JP2002096048A - 柑橘類廃棄物又は茶殼廃棄物の好気性醗酵処理方法及び該処理方法によって得られた有機肥料並びに同廃棄物の好気性醗酵処理用醗酵助材 - Google Patents

柑橘類廃棄物又は茶殼廃棄物の好気性醗酵処理方法及び該処理方法によって得られた有機肥料並びに同廃棄物の好気性醗酵処理用醗酵助材

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特殊なバクテリアの投入の必要がなく、自然
な環境で安定した好気性醗酵による柑橘類廃棄物又は茶
殼廃棄物の分解処理を行う方法を提供する。 【解決手段】 籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草,干し草,剪
定枝,廃木材,腐植土,腐葉土の群から選ばれた1種以
上の補助材料を、加圧しつつ擦り潰しながら破砕及び粉
砕して大気中に押し出す様にしてなるスクリュー式粉砕
装置によって粉砕処理して得られた粉砕物を醗酵助材と
し、これと柑橘類廃棄物又は茶殼廃棄物とを、攪拌手段
を備えた醗酵槽内に投入して攪拌混合すると共に、通気
しつつ好気性雰囲気下で醗酵処理するもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蜜柑,八朔,柚
子,かぼす,すだち等の柑橘類の廃棄物、又は、緑茶,
紅茶,ウーロン茶等の各種茶類の抽出残渣である茶殼廃
棄物の処理方法に関するものであり、特に、自然界に存
在する好気性醗酵菌を利用した好気性醗酵よって、これ
らの廃棄物を分解処理する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蜜柑,八朔,柚子,かぼす,すだち等の
柑橘類は、産地から、それ自体が商品として出荷される
と共に、その果汁を飲料或いは調味料として商品化した
り、蜜柑や八朔においては、果実を缶詰その他の加工食
品として商品化されている事は周知の通りである。
【0003】一方、産地においては、収穫した柑橘類
を、大きさ,形状及び表面傷の有無等の観点から所定の
基準に基づいて選別し、良品のみが商品として出荷さ
れ、不良品は他の用途に廻されるか廃棄処分されてい
る。又、果汁製造工程においては、新鮮な柑橘類を圧搾
して果汁のみを収集し、皮部を主体とする残部は、廃棄
処分され、更に、加工食品製造工程においては、果実以
外の皮部等は廃棄処分されている。
【0004】これらの廃棄物は、産地においては果樹園
に放棄したり、土中に埋めたりしているのが一般的であ
り、又、果汁加工や缶詰工場においては、圧搾残渣や皮
部等の不要部分を、他の廃棄物と一緒にして焼却処分し
ているのが一般的な処分方法である。
【0005】又、近年のペットボトル飲料や缶飲料の普
及に伴い、緑茶,紅茶,ウーロン茶等の各種茶類が、飲
料水工場において大量に抽出処理される結果、大量の茶
殼廃棄物が発生しており、この茶殼廃棄物の殆どが、焼
却処理されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】係る従来の処分方法に
おいて、柑橘類廃棄物を果樹園に放棄した場合には、自
然腐敗による分解処分法とも言えるものであるが、青か
びが発生して環境的にも好ましくない。又、地中に埋め
る方法では、地中に於ける自然腐敗による分解処分であ
り、表面的には分からないが、柑橘類に含有されている
酸性物質によって土壌が酸性化してくる問題がある。
【0007】又、加工工場で発生する柑橘類廃棄物や前
記茶殼廃棄物を焼却処分する方法においては、水分を多
量に含むこれら廃棄物を焼却するには、多量の燃料油が
