JP2002098071A - 密閉型スクロール圧縮機の軸受構造 - Google Patents

密閉型スクロール圧縮機の軸受構造

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JP2002098071A
JP2002098071A JP2000288236A JP2000288236A JP2002098071A JP 2002098071 A JP2002098071 A JP 2002098071A JP 2000288236 A JP2000288236 A JP 2000288236A JP 2000288236 A JP2000288236 A JP 2000288236A JP 2002098071 A JP2002098071 A JP 2002098071A
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Japan
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bearing
crankshaft
inner ring
scroll compressor
bearing structure
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JP2000288236A
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Kazuo Sakurai
和夫 櫻井
Takahiro Tamura
貴寛 田村
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラストギャップの大小に拘わりなくクラン
ク軸の軸方向移動を阻止するようにするか、もしくはク
ランク軸の軸方向移動量を微小なものとすることにより
動力損失および異音の発生を防止し、併せて上記玉軸受
の組立性を大幅に改善することができる密閉型スクロー
ル圧縮機の軸受構造を提供する。 【解決手段】 玉軸受は、その外輪を下部フレームに対
して心出し調節自在に取付けできる軸受凾内に固定配設
すると共に、その内輪にクランク軸下端に形成した段部
付き小径部を遊嵌し、該内輪を段部との間で挾持手段に
より挾持するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉型スクロール
圧縮機の軸受構造に関し、更に詳しくは、固定スクロー
ルと一体化して密閉容器内の定位置に位置決めされるフ
レームの軸受穴に固定配設されて電動機部の上側におい
てクランク軸をラジアル荷重を受ける円筒ころ軸受と、
同じく密閉容器内の定位置に設けた下部フレームに対し
て心出し調節着脱可能に取付けられる軸受凾内に固定配
設されて電動機部の下側においてクランク軸をラジアル
荷重を受けると共にスラスト荷重を受ける玉軸受とを有
する密閉型スクロール圧縮機の軸受構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来技術による密閉型スクロール圧縮機
の軸受構造には、例えば、図6および図7に示される特
開平7−332265号公報に開示のもの(以下「第1
従来例」という)および図8に示される特開平11−2
80682号公報に開示のもの(以下「第2従来例」と
いう)がある。
【0003】図6は、第1従来例による密閉型スクロー
ル圧縮機全体構造縦断面図であり、同図において、密閉
容器1内の上部には圧縮機部2が、下部には電動機部3
がそれぞれ配設され、また、密閉容器1の底部には潤滑
油の油溜り4が形成されている。圧縮機部2は、台板上
に渦巻き状のラップを有する固定スクロール5と、同じ
く台板上に渦巻き状のラップを有する旋回スクロール6
と、固定スクロール5と一体化されて中間圧室7aを形
成すると共に、密閉容器1内に圧入嵌着されて、固定ス
クロール5との間で旋回スクロール6を旋回自在に支持
するフレーム7とを備え、固定スクロール5および旋回
スクロール6のラップ同士を噛み合わせた構成となって
いる。また、電動機部3は、密閉容器1内に圧入嵌着さ
れた固定子3aと、旋回スクロール6を旋回運動させる
ための駆動回転軸としてのクランク軸9に対して一体化
された回転子3bとを備えている。
【0004】図7は、第1従来例による密閉型スクロー
