JP2007177919A - トリポード型等速自在継手及びその製造方法 - Google Patents

トリポード型等速自在継手及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ローラが接触する相手部品である外方部材のトラック溝あるいは脚軸での摩耗を低減する。
【解決手段】 内周部に軸方向の三本のトラック溝2が形成され、各トラック溝2の両側にそれぞれ軸方向のローラ案内面3を有する外方部材1と、半径方向に突出した三本の脚軸5を有するトリポード部材4と、トリポード部材4の各脚軸5に装着され、複数の針状ころ6を介して回転自在に支持された状態でトラック溝2に挿入されたローラ7とを備え、そのローラ7がローラ案内面3に対してサーキュラコンタクトしながら外方部材1の軸方向に移動可能なトリポード型等速自在継手において、ローラ7の表面をバレル加工し、その表面の面粗度Raを0.25μm以下とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トリポード型等速自在継手およびその製造方法に関し、詳しくは、駆動側と従動側の二軸間で軸方向変位および角度変位を許容する摺動式等速自在継手の一種で、例えば自動車、航空機、船舶や各種産業機械などの動力伝達部への使用に好適なトリポード型等速自在継手及びその製造方法に関する。
自動車のエンジンから車輪に回転力を等速で伝達するために摺動式トリポード型等速自在継手を使用することが知られている(例えば特許文献1参照)。この摺動式トリポード型等速自在継手は、駆動側と従動側の二軸を連結してその二軸が作動角をとっても等速で回転トルクを伝達し、しかも、軸方向の相対変位をも許容することができる構造を備えている。
この摺動式トリポード型等速自在継手の一例を本発明の図1を援用して説明すると、外方部材1の内周面の軸方向に三本の円筒形トラック溝2を形成し、外方部材1内に挿入されたトリポード部材4の半径方向に突設した三本の脚軸5の円筒状の外周面に複数の針状ころ6を介して回転可能に外嵌した円環状のローラ7をトラック溝2に挿入して構成される。
各トラック溝2の円周方向で対向する一対のローラ案内面3は軸方向に平行な凹曲面であり、三本の脚軸5の各ローラ7の外周面はローラ案内面3に適合する凸曲面である。各ローラ7は、対応するトラック溝2のローラ案内面3に係合して脚軸5を中心に回転しながらトラック溝2に沿って移動可能である。駆動側と従動側の二軸の一方である駆動軸が外方部材1に連結され、他方の従動軸がトリポード部材4に連結される。
このようにトリポード部材4の脚軸5と外方部材1のローラ案内面3とがローラ7を介して二軸の回転方向に係合することにより、駆動側から従動側へ回転トルクが等速で伝達される。また、各ローラ7が脚軸5に対して回転しながらローラ案内面3上を転動することにより、外方部材1とトリポード部材4との間の相対的な軸方向変位や角度変位が吸収される。
図1(B)に示すように、継手が作動角θをとった状態で回転力を伝達するとき、ローラ7とローラ案内面3とは図1(C)に示すように互いに斜交する関係となる。この場合、ローラ7は図1(B)に矢印tで示す方向に転がり移動しようとするのに対して、トラック溝2は外方部材1の軸線と平行な円筒面の一部であるため、ローラ7はトラック溝2に拘束されながら移動することになる。その結果、ローラ案内面3とローラ7との相互間に滑りが発生してスライド抵抗が発生し、さらに、この滑りが軸方向に誘起スラストを発生させる。このようなスライド抵抗と誘起スラストは、車体の振動や騒音の発生原因となり、自動車のNVH性能に影響を与え、車両の足回りの設計自由度を低くするため、できるだけ低減させることが望まれる。
かかるスライド抵抗と誘起スラストの低減を図るための摺動式トリポード型等速自在継手として、例えばダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手が知られている(例えば特許文献2参照)。
このダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手の一例を本発明の図2を援用して説明すると、トリポード部材20の各脚軸22に装着されて各トラック溝12に挿入されたローラカセット37を有する。ローラカセット37は内側ローラ32と外側ローラ34を有し、両ローラ32,34間に針状ころ36を介設したもので、脚軸22に対して内側ローラ32が首振り揺動自在に嵌合され、外側ローラ34が外方部材10のトラック溝12内に収容され、トラック溝12のローラ案内面14上を転動しながら外方部材10の軸方向に移動する。
このダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手では、ローラカセット37が首振り揺動自在(ローラカセット37が脚軸22に対して傾動および軸方向変位自在)であるため、外方部材10とトリポード部材20が作動角をとった状態で回転力伝達を行うとき、外側ローラ34とローラ案内面14とが斜交状態となることを回避することができ、外側ローラ34は外方部材10の軸線と平行な姿勢を保つように外方部材10のローラ案内面14によって案内され、そのままの姿勢でローラ案内面14上を正しく転動する。したがって、作動角運転時における滑り抵抗が低減し、スライド抵抗と誘起スラストの発生が抑制される。
特開2000−320563号公報 特開2001−132766号公報
図1(B)に示すように、継手が作動角θをとった状態で回転力を伝達するとき、ローラ7とローラ案内面3とは図1(C)に示すように互いに斜交する関係となる。この場合、ローラ7は図1(B)に矢印tで示す方向に転がり移動しようとするのに対して、トラック溝2は外方部材1の軸線と平行な円筒面の一部であるため、ローラ7はトラック溝2に拘束されながら移動することになる。その結果、ローラ案内面3とローラ7の相互間に滑りが発生する。その滑りによってローラ案内面3に摩耗が生じこの摩耗が過大に進行すると車体振動や騒音の発生原因となる。
一方、図2のダブルローラタイプにおいては、ローラカセットが全体として脚軸22に対し傾動可能なため図1(B)の斜交関係は生じず、ローラ案内面3の摩耗は比較的少ない。その代わり、内側ローラ32の内周面と脚軸22の継手円周方向外周面との接触部分で滑りが生じてこの接触部分に同様に摩耗が発生する。この摩耗も過大に進行すると車体振動や騒音の要因となる。
そこで、本発明は前述した問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、ローラが接触する相手部品である外方部材のトラック溝あるいは脚軸での摩耗を低減し得るトリポード型等速自在継手及びその製造方法を提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、内周部に軸方向の三本のトラック溝が形成され、各トラック溝の両側にそれぞれ軸方向のローラ案内面を有する外方部材と、半径方向に突出した三本の脚軸を有するトリポード部材と、トリポード部材の各脚軸に装着され、複数の針状ころを介して回転自在に支持された状態でトラック溝に挿入されたローラとを備え、そのローラが外方部材の軸方向に移動可能なトリポード型等速自在継手において、ローラの表面をバレル加工し、その表面の面粗度Raを0.25μm以下としたことを特徴とする。
なお、この発明は、ローラがローラ案内面に対して一点でサーキュラコンタクトするトリポード型等速自在継手、あるいは、ローラがローラ案内面に対して二点でアンギュラコンタクトするトリポード型等速自在継手のいずれにも適用可能である。
このタイプの等速自在継手では、ローラの表面をバレル加工し、その表面の面粗度Raを0.25μm以下としたことにより、ローラの外周面の面性状を改善することができ、そのローラと接触する相手部品である外方部材のトラック溝(ローラ案内面)の摩耗を抑制する作用を呈する。
本発明は、このタイプの等速自在継手の製造方法において、ローラの表面を、研削加工後にバレル加工することにより、その表面の面粗度Raを0.25μm以下とすることを特徴とする。
なお、この発明は、ローラがローラ案内面に対して一点でサーキュラコンタクトするトリポード型等速自在継手、あるいは、ローラがローラ案内面に対して二点でアンギュラコンタクトするトリポード型等速自在継手のいずれにも適用可能である。
このようにローラの表面を、研削加工後にバレル加工することにより、その表面の面粗度Raを0.25μm以下とすることでもってローラ表面の突出山部を低減させ、研削加工でローラの表面に形成された微細な溝状の凹部を高分布密度で確実に残すことができる。その結果、微細溝状の凹部が油溜まりとして効果的に機能して潤滑作用を安定的に維持確保することが可能となる。