必要となり、地球環境の観点からも賢明な方策とは言い
難い。
【0008】従って、係る廃棄物を、環境に悪影響を与
える事なく簡便な方法で処理でき、且つ、好ましくは該
廃棄物を環境に有用なものに転換可能な技術の出現が望
まれている。
【0009】そこで本発明は、係る現状に鑑み、柑橘類
廃棄物及び茶殼廃棄物を簡便な方法で有用物に転換可能
な方策を提供する事を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、係る観点の元
になされたものであって、その基本思想とするところ
は、前記柑橘類廃棄物又は茶殼廃棄物を他の廃棄物を用
いて処理する事により、その殆どを消滅させると共に、
一部は、有価物である有機肥料に転換させる点にある。
即ち、本発明は、柑橘類廃棄物又は茶殼廃棄物を他の廃
棄物である籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草,干し草,剪定
枝,廃木材或いは腐植土,腐葉土の群から選ばれた1種
以上の補助材料の粉砕物を用いて好気性醗酵処理するも
のであって、具体的には、前記補助材料を、加圧しつつ
擦り潰しながら破砕及び粉砕して大気中に押し出す様に
してなるスクリュー式粉砕装置によって粉砕処理して得
られた粉砕物を醗酵助材とし、該醗酵助材と前記柑橘類
廃棄物又は茶殼廃棄物とを、攪拌手段を備えた醗酵槽内
に投入して攪拌混合すると共に、該醗酵槽内に通気しつ
つ、如何なるバクテリアの添加を行う事なく、好気性雰
囲気下で前記混合物を醗酵処理するものである。これに
より、柑橘類廃棄物又は茶殼廃棄物は、殆ど炭酸ガスと
水に分解して消滅させる事が可能となる。
【0011】尚、前記柑橘類廃棄物又は茶殼廃棄物を、
前記スクリュー式粉砕装置によって粉砕処理した後に、
前記醗酵槽に供給する様にすれば、前記廃棄物の分解速
度を高める事が容易となる。又、前記廃棄物の粉砕物を
前記醗酵槽内に供給するに当り、前記醗酵助材と混合し
て供給するのは醗酵促進の観点から好ましい方式であ
り、更に、前記廃棄物と前記補助材料とを、前記スクリ
ュー式粉砕装置に同時に供給して同時に粉砕処理する事
により、両者の混合物を形成するのも好ましい態様であ
る。
【0012】又、上記醗酵処理により得られた醗酵残渣
は、醗酵分解途上にある有機物であるので、これはその
まま有機肥料としても使用可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。先ず、本発明の基本思想について説明すると、本
発明では、柑橘類廃棄物又は茶殼廃棄物(以下、両者を
総称して単に「廃棄物」と記載する場合がある)を分解
処理するに当り、好気性醗酵菌菌として市販されている
各種バクテリアを使用する事なく醗酵処理するもので、
好気性醗酵菌としては、その処理環境に存在する(被処
理体に付着している)各種好気性醗酵菌を利用する点を
第一の基本思想とし、更に、前記廃棄物の好気性醗酵に
当り必要な水分調整材及び醗酵菌床材としての醗酵助材
として、他の廃棄物である籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草,
干し草,剪定枝,廃木材或いは腐植土,腐葉土の群から
選ばれた1種以上の粉砕物を用いる点、即ち、柑橘類廃
棄物や茶殼廃棄物を他の廃棄物によって処理する事によ
り、その大部分を消滅させてしまう点に第二の基本思想
がある。
【0014】先ず、上記第一の基本思想について説明す
ると、自然界においては、好気性醗酵菌(好気性バクテ
リア)は、その地域の環境に適した種々の菌群が生息し
ているのであって、人為的に培養した市販の分解用バク
