JP2010125841A - 筆記具 - Google Patents

筆記具 Download PDF

Info

Publication number
JP2010125841A
JP2010125841A JP2008306567A JP2008306567A JP2010125841A JP 2010125841 A JP2010125841 A JP 2010125841A JP 2008306567 A JP2008306567 A JP 2008306567A JP 2008306567 A JP2008306567 A JP 2008306567A JP 2010125841 A JP2010125841 A JP 2010125841A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink composition
ball
ink
pen tip
metal powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008306567A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Yoshikawa
将史 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zebra Pen Corp
Original Assignee
Zebra Pen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zebra Pen Corp filed Critical Zebra Pen Corp
Priority to JP2008306567A priority Critical patent/JP2010125841A/ja
Publication of JP2010125841A publication Critical patent/JP2010125841A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

【課題】インキ組成物の吐出性に十分に優れ、安定的に高輝度の筆記線を描くことが可能な筆記具を提供すること。
【解決手段】インキ収容管14とインキ収容管14の一端側に設けられたペンチップ20とを備え、インキ収容管14内にインキ組成物12が収容されている筆記具100であって、インキ組成物12は、金属粉末とゲル化剤と球状樹脂微粒子とを含有しており、ペンチップ20におけるボール26の可動距離が40μm以下である筆記具である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボールペンなどの筆記具に関する。
従来から様々な色彩を有する筆記線を描くため、種々の成分を有するインキ組成物を収容する筆記具が知られている。最近では、金属粉末を含有させることによって、メタリックカラーを有するインキ組成物や該インキ組成物を有する筆記具が提案されている(例えば、特許文献1、2)。
このような金属粉末を含有するインキ組成物の場合、固形状の金属粉末を含有しているため、筆記具のペン先部でインキが詰まりやすく、線かすれ等の筆跡不良の問題が生じやすい傾向があった。また、金属粉末を含有するインキ組成物の場合、保管中や使用中に金属粉末が沈降しやすいために、インキ組成物が分離しやすいということも、ペン先部における目詰まりの発生の要因となっていた。
このような点を改善するために、インキ組成物の粘度特性を特定の範囲に規定したり(特許文献1)、インキ組成物に不飽和脂肪酸のアルカリ塩を配合したりすることが提案されている(特許文献2)。
特開2007−297514号公報 特許第3789198号公報
ところが、本発明者らの検討によれば、上述のようにインキ組成物に特定の成分を配合したり所定の性状に調整したりしても、金属粉末を含有するインキ組成物のペン先部における目詰まりを十分に抑制できないことが分かった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、インキ組成物の吐出性に十分に優れ、安定的に高輝度の筆記線を描くことが可能な筆記具を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、インキ組成物の目詰まりの要因について詳細に検討したところ、ペン先部においてインキ組成物が乾燥し(ドライアップ)、金属粉末の含有量が増加して粘度が上昇することが目詰まりの主な要因となっていることが判明した。
そこで、本発明では、インキ収容管と、該インキ収容管の一端側に設けられ、ボールを回転可能に保持するペンチップと、を備え、インキ収容管にインキ組成物が収容されている筆記具であって、インキ組成物は、金属粉末とゲル化剤と球状樹脂微粒子とを含有しており、ペンチップにおけるボールの可動距離が40μm以下である筆記具を提供する。
本発明によれば、インキ組成物の吐出性に十分に優れ、安定的に高輝度の筆記線を描くことが可能な筆記具を提供することができる。この理由は、以下の通りである。本発明の筆記具は、ペンチップにおけるボールの可動距離が40μm以下であり、従来のメタリックカラー用のペンチップよりも、小さくなっている。このため、ペンチップにおけるクリアランスを十分に小さくすることが可能となり、ペン先部におけるインキ組成物のドライアップを十分に抑制することができる。ここで、単にボールの可動距離を小さくして、クリアランスを小さくした場合、金属粉末を含有するいわゆるメタリックカラーのインキ組成物は、金属粉末同士の摩擦により排出され難くなる。しかしながら、本発明では、インキ組成物に球状樹脂微粒子を含有しているため金属粉末同士の摩擦が軽減され、ペン先におけるインキ組成物の吐出性を良好にすることができる。
