JP2023066096A - ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン - Google Patents

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Abstract

【課題】滑らかな筆記感が持続し、黒色が濃く、カスレや途切れが抑制された鮮明な筆跡が安定して得られるとともに、ペン先のドライアップを抑制できるボールペン用水性インキ組成物を提供すること。【解決手段】塩基性カーボンブラックと、剪断減粘性付与剤と、水とを含有し、前記剪断減粘性付与剤が8.0~12.0のHLB値を有するポリグリセリン脂肪酸エステルである、ボールペン用水性インキ組成物およびそれを内蔵したボールペン、ボールペンレフィルとする。【選択図】なし

Description

本発明はボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンに関する。
従来より、水性インキを内蔵したボールペンが盛んに利用されている。前記ボールペンは、滑らかな筆記感で鮮明な筆跡を形成できる一方、筆記に伴い、ボール座が過度に摩耗してボールの回転が阻害され、筆記感やインキ吐出性の悪化が生じやすい欠点を有していた。特に、黒色インキとして着色材にカーボンブラックを適用したインキにおいてこの傾向は強いことから、改善が検討されている。(例えば、特許文献1参照)
特許文献1には、色相が異なる2種以上の顔料が適用されたボールペン用インキが記載されている。このインキは複数種の顔料が併用されて黒色を呈するインキであり、ボール受け座の摩耗を抑制し、滑らかな筆記感と、長距離の筆記と、濃い筆跡形成の両立が図られている。
しかしながら、顔料の併用によって得られる黒色はカーボンブラックと比較して色濃度が低く、黒色が濃い筆跡を得るためには顔料濃度を高める必要があった。そうした場合、インキ中の固形分量が高まることから、インキ吐出性が低下し、筆跡の掠れや線割れ等の筆跡形成不良が生じたり、ボールペンチップ内のインキから水分が蒸発したときにインキがボールペンチップに固着して再筆記が阻害される、所謂ペン先のドライアップが生じることがあるため、前記従来技術のインキは前記した筆記性を両立させることが容易ではなかった。
特開2006-160793号公報
本発明は、カーボンブラックを着色材に適用したインキであって、滑らかな筆記感が持続し、黒色が濃く、掠れや線割れが抑制された鮮明な筆跡が安定して得られるとともに、ペン先のドライアップを抑制できるボールペン用水性インキ組成物を提供するものである。
本発明は、
「1.塩基性カーボンブラックと、剪断減粘性付与剤と、水とを含有し、前記剪断減粘性付与剤が8.0~12.0のHLB値を有するポリグリセリン脂肪酸エステルである、ボールペン用水性インキ組成物。
2.リン酸エステル系界面活性剤、N-アシルアミノ酸型界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤、およびイミダゾリン型両性界面活性剤から選ばれる1種以上を含有する、請求項1に記載のインキ組成物。
3. 請求項1または2に記載のインキ組成物を収容したボールペン。
4. 請求項1または2に記載のインキ組成物を収容したボールペンレフィル。」とする。
本発明により、静置状態におけるカーボンブラックの分散安定性と筆記時のインキ吐出性に優れ、滑らかな筆記感が持続し、黒色が濃く、掠れや線割れが抑制された鮮明な筆跡が安定して得られるとともに、ペン先のドライアップを抑制できるボールペン用水性インキ組成物とそれを内蔵したボールペンが提供される。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、本明細書において、配合を示す「部」、「%」、「比」などは特に断らない限り質量基準である。
本発明によるボールペン用水性インキ組成物(以下、場合により、「水性インキ組成物」、「インキ組成物」または「組成物」と表すことがある。)は、塩基性カーボンブラックと、剪断減粘性付与剤と、水とを含有する。以下、本発明による水性インキ組成物を構成する各成分について説明する。
(塩基性カーボンブラック)
インキ組成物は、着色材として塩基性カーボンブラックを含有する。
カーボンブラック粒子の表面には、カルボキシ基、水酸基、酸無水物、キノン基、ラクトン、フェノール、エーテル等の官能基が存在し、表面の支配的な官能基によってカーボンブラック分散液の液性は酸性、中性または塩基性となる。
