JP2002097575A - 堆積膜形成方法および堆積膜形成装置 - Google Patents
堆積膜形成方法および堆積膜形成装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 膜厚および膜質が均一な堆積膜を定常的に形
成する。 【解決手段】 堆積膜形成装置は、内部の反応空間を真
空気密状態に保持可能な円筒状反応容器(不図示)と、
堆積膜が形成される円筒状支持体を反応空間内に支持す
る支持体ホルダー(不図示)と、原料ガスを導入する複
数のガス放出孔104,106が形成され、円筒状支持
体の周囲に設置された複数のガス導入管103と、原料
ガスを励起させる高周波エネルギーを反応空間内に導入
する高周波エネルギー導入手段(不図示)とを有する。
ガス導入管103には、2つのガス放出孔104がガス
導入管103の周方向に配列されてなる2方向放出用ガ
ス放出孔群と、3つのガス放出孔106a,106bが
ガス導入管103の周方向に配列されてなる3方向放出
用ガス放出孔群とを成すように複数のガス放出孔が配置
されている。
成する。 【解決手段】 堆積膜形成装置は、内部の反応空間を真
空気密状態に保持可能な円筒状反応容器(不図示)と、
堆積膜が形成される円筒状支持体を反応空間内に支持す
る支持体ホルダー(不図示)と、原料ガスを導入する複
数のガス放出孔104,106が形成され、円筒状支持
体の周囲に設置された複数のガス導入管103と、原料
ガスを励起させる高周波エネルギーを反応空間内に導入
する高周波エネルギー導入手段(不図示)とを有する。
ガス導入管103には、2つのガス放出孔104がガス
導入管103の周方向に配列されてなる2方向放出用ガ
ス放出孔群と、3つのガス放出孔106a,106bが
ガス導入管103の周方向に配列されてなる3方向放出
用ガス放出孔群とを成すように複数のガス放出孔が配置
されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持体上に堆積
膜、とりわけ機能性堆積膜、特に半導体デバイス、電子
写真用光受容部材、画像入力用のラインセンサー、撮像
デバイス、光起電力素子等に用いられるアモルファス状
あるいは多結晶状等の非単結晶状の堆積膜を利用した光
受容部材を形成する堆積膜形成方法および堆積膜形成装
置に関する。
膜、とりわけ機能性堆積膜、特に半導体デバイス、電子
写真用光受容部材、画像入力用のラインセンサー、撮像
デバイス、光起電力素子等に用いられるアモルファス状
あるいは多結晶状等の非単結晶状の堆積膜を利用した光
受容部材を形成する堆積膜形成方法および堆積膜形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体デバイス、電子写真用感光
体、画像入力用ラインセンサー、撮像デバイス、光起電
力デバイス、その他各種エレクトロニクス素子、光学素
子等に用いる素子部材として、アモルファスシリコン、
例えば水素および/またはハロゲン(例えばフッ素、塩
素等)で補償されたアモルファスシリコン(以下、「a
−Si:(H,X)」という。)等のアモルファス材料
で構成された、半導体等用の堆積膜が提案され、その中
のいくつかは実用に付されている。そして、こうした堆
積膜は、プラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流
または高周波あるいはマイクロ波によるグロー放電によ
ってプラズマ分解し、ガラス、石英、耐熱性合成樹脂フ
ィルム、ステンレス鋼、アルミニウム等からなる支持体
上に堆積膜を形成する方法により形成され、そのための
装置も各種提案されている。
体、画像入力用ラインセンサー、撮像デバイス、光起電
力デバイス、その他各種エレクトロニクス素子、光学素
子等に用いる素子部材として、アモルファスシリコン、
例えば水素および/またはハロゲン(例えばフッ素、塩
素等)で補償されたアモルファスシリコン(以下、「a
−Si:(H,X)」という。)等のアモルファス材料
で構成された、半導体等用の堆積膜が提案され、その中
のいくつかは実用に付されている。そして、こうした堆
積膜は、プラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流
または高周波あるいはマイクロ波によるグロー放電によ
ってプラズマ分解し、ガラス、石英、耐熱性合成樹脂フ
ィルム、ステンレス鋼、アルミニウム等からなる支持体
上に堆積膜を形成する方法により形成され、そのための
装置も各種提案されている。
【0003】図1は、高周波プラズマCVD法による電
子写真用感光体の製造装置(堆積膜形成装置)の一例を
示す模式的な構成図である。
子写真用感光体の製造装置(堆積膜形成装置)の一例を
示す模式的な構成図である。
【0004】この装置は、大別すると、堆積装置210
0、原料ガス供給装置2200、および円筒状の反応容
器2111内を減圧にするための排気装置(不図示)か
ら構成されている。反応容器2111内には円筒状支持
体2112、支持体加熱用ヒーター2113、および原
料ガス導入管2114が設置されており、さらに反応容
器2111には高周波エネルギー導入手段としての高周
波マッチングボックス2115が接続されている。
0、原料ガス供給装置2200、および円筒状の反応容
器2111内を減圧にするための排気装置(不図示)か
ら構成されている。反応容器2111内には円筒状支持
体2112、支持体加熱用ヒーター2113、および原
料ガス導入管2114が設置されており、さらに反応容
器2111には高周波エネルギー導入手段としての高周
波マッチングボックス2115が接続されている。
【0005】原料ガス供給装置2200は、SiH4,
GeH4,H2,CH4,B2H6等の原料ガスを収容した
複数のガスボンベ2221〜2225と、ガスボンベバ
ルブ2231〜2235と、ガス流入バルブ2241〜
2245およびガス流出バルブ2251〜2255と、
マスフローコントローラー2211〜2215とから構
成され、各原料ガスのボンベは補助バルブ2260を有
する原料ガス配管2116を介して反応容器2111内
の原料ガス導入管2114に接続されている。
GeH4,H2,CH4,B2H6等の原料ガスを収容した
複数のガスボンベ2221〜2225と、ガスボンベバ
ルブ2231〜2235と、ガス流入バルブ2241〜
2245およびガス流出バルブ2251〜2255と、
マスフローコントローラー2211〜2215とから構
成され、各原料ガスのボンベは補助バルブ2260を有
する原料ガス配管2116を介して反応容器2111内
の原料ガス導入管2114に接続されている。
【0006】このように構成された堆積膜形成装置を用
いた堆積膜の形成は、例えば以下のように行なわれる。
いた堆積膜の形成は、例えば以下のように行なわれる。
【0007】まず、反応容器2111内の支持体ホルダ
ーに円筒状支持体2112を設置し、不図示の排気装置
(例えば真空ポンプ)により反応容器2111内を排気
する。続いて、支持体加熱用ヒーター2113により円
筒状支持体2112の温度を20℃〜450℃の所定の
温度に制御する。
ーに円筒状支持体2112を設置し、不図示の排気装置
(例えば真空ポンプ)により反応容器2111内を排気
する。続いて、支持体加熱用ヒーター2113により円
筒状支持体2112の温度を20℃〜450℃の所定の
温度に制御する。
【0008】堆積膜形成用の原料ガスを反応容器211
1内に流入させる際には、ガスボンベバルブ2231〜
2235および反応容器2111のリークバルブ211
7が閉じていることを確認し、また、ガス流入バルブ2
241〜2245およびガス流出バルブ2251〜22
55が開いていることを確認して、まずメインバルブ2
118を開いて反応容器2111および原料ガス配管2
116内を排気する。次に、真空計2119の読みが約
5×10-4Paになった時点で補助バルブ2260およ
びガス流出バルブ2251〜2255を閉じる。その
後、各ガス流入バルブ2241〜2245を開き、ガス
圧力調整器2261〜2265により各ガス圧を所定の
圧力に調整する。次に、ガス流入バルブ2241〜22
45を徐々に開けて、各ガスをマスフローコントローラ
ー2211〜2215内に導入する。
1内に流入させる際には、ガスボンベバルブ2231〜
2235および反応容器2111のリークバルブ211
7が閉じていることを確認し、また、ガス流入バルブ2
241〜2245およびガス流出バルブ2251〜22
55が開いていることを確認して、まずメインバルブ2
118を開いて反応容器2111および原料ガス配管2
116内を排気する。次に、真空計2119の読みが約
5×10-4Paになった時点で補助バルブ2260およ
びガス流出バルブ2251〜2255を閉じる。その
後、各ガス流入バルブ2241〜2245を開き、ガス
圧力調整器2261〜2265により各ガス圧を所定の
圧力に調整する。次に、ガス流入バルブ2241〜22
45を徐々に開けて、各ガスをマスフローコントローラ
ー2211〜2215内に導入する。
【0009】以上のようにして成膜の準備が完了した
後、以下の手順で各層の形成を行う。
後、以下の手順で各層の形成を行う。
【0010】円筒状支持体2112が所定の温度になっ
たところで、ガス流出バルブ2251〜2255のうち
の必要なものおよび補助バルブ2260を徐々に開き、
ガスボンベ2221〜2225から所定のガスをガス導
入管2114を介して反応容器2111内に導入する。
次に、マスフローコントローラー2211〜2215に
よって各原料ガスが所定の流量になるように調整する。
その際、反応容器2111内の圧力が150Pa以下の
所定の圧力になるように、真空計2119を見ながらメ
インバルブ2118の開口量を調整する。
たところで、ガス流出バルブ2251〜2255のうち
の必要なものおよび補助バルブ2260を徐々に開き、
ガスボンベ2221〜2225から所定のガスをガス導
入管2114を介して反応容器2111内に導入する。
次に、マスフローコントローラー2211〜2215に
よって各原料ガスが所定の流量になるように調整する。
その際、反応容器2111内の圧力が150Pa以下の
所定の圧力になるように、真空計2119を見ながらメ
インバルブ2118の開口量を調整する。
【0011】反応容器2111の内圧が安定したところ
で、周波数13.56MHzの高周波電源(不図示)を
所望の電力に設定して、高周波マッチングボックス21
15を通じて反応容器2111内に高周波エネルギ−と
しての高周波電力を導入し、グロー放電を生起させる。
この放電エネルギーによって、反応容器2111内に導
入された原料ガスが励起種化(プラズマ分解)され、円
筒状支持体2112上にシリコンを主成分とする堆積膜
が形成される。
で、周波数13.56MHzの高周波電源(不図示)を
所望の電力に設定して、高周波マッチングボックス21
15を通じて反応容器2111内に高周波エネルギ−と
しての高周波電力を導入し、グロー放電を生起させる。
この放電エネルギーによって、反応容器2111内に導
入された原料ガスが励起種化(プラズマ分解)され、円
筒状支持体2112上にシリコンを主成分とする堆積膜
が形成される。
【0012】所望の膜厚の形成が行われた後、高周波電
力の導入を止め、ガス流出バルブ2251〜2255を
閉じて反応容器2111内へのガスの流入を止め、堆積
膜の形成を終える。同様の操作を複数回繰り返すことに
よって、所望の多層構造の光受容層を形成することがで
きる。
力の導入を止め、ガス流出バルブ2251〜2255を
閉じて反応容器2111内へのガスの流入を止め、堆積
膜の形成を終える。同様の操作を複数回繰り返すことに
よって、所望の多層構造の光受容層を形成することがで
きる。
【0013】それぞれの層を形成する際には必要なガス
以外の流出バルブ2251〜2255はすべて閉じられ
ていることは言うまでもなく、また、それぞれのガス
が、反応容器2111内およびガス流出バルブ2251
〜2255から反応容器2111に至る配管内に残留す
ることを防ぐために、ガス流出バルブ2251〜225
5を閉じ、補助バルブ2260を開き、さらにメインバ
ルブ2118を全開にして系内を一旦高真空にすること
で配管内を排気する操作を、必要に応じて行う。
以外の流出バルブ2251〜2255はすべて閉じられ
ていることは言うまでもなく、また、それぞれのガス
が、反応容器2111内およびガス流出バルブ2251
〜2255から反応容器2111に至る配管内に残留す
ることを防ぐために、ガス流出バルブ2251〜225
5を閉じ、補助バルブ2260を開き、さらにメインバ
ルブ2118を全開にして系内を一旦高真空にすること
で配管内を排気する操作を、必要に応じて行う。
【0014】このようにして電子写真用感光体のような
大面積を有する堆積膜を形成する場合には、膜厚や膜質
の均一化が必要であり、そのための装置構成も各種提案
されている。
大面積を有する堆積膜を形成する場合には、膜厚や膜質
の均一化が必要であり、そのための装置構成も各種提案
されている。
【0015】例えば、特開昭59−213439号公報
には、円筒状電極とガス導入手段とを兼用にし、該電極
の壁面にガス放出孔を配置することにより、原料ガスを
均一に放電空間内部に放出し、膜厚や膜質のばらつきを
改善する技術が開示されている。
には、円筒状電極とガス導入手段とを兼用にし、該電極
の壁面にガス放出孔を配置することにより、原料ガスを
均一に放電空間内部に放出し、膜厚や膜質のばらつきを
改善する技術が開示されている。
【0016】また、特開昭61−15978号公報に
は、ガス室を形成する電極に形成された多数のガス供給
穴の内径を2mm以下とすることによって異常放電を抑
制し、膜の均質性を向上させる技術が開示されている。
は、ガス室を形成する電極に形成された多数のガス供給
穴の内径を2mm以下とすることによって異常放電を抑
制し、膜の均質性を向上させる技術が開示されている。
【0017】さらに、特開平3−44475号公報およ
び特開平3−44476号公報には、円筒電極内壁円筒
面に配列された原料ガス噴出口の開口率が、ガス導入管
の連結位置から排気方向に向かって遍増/遍減するよう
に構成することによって画像欠陥の原因となるパイル状
突起を抑制する技術が開示されている。
び特開平3−44476号公報には、円筒電極内壁円筒
面に配列された原料ガス噴出口の開口率が、ガス導入管
の連結位置から排気方向に向かって遍増/遍減するよう
に構成することによって画像欠陥の原因となるパイル状
突起を抑制する技術が開示されている。
【0018】一方、特開昭58−30125号公報に
は、円筒状電極とは独立したガス導入用ガス管を用いて
原料ガス導入を行い、該ガス管に設けたガス放出孔の断
面積と間隔とを円筒形支持体の長手方向で変化させ、原
