JP2002100140A - 慣性ラッチ機構及びアクチュエータロック機構ならびにこれを用いた磁気ディスク装置 - Google Patents

慣性ラッチ機構及びアクチュエータロック機構ならびにこれを用いた磁気ディスク装置

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JP2002100140A
JP2002100140A JP2000289787A JP2000289787A JP2002100140A JP 2002100140 A JP2002100140 A JP 2002100140A JP 2000289787 A JP2000289787 A JP 2000289787A JP 2000289787 A JP2000289787 A JP 2000289787A JP 2002100140 A JP2002100140 A JP 2002100140A
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幸男 飯田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信頼性が高く、薄型化された磁気ディスク装
置にも搭載が可能で、かつ慣性モーメントが大きく、振
動音・衝撃音の発生を低減可能な慣性ラッチ機構及びア
クチュエータロック機構を提供する。 【解決手段】 慣性ラッチ機構7の慣性レバー72は、
金属材料からなる基礎中心体11と、その周囲をポリウ
レタンラバー系粘弾性材料12で覆った2層構造とす
る。慣性レバー72を金属材料からなる基礎中心体11
と、その周囲を覆った粘弾性材料12の2層構成にする
ことで、慣性レバー72の慣性力を大きくでき、アクチ
ュエータ22の確実な慣性ラッチが可能となるととも
に、他の部品との接触による接触音や衝撃音・振動音の
低減、発塵低減が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
に外部から衝撃が加わったとき、磁気ディスク装置のア
クチュエータをラッチする慣性ラッチ機構に関し、ま
た、慣性ラッチ機構を備え、磁気ディスク装置の非動作
時に、アクチュエータを待避位置に保持するアクチュエ
ータロック機構に関し、さらにこのアクチュエータロッ
ク機構を備えた磁気ディスク装置に関し、特に前記衝撃
がアクチュエータをどちらの向きに揺動させてもアクチ
ュエータをラッチすることができる信頼性の高い慣性ラ
ッチ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の磁気ディスク装置、特にノートブ
ック型の携帯可能なパソコンに搭載される磁気ディスク
装置においては、非動作時の衝撃に対する高信頼性が求
められている。磁気ディスク装置の非動作時に、アクチ
ュエータに実装されたヘッドスライダが衝撃により待避
位置からディスク表面のデータ領域に移動してしまう
と、ヘッドスライダがデータ領域表面に吸着されたり、
データ領域表面を傷つけたりして、致命的な故障とな
る。非動作時にアクチュエータを待避位置に保持し、衝
撃によりアクチュエータが揺動し、データ領域表面に移
動することを防止するための機構として、アクチュエー
タロック機構がある。
【0003】また、近年の磁気ディスク装置において
は、ヘッドスライダが待避領域表面に吸着してしまうこ
との防止や、上記衝撃に対する信頼性を高めることを目
的として、ヘッドスライダのロード/アンロード機構が
考えられている。ロード/アンロード機構は、磁気ディ
スク装置の非動作時に、ディスクの外周近傍に設けられ
たランプと称する部品にアクチュエータを保持させるこ
とにより、ヘッドスライダをディスク表面に対し非接触
に待避させるものである。
【0004】アクチュエータロック機構の1つに、慣性
ラッチ機構を用いたものがある。慣性ラッチ機構を用い
たアクチュエータロック機構においては、通常、上記の
ロード/アンロード機構のランプや磁気ロック機構等を
アクチュエータ保持機構として併用する。慣性ラッチ機
構は、磁気ディスク装置に衝撃が加わった時に動作する
ものであり、加わった衝撃により発生する慣性力を利用
してアクチュエータをラッチする機構である。この慣性
ラッチ機構は、上記の磁気ロック機構等だけでは対応で
きない強い衝撃に対して、アクチュエータをラッチする
ことができる。上記のアクチュエータ保持機構は、慣性
ラッチ機構が動作しない微弱な衝撃が加わったときにア
クチュエータを保持し、アクチュエータロック機構の信
頼性を上げる。
【0005】このような慣性ラッチ機構を用いたアクチ
ュエータロック機構の一例として図10及び図11に示
すようなものがある。図10および図11に示すアクチ
ュエータロック機構は、アクチュエータ保持機構として
ロード/アンロード機構のランプを用いたものである。
図10に示す慣性ラッチ機構は、アクチュエータ22が
反時計回り(ディスク1の側)に揺動する衝撃が加わっ
たときに、慣性力によりラッチレバー101が揺動軸を
中心にして反時計回りに揺動し、係合突起102がアク
チュエータ22のコイルアーム先端部26cに当接して
アクチュエータ22をラッチするものである。また、図
11に示す慣性ラッチ機構は、2個のボール202を用
いたものであり、この2個のボールが慣性力によりラッ
チレバー201を押し、ラッチレバー201が揺動軸を
