JP2002096591A - ボールペン用ボール - Google Patents

ボールペン用ボール

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JP2002096591A
JP2002096591A JP2001164731A JP2001164731A JP2002096591A JP 2002096591 A JP2002096591 A JP 2002096591A JP 2001164731 A JP2001164731 A JP 2001164731A JP 2001164731 A JP2001164731 A JP 2001164731A JP 2002096591 A JP2002096591 A JP 2002096591A
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JP
Japan
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ball
particles
ink
phase
ballpoint pen
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JP2001164731A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Nishikita
一到 西北
Hideji Yoshida
秀司 吉田
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Tsubaki Nakashima Co Ltd
Original Assignee
Tsubaki Nakashima Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比重が大きく硬質の無機顔料を分散させた高
粘度のゲルインクを使用してもペン先本体の摩耗が和ら
げられ、長期間に亘って良好な書き味を維持することが
できるボールペン用ボールを提供すること。 【解決手段】 WC−Cr32−Co系超硬合金からな
るボールペン用ボール1は、WC粒子3と、その結合材
であるCr32−Co相にVCが固溶された相4とから
なり、前記WC粒子3の平均径が0.3〜0.5μmに
形成され、ボール表面2に露出する凹状部5にインクが
保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、WC−Cr32
Co系超硬合金からなるボールペン用ボールの技術分野
に属する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特公昭50−31049号公報
に記載されているように、WC−Cr 32−Co系超硬
合金からなるボールペン用ボール(以下、「ボール」と
いう。)が知られている。そして、耐摩耗性、ボールペ
ン用インク(以下、「インク」という。)に対する耐食
性、及びインクとボールとの“濡れ”、すなわち、イン
クの“のり”の観点から、油性インク及び水性インクに
対して、それぞれ、後記の表1及び表2に示すような組
成、硬さ及びWC(炭化タングステン)粒子平均径を有
するボールが用いられている(表1及び表2において、
油性インク及び水性インクに適用されるボールを、それ
ぞれ、「従来例1」及び「従来例2」という。)。な
お、ボールは、一般に、球径が0.3〜1.0mmの範
囲のものが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、インクとして、
比重が大きく硬質の無機顔料(例えば、酸化チタン、亜
鉛華等)であっても十分に分散させることができる高粘
度のゲルインクが多く使用されるようになっている。こ
のような硬質の無機顔料を分散させた高粘度のゲルイン
クを使用すると、上記の従来例1及び従来例2のような
ボールでは、WC粒子の結合材であるCr32−Co相
のボール表面に露出する部分の摩耗が激しく、WC粒子
が脱落する。そして、この脱落したWC粒子が研磨剤と
して作用して、図示しないボールペン先本体(以下、
「ペン先本体」という。)を激しく摩耗する。その結
果、ボールがペン先本体内に沈み込んで、 (1)ペン先本体に設けたインク溝が塞がれて、インク
が流出しにくくなる。 (2)ボールとペン先本体との接触面積が大きくなって
摩擦抵抗が増加し、ボールが回転しにくくなる。 (3)ボールペンを立てないと、ペン先本体のかしめ部
が紙面に当たってかすれてしまう。すなわち、かすれず
に書ける紙面とボールペンとの角度(筆記可能角度)が
大きくなる。また、筆記可能角度が大きくなると、さら
にインクが出にくくなる。 という問題があった。すなわち、従来例1及び従来例2
のようなボールでは、使用しているうちにペン先本体を
早期に摩耗させるから、書き味が早期に悪くなるという
問題があった。
【0004】また、従来例1及び従来例2のようなボー
ルでは、ボール表面に露出するWC粒子の平均径が大き
い。すなわち、インクの“のり”を左右するCr32
Co相の表面積が小さい。このため、前記の比重が大き
く硬質の無機顔料を分散させた高粘度のゲルインクを使
用すると、インクの“のり”が悪く、筆記線がかすれた
り、筆記線に濃淡が発生するという問題があった。
【0005】本発明は上記の問題点に着目してなされた
ものであり、比重が大きく硬質の無機顔料を分散させた
高粘度のゲルインクを使用しても、ペン先本体の摩耗が
和らげられ、長期間に亘って良好な書き味を維持するこ
とができるボールペン用ボールを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のボールは、WC−Cr32−Co系超硬
合金からなるボールペン用ボールであって、WC粒子の
結合材であるCr32−Co相にVCが固溶され、前記
WC粒子の平均径が0.3〜0.5μmに形成されてい
ることを特徴とする。
【0007】また、前記Cr32−VC−Co相の前記
ボールの表面に露出する部分が凹状に形成されているも
のが好ましい。
【0008】上記のように構成されたボールは、 (1)従来のものより“密”の状態でWC粒子が結合さ
れているから、硬さが高くなる。このため、耐摩耗性が
向上する。 (2)ボール表面に露出するWC粒子の平均径が、従来
のものより小さい。すなわち、Cr32−VC−Co相
の表面積が大きくなっている。このため、比重が大きく