料ガスを均一に放出することにより、膜厚および電子写
真用感光体として使用する場合の画像むらを改善する技
術が開示されている。
は、円筒状電極とは独立したガス導入用ガス管を用いて
原料ガス導入を行い、該ガス管に設けたガス放出孔の断
面積と間隔とを円筒形支持体の長手方向で変化させ、原
料ガスを均一に放出することにより、膜厚および電子写
真用感光体として使用する場合の画像むらを改善する技
術が開示されている。
【0019】また、特開昭63−479号公報には、ガ
ス導入管のガス放出孔と円筒状基体との角度と、円筒状
電極の内径、円筒状支持体の内径との関係を規定するこ
とにより、支持体を回転させなくても膜厚および膜質の
均一性を改善する技術が開示されている。
ス導入管のガス放出孔と円筒状基体との角度と、円筒状
電極の内径、円筒状支持体の内径との関係を規定するこ
とにより、支持体を回転させなくても膜厚および膜質の
均一性を改善する技術が開示されている。
【0020】さらに、特開昭63−7373号公報に
は、ガス導入管を用い、ガス導入管の断面積、ガス放出
孔の断面積と数との関係を規定することにより、円筒形
支持体を回転させずに、形成される堆積膜の膜厚および
膜質を均一にする技術が開示されている。
は、ガス導入管を用い、ガス導入管の断面積、ガス放出
孔の断面積と数との関係を規定することにより、円筒形
支持体を回転させずに、形成される堆積膜の膜厚および
膜質を均一にする技術が開示されている。
【0021】さらに、特開平10−168573号公報
には、ガス導入管のガス吹き出し角度の範囲を限定する
ことで、反応炉内のガス分布を均一にし、特性の向上を
図る技術が開示されている。
には、ガス導入管のガス吹き出し角度の範囲を限定する
ことで、反応炉内のガス分布を均一にし、特性の向上を
図る技術が開示されている。
【0022】これらの技術により電子写真用感光体の膜
厚や膜質の均一性が向上し、それに伴って歩留も向上し
てきた。
厚や膜質の均一性が向上し、それに伴って歩留も向上し
てきた。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置で作成された電子写真用感光体は、膜厚や膜質が均
一化され歩留の面で改善されてきたが、総合的な特性向
上を図る上でさらに改良される余地が存在するのが実状
である。特に、電子写真装置の高画質化、高速化、高耐
久化は急速に進んでおり、電子写真用感光体においては
電気的特性や光導電特性の更なる向上とともに、帯電
能、感度を維持しつつあらゆる環境下で大幅に性能を延
ばすことが求められている。
装置で作成された電子写真用感光体は、膜厚や膜質が均
一化され歩留の面で改善されてきたが、総合的な特性向
上を図る上でさらに改良される余地が存在するのが実状
である。特に、電子写真装置の高画質化、高速化、高耐
久化は急速に進んでおり、電子写真用感光体においては
電気的特性や光導電特性の更なる向上とともに、帯電
能、感度を維持しつつあらゆる環境下で大幅に性能を延
ばすことが求められている。
【0024】そして、電子写真装置の画像特性向上のた
めに電子写真装置内の光学露光装置、現像装置、転写装
置等の改良がなされた結果、電子写真用感光体において
も従来以上の画像特性の向上が求められるようになっ
た。
めに電子写真装置内の光学露光装置、現像装置、転写装
置等の改良がなされた結果、電子写真用感光体において
も従来以上の画像特性の向上が求められるようになっ
た。
【0025】このような状況下においては、前述した従
来技術により、上記課題についてある程度の膜厚、膜質
の均一化が可能になってはきたが、更なる画像品質の向
上に関しては未だ充分とはいえない。特にアモルファス
シリコン系感光体の更なる高画質化への課題として、更
に、均一な膜を得ることと共に、微小な画像欠陥の発生
を抑制することが挙げられる。そのためには、反応容器
内のガス流の流量および流速の均一化を図ることが必要
である。また、成膜中に反応容器の壁面に付着したポリ
シラン等が円筒状支持体上に飛散すると、堆積膜が異常
成長して、画像欠陥が発生してしまう。そのため、ポリ
シラン等の生成物が円筒状支持体へと飛散することを防
止しなければならない。
来技術により、上記課題についてある程度の膜厚、膜質
の均一化が可能になってはきたが、更なる画像品質の向
上に関しては未だ充分とはいえない。特にアモルファス
シリコン系感光体の更なる高画質化への課題として、更
に、均一な膜を得ることと共に、微小な画像欠陥の発生
を抑制することが挙げられる。そのためには、反応容器
内のガス流の流量および流速の均一化を図ることが必要
である。また、成膜中に反応容器の壁面に付着したポリ
シラン等が円筒状支持体上に飛散すると、堆積膜が異常
成長して、画像欠陥が発生してしまう。そのため、ポリ
シラン等の生成物が円筒状支持体へと飛散することを防
止しなければならない。
【0026】本発明の目的は、上述のごとき従来の堆積
膜形成装置における諸問題を克服して上述の要求を満た
す、電子写真用感光体に使用する堆積膜形成装置および
方法を提供することにある。
膜形成装置における諸問題を克服して上述の要求を満た
す、電子写真用感光体に使用する堆積膜形成装置および
方法を提供することにある。
【0027】すなわち、本発明の主たる目的は、反応容
器内のガス流を安定化することにより、膜厚および膜質
が均一な堆積膜を定常的に形成し、かつ、画像欠陥を激
減し得る堆積膜形成装置および方法を提供することにあ
る。
器内のガス流を安定化することにより、膜厚および膜質
が均一な堆積膜を定常的に形成し、かつ、画像欠陥を激
減し得る堆積膜形成装置および方法を提供することにあ
る。
【0028】本発明の他の目的は、形成される膜の諸物
性、成膜速度および再現性を向上させることで膜の生産
性を向上させ、量産化を行う場合にその歩留まりを飛躍
的に向上させることを可能にする堆積膜形成装置および
方法を提供することにある。
性、成膜速度および再現性を向上させることで膜の生産
性を向上させ、量産化を行う場合にその歩留まりを飛躍
的に向上させることを可能にする堆積膜形成装置および
方法を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の堆
積膜形成方法および装置における上述の問題を克服し、
本発明の目的を達成すべく鋭意研究を重ねたところ、原
料ガス導入管のガス放出孔を、2つのガス放出孔がガス
導入管の周方向に配列されてなる2方向放出用ガス放出
孔群と、3つのガス放出孔がガス導入管の周方向に配列
されてなる3方向放出用ガス放出孔群とをなすように配
置することにより、支持体上に堆積される堆積膜の膜質
および膜厚が均一化し、得られる電子写真用感光体に生
起する画像欠陥を減らすことができることを知得するに
至った。
積膜形成方法および装置における上述の問題を克服し、
本発明の目的を達成すべく鋭意研究を重ねたところ、原
料ガス導入管のガス放出孔を、2つのガス放出孔がガス
導入管の周方向に配列されてなる2方向放出用ガス放出
孔群と、3つのガス放出孔がガス導入管の周方向に配列
されてなる3方向放出用ガス放出孔群とをなすように配
置することにより、支持体上に堆積される堆積膜の膜質
および膜厚が均一化し、得られる電子写真用感光体に生
起する画像欠陥を減らすことができることを知得するに
至った。
【0030】原料ガス導入管のガス放出孔を、2つのガ
ス放出孔がガス導入管の周方向に配列されてなる2方向
放出用ガス放出孔群のみをなすように配置した場合に
は、装置構成や成膜条件によって、電子写真用感光体に
特性むらや欠陥を生じてしまう場合がある。これは、堆
積膜形成装置の下部から分配管を通じて複数の原料ガス
導入管に分配され、各原料ガス導入管から反応容器内に
導入される原料ガスが、装置構成や成膜条件によって
は、反応容器内で分布むらを生じ、その結果、電子写真
用感光体の特性にむらや欠陥を生じさせてしまうためで
あると推察される。
ス放出孔がガス導入管の周方向に配列されてなる2方向
放出用ガス放出孔群のみをなすように配置した場合に
は、装置構成や成膜条件によって、電子写真用感光体に
特性むらや欠陥を生じてしまう場合がある。これは、堆
積膜形成装置の下部から分配管を通じて複数の原料ガス
導入管に分配され、各原料ガス導入管から反応容器内に
導入される原料ガスが、装置構成や成膜条件によって
は、反応容器内で分布むらを生じ、その結果、電子写真
用感光体の特性にむらや欠陥を生じさせてしまうためで
あると推察される。
【0031】本発明は上記の知見に基づいてなされたも
のであり、本発明の堆積膜形成方法は、内部の反応空間
を真空気密状態に保持することが可能な円筒状反応容器
と、前記反応空間内に設置され、堆積膜が形成される円
筒状支持体を前記円筒状反応容器の中心軸と同心となる
位置に支持する円筒状支持体保持手段と、前記反応空間
内に前記堆積膜の原料ガスを導入する複数のガス放出孔
が形成されており、前記反応空間内における前記円筒状
支持体の周囲の前記中心軸を中心とする円軌道上に、前
記円筒状支持体に対して平行に設置された複数のガス導
入管と、前記原料ガスを励起させてグロー放電を発生さ
せる高周波エネルギーを前記反応空間内に導入する高周
波エネルギー導入手段とを有する堆積膜形成装置を用い
て、前記高周波エネルギーによって励起種化された前記
原料ガスの成分を前記円筒状支持体上に堆積させること
により前記円筒状支持体上に前記堆積膜を形成する堆積
膜形成方法において、前記ガス導入管に、2つの前記ガ
ス放出孔が前記ガス導入管の周方向に配列されてなる2
方向放出用ガス放出孔群と、3つの前記ガス放出孔が前
記ガス導入管の周方向に配列されてなる3方向放出用ガ
ス放出孔群とを成すように前記複数のガス放出孔を配置
することを特徴とする。
のであり、本発明の堆積膜形成方法は、内部の反応空間
を真空気密状態に保持することが可能な円筒状反応容器
と、前記反応空間内に設置され、堆積膜が形成される円
筒状支持体を前記円筒状反応容器の中心軸と同心となる
位置に支持する円筒状支持体保持手段と、前記反応空間
内に前記堆積膜の原料ガスを導入する複数のガス放出孔
が形成されており、前記反応空間内における前記円筒状
支持体の周囲の前記中心軸を中心とする円軌道上に、前
記円筒状支持体に対して平行に設置された複数のガス導
入管と、前記原料ガスを励起させてグロー放電を発生さ
せる高周波エネルギーを前記反応空間内に導入する高周
波エネルギー導入手段とを有する堆積膜形成装置を用い
て、前記高周波エネルギーによって励起種化された前記
原料ガスの成分を前記円筒状支持体上に堆積させること
により前記円筒状支持体上に前記堆積膜を形成する堆積
膜形成方法において、前記ガス導入管に、2つの前記ガ
ス放出孔が前記ガス導入管の周方向に配列されてなる2
方向放出用ガス放出孔群と、3つの前記ガス放出孔が前
記ガス導入管の周方向に配列されてなる3方向放出用ガ
ス放出孔群とを成すように前記複数のガス放出孔を配置
することを特徴とする。
【0032】これにより、ガス導入管から反応容器内に
原料ガスを適度な分布を持たせて導入し、反応容器内の
原料ガスの分布をほぼ均一にすることが可能になるの
で、支持体上に堆積される堆積膜の膜質および膜厚が均
一化し、得られる電子写真用感光体の特性むらや欠陥が
少なくなる。
原料ガスを適度な分布を持たせて導入し、反応容器内の
原料ガスの分布をほぼ均一にすることが可能になるの
で、支持体上に堆積される堆積膜の膜質および膜厚が均
一化し、得られる電子写真用感光体の特性むらや欠陥が
少なくなる。
【0033】さらに、前記2方向放出用ガス放出孔群に
関し、前記円筒状反応容器の中心から前記ガス導入管の
中心を通って延びる軸線に対する、前記ガス導入管の中
心から2つの前記ガス放出孔へそれぞれ向かう方向の各
角度をαとし、前記3方向放出用ガス放出孔群に関し、
3つの前記ガス放出孔のうちの中央の前記ガス放出孔
は、前記円筒状反応容器の中心から前記ガス導入管の中
心を通って延びる軸線が、前記ガス導入管の前記円筒状
反応容器の内壁に対向する側面と交わる位置に形成され
ており、該軸線に対する、前記ガス導入管の中心から他
の2つの前記ガス放出孔へそれぞれ向かう方向の各角度
をβとしたときに、前記各角度αの大きさを45°≦α
<90°の範囲とし、かつ、前記各角度βの大きさを4
5°≦β<90°の範囲とする構成としてもよい。
関し、前記円筒状反応容器の中心から前記ガス導入管の
中心を通って延びる軸線に対する、前記ガス導入管の中
心から2つの前記ガス放出孔へそれぞれ向かう方向の各
角度をαとし、前記3方向放出用ガス放出孔群に関し、
3つの前記ガス放出孔のうちの中央の前記ガス放出孔
は、前記円筒状反応容器の中心から前記ガス導入管の中
心を通って延びる軸線が、前記ガス導入管の前記円筒状
反応容器の内壁に対向する側面と交わる位置に形成され
ており、該軸線に対する、前記ガス導入管の中心から他
の2つの前記ガス放出孔へそれぞれ向かう方向の各角度
をβとしたときに、前記各角度αの大きさを45°≦α
<90°の範囲とし、かつ、前記各角度βの大きさを4
5°≦β<90°の範囲とする構成としてもよい。
【0034】反応容器とは独立して反応容器内に設置さ
れた原料ガス導入管を使用した場合においては、反応容
器の内壁に原料ガス導入管が設けられたものとは異な
り、ガス放出孔が反応容器の内壁面上に設けられていな
いため、壁面のポリシランを浮遊させることなくガス導
入を行うことが可能である。
れた原料ガス導入管を使用した場合においては、反応容
器の内壁に原料ガス導入管が設けられたものとは異な
り、ガス放出孔が反応容器の内壁面上に設けられていな
いため、壁面のポリシランを浮遊させることなくガス導
入を行うことが可能である。
【0035】ところが、上記の角度αおよび角度βの大
きさが上記の範囲より小さい場合には、ガスが反応容器
の壁面に対してより垂直に近い角度で吹き付けられるた
め、反応容器の壁面に付着したポリシランを浮遊させ、
そのため、得られる電子写真用感光体は欠陥が発生しや
すくなる。一方、上記の角度α,βの大きさが上記の範
囲より大きい場合には、ガスが円筒状支持体側に向かっ
て流れるために反応容器内のガスバランスに偏りが生
じ、そのために放電の偏りが生じて膜厚や電位の周方向
のむらが大きくなる。そのため、本発明のように上記の
角度α,βが45°≦β<90°の範囲となるようにす
ることにより、反応容器内のガスバランスに偏りを生じ
させずに、かつ、反応容器の壁面に付着したポリシラン
を浮遊させることなく、原料ガスを反応容器内に供給す
ることが可能になり、支持体上に形成される堆積膜の周
方向に各種むらや欠陥が生じることを防止することが可
能になる。
きさが上記の範囲より小さい場合には、ガスが反応容器
の壁面に対してより垂直に近い角度で吹き付けられるた
め、反応容器の壁面に付着したポリシランを浮遊させ、
そのため、得られる電子写真用感光体は欠陥が発生しや
すくなる。一方、上記の角度α,βの大きさが上記の範
