JP2002196496A - ポジ型フォトレジスト組成物 - Google Patents

ポジ型フォトレジスト組成物

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JP2002196496A
JP2002196496A JP2000398056A JP2000398056A JP2002196496A JP 2002196496 A JP2002196496 A JP 2002196496A JP 2000398056 A JP2000398056 A JP 2000398056A JP 2000398056 A JP2000398056 A JP 2000398056A JP 2002196496 A JP2002196496 A JP 2002196496A
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resin
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JP2000398056A
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English (en)
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Toru Fujimori
亨 藤森
Shiro Tan
史郎 丹
Fumiyuki Nishiyama
文之 西山
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度、解像度及び焦点深度などのレジスト諸
特性に優れ、定在波及びレジストパターン上における異
物の発生を抑制可能なポジ型フォトレジスト組成物を提
供すること。 【解決手段】 (A)活性光線又は放射線の照射により
酸を発生する化合物、(B)アルカリに対して不溶性又
は難溶性であり、酸の作用により分解し、アルカリ現像
液中での溶解度を増大させる樹脂、並びに(C)特定の
化学式で表される化合物を含有することを特徴とするポ
ジ型フォトレジスト組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平版印刷板やIC
等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基
板の製造、更にその他のフォトファブリケーション工程
に使用されるポジ型フォトレジスト組成物に関するもの
である。特に本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、
遠紫外線(エキシマレーザ等を含む)、電子線、X線又
は放射光のような高エネルギーの放射線によって作用
し、半導体集積回路の製作に好適に用いられるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ICやLSIなどの半導体デバイ
スの製造プロセスにおいては、フォトレジスト組成物を
用いたリソグラフィによる微細加工が行なわれている。
近年、集積回路の高集積化に伴い、サブミクロン領域や
クオーターミクロン領域の超微細パターン形成が要求さ
れるようになっている。それに伴い、露光波長もg線か
らi線に、さらにKrFエキシマレーザ光に、というよ
うに短波長化の傾向が見られる。現在では、エキシマレ
ーザ光を用いるリソグラフィがこの分野における重要な
加工技術となっており、かかるエキシマレーザリソグラ
フィプロセスに適したレジストとして化学増幅型レジス
トが採用されている。
【0003】化学増幅型レジスト組成物は、遠紫外光な
どの放射線の照射により露光部に酸を生成させ、この酸
を触媒とする反応によって、活性放射線の照射部と非照
射部の現像液に対する溶解性を変化させることにより基
板上にパターンを形成させる材料である。化学増幅型レ
ジストは、高い感度と解像性を有し、少量の放射線放射
により酸を発生する化合物(以下、「光酸発生剤」とい
う)で像形成できるという利点を有している。
【0004】化学増幅型ポジレジストの例として、光分
解により酸を発生する化合物と、アセタール又はO,N
−アセタール化合物との組合せ(特開昭48−8900
3号)、オルトエステル又はアミドアセタール化合物と
の組合せ(特開昭51−120714号)、主鎖にアセ
タール又はケタール基を有するポリマーとの組合せ(特
開昭53−133429号)、エノールエーテル化合物
との組合せ(特開昭55−12995号)、N−アシル
イミノ炭酸化合物との組合せ(特開昭55−12623
6号)、主鎖にオルトエステル基を有するポリマーとの
組合せ(特開昭56−17345号)、第3級アルキル
エステル化合物との組合せ(特開昭60−3625
号)、シリルエステル化合物との組合せ(特開昭60−
10247号)、及びシリルエーテル化合物との組合せ
(特開昭60−37549号、特開昭60−12144
6号)等を挙げることができる。
【0005】同様に、室温経時下では安定であるが、酸
存在下加熱することにより分解し、アルカリ可溶化する
系として、例えば、特開昭59−45439号、特開昭
60−3625号、特開昭62−229242号、特開
昭63−27829号、特開昭63−36240号、特
開昭63−250642号、Polym. Eng. Sci., 23巻,
1012頁(1983)、ACS. Sym., 242巻, 11頁(1984)、Se
miconductor World 1987年, 11月号, 91頁、Macromolec
ules, 21巻, 1475頁(1988)、SPIE, 920巻, 42頁(198
8)等に記載されている露光により酸を発生する化合物
と、第3級又は2級炭素(例えばt-ブチル、2-シクロヘ
キセニル)のエステル又は炭酸エステル化合物との組合
せ系が挙げられる。これらの系も高感度を有し、遠紫外
光領域での吸収が小さいことから、超微細加工が可能な
光源短波長化に有効な系となり得る。
【0006】上記ポジ型化学増幅レジストは、アルカ
リ可溶性樹脂、光酸発生剤、及び酸分解性基を有しアル
カリ可溶性樹脂に対する溶解阻止化合物から成る3成分
系と、酸との反応により分解しアルカリ可溶となる基
を有する樹脂と光酸発生剤からなる2成分系、さらに
酸との反応により分解しアルカリ可溶となる基を有する
樹脂、酸分解性基を有する低分子溶解阻止化合物、及び
光酸発生剤から成るハイブリッド系に大別できる。これ
ら2成分系、3成分系、ハイブリッド系のポジ型化学増
幅レジストにおいては、いずれも露光により光酸発生剤
からの酸を介在させて、熱処理後現像してレジストパタ
ーンを得るものである。
【0007】化学増幅型レジストを用いたリソグラフィ
においては、一般的に、感度、解像力、プロファィル、
塗布性、耐熱性、ドライエッチング耐性、密着性、基板
依存性、耐環境安定性(例えば、引き置き時間変動によ
るレジスト寸法安定性)、及び焦点深度(例えば、放射
線照射時の焦点ずれに対するパターン形成性)等の諸特
性に優れたフォトレジストが求められ、添加剤による性
能改良のための工夫がこれまでに多く開示されている。
【0008】特に、酸分解性樹脂と光酸発生剤との組み
合わせのみでは性能の向上が困難な場合に、低分子の酸
分解性化合物を添加することによる性能改良が開示され
ている。また、特開平9−222724号に、フェノー
ル性水酸基、アルコール性水酸基及びエチレンオキサイ
ド鎖から選択される少なくとも1種の官能基を有する分
子量1000以下の化合物を用いることによる性能改良
が開示されている。以上のような技術を用いても、遠紫
外線露光用フォトレジスト組成物においては、焦点深度
の拡大、さらには、定在波、レジストパターン上の異物
に関して不十分な点が多く、改善が必要とされていた。
定在波とは、膜への入射光と基板からの反射光との干渉
によって形成されたレジストパターンの側壁が凹凸する
現象である。特に、レジストパターンサイズがクオータ
ーミクロン以下になるに伴い、その改善要求がいっそう
高まっているが、その改善の指針はこれまでほとんど示
されていなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、感度、解像度、レジスト形状及び焦点深度などのレ
ジスト諸特性に優れ、かつ、定在波及びレジストパター
ン上における異物の発生を抑制可能なポジ型フォトレジ
スト組成物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ポジ型化
学増幅系におけるレジスト組成物の構成材料を鋭意検討
した結果、特定の化合物を用いることにより、本発明の
目的が達成されることを見出し、本発明を達するに至っ
た。
【0011】即ち、上記目的は下記構成によって達成さ
れる。 (1)(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生
する化合物、(B)アルカリに対して不溶性又は難溶性
であり、酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での
溶解度を増大させる樹脂、並びに(C)下記一般式
(I)で表される化合物を含有することを特徴とするポ
ジ型フォトレジスト組成物。
【0012】
【化3】
【0013】式(I)において、R1及びR2は、各々独
立に、直鎖状、分岐状、あるいは環状アルキル基を表
す。Xは直鎖状、分岐状、あるいは環状アルキレン基を
表す。mは1〜9の整数を表す。
【0014】(2)前記(B)の樹脂が、下記一般式
(IV)及び(V)で表される繰り返し単位を含むことを
特徴とする前項1に記載のポジ型フォトレジスト組成
物。
【化4】
【0015】上記式中、Lは、水素原子、置換されてい
てもよい、直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、又は
置換されていてもよいアラルキル基を表す。Zは、置換
されていてもよい、直鎖、分岐もしくは環状のアルキル
基、又は置換されていてもよいアラルキル基を表す。ま
たZとLが結合して5又は6員環を形成してもよい。
【0016】(3)前記ポジ型フォトレジスト組成物
が、さらに(D)酸補足剤として含窒素塩基性化合物を
含有することを特徴とする前項1または2に記載のポジ
型フォトレジスト組成物。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に使用する化合物に
ついて詳細に説明する。 ≪(C)一般式(I)で表される化合物≫式(I)にお
