JP2002098162A - オルダム継手 - Google Patents

オルダム継手

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JP2002098162A
JP2002098162A JP2000288103A JP2000288103A JP2002098162A JP 2002098162 A JP2002098162 A JP 2002098162A JP 2000288103 A JP2000288103 A JP 2000288103A JP 2000288103 A JP2000288103 A JP 2000288103A JP 2002098162 A JP2002098162 A JP 2002098162A
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JP
Japan
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groove
protrusion
shaft
oldham coupling
joint body
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Application number
JP2000288103A
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English (en)
Inventor
Katsuo Kato
勝男 加藤
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Nippon Piston Ring Co Ltd
Original Assignee
Nippon Piston Ring Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハブ側の突起の先端係合部とコマ側の溝との
間で無理な力が作用することがなく、良好に偏心と偏角
を吸収できるオルダム継手の提供。 【解決手段】 駆動軸及び従動軸の一端をそれぞれ嵌挿
固定するための第1、第2軸孔11、21が形成されて
いると共に、軸端面において直径方向に延び軸方向に突
出する第1突起12、13、14,15、第2突起2
2、24がそれぞれ突設された第1継手本体10及び第
2継手本体20と、第1、第2継手本体間に位置し、一
方の軸端面に直径方向に延び第1突起14、15と係合
するための第1溝31が形成され、他方の軸端面に第1
溝と交差し直径方向に延び第2突起24と係合するため
の第2溝34が形成された中間伝達体30とを有する。
第1溝31及び第2溝34は、中間伝達体30の軸端面
方向と平行な同一面上で十文字に直交している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオルダム継手に関し、特
に駆動軸と従動軸間の偏心、偏角を吸収可能なオルダム
継手に関する。
【0002】
【従来の技術】オルダム継手は、一般には駆動軸と従動
軸とが平行でわずかに偏心している場合の動力伝達に用
いられる。典型的には、例えば図3、図4に示すような
従来例がある。図3に示される従来のオルダム継手10
1は、第1ハブ110と、第1ハブに対向配置される第
2ハブ120と、第1ハブ110と第2ハブ120とを
接続するコマ130とを備える。第1ハブ110は、略
円柱状であり、図示せぬ駆動軸の一端を固定するため
に、その軸心に図示せぬ第1軸孔が形成されている。ま
た第1ハブ110側の軸端面には、直径全体に延びる断
面矩形の第1溝112が形成されている。第2ハブ12
0も、第1ハブ110と同一形状であり、従動軸の一端
を固定するための第2軸孔121が形成され、また、第
1ハブ110側の軸端面には、直径全体に延びる断面矩
形の第2溝122が形成されている。
【0003】コマ130は、略円柱形状をなし、第1ハ
ブ110側の軸端面には、第1溝112にスライド係合
する第1突起131が直径全体に亘って突出して設けら
れ、また、第2ハブ120側の軸端面には、第2溝12
2にスライド係合する第2突起132が直径全体に亘っ
て突出して設けられる。ここで、第1突起131と第2
突起132とは、90度で交差している。
【0004】かかるオルダム継手101は、その偏心量
を、互いに十文字状に設けた第1、第2突起131,1
32と、第1、第2溝112、122との相対的な直径
方向のスライドにより吸収する。構造が簡単であり、部
品点数が少ないため、比較的安価であることを特徴とし
ている。
【0005】図4に示される従来のオルダム継手201
は、図3に示されるオルダム継手101の溝112、1
22と突起131,132とを逆にした構成であり、突
