JP2002104514A - 密封包装体 - Google Patents
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Abstract
封されていたか否かを容易に確認できるとともに、極め
て高い防湿性を有する包装体を提供することである。 【解決手段】 対向する第1および第2のシート壁を、
その間に密封された収容空間を設けて、互いに熱接着し
てなり、上記第1シート壁は、基材層の内面側にオレフ
ィン系樹脂層を積層して構成され、上記第2シート壁
は、基材層の内面側に積層されたオレフィン系樹脂層の
上に易剥離層が積層されてなり、当該易剥離層は、オレ
フィン系樹脂とビニル単量体から構成される改質オレフ
ィン系樹脂を含有してなる密封包装体であって、上記各
基材層の内面側に積層されたオレフィン系樹脂が平均密
度0.920〜0.970のポリエチレンであることを特徴とす
る、密封包装体。
Description
サ等の包装に使用する包装体に関する。さらに詳しく
は、開け易くて、密封が達成されていたという事実を簡
単に確認できるとともに、極めて高い防湿性を有する包
装体に関する。
血糖値測定用センサの包装体1を示す平面図である。包
装体1は、対向する2枚のシート壁1aおよび1bの間
に、細長い平板状の血糖値測定用センサ11を、挟み込む
ようにして包装する平坦かつ長方形の形状をなしてい
る。2枚のシート壁1aおよび1bは、血糖値測定用セ
ンサ11を包囲する熱接着部2によって互いに連結されて
いる。また、熱接着部2の一部2aが包装体内方に向か
って延在し、包装体1の内部空間を互いに連通する2つ
の小部屋に分けている。大きい方の小部屋には上記血糖
値測定用センサ11が収容されており、小さい方の小部屋
にはシリカゲル等の乾燥剤12が収容されている。
使用する。すなわち、図1および2中の右側領域に設け
た未接着部分5を手で引っ張ることで包装体1の一部を
開封してセンサ11の一部を露出させ、当該センサーを測
定装置(図示せず)にセットした上、そこに測定対象で
ある血液を付着させて、血糖値を測定する。
おいて、比較的小さな力で容易に開封できるとともに、
確実に密封がされているか否かを容易に確認できる包装
体を提案した(特願2000−70236号)。しかし
ながら、該包装体には、湿気による影響を受けやすい血
糖値測定用センサが収納されるが、包装体自体の防湿性
が十分ではないという問題があった。
解決すべき技術的課題は、比較的小さな力で開封でき、
確実に密封されていたか否かを容易に確認できるととも
に、極めて高い防湿性を有する包装体を提供することで
ある。
効に解決するために創案されたものであって、以下の特
徴を備えた包装体を提供するものである。
1および第2のシート壁を、その間に密封された収容空
間を設けて、互いに熱接着してなり、上記第1シート壁
は、基材層の内面側にオレフィン系樹脂層を積層して構
成され、上記第2シート壁は、基材層の内面側に積層さ
れたオレフィン系樹脂層の上に易剥離層が積層されてな
り、当該易剥離層は、オレフィン系樹脂とビニル単量体
から構成される改質オレフィン系樹脂を含有してなる密
封包装体であって、上記各基材層の内面側に積層された
オレフィン系樹脂が平均密度0.920〜0.970のポリエチレ
ンであることを特徴とする密封包装体である。このよう
に構成することにより、基材層の内面側に積層されたオ
レフィン系樹脂の断面を通しての吸湿を少なくすること
ができるため、防湿性の高い密封包装体とすることがで
きる。また、易剥離層の存在により、開封時に要する力
が低減されるのは勿論であるが、それに加えて、易剥離
層が片方のシート壁にのみ設けられているため、当該包
装体が少なくとも製造初期において確実に密封されてい
たことが目視で簡単に確認することができる。即ち、熱
接着が達成されていた領域については、それを引き剥が
すことにより、易剥離層が他方側のシート壁に転写さ
れ、逆に、熱接着領域内にもし接着不良の箇所があれ
ば、その部分については易剥離層の転写が行われず、
「他方のシート壁の基材層」と「そこに転写された易剥
離層」とのコントラストによって密封を確認できる。
に使用する材料は、目視でのコントラスト観察により上
記転写の有無を確認できるものでありさえすれば、特に
限定されるものではないが、例示として、「白色の易剥
離層」と「金属色の基材層」とを採用し、そのコントラ
ストを利用することが好ましい。
側に金属薄膜層を有する基材層」と「基材層の内面側に
積層された低密度ポリエチレン樹脂等の透明のオレフィ
ン系樹脂層」で構成する。そして、第2シート壁は、上
記第1シート壁と同じ構成のシート壁のオレフィン系樹
脂層の内面側に白色の易剥離層を積層して構成する。こ
の場合の易剥離層としては、オレフィン系樹脂とビニル
単量体から構成される改質オレフィン系樹脂を含有して
なるものが好ましく、さらに具体的には、オレフィン系
樹脂55〜75重量%とスチレン単量体45〜25重量%とをグ
