JPH07201773A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH07201773A
JPH07201773A JP35187393A JP35187393A JPH07201773A JP H07201773 A JPH07201773 A JP H07201773A JP 35187393 A JP35187393 A JP 35187393A JP 35187393 A JP35187393 A JP 35187393A JP H07201773 A JPH07201773 A JP H07201773A
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JP
Japan
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oxide film
film
silicon
field oxide
substrate
Prior art date
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Withdrawn
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JP35187393A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Kumazaki
吉紘 熊崎
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 SIMOX法による素子領域の結晶欠陥を低
減する。 【構成】 シリコン基板1にフィールド酸化膜2を形成
した後、シリコン基板1に酸素イオンを注入し、しかる
後、高温熱処理を施して、フィールド酸化膜2と連続し
た埋め込み酸化物層5を形成する。埋め込み酸化物層5
がフィールド酸化膜2と連続して形成されるため、酸素
イオン注入時に発生した結晶欠陥が減少する。また、フ
ィールド酸化膜2の形成後に高温熱処理を行うため、フ
ィールド酸化膜2形成時に発生した結晶欠陥も除去され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造方法に
関し、特に、素子領域がSOI(Silicon-on-Insulator
)構造を有する半導体装置の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】SOI構造のシリコン基板は、接合容量
の減少、素子間分離耐圧の向上、ラッチアップの防止等
といった特徴を有し、高速デバイス用の基板として用い
られている。従来、このSOI構造の作成方法の1つと
してSIMOX(Separation by Implanted Oxygen)法
が知られている。このSIMOX法によるシリコン基板
にMOSトランジスタを形成する例を簡単に説明する。
【0003】まず、シリコン基板の所定深さ位置に酸素
イオンを1018/cm2 以上の濃度でイオン注入し、し
かる後、シリコン基板に熱処理を施す。これにより、基
板内に注入された酸素とシリコンとが反応して、シリコ
ン基板を上下に二分する膜厚200nm程度の埋め込み
酸化物層が形成される。そして、その後にLOCOS法
(特公昭49−39308号公報参照)、ポリシリバッ
ファードLOCOS法(特開昭61−74350号公
報、特開昭56−70644号公報参照)又はトレンチ
分離法等によりシリコン基板にフィールド酸化膜を形成
した後、このフィールド酸化膜に囲まれた素子領域にゲ
ート電極、ソース領域及びドレイン領域をそれぞれ形成
する。これにより、SOI構造のシリコン基板にMOS
トランジスタが形成される。
【0004】以上のようにして、SIMOX法によるS
OI構造のシリコン基板に形成されたMOSトランジス
タは、SOS(Silicon on Sapphire)等のヘテロエピタ
キシー法による場合と比較して、シリコン基板の結晶性
の劣化が少なく、寄生容量の低下が見込まれ、ソフトエ