いて、R1及びR2は、各々独立に、直鎖状、分岐状、あ
るいは環状アルキル基を表す。Xは直鎖状、分岐状、あ
るいは環状アルキレン基を表す。mは1〜9の整数を表
す。
【0018】R1及びR2としての直鎖状あるいは分岐状
アルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10のも
の、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−
ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オク
チル基、ノニル基、デカニル基等を挙げることができ
る。特に好ましくは、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブ
チル基、ペンチル基等の炭素数1〜5のアルキル基であ
る。環状アルキル基としては、好ましくは、シクロプロ
ピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シク
ロノニル基、シクロデカニル基等の炭素数3〜10個の
ものを挙げることができる。特に好ましくは炭素数3〜
6のものが特に好ましい。
【0019】Xの直鎖状、分岐状、あるいは環状アルキ
レン基としては、好ましくは炭素数1〜10(例えば、
メチレン基、エチレン基、プロピレン基、1,4−ブチ
レン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、1,4−シクロ
ヘキシレン基、イソプロピレン基、イソブチレン基、イ
ソペンチレン基、シクロプロピレン基、シクロヘプチル
基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)、より好ま
しくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数2〜4のア
ルキレン基である。
【0020】上記のR1及びR2としての直鎖状、分岐
状、あるいは環状アルキル基及びXとしての直鎖状、分
岐状、あるいは環状アルキレン基の各々は、置換基を有
していてもよい。この置換基としては、好ましくは、ニ
トロ基、シアノ基、カルボキシル基、水酸基、アミノ
基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、炭
素数1〜5の直鎖、分岐のアルコキシ基(メトキシ基、
エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒ
ドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ
基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等)、炭素数
2〜6のアルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基等)、炭素数6〜9のアリー
ル基(フェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル
基)、炭素数6〜12のアリールオキシ基(フェノキシ
基等)、炭素数7〜12のアリールオキシカルボニル基
(ベンゾイルオキシ基等)、炭素数1〜12のアシル基
(アラルキルオキシ基、ホルミル基、アセチル基、ブチ
リル基、ベンゾイル基、シアナミル基、バレリル基
等)、炭素数1〜12のアシロキシ基(ブチリルオキシ
基等)、炭素数2〜4のアルケニル基(ビニル基、プロ
ペニル基、アリル基、ブテニル基)、炭素数2〜5のア
ルケニルオキシ基(ビニルオキシ基、プロペニルオキシ
基、アリルオキシ基、ブテニルオキシ基等)を挙げるこ
とができる。
【0021】mは、好ましくは1〜7の整数、より好ま
しくは1〜5の整数である。
【0022】化合物(C)は、公知の方法により合成で
きる。例えば、ヒドロキシアルキレンハライドからヒド
ロキシアルキルエーテルを合成し、さらにアルキル基等
をアルカリなどを用いてヒドロキシル基と反応させるこ
とにより合成することができる。尚、和光純薬工業
(株)などから市販のものを使用してもよい。
【0023】以下、一般式(I)で表される化合物の具
体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】本発明において、上記化合物(C)の添加
量は、組成物中の固形分を基準として、通常0.001
〜40重量%の範囲で用いられ、好ましくは0.01〜
20重量%、更に好ましくは0.05〜15重量%の範
囲で使用される。本発明の化合物(C)の添加量が、
0.001重量%より少ないと定在波改良及び異物の発
生抑制に十分効果がない。また添加量が40重量%より
多いとパターン形状が悪化したり、焦点深度が狭くなり
好ましくない。
【0027】≪(A)光酸発生剤≫本発明で用いられる
前記(A)の光酸発生剤は、活性光線又は放射線の照射
により酸を発生する化合物である。本発明で使用される
活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する
化合物としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカ
ル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、ある
いはマイクロレジスト等に使用されている公知の光(4
00〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましく
は、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、
ArFエキシマレーザー光、電子線、X線、分子線又は
イオンビームにより酸を発生する化合物及びそれらの混
合物を適宜に選択して使用することができる。
【0028】また、その他の本発明に用いられる活性光
線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として
は、たとえば S.I.Schlesinger,Ph
otogr.Sci.Eng.,18,387(197
4)、T.S.Bal etal,Polymer,2
1,423(1980)等に記載のジアゾニウム塩、米
国特許第4,069,055号、同4,069,056
号、同 Re 27,992号、特開平3−140,1
40号等に記載のアンモニウム塩、D.C.Necke
r etal,Macromolecules,17,
2468(1984)、C.S.Wen etal,T
eh,Proc.Conf.Rad.Curing A
SIA,p478 Tokyo,Oct(1988)、
米国特許第4,069,055 号、同4,069,0
56号等に記載のホスホニウム塩、J.V.Crive
llo etal,Macromorecules,1
0(6),1307(1977) 、Chem.&En
g.News,Nov.28,p31(1988)、欧
州特許第104,143 号、同第339,049号、
同第410,201号、特開平2−150,848号、
特開平2−296,514 号等に記載のヨードニウム
塩、
【0029】J.V.Crivello etal,P
olymer J.17,73 (1985)、J.
V.Crivello etal.J.Org.Che
m.,43,3055(1978)、W.R.Watt
etal,J.PolymerSci.,Polym
er Chem.Ed.,22,1789(198
4)、J.V.Crivello etal,Poly
mer Bull.,14,279(1985)、J.
V.Crivello etal,Macromore
cules,14(5),1141(1981)、J.
V.Crivelloetal,J.PolymerS
ci.,Polymer Chem.Ed.,17,2
877(1979)、欧州特許第370,693 号、
同161,811号、同410,201号、同339,
049号、同233,567号、同297,443号、
同297,442号、米国特許第3,902,114
号、同4,933,377号、同4,760,013
号、同4,734,444号、同2,833,827
号、独国特許第2,904,626号、同3,604,
580号、同3,604,581号、特開平7−282
37号、同8−27102号等に記載のスルホニウム
塩、
【0030】J.V.Crivello etal,M
acromorecules,10(6),1307
(1977)、J.V.Crivello etal,
J.PolymerSci.,Polymer Che
m.Ed., 17,1047(1979)等に記載の
セレノニウム塩、C.S.Wen etal,Teh,
Proc.Conf.Rad.Curing ASI
A,p478 Tokyo,Oct(1988)等に記
載のアルソニウム塩等のオニウム塩、米国特許第3,9
05,815号、特公昭46−4605号、特開昭48
−36281号、特開昭55−32070号、特開昭6
0−239736号、特開昭61−169835号、特
開昭61−169837号、特開昭62−58241
号、特開昭62−212401号、特開昭63−702
43号、特開昭63−298339号等に記載の有機ハ
ロゲン化合物、K.Meier et al,J.Ra
d.Curing,13(4),26(1986) 、
T.P.Gill et al,Inorg.Che
m.,19,3007(1980)、D.Astru
c,Acc.Chem.Res.,19(12),37
7(1896)、特開平2−161445号等に記載の
有機金属/有機ハロゲン化物、
【0031】S.Hayase etal,J.Pol
ymer Sci.,25,753(1987)、E.
Reichmanis etal,J.Pholyme
r Sci.,Polymer Chem.Ed.,2
3,1(1985)、Q.Q.Zhu etal,J.
Photochem.,36,85,39,317(1
987)、 B.Amit etal,Tetrahe
dron Lett.,(24)2205(197
3)、D.H.R.Barton etal,J.Ch
em Soc.,3571(1965)、P.M.Co
llins et al, J.Chem.SoC.,
Perkin I,1695(1975)、M.Rud
instein etal,Tetrahedron
Lett.,(17),1445(1975)、J.