中心にしてアクチュエータ22をタッチするものであ
る。
【0006】さらに、慣性ラッチ機構を用いたアクチュ
エータロック機構の一例としては、特開平8−3396
45号公報に開示されたものがある。特開平8−339
645号公報のアクチュエータロック機構は、図10に
示すような慣性ラッチ機構を備え、磁気あるいは電磁気
によりアクチュエータをラッチする磁気あるいは電磁気
ロック機構をアクチュエータ保持機構として備えたもの
である。
【0007】ここで、アクチュエータのように揺動軸に
揺動自在に設けられた部品は、外部からの衝撃により、
一般的に直線的加速度と角加速度を受ける。直線的加速
度による力(推進力)は、質量重心に働き、また角加速度
による力(偶力)は、揺動軸を中心に働く。揺動軸を中心
とし、質量重心を通過する円を考え、この円の質量重心
における接線方向の成分を有効成分とし、質量重心にお
ける法線方法の成分を無効成分とする。上記部品の揺動
に荷担するのは、角加速度と直線的加速度の有効成分で
ある。上記角加速度Aを横軸として、上記直線的加速度
の有効成分Leを縦軸として、アクチュエータに加わる
衝撃を図12のように表すことができる。図12にいお
いて斜線で示す領域Eaがアクチュエータに加わること
が可能な衝撃の領域である。
【0008】図10および図11に示すアクチュエータ
22を時計回り(ディスク1と反対の側)に揺動させる
大きな衝撃が加わったときには、アクチュエータは、ク
ラッシュストップ(弾性体)5にぶつかり、そのリバウン
ドによりディスク1側に移動してしまう場合がある。こ
のため慣性ラッチ機構がアクチュエータをラッチしない
といけない衝撃領域は、図13において斜線で示す領域
Eb1およびEb2となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
に示すアクチュエータロック機構および慣性ラッチ機構
においては、アクチュエータ22が時計回り(クラッシ
ュストップ5の側)に揺動するような衝撃が加わったと
きに、慣性ラッチ機構が動作せず、反転揺動してきたア
クチュエータ22をラッチできない。すなわち、図10
に示すような慣性ラッチ機構には、図14において斜線
で示す領域Ee1およびEe2のように、かなりの不感
帯がある。上記の不感帯とは、慣性ラッチ機構が動作し
ないといけない、斜線で示す衝撃領域Eb1およびEb
2(図13参照)において、慣性ラッチ機構が動作しな
い領域のことである。不感帯が大きな慣性ラッチ機構は
信頼性が低いと言える。
【0010】また、図11に示す慣性ラッチ機構は、上
記のような不感帯を少なくするために、2個のボールに
より、どちら向きに衝撃がかかっても動作するようにし
たものであるが、図15において斜線で示す領域Efの
ように、回転加速度Aが直線的加速度の有効成分Leよ
りもかなり大きいときに不感帯が発生し、この不感帯
(領域Ef)を小さくするためには、ボールの質量を大
きく取るか、ラッチレバーの慣性モーメントを小さくす
る必要がある。ラッチレバーの慣性モーメントを小さく
することには限界があり、またボールの質量を大きくす
ると、この慣性ラッチ機構を薄型化された磁気ディスク
装置に搭載すること難しくなる。
【0011】また、従来のように慣性レバーの主形状を
樹脂のみで構成した場合、ラッチレバーの慣性を大きく
することが困難である。これに対し、全形状を金属で構
成した場合は、磁気ディスクに振動や衝撃が加わった場
合に、ラッチレバーの振動音や衝撃音が大きくなるとい
う問題があった。
【0012】本発明は、このような従来の問題を解決す
るもので、慣性を大きくできると同時に振動音や衝撃音
の発生を低減でき、信頼性が高く、薄型化された磁気デ
ィスクド装置にも搭載が可能な慣性ラッチ機構およびア
クチュエータロック機構を提供することを目的とするも
のである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の慣性ラッチ機構は、磁気ディスク装置のア
クチュエータが待避位置にある状態で前記磁気ディスク
装置に衝撃が加わったときに、前記アクチュエータをラ
ッチして、前記待避位置に停留させる慣性ラッチ機構に
おいて、第1の揺動軸を中心にアクチュエータ開放位置
とアクチュエータ位置の間を揺動可能であり、前記衝撃
が加わると、前記アクチュエータ開放位置から前記アク
チュエータラッチ位置に移動して前記アクチュエータを
ラッチするラッチレバーと、第2の揺動軸を中心に揺動
可能であり前記第2の揺動軸まわりの慣性モーメントが
前記ラッチレバーの前記第1の揺動軸まわりの慣性モー
メントより大きく、前記アクチュエータが第1の向きに
揺動する衝撃が加わったときに、第1の向きに揺動し、
第1係合部において前記ラッチレバーに係合し、前記ラ
ッチレバーを前記アクチュエータラッチ位置に移動さ
せ、また前記アクチュエータが第2の向きに揺動する衝
撃が加わったとき、第2の向きに揺動し、第2の係合部
において前記ラッチレバーに係合し、前記ラッチレバー
を前記アクチュエータラッチ位置に移動させ、前記アク
チュエータをラッチさせる慣性レバーであって、前記慣
性レバーは、主形状を構成する金属部材からなる基礎中
心体と、前記基礎中心体の少なくとも前記ラッチレバー
との係合部分の近傍を弾性材料で覆ったことを特徴とす
る慣性レバーとを備えたことを特徴とする。
【0014】また、本発明のアクチュエータロック機構