ル圧縮機軸受構造の縦断面図であり、図示のようにクラ
ンク軸9は、電動機部3の上側において、フレーム7の
軸受穴7b内に外輪10cを圧入嵌着等により固定配設
した円筒ころ軸受10と、その下方のフレーム延長部7
cに設けられた中間圧室7aを密封するためのシール軸
受19とによりラジアル荷重のみを受けるように構成さ
れている。
【0005】すなわち、円筒ころ軸受10は、その内輪
10a上面をクランク軸上端のクランクピン台9b下面
に当接するまで圧入嵌合してクランク軸9と一体化し、
その外輪10cをフレーム7の軸受穴7b内に圧入嵌合
してフレーム7と一体化することでフレーム7に関して
定位置に配設されている。なお、円筒ころ軸受10の多
数のころ10bは、不図示のリテーナーにより互いに連
結されて外輪10cの溝内に収められ、外輪10cの内
周面と内輪10aの外周面との双方に対してころがり接
触を保ち、かつ、内輪10aに関して軸方向の相対移動
ができるように構成されている。したがって、円筒ころ
軸受10それ自体は、スラスト荷重を受けることができ
ず、電動機部3の上側においてフレーム延長部7cに設
けられたシール軸受19と共に、クランク軸9のラジア
ル荷重のみを受けるものとなっている。
【0006】また、クランク軸9と一体化している円筒
ころ軸受の内輪10a下面は、フレームの軸受穴7b底
部に配設したスラスト軸受18によりスラスト荷重を受
けるように構成されている。
【0007】旋回スクロール6とフレーム7との間に
は、旋回スクロール6を自転することなく旋回運動させ
るためのオルダム機構8が設けられており、クランク軸
9上端のクランクピン台9b上面に偏心して設けられた
クランクピン9aは、旋回スクロール6背面のボス穴6
aに配設した鍔12a付きのすべり旋回軸受12に軸受
けされている。
【0008】スクロール圧縮機の運転中、旋回スクロー
ル6は、中間圧室7a内の中間圧によって固定スクロー
ル5側へ押し付けられるが、このとき旋回軸受の鍔12
a下面と、円筒ころ軸受内輪10aを介してスラスト軸
受18によりスラスト荷重を受けるクランク軸9上端の
クランクピン台9b上面との間にはある程度の隙間をも
たせる必要があり、この隙間がクランク軸9の軸方向上
方移動を許容するスラストギャップδに相当する。そし
て、このスラストギャップδの大きさは、軸受構造を構
成する各部品の軸方向寸法を適宜選定することによって
調整することができる。
【0009】図8は、第2従来例による密閉型スクロー
ル圧縮機全体構造の縦断面図であり、その軸受構造は、
同図に示すように、電動機部3の上側において、第1従
来例におけるのと同様な円筒ころ軸受10を備えると共
に、電動機部3の下側において、ラジアル荷重と共にス
ラスト荷重を受けることのできる玉軸受11を備えたも
のとなっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】第1従来例による密閉
型スクロール圧縮機の軸受構造においては、該構造の組
立てに際し、各部品の寸法公差の積み重なりや組立て誤
差があるために、先述のスラストギャップδに関して、
小さいものから大きいものまでバラツキを生じる。この
ため、特にスラストギャップδが大きくなるものについ
ては、以下に述べるような問題が生ずる。
【0011】すなわち、第1従来例による軸受構造で
は、圧縮機部2におけるフレーム7の軸受穴7bに外輪
10cを圧入嵌着等により固定配設した円筒ころ軸受1
0と、その下方のフレーム延長部7cに配設したシール
軸受19とにより、電動機部3の上側だけでクランク軸
9をラジアル軸受けしているので、軸受間距離を稼ぐた
めにフレーム延長部7cを長くとった場合であってもク
ランク軸9の振れ回りを完全には解消できず、これに加
えて加工公差や組立て誤差等があることから、円筒ころ
軸受10の内輪10aがころ10bに対して傾き、この
傾きが生ずるとクランク軸9はスラストギャップδだけ
上方へ持ち上げられ、次いで自重で落下するという動作
を繰り返す。この現象は、クランク軸9の軸方向上方移
動が許されるスラストギャップδが大きいほど、円筒こ
ろ軸受10におけるころ10bと内輪10a間のころが
り接触面やスラスト軸受18と内輪10a間の摺動接触
面に、かじりとかあたりといった損傷を生じ、これが原
因となって動力損失および異音の発生を招くという問題
点があった。
【0012】第2従来例による密閉型スクロール圧縮機