囲より大きい場合には、ガスが円筒状支持体側に向かっ
て流れるために反応容器内のガスバランスに偏りが生
じ、そのために放電の偏りが生じて膜厚や電位の周方向
のむらが大きくなる。そのため、本発明のように上記の
角度α,βが45°≦β<90°の範囲となるようにす
ることにより、反応容器内のガスバランスに偏りを生じ
させずに、かつ、反応容器の壁面に付着したポリシラン
を浮遊させることなく、原料ガスを反応容器内に供給す
ることが可能になり、支持体上に形成される堆積膜の周
方向に各種むらや欠陥が生じることを防止することが可
能になる。
【0036】さらに、前記各角度αを前記軸線に対して
対称とし、かつ、前記各角度βを前記軸線に対して対称
とする構成としてもよく、あるいは、前記各角度αを前
記軸線に対して非対称とし、かつ、前記各角度βを前記
軸線に対して非対称とする構成としてもよい。
対称とし、かつ、前記各角度βを前記軸線に対して対称
とする構成としてもよく、あるいは、前記各角度αを前
記軸線に対して非対称とし、かつ、前記各角度βを前記
軸線に対して非対称とする構成としてもよい。
【0037】さらには、前記3方向放出用ガス放出孔群
を、前記ガス導入管における、前記円筒状支持体の上端
部および/または下端部に対向する位置の近傍に配置す
る構成とすることが好ましい。
を、前記ガス導入管における、前記円筒状支持体の上端
部および/または下端部に対向する位置の近傍に配置す
る構成とすることが好ましい。
【0038】また、本発明の堆積膜形成装置は、内部の
反応空間を真空気密状態に保持することが可能な円筒状
反応容器と、前記反応空間内に設置され、堆積膜が形成
される円筒状支持体を前記円筒状反応容器の中心軸と同
心となる位置に支持する円筒状支持体保持手段と、前記
反応空間内に前記堆積膜の原料ガスを導入する複数のガ
ス放出孔が形成されており、前記反応空間内における前
記円筒状支持体の周囲の前記中心軸を中心とする円軌道
上に、前記円筒状支持体に対して平行に設置された複数
のガス導入管と、前記原料ガスを励起させてグロー放電
を発生させる高周波エネルギーを前記反応空間内に導入
する高周波エネルギー導入手段とを有し、前記高周波エ
ネルギーによって励起種化された前記原料ガスの成分を
前記円筒状支持体上に堆積させることにより前記円筒状
支持体上に前記堆積膜を形成する堆積膜形成装置におい
て、前記ガス導入管に、2つの前記ガス放出孔が前記ガ
ス導入管の周方向に配列されてなる2方向放出用ガス放
出孔群と、3つの前記ガス放出孔が前記ガス導入管の周
方向に配列されてなる3方向放出用ガス放出孔群とを成
すように前記複数のガス放出孔が配置されていることを
特徴とする。
反応空間を真空気密状態に保持することが可能な円筒状
反応容器と、前記反応空間内に設置され、堆積膜が形成
される円筒状支持体を前記円筒状反応容器の中心軸と同
心となる位置に支持する円筒状支持体保持手段と、前記
反応空間内に前記堆積膜の原料ガスを導入する複数のガ
ス放出孔が形成されており、前記反応空間内における前
記円筒状支持体の周囲の前記中心軸を中心とする円軌道
上に、前記円筒状支持体に対して平行に設置された複数
のガス導入管と、前記原料ガスを励起させてグロー放電
を発生させる高周波エネルギーを前記反応空間内に導入
する高周波エネルギー導入手段とを有し、前記高周波エ
ネルギーによって励起種化された前記原料ガスの成分を
前記円筒状支持体上に堆積させることにより前記円筒状
支持体上に前記堆積膜を形成する堆積膜形成装置におい
て、前記ガス導入管に、2つの前記ガス放出孔が前記ガ
ス導入管の周方向に配列されてなる2方向放出用ガス放
出孔群と、3つの前記ガス放出孔が前記ガス導入管の周
方向に配列されてなる3方向放出用ガス放出孔群とを成
すように前記複数のガス放出孔が配置されていることを
特徴とする。
【0039】上記本発明の堆積膜形成装置によれば、ガ
ス導入管から反応容器内に原料ガスを適度な分布を持た
せて導入し、反応容器内の原料ガスの分布をほぼ均一に
することが可能になるので、支持体上に堆積される堆積
膜の膜質および膜厚を均一化し、得られる電子写真用感
光体の特性むらや欠陥を少なくすることができる。
ス導入管から反応容器内に原料ガスを適度な分布を持た
せて導入し、反応容器内の原料ガスの分布をほぼ均一に
することが可能になるので、支持体上に堆積される堆積
膜の膜質および膜厚を均一化し、得られる電子写真用感
光体の特性むらや欠陥を少なくすることができる。
【0040】さらに、前記2方向放出用ガス放出孔群に
関し、前記円筒状反応容器の中心から前記ガス導入管の
中心を通って延びる軸線に対する、前記ガス導入管の中
心から2つの前記ガス放出孔へそれぞれ向かう方向の各
角度をαとし、前記3方向放出用ガス放出孔群に関し、
3つの前記ガス放出孔のうちの中央の前記ガス放出孔
は、前記円筒状反応容器の中心から前記ガス導入管の中
心を通って延びる軸線が、前記ガス導入管の前記円筒状
反応容器の内壁に対向する側面と交わる位置に形成され
ており、該軸線に対する、前記ガス導入管の中心から他
の2つの前記ガス放出孔へそれぞれ向かう方向の各角度
をβとしたときに、前記各角度αの大きさが45°≦α
<90°の範囲となり、かつ、前記各角度βの大きさが
45°≦β<90°の範囲となるように構成することに
より、反応容器内のガスバランスに偏りを生じさせず
に、かつ、反応容器の壁面に付着したポリシランを浮遊
させることなく、原料ガスを反応容器内に供給すること
が可能になり、支持体上に形成される堆積膜の周方向に
各種むらや欠陥が生じることを防止することが可能にな
る。
関し、前記円筒状反応容器の中心から前記ガス導入管の
中心を通って延びる軸線に対する、前記ガス導入管の中
心から2つの前記ガス放出孔へそれぞれ向かう方向の各
角度をαとし、前記3方向放出用ガス放出孔群に関し、
3つの前記ガス放出孔のうちの中央の前記ガス放出孔
は、前記円筒状反応容器の中心から前記ガス導入管の中
心を通って延びる軸線が、前記ガス導入管の前記円筒状
反応容器の内壁に対向する側面と交わる位置に形成され
ており、該軸線に対する、前記ガス導入管の中心から他
の2つの前記ガス放出孔へそれぞれ向かう方向の各角度
をβとしたときに、前記各角度αの大きさが45°≦α
<90°の範囲となり、かつ、前記各角度βの大きさが
45°≦β<90°の範囲となるように構成することに
より、反応容器内のガスバランスに偏りを生じさせず
に、かつ、反応容器の壁面に付着したポリシランを浮遊
させることなく、原料ガスを反応容器内に供給すること
が可能になり、支持体上に形成される堆積膜の周方向に
各種むらや欠陥が生じることを防止することが可能にな
る。
【0041】さらに、前記各角度αが前記軸線に対して
対称となり、かつ、前記各角度βが前記軸線に対して対
称となるように構成されていてもよく、あるいは、前記
各角度αが前記軸線に対して非対称となり、かつ、前記
各角度βが前記軸線に対して非対称となるように構成さ
れていてもよい。
対称となり、かつ、前記各角度βが前記軸線に対して対
称となるように構成されていてもよく、あるいは、前記
各角度αが前記軸線に対して非対称となり、かつ、前記
各角度βが前記軸線に対して非対称となるように構成さ
れていてもよい。
【0042】さらには、前記3方向放出用ガス放出孔群
は、前記ガス導入管における、前記円筒状支持体の上端
部および/または下端部に対向する位置の近傍に配置さ
れている構成とすることが好ましい。
は、前記ガス導入管における、前記円筒状支持体の上端
部および/または下端部に対向する位置の近傍に配置さ
れている構成とすることが好ましい。
【0043】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
図面を参照して説明する。
【0044】図2は、本発明の堆積膜形成装置の一実施
形態における反応容器を示す断面図である。
形態における反応容器を示す断面図である。
【0045】円筒状反応容器101は、上壁、電極を兼
ねる円筒状の周囲壁および底壁によって内部の反応空間
が気密になるように構成されている。円筒状反応容器1
01の反応空間内には、支持体保持手段としての支持体
ホルダー(不図示)に保持されている円筒状支持体10
2が、円筒状反応容器101の中心軸と同心となるよう
に配設されている。この円筒状支持体102が、電極と
しての円筒状反応容器101に対する対向電極となる。
ねる円筒状の周囲壁および底壁によって内部の反応空間
が気密になるように構成されている。円筒状反応容器1
01の反応空間内には、支持体保持手段としての支持体
ホルダー(不図示)に保持されている円筒状支持体10
2が、円筒状反応容器101の中心軸と同心となるよう
に配設されている。この円筒状支持体102が、電極と
しての円筒状反応容器101に対する対向電極となる。
【0046】さらに、円筒状反応容器101内には、電
極としての円筒状反応容器101の周囲壁とその対向電
極としての円筒状支持体102との両電極間に、複数の
原料ガス導入管103が設けられている。これらの原料
ガス導入管103は、円筒状支持体102の周囲の、そ
の中心軸を中心とする円軌道上に、円筒状支持体102
と平行に配置されている。原料ガス導入管103の設置
本数は4〜12本とするのが好ましく、本実施形態では
8本の原料ガス導入管103を設けている。
極としての円筒状反応容器101の周囲壁とその対向電
極としての円筒状支持体102との両電極間に、複数の
原料ガス導入管103が設けられている。これらの原料
ガス導入管103は、円筒状支持体102の周囲の、そ
の中心軸を中心とする円軌道上に、円筒状支持体102
と平行に配置されている。原料ガス導入管103の設置
本数は4〜12本とするのが好ましく、本実施形態では
8本の原料ガス導入管103を設けている。
【0047】各ガス導入管103の側壁には、図3に示
すように、複数個の原料ガス放出孔104,106a,
106bが設けられている。原料ガス放出孔104は、
ガス導入管103の周方向に2つ配されて、「2方向放
出用ガス放出孔群」をなし、原料ガス放出孔106a,
106bは、ガス導入管103の周方向に3つ配され
て、「3方向放出用ガス放出孔群」をなしている。
すように、複数個の原料ガス放出孔104,106a,
106bが設けられている。原料ガス放出孔104は、
ガス導入管103の周方向に2つ配されて、「2方向放
出用ガス放出孔群」をなし、原料ガス放出孔106a,
106bは、ガス導入管103の周方向に3つ配され
て、「3方向放出用ガス放出孔群」をなしている。
【0048】図4は図2に示した円筒状反応容器におけ
るA領域を拡大して示す図であり、同図(a)はガス導
入管103の2方向放出用ガス放出孔群(原料ガス放出
孔104)を含む断面を示し、同図(b)はガス導入管
103の3方向放出用ガス放出孔群(原料ガス放出孔1
06a,106b)を含む断面を示している。
るA領域を拡大して示す図であり、同図(a)はガス導
入管103の2方向放出用ガス放出孔群(原料ガス放出
孔104)を含む断面を示し、同図(b)はガス導入管
103の3方向放出用ガス放出孔群(原料ガス放出孔1
06a,106b)を含む断面を示している。
【0049】図4(a)に示すように、ガス導入管10
3には、2つのガス放出孔104が、円筒状反応容器1
01の中心(円筒状支持体102の中心でもある)から
ガス導入管103の中心を通って延びる軸線Xに対す
る、ガス導入管103の中心から各ガス放出孔104へ
それぞれ向かう方向の各角度がαとなるように設けられ
ている。ガス導入管103の中心からガス放出孔104
を通って円筒状反応容器101へ向かって延びる方向
が、ガス吹出し方向105となる。本実施形態では、各
角度αが45°≦α<90°の範囲となるように構成さ
れている。
3には、2つのガス放出孔104が、円筒状反応容器1
01の中心(円筒状支持体102の中心でもある)から
ガス導入管103の中心を通って延びる軸線Xに対す
る、ガス導入管103の中心から各ガス放出孔104へ
それぞれ向かう方向の各角度がαとなるように設けられ
ている。ガス導入管103の中心からガス放出孔104
を通って円筒状反応容器101へ向かって延びる方向
が、ガス吹出し方向105となる。本実施形態では、各
角度αが45°≦α<90°の範囲となるように構成さ
れている。
【0050】また、図4(b)に示すように、ガス放出
孔106bは、ガス導入管103の側壁の、軸線Xが交
わる箇所に設けられている。したがって、ガス放出孔1
06bを通って円筒状反応容器101の内壁へ向かって
延びるガス吹出し方向108は、軸線Xに沿う方向とな
る。さらに、他の2つのガス放出孔106aが、円筒状
反応容器101の中心(円筒状支持体102の中心でも
ある)からガス導入管103の中心を通って延びる軸線
Xに対する、ガス導入管103の中心から各ガス放出孔
106aへそれぞれ向かう方向(ガス吹出し方向10
7)の各角度がβとなるように設けられている。本実施
形態では、各角度βが45°≦β<90°の範囲となる
ように構成されている。
孔106bは、ガス導入管103の側壁の、軸線Xが交
わる箇所に設けられている。したがって、ガス放出孔1
06bを通って円筒状反応容器101の内壁へ向かって
延びるガス吹出し方向108は、軸線Xに沿う方向とな
る。さらに、他の2つのガス放出孔106aが、円筒状
反応容器101の中心(円筒状支持体102の中心でも
ある)からガス導入管103の中心を通って延びる軸線
Xに対する、ガス導入管103の中心から各ガス放出孔
106aへそれぞれ向かう方向(ガス吹出し方向10
7)の各角度がβとなるように設けられている。本実施
形態では、各角度βが45°≦β<90°の範囲となる
ように構成されている。
【0051】上記の各角度α,βは、軸線Xに対して対
称でも、あるいは非対称でもよい。また、角度αと角度
βとは同じ角度であってもよく、あるいは、互いに違う
角度であってもよい。
称でも、あるいは非対称でもよい。また、角度αと角度
βとは同じ角度であってもよく、あるいは、互いに違う
角度であってもよい。
【0052】なお、本実施形態の堆積膜形成装置のその
他の構成は、図1に示した堆積膜形成装置と同様である
ので、詳しい説明は省略する。また、本実施形態の堆積
膜形成装置においても、図1に示した堆積膜形成装置に
よる堆積膜形成方法と同様の手順によって堆積膜が形成
される。
他の構成は、図1に示した堆積膜形成装置と同様である
ので、詳しい説明は省略する。また、本実施形態の堆積
膜形成装置においても、図1に示した堆積膜形成装置に
よる堆積膜形成方法と同様の手順によって堆積膜が形成
される。
【0053】本発明において使用される支持体の材料と
しては、導電性材料でも電気絶縁性材料であってもよ
い。支持体の導電性材料としては、Al、Cr、Mo、
Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe
