JP2002099077A - ポジ型フォトレジスト組成物 - Google Patents

ポジ型フォトレジスト組成物

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JP2002099077A
JP2002099077A JP2000288967A JP2000288967A JP2002099077A JP 2002099077 A JP2002099077 A JP 2002099077A JP 2000288967 A JP2000288967 A JP 2000288967A JP 2000288967 A JP2000288967 A JP 2000288967A JP 2002099077 A JP2002099077 A JP 2002099077A
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acid
compound
alkali
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JP2000288967A
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English (en)
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Yasumasa Kawabe
保雅 河辺
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラインエッジラフネスが改善され、更に感
度、解像力、レジスト形状及び焦点深度などのレジスト
諸特性にも優れたポジ型フォトレジスト組成物を提供す
ること。 【解決手段】 (A)活性光線又は放射線の照射により
酸を発生する化合物、(B)アルカリに対して不溶性又
は難溶性から酸の作用でアルカリ可溶性となる樹脂、及
び(C)特定の化合物を含有するポジ型フォトレジスト
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平版印刷板やIC
等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基
板の製造、更にその他のフォトファブリケーション工程
に使用されるポジ型感光性組成物に関するものである。
特に本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、遠紫外線
(エキシマレーザ等を含む)、電子線、X線又は放射光
のような高エネルギーの放射線によって作用し、半導体
集積回路の製作に好適に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ICやLSIなどの半導体デバイ
スの製造プロセスにおいては、フォトレジスト組成物を
用いたリソグラフィによる微細加工が行なわれている。
近年、集積回路の高集積化に伴い、サブミクロン領域や
クオーターミクロン領域の超微細パターン形成が要求さ
れるようになっている。それに伴い、露光波長もg線か
らi線に、さらにKrFエキシマレーザ光に、というよ
うに短波長化の傾向が見られる。現在では、エキシマレ
ーザ光を用いるリソグラフィがこの分野における重要な
加工技術となっており、かかるエキシマレーザリソグラ
フィプロセスに適したレジストとして化学増幅型レジス
トが採用されている。化学増幅型レジスト組成物は、遠
紫外光などの放射線の照射により露光部に酸を生成さ
せ、この酸を触媒とする反応によって、活性放射線の照
射部と非照射部の現像液に対する溶解性を変化させるこ
とにより基板上にパターンを形成させる材料である。化
学増幅型レジストは、高い感度と解像性を有し、少量の
放射線放射により酸を発生する化合物(以下、「光酸発
生剤」という)で像形成できるという利点を有してい
る。
【0003】化学増幅型ポジレジストの例として、光分
解により酸を発生する化合物と、アセタール又はO,N
−アセタール化合物との組合せ(特開昭48−8900
3号)、オルトエステル又はアミドアセタール化合物と
の組合せ(特開昭51−120714号)、主鎖にアセ
タール又はケタール基を有するポリマーとの組合せ(特
開昭53−133429号)、エノールエーテル化合物
との組合せ(特開昭55−12995号)、N−アシル
イミノ炭酸化合物との組合せ(特開昭55−12623
6号)、主鎖にオルトエステル基を有するポリマーとの
組合せ(特開昭56−17345号)、第3級アルキル
エステル化合物との組合せ(特開昭60−3625
号)、シリルエステル化合物との組合せ(特開昭60−
10247号)、及びシリルエーテル化合物との組合せ
(特開昭60−37549号、特開昭60−12144
6号)等を挙げることができる。
【0004】同様に、室温経時下では安定であるが、酸
存在下加熱することにより分解し、アルカリ可溶化する
系として、例えば、特開昭59−45439号、特開昭
60−3625号、特開昭62−229242号、特開
昭63−27829号、特開昭63−36240号、特
開昭63−250642号、Polym. Eng. Sci., 23巻,
1012頁(1983)、ACS. Sym., 242巻, 11頁(1984)、Se
miconductor World 1987年, 11月号, 91頁、Macromolec
ules, 21巻, 1475頁(1988)、SPIE, 920巻, 42頁(198
8)等に記載されている露光により酸を発生する化合物
と、第3級又は2級炭素(例えばt-ブチル、2-シクロヘ
キセニル)のエステル又は炭酸エステル化合物との組合
せ系が挙げられる。これらの系も高感度を有し、遠紫外
光領域での吸収が小さいことから、超微細加工が可能な
光源短波長化に有効な系となり得る。
【0005】上記ポジ型化学増幅レジストは、アルカ
リ可溶性樹脂、光酸発生剤、及び酸分解性基を有しアル
カリ可溶性樹脂に対する溶解阻止化合物から成る3成分
系と、酸との反応により分解しアルカリ可溶となる基
を有する樹脂と光酸発生剤からなる2成分系、さらに
酸との反応により分解しアルカリ可溶となる基を有する
樹脂、酸分解性基を有する低分子溶解阻止化合物、及び
光酸発生剤から成るハイブリッド系に大別できる。これ
ら2成分系、3成分系、ハイブリッド系のポジ型化学増
幅レジストにおいては、いずれも露光により光酸発生剤
からの酸を介在させて、熱処理後現像してレジストパタ
ーンを得るものである。
【0006】化学増幅型レジストを用いたリソグラフィ
においては、一般的に、感度、解像力、プロファィル、
塗布性、耐熱性、ドライエッチング耐性、密着性、基板
依存性、耐環境安定性(例えば、引き置き時間変動によ
るレジスト寸法安定性)、及び焦点深度(例えば、放射
線照射時の焦点ずれに対するパターン形成性)、疎密パ
ターン依存性(パターンの密な部分と疎な部分でのパタ
ーン形成性)、定在波等の諸特性に優れたフォトレジス
トが求められ、添加剤による性能改良のための工夫がこ
れまでに多く開示されている。化学増幅型ポジレジスト
は、その特有の反応機構から、酸補足剤を添加すること
により、発生した酸の拡散性を防止してレジスト特性、
特に環境安定性を向上させる試みがなされている。例え
ば特開平5−127369号、同5−232706号、
同5−249662号、同5−289322号、同6−
317902号、同7−92678号、同7−1209
29号等に開示されている様に有機アミンを添加したも
のが提案されている。しかしながらアミンを添加すると
解像力は向上するものの感度が低下するという問題があ
った。
【0007】他方、感度向上、レジストパターン形状の
改善などを目的とし、化学増幅レジスト組成物に各種の
化合物を添加することが試みられている。例えば、特開
平5−181279号、同7−92679号、同9−6
001号、同6−6002号、同9−6003号、米国
特許5955240号、同5948589号、欧州特許
679951号等にはカルボン酸を添加することが開示
されており、また、特開平4−134345号、同4−
217251号、同7−181680号、同8−211
597号、米国特許5688628号、同597255
9号等には芳香族ポリヒドロキシ化合物を添加すること
が開示されており、特開平5−181263号、同7−
92680号にはスルホンアミド化合物を添加すること
が開示されている。
【0008】さらに、解像力、露光ラチチュード、密着
性、基板依存性などのレジスト特性を改良するための技
術も開示されている。例えば特開平9−5987号、米
国特許5770343号、欧州特許749044号には
ホルムアミドやアセトアミド化合物の添加によりパター
ン倒れを防止する方法が開示されており、特開平11−
44950号にはコハク酸イミドやフタルイミドなどの
含窒素化合物を添加することにより基板依存性を改良す
ることが開示されている。特開平5−232706号、
同6−11835号、同6−242606号、同6−2
66100号、同7−333851号、同7−3338
44号、米国特許5663035号、欧州特許6777
88号には露光により塩基性が低下する化合物(フォト
べース)を添加することにより耐環境安定性(例えば、
引き置き時間変動によるレジスト寸法安定性)、解像
力、焦点深度などを改良する方法が開示されている。
【0009】特開平9−297396号では2成分系化
学増幅レジストに特定の低分子酸分解性溶解阻止化合物
を添加し解像度、焦点深度を改良する技術が開示されて
いる。特開平9−127700号、米国特許57833
54号、欧州特許762207号、欧州特許81311
3号にはテトラn−ブチルアンモニウムラクテートなど
のアンモニウム塩を添加することが開示され、特開平8
−110635号、米国特許5629134号、米国特
許5658706号には、ピリジニウム塩を添加するこ
とが開示され、環境安定性を改良する方法が開示されて
いる。また、疎密パターン依存性の改善のために、化学
増幅レジスト組成物に各種の化合物を添加することがこ
れまでに試みられている。例えば、特開平11−160
876号では特定構造のオルトエステル化合物を添加す
ることで疎密パターンの線幅シフト量が調節できること
が開示されている。定在波低減のために特定構造の光塩
基発生剤を添加する試みも、例えば特開平10−830
79号等に開示されている。特開平4−330444号
においては、光酸発生剤を使用しない系としてトリフェ
ニルメタノール化合物を光塩基発生剤として使用した組
成物を開示している。特開平10−326016号で
は、反射防止膜上でも良好なプロファイルを得る目的
で、ジフェニルスルホンを含有するフォトレジスト組成
物を開示している。また、特開平4−217251号で
は、フォトスピード改良の観点からヒドロキシ芳香族化
合物を含有するフォトレジスト組成物を開示している。
【0010】ところが以上のような技術でも、遠紫外線
露光用フォトレジスト組成物においては、ラインエッジ
ラフネスの性能に関して不充分な点が多く、改善が必要
