JP2002100750A - Soi基板及びその製造方法 - Google Patents

Soi基板及びその製造方法

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JP2002100750A
JP2002100750A JP2000289823A JP2000289823A JP2002100750A JP 2002100750 A JP2002100750 A JP 2002100750A JP 2000289823 A JP2000289823 A JP 2000289823A JP 2000289823 A JP2000289823 A JP 2000289823A JP 2002100750 A JP2002100750 A JP 2002100750A
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layer
substrate
forming
silicon
oxide film
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JP2000289823A
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Inventor
Tetsuya Nakai
哲弥 中井
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Mitsubishi Materials Silicon Corp
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Mitsubishi Materials Silicon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チャージアップによる不具合を低減し得る。
半導体装置形成時に混入する金属不純物等を除去し得
る。 【解決手段】 シリコン基板本体10の表面に沿って基
板本体内部に形成された埋込みシリコン酸化層16と、
埋込みシリコン酸化層上の基板本体表面に複数の半導体
装置が形成されるSOI層10aとを備えたSOI基板
が、埋込みシリコン酸化層が半導体装置同士の隣接が予
定される部分に線幅0.05〜10μmの線状のシリコ
ン非酸化領域17を有するように形成され、SOI層に
シリコン非酸化領域に交差しかつ埋込みシリコン酸化層
に到達する深さを有する、半導体装置同士を絶縁分離す
るための分離酸化層23が形成され、シリコン非酸化領
域の下部の基板本体内部に基板本体より低抵抗の半導体
層34が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SIMOX(Sepa
rarion by IMplanted OXygen)法により作製されたSO
I(Silicon-On-Insulator)構造を有するSOI基板の
製造方法に関する。更に詳しくは、SOI層に複数の半
導体装置が形成される前のSOI基板の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】SOI基板のなかでSIMOX法により
作製されたSOI基板は単結晶シリコン基板中に高濃度
の酸素イオン(16+)を注入した後、高温でアニール
処理することによりSiとOとを反応させてシリコン基
板内部に埋込みシリコン酸化層を形成することを基本概
念とするものである。しかし、このSIMOX法による
SOI基板は埋込みシリコン酸化層によりシリコン基板
が上下に分断されているため、SOI層に半導体装置を
形成する時は、各装置間を分離する例えばフィールド酸
化膜と埋込みシリコン酸化層で半導体装置は外部と電気
的に隔離される。このSOI基板を用いて半導体装置を
形成すると、半導体装置を形成する際に生じる電荷が半
導体装置の形成領域であるSOI層に過剰に蓄積する現
象(チャージアップ)を起こすため、ゲート酸化膜など
を破壊する不具合を生じたり、半導体装置の形成時に混
入する金属不純物等が装置の特性劣化を引起こす等の問
題を生じる。
【0003】上記問題を解決する方法として各素子形成
領域にゲッタリング層を設ける方法が提案されている
(特開平10−321716)。この方法では、素子間
分離のために設けられた溝の側面に多結晶シリコン層を
設け、素子形成領域に侵入した金属不純物等がこの多結
晶シリコン層にゲッタリングされるようにしている。従
って、金属不純物等による素子特性の劣化が防止され、
信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開平1
0−321716号公報に示す方法では、混入する金属
不純物等を効果的にゲッタリングして素子特性の劣化を
低減することはできるが、チャージアップによる特性劣
化に対しては対応できていない。本発明の目的は、チャ
ージアップによる不具合を低減し得るSOI基板の製造
方法を提供することにある。本発明の別の目的は、半導
体装置形成時に混入する金属不純物等を除去し得るSO
I基板の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図3に示すように、シリコン基板本体10の表面に沿っ
て基板本体10内部に形成された埋込みシリコン酸化層
16と、埋込みシリコン酸化層16上の基板本体10表
面に複数の半導体装置が形成されるSOI層10aとを
備えたSOI基板において、埋込みシリコン酸化層16
が半導体装置同士の隣接が予定される部分に線幅0.0
5〜10μmの線状のシリコン非酸化領域17を有する
ように形成され、SOI層10aにシリコン非酸化領域
17に交差しかつ埋込みシリコン酸化層16に到達する
深さを有する、半導体装置同士を絶縁分離するための分
離酸化層23が形成され、シリコン非酸化領域17の下
部の基板本体10内部に基板本体10より低抵抗の半導
体層34が形成されたことを特徴とするSOI基板であ
る。請求項1に係る発明では、埋込みシリコン酸化層1
6を半導体装置同士の隣接が予定される部分に線幅0.
