JP2009008223A - 等速自在継手 - Google Patents

等速自在継手 Download PDF

Info

Publication number
JP2009008223A
JP2009008223A JP2007172147A JP2007172147A JP2009008223A JP 2009008223 A JP2009008223 A JP 2009008223A JP 2007172147 A JP2007172147 A JP 2007172147A JP 2007172147 A JP2007172147 A JP 2007172147A JP 2009008223 A JP2009008223 A JP 2009008223A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
center
guide groove
arc
output shaft
yoke
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007172147A
Other languages
English (en)
Inventor
Kyoichi Inoue
恭一 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jtekt Column Systems Corp
Original Assignee
Fuji Kiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Kiko Co Ltd filed Critical Fuji Kiko Co Ltd
Priority to JP2007172147A priority Critical patent/JP2009008223A/ja
Publication of JP2009008223A publication Critical patent/JP2009008223A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)

Abstract

【課題】ステアリングシャフトと干渉する部分がなく、かつガイド溝の加工性を良くする。
【解決手段】入力軸1と出力軸2との対向端部にヨーク支持部1b,2bを介して3つのヨーク1a,2aを形成し、一方のヨーク1aの間に形成される切欠部の間に他方のヨーク2aを夫々配置し、ヨーク1a,2aおよびヨーク支持部1b,2bの内周面に亘って球面凹部1f,2fを形成し、該球面凹部1f,2fと球面摺動する摺動リング5を設け、入力軸1に対して出力軸2を屈曲させたときにヨーク1a,2aの先端が入り込む逃げ溝1d,2dをヨーク支持部1b,2bの内周面に夫々形成し、摺動リング5の内部に内輪3を設け、6つのヨークの内面の内周ガイド溝1c,2cと内輪3の外周ガイド溝3cとに嵌まり込む球体4を設け、該球体4を摺動リング5の収容孔5aに収容して位置決めした。
【選択図】図2