とされていた。ここで、ラインエッジラフネスとは、レ
ジストのラインパターンと基板界面のエッジがレジスト
の特性に起因して、ライン方向と垂直な方向に不規則に
変動するために、パターンを真上から見たときにエッジ
が凸凹に見えることを言う。この凸凹がレジストをマス
クとするエッチング工程により転写され、電気特性を劣
化させる為歩留りを低下させる。特にレジストパターン
サイズがクオーターミクロン以下になるに伴い、ライン
エッジラフネスの改善の要求が高まってきているが、改
善の指針はこれまでほとんど開示されていなかった。さ
らにまた、半導体デバイスの微細化に伴い、疎密パター
ン依存性に対する改善の要求もますます高まってきてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ラインエッジラフネス、パターンの疎密依存性が改
善され、更に感度、解像力、レジスト形状及び焦点深度
などのレジスト諸特性にも優れた遠紫外線露光用ポジ型
フォトレジスト組成物を提供することである。
【0012】
【発明を解決するための手段】本発明者等は、ポジ型化
学増幅系におけるレジスト組成物の構成材料を鋭意検討
した結果、特定の低分子化合物を用いることにより、本
発明の目的が達成されることを知り、本発明に至った。
即ち、上記目的は下記構成によって達成される。 (1)(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生
する化合物、(B)アルカリに対して不溶性又は難溶性
であり、酸の作用でアルカリ可溶性となる樹脂、及び、
(C)下記一般式(I)または(II)で表される化合物
を含有することを特徴とするポジ型フォトレジスト組成
物。
【0013】
【化3】
【0014】一般式(I)において、R1及びR2は、同一
でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のア
ルキル基、又は置換基を有していてもよいフェニル基を
表す。一般式(I)及び(II)の各々において、R3及びR4
は、同一でも異なっていてもよく、ハロゲン原子、炭素
数1〜4のアルキル基又はトリフルオロメチル基を表
す。l及びmは、0〜3の整数を表す。
【0015】(2)(B)成分の樹脂が、下記一般式
(IV)及び(V)で表される繰り返し単位を含むことを
特徴とする上記(1)に記載のポジ型フォトレジスト組
成物。
【0016】
【化4】
【0017】Lは、水素原子、置換されていてもよい、
直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、又は置換されて
いてもよいアラルキル基を表す。Zは、置換されていて
もよい、直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、又は置
換されていてもよいアラルキル基を表す。またZとLが
結合して5又は6員環を形成してもよい。
【0018】(3)前記ポジ型フォトレジスト組成物
が、さらに(D)酸補足剤として含窒素塩基性化合物を
含有することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載
のポジ型フォトレジスト組成物。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に使用する化合物に
ついて詳細に説明する。 《 (C)低分子化合物 》一般式(I)において、R1
びR2は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、置換
基を有していてもよいフェニル基を表す。炭素数1〜4
のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、
直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基等が挙
げられる。フェニル基が有してもよい置換基としては、
アルキル基、フルオロアルキル基、アルコキシ基、アシ
ル基、ハロゲン原子、水酸基などが挙げられるが、好ま
しくは、炭素数4以下である。R1及びR2は、水素原
子、メチル基、フェニル基が好ましい。
【0020】R3及びR4は、ハロゲン原子、炭素数1〜
4のアルキル基、又はトリフルオロメチル基を表す。
l、mが2又は3のとき、複数のR3及びR4は同一でも
異なっていてもよい。R3及びR4は、メチル基、トリフ
ルオロメチル基が好ましい。l、mは、1が好ましい。
【0021】一般式(I)で表される化合物の具体例と
しては、以下に示す化合物(C−1)〜(C−5)、ま
た、一般式(II)で表される化合物の具体例としては、以
下に示す化合物(C−6)及び(C−7)を挙げること
ができるが、これらに限定されるものではない。
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】本発明において、上記化合物(C)の添加
量は、組成物中の固形分を基準として、通常0.001
〜40重量%の範囲で用いられ、好ましくは0.01〜
20重量%、更に好ましくは0.05〜15重量%の範
囲で使用される。本発明の化合物(C)の添加量が、
0.001重量%より少ないとラインエッジラフネス、
疎密依存性の改良に十分効果がない場合がある。また添
加量が40重量%より多いとレジストのプロファイルが
悪化したり、プロセスマージンが狭くなる場合があり好
ましくない。上記化合物(C)の合成方法は公知であ
り、市販されているものを用いることができる。
【0025】≪(A)光酸発生剤≫本発明で用いられる
前記(A)の光酸発生剤は、活性光線又は放射線の照射
により酸を発生する化合物である。
【0026】本発明で使用される光酸発生剤としては、
光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始
剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレ
ジスト等に使用されている公知の光(400〜200n
mの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、
i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレ
ーザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビームによ
り酸を発生する化合物およびそれらの混合物を適宜に選
択して使用することができる。
【0027】また、その他の本発明に用いられる光酸発
生剤としては、たとえばジアゾニウム塩、アンモニウム
塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム
塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、
有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o
−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、イミノ
スルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を
発生する化合物、ジスルホン化合物、ジアゾケトスルホ
ン、ジアゾジスルホン化合物等を挙げることができる。
【0028】また、これらの光により酸を発生する基、
あるいは化合物をポリマーの主鎖または側鎖に導入した
化合物を用いることができる。
【0029】さらに、V. N. R. Pillai, Synthesis,
(1), 1 (1980)、A. Abad et al., Tetrahedron Lett.,
(47) 4555 (1971)、D. H. R. Barton et al., J. Chem.
Soc.,(C), 329 (1970)、米国特許第3,779,778号、欧州
特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合
物も使用することができる。
【0030】上記光酸発生剤(A)の中で、特に有効に
用いられるものについて、以下の<A−1>〜<A−4
>に説明する。 <A−1>: トリハロメチル基が置換した下記一般式
(PAG1)で表されるオキサゾール誘導体又は下記一
般式(PAG2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0031】
【化7】
【0032】式中、R201は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基を、R202は置換もしくは未置換
のアリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)
3を示す。Yは塩素原子または臭素原子を示す。
【0033】具体的には以下の化合物を挙げることがで
きるが、これらに限定されるものではない。
【0034】
【化8】
【0035】<A−2>: 下記の一般式(PAG3)
で表されるヨードニウム塩、または一般式(PAG4)
で表されるスルホニウム塩。
【0036】
【化9】
【0037】式中、Ar1、Ar2は、各々独立に、置換
もしくは未置換のアリール基を示す。R203、R204、R
205は、各々独立に、置換もしくは未置換のアルキル
基、アリール基を示す。
【0038】Z-は対アニオンを示し、例えば、B
4 -、AsF6 -、PF6 -、SbF6 -、SiF6 2-、Cl
4 -、CF3SO3 -等のパーフルオロアルカンスルホン
酸アニオン、カンファースルホン酸アニオン等のアルキ
ルスルホン酸アニオン、ペンタフルオロベンゼンスルホ
ン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオン、トリイソ
プロピルベンゼンスルホン酸アニオン等の芳香族スルホ
ン酸アニオン、ナフタレン−1−スルホン酸アニオン等
の縮合多核芳香族スルホン酸アニオン、アントラキノン
スルホン酸アニオン、スルホン酸基含有染料等を挙げる
ことができるが、これらに限定されるものではない。ま
た、これらのアニオン種は、更に置換基を有していても
よい。
【0039】またR203、R204、R205のうちの2つお
よびAr1、Ar2はそれぞれの単結合または置換基を介
して結合してもよい。
【0040】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0041】
【化10】
【0042】
【化11】
【0043】
【化12】
【0044】
【化13】
【0045】
【化14】
【0046】
【化15】
【0047】
【化16】
【0048】一般式(PAG3)、(PAG4)で示さ
れる上記オニウム塩は公知であり、例えば、J. W. Knap
czyk et al., J. Am. Chem. Soc., 91, 145 (1969)、A.