本明細書における塩基性カーボンブラックとは、カーボンブラックと蒸留水の混合液をガラス電極メーターを用いて25℃で測定したpH値が7を超えるカーボンブラックを指す。このようなカーボンブラックを適用することで、黒色が濃い筆跡を形成できるとともに、筆記に伴いボール座が過度に摩耗してボールの円滑な回転が阻害されることを抑制でき、滑らかな筆記感が持続し、濃く、カスレや途切れのない筆跡を安定して形成できる。
塩基性カーボンブラックとしては市販品のものが適用でき、例えば、三菱カーボンブラック#5(pH:7.5)、同#20(pH:7.5)、同#25(pH:8)、同#30(pH:8)、同#32(pH:8)、同#33(pH:8)、同#40(pH:7.5)、同#44(pH:8)、同#45(pH:8)、同#45L(pH:8)、同#47(pH:7.5)、同#52(pH:8)、同#85(pH:7.5)、同#95(pH:8)、同#240(pH:8.5)、同#650B(pH:7.5)、同#750B(pH:7.5)、同#850(pH:8)、同#900(pH:7.5)、同#950(pH:7.5)、同#960(pH:7.5)、同#980(pH:7.5)、同#2300(pH値:8)、及びMCF88(pH:8)(以上、三菱ケミカル株式会社製)、PRINTEX3(pH:9.5)、同25(pH:9.0)、同30(pH:9.5)、同35(pH:9.0)、同45(pH:9.0)、同55(pH:9.5)、同60(pH:10.0)、同75(pH:9.5)、同80(pH:9.0)、同85(pH:9.5)、同90(pH:9.0)、同95(pH:9.5)、同200(pH:9.0)、同300(pH:9.5)、同A(pH:9.0)、同alpha(pH:8.7)、同F alpha(pH:8.7)、同F80(pH:9.0)、同F85(pH:9.5)、同FP(pH:10.0)、同G(pH:9.0)、同HV(pH:8.7)、同Kappa20(pH:8.5)、同XE2-B(pH:7.8)、同L(pH:9.0)、同L6(pH:9.0)、同P(pH:10.0)、HIBLACK 5L(pH:8.0)、同10(pH:8.0)、同20(pH:8.5)、同20L(pH:9.2)、同30(pH:8.5)、同30L(pH:9.0)、同40B2(pH:8.0)、同40L(pH:8.0),同45LB(pH:8.5)、同50L(pH:8.0)、同150B(pH:8.5)、同160B(pH:8.5)、同170(pH:8.5)、同200L(pH:8.0)、同420B(pH:8.0)、同600L(pH:8.0)、同890(pH:8.0)、同930L(pH:8.0)、同970LB(pH:8.0)、AROSPERSE11(pH:8.5)、同138(pH:8.5)、COLOUR BLACK FW171(pH:8.0)、XPB403(pH:8.5)(以上、オリオンエンジニアドカーボンズ株式会社製)、TOKABLACK #7550SB/F(pH:7.5)、同#7360SB(pH:7.5)、同#7270SB(pH:7.5)(以上、東海カーボン株式会社製)を例示できる。括弧内のpH値は、カーボンブラックと蒸留水の混合液をガラス電極メーターを用いて25℃で測定した数値である。
滑らかな筆記感を持続させるとともに、濃く、カスレや途切れのない筆跡を安定して形成させることを考慮すれば、インキ組成物に好ましい塩基性カーボンブラックは、pH値が7.5~10.0のものであり、8.0~9.5であるものがより好ましい。
塩基性カーボンブラックの含有率は、インキ組成物全質量を基準として3~12質量%とすることが好ましく、4~10質量%とすることがより好ましい。含有率を前記範囲内とすると黒色が濃い筆跡を可能としつつ、ペン先のドライアップやボール座の過度の摩耗を抑制できる。
(剪断減粘性付与剤)
インキ組成物は、塩基性カーボンブラックとともに剪断減粘性付与剤として8.0~12.0のHLB値を有するポリグリセリン脂肪酸エステルを含むことにより、優れた筆記性が得られる。即ち、前記ポリグリセリン脂肪酸エステルは、インキ静置状態における塩基性カーボンブラックの分散安定性を高め、塩基性カーボンブラックが凝集して色濃度が低下することや、塩基性カーボンブラックが沈降してインキが分離することを抑制するとともに、筆記時の良好なインキ吐出を可能とする。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの具体例としては、例えば、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル(HLB:11.0)、モノパルミチン酸ヘキサグリセリル(HLB:10.0)、モノステアリン酸ヘキサグリセリル(HLB:9.0)、モノオレイン酸ヘキサグリセリル(HLB:9.0)、モノステアリン酸デカグリセリル(HLB:12.0)、モノオレイン酸デカグリセリル(HLB:12.0)、モノリノール酸デカグリセリル(HLB:12.0)、モノイソステアリン酸デカグリセリル(HLB:12.0)、ジステアリン酸デカグリセリル(HLB:9.5)、ジイソステアリン酸デカグリセリル(HLB:10.0)、ジオレイン酸デカグリセリル(HLB:10.0)等を例示できる。インキ組成物に適用可能なポリグリセリン脂肪酸エステルはこれらに限られるものではない。インキ組成物に好ましいポリグリセリン脂肪酸エステルは、脂肪酸基としてオレイン酸基またはイソステアリン酸基を有するものであり、これらは静置時における塩基性カーボンブラックの沈降、凝集抑制と筆記時の良好なインキ吐出性を両立させやすい。