Description

本発明は、ステアリングシャフトと中間軸とを接続するための継手として使用される等速自在継手に関し、軸どうしのなす屈曲角度の拡大を可能にしかつ加工性を向上させたものである。
ステアリングホィールの設けられたステアリングシャフトは、ピニオンの回転運動をラックの往復運動に変換する操舵機構に連結されている。このため、ステアリングシャフトは、中間軸を介して、ピニオンの設けられたピニオン軸に連結されており、ステアリングシャフトと中間軸とを連結する連結部には、自在継手が設けられている。この自在継手は、両軸間に屈曲角度を有する場合でも回転を伝達することができる。
一般的に自在継手としてはカルダンジョイントが用いられるが、該カルダンジョイントを単体で用いると不等速であることから、等速性を確保するために互いの変動成分を打ち消しあうように、カルダンジョイントを相互に位相をずらして2個以上使用している。
しかし、カルダンジョイントを2個以上使用すると、軸方向に長くなって設計の自由度が損なわれることから、任意の角度で等速性が確保できる等速自在継手として特許文献1に記載のものが用いられている。
この等速自在継手は、本願の図7に示すように、球状の内周面と該内周面に形成した複数の曲線状のボール溝14とを備えた外側継手部材10と、球状の外周面と該外周面に形成した複数の曲線状のボール溝24とを備えた内側継手部材20と、外側継手部材10のボール溝14と内側継手部材20のボール溝24との間に組み込まれた6つのボール30と、該6つのボール30を保持する保持器40とにより構成されている。前記内側継手部材20のボール溝24の中心は内側継手部材20の外周面の中心に対して外側継手部材10の反開口部側に位置し、外側継手部材10のボール溝14の中心は外側継手部材10の内周面の球面の中心に対して外側継手部材10の開口部側に位置し、軸方向で互いに逆方向へオフセットしている。つまり、内側継手部材20のボール溝24と外側継手部材10のボール溝14とにより構成されるボールトラックは、外側継手部材10の開口部側へ向けて拡開する楔形状となっている。そして、回転バックラッシュを防止するため、ステアリングシャフト62を外側継手部材10の開口部側へ付勢し、該ステアリングシャフト2に止め輪64を介して結合された内側継手部材20を開口部側へ付勢するため、受け部材56と押圧部材52と弾性部材54とが設けられている。
特開2003−130082号公報
ところが、外側継手部材が内側継手部材の回りを覆っているため、ステアリングシャフトどうしの屈曲角が大きい場合は、外側継手部材の開口部側の内周面がステアリングシャフトの外周面と干渉することから、ステアリングシャフトの外径寸法を小さくするが、外径寸法が小さくなるためステアリングシャフトの強度が不足する。また、外側継手部材が円周方向の全体に亘って閉塞されているため、外側継手部材の内周面に形成するボール溝の加工性が悪い。
そこで本発明は、上記の課題を解決した等速自在継手を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、入力軸と出力軸との端部を対向させ、前記入力軸と前記出力軸とが対向する夫々の対向端部にヨーク支持部を介して軸方向へ突出する少なくとも3つのヨークを円周方向に沿って略等間隔に形成し、前記一方の少なくとも3つのヨークの間に形成される少なくとも3つの切欠部の間に前記他方の少なくとも3つのヨークを夫々配置し、前記ヨークおよびヨーク支持部の内周面に亘って球面凹部を形成し、該球面凹部と球面摺動する摺動リングを前記ヨークの内側に設け、前記入力軸に対して前記出力軸を屈曲させたときに前記ヨークの先端が入り込む逃げ溝を前記切欠部と対応する位置の前記ヨーク支持部の内周面に夫々形成し、前記摺動リングの内部に内輪を設け、少なくとも6つの前記ヨークの内面に夫々軸方向に沿う内周ガイド溝を円弧状に形成する一方、該内周ガイド溝と対向する前記内輪の外周面には外周ガイド溝を軸方向に沿って円弧状に形成し、対向する前記内周ガイド溝と前記外周ガイド溝とに嵌まり込む球体を設け、該球体を前記摺動リングに形成した収容孔に収容したことを特徴とする。
この発明によれば、入力軸に付与された回転が入力軸に形成されたヨークの内周ガイド溝と内輪の外周ガイド溝とに嵌め込まれた一群の少なくとも3つの球体を介して内輪へ伝わり、更に内輪の回転が一群の他の少なくとも3つの球体を介して出力軸に伝わる。
また、入力軸に対して出力軸を屈曲させたときにヨークの先端が入り込む逃げ溝をヨークの間である切欠部と対応する位置のヨーク支持部の内周面に夫々形成したので、従来のように外側継手部材の開口部側の内周面がステアリングシャフトの外周面と干渉するためステアリングシャフトの外径寸法を小さくしなければならないという問題が生じない。また、入力軸,出力軸の3つのヨークの間に3つの切欠部が形成されているので、ヨークの内周面に内周ガイド面を形成する際に、切欠部から工具を挿入して加工を行うことができ、内周面に形成する内周ガイド面の加工性が良い。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の等速自在継手において、前記入力軸の前記内周ガイド溝が描く円弧の中心である第1円弧中心の位置を、前記球面凹部の中心である球面中心の位置よりも前記入力軸の前記ヨークの反開口部側に配置し、前記出力軸の前記内周ガイド溝が描く円弧の中心である第2円弧中心の位置を、前記球面凹部の中心である球面中心の位置よりも前記出力軸の前記ヨークの反開口部側に配置すると共に、前記内輪の前記外周ガイド溝が描く円弧の中心を、前記第1円弧中心または前記第2円弧中心に略一致させたことを特徴とする。