L.Maycok et al., J. Org. Chem., 35, 2532, (197
0)、E. Goethas et al., Bull.Soc. Chem. Belg., 73,
546, (1964)、H. M. Leicester, J. Ame. Chem. Soc.,5
1, 3587 (1929)、J. V. Crivello et al., J. Polym. C
hem. Ed., 18, 2677 (1980)、米国特許第2,807,648号お
よび同4,247,473号、特開昭53-101,331号等に記載の方
法により合成することができる。 <A−3>: 下記一般式(PAG5)で表されるジス
ルホン誘導体または一般式(PAG6)で表されるイミ
ノスルホネート誘導体。
【0049】
【化17】
【0050】式中、Ar3、Ar4は各々独立に置換もし
くは未置換のアリール基を示す。R 206は置換もしくは
未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もし
くは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレ
ン基を示す。
【0051】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0052】
【化18】
【0053】
【化19】
【0054】
【化20】
【0055】<A−4>: 下記一般式(PAG7)で
表されるジアゾジスルホン誘導体。
【0056】
【化21】
【0057】式中、Rは、直鎖、分岐又は環状アルキル
基、あるいは置換していてもよいアリール基を表す。
【0058】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0059】
【化22】
【0060】本発明において、上記光酸発生剤(A)の
添加量は、組成物中の固形分を基準として、通常0.0
01〜40重量%の範囲で用いられ、好ましくは0.0
1〜20重量%、更に好ましくは0.1〜10重量%の
範囲で使用される。光酸発生剤の添加量が、0.001
重量%より少ないと感度が低くなり、また添加量が40
重量%より多いとレジストの光吸収が高くなりすぎ、プ
ロファイルが悪化したり、プロセスマージンが狭くなり
好ましくない。
【0061】≪(B)樹脂≫本発明で用いられる前記
(B)の樹脂は、アルカリに対して不溶性又は難溶性で
あり、酸の作用でアルカリ可溶性となる樹脂である。こ
のような酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性
が増加する樹脂としては、ヒドロキシスチレンに相当す
る繰り返し単位を有し、酸の作用により分解しアルカリ
に対する溶解性が増加する樹脂が好ましく用いられる。
【0062】ここで、ヒドロキシスチレンとしては、o
−,m−,あるいはp−ヒドロキシスチレンのいずれで
もよく、また一部水素添加されていてもよい。更に、水
酸基以外の置換基を有していてもよい。そのような置換
基としては、アルキル基、アルコキシ基、アラルキル
基、アリール基等が挙げられる。
【0063】本発明におけるポジ型化学増幅型レジスト
において用いられる、酸により分解し、アルカリ現像液
中での溶解性を増大させる基(以下、「酸で分解しうる
基」という)を有する樹脂としては、樹脂の主鎖又は側
鎖、あるいは、主鎖及び側鎖の両方に、酸で分解し得る
基を有する樹脂である。この内、酸で分解し得る基を側
鎖に有する樹脂がより好ましい。
【0064】酸で分解し得る基として好ましくは、−C
OOA0、−O−B0基であり、更にこれらを含む基とし
ては、−R0−COOA0、又は−Ar−O−B0で示さ
れる基が挙げられる。
【0065】ここでA0は、−C(R01)(R02)(R
03)、−Si(R01)(R02)(R0 3)もしくは−C
(R04)(R05)−O−R06基を示す。B0は、A0又は
−CO−O−A0基を示す。
【0066】R01、R02、R03、R04及びR05は、同一
または異なり、水素原子、アルキル基、シクロアルキル
基、アルケニル基もしくはアリール基を示し、R06はア
ルキル基もしくはアリール基を示す。但し、R01〜R03
の内少なくとも2つは水素原子以外の基であり、又、R
01〜R03及びR04〜R06の内の2つの基が結合して環を
形成してもよい。
【0067】R0は置換基を有していてもよい2価の脂
肪族もしくは芳香族炭化水素基を示し、−Ar−は単環
もしくは多環の置換基を有していてもよい2価の芳香族
基を示す。
【0068】ここで、アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好まし
く、シクロアルキル基としてはシクロプロピル基、シク
ロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な
炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基とし
てはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の
様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基とし
てはフェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル
基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜1
4個のものが好ましい。
【0069】また、これらの置換基としては水酸基、ハ
ロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ
基、シアノ基、上記のアルキル基、メトキシ基、エトキ
シ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキ
シプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s
ec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基、
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアル
コキシカルボニル基、ベンジル基、フェネチル基、クミ
ル基等のアラルキル基、アラルキルオキシ基、ホルミル
基、アセチル基、ブチリル基、ベンゾイル基、シアナミ
ル基、バレリル基等のアシル基、ブチリルオキシ基等の
アシロキシ基、上記のアルケニル基、ビニルオキシ基、
プロペニルオキシ基、アリルオキシ基、ブテニルオキシ
基等のアルケニルオキシ基、上記のアリール基、フェノ
キシ基等のアリールオキシ基、ベンゾイルオキシ基等の
アリールオキシカルボニル基を挙げることができる。
【0070】酸分解性基(−COOA0あるいは−O−
0)としては好ましくは、シリルエーテル基、クミル
エステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエー
テル基、エノールエーテル基、エノールエステル基、第
3級のアルキルエーテル基、第3級のアルキルエステル
基、第3級のアルキルカーボネート基等である。更に好
ましくは、第3級アルキルエステル基、第3級アルキル
カーボネート基、クミルエステル基、アセタール基、テ
トラヒドロピラニルエーテル基である。特に好ましくは
アセタール基である。
【0071】次に、これら酸で分解し得る基が側鎖とし
て結合する場合の母体樹脂としては、上記ヒドロキシス
チレンに相当する繰り返し単位を有し、側鎖に−OHも
しくは−COOH、好ましくは−R0−COOHもしく
は−Ar−OH基を有するアルカリ可溶性樹脂である。
例えば、後述するアルカリ可溶性樹脂を挙げることがで
きる。
【0072】また、矩形プロファイルを達成する点から
遠紫外光やエキシマレーザー光に対する透過率が高いア
ルカリ可溶性樹脂が好ましい。好ましくは、1μm膜厚
の248nmでの透過率が20〜90%である。
【0073】このような観点から、特に好ましいアルカ
リ可溶性樹脂は、o−、m−、p−ポリ(ヒドロキシス
チレン)及びこれらの共重合体、水素化ポリ(ヒドロキ
シスチレン)、ハロゲンもしくはアルキル置換ポリ(ヒ
ドロキシスチレン)、ポリ(ヒドロキシスチレン)の一
部O−アルキル化もしくはO−アシル化物、スチレン−
ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒ
ドロキシスチレン共重合体及び水素化ノボラック樹脂で
ある。
【0074】本発明に用いられる酸で分解し得る基を有
する樹脂は、欧州特許254853号、特開平2−25
850号、同3−223860号、同4−251259
号等に開示されているように、アルカリ可溶性樹脂に酸
で分解し得る基の前駆体を反応させる、もしくは、酸で
分解し得る基の結合したアルカリ可溶性樹脂モノマーを
種々のモノマーと共重合することにより得ることができ
る。
【0075】本発明に使用される(B)酸により分解し
得る基を有する樹脂の具体例(1)〜(18)を以下に
示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (1):p−t−ブトキシスチレン/p−ヒドロキシス
チレン共重合体、 (2):p−(t−ブトキシカルボニルオキシ)スチレ
ン/p−ヒドロキシスチレン共重合体、 (3):p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)
スチレン/p−ヒドロキシスチレン共重合体、 (4):4−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)
−3−メチルスチレン/4−ヒドロキシ−3−メチルス
チレン共重合体、 (5):p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)
スチレン/p−ヒドロキシスチレン(10%水素添加
物)共重合体、 (6):m−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)
スチレン/m−ヒドロキシスチレン共重合体、 (7):o−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)
スチレン/o−ヒドロキシスチレン共重合体、 (8):p−(クミルオキシカルボニルメチルオキシ)
スチレン/p−ヒドロキシスチレン共重合体、 (9):p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)
スチレン/p−ヒドロキシスチレン/スチレン共重合
体、 (10):p−t−ブトキシスチレン/p−ヒドロキシ
スチレン/フマロニトリル共重合体、 (11):p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルメタク
リレート共重合体、 (12):スチレン/p−ヒドロキシスチレン/t−ブ
チルメタクリレート共重合体 (13):p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリ
レート共重合体、 (14):スチレン/p−ヒドロキシスチレン/t−ブ
チルアクリレート共重合体 (15):p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキ
シ)スチレン/p−ヒドロキシスチレン/N−メチルマ
レイミド共重合体、 (16):p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリ
レート/p−(t−ブトキシカルボニルオキシ)スチレ
ン共重合体、 (17):p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリ
レート/p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)
スチレン共重合体、 (18):p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリ
レート/p−アセトキシスチレン共重合体(下記構造式
を参照)。
【0076】
【化23】