の軸受構造においては、回転質量の大きい回転子3aを
挾んで、電動機部3の上側には第1従来例の軸受構造に
おけるのと同様な円筒ころ軸受10を配設すると共に、
電動機部3の下側には、玉軸受11を配設して、両軸受
間距離を稼ぎ、該玉軸受11によってラジアル荷重だけ
でなくスラスト荷重をも受けるように構成されているの
で、第1従来例による軸受構造に比べて、クランク軸9
の振れ回り防止は大きく改善され、また、第1従来例に
おける電動機部3の上側におけるスラスト軸受18が不
要となるといった利点が得られることとなった。
【0013】しかしながら、第2従来例の軸受構造にお
いても、該構造の組立てに際し、各部品の寸法公差の積
み重なりや組立て誤差に基づいたスラストギャップδが
大きくなる場合もあり、かかる場合にクランク軸9の軸
方向上方移動が許されるものについては、第1従来例に
おいて生じたと同様なかじりとかあたりといった損傷は
不可避であり、必ずしも第1従来例にみられる問題点を
解決することができなかった。そこで、電動機部3の下
側における玉軸受12の内輪12aを圧入嵌着等により
クランク軸9と一体化し、かつ、該玉軸受12の外輪1
2cを密閉容器1内下側に設けた下部フレーム20の軸
受穴20a内に固定配設すれば、クランク軸の軸方向移
動は阻止されるので、第1従来例においてみられるスラ
ストギャップδに基づいた先述の問題点は一応解決され
るが、この場合、密閉型スクロール圧縮機の、特に電動
機部3下側の下部軸受構造の組立性を著しく悪化せしめ
ることとなるので、生産性の向上を期待することができ
ないという問題点が生じる。
【0014】本発明の目的は、電動機部上側の上部軸受
構造として、前記第1従来例におけるのと同様な円筒こ
ろ軸受を設けてスラストギャップを有するクランク軸の
ラジアル荷重のみを受けるようにし、電動機部下側の下
部軸受構造として、前記第2従来例におけるのと同様な
玉軸受を設けて前記クランク軸のラジアル荷重とスラス
ト荷重の双方を受けるようにしたものにおいて、前記下
部軸受構造に改良を施すことにより、前記スラストギャ
ップの大小に拘わりなくクランク軸の軸方向移動を阻止
するようにするか、もしくはクランク軸の軸方向移動量
を微小なものとすることにより上記した問題点を解決
し、併せて上記玉軸受の組立性を大幅に改善することが
できた密閉型スクロール圧縮機の軸受構造を提供するこ
とにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明による密閉型スクロール圧縮機の軸受構造
は、特許請求の範囲の各請求項に記載されたところを特
徴とする。
【0016】すなわち、独立項としての請求項1に係る
第1発明による密閉型スクロール圧縮機の軸受構造は、
密閉容器内に圧縮機部および電動機部を組付け収納し、
電動機部の上側において圧縮機部フレームに配設した円
筒ころ軸受により、駆動回転軸としてのスラストギャッ
プを有するクランク軸のラジアル荷重のみを受けるよう
に構成すると共に、電動機部の下側において下部フレー
ムに配設した1個あるいは複数個の玉軸受により、前記
クランク軸のラジアル荷重とスラスト荷重の双方を受け
るように構成してなる密閉型スクロール圧縮機の軸受構
造において、前記玉軸受は、その外輪を前記下部フレー
ムに対して心出し調節自在に取付けできる軸受凾内に固
定配設すると共に、その内輪に前記クランク軸下端に形
成した段部付き小径部を遊嵌し、該内輪を段部との間で
挾持手段により挾持するようにしたことを特徴とするも
のである。
【0017】同じく、請求項4に係る第2発明による密
閉型スクロール圧縮機の軸受構造は、密閉容器内に圧縮
機部および電動機部を組付け収納し、電動機部の上側に
おいて圧縮機部フレームに配設した円筒ころ軸受によ
り、駆動回転軸としてのスラストギャップを有するクラ
ンク軸のラジアル荷重のみを受けるように構成すると共
に、電動機部の下側において下部フレームに配設した1
個あるいは複数個の玉軸受により、前記クランク軸のラ
ジアル荷重とスラスト荷重の双方を受けるように構成し
てなる密閉型スクロール圧縮機の軸受構造において、前
記玉軸受は、その外輪を前記下部フレームに対して心出
し調節自在に取付けできる軸受凾内に固定配設すると共
に、その内輪に前記クランク軸下端に形成した段部付き
小径部を遊嵌し、該段部下面と該内輪上面との間に、前