テリアとは、根本的に性質の異なるものである。即ち、
バクテリアと雖も生物であるから、その地域で発生した
廃棄物は、その地域の環境(気候,風土)に適した分解
菌で分解処理するのが最適な方法であり、人為的に培養
した分解菌は、特定の環境下では有効であっても、他の
環境では必ずしも有効ではないとの思想に立脚し、その
地域に相応しい分解菌を有効に利用するもので、具体的
には、前記柑橘類廃棄物→茶殼廃棄物及び醗酵助材等に
付着乃至は生息している分解菌を活用するものである。
【0015】特に、前記醗酵助材として、腐葉土,腐植
土の粉砕物を用いれば、これ自体に無数の各種分解菌が
生息しているので、前記醗酵処理は極めて効果的に進行
する事になる。即ち、腐植土は、植物が自然界において
不完全に分解して種々の分解段階にある有機物の混合体
であり、換言すると、種々の分解菌が活動途上にある分
解菌群とその菌床と言える。又、腐葉土は、落ち葉が自
然界において分解して出来た土であり、腐植土と同様に
種々の有機物の混合体であって、種々の分解菌群とその
菌床を大量に含んだ土状物と言える。これらは森林の地
表面において多く見られるものであり、特筆すべきは、
その地域の環境に適した種々の分解菌群が生息している
ものであって、人為的に培養した市販の分解用バクテリ
アとは根本的に異なるものである。
【0016】又、本発明の被処理体は、1ケ所で集中的
に発生し得る柑橘類廃棄物又は茶殼廃棄物の単種であ
り、一般の生ゴミの如く多種多様な廃棄物の混合物では
ないので、一端、これら廃棄物の分解に適したバクテリ
アが醗酵を始めると、他のバクテリアを駆逐して、該廃
棄物に適したバクテリアのみの増殖が速やかに進行し、
分解処理が一層進行し易くなる好循環が形成される事に
なる。
【0017】又、好気性醗酵処理には、被処理体の水分
調整が重要な要素であり、水分が多過ぎると好気性環境
が失われて嫌気性醗酵が生じ、所謂「腐敗」が生じる。
そこで、好気性環境を維持するために、従来から種々の
提案がなされている。その代表的な方式として、「オガ
屑」を生ゴミに添加混合して水分調整を行いつつ好気性
醗酵させる方式がある。木材自体は比較的吸湿性が高い
ので、木質粉体物の一種であるオガ屑は、一般的には吸
湿性に優れており、水分調整材として有効であると考え
られている。しかしながら、実際の使用に当たっては、
オガ屑は比較的早い時期に水分吸収能の限界に達するた
め、多量のオガ屑を必要とするが、オガ屑自体は製材所
で発生する廃棄物であって、その量には限りがあり、更
に、その大量輸送はコスト的にも問題がある。そこで、
本発明では、前述の廃棄物からなる補助材料を、スクリ
ュー式粉砕装置という特定の粉砕手段によって粉砕する
事により、オガ屑よりも遙かに吸湿性の高い粉砕物を生
成させて、柑橘類廃棄物や茶殼廃棄物の発生地又はその
近傍で発生する前記補助材料(廃棄物)の処理を兼ねて
該廃棄物を処理するものである。
【0018】以下に、本発明について図面を用いて説明
する。先ず、図1は、本発明の廃棄物の処理方法を実施
するための醗酵処理装置の一例を示す要部断面概略図で
あって、該装置は、廃棄物処理装置の本体部である醗酵
装置Aと、前記補助材料を粉砕処理して醗酵助材を形成
するためのスクリュー式粉砕装置Bとから構成されてい
る。
【0019】先ず、本発明の特徴の一つである補助材料
の粉砕に使用される前記スクリュー式粉砕装置Bの構造
と作用について説明する。該スクリュー式粉砕装置B
は、図示の如く、基台40に設置された架台39上に搭
載されており、補助材料の投入口となるホッパ46を一
端に有する円筒状のシリンダー41内にスクリュー42