【0077】本発明において、酸で分解し得る基を有す
る樹脂(B)としては、下記一般式(IV)及び一般式
(V)で示される繰り返し構造単位を含む樹脂が好まし
い。これにより、本発明の効果がより顕著になる。
【0078】
【化24】
【0079】[上記式中、Lは、水素原子、置換されて
いてもよい、直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、又
は置換されていてもよいアラルキル基を表す。Zは、置
換されていてもよい、直鎖、分岐もしくは環状のアルキ
ル基、又は置換されていてもよいアラルキル基を表す。
またZとLが結合して5又は6員環を形成してもよ
い。] 一般式(IV)におけるL及びZのアルキル基としては、
例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペ
ンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキ
シル基、オクチル基、ドデシル基などの炭素数1〜20
個の直鎖、分岐あるいは環状のものを挙げることができ
る。
【0080】L及びZのアルキル基が有しうる好ましい
置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、
ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、
アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカ
ルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ
基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、
好ましくは、炭素数12以下である。置換基を有するア
ルキル基として、例えばシクロヘキシルエチル基、アル
キルカルボニルオキシメチル基、アルキルカルボニルオ
キシエチル基、アリールカルボニルオキシエチル基、ア
ラルキルカルボニルオキシエチル基、アルキルオキシメ
チル基、アリールオキシメチル基、アラルキルオキシメ
チル基、アルキルオキシエチル基、アリールオキシエチ
ル基、アラルキルオキシエチル基、アルキルチオメチル
基、アリールチオメチル基、アラルキルチオメチル基、
アルキルチオエチル基、アリールチオエチル基、アラル
キルチオエチル基等が挙げられる。これらの基における
アルキルは特に限定されないが、鎖状、環状、分岐状の
いずれでもよく、更に前述のアルキル基、アルコキシ基
等の置換基を有してもよい。上記アルキルカルボニルオ
キシエチル基の例としては、シクロヘキシルカルボニル
オキシエチル基、t−ブチルシクロヘキシルカルボニル
オキシエチル基、n−ブチルシクロヘキシルカルボニル
オキシエチル基等を挙げることができる。アリールも特
に限定されないが、一般的にフェニル基、キシリル基、
トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル
基のような炭素数6〜14のものが挙げられ、更に前述
のアルキル基、アルコキシ基等の置換基を有してもよ
い。上記アリールオキシエチル基の例としては、フェニ
ルオキシエチル基、シクロヘキシルフェニルオキシエチ
ル基等を挙げることができる。アラルキルも特に限定さ
れないが、ベンジル基などを挙げることができる。上記
アラルキルカルボニルオキシエチル基の例としては、ベ
ンジルカルボニルオキシエチル基等を挙げることができ
る。
【0081】一般式(IV)におけるL及びZのアラルキ
ル基としては、例えば、置換又は未置換のベンジル基、
置換又は未置換のフェネチル基などの炭素数7〜15個
のものを挙げることができる。アラルキル基ヘの好まし
い置換基としてはアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原
子、ニトロ基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニル
アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキ
ルチオ基等が挙げられ、置換基を有するアラルキル基と
しては、例えば、アルコキシベンジル基、ヒドロキシベ
ンジル基、フェニルチオフェネチル基等を挙げることが
できる。LまたはZとしてのアラルキル基が有しうる置
換基の炭素数の範囲は、好ましくは12以下である。
【0082】上記のように置換アルキル基や置換アラル
キル基は末端にフェニル基やシクロヘキシル基のような
嵩高い基を導入することで、更にエッジラフネスの向上
が認められる。
【0083】LとZが互いに結合して形成する5又は6
員環としては、テトラヒドロピラン環、テトラヒドロフ
ラン環等が挙げられる。
【0084】上記樹脂中の一般式(IV)で示される繰り
返し構造単位と一般式(V)で示される繰り返し構造単
位とのモル比率は、好ましくは1/99〜60/40で
あり、より好ましくは5/95〜50/50であり、更
に好ましくは10/90〜40/60である。
【0085】上述の一般式(IV)及び一般式(V)で示
される繰り返し構造単位を含む樹脂には、他のモノマー
から誘導される構造単位が含まれてもよい。
【0086】他のモノマーとしては、水素化ヒドロキシ
スチレン;ハロゲン、アルコキシもしくはアルキル置換
ヒドロキシスチレン;スチレン;ハロゲン、アルコキ
シ、アシロキシもしくはアルキル置換スチレン;無水マ
レイン酸;アクリル酸誘導体;メタクリル酸誘導体;N
−置換マレイミド等を挙げることができるが、これらに
限定されるものではない。
【0087】一般式(IV)及び一般式(V)の構造単位
と他のモノマーの構造単位との比率は、モル比で、
〔(IV) +(V)〕/〔他のモノマー成分〕=100
/0〜50/50、好ましくは100/0〜60/4
0、更に好ましくは100/0〜70/30である。
【0088】上述の一般式(IV)及び一般式(V)で示
される繰り返し構造単位を含む樹脂の具体例としては、
下記のものが挙げられる。
【0089】
【化25】
【0090】
【化26】
【0091】
【化27】
【0092】
【化28】
【0093】
【化29】
【0094】
【化30】
【0095】
【化31】
【0096】
【化32】
【0097】
【化33】
【0098】
【化34】
【0099】上記具体例において、Meはメチル基、E
tはエチル基、n−Buはn−ブチル基、iso−Bu
はイソブチル基、t−Buはt−ブチル基を表す。
【0100】酸分解性基としてアセタール基を用いる場
合、アルカリ溶解速度調整及び耐熱性向上のために合成
段階においてポリヒドロキシ化合物を添加してポリマー
主鎖を多官能アセタール基で連結する架橋部位を導入し
てもよい。ポリヒドロキシ化合物の添加量は樹脂の水酸
基の量に対して、0.01〜5mol%、更に好ましく
は0.05〜4mol%である。ポリヒドロキシ化合物
としては、フェノール性水酸基あるいはアルコール性水
酸基を2〜6個持つものがあげられ、好ましくは水酸基
の数が2〜4個であり、更に好ましくは水酸基の数が2
又は3個である。
【0101】以下にポリヒドロキシ化合物の具体例を示
すが、これに限定されるものではない。
【0102】
【化35】
【0103】本発明において、(B)の樹脂中の酸分解
性基を有する繰り返し単位の含有量としては、全繰り返
し単位に対して5〜50モル%が好ましく、より好まし
くは10〜40モル%である。
【0104】本発明において、(B)の樹脂中のヒドロ
キシスチレンに相当する繰り返し単位の含有量として
は、全繰り返し単位に対して5〜95モル%が好まし
く、より好ましくは10〜85モル%である。
【0105】酸で分解し得る基を有する樹脂の重量平均
分子量(Mw)は、2,000〜300,000の範囲
であることが好ましい。2,000未満では未露光部の
現像により膜減りが大きく、300,000を超えると
樹脂自体のアルカリに対する溶解速度が遅くなり感度が
低下してしまう。ここで、重量平均分子量は、ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値
をもって定義される。
【0106】酸で分解し得る基を有する樹脂の分散度
(重量平均分子量/数平均分子量)は、1.0〜5.0
の範囲が好ましい。分散度が5.0を超えると解像力が
低下したり、レジストパターンがテーパー形状になって
しまうので好ましくない。
【0107】また、本発明の感光性組成物の樹脂(B)
[即ち,酸で分解し得る基を有する樹脂]は、2種類以
上混合して使用してもよい。樹脂(B)の使用量は、感
光性組成物の全重量(溶媒を除く)を基準として40〜
99重量%、好ましくは60〜98重量%である。
【0108】本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、
上記各成分を溶解する溶媒に溶解した後、通常例えば孔
径0.05μm〜0.2μm程度のフィルターで濾過す
ることによって溶液として調整される。ここで使用され
る溶媒としては、例えばエチレングリコールモノエチル
エーテルアセテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノ
ン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プ
ロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3
−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオ
ン酸エチル、β−メトキシイソ酪酸メチル、酪酸エチ
ル、酪酸プロピル、メチルイソブチルケトン、酢酸エチ
ル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、トルエン、キシレ
ン、酢酸シクロヘキシル、ジアセトンアルコール、N−
メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、γ
−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、プ
ロピレンカーボネート、エチレンカーボネートなどが挙
げられる。これらの溶剤は単独もしくは組み合わせて用
いられる。溶媒の選択は、本発明のポジ型フォトレジス
ト組成物に対する溶解性や基板への塗布性、保存安定性
等に影響するため重要である。また、溶媒に含まれる水
分はレジスト諸性能に影響するため少ない方が好まし
い。
【0109】さらに本発明のポジ型フォトレジスト組成
物は、メタル等の金属不純物やクロルイオンなどの不純
物成分を100ppb以下に低減しておくことが好まし
い。これらの不純物が多く存在すると、半導体デバイス
を製造する上で動作不良、欠陥、収率低下を招いたりす
るので好ましくない。
【0110】上記ポジ型フォトレジスト組成物の固形分
は、上記溶剤に溶解し固形分濃度として、3〜40重量
%溶解することが好ましい。より好ましくは5〜30重
量%、更に好ましくは7〜20重量%である。 ≪(D)有機塩基性化合物≫本発明のポジ型フォトレジ
スト組成物は、さらに有機塩基性化合物を酸補足剤とし
て含有することが好ましい。
【0111】本発明で用いる有機塩基性化合物として
は、フェノールよりも塩基性の強い化合物が好ましい。
【0112】特に、下記(A)〜(E)の構造を有する
含窒素塩基性化合物が好ましく用いられる。この含窒素
塩基性化合物を用いることにより、露光から後加熱まで
の経時による性能変化を小さくできるという効果を奏す
る。
【0113】
【化36】
【0114】ここで、R250、R251およびR252は、同
一または異なり、水素原子、炭素数1〜6のアルキル
基、炭素数1〜6のアミノアルキル基、炭素数1〜6の
ヒドロキシアルキル基または炭素数6〜20の置換もし
くは非置換のアリール基であり、ここでR251とR252
互いに結合して環を形成してもよい。
【0115】
【化37】
【0116】(式中、R253、R254、R255およびR256
は、同一または異なり、炭素数1〜6のアルキル基を示
す) 更に好ましい化合物は、窒素含有環状化合物あるいは一
分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する