ラーに対しても強いという利点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のSIMOX法によるSOI構造の作成方法で
は、シリコン基板、特に埋め込み酸化物層とフィールド
酸化膜とで囲まれて絶縁分離された素子領域の部分に多
数残存する結晶欠陥を充分に除去することが困難であっ
た。即ち、上記MOSトランジスタの製造方法において
は、酸素イオンをシリコン基板にイオン注入した後の熱
処理により、シリコン基板が元来有する結晶欠陥やイオ
ン注入により生じた結晶欠陥等を低減するようにしてい
るが、実際には、この熱処理によってはこれらの結晶欠
陥を充分に除去することはできなかった。
【0006】従って、従来の製造方法では、シリコン基
板に残存する結晶欠陥の存在によってリーク電流が増加
する等の動作不良が生じ、信頼性の高い半導体装置を得
ることができなかった。
【0007】そこで、本発明の目的は、酸素イオン注入
によってSOI構造を作成しても素子領域での結晶欠陥
が少ない半導体装置の製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板
に素子分離用のフィールド酸化膜を形成する工程と、し
かる後、上記フィールド酸化膜で囲まれた素子領域の半
導体基板の所定深さ位置に酸素をイオン注入する工程
と、しかる後、上記半導体基板を高温で熱処理すること
により、上記素子領域の上記半導体基板の上記所定深さ
位置に上記フィールド酸化膜と連続する埋め込み酸化物
層を形成する工程とを有する。
【0009】本発明の一態様では、上記熱処理を125
0℃以上の温度で行う。
【0010】本発明の一態様では、上記フィールド酸化
膜をLOCOS法により形成する。
【0011】本発明の一態様では、上記フィールド酸化
膜をポリシリバッファードLOCOS法により形成す
る。
【0012】本発明の一態様では、上記フィールド酸化
膜をトレンチ分離法により形成する。
【0013】
【作用】本発明の半導体装置の製造方法では、フィール
ド酸化膜を形成した後に酸素イオン注入を行い、その後
熱処理して、フィールド酸化膜と連続した埋め込み酸化
物層を素子領域に形成する。従って、予め存在するフィ
ールド酸化膜が酸素とシリコンの結合反応のシード
(種)として働き、シリコン基板内にSiO2 が析出し
易くなって、埋め込み酸化物層の形成が促進される。こ
の結果、シリコン基板の素子領域に存在する結晶欠陥が
従来よりも容易に除去される。また、シリコン基板にフ
ィールド酸化膜を形成した後に高温で熱処理を行って埋
め込み酸化物層を形成するので、フィールド酸化膜の形
成により生じた結晶欠陥も同時に除去することができ
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例につき図面を参照して
説明する。
【0015】図1は、本発明の第1実施例によるMOS
トランジスタの製造工程を示す断面図である。本実施例
では、通常のLOCOS法により素子分離領域にフィー
ルド酸化膜を形成する。
【0016】まず、図1(a)に示すように、P型のシ
リコン基板1表面の素子分離領域とする領域に、LOC
OS法により膜厚500nm程度のフィールド酸化膜2
を形成する。このLOCOS法は、以下のように通常の
手順に従って行う。最初に、シリコン基板1上に膜厚4
0nm程度のパッドシリコン酸化膜と膜厚100〜20
0nm程度のシリコン窒化膜(共に図示せず)とを堆積
し、素子分離領域のパターンのシリコン窒化膜を除去す
る。しかる後、残存するシリコン窒化膜を耐酸化膜とし
てシリコン基板1をウェット酸化する。すると、シリコ
ン窒化膜に覆われていない領域が選択的に酸化されて、
上述の膜厚500nm程度の厚いフィールド酸化膜2が
形成される。そして、シリコン窒化膜及びパッドシリコ
ン酸化膜をそれぞれ除去した後、フィールド酸化膜2に
囲まれた素子領域の表面に膜厚50nm程度のシリコン
酸化膜3を熱酸化により形成する。尚、このとき、パッ
ドシリコン酸化膜の除去を行わず、このパッドシリコン
酸化膜をシリコン酸化膜3として用いるようにしてもよ
