JP2002100771A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2002100771A
JP2002100771A JP2000289791A JP2000289791A JP2002100771A JP 2002100771 A JP2002100771 A JP 2002100771A JP 2000289791 A JP2000289791 A JP 2000289791A JP 2000289791 A JP2000289791 A JP 2000289791A JP 2002100771 A JP2002100771 A JP 2002100771A
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groove
layer
conductive layer
semiconductor substrate
gate electrode
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JP2000289791A
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Tetsuo Hatakeyama
哲夫 畠山
Takashi Shinohe
孝 四戸
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極のコーナー部における電界集中及び半導
体基板の欠陥による絶縁破壊が抑制されたSiC等のトレ
ンチ型パワー素子を製造歩留まり良く提供すること。 【解決手段】 半導体基板と、当該基板の第1の表面に
形成された溝の内面に形成されたゲート絶縁膜6と、ゲ
ート絶縁膜6を介して前記溝内に形成されたゲート電極
7と、前記基板の第1の表面のうち前記溝以外の表面に
形成された第1の導電層4と、前記基板の第1の表面に
対して裏面となる第2の表面に形成された第2の導電層
1とを具備し、第1の導電層4と第2の導電層1との間
に流れる電流がゲート電極7により制御され、かつ、第
2の導電層1の前記第2の表面からの深さは、前記溝に
対向する部分が前記溝以外の第1の表面に対向する部分
より浅いことを特徴とする半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置及びその
製造方法に係わり、特にトレンチ型ゲートを有するパワ
ー電界効果トランジスタを備えた半導体装置及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パワー半導体素子としてMOSFETが
用いられており、このMOSFETの低抵抗化を図る試みがな
されている。例えば、図6に示す構成のMOSFETが提案さ
れている。この素子は縦方向に電流を流す縦型素子であ
り、トレンチ型ゲートを備えるMOSFETである。即ち、こ
の図に示すように、n+型の半導体基板101(ドレイ
ン層に相当。)の表面にn-型の半導体層102(n型
ベース層に相当。)及びp-型の半導体層103(p型
ベース層に相当。)が形成されており、このp-型の半
導体層103の表面にはn+型のソース層104及びp+
型のコンタクト層105が形成されている。n-型の半
導体層102はn+型の半導体基板101の表面にエピ
タキシャル成長して形成された層である。
【0003】n+型のソース層104の表面からp-型の
半導体層103を貫通してn-型の半導体層102に至
るように溝が形成されており、この溝の中にはゲート絶
縁膜(酸化膜)106を介してゲート電極107が埋め
込まれている。n+型のソース層104及びp+型のコン
タクト層105の表面にはこれらに接してソース電極1
08が設けられており、またn+型の半導体基板101
の裏面にはドレイン電極109が設けられている。
【0004】溝内に形成されたゲート電極107に対し
てゲート絶縁膜106酸化膜を挟んで対応するp-型の
半導体層103の表面(溝の側面部分)にはチャネルが
形成される。
【0005】上記の半導体基板101の材料としてSiC
等が検討されており、このSiCからなる基板(SiC基板)
に形成されたトレンチ型パワーMOSFETには特に次のよう
な問題があった。即ち、SiC基板、例えば基板表面にエ
ピタキシャル成長して形成されたSiC層を用いた基板に
は欠陥が多く、またトレンチのコーナー部に電界が集中
するという問題があった。かかる電界の集中により、ト
レンチ内に形成した絶縁膜(ゲート絶縁膜等)は絶縁破
壊しやすく、また基板側でも欠陥起因の絶縁破壊が多
く、歩留まり良く素子を製造することができなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のSi