すなわち、本発明は、筆記具のペンチップに特定の構造を採用するとともに、インキ組成物に特定の成分を含有させることによって、メタリック色の筆記線を描く筆記具に特有の問題であった目詰まりを十分に抑制することを可能にしている。
本発明では、インキ組成物に含まれる金属粉末の平均粒径が3〜20μmであることが好ましい。このような平均粒径を有する金属粉末を含有することによって、インキ組成物中の金属粉末の沈降を一層抑制することが可能となるため、一層吐出性に優れる筆記具とすることができる。
また、本発明では、インキ組成物に含まれる球状樹脂微粒子の平均粒径が0.05〜1μmであることが好ましい。これによって、球状樹脂微粒子が金属粉末の表面に付着するため、金属粉末同士の摩擦を一層低減することが可能となる。このため、吐出性に一層優れる筆記具とすることができる。
本発明によれば、インキ組成物の吐出性に十分に優れ、安定的に高輝度の筆記線を描くことが可能な筆記具を提供することができる。
以下、場合により図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図面において、同一または同等の要素には同一の符号を付与し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本発明の筆記具の好適な実施形態について以下に説明する。図1は、本発明の好適な実施形態に係るボールペンを示す模式断面図である。図1に示すボールペン100において、インキ組成物12はインキ収容管14内に充填されている。インキ収容管14の一端にはペンチップ20が取り付けられている。このペンチップ20は、ボールホルダー24及びボールホルダー24によって回転可能に保持されるボール26で構成され、ジョイント25によりインキ収容管14に固定されている。また、インキ収容管14内には、ペンチップ20側と反対側に、インキ組成物12と隣接した状態で逆流防止体16が収容されている。ここで、逆流防止体16は、インキ組成物12との間に隙間が生じないように配置される。
また、ボールペン100においては、インキ収容管14、ペンチップ20、ジョイント25、インキ組成物12及び逆流防止体16により中芯10が構成されている。この中芯10が本体軸18に装着され、更に本体軸18の後端(ペンチップ20と反対側の一端)に通気孔を有する尾栓28が取り付けられている。
以下、ボールペン100の構成要素について説明するが、インキ組成物12とペンチップ20以外の構成には、通常のボールペンに用いられる一般的な構成を適用することができる。
インキ収容管14としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタラート、ナイロン、ポリアセタール、ポリカーボネートなどの樹脂、または、金属からなるものを使用することができる。また、インキ収容管14の形状は特に制限されず、例えば、円筒状等の形状とすることができる。
逆流防止体16は、インキ組成物を流出させない機能(流出防止性)や、インキ組成物をドライアップさせない機能(密栓性)等を有するものであり、こうした機能を有する公知の逆流防止体を特に制限なく使用することができる。かかる逆流防止体16は、例えば、基油と増稠剤とを含んで構成されている。基油としては、鉱油、ポリブテン、シリコン油、グリセリン、ポリアルキレングリコール等が挙げられる。また、増稠剤としては、金属石鹸系増稠剤、有機系増稠剤、無機系増稠剤等が挙げられる。
なお、ペンチップ20を下方に向けた場合に、逆流防止体16がインキ組成物12中に沈降しないように、逆流防止体16の粘度や、インキ組成物12と逆流防止体16との間の比重差を調整することが好ましい。また、逆流防止体16は、インキ組成物12と相溶しない組成とすることが好ましい。
本体軸18及び尾栓28としては、例えば、ポリプロピレン等のプラスチック材料からなるものを使用することができる。
ジョイント25としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタラート、ナイロン、ポリアセタール、ポリカーボネート等からなるものを使用することができる。
ジョイント25、並びにペンチップ20におけるボールホルダー24及びボール26の材質としては、通常のボールペンに用いられているものを使用することができる。また、ボール26の直径は0.3〜1.2mmであることが好ましい。
ボールペン100は、インキ収容管14内に、インキ組成物12が収容されている。このインキ組成物12は、金属粉末とゲル化剤と球状樹脂微粒子とを含有しているため、ボールペン100は、高輝度の筆記線を描くことが可能である。
本発明の筆記具に係る別の実施形態を以下に説明する。図2は、本発明に係る別の実施形態に係るボールペンの一部を切り欠いて示す模式図である。ボールペン200のインキ収容管14内に収容されるインキ組成物とペンチップ20以外の構成には、以下に説明する通り、通常のノック式ボールペンに用いられる一般的な構成を適用することができる。
ボールペン200は、ノック式のボールペンであり、本体軸18の後端部にクリップ32を有するとともに、本体軸18の内部に、中芯10がバネ34(コイルスプリング)により後方付勢状態で収容されている。本体軸18の後端部(ノック操作部37)を前方へノック操作すると、回転子39及び中駒38の作用により、図2の点線に示すように、本体軸18の先端部に設けられた先端部材22の孔よりペンチップ20が外部に突出する。