ラフト重合して得られる改質オレフィン系樹脂を含有し
てなるものが好ましい。この改質オレフィン系樹脂を含
有してなる易剥離層を採用した場合には、両シート壁を
低温かつ高速で熱接着して密封包装体を製造できるとい
うメリットがある。
ニウム箔またはアルミニウム蒸着薄膜」が考えられる。
オレフィン系樹脂層が存在することとなる。このオレフ
ィン系樹脂層は、易剥離層との接着性を保つために必要
となるものであるが、上述のようにこの層は透明である
ため、易剥離層と基材層との間のコントラストが損なわ
れることはない。
において包装体全周に渡って「抜け」のない完全な密封
が達成されていたか否かを目視で簡単に確認できるの
で、密封に対する信頼性を高めるための出荷前の抜取り
検査を、簡単かつ迅速に行うことができる。また、金属
薄膜層とオレフィン系樹脂層とが中間樹脂層を介して積
層されている構成とすることにより、包装体自体の強度
や耐突き刺し性に優れた包装体とすることができ、さら
に中間層の内面に金属蒸着層または金属酸化物蒸着層を
形成したものとすることにより、極めて高い防湿性を有
する密封包装体とすることができる。なお、本発明にお
いては易剥離層を設けることによって開封時に要する力
を低減しているが、その開封強度は、300〜800g/15mm
であることが好ましい。
域の外周縁に沿って狭幅の熱プレス部が形成され、熱プ
レス部における易剥離層の厚さが薄くされた構成とする
ことにより、易剥離層の断面を通しての吸湿を少なくす
ることができるため、さらに防湿性の高い密封包装体と
することができる。
体を添付の図面(図2〜図6)を参照して以下に詳細に
説明する。図3は、本発明の包装体20を示す平面図であ
って、図1に対応するものである。本発明の包装体は、
当該包装体を構成するシート壁の層構造に特徴を有する
ものであって、熱接着領域の配置位置等については特に
限定されるものではない。したがって、図3は図1と変
わるところはない。
あって、包装体20を構成する第1シート壁30および第2
シート壁40の層構造を示すものである。図4(a)は両シ
ート壁が熱接着された状態を、図4(b)は両シート壁を
互いに引き剥がした後の状態を、それぞれ示している。
図中下方側に位置する第1シート壁30は、基材層35の内
面側(包装体内部に位置する側)にオレフィン系樹脂層33
を積層して構成されるものである。第2シート壁40は、
第1シート壁30と同じ構成のシート壁に対して易剥離層
48を追加した構成となっている。オレフィン系樹脂層33
自体も接着性を有するので、易剥離層48を有しない第1
シート壁30同士を熱接着して包装体を構成することもで
きる。そのような包装体は従来より知られているが、既
に説明したように、開封時に大きな力を要することとな
る。本発明においては、易剥離層を設けることによって
開封時に必要となる力を小さくしている。このこと自体
は従来から知られているが、本発明ではそれに止まら
ず、この易剥離層を片方のシート壁にのみ設け、この易
剥離層および基材層の材料を適切に選択することによ
り、目視でのコントラスト観察による密封確認を可能と
している。
接着領域21においてのみ互いに連結している。互いに連
結された第1および第2のシート壁を引き剥がすと、熱
接着領域21に存在する易剥離層48が凝集破壊を起こし、
その一部48aが第1シート壁のオレフィン系樹脂層33上
に転写される(図4(b)参照)。つまり、少なくとも初期
において確実に熱接着が行われていた領域については、
それを引き剥がすことにより、易剥離層48が他方側のシ
ート壁に転写される。逆に考えると、熱接着領域21内に
もし接着不良の箇所があれば、その部分については易剥
離層48の転写が行われることはない。本発明は、基材層
35と易剥離層48とのコントラストを利用することによ
り、この転写の有無を目視にて容易に確認できるように
している。
40を互いに引き剥がした後においては、第1シート壁30
のオレフィン系樹脂層33の表面上で、熱接着が達成され
ていた部分にのみ易剥離層48aが転写されることとな
る。したがって、図3に示した熱接着領域21の全体に渡
って上記転写が確認された場合には、包装体の密封が完
全に行われていたことが確認できる。なお、易剥離層48
aと基材層35との間にはオレフィン系樹脂層33が存在し
ているが、このオレフィン系樹脂層は透明であるため、
易剥離層48aと基材層35との間のコントラストに影響を
与えるものではない。このオレフィン系樹脂層33は、易
剥離層48の接着性を確保するために設けられたものであ
る。
は、互いのコントラストを利用して易剥離層の存在を目
視確認できるものであれば、その材料が特に限定される
ものではない。ただ、特開平10-202810号公報(三菱化学
株式会社)に開示されたような改質オレフィン系重合体
が本発明において使用する易剥離層として極めて好まし
いことが分かった。これらの改質オレフィン系樹脂が特
に本発明に適している理由は、当該樹脂が白色を呈する