W.Walker etalJ.Am.Chem.So
c.,110,7170(1988)、S.C.Bus
man etal,J.Imaging Techno
l.,11(4),191(1985)、H.M.Ho
ulihan etal,Macormolecule
s,21,2001(1988)、 P.M.Coll
ins etal,J.Chem.Soc.,Che
m.Commun.,532(1972)、S.Hay
ase etal,Macromolecules,1
8,1799(1985)、E.Reichmanis
etal,J.Electrochem.Soc.,
Solid State Sci.Technol.,
130(6)、F.M.Houlihan etal,
Macromolcules,21,2001(198
8)、 欧州特許第0290,750号、同046,0
83号、同156,535号、同271,851号、同
0,388,343号、 米国特許第3,901,71
0号、同4,181,531号、特開昭60−1985
38号、特開昭53−133022号等に記載のO−ニ
トロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、
【0032】M.TUNOOKA etal,Poly
mer Preprints Japan,35
(8)、G.Berner etal,J.Rad.C
uring,13(4)、 W.J.Mijs eta
l,Coating Technol.,55(69
7),45(1983),Akzo、H.Adachi
etal,Polymer Preprints,J
apan,37(3)、欧州特許第0199,672
号、同84515号、同044,115号、同第61
8,564号、同0101,122号、米国特許第4,
371,605号、同4,431,774 号、特開昭
64−18143号、特開平2−245756号、特開
平3−140109号等に記載のイミノスルフォネ−ト
等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合
物、特開昭61−166544 号、特開平2−712
70号等に記載のジスルホン化合物、特開平3−103
854号、同3−103856号、同4−210960
号等に記載のジアゾケトスルホン、ジアゾジスルホン化
合物を挙げることができる。
【0033】また、これらの光により酸を発生する基、
あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化
合物、たとえば、M.E.Woodhouse et
al,J.Am.Chem.Soc.,104,558
6(1982)、S.P.Pappas et al,
J.Imaging Sci.,30(5),218
(1986)、S.Kondo etal,Makro
mol.Chem.,Rapid Commun.,
9,625(1988)、Y.Yamada eta
l,Makromol.Chem.,152,153,
163(1972)、J.V.Crivello et
al,J.PolymerSci.,Polymer
Chem.Ed.,17,3845(1979)、米
国特許第3,849,137号、独国特許第39144
07、特開昭63−26653号、特開昭55−164
824号、特開昭62−69263号、特開昭63−1
46038 、特開昭63−163452 号、特開昭
62−153853号、特開昭63−146029号等
に記載の化合物を用いることができる。たとえば、 ジア
ゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨード
ニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニ
ウム塩等のオニウム塩、有機ハロゲン化合物、有機金属
/有機ハロゲン化物、o−ニトロベンジル型保護基を有
する光酸発生剤、イミノスルフォネート等に代表される
光分解してスルホン酸を発生する化合物、ジスルホン化
合物、ジアゾケトスルホン、ジアゾジスルホン化合物を
挙げることができる。また、これらの光により酸を発生
する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導
入した化合物を用いることができる。
【0034】さらにV.N.R.Pillai,Syn
thesis,(1),1(1980)、A.Abad
etal,Tetrahedron Lett.,
(47)4555(1971)、D.H.R.Bart
on et al,J.Chem.Soc.,(C),
329(1970)、米国特許第3,779,778
号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸
を発生する化合物も使用することができる。
【0035】上記活性光線又は放射線の照射により分解
して酸を発生する化合物の中で、特に有効に用いられる
ものについて以下に説明する。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール誘導体又は一般式(PAG
2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0036】
【化7】
【0037】式中、R201は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基、R202は置換もしくは未置換の
アリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3
を示す。Yは塩素原子又は臭素原子を示す。
【0038】(2)下記の一般式(PAG3)で表され
るヨードニウム塩、又は一般式(PAG4)で表される
スルホニウム塩。
【0039】
【化8】
【0040】ここで式Ar1、Ar2は、各々独立に、置
換もしくは未置換のアリール基を示す。好ましい置換基
としては、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキ
ル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、カルボキ
シル基、アルコキシカルボニル基、ヒロドキシ基、メル
カプト基及びハロゲン原子が挙げられる。R203
204、R205は、各々独立に、置換もしくは未置換のア
ルキル基、アリール基を示す。好ましくは、炭素数6〜
14のアリール基、炭素数1〜8のアルキル基及びそれ
らの置換誘導体である。好ましい置換基としては、アリ
ール基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数
1〜8のアルキル基、ニトロ基、カルボキシル基、ヒロ
ドキシ基及びハロゲン原子であり、アルキル基に対して
は炭素数1〜8のアルコキシ基、カルボキシル基、アル
コシキカルボニル基である。
【0041】Z-は対アニオンを示し、例えばBF4 -
AsF6 -、PF6 -、SbF6 -、SiF6 2-、ClO4 -
置換してもよいアルカンスルホン酸、パーフロロアルカ
ンスルホン酸、置換していてもよいベンゼンスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸、アントラセンスルホン酸、
樟脳スルホン酸などが挙げられるがこれらに限定される
ものではない。好ましくは、アルカンスルホン酸、パー
フロロアルカンスルホン酸、アルキル置換ベンゼンスル
ホン酸、ペンタフロロベンゼンスルホン酸である。
【0042】またR203 、R204 、R205 のうちの2つ
及びAr1、Ar2はそれぞれの単結合又は置換基を介し
て結合してもよい。
【0043】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0044】
【化9】
【0045】
【化10】
【0046】
【化11】
【0047】
【化12】
【0048】
【化13】
【0049】
【化14】
【0050】
【化15】
【0051】
【化16】
【0052】
【化17】
【0053】
【化18】
【0054】一般式(PAG3)、(PAG4)で示さ
れる上記オニウム塩は公知であり、例えばJ.W.Kn
apczyk etal,J.Am.Chem.So
c.,91,145(1969)、A.L.Mayco
k etal, J.Org.Chem.,35,25
32,(1970)、E.Goethas etal,
Bull.Soc.Chem.Belg.,73,54
6,(1964) 、H.M.Leicester、
J.Ame.Chem.Soc.,51,3587(1
929)、J.V.Crivello etal,J.
Polym.Chem.Ed.,18,2677(19
80)、米国特許第2,807,648号及び同4,2
47,473号、特開昭53−101,331号等に記
載の方法により合成することができる。
【0055】(3)下記一般式(PAG5)で表される
ジスルホン誘導体又は一般式(PAG6)で表されるイ
ミノスルホネート誘導体。
【0056】
【化19】
【0057】式中、Ar3、Ar4は、各々独立に、置換
もしくは未置換のアリール基を示す。R206 は置換もし
くは未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換
もしくは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリ
ーレン基を示す。具体例としては以下に示す化合物が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0058】
【化20】
【0059】
【化21】
【0060】
【化22】
【0061】
【化23】
【0062】(4)下記一般式(PAG7)で表される
ジアゾジスルホン誘導体。
【0063】
【化24】
【0064】ここでRは、直鎖状、分岐状又は環状アル
キル基、あるいは置換していてもよいアリール基を表
す。具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
【0065】
【化25】
【0066】本発明において、上記一般式(PAG−
3)、(PAG−4)あるいは(PAG−7)で表され
る化合物が、感度、解像力の点で最も好ましい。これら
の活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生す
る化合物の添加量は、本発明のポジ型感光性組成物の全
組成物(溶剤を除く)に対し、通常0.001〜40重
量%の範囲で用いられ、好ましくは0.01〜20重量
%、さらに好ましくは0.01〜5重量%の範囲で使用
される。活性光線又は放射線の照射により分解して酸を
発生する化合物の添加量が、0.01重量%より少ない
と感度が低くなり、また添加量が40重量%より多いと
レジストの光吸収が高くなりすぎ、プロファイルの悪化
や、プロセス(特にベーク)マージンが狭くなり好まし
くない。
【0067】≪(B)樹脂≫本発明で用いられる前記
(B)の樹脂は、アルカリに対して不溶性又は難溶性で
あり、酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶
解度を増大させる樹脂である。このようなアルカリに対
して不溶性又は難溶性であり、酸の作用により分解し、
アルカリ現像液中での溶解度を増大させる樹脂として
は、ヒドロキシスチレンに相当する繰り返し単位を有
し、酸の作用により分解しアルカリに対する溶解性が増
加する樹脂が好ましく用いられる。ここで、ヒドロキシ
スチレンとしては、o−,m−,あるいはp−ヒドロキ
シスチレンのいずれでもよく、また一部水素添加されて
いてもよい。更に、水酸基以外の置換基を有していても
よい。そのような置換基としては、アルキル基、アルコ
キシ基、アラルキル基、アリール基等が挙げられる。本
発明におけるポジ型化学増幅型レジストにおいて用いら
れる、酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶
解性を増大させる基(以下、「酸で分解しうる基」とい
う)を有する樹脂としては、樹脂の主鎖又は側鎖、ある
いは、主鎖及び側鎖の両方に、酸で分解し得る基を有す
る樹脂である。この内、酸で分解し得る基を側鎖に有す
る樹脂がより好ましい。
【0068】酸で分解し得る基として好ましくは、−C
OOA0、−O−B0基であり、更にこれらを含む基とし
ては、−R0−COOA0、又は−Ar−O−B0で示さ
れる基が挙げられる。ここでA0は、−C(R01)(R
02)(R03)、−Si(R01)(R02)(R0 3)もしく
は−C(R04)(R05)−O−R06基を示す。B0は、