05〜10μmの線状のシリコン非酸化領域17を有す
るように形成したため、半導体装置を形成する際に生じ
るSOI層10aへの電荷の蓄積を防ぐことができる。
SOI層10aにシリコン非酸化領域17に交差しかつ
埋込みシリコン酸化層16に到達する深さを有する半導
体装置同士を絶縁分離するための分離酸化層を形成した
ため、半導体装置同士を電気的に分離できる。シリコン
非酸化領域17の下部の基板本体10内部に基板本体1
0より低抵抗の半導体層34を形成したため、SOI層
10aに蓄積した電荷の解放を容易にするとともに、半
導体装置の形成時に混入する金属不純物等を低抵抗の半
導体層34に捕獲することができ、半導体装置形成領域
の清浄を保持できる。
【0006】請求項2に係る発明は、シリコン基板本体
の表面に沿って基板本体内部に埋込みシリコン酸化層を
形成することにより、埋込みシリコン酸化層上の基板本
体表面にSOI層を形成した後、SOI層に複数の半導
体装置を形成するためのSOI基板の製造方法におい
て、埋込みシリコン酸化層を半導体装置同士の隣接が予
定される部分に線幅0.05〜10μmの線状のシリコ
ン非酸化領域を有するように形成する工程と、SOI層
にシリコン非酸化領域に交差しかつ埋込みシリコン酸化
層に到達する深さを有する、半導体装置同士を絶縁分離
するための分離酸化層を形成する工程と、シリコン非酸
化領域の下部の基板本体内部に基板本体より低抵抗の半
導体層を形成する工程を含むことを特徴とするSOI基
板の製造方法である。請求項2に係る発明では、埋込み
シリコン酸化層を形成するときに半導体装置同士の隣接
が予定される部分に線幅0.05〜10μmの線状のシ
リコン非酸化領域を形成することにより、シリコン非酸
化領域より半導体装置の形成時に蓄積した電荷を解放で
きる。シリコン非酸化領域は線幅0.05〜10μmで
ある。好ましくは線幅0.2〜2μmである。線幅が
0.05μm未満ではパターン不良が起こり、線幅が1
0μmを越えると半導体装置(トランジスタ)形成領域
が減少する不具合がある。SOI層に半導体装置同士を
絶縁分離するための分離酸化層を形成することで基板間
の絶縁を図ることができる。シリコン非酸化領域の下部
の基板本体内部に基板本体より低抵抗の半導体層を形成
することにより、この層がデバイス製造時に混入する金
属不純物等を除去するゲッタリング層として機能するた
め、デバイスの動作不良を低減できる。
【0007】請求項3に係る発明は、請求項2に係る発
明であって、図4に示すように、埋込みシリコン酸化層
16の形成工程が、シリコン基板本体10の表面全体に
表面酸化膜11を形成する工程と、半導体装置同士の隣
接が予定される線幅0.05〜10μmの線状の部分を
残して表面酸化膜11を除去する工程と、表面酸化膜1
1を除去した基板本体10の表面上方から酸素イオン1
4を注入する工程と、基板本体10をアニール処理して
基板本体10の内部に埋込みシリコン酸化層16を形成
する工程と、表面酸化膜11の残部を除去する工程を含
み、図5に示すように、分離酸化層23の形成工程が、
SOI層10a表面全体に表面酸化膜21を形成する工
程と、半導体装置同士の隣接が予定される線幅0.05
〜10μmの線状の部分の表面酸化膜21を除去する工
程と、表面酸化膜21を除去した基板本体10の表面上
方からエッチング処理して埋込みシリコン酸化層16に
到達する深さまでSOI層10aを除去する工程と、除
去領域24にSOI層10a表面と同じ高さまでシリコ
ン酸化膜を堆積して半導体装置同士を絶縁分離するため
の分離酸化層23を形成する工程と、表面酸化膜21の
残部を除去する工程を含み、図6に示すように、低抵抗
の半導体層34の形成工程が、基板本体10の表面全体
に表面酸化膜31を形成する工程と、シリコン非酸化領
域17の部分の表面酸化膜31を除去する工程と、表面
酸化膜31を除去した基板本体10の表面上方からドー
パント33を注入してシリコン非酸化領域17の下部の
基板本体10内部に基板本体10より低抵抗の半導体層
34を形成する工程と、表面酸化膜31の残部を除去す
る工程を含むSOI基板の製造方法である。請求項3に
係る発明では、上記工程によりSOI基板を製造するこ