中芯10は、先端部にボール26とボール26を回転可能に抱持したボールホルダー24とを有するペンチップ20と、ペンチップ20が前部に固着されたジョイント25と、該ジョイント25が先端開口部に固着されたインキ収容管14を有する。インキ収容管14の後端部と先端部材22の孔(開口部)は、空気流通路として連通している。また、ペンチップ20及びジョイント25の内部には、ボール26を前方に付勢する弾発部材(図示しない)が収容されている。インキ収容管14の内部には、ボールペン100と同様に、インキ組成物とインキ組成物の逆流を防止する逆流防止体とが充填されている。
弾発部材としては、金属細線のスプリングの一端にストレート部(ロッド部)を備えたものや線状プラスチック加工体等、公知のものを用いることができる。
ペンチップ20のボールホルダー24に抱持されるボール26は、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック等の材質のものを用いることができる。ボール26の外径は、例えば0.1〜2.0mmとすることができる。
ボールペン200のインキ収容管14内には、所定の成分を含有するインキ組成物が収容されている。これによって、ボールペン200は、良好な吐出性を有しており、高輝度の筆記線を描くことが可能である。
図3は、図1及び図2に示すペンチップ20の縦断面の一部を拡大して示す模式断面図である。ペンチップ20のボール保持室42内に抱持されるボール26は、非筆記時には図3の実線で示す位置に配置されており、図示しない弾発部材によって、ボールホルダー24の先端内縁に押し当てられている。
ボールペン筆記時には、ボール26が紙面等に押し付けられることによって、ボール26が図3の2点鎖線で示す位置まで後退する。すなわち、ボール26が、所定の距離Hを移動して、ボール受け座46に押し当てられる。これによって、ボール26とボールホルダー24先端内縁との間に所定サイズの隙間(クリアランス)が生じ、インキ通路孔40から放射溝48を通過してボール保持室42に供給されたインキ組成物がペンチップ20の外部に吐出される。なお、ボール26とボールホルダー24の間のクリアランスを測定することは非常に困難であるため、通常はボールの可動距離Hによりクリアランスの大きさを比較することができる。
ボールの可動距離Hが小さくなるにつれて、ボールペン筆記時におけるクリアランスが小さくなり、ボール保持室42、インク通路孔40及び放射溝48内に存在するインキ組成物のドライアップを抑制することが可能となる。しかしながら、ボール26の可動距離Hが小さくなりすぎると、クリアランスも小さくなって、インキ組成物がペンチップ20内部に閉塞しやすくなる。
ペンチップ20のボール26の可動距離Hは、好ましくは10〜40μmであり、より好ましくは20〜40μmであり、さらに好ましくは30〜40μmである。ボール26の可動距離Hが20μm未満であると、粒径が大きい金属粉末を含むインキ組成物を用いた場合に閉塞し易くなる傾向があり、ボール26の可動距離Hが40μmを超えると、ペンチップ20内のインキ組成物が乾燥し易くなって、初期かすれが発生する。
上記実施形態のボールペン100,200は、インキ収容管に上述の組成を有するインキ組成物を収容するとともに、ボール26の可動距離Hが40μm以下であるペンチップを備えているため、筆記時にインキ組成物がボール26とボールホルダー24との間に閉塞するのを十分に抑制しつつ、チップ先端部におけるドライアップを十分に抑制することができる。このため、安定的に高輝度のメタリックカラーの筆記線を描くことができる。
上述した構成を有する各実施形態のボールペン100,200は、通常のボールペン等の製造方法により製造することができる。
次に、ボールペン100,200のインキ収容管14内に収容されるインキ組成物について以下に説明する。ボールペン100,200に用いられるインキ組成物は、金属粉末とゲル化剤と球状樹脂微粒子とその他の任意成分とを含有するゲルインクである。以下、各成分の詳細について説明する。
[金属粉末]
金属粉末としては、金属光沢を有する通常の筆記具用インキ組成物に配合されるものを用いることができる。例えば、アルミニウム粉末やブロンズ粉末等を用いることができる。
金属粉末の平均粒径は、好ましくは3〜20μmであり、より好ましくは3〜10μmである。金属粉末の平均粒径が20μmを超えると、ペン先でインキ組成物が詰まり易くなる傾向があり、3μm未満となると、筆記線の金属光沢が損なわれて、所望の色彩が得られ難くなる傾向がある。なお、本明細書における平均粒径は、市販の測定装置を用いて、レーザー回折散乱法により測定される値であり、体積基準粒径分布における50%径であるD50として求めることができる。
金属粉末の形状は、鱗片状であることが好ましい。これによって、優れた金属光沢を有する筆記線を描くことが可能となる。
金属粉末の配合量は、インキ組成物全体を100質量部とした場合に、好ましくは1〜10質量部であり、より好ましくは2〜7質量部である。該配合量が10質量部を超えると、インキ組成物中の固形分の濃度が高くなり過ぎて、ペン先で詰まり易くなる傾向がある。一方、該配合量が1質量部未満であると、十分な金属光沢を有するインキ筆記線を描くことが困難となる傾向がある。
優れた金属光沢を有する観点から、金属粉末はアルミニウム粉末であることが好ましい。インキ組成物配合の際には、金属粉末源として、金属粉末と石油系溶剤と脂肪酸などの減摩剤とを含有する市販の金属ペーストを用いてもよい。
[球状樹脂微粒子]