この発明によれば、例えば内輪の外周ガイド溝が描く円弧の中心を、球面中心よりも入力軸側の第1円弧中心に略一致させた場合は、内輪の外周ガイド溝の円弧の中心に対し、入力軸の内周ガイド溝の円弧の中心である第1円弧中心が同じ位置になるので、内輪の外周ガイド溝と入力軸の内周ガイド溝とにより形成されるボールトラックの幅寸法は円周方向に沿って略同じになる一方、出力軸の内周ガイド溝の円弧の中心である第2円弧中心は球面中心よりも出力軸側に位置することから、出力軸の内周ガイド溝と内輪の外周ガイド溝とにより形成されるボールトラックの幅寸法は出力軸のヨークの開口部側へ向けて狭くなる楔形状である。
入力軸に対して出力軸が屈曲している場合は、入力軸と出力軸とのなす角度が180度より大きい側では、出力軸のヨークの先端のボールトラックの幅寸法が狭くなった部分が球体を出力軸へ向かって押し出し、球体は入力軸と出力軸との中間部に位置する。押された球体により摺動リングも押されて移動し、該摺動リングは球面凹部の中心である球面中心を中心として回動自在であって入力軸,出力軸のヨークの内部で回転するので、入力軸と出力軸とのなす角度が180度より小さい側では、逆に摺動リングは入力軸へ向かって移動する。従って、こちら側でも摺動リングの収容孔に収容された球体は入力軸と出力軸との中間部に位置する。なお、入力軸と出力軸とのなす角度が180度より小さい側では、出力軸のヨークと内輪との間のボールトラックの幅寸法は、球体の位置では出力軸の屈曲により大きくなる方向性なので、問題は無い。以上のことから、摺動リングおよび球体は入力軸と出力軸とのなす角度を2分する同一平面上に保持され、等速で入力軸から出力軸へ回転運動が伝わる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の等速自在継手において、前記内輪の前記外周ガイド溝が描く円弧の中心を前記第1円弧中心としたときは前記入力軸の対向端部と前記内輪との間に付勢手段を設け、前記内輪の前記外周ガイド溝が描く円弧の中心を前記第2円弧中心としたときは前記出力軸の対向端部と前記内輪との間に付勢手段を設け、前記内輪と前記球体と前記入出力軸の前記ヨークとが隙間無く接触することを特徴とする。
この発明によれば、内輪の外周ガイド溝が描く円弧の中心を球面中心よりも入力軸側の第1円弧中心としたときは付勢手段により内輪が出力軸側へ向かって軸方向へ付勢され、内輪の外周ガイド溝が描く円弧の中心を球面中心よりも出力軸側の第2円弧中心としたときは付勢手段により内輪が入力軸側へ向かって軸方向へ付勢され、いずれの場合も内輪が摺動リングの収容孔内の球体を双方のヨークへ向かって半径方向外側へ付勢することになり、内輪と球体と双方のヨークとの間に隙間がなくなる。従って回転バックラッシュが生じない。
請求項1に係る等速自在継手によれば、一方の少なくとも3つのヨークの間に形成される少なくとも3つの切欠部の間に他方の少なくとも3つのヨークを夫々配置し、入力軸に対して出力軸を屈曲させたときにヨークの先端が入り込む逃げ溝をヨークの切欠部と対応する位置のヨーク支持部の内周面に夫々形成したので、従来のように外側継手部材の開口部側の内周面がステアリングシャフトの外周面と干渉するためステアリングシャフトの外径寸法を小さくしなければならないという問題が生じない。また、入力軸,出力軸の少なくとも3つのヨークの間に少なくとも3つの切欠部が形成されているので、ヨークの内周面に内周ガイド面を形成する際に、切欠部から工具を挿入して加工を行うことができる。したがって、ヨークの内周面に形成する内周ガイド面の加工性が良い。
請求項2に係る等速自在継手によれば、入力軸の内周ガイド溝が描く円弧の中心である第1円弧中心の位置を、球面凹部の中心である球面中心の位置よりも入力軸のヨークの反開口部側に配置し、出力軸の内周ガイド溝が描く円弧の中心である第2円弧中心の位置を、球面凹部の中心である球面中心の位置よりも出力軸のヨークの反開口部側に配置すると共に、内輪の外周ガイド溝が描く円弧の中心を、第1円弧中心または第2円弧中心に略一致させたので、入力軸に対して出力軸が屈曲している場合は、摺動リングおよび球体は入力軸と出力軸とのなす角度を2分する同一平面上に保持され、等速で入力軸から出力軸へ回転運動が伝わる。
請求項3に係る等速自在継手によれば、内輪の外周ガイド溝が描く円弧の中心を球面中心よりも入力軸側の第1円弧中心としたときは付勢手段により内輪が出力軸側へ向かって軸方向へ付勢され、内輪の外周ガイド溝が描く円弧の中心を球面中心よりも出力軸側の第2円弧中心としたときは付勢手段により内輪が入力軸側へ向かって軸方向へ付勢され、いずれの場合も内輪が摺動リングの収容孔内の球体を双方のヨークへ向かって半径方向外側へ付勢することになり、内輪と球体と双方のヨークとの間に隙間がなくなる。従って回転バックラッシュが生じない。