本発明におけるHLB値は、「ハンドブック-化粧品・製剤原料-」、日光ケミカルズ株式会社(昭和52年2月1日改訂版発行)に記載されている、乳化法による実測値を指す。詳細には、以下の手順で、乳化法によるHLBの実測値は求められる。先ず、界面活性剤の標準物質としてモノステアリン酸ソルビタン(NIKKOL SS-10)及びモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(NIKKOL TS-10)を組み合わせて使用し、被乳化物には流動パラフィンを用いる。流動パラフィンを前述の2種類の界面活性剤で乳化して最適な界面活性剤の割合を算出し、下記式(1)に従い流動パラフィンの所要HLB値を求める。
[式(1)] 流動パラフィンのHLB値= {(TS-10のHLB値(14.9)×使用%)+(SS-10のHLB値(4.7)×使用%)}/100
通常、流動パラフィンの所要HLB値は約10.1~10.3程度である。次いで、未知の界面活性剤の測定は、HLB値を求めた流動パラフィンを使って測定する。未知の界面活性剤が親水性であればSS-10と組み合わせ、親油性であればTS-10と組み合わせて、流動パラフィンを乳化し、安定性のあるところの最適割合を求めて、未知の界面活性剤のHLB値をxとして前記式(2)に当てはめて算出する。ここで乳化処方は、全体に対して、流動パラフィンが40%、使用する界面活性剤(使用する二つの界面活性剤の全量)が4%、及び水が56%で行う。界面活性剤の全量は一定にしておき、割合のみ変えて乳化できるところまで乳化する。界面活性剤の割合は0.1%ずつ変えて行う。できたエマルションは水が蒸発しないように蓋をして、全ての乳化作業が終了後に、得られたエマルションを各々1%に希釈し、共栓付試験管にほぼ同量を採取して一昼夜放置し、クリーミング量、白濁度、下層の水分離等から判定して、最も安定性の良いものを最適割合とする。
前記剪断減粘性付与剤の含有率は、インキ組成全質量を基準として5~12質量%とすることが好ましく、6~10質量%とすることがより好ましく、7~9質量%とすることがさらに好ましい。含有率をこのような範囲内にすると、静置時における塩基性カーボンブラックの沈降、凝集を抑制しやすく、また、筆記時のインキ吐出性を良好としやすい。
(顔料分散剤)
インキ組成物は、塩基性カーボンブラックの分散性を高めるため、顔料分散剤を含有することが好ましい。顔料分散剤としては、界面活性剤や樹脂等の従来公知のものが適用できる。具体的には、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルスルホカルボン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、およびβ-ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ソルビタンアルキルエステル、およびポリオキシアルキレンソルビタンアルキルエステル等のノニオン性界面活性剤、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンとその誘導体、酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体、アラビアガム、トラガントガム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸塩、スチレン-アクリル酸共重合体の塩、ビニルナフタレン-マレイン酸共重合体の塩等が例示でき、ポリビニルピロリドンとその誘導体、酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体、およびノニオン性界面活性剤が好ましい。ポリビニルピロリドンの誘導体としては、例えば、アルキル変性ポリビニルピロリドンが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましく、10~18のHLB値を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルがより好ましい。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシエチレンアルキルエーテルが挙げられ、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが好ましく、アルキル基の炭素数が10~18であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルがより好ましい。