起を第1、第2ハブ210,220に形成し、溝をコマ
230の両端面に設けている。材質と駆動トルクによ
り、図3の継手との使い分けがなされるが、基本的概念
は図3の継ぎ手と同様である。
【0006】図3および図4に示されるオルダム継手1
01、201が、駆動軸と従動軸とが互いに平行である
ことを使用条件としているのに対し、図5に示される他
の従来のオルダム継手301は、偏心の許容に加えて駆
動軸と従動軸との間で最大偏角6°程度のわずかな偏角
を許容出釆る構造である。
【0007】具体的には、第1ハブ310には、駆動軸
の一端を固定するための図示せぬ第1軸孔が形成されて
いると共に、軸端面において直径方向に延び軸方向に突
出する第1突起312が突設され、第1突起312の先
端には、円柱状の第1係合部314が設けられる。第2
ハブ320は、従動軸の一端を固定するための第2軸孔
321が形成されていると共に、軸端面において直径方
向に延び第1ハブ310方向に突出する第2突起322
が突設され、第2突起322の先端には、円柱状の第2
係合部324が設けられる。
【0008】コマ330は、略円柱形状をなし、第1ハ
ブ310側の軸端面には、第1突起312の第1係合部
314に係合する断面円筒状の第1溝331が直径全体
に亘って形成され、また、第2ハブ220側の軸端面に
は、第2突起322の第2係合部324に係合する断面
円筒状の第2溝334が直径全体に亘って形成されてい
る。ここで、第1溝331と第2溝334とは、90度
で交差している。
【0009】第1、第2係合部314,324は、第1
溝331,及び第2溝334よりも小さく形成される。
そして、第1、第2係合部314,324は、第1、第
2溝331,334に対して、溝の長手方向にスライド
可能であると共に、第1、第2溝の中心線A、Bを略中
心として回動可能となる。略中心として、としたのは、
第1、第2係合部314,324が第1、第2溝33
1,334内を駆動軸、従動軸の軸方向に移動すること
を考慮したからである。なお、ここで中心線AとBと
は、軸方向において距離Wだけ離間している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図3、図4に示される
従来のオルダム継手101、201では、駆動軸と従動
軸とをを完全に平行(偏角を0°)にすることは非常に
難しく、その調整には多くの時間と高度な技術が必要で
ある。両軸が完全に平行にならない場合や、許容値以上
の偏心量を与えると、溝と突起に無理な力が働き、短時
間の運転で過大な摩耗が発生し、異音や振動やバックラ
ッシュの増大や破損が発生することになる。
【0011】また図5に示される従来のオルダム継手3
01では、わずかな偏角を吸収することが可能となって
いるが、第1溝331の中心線Aを通る駆動軸側の先端
係合部314の回転面と、第2溝334の中心線Bを通
る従動軸側の先端係合部の回転面とが離れているため、
比較的大きな偏角が与えられると、一般にエンドプレイ
と呼ばれる幾何学的に上記面どおしの距離が回転角度に
伴って変動する現象が発生し、溝と突起に軸方向の無理
な力が発生する。上述したように第1、第2係合部31
4,324を、第1溝331,及び第2溝334よりも
小さく形成したのは、この面同士の距離の変動を考慮し
たためである。
【0012】従って、溝と突起の隙間でこの寸法変動が
吸収できる範囲が、偏角の許容範囲となり、軸のずれが
なく偏角だけの許容値でも最大6°、偏心と偏角を共に
許容できる最大許容値は偏心2mm、偏角3°程度と、極
めてわずかとなる。しかしこの範囲に調整することも多
くの時間と高度な技術が必要であり、許容範囲を越えて
設定すると、前記と同様に、突起と溝に無理な力が働
き、短時間の運転で過大な摩耗が発生し、異音や振動や
バックラッシュの増大や破損が発生することになる。
【0013】そこで本発明は、ハブ側の突起の先端係合
部とコマ側の溝との間で無理な力が作用することがな
く、良好に偏心と偏角を吸収できるオルダム継手を提供
することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、駆動軸の一端を固定するための第1軸孔が
形成されていると共に、軸端面において直径方向に延び
軸方向に突出する第1突起が突設された第1継手本体
と、従動軸の一端を固定するための第2軸孔が形成され
ていると共に、軸端面において直径方向に延び第1継手
本体方向に突出する第2突起が突設された該第1継手本
体に対向配置される第2継手本体と、該第1、第2継手
本体間に位置し、一方の軸端面に直径方向に延びる該第
1突起と係合するための第1溝が形成され、他方の軸端
面に該第1溝と交差する直径方向に延びる該第2突起と
係合するための第2溝が形成された中間伝達体とを有
し、該第1突起及び該第2突起の先端は略円柱状をなし
