JP2002100344A - 正極及び電池 - Google Patents

正極及び電池

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マグネシウムイオン電池の正極の作動電位を
増加させる。 【解決手段】 負極と、マグネシウム化合物を含有する
正極と、正極と負極との間に介在されるマグネシウムイ
オン伝導化合物とからなる電池であって、上記正極は、
一般式Mg(M1-xx24(式中、xは0≦x≦0.
2の範囲の数である。また、Mは遷移金属であり、Aは
典型元素またはアルカリ金属、アルカリ土類金属であ
る。)で表されるマグネシウム化合物を正極活物質とし
て含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マグネシウムを含
有する正極及びそれを用いた電池に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウムイオン二次電池、ニッケル水素
二次電池は、近年、大きな発展を遂げ、高容量の二次電
池としてポータブル機器などに使用されている。また、
リチウム以外の電荷担体を用いる二次電池としては、M
gイオンやCaイオンの二次電池も報告されている。
【0003】黒鉛、コークス等の炭素材料を負極材料と
し、CaCo24,Ca3Co49,Ca2Co25,C
3Co26,CaFeO3,CaFeO2等のカルシウ
ム含有金属酸化物を正極材料とする非水電解液二次電池
が、特開平6−163080号公報に開示されており、
リチウムを凌ぐ容量が期待されている。さらに、Caイ
オン正極の単位重量当りの容量を改善するため、酸化物
ではなくケイ化物やゲルマニウム化物が特開平8−32
1305号公報に開示されている。
【0004】一方、マグネシウム二次電池は1993に
P.Novakらによりその可能性が示された(J.Elec
trochem.Soc.,vol.40 No.,Jan(1993)140)。この文献
に記載されている正極はTiS2,ZrS2,RuO2
Co34,V25であり、V25に電解液とじてアセト
ニトリルにMg(ClO42を溶解した系で170mA
h/gの容量を得ている。その後、MoO3へのMg2+
ド−プの報告(M.E.Spahr;J.Power Sources 54 (199
5)346)が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
正極活物質を電極に使った電池では負極はマグネシウム
金属などの含マグネシウム化合物を使用しなくてはなら
ない。さらに、未充電開回路電圧が約2.4Vであるの
で、電池に期待される作動電圧は2.4V以下になって
しまうことが現状であった。そこで、2.4V以上の電
圧を発生するマグネシウムイオン二次電池が望まれてい
た。
【0006】このような状況の下、マグネシウムイオン
が含有した化合物が探索されていたが、1997年、M.
S.Whittinghamら(J.Electrochem.Soc,144 L64)が
MgxMnO2を電極として提案した。構成元素がMnで
あることは製造コストにも安価であるが、この物質は合
成が困難であった。
【0007】本発明は、上述したような従来の実情に鑑
みて提案されたものであり、容易な合成法により得ら
れ、マグネシウムイオン電池の正極の作動電位を増加さ
せた正極及びそれを用いた電池を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の正極は、一般式
Mg(M1-xx24(式中、xは0≦x≦0.2の範
囲の数である。また、Mは遷移金属であり、Aは典型元
素またはアルカリ金属、アルカリ土類金属である。)で
表されるマグネシウム化合物を正極活物質として含むこ
とを特徴とする。
【0009】上述したような本発明に係る正極では、一
般式Mg(M1-xx24で表されるマグネシウム化合
物を正極活物質として含んでいるので、当該正極の作動
電位が高くなる。
【0010】また、本発明の電池は、負極と、マグネシ
ウム化合物を含有する正極と、正極と負極との間に介在
されるマグネシウムイオン伝導化合物とからなる電池で
あって、上記正極は、一般式Mg(M1-xx24(式
中、xは0≦x≦0.2の範囲の数である。また、Mは