等の金属およびこれらの合金、例えば、ステンレス鋼等
が挙げられる。また、ポリエステル、ポリエチレン、ポ
リカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等の合
成樹脂のフィルムまたはシート、ガラス、セラミック等
の電気絶縁性材料からなる支持体の、少なくとも光受容
層(堆積膜)を形成する側の表面を導電処理したものも
用いることができる。
しては、導電性材料でも電気絶縁性材料であってもよ
い。支持体の導電性材料としては、Al、Cr、Mo、
Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe
等の金属およびこれらの合金、例えば、ステンレス鋼等
が挙げられる。また、ポリエステル、ポリエチレン、ポ
リカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等の合
成樹脂のフィルムまたはシート、ガラス、セラミック等
の電気絶縁性材料からなる支持体の、少なくとも光受容
層(堆積膜)を形成する側の表面を導電処理したものも
用いることができる。
【0054】本発明において使用される支持体の形状は
平滑表面あるいは凹凸表面を有する円筒状または板状無
端ベルト状であることができ、その厚さは、所望通りの
電子写真用感光体を形成し得るように適宜決定するが、
電子写真用感光体としての可撓性が要求される場合に
は、支持体としての機能が充分発揮できる範囲内で可能
な限り薄くすることができる。しかしながら、支持体は
製造上および取り扱い上、機械的強度等の点から通常は
10μm以上とされる。
平滑表面あるいは凹凸表面を有する円筒状または板状無
端ベルト状であることができ、その厚さは、所望通りの
電子写真用感光体を形成し得るように適宜決定するが、
電子写真用感光体としての可撓性が要求される場合に
は、支持体としての機能が充分発揮できる範囲内で可能
な限り薄くすることができる。しかしながら、支持体は
製造上および取り扱い上、機械的強度等の点から通常は
10μm以上とされる。
【0055】特にレーザー光などの可干渉性光を用いて
像記録を行う場合には、可視画像において現われる、い
わゆる干渉縞模様による画像不良をより効果的に解消す
るために、支持体の表面に凹凸を設けてもよい。支持体
の表面の凹凸は、特開昭60−168156号公報、特
開昭60−178457号公報、特開昭60−2258
54号公報等に記載された公知の方法により作製するこ
とができる。
像記録を行う場合には、可視画像において現われる、い
わゆる干渉縞模様による画像不良をより効果的に解消す
るために、支持体の表面に凹凸を設けてもよい。支持体
の表面の凹凸は、特開昭60−168156号公報、特
開昭60−178457号公報、特開昭60−2258
54号公報等に記載された公知の方法により作製するこ
とができる。
【0056】また、レーザー光などの可干渉光を用いた
場合の干渉縞模様による画像不良をより効果的に解消す
る別の方法として、支持体の表面に複数の微小球を衝突
させることで形成される球状痕跡窪みからなる凹凸形状
を設けてもよい。この球状痕跡窪みの凹凸は、支持体の
表面が電子写真用感光体に要求される解像力よりも微少
である。支持体の表面に設けられる複数の球状痕跡窪み
による凹凸形状は、特開昭61−231561号公報に
記載された公知の方法により作製することができる。
場合の干渉縞模様による画像不良をより効果的に解消す
る別の方法として、支持体の表面に複数の微小球を衝突
させることで形成される球状痕跡窪みからなる凹凸形状
を設けてもよい。この球状痕跡窪みの凹凸は、支持体の
表面が電子写真用感光体に要求される解像力よりも微少
である。支持体の表面に設けられる複数の球状痕跡窪み
による凹凸形状は、特開昭61−231561号公報に
記載された公知の方法により作製することができる。
【0057】本発明の装置を用いて、グロー放電法によ
って堆積膜を形成するには、基本的にはシリコン原子
(Si)を供給し得るSi供給用の原料ガスと、水素原
子(H)を供給し得るH供給用の原料ガスおよび/また
はハロゲン原子(X)を供給し得るX供給用の原料ガス
を反応容器内に所望のガス状態で導入して、その反応容
器内にグロー放電を生起させ、あらかじめ所定の位置に
設置されてある所定の支持体上にa−Si:(H,X)
からなる層を形成すればよい。
って堆積膜を形成するには、基本的にはシリコン原子
(Si)を供給し得るSi供給用の原料ガスと、水素原
子(H)を供給し得るH供給用の原料ガスおよび/また
はハロゲン原子(X)を供給し得るX供給用の原料ガス
を反応容器内に所望のガス状態で導入して、その反応容
器内にグロー放電を生起させ、あらかじめ所定の位置に
設置されてある所定の支持体上にa−Si:(H,X)
からなる層を形成すればよい。
【0058】本発明において使用されるSi供給用の原
料ガスとなり得る物質としては、SiH4、Si2H6、
Si3H8、Si4H10等のガス状態のまたはガス化し得
る水素化珪素(シラン類)が有効に使用されるものとし
て挙げられ、更に層作成時の取り扱い易さ、Si供給効
率の良さ等の点で、SiH4、Si2H6が好ましいもの
として挙げられる。そして、形成される堆積膜中に水素
原子を構造的に導入し、水素原子の導入割合の制御を一
層容易になるように図り、本発明の目的を達成する膜特
性を得るために、これらのガスに更にH2および/また
はHeあるいは水素原子を含む珪素化合物のガスも所望
量混合して層形成することが必要である。また、各ガス
は、単独種のみでなく所定の混合比で複数種を混合した
ものであっても差し支えない。
料ガスとなり得る物質としては、SiH4、Si2H6、
Si3H8、Si4H10等のガス状態のまたはガス化し得
る水素化珪素(シラン類)が有効に使用されるものとし
て挙げられ、更に層作成時の取り扱い易さ、Si供給効
率の良さ等の点で、SiH4、Si2H6が好ましいもの
として挙げられる。そして、形成される堆積膜中に水素
原子を構造的に導入し、水素原子の導入割合の制御を一
層容易になるように図り、本発明の目的を達成する膜特
性を得るために、これらのガスに更にH2および/また
はHeあるいは水素原子を含む珪素化合物のガスも所望
量混合して層形成することが必要である。また、各ガス
は、単独種のみでなく所定の混合比で複数種を混合した
ものであっても差し支えない。
【0059】また、本発明において使用されるハロゲン
原子供給用の原料ガスとして有効なのは、例えば、ハロ
ゲンガス、ハロゲン化物、ハロゲンを含むハロゲン間化
合物、ハロゲンで置換されたシラン誘導体等のガス状の
またはガス化し得るハロゲン化合物が好ましく挙げられ
る。また、更には、シリコン原子とハロゲン原子とを構
成要素とするガス状の、またはガス化し得るハロゲン原
子を含む水素化珪素化合物も、有効なものとして挙げる
ことができる。本発明において好適に使用し得るハロゲ
ン化合物としては、具体的にはフッ素ガス(F2)、B
rF、CF、CF3、BrF3、BrF5、IF3、IF7
等のハロゲン間化合物を挙げることができる。ハロゲン
原子を含む珪素化合物、いわゆるハロゲン原子で置換さ
れたシラン誘導体としては、具体的には、例えば、Si
F4、Si2F6等のフッ化珪素が好ましいものとして挙
げることができる。
原子供給用の原料ガスとして有効なのは、例えば、ハロ
ゲンガス、ハロゲン化物、ハロゲンを含むハロゲン間化
合物、ハロゲンで置換されたシラン誘導体等のガス状の
またはガス化し得るハロゲン化合物が好ましく挙げられ
る。また、更には、シリコン原子とハロゲン原子とを構
成要素とするガス状の、またはガス化し得るハロゲン原
子を含む水素化珪素化合物も、有効なものとして挙げる
ことができる。本発明において好適に使用し得るハロゲ
ン化合物としては、具体的にはフッ素ガス(F2)、B
rF、CF、CF3、BrF3、BrF5、IF3、IF7
等のハロゲン間化合物を挙げることができる。ハロゲン
原子を含む珪素化合物、いわゆるハロゲン原子で置換さ
れたシラン誘導体としては、具体的には、例えば、Si
F4、Si2F6等のフッ化珪素が好ましいものとして挙
げることができる。
【0060】堆積膜中に含有される水素原子および/ま
たはハロゲン原子の量を制御するには、例えば円筒状基
体ホルダーの温度、水素原子および/またはハロゲン原
子を含有させるために使用される原料物質の、反応容器
内へ導入する量、放電電力等を制御すればよい。
たはハロゲン原子の量を制御するには、例えば円筒状基
体ホルダーの温度、水素原子および/またはハロゲン原
子を含有させるために使用される原料物質の、反応容器
内へ導入する量、放電電力等を制御すればよい。
【0061】本発明においては、堆積膜には必要に応じ
て伝導性を制御する原子を含有させることが好ましい。
伝導性を制御する原子は、堆積膜中に万遍なく均一に分
布した状態で含有されても良いし、あるいは層厚方向に
は不均一な分布状態で含有されている部分があってもよ
い。
て伝導性を制御する原子を含有させることが好ましい。
伝導性を制御する原子は、堆積膜中に万遍なく均一に分
布した状態で含有されても良いし、あるいは層厚方向に
は不均一な分布状態で含有されている部分があってもよ
い。
【0062】伝導性を制御する原子としては、半導体分
野における、いわゆる不純物を挙げることができ、p型
伝導特性を与える周期律表第IIIb族に属する原子(以
後「第IIIb族原子」と略記する)、またはn型伝導特
性を与える周期律表第Vb族に属する原子(以後「第V
b族原子」と略記する)を用いることができる。
野における、いわゆる不純物を挙げることができ、p型
伝導特性を与える周期律表第IIIb族に属する原子(以
後「第IIIb族原子」と略記する)、またはn型伝導特
性を与える周期律表第Vb族に属する原子(以後「第V
b族原子」と略記する)を用いることができる。
【0063】第IIIb族原子としては、具体的には、ホ
ウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(G
a)、インジウム(In)、タリウム(T)等があり、
特にB、Al、Gaが好適である。第Vb族原子として
は、具体的にはリン(P)、ヒ素(As)、アンチモン
(Sb)、ビスマス(Bi)等があり、特にP、Asが
好適である。
ウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(G
a)、インジウム(In)、タリウム(T)等があり、
特にB、Al、Gaが好適である。第Vb族原子として
は、具体的にはリン(P)、ヒ素(As)、アンチモン
(Sb)、ビスマス(Bi)等があり、特にP、Asが
好適である。
【0064】堆積膜に含有される伝導性を制御する原子
の含有量としては、好ましくは1×10-2〜1×104
原子ppm、より好ましくは5×10-2〜5×103原
子ppm、最適には1×10-1〜1×103原子ppm
とするのが望ましい。
の含有量としては、好ましくは1×10-2〜1×104
原子ppm、より好ましくは5×10-2〜5×103原
子ppm、最適には1×10-1〜1×103原子ppm
とするのが望ましい。
【0065】伝導性を制御する原子、例えば、第IIIb
族原子あるいは第Vb族原子を構造的に導入するには、
層形成の際に、第IIIb族原子導入用の原料物質あるい
は第Vb族原子導入用の原料物質を、ガス状態で反応容
器中に堆積膜を形成するための他のガスと共に導入して
やればよい。第IIIb族原子導入用の原料物質あるいは
第Vb族原子導入用の原料物質となり得るものとして
は、常温常圧でガス状の、または少なくとも層形成条件
下で容易にガス化し得るものが採用されるのが望まし
い。
族原子あるいは第Vb族原子を構造的に導入するには、
層形成の際に、第IIIb族原子導入用の原料物質あるい
は第Vb族原子導入用の原料物質を、ガス状態で反応容
器中に堆積膜を形成するための他のガスと共に導入して
やればよい。第IIIb族原子導入用の原料物質あるいは
第Vb族原子導入用の原料物質となり得るものとして
は、常温常圧でガス状の、または少なくとも層形成条件
下で容易にガス化し得るものが採用されるのが望まし
い。
【0066】そのような第IIIb族原子導入用の原料物
質として具体的には、ホウ素原子導入用としては、B2
H6、B4H10、B5H9、B5H11、B6H10、B6H12、
B6H1 4等の水素化ホウ素、BF3、BC3、BBr3等の
ハロゲン化ホウ素等が挙げられる。この他、AlC3、
GaC3、Ga(CH3)3、InC3、TC3等も挙げる
ことができる。
質として具体的には、ホウ素原子導入用としては、B2
H6、B4H10、B5H9、B5H11、B6H10、B6H12、
B6H1 4等の水素化ホウ素、BF3、BC3、BBr3等の
ハロゲン化ホウ素等が挙げられる。この他、AlC3、
GaC3、Ga(CH3)3、InC3、TC3等も挙げる
ことができる。
【0067】第Vb族原子導入用の原料物質として有効
に使用されるのは、AsH3、AsF3、AsC3、As
Br3、AsF5、SbH3、SbF3、SbF5、Sb
C3、SbC5、BiH3、BiC3、BiBr3等が、第
Vb族原子導入用の出発物質の有効なものとして挙げる
ことができる。
に使用されるのは、AsH3、AsF3、AsC3、As
Br3、AsF5、SbH3、SbF3、SbF5、Sb
C3、SbC5、BiH3、BiC3、BiBr3等が、第
Vb族原子導入用の出発物質の有効なものとして挙げる
ことができる。
【0068】また、これらの伝導性を制御する原子導入
用の原料物質を必要に応じてH2および/またはHeに
より希釈して使用してもよい。
用の原料物質を必要に応じてH2および/またはHeに
より希釈して使用してもよい。
【0069】本発明の目的を達成し、所望の膜特性を有
する堆積膜を形成するには、Si供給用の原料ガスと希
釈ガスとの混合比、反応容器内のガス圧、放電電力なら
びに支持体の温度を適宜設定することが必要である。
する堆積膜を形成するには、Si供給用の原料ガスと希
釈ガスとの混合比、反応容器内のガス圧、放電電力なら
びに支持体の温度を適宜設定することが必要である。
【0070】希釈ガスとして使用するH2および/また
はHeの流量は、層設計にしたがって適宜最適範囲が選
択されるが、Si供給用の原料ガスに対し、H2および
/またはHeを通常の場合1〜20倍、好ましくは3〜
15倍、最適には5〜10倍の範囲に制御することが望
ましい。
はHeの流量は、層設計にしたがって適宜最適範囲が選
択されるが、Si供給用の原料ガスに対し、H2および
/またはHeを通常の場合1〜20倍、好ましくは3〜
15倍、最適には5〜10倍の範囲に制御することが望
ましい。
【0071】反応容器内のガス圧も同様に層設計にした
