JP2002098643A - 外観検査方法および外観検査装置 - Google Patents

外観検査方法および外観検査装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】軸受の転動体の表面を検査する外観検査装置で
は、研摩荒れを検知できない場合がある。 【解決手段】本外観検査装置1では、被検査物支持装置
13に支持された転動体40を、照明装置12で照明
し、カメラ11により撮像された画像信号をマイクロコ
ンピュータ等の画像処理装置14で処理して、全周にわ
たる外周面42の濃淡に対応する画像情報を得る。画像
情報を、濃度のレベルで複数の検査エリアに分ける。各
検査エリアごとに画像情報と、判定値C1,C2とを比
較して、きずや研摩荒れの有無を判定する。判定値C
1,C2は基準値としての濃度のレベルの中値であり、
平均値から決められる。画像情報全体の濃度幅が大きい
場合でも、きずや研摩荒れを正常部と区別して正確に検
知できる。また、照明むら等があったとしても問題なく
検知でき、検査の手間を削減できる。 【効果】クラウニングコロに好適。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、軸受部品
等を対象とする外観検査方法および外観検査装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】例え
ば、軸受部品であるクラウニングコロの外周面にあるき
ずを検査できる技術が要望されている。この技術とし
て、画像処理技術を利用した次の技術が考えられてい
る。すなわち、照明された外周面をカメラにより撮像
し、外周面の濃淡に対応する濃度を含む画像情報を得
る。画像情報の濃度を微分処理することにより、互いに
近接した位置に対応する濃度間の非連続的な急激な変
化、いわゆる濃度エッジを検知し、この濃度エッジに対
応するきずの有無を判定する。
【0003】ここで、判定に濃度エッジを利用している
のは、クラウニングコロのような被検査物では、その形
状に起因して濃度が連続的に変化するので、単に濃度と
基準値とを比較したとしても、きずを正常な部分と区別
して検知できないことがあるからである。しかしなが
ら、欠陥の一種である研磨荒れは、周囲の正常部に対し
て濃度が徐々に変化するので、濃度エッジが現れないこ
とがある。その結果、上述の技術では、研磨荒れを正常
部と区別できないことがあった。
【0004】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、例えば、クラウニングコロのきずおよび研
磨荒れを高精度に検知できる外観検査方法および外観検
査装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】請求項
1に記載の発明は、反射光の輝度が反射位置に応じて連
続的に変化する被検査物の表面の外観検査方法であっ
て、被検査物の表面を撮像して、表面の濃淡に対応する
濃度を含む画像情報を得て、得られた画像情報を濃度の
レベルで複数の検査エリアに分割し、各検査エリアの濃
度のレベルに応じて各検査エリアごとに濃度の基準値を
定め、この濃度の基準値と各検査エリアの画像情報との
比較に基づいて、各検査エリアごとに欠陥の有無を判定
することを特徴とする外観検査方法を提供する。
【0006】この発明によれば、画像情報を複数の検査
エリアに分けることにより、検査エリア内での正常な外
周面(正常部ともいう。)に対応する画像情報の濃度幅
を、相対的に小さくできる。この小さな濃度幅から少な
くともはみ出す濃度を持つ欠陥であれば、これを欠陥と
して検知することができ、従って、研摩荒れや小さなき
ずを、正常部と区別して高精度に検知することができ
る。ところで、例えば、正常なクラウニング部の濃度は
連続的に変化するが、この変化の態様は、例えば、個体
ごとにばらつく。仮に検査エリアを一定の寸法幅で分け
るとすると、大きな濃度幅を持つ検査エリアが出現する
可能性があり、この検査エリアでは、上述の大きな濃度
幅を上回る濃度変化をきたす欠陥しか検知できず、欠陥
の検知精度が悪くなる。
【0007】これに対して、本発明では、濃度のレベル
で検査エリアを分けるので、各検査エリアは必然的に一
定の小さな濃度幅を持つ結果、どのエリアについても高
い検知精度を達成できる。しかも、各検査エリアの濃度
レベルに応じて基準値を定めるので、より高い検知精度
が得られる。請求項2に記載の発明は、反射光の輝度が
反射位置に応じて連続的に変化する被検査物の表面の外
観検査装置であって、被検査物の表面を撮像して、表面
の濃淡に対応する濃度を含む画像情報を得る情報取得手
段と、得られた画像情報を濃度のレベルで複数の検査エ
リアに分割する分割処理手段と、各検査エリアの濃度の
レベルに応じて各検査エリアごとに濃度の基準値を定め
る設定処理手段と、この設定処理手段により定められた
濃度の基準値と各検査エリアの画像情報との比較に基づ
いて、各検査エリアごとに欠陥の有無を判定する判定処
理手段とを備えたことを特徴とする外観検査装置を提供