記スラストギャップを微小ならしめる厚みを有した圧入
部材を設けたことを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面を用い
て説明する。
【0019】図1は、本発明に係る密閉型スクロール圧
縮機の全体構造縦断面図である。
【0020】図1において、密閉容器1内の上部には圧
縮機部2が、下部には電動機部3がそれぞれ配置され、
また密閉容器1の底部には潤滑油の油溜り4が形成され
ている。前記圧縮機部2は、台板上に渦巻状のラップを
有する固定スクロール5と、同じく台板上に渦巻状のラ
ップを有する旋回スクロール6と、固定スクロール5と
一体化され旋回スクロール6を支持するフレーム7とを
備え、固定スクロール5および旋回スクロール6のラッ
プ同士を噛み合わせる構成となっている。
【0021】また、旋回スクロール6とフレーム7との
間には、旋回スクロール6の自転を防止するオルダム機
構8等の自転防止手段が設けられている。前記電動機部
3は、回転子3aおよび固定子3bからなり、固定子3
bは密閉容器1内に圧入嵌着され、回転子3aは該回転
子3aに圧入嵌合されたクランク軸9を介して旋回スク
ロール6を旋回運動させるようになっている。
【0022】図2は、本発明の密閉型スクロール圧縮機
軸受構造に含まれる上部軸受構造の縦断面図である。
【0023】図2において、電動機部3の上側における
円筒ころ軸受10の内輪10aは、クランク軸9に圧入
嵌合され、該内輪10aの上面は、クランクピン台9b
の下面に当接する。また、同じく外輪10cは、フレー
ム7に設けられた軸受穴7bに圧入嵌合することでフレ
ーム7に関して定位置に固定配設されている。円筒ころ
軸受10の内輪10aの直下には第1従来例におけるよ
うなスラスト軸受が設けられず、円筒ころ軸受10の内
輪10aは、クランク軸9と一体となって軸方向上方移
動可能である。
【0024】クランク軸9は、その上端のクランクピン
台9b上の偏心位置にクランクピン9aを備えている。
なお、クランクピン台9bにはこれと一体化したバラン
スウェイト9cが設けられている。クランクピン9a
は、旋回スクロール6の背面のボス穴6aに配設された
鍔12a付きすべり軸受としての旋回軸受12によって
旋回自在に軸受けされている。円筒ころ軸受10の下方
部位フレーム7には、中間圧室7aを密封するためのす
べり軸受としてのシール軸受19が設けられている。
【0025】円筒ころ軸受10によってクランク軸9は
ラジアル方向に軸受され、クランクピン台9b上のクラ
ンクピン9aが偏心して回転することにより、旋回スク
ロール6はオルダム機構8の働らきで自転することなく
旋回する。
【0026】図3は、本発明の密閉型スクロール圧縮機
軸受構造に含まれる下部軸受構造の第1実施例の縦断面
図である。
【0027】図3において、電動機部3の下側における
玉軸受11の外輪11cは、密閉容器1内に固着された
下部フレーム20に、ボルト16aで心出し調節自在に
取付けられる軸受凾16の軸受穴16b内に圧入嵌合等
により固定配設されている。内輪11aは、クランク軸
9下端に形成した段部付き小径部に対し遊嵌され、クラ
ンク軸段部9dと、クランク軸9の該小径部に切られた
ネジに螺合する挾持手段としての締結ナット14との間
で回り止め座金14aを介して挾持締結され、クランク
軸9は、スラストギャップδの大小に関係なく軸方向上
方移動は阻止され、玉軸受11によってラジアル荷重と
共にスラスト荷重を受けることができる。
【0028】上部の円筒ころ軸受10と下部の玉軸受1
1との両者によりクランク軸9は軸受けされ、クランク
軸の振れ回りや軸の傾きが小さくなる。さらに、玉軸受
11によって、クランク軸9はラジアル方向に併せてス
ラスト方向にも軸受けされ、クランク軸9の軸方向の移
動が抑止される。
【0029】また、玉軸受11の固定配設される軸受凾
16が心出し調節自在でかつ玉軸受11の内輪11aが
クランク軸9の小径部に遊嵌して挿入できるので、玉軸
受11のクランク軸9への取付けが容易であり、さらに
簡易な挾持手段でクランク軸9と玉軸受11の内輪11
aとが一体化できる。
【0030】図4は、本発明の密閉型スクロール圧縮機
軸受構造に含まれる下部軸受構造の第2実施例の縦断面
図である。
【0031】図4において、電動機部3の下側における
玉軸受11の外輪11cは第1実施例と同様に固定され