い。
【0017】次に、図1(b)に示すように、180〜
200keVの範囲、例えば180keVの加速電圧、
0.1×1018〜2.5×1018/cm2 の範囲、例え
ば0.6×1018/cm2 のドーズ量でシリコン基板1
に酸素イオンを注入する。このイオン注入により、素子
領域の所定深さ位置、本例では、シリコン酸化膜3下で
フィールド酸化膜2の下面2aと実質的に同じ深さ(シ
リコン酸化膜3の表面から深さ300〜400nm程
度)の領域に酸素イオン注入層4を形成する。このと
き、シリコン酸化膜3はイオン注入の保護膜として機能
し、シリコン基板1を保護する。しかる後、シリコン基
板1をアンモニア過酸化水素水及びフッ酸により洗浄す
る。
【0018】次に、図1(c)に示すように、N2 ガス
又は微量のO2 ガスを含むN2 ガス雰囲気中にて温度1
300℃、6時間の熱処理を施す。これにより、酸素イ
オン注入層4の酸素とシリコン基板1のシリコンとが反
応し、素子領域の所定深さ位置にフィールド酸化膜2と
連続した膜厚150nm程度の埋め込み酸化物層5が形
成され、これにより、埋め込み酸化物層5とフィールド
酸化膜2とで囲まれて絶縁分離された膜厚280nm程
度のシリコン薄膜6が形成される。
【0019】次に、図1(d)に示すように、シリコン
酸化膜3をフッ酸洗浄で除去した後、シリコン薄膜6上
に膜厚15nm程度のゲート酸化膜7をウェット酸化に
より形成する。しかる後、減圧CVD法により膜厚30
0nm程度のポリシリコン膜を形成し、リン拡散炉にお
いてリンを1020/cm3 以上ドープする。そして、フ
ォトレジスト(図示せず)をパターン形成した後、ドラ
イエッチング法によりポリシリコン膜をパターニング
し、ゲート酸化膜7上にゲート電極8を形成する。
【0020】次に、図1(e)に示すように、ゲート電
極8をマスクとしてシリコン薄膜6に不純物、例えば砒
素を加速電圧80keV、ドーズ量5.0×1015/c
2の条件でイオン注入し、シリコン薄膜6内にイオン
注入層9を形成する。しかる後、減圧CVD法で膜厚8
00nm程度の層間絶縁膜10を全面に形成し、層間絶
縁膜10にイオン注入層9に達するコンタクト孔11を
開孔する。
【0021】次に、図1(f)に示すように、温度90
0℃、時間30分の熱処理を施してソース又はドレイン
となる不純物拡散層12を形成する。しかる後、スパッ
タ法により堆積させた膜厚500nm程度のアルミ薄膜
をパターニングし、所望のパターンのアルミ配線13を
形成する。
【0022】以上の工程により、SOI構造の素子領域
にNチャネルMOSトランジスタが形成される。
【0023】上述の実施例においては、フィールド酸化
膜2を形成した後に酸素イオン注入を行い、その後高温
熱処理して、フィールド酸化膜2と連続した埋め込み酸
化物層5を素子領域に形成する。従って、予め存在する
フィールド酸化膜2がシリコン基板1内での酸素とシリ
コンの結合反応を促進する。この結果、シリコン基板1
の素子領域に存在する結晶欠陥が従来よりも容易に除去
される。この目的のために、熱処理温度は、1250℃
以上であるのが好ましい。また、シリコン基板1にフィ
ールド酸化膜2を形成した後に高温熱処理を行って埋め
込み酸化物層5を形成するので、フィールド酸化膜2の
形成時に生じた結晶欠陥も同時に除去される。この結
果、本実施例により製造されたMOSトランジスタは、
リーク電流等を生じることがなく、従来に比べて大幅に
特性が向上する。
【0024】図2は、本実施例において注入される酸素
イオンのドーズ量と、埋め込み酸化物層5及びシリコン
薄膜6の膜厚との関係を示すグラフである。図2の横軸
は注入される酸素イオンのドーズ量を表しており、縦軸
は埋め込み酸化物層5及びシリコン薄膜6のそれぞれの
膜厚を表している。この図から明らかなように、注入さ
れる酸素イオンのドーズ量が増えるに従い、埋め込み酸
化物層5の膜厚が直線的に増加するとともに、シリコン
薄膜6の膜厚は直線的に減少する。従って、本実施例に
おいて、酸素イオンのドーズ量を0.3×1018〜2.
