JP2002105019A - フェノール類のo−アセチル化物の製造方法 - Google Patents
フェノール類のo−アセチル化物の製造方法Info
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- Y02P20/54—Improvements relating to the production of bulk chemicals using solvents, e.g. supercritical solvents or ionic liquids
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】フェノール類のO−アセチル化物を、フェノー
ル類のO−アセチル化物を、腐食性が強い物質を原料と
して使用することなく高い選択率で製造する方法を提供
する。 【解決手段】一般式 【化1】 [式中、R1、R2、R3、R4及びR5は,それぞれ独立
に、水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖または分岐の
アルキル基を表す。]で示されるフェノール類と、酢酸
エステルとを該酢酸エステルが超臨界状態になる条件下
で反応させるフェノール類のO−アセチル化物の製造方
法。
ル類のO−アセチル化物を、腐食性が強い物質を原料と
して使用することなく高い選択率で製造する方法を提供
する。 【解決手段】一般式 【化1】 [式中、R1、R2、R3、R4及びR5は,それぞれ独立
に、水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖または分岐の
アルキル基を表す。]で示されるフェノール類と、酢酸
エステルとを該酢酸エステルが超臨界状態になる条件下
で反応させるフェノール類のO−アセチル化物の製造方
法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェノール類のO
−アセチル化物の製造方法に関する。
−アセチル化物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フェノール類のO−アセチル化物は医薬
品の中間体や原料として工業的に用いられている。中で
も、酢酸フェニルはケイ光増白剤へのポリアミド繊維の
親和を増加させる添加剤として使用されている。
品の中間体や原料として工業的に用いられている。中で
も、酢酸フェニルはケイ光増白剤へのポリアミド繊維の
親和を増加させる添加剤として使用されている。
【0003】従来、フェノール類のO−アセチル化物の
製造方法として知られている一般的な製法としては、無
水酢酸や塩化アセチルをアセチル化剤として使用する方
法があり、例えばChemistry Expres
s,Vol.8,No.7,445−448ページ(19
93年)等に示されている。しかし、これらの物質は腐
食性が強いという問題点がある。他のアセチル化剤を使
用する方法としては、例えば特開平9−110787号
公報には、アセチルイミダゾールをアセチル化剤として
用いてアセチル化する手法が記載されている。しかし、
この手法では、アセチル化剤が極めて高価であり、コス
トがかかるため工業化には困難があるという問題点があ
る。
製造方法として知られている一般的な製法としては、無
水酢酸や塩化アセチルをアセチル化剤として使用する方
法があり、例えばChemistry Expres
s,Vol.8,No.7,445−448ページ(19
93年)等に示されている。しかし、これらの物質は腐
食性が強いという問題点がある。他のアセチル化剤を使
用する方法としては、例えば特開平9−110787号
公報には、アセチルイミダゾールをアセチル化剤として
用いてアセチル化する手法が記載されている。しかし、
この手法では、アセチル化剤が極めて高価であり、コス
トがかかるため工業化には困難があるという問題点があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フェ
ノール類のO−アセチル化物を、腐食性が強い物質を原
料として使用することなく高い選択率で製造する方法を
提供することにある。
ノール類のO−アセチル化物を、腐食性が強い物質を原
料として使用することなく高い選択率で製造する方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の状
況に鑑み、フェノール類のO−アセチル化物を製造する
方法について鋭意研究を続け、酢酸エステルを超臨界状
態にしてフェノール類と反応させることにより上記課題
を解決できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
況に鑑み、フェノール類のO−アセチル化物を製造する
方法について鋭意研究を続け、酢酸エステルを超臨界状
態にしてフェノール類と反応させることにより上記課題
を解決できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】すなわち本発明は、一般式(2)
【化2】 ………(2) [式中、R1、R2、R3、R4及びR5は,それぞれ独立
に、水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖または分岐の
アルキル基を表す。]で示されるフェノール類と、酢酸
エステルとを該酢酸エステルが超臨界状態になる条件下
で反応させるフェノール類のO−アセチル化物の製造方
法を提供する。
に、水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖または分岐の
アルキル基を表す。]で示されるフェノール類と、酢酸
エステルとを該酢酸エステルが超臨界状態になる条件下
で反応させるフェノール類のO−アセチル化物の製造方