とにより、半導体装置の形成時におけるチャージアップ
による不具合を低減し、かつ混入した金属不純物等を除
去できるSOI基板が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のSOI基板はSIMOX
法により製造された半導体装置を形成する前の基板であ
る。このSOI基板は、図3に示すように、基板本体1
0の内部に形成された埋込みシリコン酸化層16がシリ
コン非酸化領域17を有し、シリコン非酸化領域17の
下方に基板本体10より低抵抗の半導体層34が形成さ
れたことを特徴とする。埋込みシリコン酸化層16にシ
リコン非酸化領域17が穴のように形成されているた
め、半導体装置などの形成時に蓄積した電荷を解放でき
る。シリコン非酸化領域17の下方に形成された半導体
層34が混入した金属不純物等をゲッタリングするため
金属不純物等による半導体装置の特性劣化を抑制し、ま
たこの半導体層34は基板本体10よりも低抵抗である
ため、蓄積した電荷を容易に解放することができる。
【0009】次に本発明のSOI基板の製造方法につい
て、図面に基づいて、各工程順に説明する。 埋込みシリコン酸化層の形成工程 先ず図4に示すように、シリコン基板本体10の表面全
体に表面酸化膜11を形成する(図4(a))。この表
面酸化膜11はシリコン酸化膜(SiO2膜)であり、
基板本体10を熱酸化することにより、又は化学気相成
長(CVD、Chemical Vapor Deposition)法により形
成される。また、表面酸化膜11の厚さは0.1〜2μ
mの範囲内に形成される。表面酸化膜11の厚さを0.
1〜2μmの範囲に限定したのは、厚さが0.1μm未
満では後述する酸素イオンが表面酸化膜を通過して基板
本体に注入されるおそれがあるためであり、厚さが0.
1〜2μmの範囲であれば酸素イオンを十分に遮断する
ことができる。
【0010】次いで、表面酸化膜11の表面にフォトリ
ソグラフィにより半導体装置同士の隣接が予定される線
幅0.05〜10μmの線状の部分のパターンのレジス
ト層12を形成する(図4(b)及び図4(c))。表
面酸化膜11の表面全体にレジスト層を塗布し、このレ
ジスト層12をフォトマスク13を用いて露光し(図4
(b))、現像及びリンスを経て、レジスト層12に上
記パターンを形成する(図4(c))。なお、図4はポ
ジ型レジストを用いているが、ネガ型レジストでもよ
く、ネガ型レジストを用いる場合にはポジ型レジスト層
と逆のパターンのレジスト層を形成する。
【0011】上記レジスト層12をマスクにして表面酸
化膜11を基板本体10の表面に対して垂直方向に異方
性エッチングを行う(図4(d)及び図4(e))。異
方性エッチングは本実施の形態では反応性イオンエッチ
ングである。反応性イオンエッチングでは、図示しない
が、反応室内に設置された2枚の対向電極のうち下側電
極に基板本体を載せ、これらの電極に高周波電圧を印可
してプラズマを誘起することで、CF4またはSF6等の
エッチングガスより反応性の高いラディカルイオン核種
を形成し、プラズマ及び基板本体に生じる自己バイアス
電位差により基板本体に数十から数百eVの上記ラディ
カルイオンが入射し、このラディカルイオンによるスパ
ッタ作用と化学反応の両方の効果で表面酸化膜のエッチ
ングが進行する。このため、表面酸化膜の内周縁はアン
ダカットのない垂直なエッチング形状となる(図4
(e))。なお、異方性エッチングとして後述するEC
Rプラズマエッチングを用いてもよい。エッチング終了
後は、硫酸過水等によりレジスト層12を除去し(図4
(f))、その後表面酸化膜の表面を洗浄する。
【0012】次に表面酸化膜11をマスクにして基板本
体10の表面に垂直に酸素イオン14を注入する(図4
(g))。この時の酸素イオン14の注入条件は注入量
が2×1017/cm2〜2×1018/cm2、好ましくは
2×1017/cm2〜5×1017であり、注入エネルギ
が40keV〜200keV、好ましくは60keV〜
180keVである。酸素イオン14注入後に、基板本
体10をアニール処理する(図4(h))。このアニー
ル処理は、基板本体10をアルゴン及び酸素の混合ガス
雰囲気中、或いは窒素及び酸素の混合ガス雰囲気中で、