0又は−CO−O−A0基を示す。R01、R02、R03
04及びR05は、同一または異なり、水素原子、アルキ
ル基、シクロアルキル基、アルケニル基もしくはアリー
ル基を示し、R06はアルキル基もしくはアリール基を示
す。但し、R01〜R03の内少なくとも2つは水素原子以
外の基であり、又、R01〜R03及びR04〜R06の内の2
つの基が結合して環を形成してもよい。R0は置換基を
有していてもよい2価の脂肪族もしくは芳香族炭化水素
基を示し、−Ar−は単環もしくは多環の置換基を有し
ていてもよい2価の芳香族基を示す。
【0069】ここで、アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好まし
く、シクロアルキル基としてはシクロプロピル基、シク
ロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な
炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基とし
てはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の
様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基とし
てはフェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル
基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜1
4個のものが好ましい。また、これらの置換基としては
水酸基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素)、ニトロ基、シアノ基、上記のアルキル基、メトキ
シ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ
基、ヒドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブ
トキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のア
ルコキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニ
ル基等のアルコキシカルボニル基、ベンジル基、フェネ
チル基、クミル基等のアラルキル基、アラルキルオキシ
基、ホルミル基、アセチル基、ブチリル基、ベンゾイル
基、シアナミル基、バレリル基等のアシル基、ブチリル
オキシ基等のアシロキシ基、上記のアルケニル基、ビニ
ルオキシ基、プロペニルオキシ基、アリルオキシ基、ブ
テニルオキシ基等のアルケニルオキシ基、上記のアリー
ル基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、ベンゾイル
オキシ基等のアリールオキシカルボニル基を挙げること
ができる。
【0070】酸分解性基(−COOA0あるいは−O−
0)としては好ましくは、シリルエーテル基、クミル
エステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエー
テル基、エノールエーテル基、エノールエステル基、第
3級のアルキルエーテル基、第3級のアルキルエステル
基、第3級のアルキルカーボネート基等である。更に好
ましくは、第3級アルキルエステル基、第3級アルキル
カーボネート基、クミルエステル基、アセタール基、テ
トラヒドロピラニルエーテル基である。特に好ましくは
アセタール基である。
【0071】次に、これら酸で分解し得る基が側鎖とし
て結合する場合の母体樹脂としては、上記ヒドロキシス
チレンに相当する繰り返し単位を有し、側鎖に−OHも
しくは−COOH、好ましくは−R0−COOHもしく
は−Ar−OH基を有するアルカリ可溶性樹脂である。
例えば、後述するアルカリ可溶性樹脂を挙げることがで
きる。
【0072】また、矩形プロファイルを達成する点から
遠紫外光やエキシマレーザー光に対する透過率が高いア
ルカリ可溶性樹脂が好ましい。好ましくは、1μm膜厚
の248nmでの透過率が20〜90%である。このよ
うな観点から、特に好ましいアルカリ可溶性樹脂は、o
−、m−、p−ポリ(ヒドロキシスチレン)及びこれら
の共重合体、水素化ポリ(ヒドロキシスチレン)、ハロ
ゲンもしくはアルキル置換ポリ(ヒドロキシスチレ
ン)、ポリ(ヒドロキシスチレン)の一部O−アルキル
化もしくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシスチ
レン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレ
ン共重合体及び水素化ノボラック樹脂である。
【0073】本発明に用いられる酸で分解し得る基を有
する樹脂は、欧州特許254853号、特開平2−25
850号、同3−223860号、同4−251259
号等に開示されているように、アルカリ可溶性樹脂に酸
で分解し得る基の前駆体を反応させる、もしくは、酸で
分解し得る基の結合したアルカリ可溶性樹脂モノマーを
種々のモノマーと共重合することにより得ることができ
る。
【0074】本発明に使用される(B)アルカリに対し
て不溶性又は難溶性であり、酸の作用により分解し、ア
ルカリ現像液中での溶解度を増大させる樹脂の具体例
(1)〜(18)を以下に示すが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0075】(1):p−t−ブトキシスチレン/p−
ヒドロキシスチレン共重合体、 (2):p−(t−ブトキシカルボニルオキシ)スチレ
ン/p−ヒドロキシスチレン共重合体、 (3):p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)
スチレン/p−ヒドロキシスチレン共重合体、 (4):4−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)
−3−メチルスチレン/4−ヒドロキシ−3−メチルス
チレン共重合体、 (5):p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)
スチレン/p−ヒドロキシスチレン(10%水素添加
物)共重合体、 (6):m−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)
スチレン/m−ヒドロキシスチレン共重合体、 (7):o−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)
スチレン/o−ヒドロキシスチレン共重合体、 (8):p−(クミルオキシカルボニルメチルオキシ)
スチレン/p−ヒドロキシスチレン共重合体、
【0076】(9):p−(t−ブトキシカルボニルメ
チルオキシ)スチレン/p−ヒドロキシスチレン/スチ
レン共重合体、 (10):p−t−ブトキシスチレン/p−ヒドロキシ
スチレン/フマロニトリル共重合体、 (11):p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルメタク
リレート共重合体、 (12):スチレン/p−ヒドロキシスチレン/t−ブ
チルメタクリレート共重合体 (13):p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリ
レート共重合体、 (14):スチレン/p−ヒドロキシスチレン/t−ブ
チルアクリレート共重合体 (15):p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキ
シ)スチレン/p−ヒドロキシスチレン/N−メチルマ
レイミド共重合体、 (16):p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリ
レート/p−(t−ブトキシカルボニルオキシ)スチレ
ン共重合体、 (17):p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリ
レート/p−(t−ブトキシカルボニルメチルオキシ)
スチレン共重合体、
【0077】(18):p−ヒドロキシスチレン/t−
ブチルアクリレート/p−アセトキシスチレン共重合体
(下記構造式を参照)。
【化26】
【0078】本発明において、酸の作用により分解し、
アルカリ現像液中での溶解度を増大させる樹脂(B)と
しては、下記一般式(IV)及び一般式(V)で示される
繰り返し構造単位を含む樹脂が好ましい。これにより、
本発明の効果がより顕著になる。
【0079】
【化27】
【0080】[上記式中、Lは、水素原子、置換されて
もよい、直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、又は置
換されていてもよいアラルキル基を表す。Zは、置換さ
れてもよい、直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、又
は置換されていてもよいアラルキル基を表す。またZと
Lが結合して5又は6員環を形成してもよい。]
【0081】一般式(IV)のL及びZにおけるアルキル
基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル
基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シク
ロヘキシル基、オクチル基、ドデシル基などの炭素数1
〜20個の直鎖、分岐あるいは環状のものが挙げられ
る。
【0082】L及びZのアルキル基が有しうる好ましい
置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、
ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、
アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカ
ルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ
基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、
好ましくは、炭素数12以下である。
【0083】置換基を有するアルキル基として、例えば
シクロヘキシルエチル基、アルキルカルボニルオキシメ
チル基やアルキルカルボニルオキシエチル基、アリール
カルボニルオキシエチル基、アラルキルカルボニルオキ
シエチル基、アルキルオキシメチル基、アリールオキシ
メチル基、アラルキルオキシメチル基、アルキルオキシ
エチル基、アリールオキシエチル基、アラルキルオキシ
エチル基、アルキルチオメチル基、アリールチオメチル
基、アラルキルチオメチル基、アルキルチオエチル基、
アリールチオエチル基、アラルキルチオエチル基等が挙
げられる。
【0084】これらの基におけるアルキルは特に限定さ
れないが、鎖状、環状、分岐状のいずれでもよく、更に
前述のアルキル基、アルコキシ基等の置換基を有しても
よい。上記アルキルカルボニルオキシエチル基の例とし
ては、シクロヘキシルカルボニルオキシエチル基、t−
ブチルシクロヘキシルカルボニルオキシエチル基、n−
ブチルシクロヘキシルカルボニルオキシエチル基等を挙
げることができる。
【0085】アリールも特に限定されないが、一般的に
フェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナ
フチル基、アントラセニル基のような炭素数6〜14の
ものが挙げられ、更に前述のアルキル基、アルコキシ基
等の置換基を有してもよい。上記アリールオキシエチル
基の例としては、フェニルオキシエチル基、シクロヘキ
シルフェニルオキシエチル基等を挙げることができる。
アラルキルも特に限定されないが、ベンジル基などを挙
げることができる。上記アラルキルカルボニルオキシエ
チル基の例としては、ベンジルカルボニルオキシエチル
基等を挙げることができる。
【0086】一般式(IV)におけるL及びZのアラルキ
ル基としては、例えば、置換又は未置換のベンジル基、
置換又は未置換のフェネチル基などの炭素数7〜15個
のものが挙げることができる。アラルキル基への好まし
い置換基としてはアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原
子、ニトロ基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニル
アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキ
ルチオ基等が挙げられ、置換基を有するアラルキル基と
しては、例えば、アルコキシベンジル基、ヒドロキシベ
ンジル基、フェニルチオフェネチル基等を挙げることが
できる。LまたはZとしてのアラルキル基が有しうる置
換基の炭素数の範囲は、好ましくは12以下である。
【0087】上記のように置換アルキル基や置換アラル
キル基は末端にフェニル基やシクロヘキシル基のような
嵩高い基を導入することで、更にエッジラフネスの向上
が認められる。
【0088】LとZが互いに結合して形成する5又は6
員環としては、テトラヒドロピラン環、テトラヒドロフ
ラン環等が挙げられる。
【0089】上記樹脂中の一般式(IV)で示される繰り
返し構造単位と一般式(V)で示される繰り返し構造単
位との比率は、好ましくは1/99〜60/40であ
り、より好ましくは5/95〜50/50であり、更に
好ましくは10/90〜40/60である。
【0090】上述の一般式(IV)及び一般式(V)で示
される繰り返し構造単位を含む樹脂には、他のモノマー
から誘導される構造単位が含まれてもよい。他のモノマ
ーとしては、水素化ヒドロキシスチレン;ハロゲン、ア
ルコキシもしくはアルキル置換ヒドロキシスチレン;ス
チレン;ハロゲン、アルコキシ、アシロキシもしくはア
ルキル置換スチレン;無水マレイン酸;アクリル酸誘導
体;メタクリル酸誘導体;N−置換マレイミド等を挙げ
ることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(IV)及び一般式(V)の構造単位と他のモノマ
ーの構造単位との比率は、モル比で、〔(IV) +
(V)〕/〔他のモノマー成分〕=100/0〜50/
50、好ましくは100/0〜60/40、更に好まし
くは100/0〜70/30である。
【0091】上述の一般式(IV)及び一般式(V)で示
される繰り返し構造単位を含む樹脂の具体例としては、
下記のものが挙げられる。
【0092】
【化28】
【0093】
【化29】
【0094】
【化30】
【0095】
【化31】
【0096】
【化32】
【0097】
【化33】
【0098】
【化34】
【0099】
【化35】
【0100】
【化36】
【0101】
【化37】
【0102】
【化38】
【0103】上記具体例において、Meはメチル基、E
tはエチル基、n−Buはn−ブチル基、iso−Bu
はイソブチル基、t−Buはt−ブチル基を表す。
【0104】酸分解性基としてアセタール基を用いる場
合、アルカリ溶解速度調整及び耐熱性向上のために合成
段階においてポリヒドロキシ化合物を添加してポリマー
主鎖を多官能アセタール基で連結する架橋部位を導入し
てもよい。ポリヒドロキシ化合物の添加量は樹脂の水酸
基の量に対して、0.01〜5mol%、更に好ましく
は0.05〜4mol%である。ポリヒドロキシ化合物
としては、フェノール性水酸基あるいはアルコール性水
酸基を2〜6個持つものがあげられ、好ましくは水酸基
の数が2〜4個であり、更に好ましくは水酸基の数が2
又は3個である。以下にポリヒドロキシ化合物の具体例
を示すが、これに限定されるものではない。
【0105】
【化39】
【0106】本発明において、(B)の樹脂中の酸分解
性基を有する繰り返し単位の含有量としては、全繰り返
し単位に対して5〜50モル%が好ましく、より好まし
くは10〜40モル%である。本発明において、(B)
の樹脂中のヒドロキシスチレンに相当する繰り返し単位
の含有量としては、全繰り返し単位に対して5〜95モ
ル%が好ましく、より好ましくは10〜85モル%であ
る。酸で分解し得る基を有する樹脂の重量平均分子量
(Mw)は、2,000〜300,000の範囲である
ことが好ましい。2,000未満では未露光部の現像に
より膜減りが大きく、300,000を超えると樹脂自
体のアルカリに対する溶解速度が遅くなり感度が低下し
てしまう。ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもっ
て定義される。
【0107】酸で分解し得る基を有する樹脂の分散度
(重量平均分子量/数平均分子量)は、1.0〜5.0
の範囲が好ましい。分散度が5.0を超えると解像力が
低下したり、レジストパターンがテーパー形状になって
しまうので好ましくない。
【0108】また、本発明のポジ型フォトレジスト組成
物の樹脂(B)[即ち,酸で分解し得る基を有する樹
脂]は、2種類以上混合して使用してもよい。樹脂
(B)の使用量は、ポジ型フォトレジスト組成物の全重
量(溶媒を除く)を基準として40〜99重量%、好ま
しくは60〜98重量%である。
【0109】本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、
上記各成分を溶解する溶媒に溶解した後、通常例えば孔
径0.05μm〜0.2μm程度のフィルターで濾過す
ることによって溶液として調整される。ここで使用され
る溶媒としては、例えばエチレングリコールモノエチル
エーテルアセテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノ
ン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プ
ロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3
−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオ
ン酸エチル、β−メトキシイソ酪酸メチル、酪酸エチ
ル、酪酸プロピル、メチルイソブチルケトン、酢酸エチ
ル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、トルエン、キシレ
ン、酢酸シクロヘキシル、ジアセトンアルコール、N−
メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、γ
−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、プ
ロピレンカーボネート、エチレンカーボネートなどが挙
げられる。これらの溶剤は単独もしくは組み合わせて用
いられる。溶媒の選択は、本発明のポジ型フォトレジス
ト組成物に対する溶解性や基板への塗布性、保存安定性
等に影響するため重要である。また、溶媒に含まれる水
分はレジスト諸性能に影響するため少ない方が好まし
い。
【0110】さらに本発明のポジ型フォトレジスト組成
物は、メタル等の金属不純物やクロルイオンなどの不純
物成分を100ppb以下に低減しておくことが好まし
い。これらの不純物が多く存在すると、半導体デバイス
を製造する上で動作不良、欠陥、収率低下を招いたりす
るので好ましくない。
【0111】上記ポジ型フォトレジスト組成物の固形分
は、上記溶剤に溶解し固形分濃度として、3〜40%溶
解することが好ましい。より好ましくは5〜30%、更
に好ましくは7〜20%である。
【0112】≪(D)有機塩基性化合物≫本発明のポジ
型フォトレジスト組成物は、さらに有機塩基性化合物を
酸補足剤として含有することが好ましい。本発明で用い
る有機塩基性化合物としては、フェノールよりも塩基性
の強い化合物が好ましい。特に、下記(A)〜(E)の
構造を有する含窒素塩基性化合物が好ましく用いられ
る。この含窒素塩基性化合物を用いることにより、露光
から後加熱までの経時による性能変化を小さくできると
いう効果を奏する。
【0113】
【化40】
【0114】ここで、R250、R251およびR252は、同
一または異なり、水素原子、炭素数1〜6のアルキル
基、炭素数1〜6のアミノアルキル基、炭素数1〜6の
ヒドロキシアルキル基または炭素数6〜20の置換もし
くは非置換のアリール基であり、ここでR251とR252
互いに結合して環を形成してもよい。
【0115】
【化41】
【0116】(式中、R253、R254、R255およびR256
は、同一または異なり、炭素数1〜6のアルキル基を示
す)
【0117】更に好ましい化合物は、窒素含有環状化合
物あるいは一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2
個以上有する塩基性含窒素化合物である。窒素含有環状
化合物としては、多環構造であることがより好ましい。
窒素含有多環環状化合物の好ましい具体例としては、下
記一般式(VI)で表される化合物が挙げられる。
【0118】
【化42】
【0119】式(VI)中、Y、Wは、各々独立に、ヘテ
ロ原子を含んでいてもよく、置換してもよい直鎖、分
岐、環状アルキレン基を表す。ここで、ヘテロ原子とし
ては、窒素原子、硫黄原子、酸素原子が挙げられる。ア
ルキレン基としては、炭素数2〜10個が好ましく、よ
り好ましくは2〜5個のものである。アルキレン基の置
換基としては、炭素数1〜6個のアルキル基、アリール
基、アルケニル基の他、ハロゲン原子、ハロゲン置換ア
ルキル基が挙げられる。更に、一般式(VI)で示される
化合物の具体例としては、下記に示す化合物が挙げられ
る。
【0120】
【化43】
【0121】上記の中でも、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビ
シクロ〔4.3.0〕ノナ−5−エンが特に好ましい。
【0122】一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を
2個以上有する塩基性含窒素化合物としては、特に好ま
しくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含
む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基
を有する化合物である。好ましい具体例としては、置換
もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未置換のア
ミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノアルキルピ
リジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換
もしくは未置換のインダゾール、置換もしくは未置換の
ピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、置換もし
くは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換のプリ
ン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換もしくは
未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジ
ン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置換も
しくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙げら
れる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキル
基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールア
ミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロ
キシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水
酸基、シアノ基である。
【0123】特に好ましい化合物として、グアニジン、
1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テト
ラメチルグアニジン、2−アミノピリジン、3−アミノ
ピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピ
リジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルア
ミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−ア
ミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピ
リジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ
−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4
−アミノエチルピリジン、3−アミノピロリジン、ピペ
ラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−