C等の半導体からなる基板にトレンチ型パワー素子を形
成した場合、基板欠陥が多く、かつトレンチ部分におい
て電界集中が生じ、このため当該箇所で絶縁破壊がしや
すく、歩留まりよく素子を製造することができなかっ
た。
【0007】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
で、半導体基板の欠陥による電界集中部における絶縁破
壊が抑制されたトレンチ型パワー素子を製造歩留まり良
く提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】(構成)上記課題を解決
するために、本発明は、半導体基板と、この半導体基板
の第1の表面に形成された溝の中に形成されたゲート電
極と、前記半導体基板の第1の表面のうち前記溝以外の
表面に形成された第1の導電層と、前記半導体基板の第
1の表面に対して裏面となる第2の表面に形成された第
2の導電層とを具備し、前記第1の導電層と前記第2の
導電層との間に流れる電流が前記ゲート電極により制御
され、かつ、前記第2の導電層の前記第2の表面からの
深さは、前記溝に対向する部分が前記溝以外の第1の表
面に対向する部分より浅いことを特徴とする半導体装置
を提供する。
【0009】かかる本発明において以下の構成を備える
ことが望ましい。
【0010】(1)前記溝は複数の溝からなり、前記第
2の導電層の前記第2の表面からの深さは、前記溝に対
向する部分が前記溝間の第1の表面に対向する部分より
浅いこと。
【0011】(2)前記半導体基板の前記溝間の第1の
表面には、第1導電型のボディ領域が形成され、このボ
ディ領域の表面には前記第1の導電層として第1導電型
のソース領域が前記溝に接して形成されており、前記第
2の導電層はドレイン領域であること。
【0012】(3)前記ボディ領域と前記ソース領域
は、前記ドレイン領域を備えた半導体基板上に成長され
たエピタキシャル層中に形成されていること。
【0013】(4)前記半導体基板の第1の表面に形成
された前記溝の内面にはゲート絶縁膜が形成され、この
ゲート絶縁膜を介して前記溝の中に前記ゲート電極が形
成されていること。
【0014】(5)前記半導体基板はシリコンカーバイ
ドからなること。
【0015】また本発明は、第1の導電層と第2の導電
層ゲート電極との間に流れる電流がゲート電極により制
御される半導体装置の製造方法であって、半導体基板の
第1の表面に第1の溝を形成する工程と、この溝を含む
前記半導体基板の第1の表面上に半導体層をエピタキシ
ャル成長させる工程と、この半導体層のうち前記第1の
溝に対向する部分に第2の溝を形成する工程と、この第
2の溝の中に前記ゲート電極を形成する工程と、前記半
導体基板の第1の表面のうち前記第2の溝以外の表面に
前記第1の導電層を形成する工程と、前記半導体基板の
第1の表面に対して裏面となる第2の表面に前記第2の
導電層を形成する工程とを具備することを特徴とする半
導体装置の製造方法を提供する。
【0016】かかる本発明において、前記第2の溝の内
面にゲート絶縁膜を形成する工程を備え、前記第2の溝
の中に前記ゲート絶縁膜を介して前記ゲート電極を形成
することが望ましい。
【0017】(作用)本発明の半導体装置によれば、第2
の導電層の第2の表面からの深さは、第1の表面に形成
された溝に対向する部分が当該溝以外の第1の表面に対
向する部分より浅くなっているので、前記溝のゲート電
極のコーナー部分の電界集中を緩和することが可能であ
り、これにより素子特性の向上を図ることが可能であ
る。
【0018】また、本発明の半導体装置の製造方法によ
れば、半導体基板の第1の表面に第1の溝を形成し、第
1の溝を含む前記半導体基板の第1の表面上に半導体層
をエピタキシャル成長させるので、前記半導体基板から
半導体層(エピタキシャル成長層)に伝播する欠陥がエ
ピタキシャル成長層のうち第1の溝の中に埋め込まれた
部分及びその直上近傍部分に向かって追い出されつつ、
エピタキシャル成長が行われることになる。即ち、前記
半導体基板で発生した欠陥は、エピタキシャル成長層の
うち第1の溝の中に埋め込まれた部分及びその直上近傍
部分に集中するようになる。このため、当該エピタキシ
ャル成長層全体の欠陥を減らすことができ、特に当該成
長層のうち第1の溝を除く第1の表面上に形成される部
分における欠陥を著しく低減することが可能である。
【0019】したがって、第1の溝上のエピタキシャル
成長層には第2の溝を形成してこの中にゲート電極を形
成するとともに、第1の溝を除く第1の表面上に形成さ
れるエピタキシャル成長層には通電領域として第1の導