遷移金属であり、Aは典型元素またはアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属である。)で表されるマグネシウム化合
物を正極活物質として含むことを特徴とする。
【0011】上述したような本発明に係る電池では、上
記正極が、一般式Mg(M1-xx 24で表されるマグ
ネシウム化合物を正極活物質として含んでいるので、当
該正極の作動電位が高くなり、その結果、電池の放電電
位が高くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0013】本発明を適用した非水電解液電池の一構成
例を図1に示す。この非水電解液電池1は、負極2と、
負極2を収容する負極缶3と、正極4と、正極4を収容
する正極缶5と、正極4と負極2との間に配されたセパ
レータ6と、絶縁ガスケット7とを備え、負極缶3及び
正極缶5内に非水電解液が充填されてなる。
【0014】負極2は、負極活物質となる例えば金属マ
グネシウムウム箔からなる。また、負極活物質として、
マグネシウムの溶解・析出可能な材料を用いる場合に
は、負極2は、負極集電体上に、上記負極活物質を含有
する負極活物質層が形成されてなる。
【0015】マグネシウムの溶解・析出可能な負極活物
質としては、金属マグネシウム、金属マグネシウムとア
ルカリ金属との合金等を用いることができる。さらに、
例えばPtなどのように、マグネシウムを含まない物質
を負極活物質として用いることもできる。
【0016】負極活物質層に含有される結合剤として
は、従来の非水電解液電池の負極活物質層の結合剤とし
て通常用いられている公知の樹脂材料等を用いることが
できる。
【0017】負極缶3は、負極2を収容するものであ
り、また、非水電解液電池1の外部負極となる。
【0018】正極4は、正極集電体上に、正極活物質を
含有する正極活物質層が形成されてなる。
【0019】正極活物質として、一般式Mg(M
1-xx24で表されるマグネシウム複合酸化物が用い
られる。なお、式中、xは0≦x≦0.2の範囲の数で
ある。また、式中、Mは、Ni、Co、Mn、Cr、
V、Fe、Cu又はTiから選ばれるいずれかの遷移金
属元素である。また、式中Aは、Al、B、Si、C
r、B、V、C、Na、K、Mg又はCaから選ばれる
いずれかの典型元素、アルカリ金属又はアルカリ土類金
属元素である。
【0020】さらに、上記一般式Mg(M1-xx)O4
で表されるマグネシウム化合物は、スピネル構造を有
し、Fd3m空間群で表せる占有原子サイト8aに、M
gが存在する構造であることが好ましい。
【0021】上記のような構造を有する本発明に係る化
合物Mg(M1-xx)O4は、Mgイオンの拡散を容易
に行わしめることができる。この化合物を正極活物質と
して用いることで正極の作動電位を上げることができ、
これにより、マグネシウムイオンを電荷担体として用い
た電池において、従来よりも放電電位が高く、エネルギ
ー密度の高い電池となる。
【0022】さらに、この化合物は、従来報告されてい
る、例えばMgxMnO2等に比較して容易に合成するこ
とができるため、当該化合物を正極活物質として用いる
ことは、コストの面でも有利である。
【0023】正極活物質層に含有される結合剤として
は、従来の非水電解液電池の正極活物質層の結合剤とし
て通常用いられている公知の樹脂材料等を用いることが
できる。
【0024】正極缶5は、正極4を収容するものであ
り、また、非水電解液電池1の外部正極となる。
【0025】セパレータ6は、正極4と、負極2とを離
間させるものであり、従来の非水電解液電池のセパレー
タとして通常用いられている公知の材料を用いることが
でき、例えばポリプロピレンなどの高分子フィルムが用
いられる。また、マグネシウムイオン伝導度とエネルギ
ー密度との関係から、セパレータの厚みはできるだけ薄
いことが必要である。具体的には、セパレータの厚みは
例えば50μm以下が適当である。
【0026】絶縁ガスケット7は、負極缶3に組み込ま
れ一体化されている。この絶縁ガスケット7は、負極缶
3及び正極缶5内に充填された非水電解液の漏出を防止
するためのものである。
【0027】非水電解液としては、非プロトン性非水溶
媒に電解質を溶解させた溶液が用いられる。