(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノ
ピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノ
エチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メ
チルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−ト
リルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5
−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリ
ミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾ
リン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−
(2−アミノエチル)モルフォリン、トリメチルイミダ
ゾール、トリフェニルイミダゾール、メチルジフェニル
イミダゾール等が挙げられるがこれに限定されるもので
はない。
【0124】本発明で用いられる含窒素塩基性化合物
は、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることが
できる。含窒素塩基性化合物の使用量は、ポジ型フォト
レジスト組成物の固形分を基準として、通常0.001
〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部である。
0.001重量部未満では、上記含窒素塩基性化合物の
添加効果が得られない。一方、10重量部を超えると感
度低下や未露光部の現像性が悪化する傾向がある。
【0125】≪(E)その他の添加剤等≫本発明のポジ
型フォトレジスト組成物には、必要に応じて更に、界面
活性剤、酸分解性溶解阻止化合物、染料、可塑剤、光増
感剤、架橋剤、光塩基発生剤、熱塩基発生剤、分光増感
剤及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物、露光
により塩基性が低下する化合物(フォトべース)、等を含
有させることができる。
【0126】本発明のポジ型フォトレジスト組成物に使
用できる界面活性剤は、フッ素系及び/又はシリコン系
界面活性剤が好適に用いられ、フッ素系界面活性剤、シ
リコン系界面活性剤及びフッ素原子と珪素原子の両方を
含有する界面活性剤のいずれか、あるいは2種以上を含
有することができる。これらの界面活性剤として、例え
ば特開昭62-36663号、同61-226746号、同61-226745号、
同62-170950号、同63-34540号、特開平7-230165号、同8
-62834号、同9-54432号、同9-5988号、米国特許5405720
号、同5360692号、同5529881号、同5296330号、同54360
98号、同5576143号、同5294511号、同5824451号に記載
の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性
剤をそのまま用いることもできる。使用できる市販の界
面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新
秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエ
ム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08
(大日本インキ(株)製)、サーフロンS−382、SC10
1、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロ
イゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ
素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げること
ができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越
化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用い
ることができる。
【0127】これらの界面活性剤の配合量は、本発明の
組成物中の固形分を基準として、通常0.001重量%
〜2重量%、好ましくは0.01重量%〜1重量%であ
る。これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、ま
た、いくつかの組み合わせで添加することもできる。上
記の他に使用することのできる界面活性剤としては、具
体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリ
オキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテ
ル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオ
キシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシ
エチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチ
レンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・
ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタ
ンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソル
ビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、
ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレー
ト等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタ
ンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタント
リオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステ
アレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル類等のノニオン系界面活性剤等を挙げることができ
る。これらの他の界面活性剤の配合量は、本発明の組成
物中の固形分100重量部当たり、通常、2重量部以
下、好ましくは1重量部以下である。
【0128】本発明のポジ型フォトレジスト組成物に使
用できる酸分解性溶解阻止化合物としては、例えば、特
開平5−134415号、特開平6−51519号など
に記載の低分子酸分解性溶解阻止化合物を用いることが
できる。
【0129】本発明のポジ型フォトレジスト組成物に使
用できる可塑剤としては、特開平4−212960号、
特開平8−262720号、欧州特許735422号、
欧州特許416873号、欧州特許439371号、米
国特許5846690号記載の化合物、具体的にはアジ
ピン酸ジ(2−エチルヘキシル)、安息香酸n−ヘキシ
ル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−n−ブチ
ル、フタル酸ベンジル−n−ブチル、ジヒドロアビエチ
ルフタレート等が挙げられる。
【0130】本発明で使用できる現像液に対する溶解性
を促進させる化合物としては、例えば、特開平4−13
4345号、特開平4−217251号、特開平7−1
81680号、特開平8−211597号、米国特許5
688628号、同5972559号等記載のポリヒド
ロキシ化合物が挙げられ、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン、4,4−(α−メチルベ
ンジリデン)ビスフェノール、α,α′,α″−トリス
(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプ
ロピルベンゼン、α,α′,α″−トリス(4−ヒドロ
キシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼ
ン、1,2,2−トリス(ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、1,1,2−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2,5,5−テトラキ
ス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,2−テト
ラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,3
−トリス(ヒドロキシフェニル)ブタン、パラ〔α,
α,α′,α′−テトラキス(4−ヒドロキシフェニ
ル)〕−キシレン等の芳香属ポリヒドロキシ化合物が好
適に用いられる。また、サリチル酸、ジフェノール酸、
フェノールフタレインなどの有機酸類も用いることがで
きるし、また、特開平5−181263号、同7−92
680号記載のスルホンアミド化合物、特開平4−24
8554号、同5−181279号、同7−92679
号記載のカルボン酸やカルボン酸無水物、及び特開平1
1−153869号記載のポリヒドロキシスチレン樹脂
などのアルカリ可溶性樹脂も添加できる。
【0131】本発明で使用できる好適な染料としては油
性染料及び塩基性染料がある。具体的にはオイルイエロ
ー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#
312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS,オ
イルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラ
ックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント
化学工業株式会社製)、クリスタルバイオレット(CI
42555)、メチルバイオレット(CI4253
5)、ローダミンB(CI45170B)、マラカイト
グリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI5
2015)等を挙げることができる。
【0132】さらに、本発明の組成物には、特開平7−
28247号、欧州特許616258号、米国特許55
25443号、特開平9−127700号、欧州特許7
62207号、米国特許5783354号記載のアンモ
ニウム塩、具体的には、テトラメチルアンモニウムヒド
ロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシ
ド、ベタイン等も添加できるし、特開平5−23270
6号、同6−11835号、同6−242606号、同
6−266100号、同7−333851号、同7−3
33844号、米国特許5663035号、欧州特許6
77788号に記載の露光により塩基性が低下する化合
物(フォトべース)を添加することもできる。
【0133】更に、下記に挙げるような分光増感剤を添
加し、使用する光酸発生剤が吸収を持たない遠紫外より
長波長領域に増感させることで、本発明のポジ型フォト
レジスト組成物をi線又はg線に感度を持たせることが
できる。好適な分光増感剤としては、具体的には、ベン
ゾフェノン、p,p′−テトラメチルジアミノベンゾフ
ェノン、p,p′−テトラエチルエチルアミノベンゾフ
ェノン、2−クロロチオキサントン、アントロン、9−
エトキシアントラセン、アントラセン、ピレン、ペリレ
ン、フェノチアジン、ベンジル、アクリジンオレンジ、
ベンゾフラビン、セトフラビン−T、9,10−ジフェ
ニルアントラセン、9−フルオレノン、アセトフェノ
ン、フェナントレン、2−ニトロフルオレン、5−ニト
ロアセナフテン、ベンゾキノン、2−クロロ−4−ニト
ロアニリン、N−アセチル−p−ニトロアニリン、p−
ニトロアニリン、N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフ
チルアミン、ピクラミド、アントラキノン、2−エチル
アントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、
1,2−ベンズアンスラキノン、3−メチル−1,3−
ジアザ−1,9−ベンズアンスロン、ジベンザルアセト