電層を形成することにより、電界集中及び半導体基板の
欠陥による絶縁破壊が抑制され、移動度等が向上しまた
ゲート電極による制御性に優れた半導体装置を歩留まり
良く製造することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0021】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態に係るSiCトレンチゲート型パワーMOSFETを
示す断面図である。この図に示すように、溝の形成され
たn+型の半導体基板1(ドレイン層に相当。)の表面
にn-型の半導体層2(n型ベース層に相当。)及びp-
型の半導体層3(p型ベース層若しくはp型ボディ領域
に相当。)が形成されており、このp-型の半導体層3
の表面にはn+型のソース層4及びp+型のコンタクト層
5が形成されている。n-型の半導体層2はn+型の半導
体基板1の表面にエピタキシャル成長して形成された層
である。なお、図1において1bはn+型の半導体基板
1の凸部分、1aはn+型の半導体基板1の溝に埋め込
まれたn-型の半導体層2の部分を示す。
【0022】n+型のソース層4の表面からp-型の半導
体層3を貫通してn-型の半導体層2に至るように溝が
形成されており、この溝の中にはゲート絶縁膜(酸化
膜)6を介してゲート電極7が埋め込まれている。溝の
平面形状は短冊状となっており(図示せず。)、その長
手方向と垂直な方向(図の左右方向)に複数配列されて
いる。n+型のソース層4及びp+型のコンタクト層5の
表面にはこれらに接してソース電極8が設けられてお
り、ソース電極8によりソース層4とコンタクト層5と
は短絡されている。また、n+型の半導体基板1の裏面
にはドレイン電極9が設けられている。
【0023】溝内に形成されたゲート電極7に対してゲ
ート絶縁膜(酸化膜)6を挟んで対応するp-型の半導
体層3の表面(溝の側面部分)にはチャネルが形成され
る。
【0024】前記溝は一方向に複数配列されており、こ
れらの溝によって複数のトランジスタセルが画定され
る。即ち、これらの溝の間それぞれに一つのトランジス
タセルが画定され、これらのトランジスタセルのそれぞ
れはn+型のソース層4とソース層4に隣接したp型ボ
ディ領域3とを含んでおり、ソース層4とp型ボディ領
域3は前記溝の側面に接し縦型MOSFETを形成する。p型
ボディ領域3の下部のn -型の半導体層2は耐圧向上の
ために設けられるものである。
【0025】本発明の特徴部分は、凹凸のあるn+型の
半導体基板(ドレイン層)1とこれに対向して設けられ
たゲート電極7である。即ち、ドレイン層1のドレイン
電極9側表面からの深さは、ゲート電極7に対向する部
分がゲート電極7以外の表面(p型ボディ領域3の部
分)に対向する部分1bより浅くなっている。本実施形
態の縦型MOSFETのかかる構成により、逆バイアス時にゲ
ート電極7のコーナー部分の電界集中を緩和することが
可能であり、これにより素子特性の向上を図ることが可
能である。
【0026】次に、上記した縦型MOSFETの製造方法につ
いて、図2乃至図4を参照して説明する。
【0027】図2(a)に示すようにn+型の半導体基
板1は昇華法により製造されたn+ドープされた例えば4
H-SiC基板であり、マイクロパイプや微小欠陥など結晶
欠陥が多く、基板のままでは半導体装置を形成するのに
適さない。
【0028】まず、図2(a)に示すように、RIE(リ
アクティブ・イオン・エッチング)によりn+型の半導
体基板1に溝を形成する。1bは溝以外の部分を表す。
次に、図2(b)に示すようにエピタキシャルプロセス
によってn-型の半導体層2としてn-ドープSiC層が形
成される。このプロセスでは、原料ガスとしてシラン
(SiH4)とプロパン(C3H8)が用いられ、n型のドーパン
トとしては窒素(N2)が用いられる。前処理としては例え
ば水素で表面を軽くエッチングすると結晶欠陥が低減で
きる。エピタキシャル成長の過程で下地の結晶欠陥がエ
ピタキシャル層に伝播したり、成長中に新たに発生した
りする。しかしながら、溝の端まで欠陥が運動し、かつ
端で消滅することにより、特にn+型半導体基板1b上
のエピタキシャル層領域での欠陥数は、溝のないSiCウ
ェハにそのままエピする場合と比べて小さくなる。
【0029】次に図2(c)に示すようにp-ドープSiC
層がエピタキシャルプロセスにより形成される。このプ
ロセスでは、原料ガスとしてシラン(SiH4)とプロパン
(C3H 8)が用いられ、p型のドーパントとしてはTMA(Al(C
H3)3)が用いられる。p-ドープSiC層はp型ボディ領域
3となるものである。ここで、n-ドープSiC層、p-