がって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合1×1
0-2〜1000Pa、好ましくは5×10-2〜500P
a、最適には1×10-1〜150Paとするのが好まし
い。
がって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合1×1
0-2〜1000Pa、好ましくは5×10-2〜500P
a、最適には1×10-1〜150Paとするのが好まし
い。
【0072】放電電力もまた同様に層設計にしたがって
適宜最適範囲が選択されるが、Si供給用の原料ガスの
流量に対する放電電力を、通常の場合0.1〜7倍、好
ましくは0.5〜6倍、最適には0.7〜5倍の範囲に
設定することが望ましい。
適宜最適範囲が選択されるが、Si供給用の原料ガスの
流量に対する放電電力を、通常の場合0.1〜7倍、好
ましくは0.5〜6倍、最適には0.7〜5倍の範囲に
設定することが望ましい。
【0073】さらに、支持体の温度は、層設計にしたが
って適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合200〜
350℃とするのが望ましい。
って適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合200〜
350℃とするのが望ましい。
【0074】本発明においては、堆積膜を形成するため
の支持体温度、ガス圧の望ましい数値範囲として前記し
た範囲が挙げられるが、これらの条件は通常は独立的に
別々に決められるものではなく、所望の特性を有する電
子写真用感光体を形成すべく相互的かつ有機的関連性に
基づいて最適値を決めるのが望ましい。
の支持体温度、ガス圧の望ましい数値範囲として前記し
た範囲が挙げられるが、これらの条件は通常は独立的に
別々に決められるものではなく、所望の特性を有する電
子写真用感光体を形成すべく相互的かつ有機的関連性に
基づいて最適値を決めるのが望ましい。
【0075】
【実施例】以下、本発明の堆積膜形成装置および方法に
ついて、実施例を示して更に詳しく説明する。ただし、
本発明の範囲は、これらの実施例に限定されるものでは
ない。
ついて、実施例を示して更に詳しく説明する。ただし、
本発明の範囲は、これらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0076】<第1の実施例>図1に示した構成の堆積
膜形成装置により、長さ358mm、外径φ108mm
の鏡面加工を施したAl製シリンダーを2本直列に載置
してなる長さ1000mmの円筒状支持体を用い、その
円筒状支持体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面
層からなる光受容層を表1に示す作製条件で形成するこ
とで、電子写真用感光体を作製した。
膜形成装置により、長さ358mm、外径φ108mm
の鏡面加工を施したAl製シリンダーを2本直列に載置
してなる長さ1000mmの円筒状支持体を用い、その
円筒状支持体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面
層からなる光受容層を表1に示す作製条件で形成するこ
とで、電子写真用感光体を作製した。
【0077】
【表1】
【0078】本実施例では、図2に示すように8本の原
料ガス導入管103を配置し、円筒状反応容器101の
中心から各ガス導入管103の中心点を通って円筒状反
応容器101の内壁に向かう軸線Xに対するガス放出方
向105の各角度α(図4参照)、および、軸線Xに対
するガス放出方向107の各角度β(図5参照)を、そ
れぞれ軸線Xに対して左右対称に70°とした。各ガス
放出孔104,106a,106bの穴径はφ0.5m
mとした。
料ガス導入管103を配置し、円筒状反応容器101の
中心から各ガス導入管103の中心点を通って円筒状反
応容器101の内壁に向かう軸線Xに対するガス放出方
向105の各角度α(図4参照)、および、軸線Xに対
するガス放出方向107の各角度β(図5参照)を、そ
れぞれ軸線Xに対して左右対称に70°とした。各ガス
放出孔104,106a,106bの穴径はφ0.5m
mとした。
【0079】図5は、図2や図3に示した原料ガス導入
管の長手方向における、2方向放出用ガス放出孔群およ
び3方向放出用ガス放出孔群の具体的な配置分布の一例
を示す図である。
管の長手方向における、2方向放出用ガス放出孔群およ
び3方向放出用ガス放出孔群の具体的な配置分布の一例
を示す図である。
【0080】各原料ガス導入管103における3方向放
出用ガス放出孔群106a,106bの配置位置は上段
のAl製シリンダーの上端部に対向する位置から距離0
mmの位置、および、下段のAl製シリンダーの下端部
に対向する位置から距離0mmの位置とし、各原料ガス
導入管103の3方向放出用ガス放出孔群106a,1
06bが配置されている間の領域には、2方向放出用ガ
ス放出孔群104を配置した。各原料ガス導入管103
の長手方向には、2方向放出用ガス放出孔群を18組
(ガス放出孔104は総数36個)設け、3方向放出用
ガス放出孔群は2組(ガス放出孔106a,106bは
総数6個)設けた。
出用ガス放出孔群106a,106bの配置位置は上段
のAl製シリンダーの上端部に対向する位置から距離0
mmの位置、および、下段のAl製シリンダーの下端部
に対向する位置から距離0mmの位置とし、各原料ガス
導入管103の3方向放出用ガス放出孔群106a,1
06bが配置されている間の領域には、2方向放出用ガ
ス放出孔群104を配置した。各原料ガス導入管103
の長手方向には、2方向放出用ガス放出孔群を18組
(ガス放出孔104は総数36個)設け、3方向放出用
ガス放出孔群は2組(ガス放出孔106a,106bは
総数6個)設けた。
【0081】これに対し、比較例として、各原料ガス導
入管に2方向用のガス放出孔のみを設けた以外は本実施
例と同様の装置および条件で、電子写真用感光体を作製
した。
入管に2方向用のガス放出孔のみを設けた以外は本実施
例と同様の装置および条件で、電子写真用感光体を作製
した。
【0082】上記により作製した電子写真感光体(光受
容層)に対し、欠陥、母線方向膜厚むら、周方向膜厚む
ら、母線方向帯電位むら、周方向帯電位むら、および帯
電能について以下の評価方法により評価した。 −評価方法− 『欠陥』光学顕微鏡を用いて50倍の倍率で9cm2の
範囲で電子写真用感光体の表面を観察し、直径20μm
以上の欠陥を数え、比較例で得られた電子写真用感光体
について観察された直径20μm以上の欠陥の数を10
0として相対評価を行った。
容層)に対し、欠陥、母線方向膜厚むら、周方向膜厚む
ら、母線方向帯電位むら、周方向帯電位むら、および帯
電能について以下の評価方法により評価した。 −評価方法− 『欠陥』光学顕微鏡を用いて50倍の倍率で9cm2の
範囲で電子写真用感光体の表面を観察し、直径20μm
以上の欠陥を数え、比較例で得られた電子写真用感光体
について観察された直径20μm以上の欠陥の数を10
0として相対評価を行った。
【0083】『母線方向膜厚むら』電子写真用感光体の
母線方向に沿って、3cm間隔で測定された堆積膜の膜
厚の最大値と最小値との差を算出し、比較例で得られた
電子写真用感光体について測定された膜厚の最大値と最
小値との差を100として相対評価を行った。
母線方向に沿って、3cm間隔で測定された堆積膜の膜
厚の最大値と最小値との差を算出し、比較例で得られた
電子写真用感光体について測定された膜厚の最大値と最
小値との差を100として相対評価を行った。
【0084】『周方向膜厚むら』電子写真用感光体の中
央位置の周方向に沿って、原料ガス導入管に正対する位
置、および、互いに隣接する2つの原料ガス管の中間位
置に正対する位置の20個所の堆積膜の膜厚を測定し、
最大値と最小値との差を算出した。そして、比較例で得
られた電子写真用感光体について測定された膜厚の最大
値と最小値との差を100として相対評価を行った。
央位置の周方向に沿って、原料ガス導入管に正対する位
置、および、互いに隣接する2つの原料ガス管の中間位
置に正対する位置の20個所の堆積膜の膜厚を測定し、
最大値と最小値との差を算出した。そして、比較例で得
られた電子写真用感光体について測定された膜厚の最大
値と最小値との差を100として相対評価を行った。
【0085】『母線方向電位むら』電子写真装置(キヤ
ノン製NP6150をテスト用に改造したもの)に、作
製した電子写真用感光体をセットし、電子写真用感光体
の母線方向に沿って3cm間隔で測定された堆積膜の帯
電電位の最大値と最小値との差を算出した。そして、比
較例で得られた電子写真用感光体について測定された帯
電電位の最大値と最小値との差を100として相対評価
を行った。
ノン製NP6150をテスト用に改造したもの)に、作
製した電子写真用感光体をセットし、電子写真用感光体
の母線方向に沿って3cm間隔で測定された堆積膜の帯
電電位の最大値と最小値との差を算出した。そして、比
較例で得られた電子写真用感光体について測定された帯
電電位の最大値と最小値との差を100として相対評価
を行った。
【0086】『周方向電位むら』電子写真装置(キヤノ
ン製NP6150をテスト用に改造したもの)に、作製
した電子写真用感光体をセットし、電子写真用感光体の
中央位置の周方向に沿って、原料ガス導入管に正対する
位置、および、互いに隣接する2つの原料ガス導入管の
中間位置に正対する位置の堆積膜の帯電電位を測定し、
最大値と最小値との差を算出した。そして、比較例で得
られた電子写真用感光体について測定された帯電電位の
最大値と最小値との差を100として相対評価を行っ
た。
ン製NP6150をテスト用に改造したもの)に、作製
した電子写真用感光体をセットし、電子写真用感光体の
中央位置の周方向に沿って、原料ガス導入管に正対する
位置、および、互いに隣接する2つの原料ガス導入管の
中間位置に正対する位置の堆積膜の帯電電位を測定し、
最大値と最小値との差を算出した。そして、比較例で得
られた電子写真用感光体について測定された帯電電位の
最大値と最小値との差を100として相対評価を行っ
た。
【0087】『帯電能』電子写真装置(キヤノン製NP
6150をテスト用に改造したもの)に電子写真用感光
体をセットし、電子写真用感光体の中央位置の周方向に
沿って、帯電電位を測定した。そして、比較例で得られ
た電子写真用感光体について測定された帯電能を100
として相対評価を行った。なお、この評価に際して使用
したキヤノン製NP6150の露光系には、前露光が波
長700nmのLED、像露光が波長680nmの半導
体レーザーを使用した。
6150をテスト用に改造したもの)に電子写真用感光
体をセットし、電子写真用感光体の中央位置の周方向に
沿って、帯電電位を測定した。そして、比較例で得られ
た電子写真用感光体について測定された帯電能を100
として相対評価を行った。なお、この評価に際して使用
したキヤノン製NP6150の露光系には、前露光が波
長700nmのLED、像露光が波長680nmの半導
体レーザーを使用した。
【0088】表2に、作製した電子写真感光体(光受容
層)に対し、上記の評価方法で欠陥、母線方向膜厚む
ら、周方向膜厚むら、母線方向帯電位むら、周方向帯電
位むら、および帯電能について評価した結果を示す。
層)に対し、上記の評価方法で欠陥、母線方向膜厚む
ら、周方向膜厚むら、母線方向帯電位むら、周方向帯電
位むら、および帯電能について評価した結果を示す。
【0089】
【表2】
【0090】表2からわかるように、2方向用ガス放出
孔104に加えて3方向用ガス放出孔106a,106
bを備えることで、欠陥、母線方向膜厚むら、周方向膜
厚むら、母線方向帯電位むら、周方向帯電位むら、およ
び帯電能について良好な結果が得られた。
孔104に加えて3方向用ガス放出孔106a,106
bを備えることで、欠陥、母線方向膜厚むら、周方向膜
厚むら、母線方向帯電位むら、周方向帯電位むら、およ
び帯電能について良好な結果が得られた。
【0091】<第2の実施例>図1に示した構成の堆積
膜形成装置により、長さ358mm、外径φ108mm
の鏡面加工を施したAl製シリンダーを2本直列に載置
してなる長さ1000mmの円筒状支持体を用い、その
円筒状支持体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面
層からなる光受容層を第1の実施例と同様の作製条件で
形成することで、電子写真用感光体を作製した。
膜形成装置により、長さ358mm、外径φ108mm
の鏡面加工を施したAl製シリンダーを2本直列に載置
してなる長さ1000mmの円筒状支持体を用い、その
円筒状支持体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面
層からなる光受容層を第1の実施例と同様の作製条件で
形成することで、電子写真用感光体を作製した。
【0092】本実施例では、図2に示すように8本の原
料ガス導入管103を配置し、軸線Xに対するガス放出
方向105の各角度α(図4参照)を左右対称に10°
から90°の範囲で変化させ、軸線Xに対するガス放出
方向107の各角度β(図5参照)を左右対称に70°
とした。各ガス放出孔104,106a,106bの穴
径はφ0.5mmとした。
料ガス導入管103を配置し、軸線Xに対するガス放出
方向105の各角度α(図4参照)を左右対称に10°
から90°の範囲で変化させ、軸線Xに対するガス放出
方向107の各角度β(図5参照)を左右対称に70°
とした。各ガス放出孔104,106a,106bの穴
径はφ0.5mmとした。
【0093】各原料ガス導入管103における3方向放
出用ガス放出孔群106a,106bの配置位置は上段
のAl製シリンダーの上端部に対向する位置から距離0
mmの位置、および、下段のAl製シリンダーの下端部
に対向する位置から距離0mmの位置とし、各原料ガス
導入管103の3方向放出用ガス放出孔群106a,1
06bが配置されている間の領域には、2方向放出用ガ
ス放出孔群104を配置した。各原料ガス導入管103
の長手方向には、2方向放出用ガス放出孔群104を1
8組(ガス放出孔104は総数36個)設け、3方向放
出用ガス放出孔群106a,106bは2組(ガス放出
孔106a,106bは総数6個)設けた。
出用ガス放出孔群106a,106bの配置位置は上段
のAl製シリンダーの上端部に対向する位置から距離0
mmの位置、および、下段のAl製シリンダーの下端部
に対向する位置から距離0mmの位置とし、各原料ガス
導入管103の3方向放出用ガス放出孔群106a,1
06bが配置されている間の領域には、2方向放出用ガ
ス放出孔群104を配置した。各原料ガス導入管103
の長手方向には、2方向放出用ガス放出孔群104を1