が装入されており、該スクリュー42の先端部42aに
は、前記シリンダー41の他端部に固着され且つ多数の
小孔47を有するトップカバー44が配置されている。
前記シリンダー42のシャフト48の端部は、駆動装置
(モーター及び減速機)49に接続され、これによりス
クリュー42は回転可能となっている。補助材料として
剪定枝等の比較的大きなものを用いる場合には、事前に
適当な大きさ、例えば5〜10cm以下の大きさにチッ
パー等により破砕されている補助材料を、前記ホッパ4
6から投入すると、該補助材料は、シリンダー41内に
落下してスクリュー42の回転により前方に送られつつ
後述する様に内部で破砕と擦り潰し粉砕を受け、前記ト
ップカバー44の内面に摺接する如く前記スクリュー4
2の先端部内側に配置されたカッター45によって繊維
質が切断されて、前記トップカバー44の小孔47から
装置外に押し出される様になっている。補助材料が、籾
殻,稲藁,麦藁,干し草或いは腐葉土,腐植土の如く比
較的小さなものの場合には、そのまま前記ホッパ46よ
り前記シリンダー41内に投入する事が可能である。こ
こで、前記スクリュー42のスクリュー羽根ピッチは、
先端程狭く形成されているので、シリンダー41内の被
処理体は、前方に送られるに連れて加圧されつつ粉砕さ
れ、前記小孔47からは大気中に噴出する如く押し出さ
れる様になっている。
【0020】図2は、スクリュー式粉砕装置Bの先端要
部断面図であり、同図に示している様に、スクリュー4
2の先端部42aは、シリンダー41前面に固定され且
つ多数の小孔47を有するトップカバー44の中心にベ
アリング部材52を介して回転自在に保持されており、
その内側には前記トップカバー44の内面に摺接する如
くカッター45が固着されてスクリュー42と共に回転
する様になっている。又、シリンダー41の内面には、
複数条の剪断刃部材43が、適当な間隔、例えば45°
間隔で該シリンダーの長手方向に沿って配置されてお
り、前記剪断刃部材43と前記スクリュー42との間
で、シリンダー内に投入された補助材料が破砕と擦り潰
し作用による粉砕を受ける様になっている。
【0021】即ち、図3(a)は、図2のイ−イ断面図
であって、同図に示している様に、シリンダー41の内
面には、同図(b)に示している如くテーパー状刃面4
3bを有するバー状の剪断刃部材43が配置され、前記
シリンダー41を貫通して設けられたボルト57を前記
剪断刃部材43に適宜形成されたネジ穴43aに螺合さ
せて、該剪断刃部材43をシリンダー内面の所定位置に
固着する様になっている。
【0022】図4は、前記剪断刃部材43とスクリュー
42とによって、被処理物56が破砕,粉砕される様子
を概念的に示したものである。先ず同図(a)に示して
いる様に、スクリュー42の回転によって運ばれて来た
被処理物56は、スクリュー42の外周部と前記剪断刃
部材43とに挟まれる状態となる。次に同図(b)に示
している様に、該被処理物56は、スクリュー42の回
転(図中矢印方向)によって、該スクリューの外周部と
前記剪断刃部材43の剪断刃面43bとの間で剪断力を
受け、同図(c)に示している様に、引き千切られる様
にして破砕される。同時に同図(b)に示している様
に、前記スクリュー42の外周面と前記剪断刃部材53
のテーパー状剪断刃面43bと間に存在する被処理物5
6は、両面の相対運動により擦り潰し作用を受けて被処
理物中の繊維質はほぐされつつ粉砕されていく事にな
る。以上の様にして、シリンダー内に投入された被処理
物(補助材料)は、次第に小片に破砕されつつ擦り潰し
作用によって、より小さな粒子へと粉砕されてゆく事に