塩基性含窒素化合物である。
【0117】窒素含有環状化合物としては、多環構造で
あることがより好ましい。窒素含有多環環状化合物の好
ましい具体例としては、下記一般式(VI)で表される化
合物が挙げられる。
【0118】
【化38】
【0119】式(VI)中、Y、Wは、各々独立に、ヘテ
ロ原子を含んでいてもよく、置換してもよい直鎖、分
岐、環状アルキレン基を表す。
【0120】ここで、ヘテロ原子としては、窒素原子、
硫黄原子、酸素原子が挙げられる。アルキレン基として
は、炭素数2〜10個が好ましく、より好ましくは2〜
5個のものである。アルキレン基の置換基としては、炭
素数1〜6個のアルキル基、アリール基、アルケニル基
の他、ハロゲン原子、ハロゲン置換アルキル基が挙げら
れる。
【0121】更に、一般式(VI)で示される化合物の具
体例としては、下記に示す化合物が挙げられる。
【0122】
【化39】
【0123】上記の中でも、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビ
シクロ〔4.3.0〕ノナ−5−エンが特に好ましい。
【0124】一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を
2個以上有する塩基性含窒素化合物としては、特に好ま
しくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含
む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基
を有する化合物である。好ましい具体例としては、置換
もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未置換のア
ミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノアルキルピ
リジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換
もしくは未置換のインダゾール、置換もしくは未置換の
ピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、置換もし
くは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換のプリ
ン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換もしくは
未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジ
ン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置換も
しくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙げら
れる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキル
基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールア
ミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロ
キシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水
酸基、シアノ基である。
【0125】特に好ましい化合物として、グアニジン、
1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テト
ラメチルグアニジン、2−アミノピリジン、3−アミノ
ピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピ
リジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルア
ミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−ア
ミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピ
リジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ
−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4
−アミノエチルピリジン、3−アミノピロリジン、ピペ
ラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−
(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノ
ピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノ
エチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メ
チルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−ト
リルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5
−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリ
ミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾ
リン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−
(2−アミノエチル)モルフォリン、トリメチルイミダ
ゾール、トリフェニルイミダゾール、メチルジフェニル
イミダゾール等が挙げられるがこれに限定されるもので
はない。
【0126】本発明で用いられる塩基性含窒素化合物
は、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることが
できる。塩基性含窒素化合物の使用量は、感光性組成物
の固形分を基準として、通常0.001〜10重量部、
好ましくは0.01〜5重量部である。0.001重量
部未満では、上記含窒素塩基性化合物の添加効果が得ら
れない。一方、10重量部を超えると感度低下や未露光
部の現像性が悪化する傾向がある。 ≪(E)その他の添加剤等≫本発明のポジ型レジスト組
成物には、必要に応じて更に、界面活性剤、酸分解性溶
解阻止化合物、染料、可塑剤、光増感剤、架橋剤、光塩
基発生剤、熱塩基発生剤、分光増感剤及び現像液に対す
る溶解性を促進させる化合物、露光により塩基性が低下
する化合物(フォトべース)、等を含有させることができ
る。
【0127】本発明のポジ型フォトレジスト組成物に使
用できる界面活性剤は、フッ素系及び/又はシリコン系
界面活性剤が好適に用いられ、フッ素系界面活性剤、シ
リコン系界面活性剤及びフッ素原子と珪素原子の両方を
含有する界面活性剤のいずれか、あるいは2種以上を含
有することができる。
【0128】これらの界面活性剤として、例えば特開昭
62-36663号、同61-226746号、同61-226745号、同62-170
950号、同63-34540号、特開平7-230165号、同8-62834
号、同9-54432号、同9-5988号、米国特許5405720号、米
国特許5360692号、米国特許5529881号、米国特許529633
0号、米国特許5436098号、米国特許5576143号、米国特
許5294511号、及び、米国特許5824451号に記載の界面活
性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をその
まま用いることもできる。
【0129】使用できる市販の界面活性剤として、例え
ばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロ
ラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファッ
クF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ(株)
製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、10
5、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(ト
ロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシ
リコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシ
ロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)も
シリコン系界面活性剤として用いることができる。
【0130】これらの界面活性剤の配合量は、本発明の
組成物中の固形分を基準として、通常0.001重量%
〜2重量%、好ましくは0.01重量%〜1重量%であ
る。これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、ま
た、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
【0131】上記の他に使用することのできる界面活性
剤としては、具体的には、ポリオキシエチレンラウリル
エーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポ
リオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン
オレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエー
テル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテ
ル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等の
ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオ
キシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマ
ー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパル
ミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモ
ノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタン
トリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレ
ンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソル
ビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤等を挙
げることができる。
【0132】これらの他の界面活性剤の配合量は、本発
明の組成物中の固形分100重量部当たり、通常、2重
量部以下、好ましくは1重量部以下である。
【0133】本発明のポジ型フォトレジスト組成物に使
用できる酸分解性溶解阻止化合物としては、例えば、特
開平5−134415号、特開平6−51519号など
に記載の低分子酸分解性溶解阻止化合物を用いることが
できる。
【0134】本発明のポジ型フォトレジスト組成物に使
用できる可塑剤としては、特開平4−212960号、
特開平8−262720号、欧州特許735422号、
欧州特許416873号、欧州特許439371号、米
国特許5846690号記載の化合物、具体的にはアジ
ピン酸ジ(2−エチルヘキシル)、安息香酸n−ヘキシ
ル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−n−ブチ
ル、フタル酸ベンジル−n−ブチル、ジヒドロアビエチ
ルフタレート等が挙げられる。
【0135】本発明で使用できる現像液に対する溶解性
を促進させる化合物としては、例えば、特開平4−13
4345号、特開平4−217251号、特開平7−1