ため金属色に対するコントラストが明瞭である上、易剥
離性(ピーラブル特性)、ヒートシール温度の変動に対す
るヒートシール強度の安定性等が優れているからであ
る。
離層48は、「シールバーによる熱融着時の加熱温度(ヒ
ートシール温度)の変動に対して、そのヒートシール強
度の変動が僅かである」という有利な特性を備えてい
る。図5は、この有利な特性を示すものである。図中、
折線Aは易剥離層48のヒートシール特性を示すものであ
り、折線Bは未改質のエチレン酢酸ビニル共重合体(E
VA)で構成される剥離層のヒートシール特性を示して
いる。折線Bにおいては、ヒートシール温度の上昇に伴
いシール強度が急激に上昇しており、ある一定のシール
強度を得るためには、シール温度を一定にする必要があ
る。それに対して、上記改質オレフィン系樹脂を含有す
る易剥離層48は、必要とされるシール強度に対応するヒ
ートシール温度幅が広くなっており、ヒートシール温度
の変動に対して、ある一定のシール強度を得ることがで
きる。なお、このグラフの縦軸のヒートシール強度は、
ヒートシール層について15mm幅のストリップ状のサンプ
ルをとり、これを300mm/分の速度で引き剥がすのに必要
な最大荷重をもって表示している。
重合体としては、オレフィン系樹脂とビニル単量体から
形成されるものであって、具体的には、オレフィン系樹
脂20〜80重量%、好ましくは55〜75重量%、ビニル単量
体80〜20重量%、好ましくは45〜25重量%をグラフト反
応条件に付して得られるものである。ビニル単量体が80
重量%を超えるとシール強度が弱くなり必要なシール強
度が得られなくなり、またオレフィン系樹脂が80重量%
を超えるとシール強度が強くなり開封が容易なシール強
度が得られず、且つ、開封時に剥離層の糸引き現象、即
ち、開封の際に剥離層が糸状に引かれて破壊し見栄えが
悪くなる現象が生じやすく、内容物の取出しに悪影響を
及ぼす。また、改質オレフィン系重合体含有樹脂組成物
中のオレフィン系樹脂含量を55〜75重量%、ビニル単量
体含量を45〜25重量%とすることにより、温度依存性の
少ない安定したシール強度を保持するとともに、良好な
易開封性が得られる。また、この改質オレフィン系重合
体を未改質のオレフィン系重合体で希釈し、ビニル単量
体含有量が20重量%以上、好ましくは25重量%以上、特
に好ましくは35重量%以上としたものであってもよい。
に使用されるオレフィン系樹脂としては、エチレン、プ
ロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、3-メチル-1-ブ
テン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘプテン、1-オク
テン等の炭素数2〜12、好ましくは2〜8程度のオレフ
ィンの単独重合体又は2種以上の上記オレフィンの共重
合体、ないしは上記オレフィンと非共役ジエン、ビニル
エステル、不飽和有機酸又はその誘導体、ビニル有機シ
ラン等との共重合体等を挙げることができる。これらの
共重合体は、ランダム、ブロック、グラフトのいずれの
どのような結合様式のものでもよく、樹脂状あるいはエ
ラストマー状のものであってもかまわない。これらオレ
フィン系重合体は、2種以上を混合して用いることもで
きる。
度、中密度、低密度及び直鎖状低密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ1-ブテン、ポリ1-ヘキセン、ポリ
(3-メチル-1-ブテン)、ポリ(4-メチル-1-ペンテ
ン)、ポリ1-ヘプテン、ポリ1-オクテン、エチレン・プ
ロピレン共重合体(ランダム、ブロック)、エチレン・1-
ブテン共重合体、エチレン・1-ヘキセン共重合体、エチ
レン・1-オクテン共重合体、エチレン・プロピレン・1-
ブテンランダム共重合体、エチレン・非共役ジエン共重
合体、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体(非
共役ジエンの具体例としては、ジシクロペンタジエン、
1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、
7-メチル-1,6-オクタジエン、1,9-デカジエン等を
挙げることができる。)、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、エチレン・ビニルトリメトキシシラン共重合体、無
水マレイン酸グラフトポリエチレン、エチレン・アクリ
ル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重
合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレ
ン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合
体、エチレン・アクリル酸・アクリル酸メチル共重合体、