顔料分散剤の含有率は、インキ組成物全質量を基準として0.5~10質量%とすることが好ましく、1~8質量%とすることがより好ましく、1.5~5質量%とすることがさらに好ましい。含有率を前記範囲内にすると、インキ組成物の安定性を良好としつつ、塩基性カーボンブラックの分散性を高めることができる。
(潤滑剤)
インキ組成物は、潤滑剤として、リン酸エステル系界面活性剤、N-アシルアミノ酸型界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤、及びイミダゾリン型両性界面活性剤から選ばれる1種以上を含有することが好ましい。これらの物質はボールの回転を円滑にさせ、ボール座が過度に摩耗することを一層抑制したり、筆記感やインキ吐出性を高めることができる。
前記した潤滑剤の具体例を挙げると、リン酸エステル系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアリールエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル、およびその塩が例示できる。N-アシルアミノ酸型界面活性剤としては、例えば、N-アシルアミノ酸およびその塩が例示でき、N-アシルアミノ酸としては、例えば、ラウロイルサルコシン、オレオイルサルコシン、ミリストイルサルコシン、パルミトイルサルコシン、ラウロイルメチルアラニン、オレオイルメチルアラニン、ミリストイルメチルアラニン、パルミトイルメチルアラニン、ココイルグルタミン酸、ラウロイルグルタミン酸、ステアロイルグルタミン酸、およびN-ラウロイル-L-グルタミン酸とL-リジンとの縮合物等が挙げられ、N-アシルアミノ酸塩としては、前記でN-アシルアミノ酸の具体例として挙げた物質のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、およびアルカノールアミン塩等が挙げられる。また、ベタイン型両性界面活性剤としては、例えば、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルプロピルヒドロキシスルホベタイン等が挙げられ、イミダゾリン型両性界面活性剤としては、例えば、N-脂肪酸アシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン塩、N-脂肪酸アシル-N-カルボキシメトキシエチル-N-カルボキシメチルエチレンジアミン二塩等が挙げられる。リン酸エステル系界面活性剤はモノエステル型またはジエステル型であっても良く、モノエステル型とジエステル型の混合物であっても良い。また、リン酸エステル界面活性剤はアルカリ金属塩であっても良く、アンモニウム塩やアルカノールアミン塩であっても良い。
リン酸エステル系界面活性剤、N-アシルアミノ酸型界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤、及びイミダゾリン型両性界面活性剤は複数種を併用しても良い。
前記潤滑剤の含有率は、インキ組成物の安定性を良好としつつ、ボール座が過度に摩耗することを一層抑制したり、筆記感やインキ吐出性を高めることを考慮すれば、インキ組成物全質量を基準として0.01~5質量%とすることが好ましく、0.05~3質量%とすることが好ましく、0.1~2質量%とすることがさらに好ましい。
インキ組成物は必要に応じて、染料、有機顔料、蛍光顔料、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物顔料、アルミニウム等の金属粉顔料、天然雲母、合成雲母、アルミナ、ガラス片から選ばれる芯物質の表面を二酸化チタン等の金属酸化物で被覆したパール顔料、コレステリック液晶型光輝性顔料、水溶性有機溶剤、前記した以外の潤滑剤、シリコーン系界面活性剤、アセチレン結合を有する界面活性剤、フッ素系界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤或いは防黴剤、湿潤剤、消泡剤、気泡抑制剤、デキストリン等を適用できる。