ている。内輪11aは、クランク軸9下端に形成した段
部付き小径部に遊嵌され、クランク軸段部9dと、クラ
ンク軸9の該小径部に設けられた溝に弾性的に嵌着され
た挾持手段としてのクリップ13との間で挾持締結さ
れ、クランク軸9は、スラストギャップδの大小に関係
なく軸方向上方移動は阻止され、玉軸受11によってラ
ジアル荷重と共にスラスト荷重を受けることができる。
【0032】第1実施例と同様にクランク軸9に玉軸受
11を取付けるのが容易でかつクランク軸9の軸方向の
移動が抑止される。
【0033】図5は、本発明の密閉型スクロール圧縮機
軸受構造に含まれる下部軸受構造の第3実施例の縦断面
図である。
【0034】図5において、玉軸受11は、その外輪1
1cを下部フレーム20に対して心出し調節自在に取付
けできる軸受凾16内に固定配設する。内輪11aは、
クランク軸9下端に形成した段部付き小径部を遊嵌す
る。クランク軸段部9d下面と内輪11a上面との間
に、スラストギャップを微小ならしめる厚みを有した圧
入部材15を設ける。
【0035】該圧入部材15の厚みtを適切にとること
により、スラストギャップδを小さくすることができ、
玉軸受11の内輪11aに対し、クランク軸9が軸方向
へ相対移動したとしてもその移動量は小さく抑制でき
る。
【0036】また、玉軸受11の固定配設される軸受凾
16が心出し調節自在で、玉軸受11の内輪11aがク
ランク軸9の小径部に遊嵌して挿入できるので、玉軸受
11のクランク軸9への取付けが容易である。圧入部材
15のクランク軸9への取付けも同様に取付け容易であ
る。
【0037】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、電動機部上側
ではラジアル荷重を受ける円筒ころ軸受を、下側ではラ
ジアル荷重およびスラスト荷重を受ける玉軸受を配設し
た密閉型スクロール圧縮機の軸受構造において、玉軸受
は心出し調節自在に取付けられた軸受凾内に固定配設さ
れ、内輪はクランク軸下端の段部付き小径部に遊嵌さ
れ、該内輪は段部と挾持手段との間に挾持された構成で
あるので、スラストギャップδの大小に拘りなくクラン
ク軸の軸方向移動を阻止され、円筒ころ軸受のころとそ
の内輪間のころがり接触面やスラスト軸受と該内輪間の
摺動接触面にかじりとかあたりといった損傷を生じさせ
ず、動力損失および異音の発生を防止できる。また、ク
ランク軸に玉軸受を取付けるのが極めて容易になり、組
立性を大幅に改善でき、生産性の向上を図ることができ
る。
【0038】請求項4の発明によれば、電動機部上側で
はラジアル荷重を受ける円筒ころ軸受を、下側ではラジ
アル荷重およびスラスト荷重を受ける玉軸受を配設した
密閉型スクロール圧縮機の軸受構造において、玉軸受は
心出し調節自在に取付けられた軸受凾内に固定配設さ
れ、内輪はクランク軸下端の段部付き小径部に遊嵌さ
れ、該内輪と段部との間に、各部品の寸法公差の積み重
なりや組立て誤差によって生じる大きなスラストギャッ
プδを微小ならしめる厚みを有した圧入部材を設ける構
成であるので、クランク軸の軸方向移動量を微小なもの
とし、円筒ころ軸受のころとその内輪間のころがり接触
面やスラスト軸受と該内輪間の摺動接触面にかじりとか
あたりといった損傷を生じさせず、動力損失および異音
の発生を防止できる。また、クランク軸に玉軸受を取付
けるのが極めて容易になり、組立性を大幅に改善でき、
生産性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の密閉型スクロール圧縮機の全体構造縦
断面図。
【図2】本発明の密閉型スクロール圧縮機軸受構造に含
まれる上部軸受構造の縦断面図。
【図3】本発明の密閉型スクロール圧縮機軸受構造に含
まれる下部軸受構造の第1実施例の縦断面図。
【図4】本発明の密閉型スクロール圧縮機軸受構造に含
まれる下部軸受構造の第2実施例の縦断面図。
【図5】本発明の密閉型スクロール圧縮機軸受構造に含
まれる下部軸受構造の第3実施例の縦断面図。
【図6】第1従来例の密閉型スクロール圧縮機の全体構
造縦断面図。
【図7】第1従来例の密閉型スクロール圧縮機軸受構造
の縦断面図。
【図8】第2従来例の密閉型スクロール圧縮機の全体構
造縦断面図。
【符号の説明】