81680号、特開平8−211597号、米国特許5
688628号、同5972559号等記載のポリヒド
ロキシ化合物が挙げられ、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン、4,4−(α−メチルベ
ンジリデン)ビスフェノール、α,α′,α″−トリス
(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプ
ロピルベンゼン、α,α′,α″−トリス(4−ヒドロ
キシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼ
ン、1,2,2−トリス(ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、1,1,2−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2,5,5−テトラキ
ス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,2−テト
ラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,3
−トリス(ヒドロキシフェニル)ブタン、パラ〔α,
α,α′,α′−テトラキス(4−ヒドロキシフェニ
ル)〕−キシレン等の芳香属ポリヒドロキシ化合物が好
適に用いられる。また、サリチル酸、ジフェノール酸、
フェノールフタレインなどの有機酸類も用いることがで
きるし、また、特開平5−181263号、同7−92
680号記載のスルホンアミド化合物、特開平4−24
8554号、同5−181279号、同7−92679
号記載のカルボン酸やカルボン酸無水物、及び特開平1
1−153869号記載のポリヒドロキシスチレン樹脂
などのアルカリ可溶性樹脂も添加できる。
【0136】本発明で使用できる好適な染料としては油
性染料及び塩基性染料がある。具体的にはオイルイエロ
ー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#
312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS,オ
イルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラ
ックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント
化学工業株式会社製)、クリスタルバイオレット(CI
42555)、メチルバイオレット(CI4253
5)、ローダミンB(CI45170B)、マラカイト
グリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI5
2015)等を挙げることができる。
【0137】さらに、本発明の組成物には、特開平7−
28247号、欧州特許616258号、米国特許55
25443号、特開平9−127700号、欧州特許7
62207号、米国特許5783354号記載のアンモ
ニウム塩、具体的には、テトラメチルアンモニウムヒド
ロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシ
ド、ベタイン等も添加できるし、特開平5−23270
6号、同6−11835号、同6−242606号、同
6−266100号、同7−333851号、同7−3
33844号、米国特許5663035号、欧州特許6
77788号に記載の露光により塩基性が低下する化合
物(フォトべース)を添加することもできる。
【0138】更に、下記に挙げるような分光増感剤を添
加し、使用する光酸発生剤が吸収を持たない遠紫外より
長波長領域に増感させることで、本発明の感光性組成物
をi線又はg線に感度を持たせることができる。好適な
分光増感剤としては、具体的には、ベンゾフェノン、
p,p′−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、p,
p′−テトラエチルエチルアミノベンゾフェノン、2−
クロロチオキサントン、アントロン、9−エトキシアン
トラセン、アントラセン、ピレン、ペリレン、フェノチ
アジン、ベンジル、アクリジンオレンジ、ベンゾフラビ
ン、セトフラビン−T、9,10−ジフェニルアントラ
セン、9−フルオレノン、アセトフェノン、フェナント
レン、2−ニトロフルオレン、5−ニトロアセナフテ
ン、ベンゾキノン、2−クロロ−4−ニトロアニリン、
N−アセチル−p−ニトロアニリン、p−ニトロアニリ
ン、N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフチルアミン、
ピクラミド、アントラキノン、2−エチルアントラキノ
ン、2−tert−ブチルアントラキノン、1,2−ベンズ
アンスラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−1,9
−ベンズアンスロン、ジベンザルアセトン、1,2−ナ
フトキノン、3,3′−カルボニル−ビス(5,7−ジ
メトキシカルボニルクマリン)及びコロネン等であるが
これらに限定されるものではない。
【0139】また、これらの分光増感剤は、光源の遠紫
外光の吸光剤としても使用可能である。この場合、吸光
剤は基板からの反射光を低減し、レジスト膜内の多重反
射の影響を少なくさせることで、定在波を低減できる。
【0140】本発明の組成物に添加できる光塩基発生剤
としては、特開平4−151156号、同4−1620
40号、同5−197148号、同5−5995号、同
6−194834号、同8−146608号、同10−
83079号、欧州特許622682号に記載の化合物
が挙げられ、具体的には、2−ニトロベンジルカルバメ
ート、2,5−ジニトロベンジルシクロヘキシルカルバ
メート、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスル
ホンアミド、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル−
N−イソプロピルカーバメート等が好適に用いることが
できる。これらの光塩基発生剤は、レジスト形状などの
改善を目的とし添加される。
【0141】熱塩基発生剤としては、例えば特開平5−
158242号、同5−158239号、米国特許55
76143号に記載の化合物を挙げることができる。
【0142】本発明のこのようなポジ型レジスト組成物
は基板上に塗布され、薄膜を形成する。この塗布膜の膜
厚は0.2〜4.0μmが好ましい。
【0143】本発明においては、必要により、市販の無
機あるいは有機反射防止膜を使用することができる。更
にレジスト上層に反射防止膜を塗布して用いることもで
きる。
【0144】レジストの下層として用いられる反射防止
膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化
クロム、カーボン、アモルファスシリコン等の無機膜型
と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型のいずれも
用いることができる。前者は膜形成に真空蒸着装置、C
VD装置、スパッタリング装置等の設備を必要とする。
有機反射防止膜としては、例えば特公平7−69611
号記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアルデヒド変
性メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹脂、吸光
剤からなるものや、米国特許5294680号記載の無
水マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反応物、特
開平6−118631号記載の樹脂バインダーとメチロ
ールメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特開平6−1
18656号記載のカルボン酸基とエポキシ基と吸光基
を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止膜、特開
平8−87115号記載のメチロールメラミンとベンゾ
フェノン系吸光剤からなるもの、特開平8−17950
9号記載のポリビニルアルコール樹脂に低分子吸光剤を
添加したもの等が挙げられる。
【0145】また、有機反射防止膜として、ブリューワ
ーサイエンス社製のDUV30シリーズや、DUV−4
0シリーズ、シプレー社製のAR−2、AR−3、AR
−5等の市販の有機反射防止膜を使用することもでき
る。
【0146】上記レジスト液を精密集積回路素子の製造
に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコ
ン被覆)上に(必要により上記反射防止膜を設けられた
基板上に)、スピナー、コーター等の適当な塗布方法に
より塗布後、所定のマスクを通して露光し、ベークを行
い現像することにより良好なレジストパターンを得るこ
とができる。ここで露光光としては、好ましくは150
nm〜250nmの波長の光である。具体的には、Kr
Fエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレ
ーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157
nm)、X線、電子ビーム等が挙げられ、本発明では特
にKrFエキシマレーザーを露光光源とする装置が好適
に用いられる。
【0147】本発明の組成物に用いられる現像液として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモ
ニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピ
ルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−
ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メ
チルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミ
ン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ
エチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキ
シエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニ
ウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のア
ルカリ性水溶液を使用することができる。
【0148】更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール
類、界面活性剤を適当量添加して使用することもでき
る。界面活性剤が添加された市販の現像液、例えば富士
フィルムオーリン社製のHPRD−402,−402Z
などを用いることができる。
【0149】更に陰イオン性界面活性剤及び陽イオン性
界面活性剤や消泡剤等を適当量添加して使用することも
できる。これらの添加剤は、レジストの性能を向上させ
る目的以外にも基板との密着性を高めたり、現像液の使
用量を低減させたり、現像時の気泡に起因する欠陥を低
減させる目的等でアルカリ性水溶液に添加される。
【0150】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。 〔樹脂の合成〕樹脂の合成は、アセタール化に関しては
ビニルエーテルを用いる方法、アルコールとアルキルビ
ニルエーテルを用いたアセタール交換法のいずれを用い
ても合成することが出来る。また、効率よく、かつ安定
的に合成するため、以下に示すような脱水共沸法を用い
ることも出来る。ただし、これら合成法に限定されるこ
とはない。
【0151】合成例−1(樹脂R−1) p−アセトキシスチレン32.4g(0.2モル)を酢
酸ブチル120mlに溶解し、窒素気流及び攪拌下、8
0℃にてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.