なる。特に、前記スクリュー42のスクリュー羽根ピッ
チは、前方程狭くなっているので、スクリューの前方に
いく程、スクリューの回転力によって被処理物は圧縮さ
れて圧密化され、その状態で更に上記の剪断力による破
砕と擦り潰し粉砕作用を受けて、一層細かな粒子へと粉
砕されてゆく事になる。
【0023】この様にして、補助材料は小さな粒子へと
破砕,粉砕されてシリンダー内を前方に圧送され、前記
シリンダー41の前面に配置されたトップカバー44の
小孔47から大気中に放出されるが、補助材料が剪定枝
の如く生木の場合には、その繊維質や柔軟性に富んでい
るので、前記剪断刃部材43とスクリュー42との剪断
力や擦り潰し力によっては充分に切断されていない場合
があり、この様な場合には、前記小孔47に粉砕物が詰
まって排出され難くなる場合がある。そこで、本発明の
粉砕装置では、前記スクリュー42の先端部に前記トッ
プカバー44の内面に摺接する如くカッター45が配置
されており、スクリューの回転と共に回転する様になっ
ている。これにより、トップカバー44の内面部分で長
い繊維質も切断され、スクリューの回転力によって形成
された内部の高圧力によって前記小孔47から噴出する
如く押し出される事になる。
【0024】ここで特筆すべき事は、粉砕物は、スクリ
ューやシリンダーとの摩擦力によって温度が70℃〜8
0℃程度に昇温されており、且つシリンダー内の高圧部
から大気中に一気に排出される結果、粉砕物粒子内に含
有されている水分が急激に膨張して補助材料の植物細胞
の細胞壁を破壊して「膨潤」する現象が生じ、粉砕物自
体の吸湿性が極めて高くなっている事である。これは、
同じ様な粉砕物である前述の「オガ屑」とは基本的に異
なっている点であり、この点が、廃棄物である補助材料
をして、柑橘類廃棄物や茶殼廃棄物の醗酵処理のための
水分調整材として及びバクテリアの菌床としての優れた
機能を発揮せしめるという本発明の特徴点の一つであ
る。
【0025】因みに、乾燥した籾殻や稲藁,麦藁,干し
草の粉砕の如く、粉砕物を前記小孔47から押し出すた
めの滑剤として機能すべき水分が不足する場合に備え
て、水供給部55がシリンダー41の先端近傍に配置さ
れている。該水供給部55は、シリンダー壁を貫通して
内部に連通する導水管51と、該導水管に連通して形成
された導水ノズル53と、該導水管51内で進退してシ
リンダー内への開口部の流路面積を調整して流路の開閉
と水量の調整をする調節弁54とからなり、前記導水ノ
ズル53から水道水を供給可能となっている。
【0026】又、前記トップカバー44の小孔47から
の粉砕物の押し出しは、スクリューの回転により該粉砕
物に作用する押圧力によって行われるものであるが、ス
クリューの先端部では、該粉砕物は加圧されて圧密化さ
れており、該圧密体によってスクリューの押圧力が吸収
されて前記小孔47内に存在する粉砕物の圧密体に充分
な押し出し圧力が伝達されない場合が生じる。この様な
場合には、スクリュー先端部で粉砕物がスクリューと共
回りして前記小孔47からの粉砕物の排出が生じなくな
る。従って、本装置では、前記シリンダー41を貫通し
て前記トップカバー44の内側に突出する進退自在な抵
抗棒50が設けられており、該抵抗棒50をシリンダー
内に突入させる事によって共回りしようとする粉砕物に
抵抗を与えて共回りを防止し、前記小孔47からの粉砕
物の排出が円滑に行われる様になっている。
【0027】この様にして、スクリュー式粉砕装置によ
り加圧されつつ磨り潰された補助材料の粉砕物は、粉砕
による微細化と細胞壁や繊維質の破壊の結果、吸湿性が
一段と増加した醗酵助材へと変質する事になる。即ち、