以下、本発明による等速自在継手の実施の形態を説明する。
図1は等速自在継手の分解斜視図、図2は断面図である。図2のように入力軸1と出力軸2との端部が対向配置され、入力軸1と出力軸2とが対向する夫々の対向端部には、円盤状のヨーク支持部1b,2bを介して軸方向へ突出する3つのヨーク1a,2aが円周方向に沿って略等間隔に形成され、隣り合うヨーク1a,2aの間には夫々切欠部が形成されている。そして、一方の3つのヨーク1aの間に形成された3つの切欠部の間に、他方の3つのヨーク2aが配置されている。前記ヨーク1a,2aおよびヨーク支持部1b,2bの内周面に亘って球面凹部1f,2fが形成され、該球面凹部1f,2fと球面摺動する摺動リング5が前記ヨーク1a,2aの内側に設けられている。図4に示すように、前記入力軸1に対して前記出力軸2を屈曲させたときには、一方のヨーク1aの先端が他方のヨーク2aどうしの間である切欠部よりも更に奥まで入り込むので、図2に示すようにヨーク1aの入り込む逃げ溝2dがヨーク1aの入り込む切欠部と対応する位置のヨーク支持部2bの内周面に形成されている。また、同様にして、他方のヨーク2aの先端が入り込む逃げ溝1dが、ヨーク2aの入り込む切欠部と対応する位置のヨーク支持部1bの内周面に形成されている。
摺動リング5の内部には内輪3が設けられている。そして、前記6つのヨーク1a,2aの内周面に夫々軸方向に沿う内周ガイド溝1c,2cが円弧状に形成される一方、該内周ガイド溝1c,2cと対向する内輪3の外周面には外周ガイド溝3cが軸方向に沿って円弧状に形成されている。そして、対向する内周ガイド溝1c,2cと外周ガイド溝3cとに嵌まり込む球体4が設けられ、該球体4は前記摺動リング5に形成した収容孔5aに収容されて相互に位置決めされている。
前記3つのヨーク1aと前記3つのヨーク2aとの内周面に形成された前記内周ガイド溝1c,2cは、図6に示すように内周ガイド溝1c,2cの両側の当接部(イ)(ロ)の部分で球体4に当接し、その他の部分には隙間がある。この内周ガイド溝1c,2cは当接部(イ)(ロ)の点で繋がる3つの円弧により構成されている。これらの当接部(イ)(ロ)の軌跡が描く円弧の形状は、以下のようになっている。図2において、ヨーク1a,2aに形成された球面凹部1f,2fの中心である球面中心を「O」とすると、入力軸1の内周ガイド溝1cの当接部(イ)(ロ)が描く円弧の中心である第1円弧中心Aの位置は、球面中心「O」の位置よりも入力軸1のヨーク1aの反開口部側に配置されている。つまり、内周ガイド溝1cは軸方向に沿って第1円弧中心Aを中心に描かれた円弧になっている。
一方、出力軸2の内周ガイド溝2cの当接部(イ)(ロ)が描く円弧の中心である第2円弧中心Bの位置は、球面中心「O」の位置よりも出力軸2のヨーク2aの反開口部側に配置されている。つまり、内周ガイド溝2cは軸方向に沿って第2円弧中心Bを中心に描かれた円弧になっている。
次に内輪3に形成される外周ガイド溝3cは、図6に示すようにその外周ガイド溝3cの両側の当接部(ハ)(ニ)で球体4に当接し、その他の部分には隙間がある。この外周ガイド溝3cは当接部(ハ)(ニ)の点で繋がる3つの円弧により構成されている。これらの当接部(ハ)(ニ)の軌跡が描く円弧の形状は以下のようになっている。図2において、内輪3の外周ガイド溝3cの当接部(ハ)(ニ)が描く円弧の中心は、第1円弧中心Aに略一致させている。つまり、外周ガイド溝3cは軸方向に沿って第1円弧中心Aを中心に描かれた円弧になっている。
このように、内輪3の外周ガイド溝3cの円弧の中心に対し、入力軸1の内周ガイド溝1cの円弧の中心である第1円弧中心Aが同じ位置になるので、内輪3の外周ガイド溝3cと入力軸1の内周ガイド溝1cとにより形成されるボールトラックの幅寸法は円周方向に沿って略同じになる一方、出力軸2の内周ガイド溝2cの円弧の中心である第2円弧中心Bは球面中心「O」よりも出力軸2側に位置することから、出力軸2の内周ガイド溝2cと内輪の外周ガイド溝3cとにより形成されるボールトラックの幅寸法は出力軸2のヨーク2aの開口部側へ向けて狭くなる楔形状である。
このほか、内輪3と球体4とヨーク1a,2aとの間に回転バックラッシュが生じないようにするため、以下の構成が採用されている。この実施の形態では内輪3の外周ガイド溝3cが描く円弧の中心を第1円弧中心Aとしたので、ここでは、入力軸1の対向端部と内輪3との間に、付勢手段としての圧縮ばね6が設けられている。即ち、図2に示すように、内輪3の軸心位置には軸孔3aが形成され、該軸孔3aには圧縮ばね6を介して支持ピン7の一端の大径部7aが移動自在に収容され、該支持ピン7の他端の小径部7bは、前記入力軸1の対向端部に形成された軸孔1eに嵌め込まれている。これにより内輪3が出力軸2へ向かって付勢され、内輪3と球体4と入出力軸1,2のヨーク1a,2aとが隙間無く接触する。
次に、等速自在継手の作用を説明する。
摺動リング5の外周面に対して入力軸1,出力軸2に形成されたヨーク1a,2aの球面凹部1f,2fが球面摺動するので、入力軸1に対して出力軸2を屈曲させたときに、入力軸1に対して出力軸2は球面凹部1f,2fの球面中心「O」を中心として回動する。そして、入力軸1に対して出力軸2が屈曲した状態で、入力軸1から出力軸2に回転が伝わる。