する。
【0008】この発明の外観検査装置では、請求項1の
発明の外観検査方法による作用効果を得ることができ
る。請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の外観検
査装置において、上記各検査エリアの濃度の基準値は、
その検査エリア内から抽出される複数の画像情報の濃度
の平均値であることを特徴とする外観検査装置を提供す
る。この発明によれば、平均値を用いることにより、検
査エリア内の画像情報の濃度のばらつきを平滑化して安
定した基準値を得られるので、検知精度を高めるのに好
ましい。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の外観検査装置において、上記濃度の平均値は、抽出さ
れた複数の画像情報の中から、上位と下位の所定数を排
除した残りの画像情報の濃度の平均値であることを特徴
とする外観検査装置を提供する。この発明によれば、例
えばきず等に対応すると考えられる上述の所定数の画像
情報を排除することにより、きず等の影響を排除して安
定した基準値を得ることができる。
【0010】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4
の何れかに記載の外観検査装置において、上記被検査物
は、軸受のコロ状の転動体であり、この転動体はクラウ
ニング部を有することを特徴とする外観検査装置を提供
する。この発明によれば、クラウニング部で画像情報の
濃度が変化しても、転動体の欠陥を高精度に検知でき
て、好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態の外観
検査装置を説明する。図1は、本発明の一実施形態の外
観検査装置1の概略構成図である。外観検査装置1は、
被検査物2の表面からの反射光を利用して表面の画像信
号を得るための、カメラ11、照明装置12、被検査物
支持装置13等を含む撮像装置10と、得られた画像信
号に基づいて欠陥の有無を判定するための各種処理を行
うマイクロコンピュータ等を含む画像処理装置14とを
有している。
【0012】外観検査装置1の被検査物2としては、軸
受コロからなる転動体40であり、特に、クラウニング
コロである。この被検査物2では、軸方向に沿って均一
な光を照射しても、その反射光の輝度がクラウニング部
41に対応する軸方向の反射位置に応じて連続的に変化
する。外観検査装置1は、上述のように反射光の輝度が
反射位置に応じて連続的に変化する被検査物2の表面の
外観を検査する。このとき、撮像装置10および画像処
理装置14の一部は、互いに協働して、被検査物2の表
面を撮像して、表面の濃淡に対応する濃度を含む画像情
報を得る情報取得手段として機能する。
【0013】撮像装置10は、以下の各部、すなわち、
被検査物2である転動体40の被検査面である外周面4
2に光を照射する上述の照明装置12と、外周面42か
らの反射光を受けて外周面42の濃淡に対応する画像信
号を得る上述のカメラ11と、転動体40を照明装置1
2およびカメラ11に対して位置合わせしつつ転動体4
0を回転可能に支持する上述の被検査物支持装置13と
を有している。これらの各部は、互いに協働して、転動
体40の外周面42の全周にわたる画像信号を得られる
ようにされている。また、撮像装置10の各部は、所定
の位置で互いに位置決めされて、安定した画像信号を得
られるようにされている。
【0014】被検査物支持装置13は、転動体40の外
周面42と当接して支持する2つのローラ15と、これ
らローラ15を連動させて同回転方向に回転駆動するた
めのベルト,プーリ等を含むベルト機構16と、駆動源
となるモータ17とを有している。2つのローラ15お
よび転動体40の中心軸線は、互いに平行に配置されて
いる。転動体40は、2つのローラ15の外周面にとも
に当接して、その上に載置される。2つのローラ15
は、回転可能に支持され、ベルト機構16を介してモー
タ17と駆動連結されている。
【0015】照明装置12は、軸方向に並ぶ多数のLE
Dを含み、円柱形状の被検査物2の外周面42を、特
に、その頂部近傍部分を軸方向に沿って全体的に照明で
きるようになっている。カメラ11は、軸方向に並ぶ多
数の受光素子を含み、これらの受光素子は、外周面42
の頂部と対向して配置されており、外周面42の頂部に
おいて軸方向に並ぶ多数の位置からの反射光の輝度をほ
ぼ同時に一括して検知することができる。
【0016】モータ17が一定速度で駆動されると、ベ
ルト機構16を介して2つのローラ15は回転し、これ
に伴い、転動体40も速度一定で回転する。転動体40
が回転しながら、所定時間ごとに、照明装置12および
カメラ11により外周面42の頂部が撮像され、その都
度、画像信号が得られる。このようにして得られた複数
の画像信号から、外周面42の全周にわたる画像情報
が、画像処理装置14により得られる。
【0017】画像処理装置14は、例えば、マイクロコ
ンピュータ、RAM、ROM等を含み、プログラムに基