ープSiC層を引き続いてエピタキシャルプロセスによっ
て形成する代わりに、n-ドープ層をエピタキシャルプ
ロセスにより形成した後にp型不純物のイオン注入によ
り積層構造を形成してもよい。
【0030】次に図3(a)に示すようにイオン注入法
によりn+型のソース層4及びボディ部のコンタクト領
域となるp+型のコンタクト層5を形成する。次いで、
図3(b)に示すようにRIE法によりエピタキシャルプ
ロセス前の基板の凹凸に合わせてトレンチを形成する。
即ち、p-ドープSiC層3のうちn+型半導体基板の溝に
対向する部分にトレンチを形成する。このトレンチはn
+型ソース層4からp-ドープSiC層3を貫通してn-ドー
プSiC層2に達するように形成する。
【0031】次いで、トレンチ形成後にゲート酸化を行
い、ゲート絶縁膜(酸化膜)6を形成する。さらにトレ
ンチ内に多結晶シリコンを埋め込んでトレンチ型ゲート
としてゲート電極7を形成する。
【0032】次いで図3(c)に示すように、例えばチタ
ン膜とアルミニウム膜を連続してスパッタ法で堆積さ
せ、パターニングにより電極及び配線層を基板の両面に
形成することによって図示された構造が得られる。この
図において8はソース電極、9はドレイン電極である。
これ以後は、従来の半導体装置の製造方法と同様に、パ
ッシベーション膜形成工程等を経て半導体装置が完成す
る。
【0033】このように本実施形態の縦型MOSFETの製造
方法によれば、n+型半導体基板1のドレイン電極9側
の表面に溝を形成し、当該溝を含む基板1表面上に半導
体層をエピタキシャル成長させるので、基板1からエピ
タキシャル成長層に伝播する欠陥がエピタキシャル成長
層のうち第1の溝の中に埋め込まれた部分1a及びその
直上近傍部分に向かって追い出されつつ、エピタキシャ
ル成長が行われることになる。即ち、基板1で発生した
欠陥は、エピタキシャル成長層の部分1a及びその直上
近傍部分に集中するようになる。このため、当該エピタ
キシャル成長層全体の欠陥を減らすことができ、特に基
板部分1b上に形成される当該成長層部分における欠陥
密度を著しく低減することが可能である。
【0034】したがって、エピタキシャル成長層部分1
a上の当該成長層部分にトレンチを形成してこの中にゲ
ート電極7を形成するとともに、基板部分1b上に形成
される当該成長層部分には通電領域としてn+型のソー
ス層4を形成することにより、電界集中及び半導体基板
の欠陥による絶縁破壊が抑制され、移動度等が向上しゲ
ート電極7による制御性に優れた半導体装置を歩留まり
良く製造することが可能となる。
【0035】(第2の実施形態)次に、SIT(静電誘
導型サイリスタ)に対して本発明を適用した実施形態に
ついて説明する。
【0036】図4は、本発明の第2の実施形態に係るS
ITの構成を示す断面図である。この図に示されるよう
に、溝の形成されたn+型の半導体基板41(ドレイン
層に相当。)の表面にn-型の半導体層42(n型ベー
ス層に相当。)が形成されており、このn-型の半導体
層42の表面にはn+型のソース層44が形成されてい
る。n-型の半導体層42はn+型の半導体基板41の表
面にエピタキシャル成長して形成された層である。な
お、図1において41bはn+型の半導体基板41の凸
部分、41aはn+型の半導体基板41の溝に埋め込ま
れたn-型の半導体層42の部分を示す。
【0037】n+型のソース層44の表面からn-型の半
導体層42に至るように溝が形成されており、この溝の
中にはゲート絶縁膜(酸化膜)46を介してゲート電極
47が埋め込まれている。溝の平面形状は短冊状となっ
ており(図示せず。)、その長手方向と垂直な方向(図
の左右方向)に複数配列されている。n+型のソース層
44の表面にはこれらに接してソース電極48が設けら
れており、また、n+型の半導体基板41の裏面にはド
レイン電極49が設けられている。
【0038】溝内に形成されたゲート電極47がn+
のソース層44に対して負にバイアスされると、ゲート
電極47に対向するn-型半導体層42の部分(隣接す
るゲート電極47に挟まれる部分)にはゲート絶縁膜4
6との界面から空乏層が伸び、同様にして隣接するゲー
ト電極47側から伸びてくる空乏層とつながることによ
り、n+型ソース層44からドレイン電極49への電流
が遮断されてスイッチオフが行われる。一方、ゲート電
極47がn+型のソース層44に対して正又は0にバイ
アスされると、上記した空乏層の伸びはなく、n+型ソ
ース層44からドレイン電極49へ電流が流れて素子は
オン状態となる。
【0039】前記溝は一方向に複数配列されており、こ
れらの溝によって複数のトランジスタセルが画定され
る。即ち、これらの溝の間それぞれに一つのトランジス