【0028】非水溶媒としては、例えばプロピレン力−
ボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネー
ト、ビニレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、スル
ホラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキ
シエタン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチル
ー1,3−ジオキソラン、プロピオン酸メチル、酪酸メ
チル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネト、ジ
プロピルカーボネート等、一般にリチウムイオン二次電
池に使用される溶媒を使用することができる。その理由
は文献(J.Electrochem.Soc.,Vol.40 No.,Jan
(1993)140)に記載されている。アセトニトリルを用
いた場合、還元側で溶媒の分解が起こりやすいからであ
る。具体的には、プロピレン力−ボネートにMg(Cl
42を溶解した電解液がこの文献中に記載されてい
る。特に、電圧に安定な点から環状又は鎖状カーボネー
ト類を使用することが好ましい。また、このような非水
溶媒は、1種または2種以上を組み合わせて使用するこ
とができる。
【0029】また、非水溶媒に溶解させる電解質として
は、例えば、Mg(SO2CF32等を使用できる。他
にもホウフッ化マグネシウム(Mg(BF42)、トリ
フルオロメチルスルホン酸マグネシウム(Mg(CF3
SO32)、ヘキサフルオロ燐酸マグネシウム(Mg
(PF62)などが使用できる。
【0030】上述したような本発明に係る非水電解液電
池1は、一般式Mg(M1-xx)O 4で表されるマグネ
シウム化合物を正極活物質として用いているので、Mg
イオンの拡散が容易に行われて、正極の作動電位を上げ
ることができる。これにより、この非水電解液電池1
は、マグネシウムイオンを電荷担体として用いた電池に
おいて、従来よりも放電電位が高く、エネルギー密度の
高い電池となる。
【0031】さらに、このMg(M1-xx)O4は、比
較的容易に合成することができるため、当該化合物を正
極活物質として用いた非水電解液電池1は、コストの面
でも有利な電池となる。
【0032】そして、このような非水電解液電池1は例
えばつぎのようにして製造される。
【0033】負極2としては、まず、負極活物質と結着
剤とを溶媒中に分散させてスラリーの負極合剤を調製す
る。次に、得られた負極合剤を負極集電体上に均一に塗
布、乾燥して負極活物質層を形成することにより負極2
が作製される。上記負極合剤の結着剤としては、公知の
結着剤を用いることができるほか、上記負極合剤に公知
の添加剤等を添加することができる。また、負極活物質
となる金属マグネシウムをそのまま負極2として用いる
こともできる。
【0034】正極4としては、まず、正極活物質とと結
着剤とを溶媒中に分散させてスラリーの正極合剤を調製
する。次に、得られた正極合剤を正極集電体上に均一に
塗布、乾燥して正極活物質層を形成することにより正極
4が作製される。上記正極合剤の結着剤としては、公知
の結着剤を用いることができるほか、上記正極合剤に公
知の添加剤等を添加することができる。
【0035】非水電解液は、電解質塩を非水溶媒中に溶
解することにより調製される。
【0036】そして、負極2を負極缶3に収容し、正極
4を正極缶5に収容し、負極2と正極4との間に、ポリ
プロピレン製多孔質膜等からなるセパレータ6を配す
る。負極缶3及び正極缶5内に非水電解液を注入し、絶
縁ガスケット7を介して負極缶3と正極缶5とをかしめ
て固定することにより、非水電解液電池1が完成する。
【0037】なお、上述した実施の形態では、非水電解
液を用いた非水電解液電池を例に挙げて説明したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、導電性高分子化
合物の単体あるいは混合物を含有する高分子固体電解質
を用いた固体電解質電池や、膨潤溶媒を含有するゲル状
の固体電解質を用いたゲル状電解質電池についても適用
可能である。