1300℃以上、好ましくは1350〜1380℃の範
囲内に2〜10時間保持した後に冷却する処理である。
これにより基板本体10の酸素イオン14が注入された
部分の酸化が促進されて、基板本体10の内部に埋込み
シリコン酸化層16が形成される。更に上記基板本体1
0をフッ酸アンモニウム水溶液及びフッ酸の混合液(エ
ッチング液)に浸漬して表面酸化膜11を除去する(図
4(i))。この埋込みシリコン酸化層の形成工程で
は、図1(a)に示すように、基板10内部にシリコン
非酸化領域17を有する埋込みシリコン酸化層16が形
成される。図1(b)は図1(a)のA−A線断面図を
示す。
【0013】 分離酸化層の形成工程 先ず、図5に示すように、SOI層の表面全体10aに
表面酸化膜21を形成する(図5(a))。表面酸化膜
の形成は前述したの工程での酸化膜製造方法と同様の
方法を用いてよい。次いで、表面酸化膜21の表面にフ
ォトリソグラフィにより半導体装置同士の隣接が予定さ
れる線幅0.05〜10μmの線状の部分を除いたパタ
ーンのレジスト層22を形成する(図5(b)及び図5
(c))。上記レジスト層22をマスクにして表面酸化
膜21を基板本体10の表面に対して垂直方向に異方性
エッチングを行う(図5(d)及び図5(e))。エッ
チング終了後は、硫酸過水等によりレジスト層22を除
去し(図5(f))、表面酸化膜21の表面を洗浄す
る。
【0014】次に表面酸化膜21をマスクにしてSOI
層10aを基板本体10の表面に対して垂直方向に異方
性エッチングを行う(図5(g)及び図5(h))。こ
こで行うエッチングはの工程で形成した埋込みシリコ
ン酸化層16に到達する深さまでエッチングする。これ
によりSOI層10aに除去領域24(図5(h)点線
部分)が形成される。次に、SOI層10aに形成され
た除去領域24にシリコン酸化膜を形成する(図5
(i))。シリコン酸化膜はCVD法により形成され、
除去領域24にSOI層10a表面と同じ高さまで堆積
する。基板本体10をエッチング液に接触させて基板表
面に沿って表面酸化膜11を除去する(図5(j))。
この分離酸化層の形成工程では、図2に示すように、半
導体装置同士の隣接が予定される線幅0.05〜10μ
mの線状の部分に分離酸化層23が形成される。
【0015】 低抵抗の半導体層の形成工程 図6に示すように、シリコン基板本体10の表面全体に
表面酸化膜31を形成する(図6(a))。この表面酸
化膜31は前述したの工程の表面酸化膜11及びの
工程の表面酸化膜21と同様の方法により形成される。
次いで、表面酸化膜31の表面にフォトリソグラフィに
よりシリコン非酸化領域17の部分を除いたパターンの
レジスト層32を形成する(図6(b)及び図6
(c))。上記レジスト層32をマスクにして表面酸化
膜31を基板本体10の表面に対して垂直方向に異方性
エッチングを行う(図6(d)及び図6(e))。エッ
チング終了後は、硫酸過水等によりレジスト層32を除
去し(図6(f))、その後表面酸化膜31の表面を洗
浄する。
【0016】次に表面酸化膜31をマスクにして基板本
体10の表面に垂直にドーパント33を注入する(図6
(g))。ドーパント33は基板がn型であればP、S
b及びAsが、基板がp型であればBが選択される。ド
ーパント33の注入条件は、例えばドーパントがBの場
合、注入量が1013/cm2〜1016/cm2、好ましく
は1014/cm2〜1015/cm2であり、注入エネルギ
が40keV〜300keV、好ましくは60keV〜
200keVである。
【0017】これによりシリコン非酸化領域17の下部
の基板本体10内部にドーパント33が拡散し、基板本
体10より低抵抗の半導体層34が形成される。最後に
基板本体10をフッ酸アンモニウム水溶液及びフッ酸の
混合液(エッチング液)に浸漬して表面酸化膜31を除
去する(図6(h))。この低抵抗の半導体層の形成工
程では、図3に示すように、シリコン非酸化領域17の
下部の基板本体10内部に基板本体10より低抵抗の半
導体層34が形成される。このように、上記〜の各
工程により本発明のSOI基板が製造できる。
【0018】次に、本発明のSOI基板を用いて半導体