タセルが画定され、これらのトランジスタセルのそれぞ
れはn+型のソース層44を含んでおり、ソース層44
は前記溝の側面に接し縦型素子を形成する。n-型の半
導体層42は耐圧向上のために設けられるものである。
【0040】本発明の特徴部分は、凹凸のあるn+型の
半導体基板(ドレイン層)41とこれに対向して設けら
れたゲート電極47である。即ち、ドレイン層41のド
レイン電極49側表面からの深さは、ゲート電極47に
対向する部分がゲート電極47以外の表面(n+型のソ
ース層44の部分)に対向する部分41bより浅くなっ
ている。本実施形態の縦型素子のかかる構成により、ゲ
ート電極47のコーナー部分の電界集中を緩和すること
が可能であり、これにより素子特性の向上を図ることが
可能である。
【0041】また、かかる縦型素子の製造方法は、第1
の実施形態と同様の方法を用いることが可能である。即
ち、エピタキシャル成長層部分41a上の当該成長層部
分にトレンチを形成してこの中にゲート電極47を形成
するとともに、基板部分41b上に形成される当該成長
層部分には通電領域としてn+型のソース層44を形成
することにより、電界集中及び半導体基板の欠陥による
絶縁破壊が抑制され、移動度等が向上しゲート電極47
による制御性に優れた半導体装置を歩留まり良く製造す
ることが可能となる。
【0042】(第3の実施形態)次に、SIT(静電誘
導型サイリスタ)の他の実施形態について説明する。
【0043】図5は、本発明の第3の実施形態に係るS
ITの構成を示す断面図である。この図において図4と
同一部分には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省
略する。本実施形態の素子が第2の実施形態の素子と異
なる点は、図4の絶縁ゲートの代わりにpn接合による
ゲートが用いられている点である。即ち、図5に示され
るように、ゲート絶縁膜46及びゲート電極47の代わ
りにp+型の半導体層57がゲートとしてトレンチに埋
め込まれている。
【0044】溝内に形成された半導体層57がn+型の
ソース層44に対して負にバイアスされると、半導体層
57に対向するn-型半導体層42の部分(隣接する半
導体層57に挟まれる部分)には半導体層57との界面
から空乏層が伸び、同様にして隣接する半導体層57側
から伸びてくる空乏層とつながることにより、n+型ソ
ース層44からドレイン電極49への電流が遮断されて
スイッチオフが行われる。一方、半導体層57がn+
のソース層44に対して正又は0にバイアスされると、
上記した空乏層の伸びはなく、n+型ソース層44から
ドレイン電極49へ電流が流れて素子はオン状態とな
る。
【0045】本実施形態のSITにおいても第2の実施
形態と同様の効果を得ることが可能である。即ち、半導
体層57のコーナー部分の電界集中を緩和することが可
能であり、これにより素子特性の向上を図ることが可能
である。また、電界集中及び半導体基板の欠陥による絶
縁破壊が抑制され、移動度等が向上し半導体層57によ
る制御性に優れた半導体装置を歩留まり良く製造するこ
とが可能となる。
【0046】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ことはない。例えば、本実施形態においてはパワーMOSF
ETやSITについて説明したが、パワーMOSFETのドレイ
ン側における基板不純物の導電型を逆にすることによ
り、本発明をIGBT(絶縁ゲート型パイポーラトランジス
タ)に対しても同様に適用することが可能である。この
場合も上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0047】さらに、パワーMOSFET、SIT、IGBT等を
単独で用いる以外に、平面型電界効果トランジスタや、
バイポーラ型トランジスタ等の他の能動素子ないしは抵
抗体やインダクタやキャパシタ等の受動素子をも含む半
導体装置の一部として用いる場合にも本実施形態と同様
の効果が得られる。さらに基板としてSOI基板を用いた
場合にも同様の効果を得ることが可能である。
【0048】その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で
種々変形して実施することができる
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、トレンチコーナー部の
電界集中が緩和され、素子特性が向上する。また、基板
上のエピタキシャル層の欠陥を低減させることができ、
素子の製造歩留まりが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係るトレンチ型パ