前記各種補助材料の粉砕試験の結果、殆どのケースで、
粉砕物の単位重量当たりの吸水性は、粉砕処理前のもの
に対して約3〜4倍の吸水率を示す事が確認されてお
り、この粉砕方法が醗酵助材の吸水率向上に極めて有効
である事が確認されている。従って、図1に示している
様に、この補助材料の粉砕物(醗酵助材)を、前記トッ
プカバー44の小孔から前記醗酵装置Aの原料投入ホッ
パ2に向かって直接供給する様にしておけば、必要な量
の醗酵助材をその都度粉砕処理して醗酵装置A内に供給
する事ができる。
【0028】次に、このスクリュー式粉砕装置による補
助材料の粉砕処理の例について説明する。図8は、腐葉
土を上記スクリュー式粉砕装置を用いて加圧しつつ磨り
潰して粉砕し、前記排出孔47から排出された粉砕物
(醗酵助材)を粉砕前のものと対比した外観写真であ
る。この写真からも窺える様に、該醗酵助材の体積は、
元の腐葉土の体積に比べて約1/10程度に減容されて
おり(嵩密度は約10倍程度に大きくなっている)、し
かも細胞組織が破壊されて含有水が絞り出されているの
で、単位重量当たりの吸水性は粉砕処理前の腐葉土に対
して約3〜4倍の吸水率を示している。この結果、この
醗酵助材を柑橘類廃棄物や茶殼廃棄物に混合すると、該
廃棄物中の水分を吸収し、被処理体混合物は手に触れて
もベト付かないサラサラとした感じの通気性の良い混合
物に変化し、好気性醗酵の良好な環境作りをなす。同時
に、該醗酵助材は、前述の通り細かく粉砕されているの
で、前記廃棄物に混合すると均一に分散し易くなり、こ
の結果、前記通気性の改善と相まって前記廃棄物の均一
な醗酵分解反応を促進する事になる。同時に、醗酵助材
自体も分解し易い状態に粉砕されているので、前記廃棄
物の分解と共に、その分解反応も進行しており、従っ
て、分解残渣(醗酵残渣)は極めて少ないものとなる。
【0029】又、図8の写真から明らかな様に、粉砕さ
れた腐植土の粒径は一定ではなく、細かい粒子から比較
的大きな粒子までの広い粒径分布を有しているので、こ
の粉砕物を柑橘類廃棄物や茶殼廃棄物と共に攪拌・混合
した際には、種々の粒径を有する廃棄物の各粒子間に充
分に混ざり込んで、小さな廃棄物の表面にも好気性醗酵
に必要な空気を供給させることが可能となっていると考
えられる。
【0030】尚、この添加混合する醗酵助材の添加量
は、廃棄物の分解速度の面からは、廃棄物100重量部
に対して少なくとも3重量部程度は必要であり、これよ
り少ないと廃棄物の処理速度が遅くなるおそれがある。
一方、廃棄物の分解環境の観点からは該廃棄物の含水率
に応じて添加量を適宜調整する必要があり、廃棄物の含
水率が高い場合には、該廃棄物の水分を吸収する前記醗
酵助材の添加量を適宜増加し、被処理体混合物がベト付
かず通気性が良好に維持できる程度に添加すれば良い。
尚、廃棄物の含水率が高く、多量の醗酵助材の添加が必
要な場合には、事前に該廃棄物の水切りを行っておくの
も好ましい方式である。特に、柑橘類廃棄物や茶殼廃棄
物と異なり、副資材としての前記補助材料は、その添加
量が少ない方が、作業の手間が省けるので好ましいと言
えるので、好ましくは、醗酵助材の添加量は、前記廃棄
物100重量部に対して30重量部以下に抑える様にす
るのが良い。しかしながら、基本は飽くまでも廃棄物の
水分調整材として、該廃棄物の水分含有量と運転条件
(攪拌条件や通気条件)によって異なるものであり、単
純な重量比で一義的に定められるものではない事は付記
しておく。
【0031】尚、本発明では、籾殻,稲藁,麦藁,枯れ
草或いは干し草も、好ましい補助材料である。即ち、こ
れらは、それ自体が固くて形状を保持し易い特性を有し
