JP4363274B2 - ボールペン用ボールおよびその製造方法 - Google Patents
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具体例としては、平均粒子径5nmのチタニアゾル(TKC304、テイカ(株)製)20gとタングステンカーバイドを主成分として約5〜6%のニッケルおよびチタンを含有するボール径0.3mmのボール(PA―G5、タングステンカーバイド合金、表面粗さ;算術平均あらさ(Ra)3〜5nm、プライムアロイ社(中国)製)とを混入し、150rpm、30分間のボールミル処理を行うことにより、ボールペン用ボールを作製することができる。このようなボールを使用したボールペンとしては、このボールをステンレスなどの合金を機械的に切削、圧延加工などすることによって形成したボールホルダーに、ボールの一部を突出した状態で抱持させてボールペンチップとし、このボールペンチップに接続部材を介してポリプロピレン製の押し出し成型パイプであるインキタンクに接続しものに好適に使用することができる。
平均粒子径5nmのチタニアゾル液(TKC304、テイカ(株)製)20g、水40gに対し、機械的に研磨した、ボール径0.3mmのボール(PA−G5、タングステンカーバイド合金、表面粗さ;算術平均あらさ3〜5nm、プライムアロイ社(中国)製)を約50個混入し、回転数150rpmで30分間のボールミル処理を行い、被覆層の平均厚みが5nmで形成され、表面の算術平均あらさ(Ra)が2.0nmのボールペン用ボールを作製した。
平均粒子径5nmのチタニアゾル液(TKC304、テイカ(株)製)20g、水20gに対し、機械的に研磨した、ボール径0.3mmのボール(PA−G5、タングステンカーバイド合金、表面粗さ;算術平均あらさ3〜5nm、プライムアロイ社(中国)製)を約50個混入し、回転数150rpmで30分間のボールミル処理を行い、被覆層の平均厚みが50nmで形成され、表面の算術平均あらさ(Ra)が3.5nmのボールペン用ボールを作製した。
平均粒子径5nmのチタニアゾル液(TKC304、テイカ(株)製)20gに対し、機械的に研磨した、ボール径0.3mmのボール(PA−G5、タングステンカーバイド合金、表面粗さ;算術平均あらさ3〜5nm、プライムアロイ社(中国)製)を約50個混入し、回転数150rpmで30分間のボールミル処理を行い、被覆層の平均厚みが80nmで形成され、表面の算術平均あらさ(Ra)が4.8nmのボールペン用ボールを作製した。
平均粒径270nmの酸化チタン(JR301、テイカ(株)製)5gに、オレイルサルコシン(潤滑剤、サルコシネートOH、日光ケミカルズ(株)製)2.5g、パラフィン系ミネラルと疎水性成分の混合物(消泡剤、BYK−035、ビックケミ製、独国)0.1g、水50gを加え、回転数250rpmで60分間ボールミル処理して酸化チタン分散液を作製し、この分散液20gに対して機械的に研磨した、ボール径0.3mm(PA−G5、タングステンカーバイド合金、表面粗さ;算術平均あらさ3〜5nm、プライムアロイ社(中国)製)のボールを約50個混入し、回転数150rpmで30分間処理しボールを行い被覆層の平均厚みが2000nmで形成され、表面の算術平均あらさ(Ra)が10.0nmのボールペン用ボールを作製した。
平均粒径1200nmの酸化アルミニウム(AMS−2、住友化学工業(株)製)10gに、オレイルサルコシン(潤滑剤、サルコシネートOH、日光ケミカルズ(株)製)2.5g、パラフィン系ミネラルと疎水性成分の混合物(消泡剤、BYK−035、ビックケミ製、独国)0.1g、水50gを加え回転数250rpmで60分間ボールミル処理して酸化アルミニウム分散液を作成し、この分散液20gに対して機械的に研磨した、ボール径0.3mm(PA−G5、タングステンカーバイド合金、表面粗さ;算術平均あらさ3〜5nm プライムアロイ社(中国)製)のボールを約50個混入し、回転数150rpmで30分間処理を行い被覆層の平均厚みが1800nmで形成され、表面の算術平均あらさ(Ra)が9.7nmのボールペン用ボールを作製した。
粒子径10〜50nmシリカゾル(スノーテックス−PS、日産化学工業社製)20gに対して、機械的に研磨した、ボール径0.3mmのボール(PA−G5、タングステンカーバイド合金、表面粗さ;算術平均あらさ3〜5nm、プライムアロイ社(中国)製)、を約50個混入し、回転数150rpmで30分間のボールミル処理を行い被覆層の平均厚みが1750nmで形成され、表面の算術平均あらさ(Ra)が7.9nmのボールペン用ボールを作製した。
機械的に研磨した、ボール径0.3mmのボール(PA−G5、タングステンカーバイド合金、表面粗さ;算術平均あらさ3〜5nm、プライムアロイ社(中国)製)。
平均粒子径5nmのチタニアゾル液(TKC304、テイカ(株)製)20gに対し、機械的に研磨した、ボール径0.3mmのボール(PA−G5、タングステンカーバイド合金、表面粗さ;算術平均あらさ3〜5nm、プライムアロイ社(中国)製)を約50個混入し、回転数150rpmで10分間のボールミル処理を行い被覆層の平均厚みが23000nmで形成され、表面の算術平均あらさ(Ra)が8.0nmのボールペン用ボールを作製した。