球状樹脂微粒子としては、着色されたものでもよく、例えば市販の球状樹脂微粒子を用いることができる。材質は特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、スチレン・アクリル共重合体、又はポリオレフィン等を含有する球状樹脂微粒子を用いることができる。また、球状樹脂微粒子は、粉体や水分散体であってもよい。市販の球状樹脂微粒子としては、ルミコール(商品名、日本蛍光化学社製)、ケミパール(商品名、三井化学社製)、ファインスフェア(商品名、日本ペイント株式会社製)などを用いることができる。
球状樹脂微粒子の平均粒径は、好ましくは0.05〜1μmであり、より好ましくは0.1〜0.5μmである。該平均粒径が1μmを超えると、球状樹脂微粒子自体が沈降し易くなって、十分優れた経時安定性が損なわれる傾向があり、0.05μm未満であると、金属粉体を分散させる効果が損なわれて、筆記線のムラが生じやすくなる傾向がある。この平均粒径は、市販の測定装置を用いて、レーザー回折散乱法により測定される値であり、体積基準粒径分布における50%径であるD50として求めることができる。
球状樹脂微粒子の形状は、球状であるため、金属粉末の金属粒子間に入り込んで金属粒子同士の密着を抑制することが可能となり、金属粒子同士の摩擦が低減されて吐出性に優れるインキ組成物とすることができる。
また、インキ組成物に球状樹脂微粒子を含有させることによって、インキ組成物のせん断減粘性も向上させることができる。球状樹脂微粒子の配合量は、インキ組成物全体を100質量部とした場合に、好ましくは2〜40質量部であり、より好ましくは5〜30質量部である。該配合量が40質量部を超えると、インキ組成物中の固形分の濃度が高くなり過ぎて、ペン先で詰まり易くなる傾向がある。一方、該配合量が2質量部未満であると、金属粉末を分散させる効果が損なわれて、筆記線のムラが生じやすくなる傾向がある。
[ゲル化剤]
ゲル化剤は、通常のボールペン用水性ゲルインクに採用されるものであれば特に限定されない。ゲル化剤としては、例えば、天然系−キサンタンガム、グァーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、アラビアガム、トラガカンドガム、アルギン酸、ゼラチン、寒天、カゼイン、サイリウムシートガム、タマリンドシートガム、合成系−メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマーなどが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
ゲル化剤の配合量は、インキ組成物全体を100質量部とした場合に、好ましくは0.1〜3質量部であり、より好ましくは0.2〜1質量部である。該配合量が3質量部を超えると、インキ組成物の粘度が高くなり過ぎて、ペン先で詰まり易くなる傾向がある。一方、該配合量が0.1質量部未満であると、インキ組成物の粘度が低くなり過ぎて、金属粉末の十分な分散性が損なわれる傾向がある。
本実施形態のインキ組成物は、上述の成分に加えて、防錆剤、防腐剤(防黴剤)、潤滑剤、保湿剤、pH調整剤等を含有してもよい。防錆剤としては、ベンゾトリアゾール及びその誘導体、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、チオ硫酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、リン酸オクチル、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、サポニン、ジアルキルチオ尿素等を用いることができる。防錆剤の配合量は、インキ組成物全体を100質量部とした場合に、好ましくは0.3〜5質量部であり、より好ましくは0.5〜3質量部である。
防腐剤(防黴剤)としては、石炭酸、1、2−ベンズイソチアゾリン−3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等を用いることができる。防腐剤の配合量は、インキ組成物全体を100質量部とした場合に、好ましくは0.1〜5質量部であり、より好ましくは0.1〜1質量部である。
潤滑剤としては、オレイン酸等の高級脂肪酸、長鎖アルキル基を有するノニオン性界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーンオイル、チオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルメチルエステル)やチオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルエチルエステル)等のチオ亜燐酸トリエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸モノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸ジエステル、或いは、それらの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、アルカノールアミン塩等を用いることができる。潤滑剤の配合量は、インキ組成物全体を100質量部とした場合に、好ましくは0.3〜5質量部であり、より好ましくは0.5〜3質量部である。
保湿剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、グリセリン、ピロリドン、尿素、チオ尿素、エチレン尿素、ソルビット、マンニット、ショ糖、ぶどう糖、還元デンプン加水分解物、ピロリン酸ナトリウム等を用いることができる。保湿剤の配合量は、インキ組成物全体を100質量部とした場合に、好ましくは1〜30質量部であり、より好ましくは5〜20質量部である。