は、上記慣性ラッチ機構と、上記慣性ラッチ機構が働か
ない微弱な衝撃に対して、アクチュエータを待避位置に
保持するアクチュエータ待避機構とを備えたことを特徴
とする。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態の磁気
ディスク装置の概略構成を示す上面図である。
【0016】図1乃至図3に示す磁気ディスク装置は、
データ記録媒体である磁気ディスク等のディスク1、デ
ィスク1を回転駆動するスピンドルモータ(SPM)
2、ヘッドスライダ4が実装されたアクチュエータ2
2、アクチュエータ22を揺動駆動するボイスコイルモ
ータ(VCM)23、アクチュエータ22の揺動範囲を
規制するクラッシュストップ5、アクチュエータ22の
待避位置に設けられたランプブロック6、アクチュエー
タロック機構を構成する本発明の慣性ラッチ機構7、等
をエンクロージャ10の内部に収納したものである。こ
の磁気ディスク装置は、アクチュエータ22のロード/
アンロード機構、および慣性ラッチ機構を用いたアクチ
ュエータロック機構を備えており、磁気ディスク装置の
動作停止の際に、アクチュエータ22を待避位置にアン
ロードし、磁気ディスク装置の非動作時に、アクチュエ
ータ22を待避位置に保持するものである。ランプブロ
ック6は、上記のロード/アンロード機構を構成すると
ともに、アクチュエータロック機構を構成している。
【0017】ディスク1は、スピンドルモータ2のロー
タ部に固定されている。ディスク1は、磁気ディスク装
置が動作しているとき、スピンドルモータ2のスピンド
ル軸を中心にして回転駆動され、磁気ディスク装置が非
動作のとき、回転停止(静止)する。ディスク1の表面
には、データおよびサーボ情報が記録されるトラックが
同心円状に配置されている。
【0018】アクチュエータ22は、ヘッドアーム25
とコイルアーム26とを有し、揺動軸21に揺動自在に
嵌合している、すなわち揺動軸21を中心として回転運
動可能に設けられている。ヘッドアーム25とコイルア
ーム26とは、揺動軸21を挟んで互いに反対側になる
ように配設されている。コイルアーム26は、アウタア
ーム26aとインナアーム26bからなる。ヘッドアー
ム25は、キャリッジアーム31と、このキャリッジア
ーム31に懸架されたサスペンションアーム32を有す
る。
【0019】サスペンションアーム32は、ランプブロ
ック6に待避するためのタブ35を有する。タブ35
は、ヘッドアーム25が待避位置に移動したときに、ラ
ンプブロック6により保持される部分である。このタブ
35にはランプブロック6に接触する凸部が形成されて
いる。またサスペンションアーム32には、ヘッドスラ
イダ4が実装されている。
【0020】ヘッドスライダ4は、それぞれディスク1
の上面、下面に対向するようにヘッドアーム25に取り
付けられ、ヘッドワイヤ等により、図示しない制御部に
接続されている。このヘッドスライダ4は、図示しない
制御部からのデータをディスク1表面のトラックに記録
し、またトラックに記録されたデータを読み込んで制御
部に送る磁気ヘッド(図示しない)を備えている。
【0021】VCM23は、コイルアーム26の内面に
実装されたボイスコイル51、上ヨークおよび下ヨーク
(図示しない)、上ヨークの下面に着設された永久磁石
(図示しない)等により構成されている。ボイスコイル
51には、図示しない制御部から駆動電流が供給され
る。コイルアーム26は、上ヨークと下ヨークとに挟ま
れた空間に配置されている。
【0022】クラッシュストップ5は、動作中にVCM
23が暴走してしまったときに、コイルアーム26のイ
ンナアーム26bに当接してアクチュエータ22の揺動
を強制的に停止させ、アクチュエータ22がスピンドル
モータ2や他の装置構成機構にぶつかるのを防止するた
めに設けられた弾性体である。
【0023】ランプブロック6は、ランプサポートの側
面から水平方向に凸設した複数のランプを有する。各ラ
ンプは、上側および下側に複合平面を有する。これらの
複合平面は、それぞれタブ35に対応して設けられたも
のである。上側の複合平面は、第1斜面、頂部平面、第
2斜面、底部平面、第3斜面を含む。第1斜面、頂部平
面、第2斜面、底部平面、第3斜面は、アンロードの際
のサスペンションアーム32の揺動に伴うタブ凸部の運
動の方向、すなわち概ねディスク1の径方向に沿って、
ディスク1の外周部に近い側から遠い側に向けて上記の
順に配列されている。第1斜面は、第2斜面に近い側が
高くなっており、第2斜面および第3傾斜面は、底部平
面に近い側が低くなっている。頂部平面は略水平であ
る。下側の複合平面は、上側の複合平面と同様に形成さ
れている。ランプブロック6は、ネジによりエンクロー
ジャ10に固定されている(図1参照)。なお、アクチ
ュエータ22とVCM23とランプブロック6とは、ロ
ード/アンロード機構を構成している。
【0024】図2及び図3は図1における慣性ラッチ機
構7周辺部の拡大図である。図1、図2および図3にお
いて、慣性ラッチ機構7は、揺動軸71を中心にして揺
動(回転運動)可能な慣性レバー72と、揺動軸73を
中心にして揺動(回転運動)可能なラッチレバー74
と、ラッチレバー74をアーム開放位置に保持するため
のチップ磁石75により構成されている。揺動軸71回
りの慣性レバー72の慣性モーメントは、揺動軸73回
りのラッチレバー74の慣性モーメントよりも大きい。