また、本発明は、内周部に軸方向の三本のトラック溝が形成され、各トラック溝の両側にそれぞれ軸方向のローラ案内面を有する外方部材と、半径方向に突出した三本の脚軸を有し、その脚軸の横断面を長軸が継手の軸線に直交する略楕円形としたトリポード部材と、トリポード部材の各脚軸に装着され、脚軸に外嵌された内側ローラに複数の針状ころを介して外側ローラが回転自在に支持された状態でトラック溝に挿入されたローラカセットとを備え、その外側ローラがローラ案内面に対してアンギュラコンタクトしながら外方部材の軸方向に移動可能なトリポード型等速自在継手において、内側ローラおよび外側ローラの表面をバレル加工し、その表面の面粗度Raを0.25μm以下としたことを特徴とする。
このタイプの等速自在継手では、内側ローラおよび外側ローラの表面をバレル加工し、その表面の面粗度Raを0.25μm以下としたことにより、内側ローラおよび外側ローラの外周面の面性状を改善することができ、内側ローラと接触する相手部品である脚軸の外周面および外側ローラと接触する相手部品である外方部材のトラック溝(ローラ案内面)の摩耗を抑制する作用を呈する。
本発明は、このタイプの等速自在継手の製造方法において、内側ローラおよび外側ローラの表面を、研削加工後にバレル加工することにより、その表面の面粗度Raを0.25μm以下とすることを特徴とする。
このように内側ローラおよび外側ローラの表面を、研削加工後にバレル加工することにより、その表面の面粗度Raを0.25μm以下とすることでもってローラ表面の突出油山部を低減させ、研削加工で内側ローラおよび外側ローラの表面に形成された微細な溝状の凹部を高分布密度で確実に残すことができる。その結果、微細溝状の凹部が油溜まりとして効果的に機能して潤滑作用を安定的に維持確保することが可能となる。
本発明によれば、等速自在継手の一部を構成する各種ローラの表面をバレル加工し、その表面の面粗度Raを0.25μm以下としたことにより、ローラの外周面の面性状を改善することができ、それらローラと接触する相手部品である外方部材のトラック溝(ローラ案内面)や脚軸の外周面での摩耗を抑制することができ、摩耗増大が要因となる車体振動や騒音といった現象を抑えることができる。
図1(A)〜(C)は本発明の一実施形態で、シングルローラタイプの摺動式トリポード型等速自在継手を示す。この実施形態のトリポード型等速自在継手は、構造的には従来のものと同様である。図1(A)は等速自在継手の横断面図、同図(B)は作動角を取った状態での等速自在継手の縦断面図、同図(C)は(B)におけるローラとローラ案内面との相互関係を示す模式的斜視図である。
このタイプの等速自在継手は、外方部材1の内周面の軸方向に、三本の円筒形トラック溝2が形成される。この外方部材1内にトリポード部材4が挿入される。トリポード部材4の半径方向に突設した三本の脚軸5の円筒状の外周面に、複数の針状ころ6を介して、円環状のローラ7が回転可能に外嵌され、これらローラ7がトラック溝2に挿入される。各トラック溝2の円周方向で対向する一対のローラ案内面3は軸方向に平行な凹曲面とされ、各ローラ7の外周面はローラ案内面3に適合する凸曲面とされる。図3(A)に示すようにローラ7の外周面とローラ案内面3との接触は、一点接触のサーキュラコンタクトをなす。各ローラ7は、対応するトラック溝2のローラ案内面3に係合して脚軸5を中心に回転しながらトラック溝2に沿って移動可能である。この等速自在継手においては、駆動軸が外方部材1に連結され、従動軸がトリポード部材4に連結される。
このようにトリポード部材4の脚軸5と外方部材1のローラ案内面3とがローラ7を介して二軸の回転方向に係合することにより、駆動側から従動側へ回転トルクが等速で伝達される。また、各ローラ7が脚軸5に対して回転しながらローラ案内面3上を転動することにより、外方部材1とトリポード部材4との間の相対的な軸方向変位や角度変位が吸収される。
次に、図2(A)〜(D)に本発明の他の実施形態で、ダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手を示す。この実施形態のトリポード型等速自在継手も、構造的には従来のものと同様である。図2(A)は等速自在継手の横断面図、同図(B)は作動角θをとった状態での等速自在継手の縦断面図、同図(C)は脚軸に垂直な断面図、同図(D)は内側ローラの断面を示す。なお、図2(B)で符号eは偏心量を表す。