づいて各種処理を行う。画像処理装置14は、カメラ1
1と接続され、カメラ11からの画像信号を取り込み、
信号処理を行い、後述する画像情報を得る。また、画像
処理装置14は、照明装置12の制御回路部と一体に構
成されており、制御中枢としてのマイクロコンピュータ
を共用している。照明装置11の制御回路部は、カメラ
11からの信号に基づいて、照明装置11の光量を制御
することができ、照明装置11の光源の経時変化を補っ
て、一定の反射光を得られるように構成されている。
【0018】先ず、被検査物2を説明する。本外観検査
装置1では、円柱形状の被検査物2の外周面42を検査
対象としている。具体的には、被検査物2は、図3
(a)の模式図に示すように、軸受のコロ状の転動体4
0であり、この転動体40はクラウニング部41を有す
るクラウニングコロである。クラウニングコロは、略円
柱状、例えば、軸方向の中央部の外径が軸方向の端部の
外径よりも大きくされた、略樽形に形成されている。ク
ラウニングコロの外周面42は、軸方向の両端部にあり
その中心軸線を含む断面形状においてわずかな曲率の凸
の曲線をなしテーパ状に傾斜したクラウニング部41
と、軸方向の略中央部にあり円周面からなる平坦部43
とを有している。以下の説明では、平坦部43を有する
円筒コロであるクラウニングコロを被検査物2とする場
合を説明するが、平坦部43のない円筒コロであるクラ
ウニングコロや、円錐コロのクラウニングコロでも本発
明を適用することができる。
【0019】ところで、クラウニングコロの湾曲した外
周面42から得られる画像情報の濃度は、全体的に見る
と外周面42の部分によって大きく変化し、さらに、被
検査物ごとの濃度も異なるだけでなく、同一の被検査物
の濃度であっても、照明の当たり具合や外周面42の表
面状態等に起因して異なることもある。また、通常、画
像情報では、正常部が明るく、きずや研磨荒れは暗くな
る傾向にあるが、上述の軸受コロの外周面42における
きずのない正常部では、濃度は連続的にゆるやかに変化
し、これと同様にきずによる濃度も変化する。従って、
従来の技術では、外周面42の全体的な濃度が変化する
場合には、正常部に対応する濃度幅が広くなり、この広
い濃度幅を越える濃度となるきずや研摩荒れしか検知で
きなかった。
【0020】本発明では、被検査物の画像情報を部分ご
とに分けて、正常部ときずや研磨荒れとを区別するよう
にしている。これにより、被検査物全体についてその濃
度が大きく変化する場合であっても、部分ごとに画像情
報の濃度幅を小さくできるので、この小さな濃度幅を越
える研摩荒れや小さなきずであれば検知でき、検知精度
を高めることができる。図2は、処理内容のフローチャ
ートである。
【0021】画像処理装置14は、被検査物2の表面を
撮像して、表面の濃淡に対応する濃度を含む画像情報を
得る情報取得手段としての画像入力処理(ステップS
1)と、画像情報の濃度の平均値と濃度のレベルを求め
る各演算処理(ステップS2,3)と、得られた画像情
報を濃度のレベルで複数の検査エリアに分割する分割処
理(ステップS4)と、各検査エリアの濃度のレベルに
応じて各検査エリアごとに濃度の基準値を定める設定処
理(ステップS5)と、この設定処理により定められた
濃度の基準値と各検査エリアの画像情報との比較に基づ
いて、各検査エリアごとに欠陥の有無を判定する判定処
理(ステップS6)とを行う。設定処理と判定処理と
は、各検査エリアごとに(ステップS7でNO)、全検
査エリアについて(ステップS7でYES)行われる。
このようにして被検査物2の全体に対応する全画像情報
について検査することができる。
【0022】画像入力処理では、被検査物2はその軸回
りに回転されながら、外周面42の頂部となる表面の濃
淡がカメラ11により撮像される(図3(a)に撮像さ
れる範囲を一点鎖線で図示した。)。濃淡の撮像は、軸
方向に並ぶ複数箇所で一括して行われる。また、被検査
物2を一定速度で回転しながら、所定時間ごとに撮像す
る。これにより、被検査物2の表面を周方向に所定間隔
で撮像した複数の画像信号が得られ、画像処理装置14
により画像情報が得られる。画像情報は、複数の画像情
報を含み、各画像情報は、図3(b)に示すように、被
検査物2の外周面42を展開した状態の面において、軸
方向(図3(b)の矢印S参照)および周方向(図3
(b)の矢印T参照)に延びる格子の交点となる複数の
位置(○印で一部のみ図示した。)に対応している。各
画像情報は、対応する被検査物2の外周面42の位置
と、その位置での濃度とを有している。濃度は、0〜2
55までの整数値で表され、明るい状態には小さい数
で、暗い状態には大きい数で、256階調の濃淡に対応
している。
【0023】なお、濃度の表現については、暗い状態を
下位の濃度とし、明るい状態を上位の濃度として表して
いる。例えば、濃度の値が増すとは、暗い状態の値から
明るい状態の値へ変化することである。従って、濃度の
説明は、濃度の整数値に基づく表し方とは逆になってい
る。また、軸方向に沿って一列に並ぶ複数の画像情報を