本実施形態のインキ組成物は、その他に、溶剤の浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ジメチルポリシロキサン等の消泡剤、pH調整剤、水を含んでいてもよい。
pH調整剤としては、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、酢酸ソーダ等の無機塩類、トリエタノールアミンやジエタノールアミン等の水溶性のアミン化合物等の有機塩基性化合物等を用いることができる。水の配合量は、インキ組成物全体を100質量部とした場合に、好ましくは20〜60質量部であり、より好ましくは40〜60質量部である。
本実施形態のインキ組成物は、上述の各成分を、例えば、ディゾルバー、ヘンシェルミキサー、ホモミキサーなどの攪拌機を用いて混合して製造することができる。攪拌機の攪拌条件は特に制限されないが、例えばディゾルバー攪拌機を用いて、回転数100〜1000rpmで30〜180分間攪拌することにより、金属粉末が十分に均一に分散したインキ組成物を得ることができる。
以上、本発明のボールペンの好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態のボールペンは、本体軸18を有していなくてもよく、インキ収容管14がそのまま本体軸となっていてもよい。更に、上記実施形態のボールペンは、インキ収容管14中のインキ組成物及び逆流防止体が後端(ペンチップ20と反対側の一端)側から加圧された状態となるような加圧機構を有するものであってもよい。また、上記実施形態のボールペンは、逆流防止体16を有していなくてもよい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の
実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜5及び比較例1〜3)
下記表1に示す各原材料を同表に示す配合量(質量%)で配合し、ディゾルバー攪拌機を用いて、室温(25℃)、回転数300rpmの条件で3時間攪拌した。これによって、実施例1〜5及び比較例1〜3のインキ組成物を得た。
なお、表1中の各原材料の詳細は以下の通りである。
・球状樹脂微粒子:(日本蛍光(株)製、商品名:ルミコールNKW−75E、球状樹脂微粒子含有量50質量%、水分散体)。
・保湿剤:日油(株)製、商品名:グリセリンRG。
・樹脂:星光化学工業(株)製、商品名:ハイロスX X−12。
・防錆剤:キレスト社製、商品名:コロミンCB。
・防腐剤:日本エンバイロケミカルズ社製、商品名:スラウト99N。
・潤滑剤:第一工業製薬(株)製、商品名:プライサーフA−208S。
・ゲル化剤:キサンタンガム(大日本住友製薬(株)製、商品名:エコーガムT630)。
・アルミニウムぺースト1:昭和アルミパウダー(株)製、商品名:SAP CS430SW、Al含有量:65質量%、Al平均粒径9μm。
・アルミニウムぺースト2:昭和アルミパウダー(株)製、商品名:SAP CS460SW、Al含有量:65質量%、Al平均粒径14μm。
・アルミニウムぺースト3:昭和アルミパウダー(株)製、商品名:SAP FM4010SW、Al含有量:65質量%、Al平均粒径11μm。
図1及び図3に示す構造を備え、ボール26の可動距離Hが異なるペンチップを有する3種類のボールペン構造体を複数作製した。各実施例及び各比較例のインキ組成物を、作製したボールペン構造体のインキ収容管(内径4.0mm)にそれぞれ充填してボールペンを作製した。
[吐出性の評価]
上記の通り作製した各ボールペンを用いて紙面上に文字を筆記して、インキ組成物の吐出性を以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
A:極めて良好にインキ組成物が排出される。
B:若干、インクの排出にムラがある。
C:筆記かすれが生じる。
D:インク出がさらに悪く、ひどくかすれが生じる。
Figure 2010125841
(実施例6〜8、比較例4)
上述の実施例1で用いたインキ組成物を、実施例1で用いたボールペンと同様の構成を有し、表2に示すボール可動距離を有するボールペンのインキ収容管にそれぞれ充填した。
[耐ドライアップ性の評価]
インキ組成物を収容したボールペンを、ペン先が外気に露出した状態で、恒温槽中、50℃で1週間保存した。その後、それらのボールペンを用いて紙面上に文字とループを筆記し、耐ドライアップ性を以下の基準で評価した。結果を表2に示す。
A:文字及びループの両方を、良好に筆記することができる。
B:文字は良好に筆記することができたが、ループには若干かすれが生じる。
C:文字及びループの両方において、かすれが生じる。
Figure 2010125841
表1及び表2に示す結果から、金属粉末とゲル化剤と球状樹脂微粒子とを含有し、ボール可動距離が40μm以下であるボールペンは、吐出性に優れることが確認された(実施例1〜5)。また、そのようなボールペンは、ペンチップ先端におけるドライアップが十分に抑制されており、安定的に高輝度の筆記線を描くことが可能であることが確認された(実施例6〜8)。
本発明の好適な実施形態に係るボールペンを示す模式断面図である。 本発明の別の実施形態に係るボールペンの一部を切り欠いて示す模式図である。 図1及び図2に示すペンチップ20の縦断面の一部を拡大して示す模式断面図である。
符号の説明
10…中芯、12…インキ組成物、14…インキ収容管、16…逆流防止体、18…本体軸、20…ペンチップ、22…先端部材、24…ボールホルダー、25…ジョイント、26…ボール、28…尾栓、32…クリップ、34…バネ、37…ノック操作部、38…中駒、39…回転子、40…インキ通路孔、42…ボール保持室、48…放射溝、100,200…ボールペン。