【0038】上記の高分子固体電解質やゲル状電解質に
含有される導電性高分子化合物として具体的には、シリ
コン、アクリル、アクリロニトリル、ポリフォスファゼ
ン変性ポリマ、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレ
ンオキサイド、フッ素系ポリマ又はこれらの化合物の複
合ポリマや架橋ポリマ、変性ポリマ等が挙げられる。上
記フッ素系ポリマとしては、ポリ(ビニリデンフルオラ
イド)、ポリ(ビニリデンフルオライド−co−ヘキサ
フルオロプロピレン)、ポリ(ビニリデンフルオライド
−co−テトラフルオロエチレン)、ポリ(ビニリデン
フルオライド−co−トリフルオリエチレン)等が挙げ
られる。
【0039】また、上述した実施の形態では、二次電池
を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、一次電池についても適用可能である。ま
た、本発明の電池は、円筒型、角型、コイン型、ボタン
型等、その形状については特に限定されることはなく、
また、薄型、大型等の種々の大きさにすることができ
る。
【0040】
【実施例】以下、本発明の効果を確認すべく行った本発
明の実施例について説明する。なお、以下に示す実施例
では、具体的な数値を挙げて説明するが、本発明はこれ
に限定されるものではないことは言うまでもない。
【0041】〈実施例1〉まず、市販のMg(OH)2
とMnO2とをモル比でMg:Mn=1:2になるよう
に秤量、混合し、酸素気流中で800℃で5時間焼成し
て黒茶色の粉末状のMgMn24を得た。得られたMg
Mn24は、X線回折によって、空間群Fd3mに属す
るスピネル構造をとることが確認された。また、このM
gMn24は、この構造の中で、Mgは8a席に占有率
1で存在することが確認された。
【0042】そして、得られたMgMn24を正極活物
質として用いて電池を作製した。
【0043】得られた正極活物質を乾燥重量で90重量
%と、導電剤としてグラファイト(平均粒径5μmから
20μm:商品名KS−15ロンザ)を7重量%と、結
着剤としてポリフッ化ビニリデン(アルドリッチ#13
00)を3重量%とを用いて混練して正極ペーストとし
た。
【0044】次に、この正極ぺーストを正極集電体上に
塗布し、アルミメッシュと共にペレット化して、乾燥ア
ルゴン気流中、100℃で1時間の乾燥を行ない、正極
を得た。
【0045】また、金属マグネシウムを上記正極と略同
径に圧延することにより負極とした。
【0046】また、エチレンカーボネートが60容量%
とジメチルカーボネートが40容量%とで混合されてな
る混合溶媒にMg(ClO42を1mol/lの濃度で
溶解させて非水電解液を調製した。
【0047】そして、以上のようにして得られた負極を
負極缶に収容し、正極を正極缶に収容し、負極と正極と
の間に、ポリプロピレン製多孔質膜等からなるセパレー
タを配した。負極缶及び正極缶内に非水電解液を注入
し、絶縁ガスケットを介して負極缶と正極缶とをかしめ
て固定することにより、2025コイン型の非水電解液
電池を完成した。
【0048】〈実施例2〉負極において、金属マグネシ
ウムの代わりに、白金(Pt)を正極と略同径に圧延し
たものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして非水
電解液電池を作製した。
【0049】〈比較例〉正極において、V25を正極活
物質として用いたこと以外は、実施例1と同様にして非
水電解液電池を作製した。
【0050】そして、以上のようにして作製された非水
電解液電池に対して、電池特性評価実験を行った。各電
池を100μA/cm2の定電流で0.0V(対Mg2+
/Mg)まで放電し、0.5Vで放電をカットオフして
容量を測定した。なお、以上の放電実験は常温(23
℃)で行われた。
【0051】以上のようにして行った放電試験におい
て、実施例1、実施例2及び比較例の電池の放電曲線を
図2乃至図4に示す。
【0052】図2と図4とを比較して明らかなように、
MgMn24を正極活物質として用いた実施例1の電池
では、従来のV25を用いた比較例の電池より、放電電
位が高くなることがわかった。本発明に係る正極活物質
の使用によって、従来よりもエネルギー密度の高いマグ