列の画像情報ともいい、周方向に沿って一列に並ぶ複数
の画像情報を行の画像情報または単に行ともいう。ま
た、上述の複数の画像情報は、被検査物2に対応する画
像情報およびその背景となる画像情報を含んでいる。
【0024】次に、全画像情報から、被検査物2に対応
する画像情報が抽出される。すなわち、予め定めた一列
の画像情報のなかで、互いに隣接する位置の2つの画像
情報が以下のものを求める。すなわち、一方の画像情報
の濃度が、被検査物2が写っていない暗い状態(例え
ば、濃度の値が255となる。)に対応したものであ
り、他方の画像情報の濃度が、被検査物2が写っている
明るい状態(例えば、濃度の値が所定値よりも小さい値
となる。)に対応したものである。一列の画像情報の濃
度は、概ね、図3(c)のグラフに示すようになり、上
述の2つの画像情報は、画像情報D1,D2の組と、画
像情報D3,D4の組とに相当する。各組の2つの画像
情報の位置の間に、被検査物2と背景との境界がある。
また、上述の他方の画像情報同士の間が、被検査物2に
対応する。なお、上述の他方の画像情報の一つ(例え
ば、D2)の軸方向位置P2を全体の始点といい、他方
の画像情報の残り(例えば、D3)の軸方向位置P3を
全体の終点という。
【0025】次に、上述のように抽出された被検査物2
に対応する画像情報をもとに、各行ごとに、その行の複
数の画像情報の濃度の平均値、特に複数の濃度の中の抽
出された濃度の平均値であるベース値が求められる(ス
テップS3)。このベース値は、被検査物2の外周面4
2において、各行に対応する環状部分の平均的な濃度に
相当する。各行のベース値は、以下のように求められ
る。各行の画像情報(図3(b)の矢印T方向に沿って
一列に並ぶ画像情報)のなかで、予め定める複数、例え
ば、50箇所の位置に対応する50個の画像情報を抽出
する。これらの50個の画像情報は、被検査物2の外周
面42において周方向にほぼ均等の間隔で並ぶ部位にそ
れぞれ対応している。なお、これらの50個の画像情報
は、各行の全画像情報の一部を抽出しているが、画像情
報の全部を用いてもよい。次に、上述の50個の画像情
報のなかで、濃度が平均的な値となる中位の画像情報を
抽出する。すなわち、濃度が明るい上位の所定数、例え
ば、15個の画像情報と、濃度が暗い下位の所定数、例
えば、15個の画像情報とを求める。これらの上位およ
び下位の合計30個の画像情報を、上述の50個の画像
情報から除き、除いた残りの20個の画像情報を得る。
これら20個の画像情報が中位の画像情報となる。中位
の20個の画像情報の平均値を求めて、これを各行のベ
ース値とする。なお、各行のベース値としては、上述の
残りの画像情報に加えて上位および下位の少なくとも一
部の画像情報も用いた平均値や、各行の画像情報の濃度
の中央値を利用することも考えられる。
【0026】上述のようにして求めた各ベース値には、
その行に応じて被検査物2の軸方向位置がそれぞれ対応
して決まる。この軸方向位置を横軸とし、濃度を縦軸と
して、各ベース値をグラフ化すると、図3(c)のグラ
フに示すように、軸方向に沿った濃度の変化を示す濃度
変化線(線G参照)が得られる。例えば、濃度変化線
は、クラウニング部41に対応する右上がりの傾斜部
分、平坦部43に対応する水平に延びる部分、クラウニ
ング部41に対応する右下がりの傾斜部分を有する。
【0027】本発明では、図4に示すように、濃度変化
線に示される濃度の変化に対応して複数段階の濃度のレ
ベルL0,L1,L2を決め(ステップS3)、濃度の
レベルで検査エリアA1,A2,A3…を決め、検査エ
リアごとに画像情報を分ける分割処理(ステップS4)
を行っている。これらの処理は、行ごとに、上述の全体
の始点P2から軸方向に沿って行われる。最初に、全体
の始点P2の行のベース値B1から複数の濃度のレベル
L0,L1,L2が決まり、これらのレベルから第1の
検査エリアA1と、これと隣接する第2の検査エリアA
2の一端の軸方向位置である始点P5とが決まる。次
に、第2の検査エリアA2の始点P5の行のベース値B
4から次の複数の濃度のレベルL0,L1,L2が決ま
り、これらのレベルから第2の検査エリアA2の他端の
軸方向位置である終点P6と、さらに次の検査エリアA
3の始点P7とが決まる。以下、この処理が順に行われ
て被検査物の全体の終点P3の行に至るまで、濃度のレ
ベルL0,L1,L2と検査エリアA1,…とが順次決
められる。各検査エリアA1,…には、対応する複数、
例えば、3つの濃度のレベルL0,L1,L2が決まっ
ている。
【0028】濃度のレベルは、濃度について段階的に決
められた値であり、対応する検査エリアの始点のベース
値をもとに決められている。具体的には、3つの濃度の
レベルは、下値L2と中値L0と上値L1とを含み、中
値L0は、対応する検査エリアの始点のベース値と一致
し、例えば、検査エリアA1の中値L0は、始点P2の
ベース値B1と同じ値である。上値L1は、中値L0か
らレベル差LEを増した値と一致する。下値L2は、中
値L0からレベル差LEを減じた値と一致する。各レベ