前記染料としては、酸性染料、塩基性染料、直接染料等を使用することができ、酸性染料としては、ニューコクシン(C.I.16255)、タートラジン(C.I.19140)、アシッドブルーブラック10B(C.I.20470)、ギニアグリーン(C.I.42085)、ブリリアントブルーFCF(C.I.42090)、アシッドバイオレット6B(C.I.42640)、ソルブルブルー(C.I.42755)、ナフタレングリーン(C.I.44025)、エオシン(C.I.45380)、フロキシン(C.I.45410)、エリスロシン(C.I.45430)、ニグロシン(C.I.50420)、アシッドフラビン(C.I.56205)等が用いられる。
塩基性染料としては、クリソイジン(C.I.11270)、メチルバイオレットFN(C.I.42535)、クリスタルバイオレット(C.I.42555)、マラカイトグリーン(C.I.42000)、ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、ローダミンB(C.I.45170)、アクリジンオレンジNS(C.I.46005)、メチレンブルーB(C.I.52015)等が用いられる。
直接染料としては、コンゴーレッド(C.I.22120)、ダイレクトスカイブルー5B(C.I.24400)、バイオレットBB(C.I.27905)、ダイレクトディープブラックEX(C.I.30235)、カヤラスブラックGコンク(C.I.35225)、ダイレクトファストブラックG(C.I.35255)、フタロシアニンブルー(C.I.74180)等が用いられる。
有機顔料としては、アゾ系顔料、インジゴ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、チオインジゴ系顔料、スレン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、フタロン系顔料、ジオキサン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体系顔料、メチン・アゾメチン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料などが適用できる。
蛍光顔料としては、各種蛍光性染料を樹脂マトリックス中に固溶体化した合成樹脂微細粒子状の蛍光顔料が使用できる。
水溶性有機溶剤としては従来汎用のものを用いることができ、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3-ブタンジオール、ネオプレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン等が挙げられる。
前記水溶性有機溶剤は、インキ組成物全質量を基準として、例えば1~40質量%、好ましくは5~30質量%で適用され、一種又は二種以上を用いることができる。
前記した以外の潤滑剤としては、金属石鹸、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイド付加型カチオン活性剤、ジカルボン酸型界面活性剤、2,5-ジメルカプト-1,3,4-チアジアゾールやその塩やオリゴマー、3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、チオカルバミン酸塩、ジメチルジチオカルバミン酸塩、α-リポ酸等が挙げられる。
pH調整剤には、従来公知の酸性物質、塩基性物質が適用でき、酸性物質としては例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、炭酸、ホウ酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等が挙げられ、塩基性物質としては例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等の強アルカリ、或いはアンモニア、炭酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウム等の弱アルカリが挙げられる。また、塩基性物質としてはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類も適用可能である。前記した塩基性物質はリン酸エステル系界面活性剤やN-アシルアミノ酸の中和剤としても適用できる。