8組(ガス放出孔104は総数36個)設け、3方向放
出用ガス放出孔群106a,106bは2組(ガス放出
孔106a,106bは総数6個)設けた。
【0094】上記により作製した電子写真感光体(光受
容層)に対し、欠陥、周方向膜厚むら、周方向電位む
ら、および帯電能について以下の評価方法により評価し
た。 −評価方法− 『欠陥』光学顕微鏡を用いて50倍の倍率で9cm2の
範囲で電子写真用感光体の表面を観察し、欠陥数を数え
て、以下の4段階評価を行った。
容層)に対し、欠陥、周方向膜厚むら、周方向電位む
ら、および帯電能について以下の評価方法により評価し
た。 −評価方法− 『欠陥』光学顕微鏡を用いて50倍の倍率で9cm2の
範囲で電子写真用感光体の表面を観察し、欠陥数を数え
て、以下の4段階評価を行った。
【0095】 ◎・・・直径20μm以上の欠陥が20個未満 ○・・・直径20μm以上の欠陥が20個以上 △・・・画像欠陥の原因となる直径60μm以上の欠陥
を数個認られた ×・・・直径50μm以上の欠陥が多数観察された 『周方向膜厚むら』電子写真用感光体の中央位置の周方
向に沿って、原料ガス導入管に正対する位置、および、
互いに隣接する2つの原料ガス管の中間位置に正対する
位置の堆積膜の膜厚(計20個所)を測定し、以下の4
段階評価を行った。
を数個認られた ×・・・直径50μm以上の欠陥が多数観察された 『周方向膜厚むら』電子写真用感光体の中央位置の周方
向に沿って、原料ガス導入管に正対する位置、および、
互いに隣接する2つの原料ガス管の中間位置に正対する
位置の堆積膜の膜厚(計20個所)を測定し、以下の4
段階評価を行った。
【0096】 ◎・・・膜厚の最大値と最小値との差が平均値の3%以
内 ○・・・膜厚の最大値と最小値との差が平均値の5%以
内 △・・・膜厚の最大値と最小値との差が平均値の10%
以内 ×・・・膜厚の最大値と最小値との差が平均値の10%
を超える 『周方向電位むら』電子写真装置(キヤノン製NP61
50をテスト用に改造したもの)に、作製した電子写真
用感光体をセットし、電子写真用感光体の中間位置の周
方向に沿って、原料ガス導入管に正対する位置、およ
び、互いに隣接する2つの原料ガス導入の中間位置に正
対する位置の帯電電位を測定し、以下の4段階評価を行
った。
内 ○・・・膜厚の最大値と最小値との差が平均値の5%以
内 △・・・膜厚の最大値と最小値との差が平均値の10%
以内 ×・・・膜厚の最大値と最小値との差が平均値の10%
を超える 『周方向電位むら』電子写真装置(キヤノン製NP61
50をテスト用に改造したもの)に、作製した電子写真
用感光体をセットし、電子写真用感光体の中間位置の周
方向に沿って、原料ガス導入管に正対する位置、およ
び、互いに隣接する2つの原料ガス導入の中間位置に正
対する位置の帯電電位を測定し、以下の4段階評価を行
った。
【0097】 ◎・・・帯電電位の最大値と最小値との差が平均値の3
%以内 ○・・・帯電電位の最大値と最小値との差が平均値の5
%以内 △・・・帯電電位の最大値と最小値との差が平均億の1
0%以内 ×・・・帯電電位の最大値と最小値との差が平均値の1
0%を超える 『帯電能』電子写真装置(キヤノン製NP6150をテ
スト用に改造したもの)に電子写真用感光体をセット
し、電子写真用感光体の中央位置の周方向に沿って、帯
電電位を測定した。測定結果は、ガス放出角度α,βが
70°の場合に得られた電子写真用感光体について測定
された帯電能を100として、他の電子写真用感光体の
帯電能について、95未満の場合を△、95以上100
未満の場合を○、100以上の場合を◎とする基準で評
価を行った。なお、上記評価に際して使用したキヤノン
製NP6150の露光系には、前露光に波長700nm
のLED、像露光に波長680nmの半導体レーザーを
使用した。
%以内 ○・・・帯電電位の最大値と最小値との差が平均値の5
%以内 △・・・帯電電位の最大値と最小値との差が平均億の1
0%以内 ×・・・帯電電位の最大値と最小値との差が平均値の1
0%を超える 『帯電能』電子写真装置(キヤノン製NP6150をテ
スト用に改造したもの)に電子写真用感光体をセット
し、電子写真用感光体の中央位置の周方向に沿って、帯
電電位を測定した。測定結果は、ガス放出角度α,βが
70°の場合に得られた電子写真用感光体について測定
された帯電能を100として、他の電子写真用感光体の
帯電能について、95未満の場合を△、95以上100
未満の場合を○、100以上の場合を◎とする基準で評
価を行った。なお、上記評価に際して使用したキヤノン
製NP6150の露光系には、前露光に波長700nm
のLED、像露光に波長680nmの半導体レーザーを
使用した。
【0098】表3に、作製した電子写真感光体(光受容
層)に対し、上記の評価方法で欠陥、周方向膜厚むら、
周方向帯電位むら、および帯電能について評価した結果
を示す。
層)に対し、上記の評価方法で欠陥、周方向膜厚むら、
周方向帯電位むら、および帯電能について評価した結果
を示す。
【0099】
【表3】
【0100】表3からわかるように、原料ガス導入管に
設けた2方向放出用ガス放出孔の軸線Xに対する各角度
αが45°≦α<90°の範囲を満たすとき周方向電位
むらが良好であり、さらには各角度αが70°≦α≦8
5°の範囲を満たすときに特に良好な結果が得られた。
設けた2方向放出用ガス放出孔の軸線Xに対する各角度
αが45°≦α<90°の範囲を満たすとき周方向電位
むらが良好であり、さらには各角度αが70°≦α≦8
5°の範囲を満たすときに特に良好な結果が得られた。
【0101】<第3の実施例>図1に示した構成の堆積
膜形成装置により、長さ358mm、外径φ108mm
の鏡面加工を施したAl製シリンダーを2本直列に載置
してなる長さ1000mmの円筒状支持体を用い、その
円筒状支持体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面
層からなる光受容層を第1の実施例と同様の作製条件で
形成することで、電子写真用感光体を作製した。
膜形成装置により、長さ358mm、外径φ108mm
の鏡面加工を施したAl製シリンダーを2本直列に載置
してなる長さ1000mmの円筒状支持体を用い、その
円筒状支持体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面
層からなる光受容層を第1の実施例と同様の作製条件で
形成することで、電子写真用感光体を作製した。
【0102】本実施例では、図2に示すように8本の原
料ガス導入管103を配置し、軸線Xに対する3方向用
ガス放出方向107の角度β(図5参照)を左右対称に
10°から90°の範囲で変化させ、軸線Xに対する2
方向用ガス放出方向105の角度α(図4参照)を左右
対称に70°とした。各ガス放出孔104,106a,
106bの穴径はφ0.6mmとした。
料ガス導入管103を配置し、軸線Xに対する3方向用
ガス放出方向107の角度β(図5参照)を左右対称に
10°から90°の範囲で変化させ、軸線Xに対する2
方向用ガス放出方向105の角度α(図4参照)を左右
対称に70°とした。各ガス放出孔104,106a,
106bの穴径はφ0.6mmとした。
【0103】各原料ガス導入管103における3方向放
出用ガス放出孔群106a,106bの配置位置は、上
段のAl製シリンダーの上端部に対向する位置から距離
0mmの位置、および、下段のAl製シリンダーの下端
部に対向する位置から距離0mmの位置とし、各原料ガ
ス導入管103の3方向放出用ガス放出孔群106a,
106bが配置されている間の領域には2方向放出用ガ
ス放出孔群104を配置した。各原料ガス導入管103
の長手方向には、2方向用ガス放出孔群を18組(ガス
放出孔104は総数36個)設け、3方向用ガス放出孔
群は2組(ガス放出孔106a,106bは総数6個)
設けた。
出用ガス放出孔群106a,106bの配置位置は、上
段のAl製シリンダーの上端部に対向する位置から距離
0mmの位置、および、下段のAl製シリンダーの下端
部に対向する位置から距離0mmの位置とし、各原料ガ
ス導入管103の3方向放出用ガス放出孔群106a,
106bが配置されている間の領域には2方向放出用ガ
ス放出孔群104を配置した。各原料ガス導入管103
の長手方向には、2方向用ガス放出孔群を18組(ガス
放出孔104は総数36個)設け、3方向用ガス放出孔
群は2組(ガス放出孔106a,106bは総数6個)
設けた。
【0104】上記により作製した電子写真感光体(光受
容層)に対し、欠陥、周方向膜厚むら、周方向電位む
ら、および帯電能について、第2の実施例と同様の評価
方法により評価した。表4に、その評価結果を示す。
容層)に対し、欠陥、周方向膜厚むら、周方向電位む
ら、および帯電能について、第2の実施例と同様の評価
方法により評価した。表4に、その評価結果を示す。
【0105】
【表4】
【0106】表4からわかるように、原料ガス導入管に
設けた3方向放出用ガス放出孔の軸線Xに対する各角度
βが45°≦β<90°の範囲を満たすとき周方向電位
むらが良好であり、さらには各角度βが70°≦β≦8
5°の範囲を満たすときに特に良好な結果が得られた。
設けた3方向放出用ガス放出孔の軸線Xに対する各角度
βが45°≦β<90°の範囲を満たすとき周方向電位
むらが良好であり、さらには各角度βが70°≦β≦8
5°の範囲を満たすときに特に良好な結果が得られた。
【0107】<第4の実施例>図1に示した構成の堆積
膜形成装置により、長さ358mm、外径φ108mm
の鏡面加工を施したAl製シリンダーを2本直列に載置
してなる長さ1000mmの円筒状支持体を用い、その
円筒状支持体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面
層からなる光受容層を第1の実施例と同様の作製条件で
形成することで、電子写真用感光体を作製した。
膜形成装置により、長さ358mm、外径φ108mm
の鏡面加工を施したAl製シリンダーを2本直列に載置
してなる長さ1000mmの円筒状支持体を用い、その
円筒状支持体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面
層からなる光受容層を第1の実施例と同様の作製条件で
形成することで、電子写真用感光体を作製した。
【0108】本実施例では、図2に示すように8本の原
料ガス導入管103を配置し、軸線Xに対する2方向の
ガス放出方向105の各角度α(図4参照)および軸線
Xに対する3方向のガス放出方向107の各角度β(図
5参照)を、それぞれ左右対称に70°とした。各ガス
放出孔104,106a,106bの穴径はφ0.5m
mとした。
料ガス導入管103を配置し、軸線Xに対する2方向の
ガス放出方向105の各角度α(図4参照)および軸線
Xに対する3方向のガス放出方向107の各角度β(図
5参照)を、それぞれ左右対称に70°とした。各ガス
放出孔104,106a,106bの穴径はφ0.5m
mとした。
【0109】各原料ガス導入管103における3方向放
出用ガス放出孔群106a,106bの設置位置は、
上段のAl製シリンダーの上端部に対向する位置の近傍
および下段のAl製シリンダーの下端部に対向する位置
の近傍、上段のAl製シリンダーの上端部に対向する
位置の近傍のみ、下段のAl製シリンダーの下端部に
対向する位置の近傍のみ、の3通りを実施した。
出用ガス放出孔群106a,106bの設置位置は、
上段のAl製シリンダーの上端部に対向する位置の近傍
および下段のAl製シリンダーの下端部に対向する位置
の近傍、上段のAl製シリンダーの上端部に対向する
位置の近傍のみ、下段のAl製シリンダーの下端部に
対向する位置の近傍のみ、の3通りを実施した。
【0110】さらに、各原料ガス導入管103の長手方
向には、2方向放出用ガス放出孔群104を、3方向放
出用ガス放出孔群106a,106bの配置位置が上
段のAl製シリンダーの上端部に対向する位置の近傍お
よび下段のAl製シリンダーの下端部に対向する位置の
近傍の場合には20組(ガス放出孔104は総計40
個)設け、上段のAl製シリンダーの上端部に対向す
る位置の近傍のみの場合、あるいは下段のAl製シリ
ンダーの下端部に対向する位置の近傍のみの場合には2
1組(ガス放出孔104は総計42個)設けた。
向には、2方向放出用ガス放出孔群104を、3方向放
出用ガス放出孔群106a,106bの配置位置が上
段のAl製シリンダーの上端部に対向する位置の近傍お
よび下段のAl製シリンダーの下端部に対向する位置の
近傍の場合には20組(ガス放出孔104は総計40
個)設け、上段のAl製シリンダーの上端部に対向す
る位置の近傍のみの場合、あるいは下段のAl製シリ
ンダーの下端部に対向する位置の近傍のみの場合には2
1組(ガス放出孔104は総計42個)設けた。
【0111】上記により作製した電子写真感光体(光受
容層)に対し、欠陥、母線方向膜厚むら、周方向膜厚む
ら、母線方向電位むら、周方向電位むら、および帯電能
について、第2の実施例と同様の評価方法により評価し
た。表5に3方向放出用ガス放出孔群106a,106
bの配置位置が上段のAl製シリンダーの上端部に対
向する位置の近傍および下段のAl製シリンダーの下端
部に対向する位置の近傍の場合の評価結果を示し、表6
に上段のAl製シリンダーの上端部に対向する位置の
近傍のみの場合の評価結果を示し、表7に下段のAl
製シリンダーの下端部に対向する位置の近傍のみの場合
の評価結果を示す。
容層)に対し、欠陥、母線方向膜厚むら、周方向膜厚む
ら、母線方向電位むら、周方向電位むら、および帯電能
について、第2の実施例と同様の評価方法により評価し
た。表5に3方向放出用ガス放出孔群106a,106
bの配置位置が上段のAl製シリンダーの上端部に対
向する位置の近傍および下段のAl製シリンダーの下端
部に対向する位置の近傍の場合の評価結果を示し、表6
に上段のAl製シリンダーの上端部に対向する位置の
近傍のみの場合の評価結果を示し、表7に下段のAl
製シリンダーの下端部に対向する位置の近傍のみの場合
の評価結果を示す。
【0112】
【表5】
【0113】
【表6】
【0114】
【表7】
【0115】なお、表5〜表7において、3方向放出用
ガス放出孔群の位置(※1)は、+の場合は原料ガス導
入管の基準位置(原料ガス導入管の、上段のAl製シリ
ンダー上端部に対向する位置、あるいは、下段のAl製
シリンダー下端部も対向する位置)からの上側方向への
距離、−の場合は原料ガス導入管の基準位置からの下側
方向への距離を示す。
ガス放出孔群の位置(※1)は、+の場合は原料ガス導
入管の基準位置(原料ガス導入管の、上段のAl製シリ
ンダー上端部に対向する位置、あるいは、下段のAl製
シリンダー下端部も対向する位置)からの上側方向への