ワーMOSFETの構成を示す断面図。
【図2】 図1に示されるMOSFETの製造工程を示
す工程断面図。
【図3】 図2に続く工程断面図。
【図4】 本発明の第2の実施形態に係るSITの構成
を示す断面図。
【図5】 本発明の第3の実施形態に係るSITの構成
を示す断面図。
【図6】 従来の技術によるトレンチ型パワーMOSF
ETの構成を示す断面図。
【符号の説明】
1…n+型の半導体基板(ドレイン層) 1a…n+型の半導体基板1の溝に埋め込まれたn-型の
半導体層2の部分 1b…n+型の半導体基板1の凸部分(溝以外の部分) 2…n-型の半導体層(n型ベース層) 3…p-型の半導体層(p型ベース層若しくはp型ボデ
ィ領域) 4…n+型のソース層 5…p+型のコンタクト層 6…ゲート絶縁膜 7…ゲート電極 8…ソース電極 9…ドレイン電極

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、この半導体基板の第1の
    表面に形成された溝の中に形成されたゲート電極と、前
    記半導体基板の第1の表面のうち前記溝以外の表面に形
    成された第1の導電層と、前記半導体基板の第1の表面
    に対して裏面となる第2の表面に形成された第2の導電
    層とを具備し、前記第1の導電層と前記第2の導電層と
    の間に流れる電流が前記ゲート電極により制御され、か
    つ、前記第2の導電層の前記第2の表面からの深さは、
    前記溝に対向する部分が前記溝以外の第1の表面に対向
    する部分より浅いことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記溝は複数の溝からなり、前記第2の
    導電層の前記第2の表面からの深さは、前記溝に対向す
    る部分が前記溝間の第1の表面に対向する部分より浅い
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体基板の前記溝間の第1の表面
    には、第1導電型のボディ領域が形成され、このボディ
    領域の表面には前記第1の導電層として第1導電型のソ
    ース領域が前記溝に接して形成されており、前記第2の
    導電層はドレイン領域であることを特徴とする請求項2
    記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記ボディ領域と前記ソース領域は、前
    記ドレイン領域を備えた半導体基板上に成長されたエピ
    タキシャル層中に形成されていることを特徴とする請求
    項3記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記半導体基板の第1の表面に形成され
    た前記溝の内面にはゲート絶縁膜が形成され、このゲー
    ト絶縁膜を介して前記溝の中に前記ゲート電極が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに
    記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記半導体基板はシリコンカーバイドか
    らなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記
    載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 第1の導電層と第2の導電層ゲート電極
    との間に流れる電流がゲート電極により制御される半導
    体装置の製造方法であって、半導体基板の第1の表面に
    第1の溝を形成する工程と、この溝を含む前記半導体基
    板の第1の表面上に半導体層をエピタキシャル成長させ
    る工程と、この半導体層のうち前記第1の溝に対向する
    部分に第2の溝を形成する工程と、この第2の溝の中に
    前記ゲート電極を形成する工程と、前記半導体基板の第
    1の表面のうち前記第2の溝以外の表面に前記第1の導
    電層を形成する工程と、前記半導体基板の第1の表面に
    対して裏面となる第2の表面に前記第2の導電層を形成
    する工程とを具備することを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記第2の溝の内面にゲート絶縁膜を形
    成する工程を備え、前記第2の溝の中に前記ゲート絶縁
    膜を介して前記ゲート電極を形成することを特徴とする
    請求項7記載の半導体装置の製造方法。
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