防錆剤としてはベンゾトリアゾールおよびその誘導体、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、チオ硫酸ナトリウム、サポニン、またはジアルキルチオ尿素等が挙げられ、防腐剤或いは防黴剤としては石炭酸、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン、2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4,5-トリメチレン-4-イソチアゾリン-3オン、N-(n-ブチル)-1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン、2-ピリジンチオール-1-オキシドナトリウム、3-ヨード-2-プロピニルブチルカルバマート、ベンゾトリアゾール及びフェノール、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6-テトラクロロ-4-(メチルスルフォニル)ピリジン等が挙げられ、湿潤剤としては尿素、ソルビット、マンニット、ショ糖、ぶどう糖、還元デンプン加水分解物、ピロリン酸ナトリウム等が挙げられる。
さらに。気泡吸収剤としては、例えばアスコルビン酸類、エリソルビン酸類、α-トコフェロール、カテキン類、合成ポリフェノール、コウジ酸、アルキルヒドロキシルアミン、オキシム誘導体、α-グルコシルルチン、α-リポ酸、ホスホン酸塩、ホスフィン酸塩、亜硫酸塩、スルホキシル酸塩、亜ジチオン酸塩、チオ硫酸塩、二酸化チオ尿素などを例示できる。
デキストリンとしては8糖以上の澱粉糖化物および/またはその還元物を含む糖混合物であることが好ましい。そして、この糖混合物は、8糖以上の澱粉糖化物等を30質量%以上含むことが好ましく、50%以上含むことがより好ましく、70%以上含むことが特に好ましい。このようなデキストリンは、皮膜形成性に優れるため、ペン先からの水分蒸発を抑えてペン先のドライアップを抑制する効果が大きいので好ましい。
インキ組成物には、この他、N-ビニル-2-ピロリドンのオリゴマー、N-ビニル-2-ピペリドンのオリゴマー、N-ビニル-ε-カプロラクタムのオリゴマー、N-ビニル-2-ピロリドン、N-シクロヘキシル-2-ピロリドン、ε-カプロラクタム等の増粘抑制剤を添加することで、出没式形態での機能を高めることもできる。
(インキ粘度)
インキ組成物は、せん断速度3.84sec-1で測定される粘度が500~2000mPa・sであり、かつ、せん断速度384sec-1で測定される粘度が20~150mPa・sであることが好ましい。インキ組成物のより好ましい粘度は、せん断速度3.84sec-1で測定される粘度が600~1500mPa・sであり、せん断速度384sec-1で測定される粘度が30~100mPa・sである。インキ組成物の粘度が前記範囲であると、静置状態におけるボールペンチップからのインキ漏れや塩基性カーボンブラックの沈降、凝集等が十分に抑制されるとともに、筆記時のボールペンチップからのインキ吐出性が良好となり、鮮明な筆跡を形成しやすい。
粘度の測定はインキ組成物が20℃の状態において行い、測定機には、例えば、ティーエイインスツルメント社製のレオメーター「Discovery HR-2」を用いることができる。
(ボールペン及びボールペンレフィル)
インキ組成物は、ボールペンまたはボールペンレフィルに収容される。
ボールペン自体の構造、形状は特に限定されるものではない。ボールペンとしては、例えばインキ組成物を収容したボールペンレフィルを軸筒内に収容したものであっても良く、端部にボールペンチップを装着した軸筒自体をインキ収容体として、軸筒内に直接インキを収容したものでもよい。ボールペンレフィルとしては、軸筒内にインキ組成物を収容したインキ収容管を有し、インキ収容管はボールを先端部に装着したボールペンチップに連通しており、さらにインキ収容管に収容されるインキ組成物の端面には逆流防止用の液栓が密接している構造を例示できる。
筆記先端部となるボールペンチップは、例えば、金属を切削加工して内部にボール受け座とインキ導出部を形成したもの、金属製パイプの先端近傍の内面に複数の内方突出部を外面からの押圧変形により設け、前記内方突出部の相互間に、中心部から径方向外方に放射状に延びるインキ流出間隙を形成したもの等を適用でき、特に押圧変形によるチップは、ボール後端との接触面積が比較的小であり、低筆記圧でのスムーズな筆記感を与えることができる。
前記金属製パイプは、一例として、先端部がストレート状の円筒体(直管状の円筒体)であり、かつ、先端部の後方が外径及び内径が拡径する形状である構成が挙げられる。パイプの形状は、全体がストレート状の円筒体から成る構成であっても良い。
前記ボールペンチップに抱持されるボールは、例えば、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック等からなり、0.1~2.0mmの外径を有するものが挙げられる。
尚、前記ボールペンチップには、チップ内にボールの後端を前方に弾発する弾発部材を配して、非筆記時にはチップ先端の内縁にボールを押圧させて密接状態とし、筆記時には筆圧によりボールを後退させてインキを流出可能に構成することもでき、不使用時のインキ漏れを抑制できる。