この発明によれば、ステアリングホィールを回転させることにより入力軸1に回転力が付与されると、入力軸1に付与された回転が入力軸1に形成されたヨーク1aの内周ガイド溝1cと内輪3の外周ガイド溝3cとに嵌め込まれた一群の3つの球体4を介して内輪3へ伝わり、更に内輪3の回転が内輪3の外周ガイド溝3cとヨーク2aの内周ガイド溝2cとに嵌め込まれた一群の他の3つの球体4を介して出力軸2に伝わる。
この発明によれば、図2のように、内輪3の外周ガイド溝3cが描く円弧の中心を、球面中心「O」よりも入力軸1側の第1円弧中心Aに略一致させたことから、内輪3の外周ガイド溝3cの円弧の中心に対し、入力軸1の内周ガイド溝1cの円弧の中心である第1円弧中心Aが同じ位置になり、内輪3の外周ガイド溝3cと入力軸1の内周ガイド溝1cとにより形成されるボールトラックの幅寸法は円周方向に沿って略同じになる一方、出力軸2の内周ガイド溝2cの円弧の中心である第2円弧中心Bは球面中心「O」よりも出力軸2側に位置することから、出力軸2の内周ガイド溝2cと内輪3の外周ガイド溝3cとにより形成されるボールトラックの幅寸法は出力軸2のヨーク2aの開口部側へ向けて狭くなる楔形状である。
図4,図5に示すように、入力軸1に対して出力軸2が屈曲している場合は、入力軸1と出力軸2とのなす角度が180度より大きい角度β側では、出力軸2のヨーク2aの先端のボールトラックの幅寸法が狭くなった部分が球体4を出力軸2へ向かって押し出し、球体4は入力軸1と出力軸2との中間部である「β/2」の位置を占める。押された球体4により摺動リング5も押されて移動し、該摺動リング5は球面凹部1f,2fの中心である球面中心「O」を中心として回動自在であって入力軸1,出力軸2のヨーク1a,2aの内部で回転するので、図5において入力軸1と出力軸2とのなす角度が180度より小さい角度α側では、逆に摺動リング5は入力軸1へ向かって移動する。従って、こちら側でも摺動リング5の収容孔5aに収容された球体4は入力軸1と出力軸2との中間部に位置し、「α/2」の位置を占める。なお、入力軸1と出力軸2とのなす角度が180度より小さい側では、出力軸2のヨーク2aと内輪3との間のボールトラックの幅寸法は、球体4の位置では出力軸2の屈曲により大きくなる方向性なので、問題は無い。以上のことから、摺動リング5および球体4は入力軸1と出力軸2とのなす角度を2分する同一平面P上に保持され、等速で入力軸1から出力軸2へ回転運動が伝わる。このとき、内周ガイド溝1cと外周ガイド溝3cとにより形成されるボールトラックの幅寸法は円周方向に沿って略同じであることから、球体4は自由に移動することができ、内輪3はこじれることなく円滑に回転することができる。
この発明によれば、入力軸1に対して出力軸2を屈曲させたときにヨーク1a,2aの先端が入り込む逃げ溝1d,2dをヨーク1a,2aの切欠部と対応する位置のヨーク支持部1b,2bの内周面に夫々形成したので、従来のように外側継手部材の開口部側の内周面がステアリングシャフトの外周面と干渉するからステアリングシャフトの外径寸法を小さくしなければならないという問題が生じず、ステアリングシャフトの外径寸法を自由に設定することができる。また、入力軸1,出力軸2の3つのヨークの間に3つの切欠部が形成されているので、ヨーク1a,2aの内周面に内周ガイド面1c,2cを形成する際に、切欠部から工具を挿入して加工を行うことができ、内周面に形成する内周ガイド面1c,2cの加工性が良い。
この発明によれば、内輪3の外周ガイド溝3cが描く円弧の中心を球面中心「O」よりも入力軸1側の第1円弧中心Aとし、圧縮ばね6により内輪3を出力軸2側へ向かって軸方向へ付勢するので、内輪3が摺動リング5の収容孔5a内の球体4を双方のヨーク1a,2aへ向かって半径方向外側へ付勢することになり、内輪3と球体4と双方のヨーク1a,2aとの間に隙間がなくなる。従って回転バックラッシュが生じない。
なお、本実施の形態では入力軸1と出力軸2とのヨークは3つとしたが、4つ以上であってもよい。また、内輪3の外周ガイド溝3cが描く円弧の中心を、球面中心「O」よりも入力軸1側の第1円弧中心Aとしたが、出力軸2側の第2円弧中心Bにすることもできる。その場合は、内輪3を入力軸1側へ向かって軸方向へ付勢する付勢手段を設けることになる。
等速自在継手の分解斜視図(実施の形態)。 等速自在継手の拡大断面図(実施の形態)。 等速自在継手に係り、(a)は正面断面図、(b)は側面断面図(実施の形態)。 等速自在継手を屈曲させた状態を示す斜視図(実施の形態)。 等速自在継手を屈曲させた状態を示す断面図(実施の形態)。 球体の近傍を示す拡大断面図(実施の形態)。 等速自在継手を屈曲させた状態を示す断面図(従来)。
符号の説明
1…入力軸
1a,2a…ヨーク
1b,2b…ヨーク支持部
1c,2c…内周ガイド溝
1f,2f…球面凹部
2…出力軸
3…内輪
3c…外周ガイド溝
4…球体
5…摺動リング
5a…収容孔
6…圧縮ばね(付勢手段)
A…第1円弧中心
O…球面中心
B…第2円弧中心