すなわち、本発明の慣性ラッチ機構7が、図10あるい
は図11に示した従来の慣性ラッチ機構、および特開平
8−339645号公報に開示された慣性ラッチ機構と
異なる点は、ラッチレバー74よりも慣性モーメントの
大きな慣性レバー72を備えている点である。
【0025】慣性レバー72には、ラッチレバー74と
第1係合突起85において係合するための第1係合部8
1、および第2係合部突起86において係合するための
第2係合部82が形成されている。なお、ラッチレバー
74は、揺動軸73に対して互いに鈍角をなして延びる
ラッチアーム78と補助アーム79とを有する。補助ア
ーム79には、チップ磁石5に吸引される磁性部分が形
成されている。また、ラッチレバー74のラッチアーム
78にはラッチ突起84bが形成され、ラッチレバー7
4がアクチュエータラッチ位置に動いたときに、アクチ
ュエータ22のインナアーム26bの先端部26cに係
合してアクチュエータ22をラッチする。
【0026】ラッチレバー74がアクチュエータ開放位
置にあるとき、慣性レバー72の第1係合部81は、第
1係合突起85において、補助アーム79に内側面79
aをアクチュエータ22側に向けて形成された鍵部79
bの内側面79aに当接しているか、あるいは内側面7
9aから僅かに離れており、また第2係合部82は、第
2係合突起86において、ラッチアーム78のアクチュ
エータ22と反対側の側面78aに当接しているか、あ
るいは側面78aから僅かに離れている。なお、慣性ラ
ッチ機構7とランプブロック6とは、アクチュエータロ
ック機構を構成している。
【0027】図示しない制御部は、磁気ディスク装置が
動作を停止する際に、VCM23のボイスコイル51に
駆動電流を流し、アクチュエータ22のヘッドアーム2
5を待避位置にアンロードさせる。また、磁気ディスク
装置が動作を開始する際に、ヘッドアーム25を待避位
置からロードさせて、回転動作を開始したディスク1表
面に上空にヘッドスライダ4を移動させ、さらにヘッド
スライダ4の磁気ヘッドにより読み込まれたサーボデー
タに基づいてヘッドスライダ4を所望のデータトラック
上に移動させる。図1はヘッドアーム25が待避位置に
アンロードされた状態を示している。
【0028】磁気ディスク装置の非動作時には、アクチ
ュエータ22のヘッドアーム25およびヘッドスライダ
4は、待避位置にアンロードされている。ヘッドアーム
25が待避位置にあるとき、サスペンションアーム32
のタブ35はランプ62に保持されている。また、ディ
スク1は静止している。
【0029】上記ヘッドアーム25のアンロードの際に
は、サスペンションアーム32のタブ35は、まず第1
斜面に接触し、第1斜面を第2斜面側に摺動しながら登
り、頂部平面を摺動して第2斜面に至り、さらに第2斜
面を摺動しながら降って底部平面に至る。また、上記ヘ
ッドアーム25のロードの際には、タブ35は、アンロ
ードのときと逆の経路で、底部平面、第2斜面、頂部平
面、第1斜面の順で摺動し、ランプブロック6から離れ
る。
【0030】ランプブロック6は、ヘッドアーム25が
待避位置にアンロードされ、タブ35がランプブロック
6に保持されているとき、慣性ラッチ機構7が動作しな
いような微弱な衝撃に対して、ヘッドアーム25が待避
位置からディスク1側あるいはその反対側に移動してし
まうことを防ぎ、ヘッドアーム25を待避位置に保持す
るアクチュエータ保持機構としての機能を有する。ヘッ
ドアーム25がディスク1側(図1における反時計回り
の向き)に動く微弱な衝撃が加わると、サスペンション
アーム32のタブ35は第2斜面を登ることとなり、こ
れによりヘッドアーム25の揺動エネルギーを減衰さ
せ、ヘッドアーム25の動きを抑制する。
【0031】次に、非動作時にディスクドライブ装置に
衝撃が加わったときのアクチュエータのロック動作を説
明する。このとき、慣性ラッチ機構7は、以下のように
動作して、アクチュエータ3をラッチし、ヘッドアーム
25およびヘッドスライダ4が、ディスク1の配設空間
に入り込むことを防止する。
【0032】図2乃至図3はラッチ機構7の動作原理を
説明する図である。図2はラッチレバー74がアクチュ
エータ開放位置Bにあるときのアクチュエータ22(特
にインナアーム26b)、慣性レバー72、およびラッ
チレバー74の位置関係を示す模式図である。図3にお
いては、インナアーム先端部26cの揺動軌道Cから離
れた所にラッチレバー74のラッチ突起84bが位置し
ている。
【0033】アクチュエータ22のように、揺動軸に揺
動自在に設けられた部品は、磁気ディスク装置に加わる
外部からの衝撃により、直線的加速度と角加速度を受け
る。上記の衝撃によりアクチュエータ22が受ける直線
的加速度をL、角加速度をAとすると、直線的加速度L
による力(並進力)はアクチュエータ22の質量重心G
cに働き、また角加速度Aによる力(偶力)は、揺動軸
21を中心に働く。以下、上記衝撃により直線的加速度
を直線的衝撃加速度と称し、また上記衝撃による角加速
度を衝撃角加速度と称する。
【0034】衝撃角加速度Aの向きは、磁気ディスク装
置を静止系としたときの向きであるものとする。直線的
衝撃加速度Lの向きは、上記衝撃により磁気ディスク装
置が受ける直線的加速度成分の向きと一致する。また、
衝撃角加速度Aは、アクチュエータ22を元の位置にと
どめようとする慣性力により発生するものなので、上記