前記弾発部材は、金属細線のスプリング、前記スプリングの一端にストレート部(ロッド部)を備えたもの、線状プラスチック加工体等を例示でき、5~40gの弾発力により、押圧可能に構成して適用される。
インキ組成物を収容するインキ収容管は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる成形体、金属製管状体が用いられる。インキ収容管にはチップを直接連結する他、接続部材(チップホルダー)を介して前記インキ収容管とチップを連結してもよい。
インキ収容管に収容されるインキ組成物の後端にはインキ逆流防止体が充填される。インキ逆流防止体は不揮発性液体又は難揮発性液体からなる。具体的には、ワセリン、スピンドル油、ヒマシ油、オリーブ油、精製鉱油、流動パラフィン、ポリブテン、α-オレフィン、α-オレフィンのオリゴマーまたはコオリゴマー、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル等が挙げられ、1種単独で又は2種以上を併用することもできる。不揮発性液体及び難揮発性液体の少なくとも一方は、増粘剤を添加して好適な粘度まで増粘させることが好ましい。増粘剤としては表面を疎水処理したシリカ、表面をメチル化処理した微粒子シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイト、モンモリロナイトなどの粘土系増粘剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石鹸、トリベンジリデンソルビトール、脂肪酸アマイド、アマイド変性ポリエチレンワックス、水添ひまし油、脂肪酸デキストリン等のデキストリン系化合物、セルロース系化合物等を挙げることができる。更に、液状のインキ逆流防止体と、固体のインキ逆流防止体を併用することもできる。
前記軸筒を用いたボールペンは、キャップ式、出没式のいずれの形態であっても適用できる。出没式ボールペンとしては、ボールペンレフィルに設けられた筆記先端部が外気に晒された状態で外軸内に収納されており、出没機構の作動によって外軸開口部から筆記先端部が突出する構造であれば全て用いることができる。
出没機構の操作方法としては、例えば、ノック式、回転式、スライド式等が挙げられる。
前記ノック式は、外軸後端部や外軸側面にノック部を有し、該ノック部の押圧により、ボールペンレフィルの筆記先端部を外軸前端開口部から出没させる構成、或いは、外軸に設けたクリップ部を押圧することにより、ボールペンレフィルの筆記先端部を外軸前端開口部から出没させる構成を例示できる。
前記回転式は、外軸に回転部(後軸等)を有し、該回転部を回すことによりボールペンレフィルの筆記先端部を外軸前端開口部から出没させる構成を例示できる。
前記スライド式は、軸筒側面にスライド部を有し、該スライドを操作することによりボールペンレフィルの筆記先端部を外軸前端開口部から出没させる構成、或いは、外軸に設けたクリップ部をスライドさせることにより、ボールペンレフィルの筆記先端部を外軸前端開口部から出没させる構成を例示できる。
尚、前記出没式ボールペンは、外軸内に一本のボールペンレフィルを収容したもの以外に、複数のボールペンレフィルを収容してなる複合タイプの出没式ボールペンであってもよい。
以下に実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に実施例のボールペン用インキ組成物の組成を示す。尚、表中の組成の数値は質量部を示す。
また、インキ組成物の粘度は、ティーエイインスツルメント社製のレオメーター「DHR-2」を用いて、20℃で測定した。
Figure 2023066096000001
表中の原料の内容について注番号に沿って説明する。
(1)三菱ケミカル株式会社製、商品名:#2300(pH値:8.0)
(2)三菱ケミカル株式会社製、商品名:#1000(pH値:3.5)
(3)日光ケミカルズ株式会社製、商品名:NIKKOL BC-10(HLB値:13.5)
(4)日光ケミカルズ株式会社製、商品名:NIKKOL SG-C420(HLB値:16.5)
(5)日光ケミカルズ株式会社製、商品名:NIKKOL BC-5.5(HLB値:10.5)
(6)株式会社日本触媒製、商品名:K-30
(7)モノオレイン酸デカグリセリル(商品名:NIKKOL Decaglyn 1-OV、HLB値:12.0、日光ケミカルズ株式会社製)
(8)ジステアリン酸デカグリセリル(商品名:NIKKOL Decaglyn 2-SV、HLB値:9.5、日光ケミカルズ株式会社製)
(9)モノラウリン酸デカグリセリル(商品名:NIKKOL Decaglyn 1-L、HLB値:15.5、日光ケミカルズ株式会社製)
(10)モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(商品名:NIKKOL TO-106V、HLB値:10.0、日光ケミカルズ株式会社製)