033gを2.5時間置きに3回添加し、最後に更に5
時間攪拌を続けることにより、重合反応を行った。反応
液をヘキサン1200mlに投入し、白色の樹脂を析出
させた。得られた樹脂を乾燥後、メタノール150ml
に溶解した。これに水酸化ナトリウム7.7g(0.1
9モル)/水50mlの水溶液を添加し、3時間加熱還
流することにより加水分解させた。その後、水200m
lを加えて希釈し、塩酸にて中和し白色の樹脂を析出さ
せた。この樹脂を濾別し、水洗・乾燥させた。更にテト
ラヒドロフラン200mlに溶解し、5リットルの超純
水中に激しく攪拌しながら滴下、再沈を行った。この再
沈操作を3回繰り返した。得られた樹脂を真空乾燥器中
で120℃、12時間乾燥し、ポリ(p−ヒドロキシス
チレン)アルカリ可溶性樹脂R−1を得た。得られた樹
脂の重量平均分子量は12,000であった。
【0152】合成例−2(樹脂R−2) 常法に基づいて脱水、蒸留精製したp−tert−ブト
キシスチレンモノマー35.25g(0.2モル)及び
t−ブチルスチレンモノマー5.21g(0.05モ
ル)をテトラヒドロフラン100mlに溶解した。窒素
気流及び攪拌下、80℃にてアゾビスイソブチロニトリ
ル(AIBN)0.033gを2.5時間置きに3回添
加し、最後に更に5時間攪拌を続けることにより、重合
反応を行った。反応液をヘキサン1200mlに投入
し、白色の樹脂を析出させた。得られた樹脂を乾燥後、
テトラヒドロフラン150mlに溶解した。これに4N
塩酸を添加し、6時間加熱還流することにより加水分解
させた後、5リットルの超純水に再沈し、この樹脂を濾
別し、水洗・乾燥させた。更にテトラヒドロフラン20
0mlに溶解し、5リツトルの超純水中に激しく攪拌し
ながら滴下、再沈を行った。この再沈操作を3回繰り返
した。得られた樹脂を真空乾燥器中で120℃、12時
間乾燥し、ポリ(p−ヒドロキシスチレン/t−ブチル
スチレン)共重合体アルカリ可溶性樹脂R−2を得た。
得られた樹脂の重量平均分子量は12,000であっ
た。
【0153】合成例−3(樹脂R−3) 日本曹達株式会社製、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)
(VP8000)をアルカリ可溶性樹脂R−3とした。
重量平均分子量は9,800であった。
【0154】合成例−4(樹脂R−4) 日本曹達株式会社製、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)
(VP15000)をアルカリ可溶性樹脂R−4とし
た。重量平均分子量は17,000であった。
【0155】 〔合成例−5〕アルカリ可溶性樹脂B−1の合成 上記合成例で得られたアルカリ可溶性樹脂R−2 20g プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA) 320g をフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGME
Aを共沸留去した。含水が十分低くなったことを確認し
た後、エチルビニルエーテル24g及びp−トルエンス
ルホン酸0.35gを加え、室温にて1時間撹拌した。
そこへトリエチルアミンを0.28g加えて反応を止め
た。反応液に酢酸エチルを添加、さらに水洗した後、減
圧留去によって酢酸エチル、水、共沸分のPGMEAを
留去し、本発明に係わる酸分解性基で保護された樹脂B
−1を得た。
【0156】 〔合成例−6〕アルカリ可溶性樹脂B−2の合成 上記合成例で得られたアルカリ可溶性樹脂R−3 70g PGMEA 320g をフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGME
Aを共沸留去した。含水が十分低くなったことを確認し
た後、ベンジルアルコール28gとt−ブチルビニルエ
ーテル26gとp−トルエンスルホン酸0.35gを加
え、室温にて1時間撹拌した。そこへトリエチルアミン
0.1gを加えて室温にて10分撹拌して反応を止めた
後、反応液に酢酸エチルを添加、さらに水洗した後、減
圧留去によって酢酸エチル、水、共沸分のPGMEAを
留去し、本発明に係わる酸分解性基で保護された樹脂B
−2を得た。
【0157】 〔合成例−7〕アルカリ可溶性樹脂B−3の合成 上記合成例で得られたアルカリ可溶性樹脂R−2 70g PGMEA 320g をフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGME
Aを共沸留去した。含水が十分低くなったことを確認し
た後、シクロヘキシルエタノール20gとt−ブチルビ
ニルエーテル15.5gとp−トルエンスルホン酸0.
35gを加え、室温にて1時間撹拌した。そこへトリエ
チルアミン0.28gを加えて室温にて10分撹拌して
反応を止めた後、反応液に酢酸エチルを添加、さらに水
洗した後、減圧留去によって酢酸エチル、水、共沸分の
PGMEAを留去し、本発明に係わる酸分解性基で保護
された樹脂B−3を得た。
【0158】 〔合成例−8〕アルカリ可溶性樹脂B−4の合成 上記合成例で得られたアルカリ可溶性樹脂R−3 70g PGMEA 320g をフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGME
Aを共沸留去した。含水が十分低くなったことを確認し
た後、シクロヘキシルエタノール22gとt−ブチルビ
ニルエーテル17.5gとp−トルエンスルホン酸0.
35gを加え、室温にて1時間撹拌した。そこへトリエ
チルアミン0.28gを加えて室温にて10分撹拌して
反応を止めた後、反応液に酢酸エチルを添加、さらに水
洗した後、減圧留去によって酢酸エチル、水、共沸分の
PGMEAを留去し、本発明に係わる酸分解性基で保護
された樹脂B−4を得た。
【0159】 〔合成例−9〕アルカリ可溶性樹脂B−5の合成 上記合成例で得られたアルカリ可溶性樹脂R−4 20g PGMEA 320g をフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGME
Aを共沸留去した。含水が十分低くなったことを確認し
た後、シクロヘキシルエタノール22.4gとt−ブチ
ルビニルエーテル17.5g及びp−トルエンスルホン
酸0.35gを加え、室温にて1時間撹拌した。そこヘ
ピリジン5.5gさらに無水酢酸5.9gを加えて室温
にて1時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを添加、さら
に水洗した後、減圧留去によって酢酸エチル、水、共沸
分のPGMEAを留去し、本発明に係わる酸分解性基で
保護された樹脂B−5を得た。
【0160】 〔合成例−10〕アルカリ可溶性樹脂B−6の合成 上記合成例で得られたアルカリ可溶性樹脂R−1 20g PGMEA 320g をフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGME
Aを共沸留去した。含水が十分低くなったことを確認し
た後、シクロヘキシルエタノール22.4gとt−ブチ
ルビニルエーテル17.5g及びp−トルエンスルホン
酸0.35gを加え、室温にて1時間撹拌した。そこヘ
ピリジン5.5gさらに無水酢酸5.9gを加えて室温
にて1時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを添加、さら
に水洗した後、減圧留去によって酢酸エチル、水、共沸
分のPGMEAを留去し、本発明に係わる酸分解性基で
保護された樹脂B−6を得た。
【0161】[実施例1−8及び比較例1−5]下記組成
から成る感光性樹脂組成物を固形分濃度が約12重量%
になるように混合し、0.1μmのテフロン(登録商
標)製ミクロフィルターで濾過し、ポジ型フォトレジス
トを調整した。
【0162】実施例1の感光性樹脂組成物の組成: 樹脂:合成例5で得た樹脂(B−1) 95.97重量部 酸発生剤:下記(A−1) 3.80 本発明の化合物:前記(C−1) 0.10 酸補足剤:下記(D−1) 0.10 界面活性剤:下記(W−2) 0.030 溶剤 :下記(S−1) 733.33
【0163】 実施例2の感光性樹脂組成物の組成: 樹脂:合成例5で得た樹脂(B−1) 94.28重量部 酸発生剤:下記(A−1) 2.80 酸発生剤:下記(A−3) 2.50 本発明の化合物:前記(C−2) 0.30 酸補足剤:下記(D−1) 0.10 界面活性剤:下記(W−2) 0.02 溶剤 :下記(S−1) 513.33 下記(S−6) 220.00
【0164】 実施例3の感光性樹脂組成物の組成: 樹脂:合成例5で得た樹脂(B−1) 93.64重量部 酸発生剤:下記(A−2) 3.50 酸発生剤:下記(A−3) 2.30 本発明の化合物:前記(C−6) 0.50 酸補足剤:下記(D−2) 0.05 界面活性剤:下記(W−2) 0.01 溶剤 :下記(S−1) 586.66 下記(S−3) 146.67
【0165】 実施例4の感光性樹脂組成物の組成: 樹脂:合成例6で得た樹脂(B−2) 96.43重量部 酸発生剤:下記(A−1) 3.00 本発明の化合物:下記(C−2) 0.30 酸補足剤:下記(D−1) 0.15 界面活性剤:下記(W−1) 0.02 溶剤 :下記(S−1) 660.00 下記(S−5) 73.33
【0166】 実施例5の感光性樹脂組成物の組成: 樹脂:合成例7で得た樹脂(B−3) 91.53重量部 酸発生剤:下記(A−1) 4.50 下記(A−3) 3.0 本発明の化合物:下記(C−6) 0.80 酸補足剤:下記(D−2) 0.15 界面活性剤:下記(W−2) 0.02 溶剤 :下記(S−1) 513.33 下記(S−4) 220.00
【0167】 実施例6の感光性樹脂組成物の組成: 樹脂:合成例8で得た樹脂(B−4) 92.28重量部 酸発生剤:下記(A−1) 2.50 下記(A−2) 2.50 本発明の化合物:下記(C−3) 2.50 酸補足剤:下記(D−2) 0.10 酸補足剤:下記(D−3) 0.10 界面活性剤:下記(W−1) 0.02 溶剤 :下記(S−2) 733.33
【0168】 実施例7の感光性樹脂組成物の組成: 樹脂:合成例9で得た樹脂(B−5) 90.28重量部 酸発生剤:下記(A−1) 6.5 本発明の化合物:下記(C−5) 3.0 酸補足剤:下記(D−2) 0.20 界面活性剤:下記(W−2) 0.02 溶剤 :下記(S−1) 696.66 下記(S−7) 36.67
【0169】 実施例8の感光性樹脂組成物の組成: 樹脂:合成例10で得た樹脂(B−6) 88.32重量部 酸発生剤:下記(A−1) 3.00 下記(A−3) 3.5 本発明の化合物:下記(C−1) 5.0 酸補足剤:下記(D−1) 0.1 酸補足剤:下記(D−3) 0.05 界面活性剤:下記(W−1) 0.03 溶剤 :下記(S−1) 586.66 下記(S−3) 146.67
【0170】比較例1の感光性樹脂組成物の組成: 樹脂:合成例5で得た樹脂(B−1) 97.86重量部 酸発生剤:下記(A−1) 2.00 酸補足剤:下記(D−1) 0.100 界面活性剤:下記(W−2) 0.04 溶剤 :下記(S−1) 733.33
【0171】比較例2の感光性樹脂組成物の組成: 樹脂:合成例8で得た樹脂(B−4) 98.28重量部 酸発生剤:下記(A−2) 1.50 酸補足剤:下記(D−1) 0.200 界面活性剤:下記(W−1) 0.02 溶剤 :下記(S−1) 733.33
【0172】比較例3の感光性樹脂組成物の組成:特開
平4−330444号の実施例に記載のトリフェニルメ
タノールを添加剤として用い、下記組成から成る感光性
樹脂組成物を固形分濃度が約12重量%になるように混
合し、0.1μmのテフロン製ミクロフィルターで濾過し、
ポジ型フォトレジストを調整した。 樹脂:合成例5で得た樹脂(B−1) 96.68重量部 酸発生剤:下記(A−1) 3.0 トリフェニルメタノール 0.30 界面活性剤:下記(W−1) 0.02 溶剤 :下記(S−1) 733.33
【0173】比較例4の感光性樹脂組成物の組成:特開
平10−326016号公報に記載のジフェニルスルホ
ンを添加剤として用い、下記組成から成る感光性樹脂組
成物を固形分濃度が約12重量%になるように混合し、
0.1μmのテフロン製ミクロフィルターで濾過し、ポジ型
フォトレジストを調整した。 樹脂:合成例5で得た樹脂(B−1) 95.78重量部 酸発生剤:下記(A−1) 3.0 ジフェニルスルホン 1.0 酸補足剤:下記(D−1) 0.20 界面活性剤:下記(W−2) 0.02 溶剤 :下記(S−1) 733.33
【0174】比較例5の感光性樹脂組成物の組成:特開
平4-217251号公報の実施例に記載のビスフェノール−A
を添加剤として用い、下記組成から成る感光性樹脂組成
物を固形分濃度が約12重量%になるように混合し、0.