衝撃により磁気ディスク装置が受ける角加速度成分(中
心は磁気ディスク装置の質量重心Gd)の向きと逆にな
る。従って磁気ディスク装置が受ける角加速度成分の向
きが磁気ディスク装置の質量重心Gdに対し時計回りで
あるとき、アクチュエータ22には、揺動軸21に対し
反時計回りの衝撃角加速度Aが働く。アクチュエータ2
2に直線的衝撃加速度Lが働くとき、慣性レバー72お
よびラッチレバー74にも、直線的衝撃加速度Lと同じ
向きの直線的加速度が働く。また、アクチュエータ22
に反時計回りの衝撃角加速度Aが働くとき、慣性レバー
72には揺動軸71を中心に反時計回りの衝撃角加速度
が働き、ラッチレバー74には揺動軸73を中心に反時
計回りの衝撃角加速度が働く。
【0035】直線的加速度および角加速度が一定のと
き、並進力の大きさはその部品の質量に依存し、偶力の
大きさはその部品の揺動軸回りの慣性モーメントの大き
さに依存する。揺動軸を中心とし、質量重心を通過する
円を考え、この円の質量重心における接線方向の成分を
有効成分とし、質量重心における法線方向の成分を無効
成分とする。上記部品の揺動に荷担するのは、直線的加
速度(並進力)の有効成分と角加速度(偶力)である。
直線的加速度(並進力)の無効成分は、上記部品の揺動
には荷担しない。従って、偶力と並進力の有効成分との
合力が部品を揺動させるトルクとなる。アクチュエータ
22においては、衝撃角加速度Aによる偶力と直線的衝
撃加速度Lの有効成分Leによる力の合力が、アクチュ
エータ22を揺動させるトルクTとなる。衝撃角加速度
Aによる偶力および有効成分Leによる力はともにアク
チュエータ22を反時計回りに揺動させようとする向き
に働くので、アクチュエータ22は反時計回りに揺動す
る。同様に、慣性レバー72には揺動軸71を中心に反
時計回りに揺動させようとするトルクが働き、ラッチレ
バー74には揺動軸73を中心に反時計回りの揺動させ
ようとするトルクが働く。もしも、直線的衝撃加速度が
図中のL’の向きであった場合は、直線的衝撃加速度
L’の有効成分による力は、アクチュエータ22を時計
回りに揺動させようとする向きに働く。従って、アクチ
ュエータ22を揺動させるトルクTの大きさは、衝撃角
加速度Aの大きさと向き、および直線的衝撃加速度Lの
大きさが一定であっても、直線的衝撃加速度Lの向きに
よって異なる。言い換えれば、アクチュエータ22を揺
動させるトルクTの大きさは、衝撃角加速度Aおよび直
線的衝撃加速度Lの大きさと向きが一定であっても、揺
動軸21と質量重心Gcとの位置関係によって異なる。
さらに、直線的衝撃加速度L’の有効成分による力が衝
撃角加速度Aによる偶力よりも大きい場合にはトルクT
の向きが逆転する。ただし、以上のことは、揺動軸21
と質量重心Gcが一致していない場合に限ったことであ
り、揺動軸21と質量重心Gcが一致している場合に
は、直線的衝撃加速度Lはアクチュエータ22の揺動に
荷担しない。同様に、慣性レバー72およびラッチレバ
ー74においても、揺動軸と質量重心が一致していない
場合には、レバーに働くトルクの大きさは、直線的衝撃
加速度の向き、あるいは揺動軸と質量重心との位置関係
によって異なる。
【0036】図12は磁気ディスク装置のアクチュエー
タ22に加わる衝撃領域を示す図であり、また図13は
磁気ディスク装置において慣性ラッチ機構が働かなけれ
ばならない衝撃領域を示す図である。図12および図1
3において、横軸はアクチュエータ22に働く衝撃角加
速度Aであり、縦軸はアクチュエータ22に働く直線的
衝撃加速度の有効成分Leである。衝撃角加速度Aは、
アクチュエータ22の揺動軸21に対し反時計回りの向
きを正とし、時計回りの向きを負とする。直線的衝撃加
速度の有効成分Leも同様に、揺動軸21に対し反時計
回りの向きを正とし、時計回りの向きを負とする。衝撃
角加速度Aと直線的衝撃加速度の有効成分Leとをそれ
ぞれ横軸、縦軸とした図において、アクチュエータ22
に加わる衝撃領域は、図12に斜線で示す領域Ea で表
すことができる。以下、図12の衝撃領域Ea を全衝撃
領域と称する。全衝撃領域Ea において、慣性ラッチ機
構が動作しなければならない衝撃領域は、図13に斜線
で示す領域Eb1および領域Eb2である。動作しなければ
ならない衝撃領域Eb1は、全衝撃領域Ea における直線
m1の左側部分であり、また動作しなければならない衝
撃領域Eb2は、全衝撃領域Ea における直線m2の右側
部分である。直線m1とm2および領域Eaにより囲ま
れた領域は、アクチュエータ機構であるランプブロック
6により、アクチュエータ22を保持することができる
衝撃領域である。
【0037】図13において、直線m1が負の傾きを持
っているのは、同じ正の衝撃角加速度Aに対し、直線的
衝撃加速度の有効成分Leが大きいほど、アクチュエー
タ22を反時計回りに揺動させようとするトルクが大き
くなり、アクチュエータ22の揺動をランプブロック6
だけでくい止めることが困難となるからである。同様
に、直線m2が負の傾きを持っているのは、同じ負の衝
撃角加速度Aに対し、直線的衝撃加速度の有効成分Le
が小さいほど、アクチュエータ22を時計回りに揺動さ
せようとするトルクが大きくなり、アクチュエータ22
の揺動をランプ部6だけでくい止めることが困難となる
からである。さらに、直線m1と原点Oとの距離よりも
直線m2と原点Oと距離のほうが短いのは、アクチュエ