(11)キサンタンガム(商品名:ケルザン、三晶株式会社製)
(12)ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルリン酸エステル(商品名:プライサーフAL、第一工業製薬株式会社製)
(13)ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(商品名:アンヒトール20BS、花王株式会社製)
(14)ラウロイルサルコシン(商品名:サルコシネートLH、日光ケミカルズ株式会社製)
(15)ポリエーテル系消泡剤(商品名:SNデフォーマー375、サンノプコ株式会社製
(16)トリエタノールアミン
(17)1,2-ベンゾチアゾリン-3-オン(商品名:プロキセルXL-2、ロンザジャパン株式会社製)
インキの調製
水に剪断減粘性付与剤以外の成分を添加して、20℃で、ディスパーにて2000rpm、1時間攪拌した後、剪断減粘性付与剤を加えて更に1時間攪拌することで各インキ組成物を調製した。
インキ逆流防止体の調製
基油としてポリブテン98.5部中に、増粘剤として脂肪酸アマイド1.5部を添加した後、3本ロールにて混練してインキ逆流防止体を得た。
ボールペンの作製
上記ボールペン用インキ組成物を、直径が0.5mmである超硬合金製ボールを抱持してなるステンレススチール製ボールペンチップが一端に嵌着されたポリプロピレン製インキ収容管に充填し、インキ組成物の後端に上記インキ逆流防止体を配設してボールペンレフィルを作製し、該ボールペンレフィルをボールペン用外軸(商品名:ハイテックC05、株式会社パイロットコーポレーション製)に組み込み、試料ボールペンを作製した。
前記試料ボールペンを用いて以下1~4の評価を行った。
尚、筆記用の試験紙には、旧JIS P3201筆記用紙Aを用いた。
1.筆跡、筆記感の評価
手書きで試験紙に1行12丸のらせん状の丸を3行連続筆記し、筆跡の目視観察と筆記感の官能評価を行った。
A.筆跡の色相および濃度
◎…黒色として視認でき、濃く鮮やか。
○…色相が黒色として視認できる。
×…黒色として視認できない。
◎、○を合格、×を不合格とした。
B.筆跡形成性
○…筆跡に線割れや掠れがない。
×…筆跡に線割れや掠れが確認される。
C.筆記感
○…滑らか
△…わずかに引っ掛かりを感じる
×…重い
○を合格、△、×を不合格とした。
2.連続筆記性
自動筆記試験機にボールペンを装着して、インキを消費しきるまでらせん状の丸を試験紙に連続筆記し、筆跡を目視観察した。
○…筆記開始から終了まで、筆跡に線割れや掠れが見られなかった。
△…所々、線割れや掠れが見られる。
×…インキを消費しきることなく、筆記不能となった。
○を合格、△、×を不合格とした。
3.インキ安定性
ボールペンを60℃環境下に14日間保管した後、-20℃環境下に1日保管した。その後、保管後のボールペンを室温に戻し、ボールペンレフィルを取り出してボールペンレフィルを目視により観察した。
○…インキ中の顔料の沈降、凝集やインキの分離は確認されず、保管前と差がない。
△…インキ中の顔料の沈降、凝集やインキの分離がわずかに確認される。
×…インキ中の顔料の沈降、凝集やインキの分離が明瞭に確認される。
○を合格、△、×を不合格とした。
4.耐ドライアップ性
ボールペンをペン先が露出した状態で横置きにし、20℃65%RH環境下に7日間保管した。その後、室温下、手書きで1行に12個の螺旋状の丸を試験紙に連続筆記し、目視にて筆跡を観察した。
○…掠れ、線割れのない筆跡を筆記開始時から筆記終了時まで形成できる
△…筆記開始直後の筆跡には若干の掠れまたは線割れが確認されたものの、筆記終了時の筆跡には掠れや線割れが見られなかった。
×…筆記不能である。
○を合格、△、×を不合格とした。
評価結果を表2に示す。
Figure 2023066096000002

Claims (4)

  1. 塩基性カーボンブラックと、剪断減粘性付与剤と、水とを含有し、前記剪断減粘性付与剤が8.0~12.0のHLB値を有するポリグリセリン脂肪酸エステルである、ボールペン用水性インキ組成物。
  2. リン酸エステル系界面活性剤、N-アシルアミノ酸型界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤、およびイミダゾリン型両性界面活性剤から選ばれる1種以上を含有する、請求項1に記載のインキ組成物。
  3. 請求項1または2に記載のインキ組成物を収容したボールペン。
  4. 請求項1または2に記載のインキ組成物を収容したボールペンレフィル。
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