法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに詳細
に説明する。本発明の製造方法において出発原料として
用いるフェノール類としては、一般式(3)
に説明する。本発明の製造方法において出発原料として
用いるフェノール類としては、一般式(3)
【化3】 ………(3) [式中、R1、R2、R3、R4及びR5は,それぞれ独立
に、水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖または分岐の
アルキル基を表す。]で示される化合物である。R1、
R2、R3、R4及びR5としては、水素原子、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、t−ブチル基があげられる。
に、水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖または分岐の
アルキル基を表す。]で示される化合物である。R1、
R2、R3、R4及びR5としては、水素原子、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、t−ブチル基があげられる。
【0008】一般式(3)で示されるフェノール類とし
ては、フェノール、O−クレゾール、m−クレゾール、
p−クレゾール、2、3−キシレノール、2、4−キシ
レノール、2、5−キシレノール、2、6−キシレノー
ル、3、4−キシレノール、3、5−キシレノールがあ
げられる。これらの中でフェノールが工業的に有用であ
り好ましい。
ては、フェノール、O−クレゾール、m−クレゾール、
p−クレゾール、2、3−キシレノール、2、4−キシ
レノール、2、5−キシレノール、2、6−キシレノー
ル、3、4−キシレノール、3、5−キシレノールがあ
げられる。これらの中でフェノールが工業的に有用であ
り好ましい。
【0009】本発明の製造方法において、もう1つの出
発原料である酢酸エステルは、一般式(4)
発原料である酢酸エステルは、一般式(4)
【化4】CH3COOR6 ……(4) [R6は炭素数1〜10の直鎖または分岐のアルキル基
を表す。]で示される。
を表す。]で示される。
【0010】一般式(4)で示される酢酸エステルとし
て、具体的には、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-プ
ロピル、酢酸i-プロピル、酢酸n-ブチル、酢酸i-ブ
チル、酢酸t−ブチル、酢酸ペンチル、酢酸へキシル、
酢酸へプチル、酢酸オクチル等を挙げることができる
が、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸
i-プロピル、酢酸n-プチル、酢酸i-プチルおよび酢
酸t−ブチルが工業的に有用であり好ましい。
て、具体的には、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-プ
ロピル、酢酸i-プロピル、酢酸n-ブチル、酢酸i-ブ
チル、酢酸t−ブチル、酢酸ペンチル、酢酸へキシル、
酢酸へプチル、酢酸オクチル等を挙げることができる
が、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸
i-プロピル、酢酸n-プチル、酢酸i-プチルおよび酢
酸t−ブチルが工業的に有用であり好ましい。
【0011】フェノール類に対する酢酸エステルのモル
比は、1から1000の範囲が好ましく、2から500
の範囲がより好ましく、20から300の範囲がさらに
好ましく、50から200の範囲が最も好ましい。
比は、1から1000の範囲が好ましく、2から500
の範囲がより好ましく、20から300の範囲がさらに
好ましく、50から200の範囲が最も好ましい。
【0012】本発明の製造方法は、酢酸エステルが超臨
界状態になる条件下で反応させることを特徴とする。物
質には、固有の気体、液体、固体の3態があり、さら
に、臨界温度および臨界圧力以上になると、圧力をかけ
ても凝縮(液化)しない流体相がある。この状態を超臨
界状態といい、超臨界状態にある物質を超臨界流体とい
う。
界状態になる条件下で反応させることを特徴とする。物
質には、固有の気体、液体、固体の3態があり、さら
に、臨界温度および臨界圧力以上になると、圧力をかけ
ても凝縮(液化)しない流体相がある。この状態を超臨
界状態といい、超臨界状態にある物質を超臨界流体とい
う。
【0013】超臨界流体は、液体や気体の通常の性質と
異なる性質を示す。超臨界流体の密度はその物質の液体
に近く、超臨界流体の粘度はその物質の気体に近く、熱
伝導率と拡散係数は、気体と液体の中間的性質を示す。
超臨界流体は「液体ではない溶媒」であり、超臨界流体
が高密度、低粘性および高拡散性であるために反応が進
み易くなるものと思われるが、機構は明らかではない。
また、超臨界流体を用いた反応は、超臨界流体がその物
質の液相に近い密度を持つため、気相反応と比較して反
応装置を小さくできる利点がある。
異なる性質を示す。超臨界流体の密度はその物質の液体
に近く、超臨界流体の粘度はその物質の気体に近く、熱
伝導率と拡散係数は、気体と液体の中間的性質を示す。
超臨界流体は「液体ではない溶媒」であり、超臨界流体
が高密度、低粘性および高拡散性であるために反応が進
み易くなるものと思われるが、機構は明らかではない。
また、超臨界流体を用いた反応は、超臨界流体がその物
質の液相に近い密度を持つため、気相反応と比較して反
応装置を小さくできる利点がある。
【0014】本発明の製造方法においては、酢酸エステ
ルが超臨界状態になる条件下で反応させることが必要で
ある。酢酸エステルとして酢酸メチルを用いる場合に
は、酢酸メチルは臨界温度が234℃で臨界圧力が4.