このタイプの等速自在継手は、トリポード部材20の脚軸22に、ローラカセット37が首振り揺動自在に嵌合される。ローラカセット37は、内側ローラ32、外側ローラ34および両ローラ間に介設された針状ころ36からなるアッセンブリ体で構成される。
外方部材10は内周面に軸方向に延びる三本のトラック溝12を有する。各トラック溝12の円周方向で向かい合った側壁にローラ案内面14が形成されている。トリポード部材20は半径方向に突設した三本の脚軸22を有し、各脚軸22にローラカセット37が取り付けてある。ローラカセット37の外側ローラ34が、外方部材10のトラック溝12内に収容される。外側ローラ34の外周面は、ローラ案内面14に適合する凸曲面である。
外側ローラ34の外周面は脚軸22の軸線から半径方向に離れた位置に曲率中心を有する円弧を母線とする凸曲面であり、ローラ案内面14の断面形状はゴシックアーチ形状であって、これにより、図3(B)に示すように外側ローラ34の外周面とローラ案内面14との接触は、二点接触のアンギュラコンタクトをなす。外側ローラ34の球面状外周面に対してローラ案内面14の断面形状をテーパ形状としても両者のアンギュラコンタクトが実現する。
このように外側ローラ34とローラ案内面14とがアンギュラコンタクトをなす構成を採用することによって、外側ローラ34が振れにくくなるため姿勢が安定する。なお、アンギュラコンタクトを採用しない場合には、例えばローラ案内面14を軸線が外方部材10の軸線と平行な円筒面の一部で構成し、その断面形状を外側ローラ34の外周面の母線に対応する円弧とすることもできる。
脚軸22の外周面に内側ローラ32が外嵌している。この内側ローラ32と外側ローラ34とは複数の針状ころ36を介してユニット化され、相対回転可能なローラカセット37を構成している。すなわち、内側ローラ32の円筒形外周面を内側軌道面とし、外側ローラ34の円筒形内周面を外側軌道面として、これらの内外軌道面間に針状ころ36が転動自在に介在する。
図2(C)に示されるように、針状ころ36は、できるだけ多くのころを入れた、保持器のない、いわゆる総ころ状態で組み込まれている。符号33,35で指してあるのは、針状ころ36の抜け落ち止めのために外側ローラ34の内周面に形成した環状溝に装着した一対のワッシャである。これらのワッシャ33,35は円周方向の一個所に切れ目を有し、弾性的に縮径させた状態で外側ローラ34の内周面の環状溝に装着するようになっている。
脚軸22の外周面は、縦断面〔図2(A)または図2(B)〕で見ると脚軸22の軸線と平行なストレート形状であり、横断面〔図2(C)〕で見ると、長軸が継手の軸線に直交する楕円形状である。脚軸22の断面形状は、トリポード部材20の軸方向で見た肉厚を減少させて略楕円状としてある。言い換えれば、脚軸22の断面形状は、トリポード部材20の軸方向で互いに向き合った面が相互方向に、つまり、仮想円筒面よりも小径側に退避している。
内側ローラ32の内周面は、図2(D)のように円弧状凸断面を有する。すなわち、内周面の母線が半径rの凸円弧である。このことと、脚軸22の横断面形状が上述のように略楕円形状であり、脚軸22と内側ローラ32との間には所定のすきまが設けてあることから、内側ローラ32は脚軸22の軸方向での移動が可能であるばかりでなく、脚軸22に対して首振り揺動自在である。
また、前述したように内側ローラ32と外側ローラ34は針状ころ36を介して相対回転自在にユニット化されているため、脚軸22に対し、内側ローラ32と外側ローラ34がユニットとして首振り揺動可能な関係にある。ここで、首振りとは、脚軸22の軸線を含む平面内で、脚軸22の軸線に対して内側ローラ32および外側ローラ34の軸線が傾くことをいう〔図2(B)参照〕。
このダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手では、ローラカセット37が首振り揺動自在(ローラカセット37が脚軸22に対して傾動および軸方向変位自在)であるため、外方部材10とトリポード部材20が作動角をとった状態で回転力伝達を行うとき、外側ローラ34とローラ案内面14とが斜交状態となることを回避することができ、外側ローラ34は外方部材10の軸線と平行な姿勢を保つように外方部材10のローラ案内面14によって案内され、そのままの姿勢でローラ案内面14上を正しく転動する。したがって、作動角運転時における滑り抵抗が低減し、スライド抵抗と誘起スラストの発生が抑制される。