硬質の無機顔料を分散させた高粘度のゲルインクを使用
しても、 WC粒子が脱落しにくい。また、WC粒子が脱落し
ても、粒子の平均径が小さいから、ペン先本体の摩耗は
従来のものより軽減される。 インクの“のり”が良く、筆記線がかすれたり、筆
記線に濃淡が発生しない。
【0009】また、Cr32−VC−Co相のボール表
面に露出する部分を凹状に形成すれば、この凹状部にイ
ンクが保持された状態でボールが回転するから、さらに
書き味が向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。なお、ペン先本体の構成は周知であるので、その
図示は省略する。図1は、本発明のボール1の要部拡大
断面図である。このボール1は、その平均径が0.3〜
0.5μmのWC粒子3と、このWC粒子3の結合材で
あるCr 32−VC−Co相4とからなる。そして、C
32−VC−Co相4のボール表面2に露出する部分
5は凹状に形成され、この凹状部5にインク(図示せ
ず。)が保持されるようになっている。
【0011】次に、ボール1の製造方法を説明する。ボ
ール1は、下記の表1及び表2に示すような組成、硬さ
及びWC粒子平均径を有するボールの素球(図示せ
ず。)から形成される。そのような素球は、表1の組成
(重量%)のWC(炭化タングステン)、Co(コバル
ト)、及びCr32(炭化クロム)の各粉末に、VC
(炭化バナジウム)粉末が添加された原料粉末を焼結す
ることによって得ることができる。この素球から、公知
のラップ加工によって(使用するダイヤモンドパウダー
の粒度を徐々に小さくしていく。)、所定の寸法精度及
び真球度を有すると共に表面2が鏡面のボール1を製作
する。その後、鏡面に仕上げたボール1を、赤血塩アル
カリ液(村上氏液)に浸漬して腐食、又は、仕上げラッ
プ加工に用いたものより幾らか粒度の粗いダイヤモンド
パウダーでポリシ加工して、Cr32−VC−Co相4
のボール表面2に露出する部分5を凹状に形成する。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】なお、 (1)VCを添加する理由は、焼結時の結晶の成長を抑
制して、平均径の小さいWC粒子を得るためである。 (2)比較のため、表1及び表2に、前記の従来例1及
び従来例2の組成、硬さ及びWC粒子の平均径を併記す
る。 (3)図2乃至図4に、本発明品、従来例1及び従来例
2の顕微鏡組織(SEM×3,500)をそれぞれ示
す。 (4)WC粒子の平均径を0.2μm以下にすることも
可能であるが、強度上の問題があり、実用的ではない。
【0015】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したように構成さ
れているので、以下の効果を奏する。 (1)従来のものより“密”の状態でWC粒子が結合さ
れているから、硬さが高くなる。このため、耐摩耗性が
向上する。 (2)ボール表面に露出するWC粒子の平均径が、従来
のものより小さい。すなわち、Cr32−VC−Co相
の表面積が大きくなっている。このため、比重が大きく
硬質の無機顔料を分散させた高粘度のゲルインクを使用
しても、 WC粒子が脱落しにくい。また、WC粒子が脱落し
ても、粒子の平均径が小さいから、ペン先本体の摩耗は
従来のものより軽減される。 インクの“のり”が良く、筆記線がかすれたり、筆
記線に濃淡が発生することがない。
【0016】また、Cr32−VC−Co相のボール表
面に露出する部分を凹状に形成すれば、この凹状部にイ
ンクが保持された状態でボールが回転するから、さらに
書き味が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のボールの要部拡大断面図。
【図2】 本発明のボールの顕微鏡組織を示す図面代用
写真。
【図3】 従来例1のボールの顕微鏡組織を示す図面代
用写真。
【図4】 従来例2のボールの顕微鏡組織を示す図面代
用写真。
【符号の説明】
1 ボール 2 ボール表面 3 WC粒子 4 Cr32−VC−Co相 5 凹状部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 WC−Cr32−Co系超硬合金からな
    るボールペン用ボールであって、 WC粒子の結合材であるCr32−Co相にVCが固溶
    され、前記WC粒子の平均径が0.3〜0.5μmに形
    成されていることを特徴とする、ボールペン用ボール。
  2. 【請求項2】 前記Cr32−VC−Co相の前記ボー
    ルの表面に露出する部分が凹状に形成されている、請求
    項1のボールペン用ボール。
JP2001164731A 2000-07-19 2001-05-31 ボールペン用ボール Pending JP2002096591A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100387737C (zh) * 2005-11-21 2008-05-14 株洲硬质合金集团有限公司 超细硬质合金的制备方法
JP2014087953A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Pentel Corp ボールペン用ボール
JP2014125514A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Pilot Corporation ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン
JP2014166730A (ja) * 2013-02-28 2014-09-11 Pentel Corp ボールペン用ボール

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JP2014087953A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Pentel Corp ボールペン用ボール
JP2014125514A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Pilot Corporation ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン
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