Claims (3)

  1. インキ収容管と、該インキ収容管の一端側に設けられ、ボールを回転可能に保持するペンチップと、を備え、前記インキ収容管にインキ組成物が収容されている筆記具であって、
    前記インキ組成物は、金属粉末とゲル化剤と球状樹脂微粒子とを含有しており、
    前記ペンチップにおける前記ボールの可動距離が40μm以下である筆記具。
  2. 前記金属粉末の平均粒径が3〜20μmである請求項1記載の筆記具。
  3. 前記球状樹脂微粒子の平均粒径が0.05〜1μmである請求項1又は2記載の筆記具。
JP2008306567A 2008-12-01 2008-12-01 筆記具 Pending JP2010125841A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008306567A JP2010125841A (ja) 2008-12-01 2008-12-01 筆記具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008306567A JP2010125841A (ja) 2008-12-01 2008-12-01 筆記具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010125841A true JP2010125841A (ja) 2010-06-10

Family

ID=42326536

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008306567A Pending JP2010125841A (ja) 2008-12-01 2008-12-01 筆記具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010125841A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012086574A1 (ja) * 2010-12-20 2012-06-28 株式会社サクラクレパス ボールペン及びボールペン用ペン先チップ
JP2017014315A (ja) * 2015-06-26 2017-01-19 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用水性インキ組成物、およびそれを用いた筆記具
JP2019183170A (ja) * 2015-06-26 2019-10-24 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用水性インキ組成物、およびそれを用いた筆記具
WO2021152779A1 (ja) 2020-01-30 2021-08-05 三菱鉛筆株式会社 水性ボールペン用インク組成物