ータ22が時計回りに揺動し、クラッシュストップでリ
バウンドしてディスク1の配設空間に飛び出すために
は、アクチュエータ22がランプブロック6から反時計
回りに揺動してディスク1の配設空間に飛び出すときよ
りも、大きなトルクを要するからである。なお、アクチ
ュエータ22の質量重心Gcが揺動軸21と一致してい
る場合には、直線m1およびm2は縦軸に平行になる。
【0038】以下に、本発明の慣性ラッチ機構及びアク
チュエータロック機構ならびに磁気ディスク装置の詳細
を図面を用いて説明する。
【0039】図1は本発明の磁気ディスク装置の構造を
説明する図面である。
【0040】本発明の磁気ディスク装置は、装置が非動
作時に予期せぬ振動、衝撃を受けることによって、スラ
イダ4上の磁気ヘッドとディスク1と衝突して、両部品
が傷ついたり、互いにこすれ合い発塵することを防止す
るために、スライダ4上の磁気ヘッドをディスク1から
待避させる構造になっている。待避したスライダ4上の
磁気ヘッドは、ランプブロック6上に位置し、磁気ディ
スク装置の動作開始と同時にランプブロック6からディ
スク1上に移動する。
【0041】スライダ4上の磁気ヘッドが待避位置にあ
るとき、ランプブロック6がスライダ4上の磁気ヘッド
を所定の位置に支持する保持力よりも大きな回転衝撃、
または回転振動の力が磁気ディスク装置に加わると、そ
の慣性力がスライダ4上の磁気ヘッドをディスク1方向
に移動させ、スライダ4上の磁気ヘッドはランプブロッ
ク6を飛び出して、ディスク1上に乗り上げてしまう。
【0042】そこで、磁気ディスク装置に上記力が加わ
ったとき、スライダ4上の磁気ヘッドがディスク1上に
乗り上げることを防止するための機構が慣性ラッチ機構
である。
【0043】慣性ラッチ機構の構造は、慣性レバー72
とラッチレバー74及びアクチュエータ22のインナア
ーム26bの先端部26cから成り立っている。
【0044】図2、図3を用いて慣性ラッチ機構を説明
する。
【0045】図2は磁気ディスク装置が非動作時の慣性
ラッチ機構の各部品の位置関係を示す概略図である。磁
気ディスク装置が非動作状態のときはスライダ4上の磁
気ヘッドがランプブロック6上に位置し、アクチュエー
タ22のインナアーム26bの先端部26cが設けられ
た側がゴム材料のストッパ5に押し当てられて支持され
ている。
【0046】慣性レバー72とラッチレバー74は自由
運動が可能なように、それぞれの回動軸の中心71、7
3をハウジング10に軽拘束された状態で取り付けられ
ており、ラッチレバー74の第1係合突起85と第2係
合部突起86の間に慣性レバー72を挿入し、ラッチレ
バー74の第1係合突起85と慣性レバー72の第1係
合部81が、また、ラッチレバー74の第2係合突起8
6と慣性レバー72の第2係合部82が係合するように
配置されている。
【0047】図3は磁気ディスク装置が非動作状態のと
きに、スライダ4上の磁気ヘッドがスピンドルモータ
(SPM)2方向へ移動するような回転衝撃または回転
振動を受けた時の慣性ラッチ機構の各部品の動作を簡単
に示したものである。
【0048】磁気ディスク装置が非動作状態のときに、
スライダ4上の磁気ヘッドがスピンドルモータ(SP
M)2方向へ移動するような回転衝撃または回転振動を
受けるような力により、アクチュエータ22のインナア
ーム26bの先端部26cに慣性力が働くと同時に慣性
レバー7にも慣性力が発生する。
【0049】慣性力によりアクチュエータ22のインナ
アーム26bの先端部26cおよび慣性レバー7は図3
に示した矢印Aの方向に回転運動をはじめる。このと
き、慣性レバー7の第2係合部82がラッチレバー74
の第2係合突起86を押し込み、ラッチレバー74に回
転運動を伝達する。すると、回転運動してきたアクチュ
エータ22のインナアーム26bの先端部26cとラッ
チレバー74のラッチ突起84bとが互いに係合し、ア
クチュエータ22のインナアーム26bの先端部26c
及びスライダ4上の磁気ヘッドの回転運動を拘束して、
スライダ4上の磁気ヘッドがランプブロック6から外れ
てディスク1上に乗り上げることを防止する。
【0050】また、磁気ディスク装置に上述とは逆の慣
性力が働いた場合には、慣性レバー7は図3の矢印Aと
は逆の方向に回転運動をして、ラッチレバー74の第1
係合突起85を押し込み、上述と同様の慣性ラッチ機能
を実現する。 (第1の実施形態)本発明の慣性ラッチ機構の第1の実
施形態を図4及び図5を用いて説明する。
【0051】図4及び図5は、本発明の第1の実施形態
に関係する慣性レバー72の断面図を示すものである。
【0052】第1の実施形態における慣性レバー72
は、金属材料からなる基礎中心体11と、その周囲をポ
リウレタンラバー系粘弾性材料12(以下、粘弾性材料
と称する)で覆った2層構造になっている。
【0053】このように慣性レバー72を金属材料から
なる基礎中心体11と、その周囲を覆った粘弾性材料1
2の2層構成にすることで、慣性レバー72の慣性力を
大きくすることができ、アクチュエータ22の確実な慣
性ラッチが可能となる。また、慣性レバー72が粘弾性
材料12で覆われているため、他の部品との接触による
接触音や、磁気ディスク装置に外部から衝撃や振動が加
わったときに発生する衝撃音や振動音を低減することが
可能となる。
【0054】さらに、磁気ディスク装置に外部から衝撃
や振動が加わったとき、慣性レバー72が受ける他の部