距離、−の場合は原料ガス導入管の基準位置からの下側
方向への距離を示す。
【0116】表5からわかるように、3方向放出用ガス
放出孔群を、原料ガス導入管における、上段のAl製シ
リンダーの上端部に対向する位置の近傍、および、下段
のAl製シリンダーの下端部に対向する位置の近傍の両
方に設置した場合は、原料ガス導入管に設けた3方向放
出用ガス放出孔群の位置が上段のAl製シリンダー上端
部に対向する位置から+100mm〜−60mmの範囲
を満たし、下段のAl製シリンダー下端部に対向する位
置から+100mm〜−60mmの範囲を満たすときに
良好な結果が得られた。
放出孔群を、原料ガス導入管における、上段のAl製シ
リンダーの上端部に対向する位置の近傍、および、下段
のAl製シリンダーの下端部に対向する位置の近傍の両
方に設置した場合は、原料ガス導入管に設けた3方向放
出用ガス放出孔群の位置が上段のAl製シリンダー上端
部に対向する位置から+100mm〜−60mmの範囲
を満たし、下段のAl製シリンダー下端部に対向する位
置から+100mm〜−60mmの範囲を満たすときに
良好な結果が得られた。
【0117】また、表6からわかるように、3方向放出
用ガス放出孔群を原料ガス導入管における上段のAl製
シリンダーの上端部に対向する位置の近傍のみに設置し
た場合は、原料ガス導入管に設けた3方向放出用ガス放
出孔群の位置が上段のAl製シリンダー上端部に対向す
る位置から+100mm〜−60mmの範囲を満たすと
きに良好な結果が得られた。
用ガス放出孔群を原料ガス導入管における上段のAl製
シリンダーの上端部に対向する位置の近傍のみに設置し
た場合は、原料ガス導入管に設けた3方向放出用ガス放
出孔群の位置が上段のAl製シリンダー上端部に対向す
る位置から+100mm〜−60mmの範囲を満たすと
きに良好な結果が得られた。
【0118】また、表7からわかるように、3方向放出
用ガス放出孔群を原料ガス導入管における下段のAl製
シリンダーの下端部に対向する位置の近傍のみに設置し
た場合は、原料ガス導入管に設けた3方向放出用ガス放
出孔群の位置が下段のAlシリンダーの下端部に対向す
る位置から+60mm〜−40mmの範囲を満たすとき
に良好な結果が得られた。
用ガス放出孔群を原料ガス導入管における下段のAl製
シリンダーの下端部に対向する位置の近傍のみに設置し
た場合は、原料ガス導入管に設けた3方向放出用ガス放
出孔群の位置が下段のAlシリンダーの下端部に対向す
る位置から+60mm〜−40mmの範囲を満たすとき
に良好な結果が得られた。
【0119】<第5の実施例>図1に示した構成の堆積
膜形成装置により、長さ358mm、外径φ108mm
の鏡面加工を施したAl製シリンダーを2本直列に載置
してなる長さ1000mmの円筒状支持体を用い、その
円筒状支持体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面
層からなる光受容層を第1の実施例と同様の作製条件で
形成することで、電子写真用感光体を作製した。
膜形成装置により、長さ358mm、外径φ108mm
の鏡面加工を施したAl製シリンダーを2本直列に載置
してなる長さ1000mmの円筒状支持体を用い、その
円筒状支持体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面
層からなる光受容層を第1の実施例と同様の作製条件で
形成することで、電子写真用感光体を作製した。
【0120】本実施例では、図2に示すように8本の原
料ガス導入管103を配置し、軸線Xに対する2方向の
ガス放出方向105の各角度α(図4参照)および軸線
Xに対する3方向のガス放出方向107の各角度β(図
5参照)を、それぞれ左右対称に70°とした。各ガス
放出孔104,106a,106bの穴径はφ0.5m
mとした。
料ガス導入管103を配置し、軸線Xに対する2方向の
ガス放出方向105の各角度α(図4参照)および軸線
Xに対する3方向のガス放出方向107の各角度β(図
5参照)を、それぞれ左右対称に70°とした。各ガス
放出孔104,106a,106bの穴径はφ0.5m
mとした。
【0121】3方向放出用ガス放出孔群106a,10
6bは、表8に示すように、原料ガス導入管における上
段のAl製シリンダー上端部に対向する位置の近傍と、
下段のAl製シリンダー下端部も対向する位置の近傍と
に複数配置した。各原料ガス導入管103の3方向放出
用ガス放出孔群106a,106bが配置されている間
の領域には2方向放出用ガス放出孔群104を設置し
た。
6bは、表8に示すように、原料ガス導入管における上
段のAl製シリンダー上端部に対向する位置の近傍と、
下段のAl製シリンダー下端部も対向する位置の近傍と
に複数配置した。各原料ガス導入管103の3方向放出
用ガス放出孔群106a,106bが配置されている間
の領域には2方向放出用ガス放出孔群104を設置し
た。
【0122】上記により作製した電子写真感光体(光受
容層)に対し、欠陥、母線方向膜厚むら、周方向膜厚む
ら、母線方向電位むら、周方向電位むら、および帯電能
について、第2の実施例と同様の評価方法により評価し
た。その評価結果を表8に示す。
容層)に対し、欠陥、母線方向膜厚むら、周方向膜厚む
ら、母線方向電位むら、周方向電位むら、および帯電能
について、第2の実施例と同様の評価方法により評価し
た。その評価結果を表8に示す。
【0123】
【表8】
【0124】なお、表8において、3方向放出用ガス放
出孔群の位置(※2)は、+の場合は原料ガス導入管の
基準位置(原料ガス導入管の、上段のAl製シリンダー
上端部に対向する位置、あるいは、下段のAl製シリン
ダー下端部も対向する位置)からの上側方向への距離、
−の場合は原料ガス導入管の基準位置からの下側方向へ
の距離を示す。
出孔群の位置(※2)は、+の場合は原料ガス導入管の
基準位置(原料ガス導入管の、上段のAl製シリンダー
上端部に対向する位置、あるいは、下段のAl製シリン
ダー下端部も対向する位置)からの上側方向への距離、
−の場合は原料ガス導入管の基準位置からの下側方向へ
の距離を示す。
【0125】表8からわかるように、原料ガス導入管に
おける、上段のAl製シリンダー上端部に対向する位置
の近傍と、下段のAl製シリンダー下端部に対向する位
置の近傍とに3方向放出用ガス放出孔群を複数設けた場
合でも、良好な結果が得られた。
おける、上段のAl製シリンダー上端部に対向する位置
の近傍と、下段のAl製シリンダー下端部に対向する位
置の近傍とに3方向放出用ガス放出孔群を複数設けた場
合でも、良好な結果が得られた。
【0126】<第6の実施例>図1に示した構成の堆積
膜形成装置により、長さ358mm、外径φ80mmの
鏡面加工を施したAl製シリンダーを2本直列に載置し
てなる長さ1000mmの円筒状支持体を用い、その円
筒状支持体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層
からなる光受容層を表9に示す作製条件で形成すること
で、電子写真用感光体を作製した。
膜形成装置により、長さ358mm、外径φ80mmの
鏡面加工を施したAl製シリンダーを2本直列に載置し
てなる長さ1000mmの円筒状支持体を用い、その円
筒状支持体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層
からなる光受容層を表9に示す作製条件で形成すること
で、電子写真用感光体を作製した。
【0127】
【表9】
【0128】本実施例では、図2に示すように8本の原
料ガス導入管103を配置し、軸線Xに対する2方向用
のガス放出方向105の各角度α(図4参照)および軸
線Xに対する3方向用のガス放出方向107の各角度β
(図5参照)を、それぞれ左右対称に70°とした。各
ガス放出孔104,106a,106bの穴径はφ0.
6mmとした。
料ガス導入管103を配置し、軸線Xに対する2方向用
のガス放出方向105の各角度α(図4参照)および軸
線Xに対する3方向用のガス放出方向107の各角度β
(図5参照)を、それぞれ左右対称に70°とした。各
ガス放出孔104,106a,106bの穴径はφ0.
6mmとした。
【0129】各原料ガス導入管103における3方向放
出用ガス放出孔群106a,106bの配置位置は、上
段のAl製シリンダーの上端部に対向する位置から原料
ガス導入管の上側方向に60mmの位置、および、下段
のAl製シリンダーの下端部に対向する位置から原料ガ
ス導入管の下側方向に50mmの位置とし、各原料ガス
導入管103の3方向放出用ガス放出孔群106a,1
06bが配置されている間の領域には2方向放出用ガス
放出孔群104を配置した。各原料ガス導入管103の
長手方向には、2方向放出用ガス放出孔群を18組(ガ
ス放出孔104は総数36個)設け、3方向放出用ガス
放出孔群は2組(ガス放出孔106a,106bは総数
6個)設けた。
出用ガス放出孔群106a,106bの配置位置は、上
段のAl製シリンダーの上端部に対向する位置から原料
ガス導入管の上側方向に60mmの位置、および、下段
のAl製シリンダーの下端部に対向する位置から原料ガ
ス導入管の下側方向に50mmの位置とし、各原料ガス
導入管103の3方向放出用ガス放出孔群106a,1
06bが配置されている間の領域には2方向放出用ガス
放出孔群104を配置した。各原料ガス導入管103の
長手方向には、2方向放出用ガス放出孔群を18組(ガ
ス放出孔104は総数36個)設け、3方向放出用ガス
放出孔群は2組(ガス放出孔106a,106bは総数
6個)設けた。
【0130】作製した電子写真感光体(光受容層)に対
し、第1の実施例と同様の評価方法で評価を行ったとこ
ろ、良好な結果が得られた。
し、第1の実施例と同様の評価方法で評価を行ったとこ
ろ、良好な結果が得られた。
【0131】<第7の実施例>図1に示した構成の堆積
膜形成装置により、長さ358mm、外径φ80mmの
鏡面加工を施したAl製シリンダーを2本直列に載置し
てなる長さ1000mmの円筒状支持体を用い、その円
筒状支持体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層
からなる光受容層を表10に示す作製条件で形成するこ
とで、電子写真用感光体を作製した。
膜形成装置により、長さ358mm、外径φ80mmの
鏡面加工を施したAl製シリンダーを2本直列に載置し
てなる長さ1000mmの円筒状支持体を用い、その円
筒状支持体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層
からなる光受容層を表10に示す作製条件で形成するこ
とで、電子写真用感光体を作製した。
【0132】
【表10】
【0133】本実施例では、図2に示すように8本の原
料ガス導入管103を配置し、軸線Xに対する2方向の
ガス放出方向105の各角度α(図4参照)および軸線
Xに対する3方向のガス放出方向107の各角度β(図
5参照)を、それぞれ左右対称に60°とした。各ガス
放出孔104,106a,106bの穴径はφ0.5m
mとした。
料ガス導入管103を配置し、軸線Xに対する2方向の
ガス放出方向105の各角度α(図4参照)および軸線
Xに対する3方向のガス放出方向107の各角度β(図
5参照)を、それぞれ左右対称に60°とした。各ガス
放出孔104,106a,106bの穴径はφ0.5m
mとした。
【0134】各原料ガス導入管103における3方向放
出用ガス放出孔群106a,106bの配置位置は、上
段のAl製シリンダーの上端部に対向する位置から原料
ガス導入管の上側方向に20mmの位置、および、下段
のAl製シリンダーの下端部に対向する位置から原料ガ
ス導入管の下側方向に20mmの位置とし、各原料ガス
導入管103の3方向放出用ガス放出孔群106a,1
06bが配置されている間の領域には2方向放出用ガス
放出孔群104を設置した。各原料ガス導入管103の
長手方向には2方向放出用ガス放出孔群を18組(ガス
放出孔104は総数36個)設けた。3方向放出用ガス
放出孔群は2組(ガス放出孔106a,106bは総数
6個)設けた。
出用ガス放出孔群106a,106bの配置位置は、上
段のAl製シリンダーの上端部に対向する位置から原料
ガス導入管の上側方向に20mmの位置、および、下段
のAl製シリンダーの下端部に対向する位置から原料ガ
ス導入管の下側方向に20mmの位置とし、各原料ガス
導入管103の3方向放出用ガス放出孔群106a,1
06bが配置されている間の領域には2方向放出用ガス
放出孔群104を設置した。各原料ガス導入管103の
長手方向には2方向放出用ガス放出孔群を18組(ガス
放出孔104は総数36個)設けた。3方向放出用ガス
放出孔群は2組(ガス放出孔106a,106bは総数
6個)設けた。
【0135】作製した電子写真感光体(光受容層)に対
し、第1の実施例と同様の評価方法で評価を行ったとこ
ろ、良好な結果が得られた。なお、この評価に際して使
用した電子写真装置(キヤノン製NP6150)の露光
系には、前露光に波長565nmのLED、像露光にハ
ロゲンランプを使用した。
し、第1の実施例と同様の評価方法で評価を行ったとこ
ろ、良好な結果が得られた。なお、この評価に際して使
用した電子写真装置(キヤノン製NP6150)の露光
系には、前露光に波長565nmのLED、像露光にハ
ロゲンランプを使用した。
【0136】<第8の実施例>図1に示した構成の堆積
膜形成装置により、長さ358mm、外径φ80mmの
鏡面加工を施したAl製シリンダーを2本直列に載置し
てなる長さ1000mmの円筒状支持体を用い、その円
筒状支持体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層
からなる光受容層を表11に示す作製条件で形成するこ
とで、電子写真用感光体を作製した。
膜形成装置により、長さ358mm、外径φ80mmの
鏡面加工を施したAl製シリンダーを2本直列に載置し
てなる長さ1000mmの円筒状支持体を用い、その円
筒状支持体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層
からなる光受容層を表11に示す作製条件で形成するこ
とで、電子写真用感光体を作製した。
【0137】
【表11】
【0138】本実施例では、図2に示すように8本の原
料ガス導入管103を配置し、軸線Xに対する2方向の
ガス放出方向105の各角度α(図4参照)および軸線
Xに対する3方向のガス放出方向107の各角度β(図
5参照)を、それぞれ左右対称に80°とした。各ガス
放出孔104,106a,106bの穴径はφ0.5m
mとした。
料ガス導入管103を配置し、軸線Xに対する2方向の
ガス放出方向105の各角度α(図4参照)および軸線
Xに対する3方向のガス放出方向107の各角度β(図