装置を形成した場合について、図面に基づいて説明す
る。図7(a)及び(b)に示すように、SOI層10
aの上にゲート酸化膜41を形成し、その上にゲート電
極42を所定パターンに形成する。しかる後、ゲート電
極42をマスクとしてイオン注入を行い、SOI層10
aに所定導電型の不純物拡散層43,44を形成する。
形成時に生じた電荷はシリコン非酸化領域17より基板
下方に向かって解放され、混入した金属不純物等はシリ
コン非酸化領域17の下方に形成した半導体層34に捕
獲される。所定パターン形成後はシリコン非酸化領域1
7及びシリコン非酸化領域の上方のSOI層10aをエ
ッチングにより除去し、CVD法によりシリコン酸化層
を形成して半導体層34を埋める。これにより、図8
(a)及び(b)に示すように、ゲート電極42をゲー
ト、一対の不純物拡散層43,44をソース/ドレイン
とするMOSトランジスタ46が形成される。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、シ
リコン基板本体の表面に沿って基板本体内部に形成され
た埋込みシリコン酸化層と、埋込みシリコン酸化層上の
基板本体表面に複数の半導体装置が形成されるSOI層
とを備えたSOI基板が、埋込みシリコン酸化層を半導
体装置同士の隣接が予定される部分に線幅0.05〜1
0μmの線状のシリコン非酸化領域を有するように形成
したので、半導体装置の形成時にSOI層に電荷が蓄積
するのを防ぎ、SOI層にシリコン非酸化領域に交差し
かつ埋込みシリコン酸化層に到達する深さを有する、半
導体装置同士を絶縁分離するための分離酸化層を形成し
たので、半導体装置同士を電気的に分離でき、シリコン
非酸化領域の下部の基板本体内部に基板本体より低抵抗
の半導体層を形成したため、SOI層に蓄積した電荷の
解放を容易にするとともに、半導体装置の形成時に混入
する金属不純物等を低抵抗の半導体層に捕獲することが
でき、デバイス領域の清浄を保持できる。従って、半導
体装置形成時に生じるチャージアップによる不具合を低
減し、混入する金属不純物等を除去し得るSOI基板が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) シリコン非酸化領域を有する埋込みシ
リコン酸化層が形成されたSOI基板の断面図。 (b) 図1(a)のA−A線断面図。
【図2】分離酸化層が形成されたSOI基板の平面図。
【図3】本発明のSOI基板の断面図。
【図4】本発明の埋込みシリコン酸化層を形成する工程
を説明する基板の断面図。
【図5】本発明の分離酸化層を形成する工程を説明する
基板の断面図。
【図6】本発明の低抵抗の半導体層を形成する工程を説
明する基板の断面図。
【図7】(a) 本発明のSOI基板を用いて作製され
たトランジスタの断面図。 (b) 図7(a)の平面図。
【図8】(a) 本発明のSOI基板を用いて作製され
た低抵抗の半導体層を酸化膜により埋没して各半導体装
置間を分離したトランジスタの断面図。 (b) 図8(a)の平面図。
【符号の説明】
10 シリコン基板本体 10a SOI層 11,21,31 表面酸化膜 12,22,32 レジスト層 13 フォトマスク 14 酸素イオン 16 埋込みシリコン酸化層 17 シリコン非酸化領域 23 分離酸化層 24 除去領域 33 ドーパント 34 半導体層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板本体(10)の表面に沿って前
    記基板本体(10)内部に形成された埋込みシリコン酸化層
    (16)と、前記埋込みシリコン酸化層(16)上の前記基板本
    体(10)表面に複数の半導体装置が形成されるSOI層(1
    0a)とを備えたSOI基板において、 前記埋込みシリコン酸化層(16)が前記半導体装置同士の
    隣接が予定される部分に線幅0.05〜10μmの線状
    のシリコン非酸化領域(17)を有するように形成され、 前記SOI層(10a)に前記シリコン非酸化領域(17)に交
    差しかつ前記埋込みシリコン酸化層(16)に到達する深さ
    を有する、前記半導体装置同士を絶縁分離するための分