Claims (3)

  1. 入力軸と出力軸との端部を対向させ、前記入力軸と前記出力軸とが対向する夫々の対向端部にヨーク支持部を介して軸方向へ突出する少なくとも3つのヨークを円周方向に沿って略等間隔に形成し、前記一方の少なくとも3つのヨークの間に形成される少なくとも3つの切欠部の間に前記他方の少なくとも3つのヨークを夫々配置し、前記ヨークおよびヨーク支持部の内周面に亘って球面凹部を形成し、該球面凹部と球面摺動する摺動リングを前記ヨークの内側に設け、前記入力軸に対して前記出力軸を屈曲させたときに前記ヨークの先端が入り込む逃げ溝を前記切欠部と対応する位置の前記ヨーク支持部の内周面に夫々形成し、
    前記摺動リングの内部に内輪を設け、少なくとも6つの前記ヨークの内面に夫々軸方向に沿う内周ガイド溝を円弧状に形成する一方、該内周ガイド溝と対向する前記内輪の外周面には外周ガイド溝を軸方向に沿って円弧状に形成し、対向する前記内周ガイド溝と前記外周ガイド溝とに嵌まり込む球体を設け、該球体を前記摺動リングに形成した収容孔に収容したことを特徴とする等速自在継手。
  2. 請求項1に記載の等速自在継手において、
    前記入力軸の前記内周ガイド溝が描く円弧の中心である第1円弧中心の位置を、前記球面凹部の中心である球面中心の位置よりも前記入力軸の前記ヨークの反開口部側に配置し、
    前記出力軸の前記内周ガイド溝が描く円弧の中心である第2円弧中心の位置を、前記球面凹部の中心である球面中心の位置よりも前記出力軸の前記ヨークの反開口部側に配置すると共に、
    前記内輪の前記外周ガイド溝が描く円弧の中心を、前記第1円弧中心または前記第2円弧中心に略一致させたことを特徴とする等速自在継手。
  3. 請求項2に記載の等速自在継手において、
    前記内輪の前記外周ガイド溝が描く円弧の中心を前記第1円弧中心としたときは前記入力軸の対向端部と前記内輪との間に付勢手段を設け、
    前記内輪の前記外周ガイド溝が描く円弧の中心を前記第2円弧中心としたときは前記出力軸の対向端部と前記内輪との間に付勢手段を設け、
    前記内輪と前記球体と前記入出力軸の前記ヨークとが隙間無く接触することを特徴とする等速自在継手。
JP2007172147A 2007-06-29 2007-06-29 等速自在継手 Pending JP2009008223A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007172147A JP2009008223A (ja) 2007-06-29 2007-06-29 等速自在継手