7MPaなので、234℃以上および4.7MPa以上
の条件で反応を行う。酢酸エチルを用いる場合には、酢
酸エチルは臨界温度が250℃で臨界圧力が3.8MP
aなので、250℃以上および3.8MPa以上の条件
で反応を行う。酢酸n−プロピルを用いる場合には、酢
酸n−プロピルの臨界温度は276℃で臨界圧力は3.
3MPaなので、276℃および3.3MPa以上の条
件で反応を行う。酢酸n−ブチルを用いる場合には、酢
酸n−ブチルの臨界温度は304℃で臨界圧力は3.1
MPaなので、304℃以上および3.1MPa以上の
条件で反応を行う。
ルが超臨界状態になる条件下で反応させることが必要で
ある。酢酸エステルとして酢酸メチルを用いる場合に
は、酢酸メチルは臨界温度が234℃で臨界圧力が4.
7MPaなので、234℃以上および4.7MPa以上
の条件で反応を行う。酢酸エチルを用いる場合には、酢
酸エチルは臨界温度が250℃で臨界圧力が3.8MP
aなので、250℃以上および3.8MPa以上の条件
で反応を行う。酢酸n−プロピルを用いる場合には、酢
酸n−プロピルの臨界温度は276℃で臨界圧力は3.
3MPaなので、276℃および3.3MPa以上の条
件で反応を行う。酢酸n−ブチルを用いる場合には、酢
酸n−ブチルの臨界温度は304℃で臨界圧力は3.1
MPaなので、304℃以上および3.1MPa以上の
条件で反応を行う。
【0015】本発明の製造方法においては、反応温度は
フェノール類が分解しないように450℃以下であるこ
とが好ましい。反応装置の耐圧を増すためにコストがか
かるので、反応圧力は工業的実施が容易な25MPa以
下であることが好ましく、20MPa以下であることが
さらに好ましい。本発明の製造方法における反応時間
は、1分〜24時間の範囲が好ましく、さらに好ましく
は1分〜5時間の範囲である。
フェノール類が分解しないように450℃以下であるこ
とが好ましい。反応装置の耐圧を増すためにコストがか
かるので、反応圧力は工業的実施が容易な25MPa以
下であることが好ましく、20MPa以下であることが
さらに好ましい。本発明の製造方法における反応時間
は、1分〜24時間の範囲が好ましく、さらに好ましく
は1分〜5時間の範囲である。
【0016】本発明では、反応の転化率を上げるため
に、選択率を上げるためにまたは反応速度を上げるため
に、触媒を添加することができる。触媒としては、酸、
アルカリ、金属酸化物、金属粉体、金属塩をあげること
ができ、金属酸化物が好ましい。
に、選択率を上げるためにまたは反応速度を上げるため
に、触媒を添加することができる。触媒としては、酸、
アルカリ、金属酸化物、金属粉体、金属塩をあげること
ができ、金属酸化物が好ましい。
【0017】金属酸化物としては、酸化マグネシウム、
酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、
酸化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化インジウム、酸
化マンガン、酸化鉄、酸化クロム、酸化亜鉛、酸化ゲル
マニウム、酸化錫、酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、
酸化イットリウム、酸化ニオブ、酸化モリブデン、酸化
ハフニウム、酸化ルビジウム、酸化パラジウム、酸化
銅、酸化タンタル、酸化タングステン、酸化ランタン、
酸化サマリウムがあげられる。これらの金属酸化物のう
ち、酸化ストロンチウムが選択率向上効果が高く好まし
い。
酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、
酸化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化インジウム、酸
化マンガン、酸化鉄、酸化クロム、酸化亜鉛、酸化ゲル
マニウム、酸化錫、酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、
酸化イットリウム、酸化ニオブ、酸化モリブデン、酸化
ハフニウム、酸化ルビジウム、酸化パラジウム、酸化
銅、酸化タンタル、酸化タングステン、酸化ランタン、
酸化サマリウムがあげられる。これらの金属酸化物のう
ち、酸化ストロンチウムが選択率向上効果が高く好まし
い。
【0018】本発明は種々の反応態様で実施できる。例
えば、回分方式で行っても良いし、流通方式で行っても
