JP2002101863A - 球形果実等の洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイカのような球形果実野菜類の洗浄装置に
関し、ブラシ接触洗浄に際しても表面損傷等を少なくし
ようとする。 【解決手段】 移送方向前後の駆動スプロケット１０、
従動スプロケット１１間に巻回する左右のチェン１３を
介して移送用ローラ１４，１４…を配設し、上記洗浄機
９の天井部から移送方向に沿わせて固定ブラシ１６，１
６…を垂下し、これら固定ブラシ１６，１６…夫々は、
球形果実同士が平行して前記ローラ１４，１４…面を移
動する際に形成される区間部を埋めるように、外側から
内側にかけて除々にブラシ長さを長く形成して断面Ｙ状
又はＶ条に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、スイカのような球形
果実野菜類の洗浄装置に関し、ブラシ接触洗浄に際して
も表面損傷等を少なくしようとする。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】選果コ
ンベアに供給する前に、整列移送の目的で果実の上側か
ら接触回転する規制ブラシを設ける形態が公知であるが
（実公平４−１８９７５号公報）、長い経路を通過する
際、隣り合う果実同士が接触し会い擦過傷を生じて商品
価値を低下させる恐れがある。

【０００３】

【課題を解決するための手段】このためこの発明は、次
の技術的手段を講じた。即ち、移送方向前後の駆動スプ
ロケット１０、従動スプロケット１１間に巻回する左右
のチェン１３を介して移送用ローラ１４，１４…を配設
し、上記洗浄機９の天井部から移送方向に沿わせて固定
ブラシ１６，１６…を垂下し、これら固定ブラシ１６，
１６…夫々は、球形果実同士が平行して前記ローラ１
４，１４…面を移動する際に形成される区間部を埋める
ように、外側から内側にかけて除々にブラシ長さを長く
形成して断面Ｙ状又はＶ条に形成してなる球形果実等の
洗浄装置の構成とする。

【０００４】

【発明の作用効果】上記の構成とすることにより、果実
は移送用ローラ１４，１４…上に載せられて移送される
間に該ローラの自・公転によりその表面がブラッシング
され洗浄される。なお、左右に平行して移送されるが、
各条はブラシ長さの短い部分の移送面が形成されるか
ら、左右隣接条への乗り移りは防止される。加えて、各
条間には固定ブラシ１６，１６…が垂下して設けられて
いるため、隣り合うスイカ同士が接触する虞れがなく、
接触過擦による損傷を防止できる。

【０００５】

【発明の実施の形態】この発明の一実施例を図面に基づ
き説明する。図３はスイカ等球形果実類選別施設の概要
を示すもので、荷受ライン１、等級選別部２、検出部
３、仕分け選別部４、箱詰部５、搬出部６等からなる。

【０００６】このうち、荷受ライン１には、順次荷受さ
れる球形果実類を整列し及び洗浄する洗浄機９を備え
る。即ち移送方向前後の駆動スプロケット１０、従動ス
プロケット１１、及び複数のテンションローラ１２，１
２間に巻回する左右のチェン１３には移送用ローラ１
４，１４…を前後間隔を詰めて配設している。これらロ
ーラ１４，１４…は、各支持軸１５，１５…が上記チェ
ン１３に取り付けられて公転する構成である。上記各ロ
ーラ１４は外周にブラシ材を巻装したブラシローラ形態
とされ、かつこのブラシは移送条数（図例では５条）に
合せて径小に形成した移送面を形成している。

【０００７】上記洗浄機９の天井部から移送方向に沿わ
せて固定ブラシ１６，１６…を垂下している。これら固
定ブラシ１６，１６…夫々は、球形果実同士が平行して
前記ローラ１４，１４…面を移動する際に形成される区
間部を埋めるように、外側から内側にかけて除々にブラ
シ長さを長く形成して断面Ｙ状又はＶ条に形成してな
る。なお、この固定ブラシ１６は、洗浄機９入り口から
出口に亘って形成されている。

【０００８】１７は、駆動スプロケット１０を連動する
駆動モータで、前記ローラ１４，１４…を公転すべく連
動する。１８は自転用スプロケット１９，１９…を駆動
する自転用モータである。なお、自転用スプロケット１
９は、中空軸２０を軸受２１を介して支持するメタル部
２２に固定して設けられ、これら自転用スプロケット１
９，１９…をチェン２３で連動連結し、自転用モータ１
８に連動しうる構成としている。このメタル部２２には
ブラシ筒２４端を嵌合固定するものである。