ルの間のレベル差LEは、濃度の階調表現の最小値より
も大きくされ、例えば、上述の中値L0の5%の値とさ
れている。なお、レベル差は、特に限定されず、5%の
他、例えば、10%としてもよい。また、上値L1のレ
ベル差と、下値L2のレベル差とを、互いに異ならせて
もよい。
【0029】検査エリアは、全画像情報を行単位で分け
たものであり、対応する複数の濃度のレベルから決まる
濃度幅LB(図5参照)を有している。この濃度幅LB
は、上述の上値L1および下値L2の差と一致する値で
あり、この値は2つのレベル差LEの和となっている。
また、濃度幅LBは、濃度のレベルL1,L2の差の値
としてだけでなく、濃度のレベルL1,L2の値そのも
のの意味をも含むものである。検査エリアは、全画像情
報に対する全体の始点P2から全体の終点P3までの間
に、互いに隣接して複数、例えば、図4では5つ決めら
れている。
【0030】検査エリアA1は以下のように決められ
る。まず、全体の始点P2が検査エリアA1の始点とさ
れ、この始点から3つの濃度のレベルL0,L1,L2
(図5で左側に図示した。)が決められる。各行のベー
ス値B1,B2,…と、検査エリアA1に対応する濃度
のレベルの上値L1および下値L2とが比較されて、各
行のベース値が検査エリアA1の濃度幅に含まれるか否
かが判断される。この判断は、始点P2を含む行から軸
方向に沿って順に一行ごとに行われる。例えば、第1行
(B1の行)、第2行(B2の行)、第3行(B3の
行)…の順で行われる場合で説明すると、第1行につい
て、ベース値B1が濃度幅LBの内にあれば、この第1
行は検査エリアA1に含まれ、引き続き、第1行に隣接
する第2行についても、同様にベース値B2が濃度幅L
Bの内にあるか否かが判断される。以後同様に、前の行
が検査エリアA1に含まれれば、次の行が検査エリアA
1に含まれるかが判断される。一方、第3行が検査エリ
アA1に含まれ、次の第4行(B4の行)について、そ
のベース値B4が濃度幅LB外になると、第4行は検査
エリアA1に含まれないと判断される。この場合、第3
行が検査エリアA1の終点P8に対応し、第4行が次の
検査エリアA2の始点P5に対応する。このようにし
て、一つの検査エリアA1が、その濃度のレベルに対応
して且つ互いに隣接しあう各行を含むように決められ
る。
【0031】検査エリアA1の終点P8が決まると、上
述のように、検査エリアA2の始点P5も決まる。この
始点P5の行のベース値B4に基づいて、次の3つの濃
度のレベルL0,L1,L2(図5で右側に図示し
た。)が決められる。この3つの濃度のレベルは、検査
エリアA2の始点P5の行のベース値B4と一致する中
値L0と、この中値L0からレベル差LEを増した上値
L1と、中値L0からレベル差LEを減じた下値L2と
である。なお、レベル差LEは、例えば、中値L0の5
%の値とされている。これらの濃度のレベルL0,L
1,L2に基づいて、検査エリアA1を決める手順と同
様にして検査エリアA2が決められる。以後同様に、濃
度のレベルおよびこれに対応する検査エリアが順次決め
られて、画像情報の全体が複数の検査エリアA1〜A5
で分けられる。
【0032】このようにして決められた各検査エリアA
1〜A5には、少なくとも1行の画像情報が含まれてい
る。各検査エリアは、被検査物2の外周面42の環状部
分に対応し、一つの環状部分では、濃淡の度合いが同程
度となる。各検査エリアでは、正常部に対応する画像情
報の濃度は、概ね、その検査エリアの濃度幅LBの内に
入るようになる。また、きずや研摩荒れに対応する部分
があれば、その濃度は、通常、検査エリアの濃度幅LB
から外れることになる。
【0033】検査エリアの濃度幅LBの略中央に、その
検査エリアの始点でのベース値があるようにしている。
それゆえ、検査エリア内で濃度が変化する傾向が、始点
のベース値に対して増加傾向か減少傾向かにかかわら
ず、全画像情報を検査エリアに問題なく分けることがで
きる。判定処理では、図5に示すように、上述のように
して決めた各検査エリアA1〜A5ごとに、その検査エ
リア内の全画像情報の濃度と、濃度の基準値としての濃
度のレベルの中値L0から決まる判定値C1,C2と比
較して、欠陥の有無を判定する。
【0034】判定値C1,C2は、各検査エリアごとに
定められ、この検査エリアの濃度のレベルに応じて定め
られる。判定値C1,C2は、正常部に対応する濃度の
上限値および下限値を決める2つの値である。判定値C
1,C2間の幅は、対応する検査エリアの濃度幅LBと
一致させてある。また、判定値C1,C2は、濃度レベ
ルの上値L1および下値L2と一致している。これら上
値L1および下値L2は、上述のように、濃度の基準値
としての濃度のレベルの中値L0に基づいたものであ
り、この中値L0は各検査エリアの始点の行のベース値
であり、このベース値はその検査エリア内から抽出され
る複数の画像情報の濃度の平均値であり、特に、この濃
度の平均値は、抽出された複数の画像情報の中から、上
位と下位の所定数を排除した残りの画像情報の濃度の平
均値となっている。