エチレン・メタクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体等
が代表的なものとして挙げることができる。これらの中
でも、低密度ポリエチレン等のポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン・プロピレン共重合体を使用すること
が熱安定性の点で好ましい。
に使用されるビニル単量体は、特に限定されるものでは
ないが、具体的には、スチレン、2-メチルスチレン、
3-メチルスチレン、4-メチルスチレン、ジメチルスチ
レン、クロロスチレン等の不飽和芳香族単量体;酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、メチ
ルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルア
クリレート、n-ブチルアクリレート、sec-ブチルア
クリレート、ドデシルアクリレート、2-エチルヘキシ
ルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアク
リレート等のアクリル酸エステル類、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、n-ブチルメタクリレー
ト、sec-ブチルメタクリレート、デシルメタクリレ
ート、2-エチルヘキシルメタクリレート、グリシジル
メタクリレート等のメタクリル酸エステル類;アクリル
酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸ジメチ
ル、マレイン酸ジ(2-エチルヘキシル)等の不飽和有機
酸;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和
ニトリル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン等の不飽和モ
ノないしジハライド等が挙げられる。これらの中でも不
飽和芳香族単量体、メタクリル酸エステル類を使用する
ことが好ましく、特に好ましくは、スチレン、メチルメ
タクリレートを使用することが、改質が容易な点から好
ましい。
48は、このような改質オレフィン系樹脂層を含有するも
のである。各シート壁30、40の層構造をさらに詳しく以
下に説明する。各シート壁30、40の内面側に積層される
オレフィン系樹脂層33、43に使用するオレフィン系樹脂
としては、高密度、中密度、低密度及び直鎖状低密度ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリ1-ブテン、ポリ1-
ヘキセン、ポリ(3-メチル-1-ブテン)、ポリ(4-メチ
ル-1-ペンテン)、ポリ1-ヘプテン、ポリ1-オクテ
ン、エチレン・プロピレン共重合体(ランダム、ブロッ
ク)、エチレン・1-ブテン共重合体、エチレン・1-ヘキ
セン共重合体、エチレン・1-オクテン共重合体、エチレ
ン・プロピレン・1-ブテンランダム共重合体、エチレン・
非共役ジエン共重合体、エチレン・プロピレン・非共役ジ
エン共重合体(非共役ジエンの具体例としては、ジシク
ロペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,
4-ヘキサジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、1,
9-デカジエン等を挙げることができる。)、エチレン・
酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルトリメトキシシ
ラン共重合体、無水マレイン酸グラフトポリエチレン、
エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリ
ル酸エチル共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共
重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタ
クリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸・アクリル酸メ
チル共重合体、エチレン・メタクリル酸・メタクリル酸メ
チル共重合体等を挙げることができる。これらの中で
も、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンが
低温でのヒートシール性が良好であり好ましい。
る影響を受けやすい血糖値測定用センサ等が収納される
ため、包装体自体に極めて高い防湿性が要求される。そ
のため、本発明の密封包装体は、第1シート壁及び第2
シート壁の各基材層の内面側に積層されたオレフィン系
樹脂が、平均密度が0.920〜0.970のポリエチレンである
ことが好ましい。平均密度が0.920より小さいポリエチ
レンでは水蒸気バリヤー性が低下し包装体自体の防湿性