0×1018/cm2 の範囲で変化させることにより、埋
め込み酸化物層5の膜厚を50〜600nmの範囲で調
節することができるとともに、シリコン薄膜6の膜厚を
350〜80nmの範囲で調節することができる。
【0025】図3は、本発明の第2実施例によるMOS
トランジスタの製造工程を示す断面図である。本実施例
においては、ゲート電極8を形成するまでの工程は第1
実施例と同様であるので、図1(d)に対応する工程ま
での図示及びその詳細な説明を省略する。尚、以下の説
明において、第1実施例と対応する構成部分には同一の
符号を付す。
【0026】まず、図3(a)に示すように、ゲート電
極8をマスクとしてP型のシリコン薄膜6に不純物、例
えばリンを加速電圧30keV、ドーズ量2.0×10
13/cm2 の条件でイオン注入し、シリコン薄膜6内に
低濃度イオン注入層21を形成する。しかる後、減圧C
VD法により膜厚300nm程度のシリコン酸化膜を全
面に堆積し、異方性エッチングを行うことによって、ゲ
ート電極8にサイドウォール酸化膜20を形成する。
【0027】次に、図3(b)に示すように、ゲート電
極8及びサイドウォール酸化膜20をマスクとしてシリ
コン薄膜6に不純物、例えば砒素を加速電圧80ke
V、ドーズ量5.0×1015/cm2 の条件でイオン注
入し、シリコン薄膜6内の低濃度イオン注入層21より
も狭い領域に高濃度イオン注入層を形成する。しかる
後、減圧CVD法で膜厚800nm程度の層間絶縁膜1
0を全面に形成し、層間絶縁膜10に高濃度イオン注入
層に達するコンタクト孔11を開孔する。そして、温度
900℃、時間30分の熱処理を施して高濃度不純物拡
散層22及び低濃度不純物拡散層23を形成する。しか
る後、スパッタ法により堆積させた膜厚500nm程度
のアルミ薄膜をパターニングし、所望のパターンのアル
ミ配線13を形成する。以上の工程により、SOI構造
の素子領域にLDD構造を有するNチャネルMOSトラ
ンジスタが形成される。
【0028】本実施例においても、シリコン薄膜6の結
晶欠陥を殆ど除去することができるので、上述の第1実
施例と同様、本実施例により製造されたMOSトランジ
スタの特性は大幅に向上している。また、本実施例のM
OSトランジスタはLDD構造を有しているので、短チ
ャネル効果を効果的に抑制することができる。また、図
2に示した酸素イオンのドーズ量と埋め込み酸化物層5
及びシリコン薄膜6の膜厚との関係は、本実施例におい
ても第1実施例の時と同様に成り立つ。
【0029】図4は、本発明の第3実施例によるMOS
トランジスタの製造工程を示す断面図である。本実施例
においては、ポリシリバッファードLOCOS(PBL
OCOS)法により素子分離領域にフィールド酸化膜を
形成する。尚、以下の説明において、第1実施例と対応
する構成部分には同一の符号を付す。
【0030】まず、図4(a)に示すように、シリコン
基板1上に膜厚40nm程度のパッド酸化膜31、膜厚
50〜100nm程度のポリシリコン膜32及び膜厚1
00〜200nm程度のシリコン窒化膜33を順次堆積
させる。
【0031】次に、図4(b)に示すように、フォトレ
ジスト(図示せず)をマスクとしたドライエッチングに
より、素子分離領域のシリコン窒化膜33を除去する。
【0032】次に、図4(c)に示すように、残存する
シリコン窒化膜33を耐酸化膜としてシリコン基板1を
ウェット酸化する。すると、シリコン窒化膜33に覆わ
れていない領域のポリシリコン膜32及びシリコン基板
1が選択的に酸化されて、上述の膜厚500nm程度の
厚いフィールド酸化膜2が形成される。尚、この際、ポ
リシリコン膜32が存在することによって、シリコン基
板1へのストレスが軽減され、基板内の結晶欠陥の発生
が抑制されるとともに、フィールド酸化膜2のバーズビ
ーク長を短くすることができる。
【0033】次に、図4(d)に示すように、ウェット
エッチング及びドライエッチングを施すことによって、
フィールド酸化膜2により囲まれた素子領域に残存する
シリコン窒化膜33、ポリシリコン膜32及びパッド酸
化膜31をこの順序で全て除去する。しかる後、フィー
ルド酸化膜2に囲まれた素子領域の表面に膜厚10〜1
00nm程度のシリコン酸化膜3を酸化炉にて熱酸化に
より形成する。尚、このとき、パッド酸化膜31の除去
を行わず、このパッド酸化膜31をシリコン酸化膜3と
して用いるようにしてもよい。