【0035】各画像情報の濃度が、2つの判定値C1,
C2の間、すなわち、下限値以上且つ上限値以下であれ
ば、その画像情報は正常部に対応していると判定される
(図5の黒丸印参照)。一方、各画像情報の濃度が、判
定値C1,C2の2つの値で決まる範囲外、すなわち、
下限値未満であるかまたは上限値を越えていれば、その
画像情報はきずや研摩荒れ等の欠陥に対応していると判
定される(図5の×印参照)。
【0036】より具体的に判定処理を説明すると、各画
像情報の濃度が、検査エリアの判定値C1,C2の間
(濃度幅LBの内でもある。)にあれば、その画像情報
の濃度を、正常であることを示す所定値、例えば、濃度
レベルの中値L0に変換する(図5の三角印参照)。各
画像情報の濃度が、検査エリアの判定値C1,C2の外
側にあれば、その画像情報の濃度を、欠陥有りの旨を示
す他の所定値、例えば、暗い状態を示す255に変換す
る。
【0037】なお、判定値C1,C2は、上述の値に限
定されない。例えば、通常きず等は、正常部に比べて暗
くなるので、暗いきずに対応する単一の判定値C2だけ
を用いてもよい。また、2つの判定値C1,C2を、検
査エリアの濃度のレベルの上値L1および下値L2の少
なくとも一方と異ならせて定めてもよい。例えば、2つ
の判定値C1,C2が上値L1および下値L2を挟むよ
うにして、2つの判定値C1,C2を設定してもよい。
また、判定値C1,C2を、濃度のレベルの他、その検
査エリア内の任意の平均値、例えば、その検査エリア内
の任意の行のベース値、複数の行のベース値の平均値等
に基づいて定めてもよい。
【0038】このように本実施形態の外観検査装置1に
よれば、画像情報を複数の検査エリアA1,…に分ける
ことにより、画像情報を互いに近接するもの同士でまと
めることができ、その画像情報の濃度幅、特に正常部に
対応する画像情報の濃度幅を相対的に小さくできる。例
えば、図4に示すように、検査エリアA1の濃度幅H1
は、全画像情報の濃度幅H2に比べて小さくなってい
る。この小さな濃度幅H1から少なくともはみ出す濃度
を持つ欠陥であれば、これを欠陥として検知することが
でき、従って、研摩荒れや小さなきずを、正常部と区別
して高精度に検知することができる。
【0039】また、欠陥の判定は、画像情報の濃度その
ものに基づき、濃度エッジの現れ難い研磨荒れやきず等
を検知するのに好ましい。これに加えて、検査エリアに
分けることにより、小さなきずをも高精度に検知できる
ので、小さなきずの集まりである研摩荒れを検知するの
に好ましい。ところで、例えば、正常なクラウニング部
41の濃度は連続的に変化するが、この変化の態様は、
例えば、個体ごとにばらつく。仮に検査エリアを一定の
寸法幅で分けるとすると、大きな濃度幅を持つ検査エリ
アが出現する可能性があり、この検査エリアでは、上述
の大きな濃度幅を上回る濃度変化をきたす欠陥しか検知
できず、欠陥の検知精度が悪くなる。
【0040】これに対して、本発明では、濃度のレベル
で検査エリアを分けるので、被検査物2の個体ごとの濃
度の変化にかかわらず、各検査エリアは必然的に一定の
小さな濃度幅LBを持つ結果、どの検査エリアについて
も高い検知精度を達成できる。しかも、各検査エリアの
濃度レベルに応じて基準値を定めるので、より高い検知
精度が得られる。従って、濃度の変化するクラウニング
部41にあるきず等をも正確に検知できる。
【0041】また、きずや研磨荒れを正常部と正確に区
別できるので、正常部を欠陥と判定したり、欠陥を正常
部と判定する誤判定を防止できる。また、各検査エリア
のレベル差をほぼ一定にして、濃度幅LBをほぼ一定に
できるので、濃度幅一定の検査エリアに適切に分けるこ
とができる。例えば、クラウニング部41のように濃度
が急に変化するような部位では、検査エリアを細かく分
けることができる。また、平坦部43のように濃度がほ
ぼ一定のような部位では、検査エリアを大きくすること
ができる。
【0042】また、検査エリアや判定値C1,C2を被
検査物2ごとに決めているので、被検査物の個体ごとに
照明むら等に起因した濃度のばらつきが生じるとして
も、個体ごとの濃度に応じて検査エリアや判定値を適切
に設定できる結果、個体ごとの濃度のばらつきに適応し
て、きずや研摩荒れを問題なく検知できる。換言すれ
ば、全体的な画像情報の濃度が変化したり、被検査物2
ごとに濃度が異なるとしても、判定には問題ないので、
例えば、全体的な濃度の変化や、個体ごとの濃度のばら
つきを抑制するために、照明装置12や被検査物2を高
精度に位置決めする手間を軽減できる。
【0043】また、濃度のレベルで検査エリアを分ける
ことは、照明むらや被検査物2の位置ずれを防止するこ
とに比べて、画像処理装置14による自動化が容易であ
り、また、外観検査装置1の準備時間や検査にかかる時
間が短くて済む。特に、判定値C1,C2を、その検査
エリアの濃度のレベルに応じて、特にその検査エリアの
濃度幅LBに応じて決めているので、その中になる画像
情報の濃度幅(例えば、H1,H2)に応じて決めるこ
とになり、その結果、きずや研磨荒れの判定にとって最