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998026014A1 (fr) * 1996-12-12 1998-06-18 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Encre a base d'eau pour stylo a bille presentant une couleur metallique brillante
JPH1128887A (ja) * 1997-07-09 1999-02-02 Pilot Corp:The ボールペン
JP2001088490A (ja) * 1999-09-20 2001-04-03 Sakura Color Prod Corp ボールペン
JP3840318B2 (ja) * 1997-08-07 2006-11-01 パイロットインキ株式会社 ボールペン
JP3934457B2 (ja) * 2002-04-05 2007-06-20 株式会社サクラクレパス 水性メタリックインキ組成物
JP2007177011A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Pilot Ink Co Ltd ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンレフィル、ボールペン
JP2007297514A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Pilot Ink Co Ltd ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンレフィル、ボールペン

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998026014A1 (fr) * 1996-12-12 1998-06-18 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Encre a base d'eau pour stylo a bille presentant une couleur metallique brillante
JPH1128887A (ja) * 1997-07-09 1999-02-02 Pilot Corp:The ボールペン
JP3840318B2 (ja) * 1997-08-07 2006-11-01 パイロットインキ株式会社 ボールペン
JP2001088490A (ja) * 1999-09-20 2001-04-03 Sakura Color Prod Corp ボールペン
JP3934457B2 (ja) * 2002-04-05 2007-06-20 株式会社サクラクレパス 水性メタリックインキ組成物
JP2007177011A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Pilot Ink Co Ltd ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンレフィル、ボールペン
JP2007297514A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Pilot Ink Co Ltd ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンレフィル、ボールペン

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012086574A1 (ja) * 2010-12-20 2012-06-28 株式会社サクラクレパス ボールペン及びボールペン用ペン先チップ
JP2012131079A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Sakura Color Products Corp ボールペン及びボールペン用ペン先チップ
JP2017014315A (ja) * 2015-06-26 2017-01-19 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用水性インキ組成物、およびそれを用いた筆記具
JP2019183170A (ja) * 2015-06-26 2019-10-24 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用水性インキ組成物、およびそれを用いた筆記具
WO2021152779A1 (ja) 2020-01-30 2021-08-05 三菱鉛筆株式会社 水性ボールペン用インク組成物
KR20220130794A (ko) 2020-01-30 2022-09-27 미쓰비시 엔피쯔 가부시키가이샤 수성 볼펜용 잉크 조성물

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010126715A (ja) 筆記具用インキ組成物及び筆記具
US7497902B2 (en) Water based ink composition for rollerball pen
JP2009185167A (ja) 水性ボールペン用インキ組成物
JP2010125841A (ja) 筆記具
JP2009001761A (ja) 水性ボールペン用インキ組成物
JP2009234093A (ja) 水性ボールペン
JP2008031421A (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンレフィル、ボールペン
JP5053012B2 (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン
JP5918816B2 (ja) 筆記具用インキ組成物及び筆記具
JP5150446B2 (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン
JP6062084B1 (ja) ボールペン用水性インキ組成物及び水性ボールペン
JP7097516B1 (ja) ボールペン用水性インク組成物
JP5053006B2 (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン
JP6979923B2 (ja) 筆記具用水性インク組成物
JP5090866B2 (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン
JP5166098B2 (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン
JP2004268420A (ja) 水性ボールペン
JP2003113340A (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン
JP2023020178A (ja) 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン
JP2023066096A (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン
JP2022038384A (ja) 筆記具用水性インキ組成物、筆記具、および筆記具用カートリッジインキ
JP5179141B2 (ja) 出没式ボールペン
JP5053024B2 (ja) ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン
JP2022191733A (ja) 水性インキ組成物及び水性ボールペン
JP2022101101A (ja) 筆記具用水性インキ組成物およびそれを用いた筆記具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130430

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140325

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20141111