【０００９】上記洗浄機９を備える荷受コンベア２５の
終端側は、周回状の選別コンベア２６の等級選別部２を
のぞませている。即ち、荷受コンベア２５と選別コンベ
ア２６との間隔部に等級作業員を配し、荷受コンベア２
５の被選別物を選別コンベア２６に移し換える際に外観
の目視判定によって、秀又は優に選別し、選別コンベア
２２の２条に分かれて予め設定してある秀の条と、優の
条とに位置ずれさせながら被選別果実を載せるものであ
る。ここで、選別コンベア２６には順次空のトレー２
７，２７…が送り出されていて、作業員はこのトレー２
７に被選別果実を載せつつ等級判定し予め設定してある
上記等級位置に位置ずれさせる構成である。

【００１０】検出部３は、移送方向に沿って等級確認検
出を司る第１検出部３０と、色・傷検出カメラと形状検
出カメラとを備え外観品位及び階級検出を司る第２検出
部３１とからなる。このうち第１検出部３０は前記位置
ずれされたトレー２７の位置検出センサを備えて当該ト
レー２７が秀位置にあるか、優位置にあるかを判定して
制御部３２に位置出力するもので、制御部３２ではこの
出力を受けてトレー２７の順序とともに等級を記憶す
る。第１検出部３０の下手側にはトレー２７，２７…を
合流させる合流装置３３を備え、前記位置ずれされたト
レー２７は一列に整列され、第２検出部３１に入る構成
である。この第２検出部３１では、カメラによる色・傷
検出データ、及び直径データを出力する。制御部３２
は、第１検出部３０からの等級判定データ、第２検出部
３１からの外観による等級データにより、総合等級判定
を行い、第２検出部３１の階級データと共に当該被選別
果実の等・階級データをトレー２７の順序とともに記憶
する。

【００１１】仕分け選別部４は、少なくとも上記総合等
級判定数×階級数宛設けた仕分け部３４，３４…、各接
続される箱詰コンベア３５，３５…等からなり、上記制
御部３２からの分級指令信号を受けて各仕分け部３４の
搬送切替機構３６を作動する構成である。

【００１２】上記箱詰コンベア３５近傍には箱詰作業員
がおり、配函コンベア３７からの空箱に分級仕分けされ
た被選別果実ごとに箱詰めできる構成である。３８は製
品搬出コンベアで、搬送終端側には封函機３９を備え、
適宜製品搬出部に至る構成である。４０，４０…は空箱
を載せて作業するための詰台である。

【００１３】前記のように選別コンベア２６は周回状と
なっており、トレー２７に被選別果実を載せて分級する
選別側に対してリターン側には、上記箱詰コンベア３
５，３５…の終端を接続している。このため、箱詰コン
ベア３５から被選別果実を取り上げた後の空トレー２７
は順次このコンベア３５から選別コンベア２６に移され
選別始端の等級選別部２に戻される。なお、４１は被選
別果実を載せられないまま第１検出部３０を通過した空
トレー２７を選別コンベア２６のリターン側に戻すリタ
ーンコンベアである。上記のように、選別コンベア２６
から箱詰コンベア３５の如き引出しコンベアを接続し、
かつ該引出しコンベアの終端を選別コンベア２６始端側
へのリターン手段に接続することにより、引出しコンベ
アから被選別果実を取り上げた後の空トレーがそのまま
等級選別部に戻されて都合が良いものとなる。

【００１４】上例の作用について説明する。荷受ライン
１の荷受コンベア２５に被選別果実、例えばスイカを載
せて移送する。５条にて洗浄機９に供給されたスイカ
は、移送用ローラ１４，１４…上に載せられて移送され
る間に該ローラの自・公転によりその表面がブラッシン
グされ洗浄される。なお、左右に平行して移送される
が、各条はブラシ長さの短い部分の移送面が形成される
から、左右隣接条への乗り移りは防止される。加えて、
各条間には固定ブラシ１６，１６…が垂下して設けられ
ているため、隣り合うスイカ同士が接触する虞れがな
く、接触過擦による損傷を防止できる。

【００１５】洗浄工程を経たスイカは等級選別部３で等
級作業員により選別コンベア２６のトレー２７に１個宛
て移し換えられるが、目視判定で秀・優に選別され、秀
は予め定めた秀ラインに、優は優ラインに位置ずれさせ
て載せられる。次いで，検出部３に至り、外観品位と階
級検出とが行われ、制御部３２は先の位置ずれ情報と相
俟って、トレー２７上のスイカの等・階級を記憶する。

【００１６】上記制御部３２は、所定仕分け選別部４の
仕分け部３４に至ったトレー２７に分級指令信号を出力
する。この出力信号を受けて具体的には該当の搬送切替
機構３６が作動し、トレー２７を箱詰コンベア３５側に
切り替える。箱詰コンベア３５の箱詰作業員は所定の箱
内にスイカを手詰めするものである。箱詰された箱は製
品搬出コンベア３８に載せられ、所定搬出位置に搬出さ
れる。