適値にすることができる。
【0044】また、判定処理での各検査エリアの濃度の
基準値としての濃度のレベルの中値L0は、その検査エ
リア内から抽出される複数の画像情報の濃度の平均値と
されている。これにより、検査エリア内の画像情報の濃
度のばらつきを平滑化して安定した基準値を得られるの
で、高精度の検知に好ましい。特に、基準値を決める濃
度の平均値は、抽出された複数の画像情報の中から、上
位と下位の所定数を排除した残りの画像情報の濃度の平
均値であることにより、欠陥に起因して濃度の範囲が大
きくなる場合であっても、欠陥等の影響を排除して安定
した基準値を得ることができる。
【0045】また、本発明の外観検査装置1の被検査物
2には、クラウニング部41を有する軸受コロが好適で
ある。クラウニング部41の表面で濃淡が変化する場合
であっても、転動体の欠陥を高精度に検知できて、好ま
しい。また、外観検査装置1では、判定値C1,C2を
画像情報の濃度幅に応じて自動的に設定できるので、検
査の手間がかからない。例えば、従来の外観検査装置で
は、多数の画像情報の濃度幅に対応できる単一の判定値
を探索するために、判定値の設定に約1.5時間を要し
たのに対して、本実施形態の外観検査装置1では、時間
がほとんどかからずに済む。
【0046】しかも、判定値C1,C2を検査ごとに最
適値に設定できるので、判定精度をより一層高めること
ができる。例えば、被検査物2ごとの表面の濃淡(光
沢)が異なる場合に、正常部を欠陥部と判定する虚報の
発生率(全検査数に対する虚報のあった検査数の割合)
を約3分の1に低減できる。また、照明装置12、カメ
ラ11等の光学系各部の配置に起因した照明むらが生じ
るとしても問題なく検査できるので、光学系各部の位置
決めの手間を軽減できる。例えば、照明装置12の交換
時には、照明装置12等の光学系各部を取り外し、その
後、再度組み付けるときに光学系各部間の芯合わせを再
調整する必要があるが、この際、少量の芯ずれであれば
問題ないので、光学系各部間の芯合わせの手間を低減で
きる。従来、1個の照明光源を交換するのにさえ、高精
度な再調整作業等により約1時間を要していたのに対し
て、本発明の外観検査装置1では、簡易な調整で済むの
で、照明光源の交換が約10分で済み、メンテナンスの
手間を低減できる。
【0047】また、同様に、被検査物支持装置13が低
精度なものであっても問題なく判定できるので、被検査
物支持装置13を低コスト化できる。なお、検査エリア
の分割は、以下のようにしてもよい。例えば、画像情報
の濃度が、濃度のレベルの中値に対して、増加傾向にあ
るのか減少傾向にあるのか、被検査物の形状に基づいて
予め判っていることがある。このような場合、図6に示
すように、濃度が増加傾向にある部位では、濃度のレベ
ルの下値に代えて中値L0を用いて、この中値L0と上
値L1とで、各検査エリアA1,A2,A3を決める。
また、濃度が減少傾向にある部位では、濃度のレベルの
上値に代えて中値L0を用いて、この中値L0と下値L
2とで、各検知エリアA4,A5,A6を決める。この
場合には、検査エリアの濃度幅LBを、画像情報の濃度
幅とほぼ一致させて、狭くできる。また、判定処理で
は、図7に示すように、濃度が増加傾向にある各検知エ
リアA1,A2,A3では、判定値C1,C2は、濃度
レベルの上値L1および中値L0と一致している。ま
た、図示していないが、各検知エリアA4,A5,A6
では、判定値C1,C2は、濃度レベルの中値L0と下
値L2と一致している。
【0048】また、全画像情報の濃度幅に対応する複数
の濃度のレベルを、例えば、全体の始点のベース値と所
定のレベル差をもとに予め決めておき、各濃度のレベル
で画像情報を複数の検査エリアに分けるようにしてもよ
い。また、上述の実施形態では、被検査物2の全画像情
報を濃度のレベルで検査エリアに分けていたが、被検査
物の一部の画像情報を分けるようにしてもよい。例え
ば、上述のクラウニング部41に対応する位置を予め設
定しておき、この位置に基づき、クラウニング部41に
対応する部分を、上述のように検査エリアに分けるよう
にしてもよい。
【0049】また、上述の判定値C1,C2は、上述の
平均値の他、他の公知の統計的手段を用いて求めた値に
基づいてもよい。また、上述の実施形態の外観検査装置
1では、軸受の転動体40を被検査物2としていたが、
これには限定されない。例えば、被検査物2としては、
軸受部品以外のものや、円筒形状以外のものでもよい。
要は、反射光の輝度が反射位置に応じて連続的に変化す
る被検査物2の表面の外観を検査する外観検査装置1
に、本発明を適用することができる。
【0050】また、本発明を以下の外観検査方法として
実施してもよい。すなわち、本発明の外観検査方法は、
反射光の輝度が反射位置に応じて連続的に変化する被検
査物2の表面の外観検査方法であって、被検査物2の表
面を撮像して、表面の濃淡に対応する濃度を含む画像情
報を得て、得られた画像情報を濃度のレベルで複数の検
査エリアに分割し、各検査エリアの濃度のレベルに応じ
て各検査エリアごとに濃度の基準値を定め、この濃度の