5参照)を、それぞれ左右対称に80°とした。各ガス
放出孔104,106a,106bの穴径はφ0.5m
mとした。
【0139】各原料ガス導入管103における3方向放
出用ガス放出孔群106a,106bの設置位置は、上
段のAl製シリンダーの上端部に対向する位置から原料
ガス導入管の上側方向に10mmの位置、および、下段
のAl製シリンダーの下端部に対向する位置から原料ガ
ス導入管の下側方向に10mmの位置とし、各原料ガス
導入管103の3方向放出用ガス放出孔群106a,1
06bが配置されている間の領域には2方向放出用ガス
放出孔群104を配置した。各原料ガス導入管103の
長手方向には、2方向放出用ガス放出孔群を18組(ガ
ス放出孔104は総数36個)設け、3方向放出用ガス
放出孔群は2組(ガス放出孔106a,106bは総数
6個)設けた。
出用ガス放出孔群106a,106bの設置位置は、上
段のAl製シリンダーの上端部に対向する位置から原料
ガス導入管の上側方向に10mmの位置、および、下段
のAl製シリンダーの下端部に対向する位置から原料ガ
ス導入管の下側方向に10mmの位置とし、各原料ガス
導入管103の3方向放出用ガス放出孔群106a,1
06bが配置されている間の領域には2方向放出用ガス
放出孔群104を配置した。各原料ガス導入管103の
長手方向には、2方向放出用ガス放出孔群を18組(ガ
ス放出孔104は総数36個)設け、3方向放出用ガス
放出孔群は2組(ガス放出孔106a,106bは総数
6個)設けた。
【0140】作製した電子写真感光体(光受容層)に対
し、第1の実施例と同様の評価方法で評価を行ったとこ
ろ、良好な結果が得られた。
し、第1の実施例と同様の評価方法で評価を行ったとこ
ろ、良好な結果が得られた。
【0141】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ガス導
入管に、2つのガス放出孔がガス導入管の周方向に配列
されてなる2方向放出用ガス放出孔群と、3つのガス放
出孔がガス導入管の周方向に配列されてなる3方向放出
用ガス放出孔群とを成すように複数のガス放出孔が配置
されているので、支持体上に堆積される堆積膜の膜質お
よび膜厚を均一化し、得られる電子写真用感光体の特性
むらや欠陥を少なくすることができる。
入管に、2つのガス放出孔がガス導入管の周方向に配列
されてなる2方向放出用ガス放出孔群と、3つのガス放
出孔がガス導入管の周方向に配列されてなる3方向放出
用ガス放出孔群とを成すように複数のガス放出孔が配置
されているので、支持体上に堆積される堆積膜の膜質お
よび膜厚を均一化し、得られる電子写真用感光体の特性
むらや欠陥を少なくすることができる。
【0142】さらに、2方向放出用ガス放出孔群に関
し、円筒状反応容器の中心からガス導入管の中心を通っ
て延びる軸線に対する、ガス導入管の中心から2つのガ
ス放出孔へそれぞれ向かう方向の各角度をαとし、3方
向放出用ガス放出孔群に関し、3つのガス放出孔のうち
の中央のガス放出孔は、円筒状反応容器の中心からガス
導入管の中心を通って延びる軸線が、ガス導入管の円筒
状反応容器の内壁に対向する側面と交わる位置に形成さ
れており、軸線に対する、ガス導入管の中心から他の2
つのガス放出孔へそれぞれ向かう方向の各角度をβとし
たときに、各角度αの大きさを45°≦α<90°の範
囲とし、かつ、各角度βの大きさを45°≦β<90°
の範囲とすることにより、反応容器内のガスバランスに
偏りを生じさせずに、かつ、反応容器の壁面に付着した
ポリシランを浮遊させることなく、原料ガスを反応容器
内に供給することができ、支持体上に形成される堆積膜
の周方向に各種むらや欠陥が生じることを防止すること
ができる。
し、円筒状反応容器の中心からガス導入管の中心を通っ
て延びる軸線に対する、ガス導入管の中心から2つのガ
ス放出孔へそれぞれ向かう方向の各角度をαとし、3方
向放出用ガス放出孔群に関し、3つのガス放出孔のうち
の中央のガス放出孔は、円筒状反応容器の中心からガス
導入管の中心を通って延びる軸線が、ガス導入管の円筒
状反応容器の内壁に対向する側面と交わる位置に形成さ
れており、軸線に対する、ガス導入管の中心から他の2
つのガス放出孔へそれぞれ向かう方向の各角度をβとし
たときに、各角度αの大きさを45°≦α<90°の範
囲とし、かつ、各角度βの大きさを45°≦β<90°
の範囲とすることにより、反応容器内のガスバランスに
偏りを生じさせずに、かつ、反応容器の壁面に付着した
ポリシランを浮遊させることなく、原料ガスを反応容器
内に供給することができ、支持体上に形成される堆積膜
の周方向に各種むらや欠陥が生じることを防止すること
ができる。
【図1】高周波プラズマCVD法による堆積膜形成装置
の一例を示す模式的な構成図である。
の一例を示す模式的な構成図である。
【図2】本発明の堆積膜形成装置の一実施形態における
反応容器を示す断面図である。
反応容器を示す断面図である。
【図3】本発明の堆積膜形成装置における原料ガス導入
管を示す図である。
管を示す図である。
【図4】図2に示した円筒状反応容器におけるA領域を
拡大して示す図である。
拡大して示す図である。
【図5】図2や図3に示した原料ガス導入管の長手方向
における、2方向および3方向のガス放出孔の具体的な
配置分布の一例を示す図である。
における、2方向および3方向のガス放出孔の具体的な
配置分布の一例を示す図である。
101,2111 円筒状反応容器 102,2112 円筒状支持体 103,2114 原料ガス導入管 104,106a,106b ガス放出孔 105,107,108 ガス吹出し方向 2100 堆積装置 2113 支持体加熱用ヒーター 2115 高周波マッチングボックス 2116 原料ガス配管 2117 リークバルブ 2118 メインバルブ 2119 真空計 2200 原料ガス供給装置 2211,2212,2213,2214,2215
マスフローコントローラ 2221,2222,2223,2224,2225
ガスボンベ 2231,2232,2233,2234,2235
ガスボンベバルブ 2241,2242,2243,2244,2245
ガス流入バルブ 2251,2252,2253,2254,2255
ガス流出バルブ 2261,2262,2263,2264,2265
ガス圧力調整器
マスフローコントローラ 2221,2222,2223,2224,2225
ガスボンベ 2231,2232,2233,2234,2235
ガスボンベバルブ 2241,2242,2243,2244,2245
ガス流入バルブ 2251,2252,2253,2254,2255
ガス流出バルブ 2261,2262,2263,2264,2265
ガス圧力調整器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松岡 秀彰 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 瀬木 好雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 櫃石 光治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 DA00 EA24 4K030 AA06 AA10 AA17 BA30 CA02 CA16 EA05 EA06 FA03 JA04 KA05 KA30 LA17
Claims (10)
- 【請求項1】 内部の反応空間を真空気密状態に保持す
ることが可能な円筒状反応容器と、前記反応空間内に設
置され、堆積膜が形成される円筒状支持体を前記円筒状
反応容器の中心軸と同心となる位置に支持する円筒状支
持体保持手段と、前記反応空間内に前記堆積膜の原料ガ
スを導入する複数のガス放出孔が形成されており、前記
反応空間内における前記円筒状支持体の周囲の前記中心
軸を中心とする円軌道上に、前記円筒状支持体に対して
平行に設置された複数のガス導入管と、前記原料ガスを
励起させてグロー放電を発生させる高周波エネルギーを
前記反応空間内に導入する高周波エネルギー導入手段と
を有する堆積膜形成装置を用いて、前記高周波エネルギ
ーによって励起種化された前記原料ガスの成分を前記円
筒状支持体上に堆積させることにより前記円筒状支持体
上に前記堆積膜を形成する堆積膜形成方法において、 前記ガス導入管に、2つの前記ガス放出孔が前記ガス導
入管の周方向に配列されてなる2方向放出用ガス放出孔
群と、3つの前記ガス放出孔が前記ガス導入管の周方向
に配列されてなる3方向放出用ガス放出孔群とを成すよ
うに前記複数のガス放出孔を配置することを特徴とする
堆積膜形成方法。 - 【請求項2】 前記2方向放出用ガス放出孔群に関し、
前記円筒状反応容器の中心から前記ガス導入管の中心を
通って延びる軸線に対する、前記ガス導入管の中心から
2つの前記ガス放出孔へそれぞれ向かう方向の各角度を
αとし、 前記3方向放出用ガス放出孔群に関し、3つの前記ガス
放出孔のうちの中央の前記ガス放出孔は、前記円筒状反
応容器の中心から前記ガス導入管の中心を通って延びる
軸線が、前記ガス導入管の前記円筒状反応容器の内壁に
対向する側面と交わる位置に形成されており、該軸線に
対する、前記ガス導入管の中心から他の2つの前記ガス
放出孔へそれぞれ向かう方向の各角度をβとしたとき
に、 前記各角度αの大きさを45°≦α<90°の範囲と
し、かつ、前記各角度βの大きさを45°≦β<90°
の範囲とする、請求項1に記載の堆積膜形成方法。 - 【請求項3】 前記各角度αを前記軸線に対して対称と
し、かつ、前記各角度βを前記軸線に対して対称とす
る、請求項2に記載の堆積膜形成方法。 - 【請求項4】 前記各角度αを前記軸線に対して非対称
とし、かつ、前記各角度βを前記軸線に対して非対称と
する、請求項2または3に記載の堆積膜形成方法。 - 【請求項5】 前記3方向放出用ガス放出孔群を、前記
ガス導入管における、前記円筒状支持体の上端部および
/または下端部に対向する位置の近傍に配置する、請求
項1から4のいずれか1項に記載の堆積膜形成方法。 - 【請求項6】 内部の反応空間を真空気密状態に保持す
ることが可能な円筒状反応容器と、 前記反応空間内に設置され、堆積膜が形成される円筒状
支持体を前記円筒状反応容器の中心軸と同心となる位置
に支持する円筒状支持体保持手段と、 前記反応空間内に前記堆積膜の原料ガスを導入する複数
のガス放出孔が形成されており、前記反応空間内におけ
る前記円筒状支持体の周囲の前記中心軸を中心とする円
軌道上に、前記円筒状支持体に対して平行に設置された
複数のガス導入管と、 前記原料ガスを励起させてグロー放電を発生させる高周
波エネルギーを前記反応空間内に導入する高周波エネル
ギー導入手段とを有し、 前記高周波エネルギーによって励起種化された前記原料
ガスの成分を前記円筒状支持体上に堆積させることによ
り前記円筒状支持体上に前記堆積膜を形成する堆積膜形
成装置において、 前記ガス導入管に、2つの前記ガス放出孔が前記ガス導
入管の周方向に配列されてなる2方向放出用ガス放出孔
群と、3つの前記ガス放出孔が前記ガス導入管の周方向
に配列されてなる3方向放出用ガス放出孔群とを成すよ
うに前記複数のガス放出孔が配置されていることを特徴
とする堆積膜形成装置。 - 【請求項7】 前記2方向放出用ガス放出孔群に関し、
前記円筒状反応容器の中心から前記ガス導入管の中心を
通って延びる軸線に対する、前記ガス導入管の中心から
2つの前記ガス放出孔へそれぞれ向かう方向の各角度を
αとし、 前記3方向放出用ガス放出孔群に関し、3つの前記ガス
放出孔のうちの中央の前記ガス放出孔は、前記円筒状反
応容器の中心から前記ガス導入管の中心を通って延びる
軸線が、前記ガス導入管の前記円筒状反応容器の内壁に
対向する側面と交わる位置に形成されており、該軸線に
対する、前記ガス導入管の中心から他の2つの前記ガス
放出孔へそれぞれ向かう方向の各角度をβとしたとき
に、 前記各角度αの大きさが45°≦α<90°の範囲とな
り、かつ、前記各角度βの大きさが45°≦β<90°
の範囲となるように構成されている、請求項6に記載の
堆積膜形成装置。 - 【請求項8】 前記各角度αが前記軸線に対して対称と
なり、かつ、前記各角度βが前記軸線に対して対称とな
るように構成されている、請求項7に記載の堆積膜形成
装置。 - 【請求項9】 前記各角度αが前記軸線に対して非対称
となり、かつ、前記各角度βが前記軸線に対して非対称
となるように構成されている、請求項7または8に記載
の堆積膜形成装置。 - 【請求項10】 前記3方向放出用ガス放出孔群は、前
記ガス導入管における、前記円筒状支持体の上端部およ
び/または下端部に対向する位置の近傍に配置されてい
る、請求項6から9のいずれか1項に記載の堆積膜形成
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000283681A JP2002097575A (ja) | 2000-09-19 | 2000-09-19 | 堆積膜形成方法および堆積膜形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000283681A JP2002097575A (ja) | 2000-09-19 | 2000-09-19 | 堆積膜形成方法および堆積膜形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002097575A true JP2002097575A (ja) | 2002-04-02 |
Family
ID=18768012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000283681A Pending JP2002097575A (ja) | 2000-09-19 | 2000-09-19 | 堆積膜形成方法および堆積膜形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002097575A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013163841A (ja) * | 2012-02-10 | 2013-08-22 | Jtekt Corp | 炭素膜成膜装置および炭素膜成膜方法 |
-
2000
- 2000-09-19 JP JP2000283681A patent/JP2002097575A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013163841A (ja) * | 2012-02-10 | 2013-08-22 | Jtekt Corp | 炭素膜成膜装置および炭素膜成膜方法 |
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