ン、1,2−ナフトキノン、3,3′−カルボニル−ビ
ス(5,7−ジメトキシカルボニルクマリン)及びコロ
ネン等であるがこれらに限定されるものではない。ま
た、これらの分光増感剤は、光源の遠紫外光の吸光剤と
しても使用可能である。この場合、吸光剤は基板からの
反射光を低減し、レジスト膜内の多重反射の影響を少な
くさせることで、定在波を低減できる。
【0134】本発明の組成物に添加できる光塩基発生剤
としては、特開平4−151156号、同4−1620
40号、同5−197148号、同5−5995号、同
6−194834号、同8−146608号、同10−
83079号、欧州特許622682号に記載の化合物
が挙げられ、具体的には、2−ニトロベンジルカルバメ
ート、2,5−ジニトロベンジルシクロヘキシルカルバ
メート、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスル
ホンアミド、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル−
N−イソプロピルカーバメート等が好適に用いることが
できる。これらの光塩基発生剤は、レジスト形状などの
改善を目的とし添加される。
【0135】熱塩基発生剤としては、例えば特開平5−
158242号、同5−158239号、米国特許55
76143号に記載の化合物を挙げることができる。
【0136】本発明のこのようなポジ型フォトレジスト
組成物は基板上に塗布され、薄膜を形成する。この塗布
膜の膜厚は0.2〜4.0μmが好ましい。本発明にお
いては、必要により、市販の無機あるいは有機反射防止
膜を使用することができる。更にレジスト上層に反射防
止膜を塗布して用いることもできる。
【0137】レジストの下層として用いられる反射防止
膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化
クロム、カーボン、アモルファスシリコン等の無機膜型
と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型のいずれも
用いることができる。前者は膜形成に真空蒸着装置、C
VD装置、スパッタリング装置等の設備を必要とする。
有機反射防止膜としては、例えば特公平7−69611
号記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアルデヒド変
性メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹脂、吸光
剤からなるものや、米国特許5294680号記載の無
水マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反応物、特
開平6−118631号記載の樹脂バインダーとメチロ
ールメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特開平6−1
18656号記載のカルボン酸基とエポキシ基と吸光基
を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止膜、特開
平8−87115号記載のメチロールメラミンとベンゾ
フェノン系吸光剤からなるもの、特開平8−17950
9号記載のポリビニルアルコール樹脂に低分子吸光剤を
添加したもの等が挙げられる。また、有機反射防止膜と
して、ブリューワーサイエンス社製のDUV30シリー
ズや、DUV−40シリーズ、シプレー社製のAR−
2、AR−3、AR−5等の市販の有機反射防止膜を使
用することもできる。
【0138】上記レジスト液を精密集積回路素子の製造
に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコ
ン被覆)上に(必要により上記反射防止膜を設けられた
基板上に)、スピナー、コーター等の適当な塗布方法に
より塗布後、所定のマスクを通して露光し、ベークを行
い現像することにより良好なレジストパターンを得るこ
とができる。ここで露光光としては、好ましくは150
nm〜250nmの波長の光である。具体的には、Kr
Fエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレ
ーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157
nm)、X線、電子ビーム等が挙げられ、本発明では特
にKrFエキシマレーザーを露光光源とする装置が好適
に用いられる。
【0139】本発明の組成物に用いられる現像液として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモ
ニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピ
ルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−
ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メ
チルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミ
ン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ
エチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキ
シエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニ
ウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のア
ルカリ性水溶液を使用することができる。更に、上記ア
ルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添
加して使用することもできる。界面活性剤が添加された
市販の現像液、例えば富士フィルムオーリン社製のHP
RD−402,−402Zなどを用いることができる。
【0140】更に陰イオン性界面活性剤及び陽イオン性
界面活性剤や消泡剤等を適当量添加して使用することも
できる。これらの添加剤は、レジストの性能を向上させ
る目的以外にも基板との密着性を高めたり、現像液の使
用量を低減させたり、現像時の気泡に起因する欠陥を低
減させる目的等でアルカリ性水溶液に添加される。
【0141】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。 〔樹脂の合成〕樹脂の合成は、アセタール化に関しては
ビニルエーテルを用いる方法、アルコールとアルキルビ
ニルエーテルを用いたアセタール交換法のいずれを用い
ても合成することが出来る。また、効率よく、かつ安定
的に合成するため、以下に示すような脱水共沸法を用い
ることも出来る。ただし、これら合成法に限定されるこ
とはない。
【0142】〔合成例−1〕(樹脂R−1) p−アセトキシスチレン32.4g(0.2モル)を酢
酸ブチル120mlに溶解し、窒素気流及び攪拌下、8
0℃にてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.
033gを2.5時間置きに3回添加し、最後に更に5
時間攪拌を続けることにより、重合反応を行った。反応
液をヘキサン1200mlに投入し、白色の樹脂を析出
させた。得られた樹脂を乾燥後、メタノール150ml
に溶解した。これに水酸化ナトリウム7.7g(0.1
9モル)/水50mlの水溶液を添加し、3時間加熱還
流することにより加水分解させた。その後、水200m
lを加えて希釈し、塩酸にて中和し白色の樹脂を析出さ
せた。この樹脂を濾別し、水洗・乾燥させた。更にテト
ラヒドロフラン200mlに溶解し、5リットルの超純
水中に激しく攪拌しながら滴下、再沈を行った。この再
沈操作を3回繰り返した。得られた樹脂を真空乾燥器中
で120℃、12時間乾燥し、ポリ(p−ヒドロキシス
チレン)アルカリ可溶性樹脂R−1を得た。得られた樹
脂の重量平均分子量は12,000であった。
【0143】〔合成例−2〕(樹脂R−2) 常法に基づいて脱水、蒸留精製したp−tert−ブト
キシスチレンモノマー35.25g(0.2モル)及び
t−ブチルスチレンモノマー5.21g(0.05モ
ル)をテトラヒドロフラン100mlに溶解した。窒素
気流及び攪拌下、80℃にてアゾビスイソブチロニトリ
ル(AIBN)0.033gを2.5時間置きに3回添
加し、最後に更に5時間攪拌を続けることにより、重合
反応を行った。反応液をヘキサン1200mlに投入
し、白色の樹脂を析出させた。得られた樹脂を乾燥後、
テトラヒドロフラン150mlに溶解した。これに4N
塩酸を添加し、6時間加熱還流することにより加水分解
させた後、5リットルの超純水に再沈し、この樹脂を濾
別し、水洗・乾燥させた。更にテトラヒドロフラン20
0mlに溶解し、5リツトルの超純水中に激しく攪拌し
ながら滴下、再沈を行った。この再沈操作を3回繰り返
した。得られた樹脂を真空乾燥器中で120℃、12時
間乾燥し、ポリ(p−ヒドロキシスチレン/t−ブチル
スチレン)共重合体アルカリ可溶性樹脂R−2を得た。
得られた樹脂の重量平均分子量は12,000であっ
た。
【0144】〔合成例−3〕(樹脂R−3) 日本曹達株式会社製、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)
(VP8000)をアルカリ可溶性樹脂R−3とした。
重量平均分子量は9,800であった。
【0145】〔合成例−4〕(樹脂R−4) 日本曹達株式会社製、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)
(VP15000)をアルカリ可溶性樹脂R−4とし
た。重量平均分子量は17,000であった。
【0146】 〔合成例−5〕アルカリ可溶性樹脂B−1の合成 上記合成例で得られたアルカリ可溶性樹脂R−4 20g プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA) 320g をフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGME
Aを共沸留去した。含水が十分低くなったことを確認し
た後、エチルビニルエーテル24g及びp−トルエンス
ルホン酸0.35gを加え、室温にて1時間撹拌した。
そこへトリエチルアミンを0.28g加えて反応を止め
た。反応液に酢酸エチルを添加、さらに水洗した後、減
圧留去によって酢酸エチル、水、共沸分のPGMEAを
留去し、本発明に係わる酸分解性基で保護された樹脂B
−1を得た。
【0147】 〔合成例−6〕アルカリ可溶性樹脂B−2の合成 上記合成例で得られたアルカリ可溶性樹脂R−3 70g PGMEA 320g をフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGME
Aを共沸留去した。含水が十分低くなったことを確認し
た後、ベンジルアルコール28gとt−ブチルビニルエ
ーテル26gとp−トルエンスルホン酸0.35gを加
え、室温にて1時間撹拌した。そこへトリエチルアミン
0.1gを加えて室温にて10分撹拌して反応を止めた
後、反応液に酢酸エチルを添加、さらに水洗した後、減
圧留去によって酢酸エチル、水、共沸分のPGMEAを
留去し、本発明に係わる酸分解性基で保護された樹脂B
−2を得た。
【0148】 〔合成例−7〕アルカリ可溶性樹脂B−3の合成 上記合成例で得られたアルカリ可溶性樹脂R−2 70g PGMEA 320g をフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGME
Aを共沸留去した。含水が十分低くなったことを確認し
た後、シクロヘキシルエタノール20gとt−ブチルビ
ニルエーテル15.5gとp−トルエンスルホン酸0.
35gを加え、室温にて1時間撹拌した。そこへトリエ
チルアミン0.28gを加えて室温にて10分撹拌して
反応を止めた後、反応液に酢酸エチルを添加、さらに水
洗した後、減圧留去によって酢酸エチル、水、共沸分の
PGMEAを留去し、本発明に係わる酸分解性基で保護
された樹脂B−3を得た。
【0149】 〔合成例−8〕アルカリ可溶性樹脂B−4の合成 上記合成例で得られたアルカリ可溶性樹脂R−3 70g PGMEA 320g をフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGME
Aを共沸留去した。含水が十分低くなったことを確認し
た後、シクロヘキシルエタノール22gとt−ブチルビ
ニルエーテル17.5gとp−トルエンスルホン酸0.