が悪くなり、平均密度が0,970より大きいポリエチレン
では押し出し製膜性が悪くなるとともに、製袋時の熱接
着温度が高くなるため好ましくない。具体的には、低密
度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン単独もしくはこれら樹
脂を含んだ積層体である。なお、易剥離層48との低温熱
接着性を考慮すると、易剥離層48と接する側には易剥離
層48と接しない層よりも密度の低い樹脂を積層したもの
が好ましい。例えば、 LLDPE(0.915)/LLDPE(0.930)/LLD
PE(0.930)、 LLDPE(0.908)/LLDPE(0.930)/LLDPE(0.93
0)、 LLDPE(0.915)/LLDPE(0.930)/LLDPE(0.930)などで
ある。
薄膜層32,42としては、アルミニウム箔、二軸延伸ポリ
プロピレン、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート等の
二軸延伸フィルムにアルミニウムを蒸着したもの等を挙
げることができる。
内面に印刷が設けられたポリエチレンテレフタレート層
31とアルミニウム層32とから構成する。したがって、ア
ルミニウム層32の金属色と易剥離層48の白色との間のコ
ントラストにより、密封を確認することができる。この
実施形態では、第2シート壁40として、第1シート壁30
と同じ構成のシート壁に対して易剥離層48を追加したも
のを採用している。すなわち、第2シート壁40は、内面
に印刷が設けられたポリエチレンテレフタレート層41と
アルミニウム層42とからなる基材層45の内面側にオレフ
ィン系樹脂層43を積層し、さらにその内面側に易剥離層
48を積層して構成されている。しかしながら、上述の説
明から分かるように、易剥離層48とのコントラストを得
るために利用されるアルミニウム層は、第1シート壁30
側に設けたアルミニウム層32だけであるから、その意味
においては、第2シート壁40側のアルミニウム層42は必
ずしも必要ではない。
ストを得るためだけでなく包装体の防湿性を高める意味
において重要な機能を果たしているが、少なくとも第2
シート40側のアルミニウム層42は、上記理由から、同等
の防湿性を確保できる他の材料で代用することも可能で
ある。
を利用した上記転写の有無(熱接着の良否)の確認を説明
する概略図であって、第2シート壁40から引き剥がした
後の第1シート壁内表面を示している。図6(a)は熱接
着が良好であったことが確認できた場合を、図6(b)は
熱接着領域の一部に抜けが生じていたことが確認された
場合を、それぞれ示している。
フィン系樹脂層33(図4参照)を通して観察されるアルミ
ニウム層32である。斜線は当該アルミニウム層の金属色
を表したものである。図6(a)においては、図3中の熱
接着領域21に対応する全領域に白色の易剥離層48aが転
写されており、これは、熱接着が完全に行われていた
(密封が完全に行われていた)ことを示している。そし
て、「全領域に易剥離層が転写されているという事実」
は、「アルミニウム層32の金属色」と「転写した白色の
易剥離層48a」とのコントラストにより目視で簡単に確
認できる。
の一部に抜け49が生じており、熱接着が完全でなかった
場合を示している。この場合は、抜け49に対応する位置
においては易剥離層の転写が行われていないので、その
部分では、白色の易剥離層48aが切断され、そこには、
その下方に存在する金属色のアルミニウム層32が目視で
簡単に確認できる。
とも製造初期において包装体全周に渡って「抜け」のな
い完全な密封が達成されていたか否かを目視で簡単に確
認できるので、出荷前の抜取り検査を簡単かつ迅速に行
うができる。なお、既に説明したように、易剥離層48の
ヒートシール強度は上記改質オレフィン系樹脂層に加え
るビニル単量体の割合を変えることで変更することがで
きるが、その開封強度が300〜800g/15mmとなるように
設定することが好ましい。
利用したシール構造は、以上に説明したように、血糖値
測定用センサに使用する密封包装体に適用するのに極め
て適しているが、それ以外の用途の可能性もある。例え
ば、良好な易剥離層特性が要求されるものとしてカップ
麺等の包装容器が考えられるが、カップ麺の包装容器に
おいて、出荷前の密封確認が必要となるような事情が生
じた場合には、カップの容器本体またはシート蓋のいず
れか一方の接着面に上記易剥離層を設けることによっ
て、上記と同様に目視で簡単に密封確認を行うことがで
きることとなる。
は、裏面にアルミ箔等の金属色が位置することが一般的
であるため、カップ容器本体側に上記易剥離層を設け、
該易剥離層が蓋材側へと転写することによって、上記と
同様に目視にて密封確認を行うこととなる。
て、図7及び図8を参照して説明する。図7は、第2実
施形態の包装体を示す平面図であり、図8は、図7にお
ける8−8線断面図である。第2実施形態の包装体で
は、第1及び第2シート壁のオレフィン系樹脂層と基材