良い。
えば、回分方式で行っても良いし、流通方式で行っても
良い。
【0019】本発明の製造方法において反応終了後の反
応混合物には、フェノール類のO−アセチル化物のほか
に、未反応の原料、副反応による生成物が含まれること
もある。各種の用途に必要な純度まで、フェノール類の
O−アセチル化物を分離することができる。分離の方法
は、特に限定されず、蒸留、抽出等の通常工業的に使用
できる方法が適用できる。
応混合物には、フェノール類のO−アセチル化物のほか
に、未反応の原料、副反応による生成物が含まれること
もある。各種の用途に必要な純度まで、フェノール類の
O−アセチル化物を分離することができる。分離の方法
は、特に限定されず、蒸留、抽出等の通常工業的に使用
できる方法が適用できる。
【0020】本発明の製造方法によれば、フェノール類
と酢酸エステルから腐食性が強い物質を用いることなく
高い選択率と高い収率でフェノール類のO−アセチル化
物を製造する方法が提供できる。
と酢酸エステルから腐食性が強い物質を用いることなく
高い選択率と高い収率でフェノール類のO−アセチル化
物を製造する方法が提供できる。
【0021】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は、これらに限定されるものではな
い。実施例において反応後に残存した原料および生成物
は、ガスクロマトグラフィー質量分析装置HP−689
0(GC:ヒューレット・パッカード製)−HP−59
73(MS:ヒューレット・パッカード製)を用いて同
定し、FID(水素炎イオン化検出器)が付属している
ガスクロマトグラフィー装置GC−353B(ジーエル
サイエンス製)を用いて定量分析を行った。
説明するが、本発明は、これらに限定されるものではな
い。実施例において反応後に残存した原料および生成物
は、ガスクロマトグラフィー質量分析装置HP−689
0(GC:ヒューレット・パッカード製)−HP−59
73(MS:ヒューレット・パッカード製)を用いて同
定し、FID(水素炎イオン化検出器)が付属している
ガスクロマトグラフィー装置GC−353B(ジーエル
サイエンス製)を用いて定量分析を行った。
【0022】転化率は、(転化率)={1−(反応液中
に未反応で残存した原料のクロマトグラフの面積)/
(反応液中に未反応で残存した原料および全反応生成物
のクロマトグラフの面積の和)}×100(%)の式を
用いて計算した。また、選択率は、(選択率)={(特
定の反応生成物のガスクロマトグラフの面積)/(全反
応生成物のガスクロマトグラフの面積の和)}×100
(%)の式を用いて計算した。
に未反応で残存した原料のクロマトグラフの面積)/
(反応液中に未反応で残存した原料および全反応生成物
のクロマトグラフの面積の和)}×100(%)の式を
用いて計算した。また、選択率は、(選択率)={(特
定の反応生成物のガスクロマトグラフの面積)/(全反
応生成物のガスクロマトグラフの面積の和)}×100
(%)の式を用いて計算した。
【0023】実施例1 フェノール(和光純薬製、試薬特級)を0.204gと
酢酸メチル(和光純薬製、試薬特級)を1.511g
((酢酸メチル)/(フェノール)モル比9)とをオー
トクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml、圧力
計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇温し
反応を開始した。30分後オートクレーブを急冷し、室
温(約25℃)に戻った後に反応液をオートクレーブか
ら取り出した。上記の方法により定量したところフェノ
ールの転化率は26モル%で、酢酸フェニルの選択率は
73モル%であった。酢酸フェニルの収率(転化率×選
択率)は19モル%であった。また、副生物としてアニ
ソールが選択率14モル%で生成した。
酢酸メチル(和光純薬製、試薬特級)を1.511g
((酢酸メチル)/(フェノール)モル比9)とをオー
トクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml、圧力
計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇温し
反応を開始した。30分後オートクレーブを急冷し、室
温(約25℃)に戻った後に反応液をオートクレーブか
ら取り出した。上記の方法により定量したところフェノ