35gを加え、室温にて1時間撹拌した。そこへ、トリ
エチルアミン0.28gを加えて室温にて10分撹拌し
て反応を止めた後、反応液に酢酸エチルを添加、さらに
水洗した後、減圧留去によって酢酸エチル、水、共沸分
のPGMEAを留去し、本発明に係わる酸分解性基で保
護された樹脂B−4を得た。
【0150】 〔合成例−9〕アルカリ可溶性樹脂B−5の合成 上記合成例で得られたアルカリ可溶性樹脂R−4 70g PGMEA 320g をフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGME
Aを共沸留去した。含水が十分低くなったことを確認し
た後、シクロヘキシルエタノール22.4gとt−ブチ
ルビニルエーテル17.5g及びp−トルエンスルホン
酸0.35gを加え、室温にて1時間撹拌した。そこ
へ、トリエチルアミン0.28gを加えて室温にて10
分撹拌して反応を止めた後、反応液に酢酸エチルを添
加、さらに水洗した後、減圧留去によって酢酸エチル、
水、共沸分のPGMEAを留去し、本発明に係わる酸分
解性基で保護された樹脂B−5を得た。
【0151】 〔合成例−10〕アルカリ可溶性樹脂B−6の合成 上記合成例で得られたアルカリ可溶性樹脂R−4 70g PGMEA 320g をフラスコ中で溶解し、減圧蒸留を行い、水とPGME
Aを共沸留去した。含水が十分低くなったことを確認し
た後、シクロヘキシルエタノール22.4gとt−ブチ
ルビニルエーテル17.5g及びp−トルエンスルホン
酸0.35gを加え、室温にて1時間撹拌した。そこヘ
ピリジン5.5gさらに無水酢酸5.9gを加えて室温
にて1時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを添加、さら
に水洗した後、減圧留去によって酢酸エチル、水、共沸
分のPGMEAを留去し、本発明に係わる酸分解性基で
保護された樹脂B−6を得た。
【0152】[感光性樹脂組成物の調製と評価] 〔実施例1〕下記の組成から成るポジ型フォトレジスト
組成物を固形分濃度が約12%になるように混合し、
0.1μmのミクロフィルターで濾過し、ポジ型フォト
レジスト液を調製した。 組成: 樹脂 :合成例5で得た樹脂B−1 87.81重量部 酸発生剤 :下記A−1 2.00 一般式(I)で表される化合物:C−1 10.05 酸補足剤 :下記D−1 0.10 界面活性剤:下記W−2 0.04 溶剤 :下記S−1 733.33
【0153】得られたポジ型フォトレジスト液をスピン
コーター(東京エレクトロン社製Mark 8)を利用して、
ブリュワーサイエンス製DUV−42が60nm塗布し
てある6インチシリコンウエハー上に塗布し、120℃
で90秒間、真空吸着式のホットプレートで加熱処理
し、約0.4μmのレジスト膜を形成した。それにKr
Fエキシマレーザー(波長248nm、NA=0.6
3、のキャノン製FPA−3000EX5)でパターン
露光した。露光後に100℃で90秒間加熱処理PEB
を行い、直ちに2.38%のテトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド水溶液で現像し、続いて純水でリンス後、
スピン乾燥を行いレジストパターンを得た。
【0154】〔実施例2〕一般式(I)で表される化合
物をC−2に代えた以外は、実施例1と同様の操作を行
った。
【0155】〔実施例3〕一般式(I)で表される化合
物をC−3に代えた以外は、実施例1と同様の操作を行
った。
【0156】〔実施例4〕一般式(I)で表される化合
物をC−10に代えた以外は、実施例1と同様の操作を
行った。
【0157】下記の各組成に基づき、実施例1と同様に
して、実施例5〜9のレジスト液を調製した。 〔実施例5〕 樹脂 B−2 87.81重量部 酸発生剤 A−1 2.00 化合物 C−1 10.05 酸補足剤 D−1 0.10 界面活性剤 W−1 0.04 溶剤 S−1 733.33
【0158】〔実施例6〕 樹脂 B−3 87.81重量部 酸発生剤 A−2 2.00 化合物 C−2 10.05 酸補足剤 D−1 0.10 界面活性剤 W−1 0.04 溶剤 S−1 733.33
【0159】〔実施例7〕 樹脂 B−4 87.81重量部 酸発生剤 A−3 2.00 化合物 C−1 10.05 酸補足剤 D−1 0.10 界面活性剤 W−1 0.04 溶剤 S−1 733.33
【0160】〔実施例8〕 樹脂 B−5 87.81重量部 酸発生剤 A−1 2.00 化合物 C−1 10.05 酸補足剤 D−1 0.10 界面活性剤 W−1 0.04 溶剤 S−1 733.33
【0161】〔実施例9〕 樹脂 B−6 87.81重量部 酸発生剤 A−1 2.00 化合物 C−10 10.05 酸補足剤 D−1 0.10 界面活性剤 W−1 0.04 溶剤 S−1 733.33
【0162】〔比較例1〕化合物C−1を添加しなかっ
たこと以外は実施例1と同様の操作を行った
【0163】。〔比較例2〕化合物C−1の代わりに、
ジエチレングリコールを添加したこと以外は実施例1と
同様の操作を行った。
【0164】〔比較例3〕化合物C−1の代わりに、ト
リエチレングリコールを添加したこと以外は実施例1と
同様の操作を行った。
【0165】用いた酸発生剤A−1〜A−3及び酸補足
剤D−1を以下に示す。
【0166】
【化44】
【0167】C−1〜C−3及びC−10は、市販のも
のを用いた。用いた界面活性剤W−1、W−2を以下に
示す。 W−1:メガファックR08(大日本インキ(株)製) W−2:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)
製) 溶剤S−1は、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテートである。
【0168】得られたレジストパターンについて、感
度、解像性、焦点深度、レジストパターン表面上の異
物、を下記手法により評価した。 〔感度〕0.16μmラインパターンのマスク寸法を再
現する露光量で示した。 〔解像性〕0.16μmラインパターンのマスク寸法を
再現する露光量における限界解像力を示す。 〔焦点深度〕焦点の位置を上下に移動させて0.16μ
m感度の露光量で露光し、PEB及び現像を行ったとき
に、0.16μmラインパターンの許容可能な焦点の範
囲を示す。 〔レジストパターン表面上の異物〕レジストパターン表
面上に異物が確認されないものを○とし、異物が確認さ
れるものを×で示した。 〔定在波〕シリコンウエハ上に形成したレジストパター
ンを走査型電子顕微鏡で断面形状を目視により観察し
た。定在波が全く観察されないものを○、やや観察され
るものを△、強く観察されるものを×とした。
【0169】
【表1】
【0170】上記表1に示すように、本発明のポジ型レ
ジスト組成物は、感度、解像力、焦点深度、レジストパ
ターン表面上の異物、定在波のいずれにおいても満足い
く結果が得られた。
【0171】
【発明の効果】本発明によれば、遠紫外光、特にKrF
エキシマレーザー光に好適で、感度、解像度及び焦点深
度などのレジスト諸特性に優れ、レジストパターン上に
おける異物の発生及び定在波を抑制可能なポジ型フォト
レジスト組成物を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/14 C08L 101/14 G03F 7/004 501 G03F 7/004 501 H01L 21/027 H01L 21/30 502R (72)発明者 西山 文之 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AA03 AB15 AB16 AC04 AC05 AC06 AC08 AD03 BE00 BE10 BG00 CB17 CB41 CC20 FA17 4J002 BC12W EB007 ED036 ED056 ET018 EU048 EU098 EU118 EU138 EU187 EU188 EU217 EU238 EV217 EV237 EV297 FD310 GP03 HA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)活性光線又は放射線の照射により
    酸を発生する化合物、(B)アルカリに対して不溶性又
    は難溶性であり、酸の作用により分解し、アルカリ現像
    液中での溶解度を増大させる樹脂、並びに(C)下記一
    般式(I)で表される化合物を含有することを特徴とす
    るポジ型フォトレジスト組成物。 【化1】 式(I)において、R1及びR2は、各々独立に、直鎖
    状、分岐状、あるいは環状アルキル基を表す。Xは直鎖
    状、分岐状、あるいは環状アルキレン基を表す。mは1
    〜9の整数を表す。
  2. 【請求項2】 前記(B)の樹脂が、下記一般式(IV)
    及び(V)で表される繰り返し単位を含むことを特徴と
    する請求項1に記載のポジ型フォトレジスト組成物。 【化2】 [上記式中、Lは、水素原子、置換されていてもよい、
    直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、又は置換されて
    いてもよいアラルキル基を表す。Zは、置換されていて
    もよい、直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、又は置
    換されていてもよいアラルキル基を表す。またZとLが
    結合して5又は6員環を形成してもよい。]
  3. 【請求項3】 前記ポジ型フォトレジスト組成物が、さ
    らに(D)酸補足剤として含窒素塩基性化合物を含有す
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のポジ型フ
    ォトレジスト組成物。
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