【0034】次に、図4(e)に示すように、180〜
200keVの範囲、例えば180keVの加速電圧、
0.1×1018〜2.5×1018/cm2 の範囲、例え
ば0.6×1018/cm2 のドーズ量でシリコン基板1
に酸素イオンを注入する。このイオン注入により、素子
領域の所定深さ位置、本例ではシリコン酸化膜3下でフ
ィールド酸化膜2の下面2aと実質的に同じ深さ(シリ
コン酸化膜3の表面から深さ300〜400nm程度)
の領域に酸素イオン注入層4を形成する。このとき、シ
リコン酸化膜3はイオン注入の保護膜として機能し、シ
リコン基板1を保護する。しかる後、シリコン基板1を
アンモニア過酸化水素水及びフッ酸により洗浄する。
【0035】次に、図4(f)に示すように、N2 ガス
又は微量のO2 ガスを含むN2 ガス雰囲気中にて温度1
300℃、6時間の熱処理を施す。これにより、酸素イ
オン注入層4の酸素とシリコン基板1のシリコンとが反
応し、素子領域の所定深さ位置にフィールド酸化膜2と
連続した膜厚150nm程度の埋め込み酸化物層5が形
成され、これにより、埋め込み酸化物層5とフィールド
酸化膜2とで囲まれて絶縁分離された膜厚280nm程
度のシリコン薄膜6が形成される。
【0036】次に、図4(g)に示すように、シリコン
酸化膜3をフッ酸洗浄で除去した後、シリコン薄膜6上
に膜厚15nm程度のゲート酸化膜7をウェット酸化に
より形成する。しかる後、減圧CVD法により膜厚30
0nm程度のポリシリコン膜を形成し、リン拡散炉にお
いてリンを1020/cm3 以上ドープする。そして、フ
ォトレジスト(図示せず)をパターン形成した後、ドラ
イエッチング法によりポリシリコン膜をパターニング
し、ゲート酸化膜7上にゲート電極8を形成する。
【0037】次に、図4(h)に示すように、ゲート電
極8をマスクとしてシリコン薄膜6に不純物、例えば砒
素を加速電圧80keV、ドーズ量5.0×1015/c
2の条件でイオン注入し、シリコン薄膜6内にイオン
注入層9を形成する。しかる後、減圧CVD法で膜厚8
00nm程度の層間絶縁膜10を全面に形成し、層間絶
縁膜10にイオン注入層9に達するコンタクト孔11を
開孔する。
【0038】次に、図4(i)に示すように、温度90
0℃、時間30分の熱処理を施してソース又はドレイン
となる不純物拡散層12を形成する。しかる後、スパッ
タ法により堆積させた膜厚500nm程度のアルミ薄膜
をパターニングし、所望のパターンのアルミ配線13を
形成する。
【0039】以上の工程により、PBLOCOS法によ
り素子分離された素子領域にNチャネルMOSトランジ
スタが形成される。
【0040】尚、本実施例では、パッド酸化膜31を用
いたPBLOCOS法によりフィールド酸化膜2を形成
したが、パッド酸化膜を用いずに(或いはパッド酸化膜
31を非常に薄く形成して)PBLOCOS法を行うこ
とによりフィールド酸化膜2を形成してもよい。このよ
うにすると、フィールド酸化膜2のバーズビークを殆ど
なくすことができる一方でPBLOCOS法を行う際の
熱ストレスによりシリコン基板1に結晶欠陥が多量に発
生するが、シリコン基板1に発生した結晶欠陥はその後
の高温熱処理時に殆ど除去することができる。従って、
パッド酸化膜31を用いずに本実施例の方法を行うこと
によって、MOSトランジスタの特性を向上させること
ができるとともに、バーズビークが殆どなく微細化に適
したフィールド酸化膜2を形成できる。
【0041】図5は、本発明の第4実施例によるMOS
トランジスタの製造工程を示す断面図である。本実施例
においては、トレンチ分離(溝分離)法により素子分離
を行う。尚、以下の説明において、第1実施例と対応す
る構成部分には同一の符号を付す。
【0042】まず、図5(a)に示すように、P型のシ
リコン基板1上に膜厚100nm程度のシリコン酸化膜
41を形成する。しかる後、シリコン酸化膜41上にフ
ォトレジスト42を塗布し、素子分離領域のレジスト4
2を除去すべくパターニングする。
【0043】次に、図5(b)に示すように、フォトレ
ジスト42をマスクとしてシリコン酸化膜41及びシリ
コン基板1を異方性ドライエッチングし、200〜50
0nmの深さの溝(トレンチ)43を形成する。しかる
後、フォトレジスト42を除去する。
【0044】次に、図5(c)に示すように、溝43が
埋め込まれるように、シリコン基板1の全面にCVD法