て該第1溝及び該第2溝にそれぞれ係合して、該第1継
手本体及び該第2継手本体が該中間伝達体に対してその
直径方向にスライド可能かつ回動可能に設けられて、該
駆動軸と該従動軸との偏心及び偏角を吸収するオルダム
継手において、該第1溝及び該第2溝は、該中間体の軸
端面方向と平行な同一面上で十文字に直交しており、該
第1突起及び該第2突起のうちの少なくとも一方の先端
係合部は、他の先端係合部と干渉しない範囲で欠除離間
して設けられて、該第1、第2溝が直交する部分での該
第1第2突起どおしの衝突を避けているオルダム継手を
提供している。
【0015】ここで、該第1溝及び該第2溝は、該第1
突起及び該第2突起の先端形状に略合致する略円筒形状
をなし、該第1溝、第2溝の面のうち少なくとも一方に
は、樹脂がライニング又はコーティングされているのが
好ましい。
【0016】また、該第1溝及び該第2溝は、該第1突
起及び該第2突起の先端形状に略合致する略円筒形状を
なし、該第1溝、第2溝の周面の円周方向に、少なくと
も1本のグリース保持溝が形成されているのが好まし
い。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態によるオルダ
ム継手について図1及び図2に基づき説明する。図1に
おいて(a)は、オルダム継手を部品毎に分解し、組立
てられる角度に並べた斜視図であり、同図(b)は組立
て後の斜視図である。
【0018】オルダム継手1は、第1ハブ(第1継手本
体)10と、第1ハブに対向配置される第2ハブ(第2
継手本体)20と、第1ハブ10と第2ハブ20とを接
続するコマ(中間伝達体)30とを備える。第1ハブ1
0は、略円柱状であり、駆動軸2(図2)の一端を嵌挿
固定するために、その軸心に第1軸孔11が形成されて
いる。また第2ハブ20側の軸端面には、互いに直径方
向に延び軸方向に突出する一対の第1突起12、13が
突設されている。第1突起12,13の先端は略円柱形
の先端係合部14,15が一体に設けられており、従っ
て第1突起12,13は先太り形状となる。
【0019】第2ハブ20は、第1ハブ10と同一形状
である。即ち、第2ハブ20は、略円柱状であり、従動
軸3(図2)の一端を嵌挿固定するために、その軸心に
第2軸孔21が形成されている。また第1ハブ10側の
軸端面には、互いに直径方向に延び軸方向に突出する一
対の第2突起22、23(図2(b))が突設されてい
る。第2突起22,23の先端は略円柱形の先端係合部
24,25(図2(b))が一体に設けられており、従
って第2突起22,23も先太り形状となる。
【0020】コマ30は、略円柱形状をなし、第1ハブ
10側の軸端面には、直径方向に延びる第1溝31が形
成され、第2ハブ20側の軸端面には、第1溝31と直
交し直径方向に延びる第2溝34が形成されている。第
1溝31及び該第2溝34は、第1突起12、13の先
端係合部14、15及び第2突起22,23の先端係合
部24,25の形状に略合致する略円筒形状をなし、先
端係合部14,15、24,25は、第1溝31,第2
溝34内で、所定範囲で回転可能、且つ、第1溝31、
第2溝34が延びる直径方向でスライド可能な構成であ
る。第1溝31の開口端側は、溝の底部に向って徐々に
互いの間隔が減少する傾斜面32,33が形成され、こ
の傾斜面32,33によって、コマ30に対する第1突
起12,13の相対的な回動がし易くなる。同様に第2
溝34の開口端側は、溝の底部に向って徐々に互いの間
隔が減少する傾斜面35,36が形成され、この傾斜面
35,36によって、コマ30に対する第2突起22,
23の相対的な回動がし易くなる。よって、該1ハブ1
0及び該第2ハブ20がコマ30に対して直径方向にス
ライド可能かつ回動可能に設けられ、駆動軸2と従動軸
3との偏心及び偏角を吸収する構成となる。
【0021】ここで、第1溝31及び第2溝34は、コ
マ30の軸端面方向と平行な同一面上で十文字に直交し
ており、従って交差部においては、第1溝31と第2溝
34とは連通している。より厳密には、第1溝31内で
の先端係合部14,15の中心Aと、第2溝34内での
先端係合部24,25の中心Bとは、コマ30の軸端面
方向と平行な同一面上にある(図1(b)の破線上にあ
る)。なお、第1突起14と15及び第2突起24と2
5とは、突起先端係合部の円柱の直径に許容偏心量の2
倍を加えた寸法分離間して設けられ、第1、第2溝3
1、34が交差する部分での第1第2突起どおしの衝突
が避けられる。
【0022】第1ハブ10、第2ハブ20は、比較的安
価で強度や剛性が高いS45C等の機械構造用炭素鋼鋼
材、又は、軽量で強度、剛性が高く錆びにくいアルミニ
ウム合金を用いたダイカストまたは鍛造にて形状を付与
した素材とする事が好ましく、アルミニウム合金製の場
合には、完成加工後の表面に陽極酸化処理を施すことが