また、脚軸22の横断面形状を、継手の軸線と直交する方向で内側ローラ32の内周面と接触すると共に、継手の軸線方向で内側ローラ32の内周面との間に隙間を形成するような形状、例えば楕円形としていることから、継手が作動角をとった時、ローラカセット37の姿勢を変えることなく、脚軸22が外方部材10に対して傾くことができる。しかも、脚軸22の外周面と内側ローラ32との接触楕円が横長から点に近づくため、ローラカセット37を傾けようとする摩擦モーメントが低減する。したがって、ローラカセット37の姿勢が常に安定し、外側ローラ34がローラ案内面14と平行に保持されるため、円滑に転動することができる。
以上で説明した両タイプの等速自在継手では、ローラ7、あるいは外側ローラ34、内側ローラ32の表面を、研削加工後にバレル加工する。このバレル加工としては、回転バレル加工、振動バレル加工、遠心バレル加工、ジャイロ加工(スピンドル加工)など複数の種類がある。この実施形態では、回転バレル加工を採用するが、他の種類のバレル加工を採用することも可能である。
このバレル加工により、ローラ7、あるいは外側ローラ34、内側ローラ32の表面の面粗度Raを0.25μm以下とする。この面粗度Raが0.25μmよりも大きいと、ローラ7、あるいは外側ローラ34、内側ローラ32の表面が粗いために、外方部材1,10のトラック溝2,12(ローラ案内面3,14)あるいは脚軸22の外周面に対する攻撃作用が残存し、トラック溝2,12(ローラ案内面3,14)あるいは脚軸22の外周面での摩耗低減が不十分となる。
ここで、ローラ7、あるいは外側ローラ34、内側ローラ32の表面に直角な平面で切断した時、図4に示すようにその切り口に現れる輪郭(断面曲線)において、そのうねり曲線を直線に置き換えて表した時の曲線(粗さ曲線)の性質を種々の表面粗さパラメータを用いて定量的に表すことが可能であるが、この実施形態では、それらパラメータの一つであるRa(算術平均粗さ)で規定する。
図4に示すようにうねり曲線を置き換えた直線を平均線といい、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さ(カットオフ値)だけ抜き取った部分を抜き取り部分というが、図5に示すようにこの抜き取り部分の平均線の下側に現れる部分を平均線で折り返してそれら図中の斜線部分の面積を基準長さで除した値をμmで表したものがRa(算術平均粗さ)となる(日本工業規格JIS B 0601参照)。
図6は図1のタイプの等速自在継手について、台上耐久試験における外方部材1のローラ案内面3の摩耗深さに関する試験データを示す。このデータは、バレル加工無しの試験品とバレル加工有りの試験品について、ローラ7の外周面の面粗度Raと外方部材1のローラ案内面3の摩耗深さとの関係を示すものである。
ローラ7の外周面をバレル加工することにより、その面粗度Raが低減し、そのローラ7の外周面と接触する相手部品である外方部材1のローラ案内面3への攻撃作用が緩和され、そのローラ案内面3の摩耗深さが低減されているのが明らかである。このローラ7の外周面の面粗度Raは、ばらつきや製造公差を考慮して、0.25μm以下と規定しているが、図6に示す結果から、0.16μm以下であることが望ましい。
図7(A)(B)はバレル加工の有無によるローラの表面性状の違いを倍率1000倍で三次元的に示す。図7(A)はローラの表面の面粗度Raを0.13μmとしたものである。バレル加工無しの図7(B)(面粗度Ra=0.23μm)と比べ、バレル加工有りの図7(A)は、表面筋状の研削加工の凹凸の凸部分が効果的に除去されるから視覚的にも滑らかな表面となり、表面性状が改善されていることが分かる。また、研削加工による凹部分の深さレベルはバレル加工では影響を受けにくく、油溜まりとしての機能を果たす凹部分がしっかりと残存していることも分かる。