品との衝撃を、粘弾性材料12が吸収、緩和でき、衝撃
時に他の部品と接触した際の発塵を低減することが可能
となる。 (第2の実施形態)次に、本発明の慣性ラッチ機構の第
2の実施形態を図6及び図7を用いて説明する。
【0055】図6及び図7は、本発明の第2の実施形態
に関係する慣性レバー72の断面図を示すものである。
【0056】本発明の第2の実施形態は、上述の第1の
実施形態の慣性ラッチ機構とほぼ同様な構造であり、慣
性レバー72の外観形状もほぼ同じであるが、その材料
使用範囲を変更したものである。
【0057】第2の実施形態の慣性レバー72は、上述
した第1の実施形態の第2係合部82以外の構成は金属
材料を使用し、その先端部である第2係合部82のみポ
リウレタンラバー系粘弾性材料12で覆われた構造とな
っている。
【0058】このような慣性レバー72は、ラッチレバ
ー74の第1係合突起85および第2係合突起86と接
触し、慣性レバー72が自由可動構造を持つことによ
り、磁気ディスク装置に外部からかかる衝撃や振動によ
ってトップカバー等の部品と衝突・接触し得る部位の
み、例えば、少なくとも慣性レバー72の先端部である
第2係合部82のみを粘弾性材料12で覆うことで、上
述の第1の実施形態を構成する慣性レバー72よりも金
属材料の占める割合を大きくできるため、慣性レバー7
2自身の慣性力を大きくすることが可能となる。
【0059】また、磁気ディスク装置に外部から衝撃や
振動が加わったとき、慣性レバー72がトップカバー等
の他の部品と衝突・接触した際の発塵を低減することが
可能となる。 (第3の実施形態)次に、本発明の慣性ラッチ機構の第
3の実施形態を図8及び図9を用いて説明する。
【0060】図8及び図9は、本発明の第3の実施形態
に関係する慣性レバー72の断面図を示すものである。
【0061】本発明の第3の実施形態は、上述の第1、
第2の実施形態の慣性ラッチ機構とほぼ同様な構造であ
り、慣性レバー72の外観形状もほぼ同じであるが、そ
の材料使用範囲を変更したものである。
【0062】第3の実施形態の慣性レバー72は、上述
した第1の実施形態の慣性レバー72の回転軸の中心7
1の外周部(近傍部)13以外の構成は金属材料を使用
し、少なくともこの回転軸の中心71の外周部(近傍
部)13のみポリウレタンラバー系粘弾性材料で覆われ
た構造となっている。
【0063】慣性レバー72の回転軸の中心71の外周
部(近傍部)13は、少なくとも他の部品と接触する可
能性のある範囲以上を粘弾性材料で覆い、その基礎中心
体11は金属材料を使用するような構成をとる。
【0064】このような慣性レバー72は、金属材料の
占める割合を大きくできるため、上述の第2の実施形態
よりもさらに大きな慣性力を得ることが可能となる。
【0065】このとき、慣性レバー72の回転軸の中心
71には、より強い衝撃・振動が加わることが予想され
るが、慣性レバー72の回転軸の中心71の外周部(近
傍部)13の粘弾性材料によって、これを吸収・緩和す
ることが可能となる。
【0066】また、磁気ディスク装置に外部から衝撃や
振動が加わったとき、慣性レバー72の回転軸の中心7
1を支持する他の部品と衝突・接触による、衝撃音、衝
突音、発塵を低減することが可能となる。
【0067】
【発明の効果】以上詳説明したように本発明の慣性ラッ
チ機構およびアクチュエータロック機構によれば、ラッ
チレバーよりも慣性モーメントの大きな慣性レバーを設
けたことにより、不感帯領域をなくす、あるいは非常に
小さくすることができるので、慣性ラッチ機構およびア
クチュエータロック機構の信頼性を向上させることがで
きる。また、慣性レバーおよびラッチレバーは、薄い部
材を用いて製作可能であり、かつほぼ同じ高さに配設す
ることが可能なので、薄型化された磁気ディスク装置に
も搭載可能である。
【0068】また、本発明の慣性ラッチ機構およびアク
チュエータロック機構によれば、慣性モーメントを大き
くできると同時に振動音や衝撃音の発生を低減でき、信
頼性が高く、薄型化された磁気ディスクド装置にも搭載
が可能な慣性ラッチ機構およびアクチュエータロック機
構を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に関する磁気ディスク装置の
概略構成を示す上面図。
【図2】本発明の実施形態の磁気ディスク装置に適用す
る慣性ラッチ機構に関する慣性レバーの動作状態を説明
する図。
【図3】本発明の実施形態の磁気ディスク装置に適用す
る慣性ラッチ機構に関する慣性レバーの動作状態を説明
する図。
【図4】本発明の第1の実施形態に関する慣性レバーの
縦断面図。
【図5】本発明の第1の実施形態に関する慣性レバーの
横断面図。
【図6】本発明の第2の実施形態に関する慣性レバーの
斜視図。
【図7】本発明の第2の実施形態に関する慣性レバーの
横断面図。
【図8】本発明の第3の実施形態に関する慣性レバーの
斜視図。
【図9】本発明の第3の実施形態に関する慣性レバーの
横断面図。
【図10】従来の慣性ラッチ機構の構成を示す上面図。
【図11】ボールを用いた従来の慣性ラッチ機構の構成
を示す上面図。
【図12】磁気ディスク装置のアクチュエータに加わる
衝撃領域を示す図。
【図13】磁気ディスクド装置において慣性ラッチ機構
が働かなければならない衝撃領域を示す図。
【図14】慣性ラッチ機構の動作可能な衝撃領域を示す
図。