ているので、柑橘類廃棄物や茶殼廃棄物の湿潤な廃棄物
中に添加混合すると、該廃棄物の粒子間に存在して空間
を形成し、空気を保持して好気性雰囲気を良好に維持す
る機能を有している。しかも該醗酵助材の原料となる前
記籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草或いは干し草は、それ自体
は乾燥物であって、水分含有量が少なく、しかも前述の
通りスクリュー式粉砕装置によって粉砕される事によっ
て組織が破壊されて水分を吸収し易くなっているので、
この醗酵助材も、湿潤な柑橘類廃棄物や茶殼廃棄物と混
合されると、該廃棄物中の水分を吸収し、被処理体混合
物が処理装置内面に付着しない様な適度の乾き度を与え
ると共に、該廃棄物との馴染みもよく、適度に乾いた前
記廃棄物の粒子間に適度の空隙率を形成して空気の流通
を促進し、嫌気性醗酵を抑制する作用がある。しかも、
これら籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草或いは干し草は、それ
自体が廃棄物であるので、これらの廃棄物処理も兼ねた
柑橘類廃棄物や茶殼廃棄物の処理が行われる事になる。
【0032】図9は、籾殻を、上記スクリュー式粉砕装
置を用いて加圧しつつ磨り潰して粉砕し、前記排出孔4
7から排出された粉砕物(醗酵助材)と粉砕前の籾殻の
外観写真であり、この写真から明らかな様に、粉砕処理
を受けた籾殻は、元の大きさの数分の1程度の大きさに
破砕されている事が分かる。
【0033】この破砕物の体積は、元の籾殻の体積に比
べて、約1/2程度に減容されている(嵩密度は2倍程
度に大きくなっている)が、細胞組織が破壊されて含有
水が絞り出されているので、吸水性は、粉砕処理前の籾
殻に比べて3〜4倍に増加している。この事は、前述の
場合と同様に、柑橘類廃棄物や茶殼廃棄物と混合された
際に該廃棄物中の水分を吸収して該廃棄物に適度の乾き
度を与え、前記醗酵助材である籾殻との混合を容易にす
ると共に、籾殻自体の有する固さによってその形状を保
持する結果、廃棄物粒子間に適度の空間を形成して好気
性醗酵に必要な通気性を保持させる事が可能である事が
理解される。一方、籾殻自体も、吸水性が大幅に向上す
る結果、それ自体の分解性も向上し、前記廃棄物の好気
性醗酵処理過程で同時に籾殻の醗酵分解も進行する事に
なる。
【0034】又、図9の写真から明らかな様に、粉砕さ
れた籾殻の粒径は一定ではなく、細かい粒子から略原型
の粒子までの広い粒径分布を有しており、これが、上述
した様に体積を約1/2に減容させる理由と考えられ
る。又、この粉砕物を柑橘類廃棄物や茶殼廃棄物と共に
攪拌・混合した際には、種々の粒径を有する前記廃棄物
の各粒子間に充分に混ざり込んで、小さな廃棄物の表面
にも好気性醗酵に必要な空気を供給させることが可能と
なっている。
【0035】尚、その他の醗酵助材として、上記籾殻の
他、稲藁,麦藁,枯れ草,干し草又は廃木材等の乾燥材
を上記スクリュー式粉砕装置によって粉砕したものが使
用可能であるが、これらの原料の共通する特徴の一つ
に、何れもそれ自体が乾燥している点である。即ち、こ
れら乾燥材を前述の要領で粉砕する事により、その吸湿
性が一層向上する結果、柑橘類廃棄物や茶殼廃棄物の含
有する多量の水分が、速やかに前記乾燥材粉砕物である
醗酵助材に吸収され、該廃棄物に適度の湿り気と通気性
を付与して好気性醗酵を促進させる事になるのである。
この意味から、本発明では、乾燥状態にある前記籾殻,
稲藁,麦藁,枯れ草,干し草或いは廃木材の一種以上を
醗酵助材の原料として選定している。