    離酸化層(23)が形成され、 前記シリコン非酸化領域(17)の下部の前記基板本体(10)
    内部に前記基板本体(10)より低抵抗の半導体層(34)が形
    成されたことを特徴とするSOI基板。
  2. 【請求項2】 シリコン基板本体(10)の表面に沿って前
    記基板本体(10)内部に埋込みシリコン酸化層(16)を形成
    することにより、前記埋込みシリコン酸化層(16)上の前
    記基板本体(10)表面にSOI層(10a)を形成した後、前
    記SOI層(10a)に複数の半導体装置を形成するための
    SOI基板の製造方法において、 前記埋込みシリコン酸化層(16)を前記半導体装置同士の
    隣接が予定される部分に線幅0.05〜10μmの線状
    のシリコン非酸化領域(17)を有するように形成する工程
    と、 前記SOI層(10a)に前記シリコン非酸化領域(17)に交
    差しかつ前記埋込みシリコン酸化層(16)に到達する深さ
    を有する、前記半導体装置同士を絶縁分離するための分
    離酸化層(23)を形成する工程と、 前記シリコン非酸化領域(17)の下部の前記基板本体(10)
    内部に前記基板本体(10)より低抵抗の半導体層(34)を形
    成する工程を含むことを特徴とするSOI基板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 埋込みシリコン酸化層(16)の形成工程
    が、シリコン基板本体(10)の表面全体に表面酸化膜(11)
    を形成する工程と、半導体装置同士の隣接が予定される
    線幅0.05〜10μmの線状の部分を残して前記表面
    酸化膜(11)を除去する工程と、前記表面酸化膜(11)を除
    去した基板本体(10)の表面上方から酸素イオン(14)を注
    入する工程と、前記基板本体(10)をアニール処理して前
    記基板本体(10)の内部に埋込みシリコン酸化層(16)を形
    成する工程と、前記表面酸化膜(11)の残部を除去する工
    程を含み、 分離酸化層(23)の形成工程が、SOI層(10a)表面全体
    に表面酸化膜(21)を形成する工程と、半導体装置同士の
    隣接が予定される線幅0.05〜10μmの線状の部分
    の表面酸化膜(21)を除去する工程と、前記表面酸化膜(2
    1)を除去した基板本体(10)の表面上方からエッチング処
    理して埋込みシリコン酸化層(16)に到達する深さまで前
    記SOI層(10a)を除去する工程と、除去領域(24)にS
    OI層(10a)表面と同じ高さまでシリコン酸化膜を堆積
    して半導体装置同士を絶縁分離するための分離酸化層(2
    3)を形成する工程と、前記表面酸化膜(21)の残部を除去
    する工程を含み、 低抵抗の半導体層(34)の形成工程が、前記基板本体(10)
    の表面全体に表面酸化膜(31)を形成する工程と、シリコ
    ン非酸化領域(17)の部分の前記表面酸化膜(31)を除去す
    る工程と、前記表面酸化膜(31)を除去した基板本体(10)
    の表面上方からドーパント(33)を注入して前記シリコン
    非酸化領域(17)の下部の前記基板本体(10)内部に基板本
    体(10)より低抵抗の半導体層(34)を形成する工程と、前
    記表面酸化膜(31)の残部を除去する工程を含む請求項2
    記載のSOI基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008111205A1 (ja) * 2007-03-15 2008-09-18 Fujitsu Microelectronics Limited 半導体装置の製造方法、ウエハ、及びウエハの洗浄装置
KR20200136302A (ko) 2019-05-27 2020-12-07 가부시키가이샤 마쓰우라 기카이 세이사쿠쇼 상측의 언더컷 영역과 하측의 내부 공간을 형성하는 영역과의 접합에 의한 삼차원 조형물을 제조하는 방법

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