ネシウムイオン二次電池を得ることができることが確認
された。
【0053】さらに、図2と図3とを比較して明らかな
ように、負極としてPtを使用した実施例2の電池の場
合にも、実施例1の電池と同様に放電電位が高く優れた
電池が得得られることがわかった。これにより、負極材
料として、Mgを含まない化合物を使用できることが確
認された。
【0054】
【発明の効果】本発明では、一般式Mg(M1-xx2
4(式中、xは0≦x≦0.2の範囲の数である。ま
た、Mは遷移金属であり、Aは典型元素またはアルカリ
金属、アルカリ土類金属である。)で表されるマグネシ
ウム化合物を正極活物質として用いることで、正極の作
動電位を上げることができる。
【0055】そして本発明では、正極を使用すること
で、従来よりも放電電位が高く、エネルギー密度の高い
電池を得ることができる。
【0056】さらに、本発明で用いた一般式Mg(M
1-xx24で表されるマグネシウム化合物は、容易に
合成することができるため、当該化合物を正極活物質と
して用いることは、コストの面でも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非水電解質電池の一構成例を示す
断面図である。
【図2】実施例1で作製した電池の放電曲線を示す図で
ある。
【図3】実施例2で作製した電池の放電曲線を示す図で
ある。
【図4】比較例で作製した電池の放電曲線を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 非水電解液電池、 2 負極、 3 負極缶、 4
正極、 5 正極缶、6 セパレータ、 7 絶縁ガ
スケット

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式Mg(M1-xx24(式中、x
    は0≦x≦0.2の範囲の数である。また、Mは遷移金
    属であり、Aは典型元素またはアルカリ金属、アルカリ
    土類金属である。)で表されるマグネシウム化合物を正
    極活物質として含むことを特徴とする正極。
  2. 【請求項2】 上記一般式Mg(M1-xx24におい
    て、上記Mが、Ni、Co、Mn、Cr、V、Fe、C
    u又はTiから選ばれるいずれかの元素であることを特
    徴とする請求項1記載の正極。
  3. 【請求項3】 上記一般式Mg(M1-xx24におい
    て、上記Aが、Al、B、Si、Cr、B、V、C、N
    a、K、Mg又はCaから選ばれるいずれかの元素であ
    ることを特徴とする請求項1記載の正極。
  4. 【請求項4】 上記一般式Mg(M1-xx)O4で表さ
    れるマグネシウム化合物がスピネル構造であり、Fd3
    m空間群で表せる占有原子サイト8aに、Mgが存在す
    ることを特徴とする請求項1記載の正極。
  5. 【請求項5】 負極と、マグネシウム化合物を含有する
    正極と、正極と負極との間に介在されるマグネシウムイ
    オン伝導化合物とからなる電池であって、 上記正極は、一般式Mg(M1-xx24(式中、xは
    0≦x≦0.2の範囲の数である。また、Mは遷移金属
    であり、Aは典型元素またはアルカリ金属、アルカリ土
    類金属である。)で表されるマグネシウム化合物を正極
    活物質として含むことを特徴とする電池。
  6. 【請求項6】 上記一般式Mg(M1-xx24におい
    て、上記Mが、Ni、Co、Mn、Cr、V、Fe、C
    u又はTiから選ばれるいずれかの元素であることを特
    徴とする請求項5記載の電池。
  7. 【請求項7】 上記一般式Mg(M1-xx24におい
    て、上記Aが、Al、B、Si、Cr、B、V、C、N
    a、K、Mg又はCaから選ばれるいずれかの元素であ
    ることを特徴とする請求項5記載の電池。
  8. 【請求項8】 上記一般式Mg(M1-xx)O4で表さ
    れるマグネシウム化合物がスピネル構造であり、Fd3
    m空間群で表せる占有原子サイト8aに、Mgが存在す
    ることを特徴とする請求項5記載の電池。
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