1…密閉容器 2…圧縮機部 3…電動機部 3a…回転子 3b…固定子 4…油溜り 5…固定スクロール 5a…吐出口 6…旋回スクロール 6a…ボス穴 7…フレーム 7a…中間圧室 7b…軸受穴 7c…フレーム延長部 8…オルダム機構 9…クランク軸 9a…クランクピン 9b…クランクピン台 9c…バランスウェイト 9d…クランク軸段部 10…円筒ころ軸受 10a…内輪 10b…ころ 10c…外輪 11…玉軸受 11a…内輪 11b…外輪 12…旋回軸受 12a…鍔 13…クリップ 14…締結ナット 14a…回り止め座金 15…圧入部材 16…軸受凾 16a…ボルト 16b…軸受穴 17…下部軸受 18…スラスト軸受 19…シール軸受 20…下部フレーム 20a…軸受穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H029 AA02 AA14 BB21 BB32 BB33 BB42 BB50 CC09 CC16 CC17 3H039 AA03 AA04 AA12 BB02 BB04 BB08 BB28 CC10 CC12 CC17 CC19 CC23 CC33

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内に圧縮機部および電動機部を
    組付け収納し、電動機部の上側において圧縮機部フレー
    ムに配設した円筒ころ軸受により、駆動回転軸としての
    スラストギャップを有するクランク軸のラジアル荷重の
    みを受けるように構成すると共に、電動機部の下側にお
    いて下部フレームに配設した1個あるいは複数個の玉軸
    受により、前記クランク軸のラジアル荷重とスラスト荷
    重の双方を受けるように構成してなる密閉型スクロール
    圧縮機の軸受構造において、 前記玉軸受は、その外輪を前記下部フレームに対して心
    出し調節自在に取付けできる軸受凾内に固定配設すると
    共に、その内輪に前記クランク軸下端に形成した段部付
    き小径部を遊嵌し、該内輪を段部との間で挾持手段によ
    り挾持するようにしたことを特徴とする密閉型スクロー
    ル圧縮機の軸受構造。
  2. 【請求項2】 前記挾持手段は、前記小径部に設けたね
    じに螺合されて前記クランク軸下端の段部との間で前記
    玉軸受内輪を締結挾持する締結ナットであることを特徴
    とする請求項1に記載の密閉型スクロール圧縮機の軸受
    構造。
  3. 【請求項3】 前記挾持手段は、前記小径部に設けた溝
    に弾性的に嵌着されて前記クランク軸下端の段部との間
    で前記玉軸受内輪を挾持するクリップであることを特徴
    とする請求項1に記載の密閉型スクロール圧縮機の軸受
    構造。
  4. 【請求項4】 密閉容器内に圧縮機部および電動機部を
    組付け収納し、電動機部の上側において圧縮機部フレー
    ムに配設した円筒ころ軸受により、駆動回転軸としての
    スラストギャップを有するクランク軸のラジアル荷重の
    みを受けるように構成すると共に、電動機部の下側にお
    いて下部フレームに配設した1個あるいは複数個の玉軸
    受により、前記クランク軸のラジアル荷重とスラスト荷
    重の双方を受けるように構成してなる密閉型スクロール
    圧縮機の軸受構造において、 前記玉軸受は、その外輪を前記下部フレームに対して心
    出し調節自在に取付けできる軸受凾内に固定配設すると
    共に、その内輪に前記クランク軸下端に形成した段部付
    き小径部を遊嵌し、該段部下面と該内輪上面との間に、
    前記スラストギャップを微小ならしめる厚みを有した圧
    入部材を設けたことを特徴とする密閉型スクロール圧縮
    機の軸受構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102953991A (zh) * 2012-11-27 2013-03-06 大连三洋压缩机有限公司 一种全封闭涡旋式压缩机及其装配方法
WO2024017409A1 (en) * 2022-07-18 2024-01-25 Copeland Climate Technologies (Suzhou) Co., Ltd. Rotary shaft support assembly and compressor

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