によりシリコン酸化膜44を形成する。
【0045】次に、図5(d)に示すように、シリコン
酸化膜44をエッチバックし、シリコン基板1とシリコ
ン酸化膜44との上面がほぼ平坦になるようにする。こ
れにより、シリコン基板1は、200〜500nmの厚
さのフィールド酸化膜2により素子分離される。
【0046】次に、図5(e)に示すように、シリコン
基板1を洗浄した後、酸化処理をして、シリコン基板1
上に膜厚30〜100nm程度のシリコン酸化膜3を形
成する。しかる後、シリコン基板1に酸素イオンを注入
する。このイオン注入により、素子領域の所定深さ位置
に酸素イオン注入層4を形成する。このとき、シリコン
酸化膜3はイオン注入の保護膜として機能し、シリコン
基板1を保護する。しかる後、シリコン基板1をアンモ
ニア過酸化水素水及びフッ酸により洗浄する。
【0047】次に、図5(f)に示すように、N2 ガス
又は微量のO2 ガスを含むN2 ガス雰囲気中にて温度1
300℃、6時間の熱処理を施す。これにより、酸素イ
オン注入層4の酸素とシリコン基板1のシリコンとが反
応し、素子領域の所定深さ位置にフィールド酸化膜2と
連続した膜厚150nm程度の埋め込み酸化物層5が形
成され、これにより、埋め込み酸化物層5とフィールド
酸化膜2とで囲まれて絶縁分離された膜厚280nm程
度のシリコン薄膜6が形成される。
【0048】次に、図5(g)に示すように、シリコン
酸化膜3をフッ酸洗浄で除去した後、シリコン薄膜6上
に膜厚15nm程度のゲート酸化膜7をウェット酸化に
より形成する。しかる後、減圧CVD法により膜厚30
0nm程度のポリシリコン膜を形成し、リン拡散炉にお
いてリンを1020/cm3 以上ドープする。そして、フ
ォトレジスト(図示せず)をパターン形成した後、ドラ
イエッチング法によりポリシリコン膜をパターニング
し、ゲート酸化膜7上にゲート電極8を形成する。
【0049】次に、図5(h)に示すように、ゲート電
極8をマスクとしてシリコン薄膜6に不純物、例えば砒
素を加速電圧80keV、ドーズ量5.0×1015/c
2の条件でイオン注入し、シリコン薄膜6内にイオン
注入層9を形成する。しかる後、減圧CVD法で膜厚8
00nm程度の層間絶縁膜10を全面に形成し、層間絶
縁膜10にイオン注入層9に達するコンタクト孔11を
開孔する。
【0050】次に、図5(i)に示すように、温度90
0℃、時間30分の熱処理を施してソース又はドレイン
となる不純物拡散層12を形成する。しかる後、スパッ
タ法により堆積させた膜厚500nm程度のアルミ薄膜
をパターニングし、所望のパターンのアルミ配線13を
形成する。
【0051】以上の工程により、トレンチ分離法により
素子分離された素子領域にNチャネルMOSトランジス
タが形成される。
【0052】本実施例においては、トレンチ形成時のプ
ラズマ処理による損傷のために生じた結晶欠陥を埋め込
み酸化物層5の形成時に除去することができるので、シ
リコン薄膜6に結晶欠陥が残存することが殆どなくな
る。従って、本実施例により製造されたMOSトランジ
スタは、トレンチ分離により分離特性が良く、しかもリ
ーク電流等が少なく、従来に比べて大幅に特性が向上す
る。また、トレンチ分離法でフィールド酸化膜2を形成
するので、バーズビークが殆どなく微細化に適したフィ
ールド酸化膜2を形成できる。
【0053】以上に説明した実施例では、NチャネルM
OSトランジスタを例に説明したが、PチャネルMOS
トランジスタの場合も殆ど同様である。但し、P型のシ
リコン基板1を用いる場合には、酸素イオン注入後の熱
処理により埋め込み酸化物層5及びシリコン薄膜6を形
成した後、シリコン薄膜6の全面にリンイオンを加速電
圧30keV、ドーズ量2.0×1012/cm2 の条件
でイオン注入することにより、シリコン薄膜6をN型に
変更する。しかる後、イオン注入層9を形成する際の不
純物として砒素等の代わりにホウ素等の不純物をシリコ
ン基板1に加速電圧30keV、ドーズ量5.0×10
15/cm2 の条件でイオン注入すればよい。
【0054】
【発明の効果】本発明の半導体装置の製造方法によれ
ば、フィールド酸化膜を形成した後に酸素イオン注入を
行い、その後熱処理して、フィールド酸化膜と連続した
埋め込み酸化物層を素子領域に形成するので、シリコン
基板の素子領域に存在する結晶欠陥が従来よりも容易に
除去される。また、シリコン基板にフィールド酸化膜を