ールの転化率は26モル%で、酢酸フェニルの選択率は
73モル%であった。酢酸フェニルの収率(転化率×選
択率)は19モル%であった。また、副生物としてアニ
ソールが選択率14モル%で生成した。
【0024】本オートクレーブには圧力計が付属しない
ので、反応中の圧力を推定(圧力計を取付けるとオート
クレーブの内容積が少し増加するため値が僅かにズレる
ので推定値しか得られない)するため、以下の実験を行
った。同一のオートクレーブに圧力計を付け、同量のフ
ェノールと酢酸メチルを仕込み、サンドバスにて400
℃まで昇温して、圧力を測定した。圧力の値は6MPa
であり、反応中の圧力も6MPaと推定された。
ので、反応中の圧力を推定(圧力計を取付けるとオート
クレーブの内容積が少し増加するため値が僅かにズレる
ので推定値しか得られない)するため、以下の実験を行
った。同一のオートクレーブに圧力計を付け、同量のフ
ェノールと酢酸メチルを仕込み、サンドバスにて400
℃まで昇温して、圧力を測定した。圧力の値は6MPa
であり、反応中の圧力も6MPaと推定された。
【0025】実施例2 フェノールを0.210gと酢酸メチルを1.511g
((酢酸メチル)/(フェノール)モル比9)と、酸化
ストロンチウム(SrO)(和光純薬製試薬、純度99
%)を15.1mgとをオートクレーブ(SUS316
製、内容積4.5ml、圧力計なし)に仕込み、サンド
バスにて400℃まで昇温し反応を開始した。30分後
オートクレーブを急冷し、室温(約25℃)に戻った後
に反応液をオートクレーブから取り出した。上記の方法
により定量したところフェノールの転化率は28モル%
で、酢酸フェニルの選択率は93モル%であった。酢酸
フェニルの収率は26モル%であった。また、副生物と
してアニソールが選択率2モル%で生成した。反応中の
圧力も6MPaと推定された。
((酢酸メチル)/(フェノール)モル比9)と、酸化
ストロンチウム(SrO)(和光純薬製試薬、純度99
%)を15.1mgとをオートクレーブ(SUS316
製、内容積4.5ml、圧力計なし)に仕込み、サンド
バスにて400℃まで昇温し反応を開始した。30分後
オートクレーブを急冷し、室温(約25℃)に戻った後
に反応液をオートクレーブから取り出した。上記の方法
により定量したところフェノールの転化率は28モル%
で、酢酸フェニルの選択率は93モル%であった。酢酸
フェニルの収率は26モル%であった。また、副生物と
してアニソールが選択率2モル%で生成した。反応中の
圧力も6MPaと推定された。
【0026】比較例1 フェノールを0.039gと酢酸メチルを0.310g
((酢酸メチル)/(フェノール)モル比10)と、酸
化ストロンチウム(SrO)を4.6mgとをオートク
レーブ(SUS316製、内容積4.5ml、圧力計な
し)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇温し反応
を開始した。30分後オートクレーブを急冷し、室温
(約25℃)に戻った後に反応液をオートクレーブから
取り出した。上記の方法により定量したところフェノー
ルの転化率は31モル%で、酢酸フェニルの選択率は4
2モル%であった。酢酸フェニルの収率は13モル%で
あった。また、副生物としてアニソールが選択率53モ
ル%で生成した。
((酢酸メチル)/(フェノール)モル比10)と、酸
化ストロンチウム(SrO)を4.6mgとをオートク
レーブ(SUS316製、内容積4.5ml、圧力計な
し)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇温し反応
を開始した。30分後オートクレーブを急冷し、室温
(約25℃)に戻った後に反応液をオートクレーブから
取り出した。上記の方法により定量したところフェノー
ルの転化率は31モル%で、酢酸フェニルの選択率は4
2モル%であった。酢酸フェニルの収率は13モル%で
あった。また、副生物としてアニソールが選択率53モ
ル%で生成した。
【0027】本オートクレーブには、圧力計が付属しな
いため、反応中の圧力を推定するため、下記の実験を行
った。すなわち、同一のオートクレーブに圧力計を付
け、同量のフェノールと酢酸メチルを仕込、サンドバス
にて400℃まで昇温して、圧力を測定した。圧力は1
MPaであったので反応中の圧力の推定値は1MPaで
あり、この反応は超臨界状態では行われなかった。