【図15】慣性ラッチ機構の動作可能な衝撃領域を示す
図。
【符号の説明】
1………ディスク 4………ヘッドスライダ 6………ランプブロック 7………慣性ラッチ機構 11………基礎中心体 12………粘弾性材料 13………慣性レバーの回転軸の中心の外周部(近傍
部) 21………アクチュエータ揺動軸 22………アクチュエータ 26………コイルアーム 26a………アウタアーム 26b………インナアーム 26c………先端部 71………慣性レバー揺動軸 72………慣性レバー 73………ラッチレバー揺動軸 74………ラッチレバー 81………第1係合部 82………第2係合部 85………第1係合突起 86………第2係合突起 84b………ラッチ突起

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ディスク装置のアクチュエータが待
    避位置にある状態で前記磁気ディスク装置に衝撃が加わ
    ったときに、前記アクチュエータをラッチして、前記待
    避位置に停留させる慣性ラッチ機構において、 第1の揺動軸を中心にアクチュエータ開放位置とアクチ
    ュエータ位置の間を揺動可能であり、前記衝撃が加わる
    と、前記アクチュエータ開放位置から前記アクチュエー
    タラッチ位置に移動して前記アクチュエータをラッチす
    るラッチレバーと、 第2の揺動軸を中心に揺動可能であり、前記第2の揺動
    軸まわりの慣性モーメントが前記ラッチレバーの前記第
    1の揺動軸まわりの慣性モーメントより大きく、前記ア
    クチュエータが第1の向きに揺動する衝撃が加わったと
    きに、第1の向きに揺動し、第1係合部において前記ラ
    ッチレバーに係合し、前記ラッチレバーを前記アクチュ
    エータラッチ位置に移動させ、また前記アクチュエータ
    が第2の向きに揺動する衝撃が加わったとき、第2の向
    きに揺動し、第2の係合部において前記ラッチレバーに
    係合し、前記ラッチレバーを前記アクチュエータラッチ
    位置に移動させ、前記アクチュエータをラッチさせる慣
    性レバーであって、前記慣性レバーは、主形状を構成す
    る金属部材からなる基礎中心体と、前記基礎中心体の少
    なくとも前記ラッチレバーとの係合部分の近傍を弾性材
    料で覆ったことを特徴とする慣性レバーとを備えたこと
    を特徴とする慣性ラッチ機構。
  2. 【請求項2】 磁気ディスク装置のアクチュエータが待
    避位置にある状態で前記磁気ディスク装置に衝撃が加わ
    ったときに、前記アクチュエータをラッチして、前記待
    避位置に停留させる慣性ラッチ機構において、 第1の揺動軸を中心にアクチュエータ開放位置とアクチ
    ュエータ位置の間を揺動可能であり、前記衝撃が加わる
    と、前記アクチュエータ開放位置から前記アクチュエー
    タラッチ位置に移動して前記アクチュエータをラッチす
    るラッチレバーと、 第2の揺動軸を中心に揺動可能であり、前記第2の揺動
    軸まわりの慣性モーメントが前記ラッチレバーの前記第
    1の揺動軸まわりの慣性モーメントより大きく、前記ア
    クチュエータが第1の向きに揺動する衝撃が加わったと
    きに、第1の向きに揺動し、第1係合部において前記ラ
    ッチレバーに係合し、前記ラッチレバーを前記アクチュ
    エータラッチ位置に移動させ、また前記アクチュエータ
    が第2の向きに揺動する衝撃が加わったとき、第2の向
    きに揺動し、第2の係合部において前記ラッチレバーに
    係合し、前記ラッチレバーを前記アクチュエータラッチ
    位置に移動させ、前記アクチュエータをラッチさせる慣
    性レバーであって、前記慣性レバーは、主形状を構成す
    る金属部材からなる基礎中心体と、前記基礎中心体の少
    なくとも前記第2の揺動軸の近傍を弾性材料で覆ったこ
    とを特徴とする慣性レバーとを備えたことを特徴とする
    慣性ラッチ機構。
  3. 【請求項3】 前記慣性レバーの前記弾性材料は、ポリ
    ウレタンラバー系の弾性材料であることを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の慣性ラッチ機構。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のうちの何れか1
    つの慣性ラッチ機構と、 前記慣性ラッチ機構が働かない微弱な衝撃に対して、前
    記アクチュエータを前記待避位置に保持するアクチュエ
    ータ保持機構とを備えたことを特徴とするアクチュエー
    タロック機構。
  5. 【請求項5】 ディスク記録媒体と、 前記ディスク記録媒体にデータを記録し、また記録した
    データを読み込むヘッド素子を有するヘッドスライダ
    と、 前記ヘッドスライダが実装されたヘッドアームを有し、 前記ヘッドアームを前記待避位置にアンロードし、また
    前記ヘッドスライダが前記ディスク記録媒体の表面に近
    接するように前記ヘッドアームを前記待避位置からロー
    ドするアクチュエータと、 請求項4に記載のアクチュエータロック機構とを備えた
    ことを特徴とする磁気ディスク装置。
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