層とを中間樹脂層を介して積層し、さらに熱接着領域21
の外周縁に、熱プレスにより易剥離層48の厚みを60〜
70%薄くした熱プレス部22を設けている。このように中
間樹脂層を積層することにより包装体自体の強度や耐突
刺し性をもたせることができ、熱接着領域21の断面を通
しての吸湿は熱プレス部22を形成しない場合と比較して
60〜70%の吸湿に抑えることができ、防湿性の高い包装
体とすることができる。中間樹脂層としては、例えば2
軸延伸ポリエチレンテレフタレート、2軸延伸ナイロ
ン、2軸延伸ポリプロピレン等である。また、より高い
防湿性が必要な場合には、それらの内面にアルミニウム
等の金属からなる蒸着層、酸化珪素、酸化アルミニウム
等の金属酸化物からなる蒸着層を形成すればよい。上記
熱プレス部22を形成する方法としては熱接着領域21を形
成した後に熱接着領域21の外周縁に沿って狭い幅の熱板
によりプレスする方法や、熱接着領域21を形成するため
の熱板の外周を一定幅で凸状とした形状の熱板により熱
シールする方法等挙げることができる。
体に用いられる、第1シート壁30としては、例えば、LL
DPE(0.915)/LLDPE(0.930)/LLDPE(0.930)/ドライラミネ
ーション(DL)/2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PE
T)/DL/アルミニウム箔(AL)/DL/印刷/PET、LLDPE(0.908)
/LLDPE(0.930)/LLDPE(0.930)/DL/酸化珪素蒸着/PET/DL/
AL/DL/印刷/PET、LLDPE(0.915)/LLDPE(0.925)/LLDPE(0.
925)/DL/アルミニウム蒸着/PET/DL/AL/DL/印刷/PET、LL
DPE(0.915)/LLDPE(0.930)/LLDPE(0.930)/DL/酸化珪素蒸
着/2軸延伸ナイロン(ON)/DL/AL/DL/印刷/PETなどであ
り、第2シート壁40としては、易剥離性樹脂/PE(0.933)
/PET/DL/AL/DL/印刷/PET、易剥離性樹脂/PE(0.928)/ア
ルミニウム蒸着/PET/DL/AL/DL/印刷/PET、易剥離性樹脂
/PE(0.928)/酸化珪素蒸着/PET/DL/AL/DL/印刷/PETなど
である。
面図である。
面図であって、図1に対応するものである。
フである。
写の有無の確認を説明する概略図である。
面図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 対向する第1および第2のシート壁(3
0、40)を、その間に密封された収容空間を設けて、互い
に熱接着してなり、上記第1シート壁(30)は、基材層(3
5)の内面側にオレフィン系樹脂層(33)を積層して構成さ
れ、上記第2シート壁(40)は、基材層(45)の内面側に積
層されたオレフィン系樹脂層(43)の上に易剥離層(48)が
積層されてなり、当該易剥離層(48)は、オレフィン系樹
脂とビニル単量体から構成される改質オレフィン系樹脂
を含有してなる密封包装体であって、 上記各基材層(35、45)の内面側に積層されたオレフィン
系樹脂(33、43)が平均密度0.920〜0.970のポリエチレン
であることを特徴とする、密封包装体。 - 【請求項2】 上記改質オレフィン系樹脂は、オレフィ
ン系樹脂55〜75重量%とスチレン単量体45〜25重量%と
をグラフト重合して得られることを特徴とする、請求項
1記載の密封包装体。 - 【請求項3】 上記各基材層(35、45)の内面が金属薄膜
層(32、42)で構成されていることを特徴とする、請求項
1または2記載の密封包装体。 - 【請求項4】 上記金属薄膜層(32、42)がアルミニウム
箔またはアルミニウム蒸着薄膜からなることを特徴とす
る、請求項3記載の密封包装体。 - 【請求項5】 上記金属薄膜層(32、42)と上記オレフィ
ン系樹脂層(33、43)とが中間樹脂層(36、46)を介して積
層されていることを特徴とする、請求項3または4記載
の密封包装体。 - 【請求項6】 上記中間樹脂層(36、46)が、金属蒸着層
または金属酸化物蒸着層を有する樹脂であることを特徴
とする、請求項5記載の密封包装体。 - 【請求項7】 開封強度が300〜800g/15mmであること
を特徴とする、請求項1〜6のいずれか1つに記載の密
封包装体。 - 【請求項8】 上記熱接着された熱接着領域(21)の外周
縁に沿って狭幅の熱プレス部(22)が形成され、前記熱プ
レス部(22)における前記易剥離層(48)の厚さが薄くされ
たことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか記載の密
封包装体。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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