より好ましい。また、鉄系材料の焼結又はMIM(金属
射出成形)による方法も好ましい。
【0023】一方コマ30は、耐摩耗性と機械的特性に
優れ、振動吸収性も併せ持ったナイロン66、アセター
ルコポリマー(デルリン)、PPS、PES、PEEK
等のエンジニアリングプラスチックを用い、射出成形に
よって形状を付与することが好ましい。また、アルミニ
ウム合金のダイカスト鋳造品でも好く、完成加工後の表
面に陽極酸化処理を施すことが好ましい。更に、鉄系材
料の焼結又はMIMによる方法も好ましい。
【0024】金属同士の摺動は、場合によって異常摩耗
の原因となることもあるので、コマ30を金属製とした
場合には、コマ30の溝31、34の内周面に、耐摩耗
性と摺動抵抗を改善する目的で、グリースを保持する溝
を周方向に少なくとも1個形成するのが好ましい。又は
テフロン(登録商標)系若しくはポリエチレン系の高摺
動特性を持つライニング若しくはコーティングを施すこ
とがより好ましい。
【0025】次に、上述した実施の形態によるオルダム
継手1の具体的作用について説明する。
【0026】駆動軸2と従動軸3との偏心は、通常のオ
ルダム継手と同様に、第1突起12,13及び第2突起
22,23が、第1溝31,第2溝34の長手方向にそ
れぞれ摺動し、コマ30がそれにつれて移動することに
より吸収される。また偏角は、第1、第2ハブ10、2
0の第1、第2突起12,13,22,23の先端係合
部14,15,24,25が、円筒状の第1、第2溝3
1,34の円周方向に回転することにより吸収される。
【0027】より詳しく説明すると、図2(a)は駆動
軸2と従動軸3が互いに偏心と偏角を同時に与えられ、
第1ハブ10の突起12、13が紙面に対し平行、第2
ハブ20の突起22、23が紙面に対し直角となった状
態を示し、同図(b)は、前記(a)の状態から90度
駆動軸2、従動軸3を回転した状態を示す。これらの図
から明らかなように、図2(a)の状態において、第1
ハブ10側の第1溝31の中心線Aに沿って、コマ30
が第2ハブ20側の第2溝34の中心線Bの位置まで、
偏心量Xだけ移動することにより、偏心が吸収される。
また偏角は、第2突起22,23の先端係合部24,2
5が第2溝34内を偏角量θだけ回動することにより、
無理なく吸収される。ここで偏角量θは、第1溝14の
中心線Aを通る駆動軸2側の先端係合部14の回転面α
に対する、第2溝34の中心線Bを通る従動軸3側の先
端係合部24の回転面βのなす角度である。
【0028】図2(b)は、図2(a)の状態から、軸
が90度回転した状態である。同様にコマ30が、
(b)の状態において、第2ハブ20側の第2溝34の
中心線Bに沿って、第1ハブ10側の第1溝31の中心
線Aの位置まで、偏心量Yだけ移動することにより、偏
心が吸収される。また偏角は、上述の回転面α、βのな
す偏角量θだけ回動することにより無理なく吸収され
る。これは十文字に設けられた第1、第2溝31,34
が同一平面上に存在することにより、回転面α、βが、
第1溝31、第2溝34の交差部で常に交差しているか
らである。
【0029】本発明によるオルダム継手は上述した実施
の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で
種々の変形や改良が可能である。例えば、上述した実施
の形態では、第1突起12,13及び第2突起22、2
3のいずれも、互いに離間して二股状に設けられている
が、第1突起又は第2突起のいずれかを例えば図5に示
される従来の第突起312のように、直径方向全体に延
びるように設け、他方の突起を二股にしても良い。かか
る場合であっても、第1溝31と第2溝34の交差部分
において、第1突起と第2突起との機械的干渉は避けら
れるからである。
【0030】また、上述した実施の形態では、第1溝3
1の開口端側と、第2溝の開口端側には、溝の底部に向
って徐々に互いの間隔が減少する傾斜面32,33、3
5,36が形成されているが、面32と面33及び面3
5と36とを互いに平行にしてもよい。例えば面32と
面33間の距離が、突起12の肉厚よりも大きければ、
突起12はコマ30に対してある程度回動できるからで
ある。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載のオルダム継手によれば、
第1溝と第2溝とが、中間体の軸端面方向と平行な同一
面上で十文字に直交しているので、比較的大きな偏心と
偏角が与えられても、駆動軸や従動軸の回転に伴う両軸
間の寸法変化は発生せず、良好な回転力の伝達が可能と
なり、オルダム継手でありながら、自在継手のような作
用を良好に果すことができる。
【0032】また、中間伝達体は、第1溝と第2溝とを
同一面で直交するように形成されているので、中間伝達