いため、反応中の圧力を推定するため、下記の実験を行
った。すなわち、同一のオートクレーブに圧力計を付
け、同量のフェノールと酢酸メチルを仕込、サンドバス
にて400℃まで昇温して、圧力を測定した。圧力は1
MPaであったので反応中の圧力の推定値は1MPaで
あり、この反応は超臨界状態では行われなかった。
【0028】比較例1と実施例2はフェノールと酢酸メ
チル、酸化ストロンチウムの仕込み比と温度、反応時間
はほぼ同じで、圧力を変えて反応を行い、気相条件と超
臨界条件での反応性を比較した。その結果、選択率を比
較すると、比較例1では、酢酸フェニルの選択率は42
モル%だったのが、実施例2では、酢酸フェニルの選択
率が93モル%になり、気相条件よりも超臨界条件で行
った方が、O−アセチル化が選択的に進行したといえ
る。
チル、酸化ストロンチウムの仕込み比と温度、反応時間
はほぼ同じで、圧力を変えて反応を行い、気相条件と超
臨界条件での反応性を比較した。その結果、選択率を比
較すると、比較例1では、酢酸フェニルの選択率は42
モル%だったのが、実施例2では、酢酸フェニルの選択
率が93モル%になり、気相条件よりも超臨界条件で行
った方が、O−アセチル化が選択的に進行したといえ
る。
【0029】
【発明の効果】本発明の方法によれば、フェノール類と
酢酸エステルからフェノール類のO−アセチル化物を、
腐食性が強い原料を用いることなく、高い選択率と高い
収率で製造することができる。
酢酸エステルからフェノール類のO−アセチル化物を、
腐食性が強い原料を用いることなく、高い選択率と高い
収率で製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 BA02 BA05 BA06 BA07 BA08 BA09 BA10 BA11 BA12 BA14 BA16 BA19 BA21 BA25 BA30 BC10 BC11 4H039 CA66 CD10 CD40 CE10
Claims (3)
- 【請求項1】一般式(1) 【化1】 ………(1) [式中、R1、R2、R3、R4及びR5は,それぞれ独立
に、水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖または分岐の
アルキル基を表す。]で示されるフェノール類と、酢酸
エステルとを該酢酸エステルが超臨界状態になる条件下
で反応させることを特徴とするフェノール類のO−アセ
チル化物の製造方法。 - 【請求項2】フェノール類がフェノールである請求項1
記載のフェノール類のO−アセチル化物の製造方法。 - 【請求項3】触媒として金属酸化物を用いる請求項1ま
たは2に記載のフェノール類のO−アセチル化物の製造
方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000299316A JP2002105019A (ja) | 2000-09-29 | 2000-09-29 | フェノール類のo−アセチル化物の製造方法 |
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JP2000299316A JP2002105019A (ja) | 2000-09-29 | 2000-09-29 | フェノール類のo−アセチル化物の製造方法 |
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Country | Link |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007210911A (ja) * | 2006-02-07 | 2007-08-23 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | ポリアシル化合物の製造法とその装置 |
JP2007210910A (ja) * | 2006-02-07 | 2007-08-23 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | アシル化合物の製造法とその装置 |
-
2000
- 2000-09-29 JP JP2000299316A patent/JP2002105019A/ja active Pending
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