平均粒径270nmの酸化チタン(JR301、テイカ(株)製)5gにオレイルサルコシン(潤滑剤、サルコシネートOH、日光ケミカルズ(株)製)2.5g、パラフィン系ミネラルと疎水性成分の混合物(BYK−035、ビックケミ製、独国)0.1g、水50gを加え回転数250rpmで60分間ボールミル処理して酸化チタン分散液を作成し、この分散液20gに対して、機械的に研磨した、ボール径0.3mm(PA−G5、タングステンカーバイド合金、表面粗さ;算術平均あらさ3〜5nm、プライムアロイ社(中国)製)のボールを約50個混入し、回転数100rpmで20分間処理しボールを行い被覆層の平均厚みが1000nmで形成され、表面の算術平均あらさ(Ra)が15.0nmのボールペン用ボールを作製した。
平均粒径2000〜3000nmの酸化アルミニウム(AMS−2、住友化学工業(株)製)10gに、オレイルサルコシン(潤滑剤、サルコシネートOH、日光ケミカルズ(株)製)2.5g、パラフィン系ミネラルと疎水性成分の混合物(消泡剤、BYK−035、ビックケミ製、独国)0.1g、水50gを加え回転数250rpmで60分間ボールミル処理して酸化アルミ分散液を作成し、この分散液20gに対して、機械的に研磨した、ボール径0.3mm(PA−G5、タングステンカーバイド合金、表面粗さ;算術平均あらさ3〜5nm、プライムアロイ社(中国)製)のボールを約50個混入し、回転数150rpmで20分間処理しボールを行い、被覆層の平均厚みが1700nmで形成され、表面の算術平均あらさ(Ra)が12.0nmのボールペン用ボールを作製した。
評価結果は表1および表2に示す
MA100(カーボンブラック、三菱化成工業(株)製) 8.0重量%
カルボキシメチルヒヂロキシプロピル化ガーガム(水溶性増粘多糖類) 1.5重量%
カラギーナン(水溶性増粘多糖類) 0.2重量%
NP−20(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、日光ケミカルズ(株)製)
1.0重量%
安息香酸(防錆剤) 0.4重量%
プロピレングリコール 9.0重量%
水 80.9重量%
上記成分中カルボキシメチルヒヂロキシプロピル化ガーガム、カラギーナン以外の成分をボールミルで3時間混合攪拌した後、カルボキシメチルヒヂロキシプロピル化ガーガム、カラギーナンを加えて再度2時間分散処理を行い、粘度2018cpの黒色インキ組成物を得た。
インキの粘度は(株)トキメック製ELD型粘度計STローター2.5rpm(25℃)にて測定した。
エチレングリコールモノフェニルエーテル 44.0重量%
ベンジルアルコール 15.0重量%
ジオキシエチレンラウリルエーテル 1.5重量%
ドデシルエタノールアミン 0.5重量%
ハイラック110H(ケトン樹脂、日立化成(株)製) 8.0重量%
バリファーストバイオレット#1701(染料、オリエント科学工業(株)製)
25.0重量%
バリファーストブラック#1807(染料、オリエント化学工業(株)製)
5.0重量%
ポリビニルピオリドンK−90(BASF社製) 1.0重量%
上記混合物を80℃で6時間攪拌して粘土6870cp(25℃)の黒色インキを得た。
粘度は(株)トキメック製ELD型粘土計STローター10rpm(25℃)にて測定した。
ボール表面上に形成した付着層は実施例1〜4および比較例2〜3で示したボールを半球状に劈開し外周部を走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製、JSM−5310)で観察した。
各ボールペンサンプルについて(株)精機工業研究所製、TS−4C−10型(自動筆記装置)を使用して、筆記加重100g、筆記角度70度、毎秒10cmの速度でインテック(株)製NS−<55>カエテの用紙を移動させて螺旋状の筆記線を得た。
1000mまで連続筆記を行い、その途中200m筆記毎に消費されたインキ量を筆記前後のボールペンサンプルの重量を計測して求めた。
300mの筆記を行い、筆記線中にインキが転写されていない領域が連続して2mm以上ある箇所を線飛び部とした。300mの筆記線中に線飛び部が5カ所以上伴ったものをともなった場合を不適切な筆記線とした。
300mの筆記を行い、筆記線中に発生した直径2mm以上のインキ溜まり部をインキのボテとした。300mの筆記線中にボテが5カ所以上発生したものを不適切な筆記線とした。
Claims (4)
- 基材表面に無機粒子による膜厚5nm以上2000nm以下の被覆層を形成し、表面の算術平均あらさ(Ra)が2nm以上10nm以下であるボールペン用ボール。
- 前記無機粒子が、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウムから選ばれる1種もしくは2種以上の混合物である請求項1に記載のボールペン用ボール。
- 前記基材を無機粒子材料と共にボールミルに投入し、回転数150rpmで少なくとも30分以上処理する請求項1又は請求項2に記載のボールペン用ボールの製造方法。
- 前記無機粒子材料の平均粒子径が5nm以上3000nm以下である請求項3に記載のボールペン用ボールの製造方法。
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