体の軸方向の長さを低減でき、その結果、第1継手本体
と中間伝達体と第2継手本体全体の長さを小さくでき、
狭い空間内での配置が可能となり、簡単小型な構造なが
ら偏心のみでなく比較的大きな偏角をも吸収し、長期的
に亘ってガタの発生がなく正確に作動できる。
【0033】更に、本発明によれば突起の機械的強度を
高めることができる。即ち、図5に示される従来のオル
ダム継手では、溝が同一面で交差していないので、コマ
の軸方向寸法を小さくするためには、先端係合部のサイ
ズも小さくする必要があり、すると、先端係合部に一体
の突起の肉厚も大きくできず、突起の機械的強度を確保
することが困難である。一方本発明では、溝が同一面で
交差しているので、先端係合部のサイズを大きくして
も、そのことにより、コマの軸方向長さを大きくする必
然性が低く、先端係合部のサイズを大きくできること
で、それと一体の突起の肉厚も大きくでき、突起全体の
機械的強度を高めることができる。
【0034】請求項2記載のオルダム継手によれば、第
1溝、第2溝の面には、樹脂がライニング又はコーティ
ングされおり、請求項3記載のオルダム継手によれば、
第1溝、第2溝の周面の円周方向に、少なくとも1本の
グリース保持溝が形成されているので、溝と先端係合部
との間で良好な相対的摺働運動が発揮でき、特に継手本
体と中間伝達体とを共に金属製とした場合に有利であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるオルダム継手を示
し、(a)は分解斜視図、(b)は、組立てた状態を示
す斜視図。
【図2】駆動軸と従動軸が偏心、偏角した状態で、本発
明の実施の形態によるオルダム継手の動作を示す説明図
であり、(b)は(a)の状態から90度回転した状態
を示す。
【図3】従来のオルダム継手を示し、(a)は分解斜視
図、(b)は、組立てた状態を示す斜視図。
【図4】他の従来のオルダム継手を示し、(a)は分解
斜視図、(b)は、組立てた状態を示す斜視図。
【図5】更に他の従来のオルダム継手を示し、(a)は
分解斜視図、(b)は、組立てた状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1 オルダム継手 10 第1ハブ(第1継手本体) 12,13 第1突起 14,15 先端係合部 20 第2ハブ(第2継手本体) 22,23 第2突起 24,25 先端係合部 30 コマ(中間伝達体) 31 第1溝 34 第2溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動軸の一端を固定するための第1軸孔
    が形成されていると共に、軸端面において直径方向に延
    び軸方向に突出する第1突起が突設された第1継手本体
    と、 従動軸の一端を固定するための第2軸孔が形成されてい
    ると共に、軸端面において直径方向に延び第1継手本体
    方向に突出する第2突起が突設された該第1継手本体に
    対向配置される第2継手本体と、 該第1、第2継手本
    体間に位置し、一方の軸端面に直径方向に延びる該第1
    突起と係合するための第1溝が形成され、他方の軸端面
    に該第1溝と交差する直径方向に延びる該第2突起と係
    合するための第2溝が形成された中間伝達体とを有し、 該第1突起及び該第2突起の先端は略円柱状をなして該
    第1溝及び該第2溝にそれぞれ係合して、該第1継手本
    体及び該第2継手本体が該中間伝達体に対してその直径
    方向にスライド可能かつ回動可能に設けられて、該駆動
    軸と該従動軸との偏心及び偏角を吸収するオルダム継手
    において、 該第1溝及び該第2溝は、該中間体の軸端面方向と平行
    な同一面上で十文字に直交しており、該第1突起及び該
    第2突起のうちの少なくとも一方の先端係合部は、他の
    先端係合部と干渉しない範囲で欠除離間して設けられ
    て、該第1、第2溝が直交する部分での該第1第2突起
    どおしの衝突を避けていることを特徴とするオルダム継
    手。
  2. 【請求項2】 該第1溝及び該第2溝は、該第1突起及
    び該第2突起の先端形状に略合致する略円筒形状をな
    し、該第1溝、第2溝の面のうち少なくとも一方には、
    樹脂がライニング又はコーティングされていることを特
    徴とする請求項1記載のオルダム継手。
  3. 【請求項3】 該第1溝及び該第2溝は、該第1突起及
    び該第2突起の先端形状に略合致する略円筒形状をな
    し、該第1溝、第2溝の周面の円周方向に、少なくとも
    1本のグリース保持溝が形成されていることを特徴とす
    る請求項1又は2記載のオルダム継手。
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