英粉、アルミニウム粉末、グラファイト、タル
ク、クレー、酸化鉄、酸化チタン、窒化アルミニウム、
アスベスト、マイカ、ガラス粉末、ガラス繊維、ガラス
不織布又は、カーボン繊維等の無機充填材、シランカッ
プリング剤のような充填材の表面処理剤、離型剤、カー
ボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニン
グリーン等の着色剤が挙げられる。
分を所定の割合で均一に混合することにより得られる。
混合は必要により上記各成分の軟化点より20〜100
℃程度高い温度で加熱溶融することに依って行うことが
出来る。また、エポキシ樹脂組成物の各成分を溶剤等に
均一に分散又は溶解させることにより、混合することも
できる。溶媒は特に限定されないが、その用いうる具体
例としては、トルエン、キシレン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、ジオキサン、メチルセロ
ソルブ、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。これら
溶媒は樹脂分100重量部に対して通常5〜300重量
部、好ましくは10〜150重量部が用いられる。
物を、通常室温〜250℃で30秒〜50時間で処理す
ることにより得られる。また、エポキシ樹脂組成物の成
分を溶剤等に均一に分散又は溶解させ、溶媒を除去した
後に前記のような条件で硬化させることもできる。ま
た、エポキシ樹脂組成物に光ラジカル開始剤や光カチオ
ン開始剤等を含有する場合は主に紫外線を照射すること
によって硬化することもできる。
湿性、低誘電率性、低誘電正接性を有する。従って、本
発明のエポキシ樹脂組成物は、耐湿性、低誘電率性、低
誘電正接性の要求される広範な分野で用いることが出来
る。具体的には、絶縁材料、積層板、封止材料等あらゆ
る電気・電子材料の配合成分として有用である。
する。尚、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。また参考例、実施例において、エポキシ当量、溶
融粘度、軟化点は以下の条件で測定した。 1)エポキシ当量 JIS K−7236に準じた方法で測定した。 2)溶融粘度 150℃におけるコーンプレート法における溶融粘度 測定機械:コーンプレート(ICI)高温粘度計(RESE
ARCH EQUIPMENT(LONDON)LTD.製) コーンNo.:4(測定範囲0〜40ポイズ) 試料量:0.100±0.005(g) 3)軟化点 JIS K−7234に準じた方法で測定
記式(2)
HLS n=1.2・・・全R中の炭素数の合計=
10.2>n+3=4.2)119重量部、エピクロル
ヒドリン350重量部、ジメチルスルホキシド90重量
部を仕込、加熱、撹拌、溶解後、温度を50℃に保持し
ながら、フレーク状の水酸化ナトリウム22重量部を
1.5時間かけて連続的に添した。水酸化ナトリウム添
加完了後、50℃で2時間、70℃で1時間更に反応を
行った。ついで水洗を繰り返し、副成塩とジメチルスル
ホキシドを除去した後、油層から加熱減圧下において過
剰のエピクロルヒドリンを留去し、残留物に350重量
部のメチルイソブチルケトンを添加し溶解した。このメ
チルイソブチルケトン溶液を70℃に加熱し30%水酸
化ナトリウム水溶液5重量部を添加し、1時間反応させ
た後、反応液の水洗を洗浄液が中性となるまで繰り返し
た。ついで油層から加熱減圧下においてメチルイソブチ
ルケトンを留去することにより本発明のエポキシ樹脂
(E1)129重量部を得た。エポキシ樹脂(E1)の
エポキシ当量は310g/eq、軟化点は116℃であ
った。
重量部に変え、更にフェノール・ジシクロペンタジエン
重合物(日石化学製 DPPシリーズ 軟化点89℃)
22重量部を加えた以外は同様の操作を行い、本発明の
エポキシ樹脂(E2)125重量部を得た。得られたエ
ポキシ樹脂(E2)のエポキシ当量は293g/eq、
軟化点は103℃、溶融粘度は2.5Pa・sであった。
重量部に変え、更にフェノール・ジシクロペンタジエン
重合物(日石化学製 DPPシリーズ 軟化点89℃)
41重量部を加えた以外は同様の操作を行い、本発明の
エポキシ樹脂(E3)121重量部を得た。得られたエ
ポキシ樹脂(E3)のエポキシ当量は261g/eq、
軟化点は88℃、溶融粘度は0.7Pa・sであった。
7重量部に変え、更にビスフェノールA16重量部を加
えた以外は同様の操作を行い、本発明のエポキシ樹脂
(E4)123重量部を得た。得られたエポキシ樹脂
(E4)のエポキシ当量は286g/eq、軟化点は9
7℃、溶融粘度は1.7Pa・sであった。
混練後、粉砕、タブレット化して、トランスファー成型
により樹脂成形体を調製し、160℃で2時間、更に1
80℃で8時間硬化させた。
定した結果を表1に示す。尚、物性値の測定は以下の方
法で行った。 ・吸湿率:直径5cm×厚み4mmの円盤状の試験片を
121℃/100%RHの条件下で24時間放置した後
の重量増加率(%) ・誘電率:JIS−6911に準拠して測定した。
す。 PN:フェノールノボラック(明和化成(株)製 H−
1 軟化点84℃、水酸基当量105g/eq) TPP:トリフェニルフォスフィン(純正化学(株))
シ樹脂組成物はその硬化物において優れた耐湿性(耐水
性)、を有するため、電気電子部品用絶縁材料(高信頼
性半導体封止材料など)及び積層板(プリント配線板な
ど)やCFRPを始めとする各種複合材料、接着剤、塗
料等に使用する場合に極めて有用である。 また、低誘
電率性、低誘電正接性をも有するので、電気電子部品用
途においては特に有用である。
Claims (5)
- 【請求項1】少なくとも式(1) 【化1】 (式中Rは独立して炭素数1〜10のアルキル基、シク
ロアルキル基またはフェニル基のいずれか1種を示し、
且つ全R中の炭素数の合計がn+3より大きい。nは平
均値であり、1〜10の実数を示す。)で表される化合
物を含有するフェノール類化合物をグリシジル化して得
られるエポキシ樹脂。 - 【請求項2】請求項1記載の式(1)の化合物をグリシ
ジル化して得られるエポキシ樹脂。 - 【請求項3】請求項1記載の式(1)において、全R中
の少なくとも1個以上が炭素数4以上のアルキル基また
はシクロアルキル基である請求項1〜2のいずれか1項
に記載のエポキシ樹脂。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載のエポ
キシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項5】請求項4記載のエポキシ樹脂組成物の硬化
物。
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