基準値と各検査エリアの画像情報との比較に基づいて、
各検査エリアごとに欠陥の有無を判定するようにしても
よい。この外観検査方法でも、上述した虚報防止および
検査の手間の低減等の作用効果を得ることができる。
【0051】その他、本発明の要旨を変更しない範囲で
種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の外観検査装置の概略構成
図である。
【図2】図1の外観検査装置の処理内容のフローチャー
トである。
【図3】図1の外観検査装置の処理内容を説明するため
の模式図等であり、(a)に被検査物の転動体を模式的
に図示した正面図を、(b)に転動体の外周面に対応し
た画像情報の配置を示す模式図を、(c)に各行のベー
ス値をグラフ化した模式図を図示している。
【図4】分割処理を説明するための説明図であり、横軸
に軸方向位置、縦軸にベース値を示す。
【図5】判定処理を説明するための説明図であり、横軸
に軸方向位置、縦軸に濃度を示す。
【図6】他の実施形態の分割処理を説明するための説明
図であり、横軸に軸方向位置、縦軸にベース値を示す。
【図7】図6に対応する判定処理を説明するための説明
図であり、横軸に軸方向位置、縦軸に濃度を示す。
【符号の説明】
1 外観検査装置 2 被検査物 10 撮像装置(情報取得手段) 14 画像処理装置(情報取得手段) 40 転動体(被検査物) 41 クラウニング部 42 外周面(被検査物の表面) A1,A2,A3,A4,A5 検査エリア H1,H2 画像情報の濃度幅 L0 濃度のレベルの中値(濃度の基準値) L1 濃度のレベルの上値 L2 濃度のレベルの下値 LB 検知エリアの濃度幅 ステップS1 画像入力処理(情報取得手段) ステップS4 分割処理(分割処理手段) ステップS5 設定処理(設定処理手段) ステップS6 判定処理(判定処理手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森川 仁司 大阪府八尾市南植松町2丁目34番地 光洋 機械工業株式会社内 Fターム(参考) 2G051 AA44 AB02 AB07 AC21 BA20 CA04 CB01 DA05 EA12 EA14 EA16 EA26 EB01 EB02 EC03 ED07 5B057 AA01 BA02 BA19 CA02 CA08 CA12 CA16 CB02 CB08 CB12 CB16 CC01 CE11 DA03 DB02 DB05 DB09 DC22 5L096 AA03 AA06 BA03 CA02 FA14 FA32

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反射光の輝度が反射位置に応じて連続的に
    変化する被検査物の表面の外観検査方法であって、 被検査物の表面を撮像して、表面の濃淡に対応する濃度
    を含む画像情報を得て、 得られた画像情報を濃度のレベルで複数の検査エリアに
    分割し、 各検査エリアの濃度のレベルに応じて各検査エリアごと
    に濃度の基準値を定め、 この濃度の基準値と各検査エリアの画像情報との比較に
    基づいて、各検査エリアごとに欠陥の有無を判定するこ
    とを特徴とする外観検査方法。
  2. 【請求項2】反射光の輝度が反射位置に応じて連続的に
    変化する被検査物の表面の外観検査装置であって、 被検査物の表面を撮像して、表面の濃淡に対応する濃度
    を含む画像情報を得る情報取得手段と、 得られた画像情報を濃度のレベルで複数の検査エリアに
    分割する分割処理手段と、 各検査エリアの濃度のレベルに応じて各検査エリアごと
    に濃度の基準値を定める設定処理手段と、 この設定処理手段により定められた濃度の基準値と各検
    査エリアの画像情報との比較に基づいて、各検査エリア
    ごとに欠陥の有無を判定する判定処理手段とを備えたこ
    とを特徴とする外観検査装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の外観検査装置において、 上記各検査エリアの濃度の基準値は、その検査エリア内
    から抽出される複数の画像情報の濃度の平均値であるこ
    とを特徴とする外観検査装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の外観検査装置において、 上記濃度の平均値は、抽出された複数の画像情報の中か
    ら、上位と下位の所定数を排除した残りの画像情報の濃
    度の平均値であることを特徴とする外観検査装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4の何れかに記載の外観検査
    装置において、 上記被検査物は、軸受のコロ状の転動体であり、この転
    動体はクラウニング部を有することを特徴とする外観検
    査装置。
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