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007172147A JP2009008223A (ja) 2007-06-29 2007-06-29 等速自在継手

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009008223A true JP2009008223A (ja) 2009-01-15

Family

ID=40323495

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007172147A Pending JP2009008223A (ja) 2007-06-29 2007-06-29 等速自在継手

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009008223A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012522554A (ja) * 2009-04-03 2012-09-27 ユニヴエルシテ・ピエール・エ・マリー・キユリー・パリ・シス 手術器具
US8845622B2 (en) 2009-04-03 2014-09-30 Universite Pierre Et Marie Curie (Paris 6) Surgical instrument

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012522554A (ja) * 2009-04-03 2012-09-27 ユニヴエルシテ・ピエール・エ・マリー・キユリー・パリ・シス 手術器具
US8845622B2 (en) 2009-04-03 2014-09-30 Universite Pierre Et Marie Curie (Paris 6) Surgical instrument
US8961499B2 (en) 2009-04-03 2015-02-24 Universite Pierre Et Marie Curie (Paris 6) Surgical instrument

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011112117A (ja) 固定式等速自在継手
US7018297B2 (en) Tripod joint
JP2009008223A (ja) 等速自在継手
JP5131064B2 (ja) ボール型等速ジョイント
JP2005106233A (ja) 固定型等速自在継手
JP2005221033A (ja) 固定式等速自在継手
JP6658319B2 (ja) 固定式等速ジョイント
JP2008275175A (ja) 固定型等速自在継手
JPH11280779A (ja) 自在継手
JP2008309221A (ja) 固定式等速自在継手
JP2012077857A (ja) ダブルオフセット型等速ジョイント
JP4593398B2 (ja) 固定型等速自在継手
JP5031521B2 (ja) 固定式等速自在継手
JP2007064404A (ja) 固定式等速自在継手
JP2011058591A (ja) 摺動式トリポード型等速ジョイント
JP4242409B2 (ja) 固定型等速自在継手
JP4624892B2 (ja) 等速自在継手
JP2004183902A (ja) 固定型等速自在継手
JP2008075820A (ja) 固定型等速自在継手
JP2009138906A (ja) 固定型等速自在継手
JP2008039077A (ja) 固定型等速自在継手
JP2008025800A (ja) バイポード型自在継手
JP2007064405A (ja) 固定式等速自在継手
JP2008274974A (ja) 固定式等速自在継手
JP2018100686A (ja) トリポード型等速自在継手