【００１７】空トレー２７は箱詰コンベア３５の終端を
接続する選別コンベア２６復路行程に移って始端側に戻
される。従って、トレー２７を循環利用することができ
るためトレーの効率的利用が図れる上、設置面積を少な
くし得る。なお、リターンコンベア４１も同形態を採る
ものであるから、構成資材の共用化によってコストダウ
ンできる。本実施例のようにループ状循環型にすると駆
動手段を共通になし得るもので、この点でもコストダウ
ンできるが、仕分け選別部４終端と最終の箱詰コンベア
３５接続部までの迂回経路４２は省略してもよい。

【００１８】図５は選別コンベアの異なる例を示し，選
別コンベア４４の始端側では空トレーに被選別果実を等
級作業員が手載せして例えば秀・優・良の３段階に目視
判定し、所定の条に位置ずれさせる等級判定部４５を有
する。次いで第１検出部４６では、これら通過のトレー
４７がいずれの条、即ち秀、優又は良のどの等級に該当
するかを制御部４８に検出出力する。第１検出部４６の
通過後、選別コンベア４５は合流コンベア４９となり、
トレー４７を一列になす。このときの順序を制御部４８
は記憶できる構成である。

【００１９】上記一列に整列されたトレー４７は順に第
２検出部５０に入る。この第２検出部５０は表面の色・
傷検出及び直径等の階級検出が実行される。その検出結
果は制御部４８に出力される。第２検出部５０通過のト
レーは自動振分け装置５１によって元の秀，優又は良の
等級別選別ライン５２，５３，５４に復帰させるもので
ある。各選別ライン５２，５３，５４には適宜数の引出
しコンベア５５，５５…を接続し、所定に箱詰等がなさ
れる。上記自動振分け装置５１は、搬送スラットを、制
御部４８の第１検出部４６からの検出内容記憶に基づい
て左右に切替制御し、移送方向を左右に変更させなが
ら、等級別選別ライン５２〜５４のいずれかに接続しう
る構成である。

【００２０】図６は更に別の選別コンベア例を示し、選
別コンベア５６には、上例の選別コンベア４５と同形態
の目視判定による等級判定部５７、第１検出部５８を備
える。異なる点は、第１検出部５８から第２検出部５９
（構成は上記第２検出部５０に同じ）に至るまでの構成
である。第１検出部５８通過後も各等級ラインの移送を
継続し、移送方向を直交方向とした単条ライン（合流コ
ンベア）６０を設けて第２検出部５９を一列で通過させ
ようとする構成である。６１は自動振分け装置、６２〜
６４は等級別選別ラインを示す。

【００２１】上記のように、等級分けされた被選別果実
は第１検出部４６，５８以降で一旦合流コンベア４９，
６０にて合流され、第２検出部５０，５９の検出動作を
受け、その後等級区分に自動振分けされる構成であるか
ら、例えば目視判定による等級と、第２検出部５０，５
９での等級とを総合して判定し、自動振分けして等級別
ライン５２〜５４，６２〜６４に供給することができ
る。第２検出部５０，５９の等級評価を目視判定による
等級に加味する際の等級変更が容易となり、等級の総合
評価ラインとして効率を向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】洗浄機の正断面図である。

【図２】装置概要を示す平面図である。

【図３】洗浄機の側面図である。

【図４】ローラ一部断面図である。

【図５】異なる選別コンベア例を示す平面図である。

【図６】更に他の選別コンベア例を示す平面図である。

【符号の説明】

１…荷受ライン、２…等級選別部、３…検出部、４…仕
分け選別部、５…箱詰部、６…搬出部、９…洗浄機、１
０…駆動スプロケット、１１…従動スプロケット、１２
…テンションローラ、１３…チェン、１４…ローラ、１
５…支持軸、１６…固定ブラシ、１７…駆動モータ、１
８…自転用モータ、１９…自転用スプロケット、２０…
中空軸、２１…軸受、２２…メタル部、２３…チェン、
２４…ブラシ筒、２５…荷受コンベア、２６…選別コン
ベア、２７…トレー、３０…第１検出部、３１…第２検
出部、３２…制御部、３３…合流装置、３４…仕分け
部、３５…箱詰コンベア、３６…搬送切替機構、３７…
配函コンベア、３８…製品コンベア、３９…封函機、４
０…詰台、４１…リターンコンベア

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 移送方向前後の駆動スプロケット１０、
   従動スプロケット１１間に巻回する左右のチェン１３を
   介して移送用ローラ１４，１４…を配設し、上記洗浄機
   ９の天井部から移送方向に沿わせて固定ブラシ１６，１
   ６…を垂下し、これら固定ブラシ１６，１６…夫々は、
   球形果実同士が平行して前記ローラ１４，１４…面を移
   動する際に形成される区間部を埋めるように、外側から
   内側にかけて除々にブラシ長さを長く形成して断面Ｙ状
   又はＶ条に形成してなる球形果実等の洗浄装置。