本発明に係るトリポード型等速自在継手の一実施形態を示すもので、(A)は継手の横断面図、(B)は(A)の継手の作動角をとった状態の縦断面図、(C)は(B)におけるローラとローラ案内面との相互関係を示す模式的斜視図である。 本発明に係るトリポード型等速自在継手の他の実施形態を示すもので、(A)は継手の横断面図、(B)は(A)の継手の作動角をとった状態の縦断面図、(C)はローラカセットの脚軸に垂直な断面図、(D)は内側ローラの断面図である。 (A)は図1の等速自在継手におけるローラとローラ案内面とのサーキュラコンタクトを示す部分断面図、(B)は図2の等速自在継手における外側ローラとローラ案内面とのアンギュラコンタクトを示す部分断面図である。 表面粗さパラメータである面粗度Raを説明するための曲線を示す波形図である。 表面粗さパラメータである面粗度Raを説明するための曲線を示す波形図である。 台上耐久試験におけるローラの面粗度Raとローラ案内面の摩耗深さとの関係を示す特性図である。 ローラの外周面の表面性状を示す三次元状態図で、(A)は研削加工後にバレル加工した三次元状態図、(B)は研削加工のみでバレル加工無しの三次元状態図である。
符号の説明
1 外方部材
2 トラック溝
3 ローラ案内面
4 トリポード部材
5 脚軸
6 針状ころ
7 ローラ
10 外方部材
12 トラック溝
14 ローラ案内面
20 トリポード部材
22 脚軸
32 内側ローラ
34 外側ローラ
36 針状ころ
37 ローラカセット

Claims (8)

  1. 内周部に軸方向の三本のトラック溝が形成され、各トラック溝の両側にそれぞれ軸方向のローラ案内面を有する外方部材と、半径方向に突出した三本の脚軸を有するトリポード部材と、前記トリポード部材の各脚軸に装着され、複数の針状ころを介して回転自在に支持された状態で前記トラック溝に挿入されたローラとを備え、そのローラが外方部材の軸方向に移動可能なトリポード型等速自在継手において、前記ローラの表面をバレル加工し、その表面の面粗度Raを0.25μm以下としたことを特徴とするトリポード型等速自在継手。
  2. 前記ローラがローラ案内面に対して一点でサーキュラコンタクトする請求項1に記載のトリポード型等速自在継手。
  3. 前記ローラがローラ案内面に対して二点でアンギュラコンタクトする請求項1に記載のトリポード型等速自在継手。
  4. 内周部に軸方向の三本のトラック溝が形成され、各トラック溝の両側にそれぞれ軸方向のローラ案内面を有する外方部材と、半径方向に突出した三本の脚軸を有し、その脚軸の横断面を長軸が継手の軸線に直交する略楕円形としたトリポード部材と、前記トリポード部材の各脚軸に装着され、前記脚軸に外嵌された内側ローラに複数の針状ころを介して外側ローラが回転自在に支持された状態で前記トラック溝に挿入されたローラカセットとを備え、その外側ローラがローラ案内面に対してアンギュラコンタクトしながら外方部材の軸方向に移動可能なトリポード型等速自在継手において、前記内側ローラおよび外側ローラの表面をバレル加工し、その表面の面粗度Raを0.25μm以下としたことを特徴とするトリポード型等速自在継手。
  5. 内周部に軸方向の三本のトラック溝が形成され、各トラック溝の両側にそれぞれ軸方向のローラ案内面を有する外方部材と、半径方向に突出した三本の脚軸を有するトリポード部材と、前記トリポード部材の各脚軸に装着され、複数の針状ころを介して回転自在に支持された状態で前記トラック溝に挿入されたローラとを備え、そのローラが外方部材の軸方向に移動可能なトリポード型等速自在継手の製造方法において、前記ローラの表面を、研削加工後にバレル加工することにより、その表面の面粗度Raを0.25μm以下としたことを特徴とするトリポード型等速自在継手の製造方法。
  6. 前記ローラがローラ案内面に対して一点でサーキュラコンタクトする請求項5に記載のトリポード型等速自在継手の製造方法。
  7. 前記ローラがローラ案内面に対して二点でアンギュラコンタクトする請求項5に記載のトリポード型等速自在継手の製造方法。
  8. 内周部に軸方向の三本のトラック溝が形成され、各トラック溝の両側にそれぞれ軸方向のローラ案内面を有する外方部材と、半径方向に突出した三本の脚軸を有し、その脚軸の横断面を長軸が継手の軸線に直交する略楕円形としたトリポード部材と、前記トリポード部材の各脚軸に装着され、前記脚軸に外嵌された内側ローラに複数の針状ころを介して外側ローラが回転自在に支持された状態で前記トラック溝に挿入されたローラカセットとを備え、その外側ローラがローラ案内面に対してアンギュラコンタクトしながら外方部材の軸方向に移動可能なトリポード型等速自在継手の製造方法において、前記内側ローラおよび外側ローラの表面を、研削加工後にバレル加工することにより、その表面の面粗度Raを0.25μm以下としたことを特徴とするトリポード型等速自在継手の製造方法。
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