1μmのテフロン製ミクロフィルターで濾過し、ポジ型フ
ォトレジストを調整した。 樹脂:合成例5で得た樹脂(B−1) 91.78重量部 酸発生剤:下記(A−3) 3.0 ビスフェノールA 5.0 酸補足剤:下記(D−1) 0.20 界面活性剤:下記(W−1) 0.02 溶剤 :下記(S−1) 733.33
【0175】上記で得られた各ポジ型フォトレジスト液
をスピンコーター(東京エレクトロン社製Mark 8)を利
用して、ブリュワーサイエンス製DUV−42が60n
m塗布してある6インチシリコンウエハー上に塗布し、
120℃で90秒間、真空吸着式のホットプレートで加
熱処理し、約0.4μmのレジスト膜を形成した。それ
にKrFエキシマレーザー(波長248nm、NA=
0.63、のキャノン製FPA−3000EX5)でパ
ターン露光した。露光後に100℃で90秒間加熱処理
(PEB)を行い、直ちに2.38重量%のテトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像し、続いて純
水でリンス後、スピン乾燥を行いレジストパターンを得
た。
【0176】上記で用いた本発明の化合物を以下に示
す。化合物(C−1)〜(C−3)、(C−5)及び
(C−6)は東京化成(株)より試薬として購入したもの
を用いた。上記で用いた酸発生剤(A−1)〜(A−
3)、及び、酸補足剤(D−1)〜(D−3)を以下に
示す。
【0177】
【化40】
【0178】
【化41】
【0179】上記で用いた界面活性剤(W−1)及び
(W−2)を以下に示す。 W−1:メガファックR08(大日本インキ化学工業
(株)製) W−2:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)
製) 用いた溶剤(S−1)〜(S−7)を以下に示す。 S−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート S−2:プロピレングリコールモノメチルエーテルプロ
ピオネート S−3:プロピレングリコールモノメチルエーテル S−4:エトキシエチルプロピオネート S−5:γ−ブチロラクトン S−6:乳酸エチル S−7:プロピレンカーボネート
【0180】得られたレジストパターンについて、感
度、解像性、焦点深度、ラインエッジラフネス、形状、
疎密依存性を下記手法により評価した。 〔感度〕マスクにおける0.16μmのラインパターン
を再現する最小露光量で示した。 〔解像性〕マスクの0.16μmのラインパターンを再
現する最小露光量により解像できるラインパターンの幅
(μm)、即ち、限界解像力を示す。 〔焦点深度〕焦点の位置を上下に移動させて、マスクに
おける0.16μmのラインパターンを再現する最小露
光量で露光し、PEB及び現像を行ったときに、0.1
6μmのラインパターンを再現できる許容可能な焦点の
範囲を示す。 〔ラインエッジラフネス〕マスクにおける0.16μm
のラインパターンを再現する最小露光量により得られた
0.16μmのラインパターンの長手方向のエッジ5μ
mの範囲について、エッジがあるべき基準線からの距離
を(株)日立製作所製S−8840により50ポイント
測定し、標準偏差を求め、3σを算出した。値が小さい
ほど良好な性能であることを示す。 〔形状〕マスクにおける0.16μmのラインパターン
を再現する最小露光量により得られた0.16μmライ
ンパターンの断面形状を走査型電子顕微鏡により観察し
た。矩形状のものを○とし、テーパー形状のものを×で
示した。ややテーパー状のものを△で示した。 [疎密依存性]マスクの0.16μmのラインパターン
を再現する最小露光量における0.16μmの孤立ライ
ンの線幅(μm)を表す。線幅が0.16μmに近いほど
疎密依存性が良好なことを表す。
【0181】
【表1】
【0182】上記表1に示すように、本発明のレジスト
組成物は、感度、解像力、焦点深度、ラインエッジラフ
ネス、形状、疎密依存性のいずれにおいても満足いく結
果が得られた。特にラインエッジラフネスについては、
著しく良好な結果である。
【0183】
【発明の効果】本発明は、遠紫外光、特にKrFエキシ
マレーザー光に好適で、ラインエッジラフネスが改善さ
れ、感度、解像力、焦点深度、レジスト形状、疎密依存
性が優れたポジ型レジスト組成物を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/12 C08L 101/12 G03F 7/039 601 G03F 7/039 601 H01L 21/027 H01L 21/30 502R Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AA03 AB16 AC04 AC08 AD03 BE10 BG00 CB17 CB41 CB45 CC20 FA17 4J002 AA001 BC021 BC121 BC131 BG051 BG091 BH011 CC031 EB006 EC047 EN136 EQ016 ER028 ES006 ES017 EU028 EU048 EU078 EU118 EU128 EU138 EU186 EU216 EU238 EV216 EV246 EV296 EW176 EY006 EZ006 FD206 FD208 GP03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)活性光線又は放射線の照射により
    酸を発生する化合物、(B)アルカリに対して不溶性又
    は難溶性であり、酸の作用でアルカリ可溶性となる樹
    脂、及び、(C)下記一般式(I)または(II)で表さ
    れる化合物を含有することを特徴とするポジ型フォトレ
    ジスト組成物。 【化1】 (一般式(I)において、R1及びR2は、同一でも異なっ
    ていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
    又は置換基を有していてもよいフェニル基を表す。一般
    式(I)及び(II)の各々において、R3及びR4は、同一で
    も異なっていてもよく、ハロゲン原子、炭素数1〜4の
    アルキル基又はトリフルオロメチル基を表す。l及びm
    は、0〜3の整数を表す。)
  2. 【請求項2】(B)成分の樹脂が、下記一般式(IV)及
    び(V)で表される繰り返し単位を含むことを特徴とす
    る請求項1に記載のポジ型フォトレジスト組成物。 【化2】 (Lは、水素原子、置換されていてもよい、直鎖、分岐
    もしくは環状のアルキル基、又は置換されていてもよい
    アラルキル基を表す。Zは、置換されていてもよい、直
    鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、又は置換されてい
    てもよいアラルキル基を表す。またZとLが結合して5
    又は6員環を形成してもよい。)
  3. 【請求項3】さらに(D)酸補足剤として含窒素塩基性
    化合物を含有することを特徴とする請求項1または2に
    記載のポジ型フォトレジスト組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005227646A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Fuji Photo Film Co Ltd 液浸プロセス用化学増幅型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法

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