形成した後に高温で熱処理を行って埋め込み酸化物層を
形成するので、フィールド酸化膜の形成により生じた結
晶欠陥も同時に除去することができる。
【0055】この結果、結晶欠陥が殆ど存在しないSO
I構造の素子領域に各素子を形成することができるよう
になって、接合容量の減少、素子間分離耐圧の向上、ラ
ッチアップの防止等のSOI構造の利益を享受できると
ともに、半導体装置の特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるMOSトランジスタ
の製造工程を示す概略断面図である。
【図2】酸素イオンのドーズ量と埋め込み酸化物層及び
シリコン薄膜の膜厚との関係を示すグラフである。
【図3】本発明の第2実施例によるMOSトランジスタ
の製造工程を示す概略断面図である。
【図4】本発明の第3実施例によるMOSトランジスタ
の製造工程を示す概略断面図である。
【図5】本発明の第4実施例によるMOSトランジスタ
の製造工程を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 フィールド酸化膜 3 シリコン酸化膜 4 酸素イオン注入層 5 埋め込み酸化物層 6 シリコン薄膜 7 ゲート酸化膜 8 ゲート電極 9 イオン注入層 10 層間絶縁膜 11 コンタクト孔 12 不純物拡散層 13 アルミ配線 20 サイドウォール酸化膜 21 低濃度イオン注入層 22 高濃度不純物拡散層 23 低濃度不純物拡散層 31 パッド酸化膜 32 ポリシリコン膜 33 シリコン窒化膜 41 シリコン酸化膜 42 フォトレジスト 43 溝(トレンチ) 44 シリコン酸化膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/12 F E 29/786 H01L 21/76 R 9056−4M 29/78 311 R

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板に素子分離用のフィールド酸
    化膜を形成する工程と、 しかる後、上記フィールド酸化膜で囲まれた素子領域の
    半導体基板の所定深さ位置に酸素をイオン注入する工程
    と、 しかる後、上記半導体基板を高温で熱処理することによ
    り、上記素子領域の上記半導体基板の上記所定深さ位置
    に上記フィールド酸化膜と連続する埋め込み酸化物層を
    形成する工程とを有することを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 上記熱処理を1250℃以上の温度で行
    うことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 上記フィールド酸化膜をLOCOS法に
    より形成すること特徴とする請求項1又は2に記載の半
    導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記フィールド酸化膜をポリシリバッフ
    ァードLOCOS法により形成すること特徴とする請求
    項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記フィールド酸化膜をトレンチ分離法
    により形成することを特徴とする請求項1又は2に記載
    の半導体装置の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6074928A (en) * 1997-02-12 2000-06-13 Nec Corporation Method of fabricating SOI substrate
US6211064B1 (en) 1998-06-30 2001-04-03 Hyundai Electronics Industries Co., Ltd. Method for fabricating CMOS device
US7425475B2 (en) 2004-08-26 2008-09-16 Sharp Kabushiki Kaisha Method for fabricating semiconductor device and semiconductor device

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