【0036】次に、図1に示した醗酵装置Aについて詳
細に説明する。同図において、醗酵装置Aは、柑橘類廃
棄物又は茶殼廃棄物を前記醗酵助材と共に醗酵処理する
醗酵槽1と、該醗酵槽1の外周面を囲繞する様に配置さ
れたハウジング4と、前記醗酵槽1内の前記被処理体混
合物を攪拌するための攪拌装置15,16と、前記醗酵
槽1を回転させるための回転装置17と、前記醗酵槽1
内の発生ガスを強制換気する排気ダクト9とを主要構成
要素とするものである。
【0037】前記醗酵槽1は、両端部の固定側板5,6
と、該固定側板5,6に対して回転可能な円筒ドラム1
aとで構成され、該円筒ドラム1aは前記固定側板5,
6に対してベアリング機構等により回動自在に連結され
ている。前記一端の固定側板5には、該固定側板5の正
面概略図である図5に示す様に、醗酵槽1の中心Oから
偏位した位置に原料投入用の開口5aが形成され、他端
の固定側板6には、該固定側板6の正面概略図である図
6に示す様に、醗酵残渣排出用の排出口6aが前記原料
投入用の開口5aと同様に前記醗酵槽1の中心Oから偏
位した位置に形成されている。前記原料投入用開口5a
には、前記ハウジング4を貫通して外部に開口部2aを
有する原料投入ホッパ2が斜め上向きに形成され、該ホ
ッパ2の開口部2aには、開閉自在な蓋部材24が配置
されている。一方、前記醗酵残渣排出用の排出口6aに
は、残渣排出ダクト3が前記ハウジング4を貫通して斜
め下向きに形成されており、その外部に露出した排出口
3aには、残渣収容袋25が着脱自在に取り付けられて
いる。
【0038】前記醗酵槽1内には、該醗酵槽のドラム中
心軸から上側に偏位した位置で前記両側の固定側板5,
6を貫通して配置された回転軸15と該回転軸15の長
手方向に複数個設置された切断刃面を有する攪拌翼16
とからなる攪拌手段が設置されている。この攪拌手段
は、投入原料がブロック状の場合には、これを破砕する
と共に、被処理体混合物を攪拌混合する作用を有するも
のであって、前記ハウジング4内に設置されている駆動
モータ13と、これに連結された減速機14とによって
回転駆動される様になっている。尚、前記回転軸15は
ベース40に固定された支持スタンド26(図中左側の
スタンドは省略している)によって両端部が回転可能に
支持されている。
【0039】又、前記醗酵槽1のドラム1aの一端外周
部にギア27が装着されており、前記駆動モータ13,
前記減速機14及び前記回転軸15の端部に取り付けら
れたギア28,該ギア28に一端を係合されたチェーン
30,該チェーン30に他端を係合されたギア29,該
ギア29に接続された減速機20,該減速機20の出力
軸21及び該出力軸21の端部に保持されたギア22を
介して、前記ドラムギア27に回転力を付与して前記醗
酵槽のドラム1aを回転させる様に構成されている。
尚、前記ドラム1aは、ベース40に固定された複数の
支持部材18と、該支持部材18に回転自在に取り付け
られた複数のローラ17によって保持されて、自由に回
転する様になっている。
【0040】前記醗酵残渣排出ダクト3の上面部の適所
には、吸気口7が形成され、前記原料投入ホッパ2の上
面部の適所には、排気口8が形成され、該排気口8は、
排気ダクト9に接続され、該排気ダクト9の適所に排気
ファン10と脱臭剤11とが配置されている。これによ
り、排気ファン10の吸気力によってハウジング4内の
空気が前記排出ダクト3の吸気口7から吸引され、前記
固定側板6の排出口6aを経て醗酵槽1内に流入し、該
醗酵槽1内に発生したガスと共に、前記固定側板5の原
料投入用開口5a及び原料投入ホッパ2の排気口8を経
て前記排気ダクト9から大気中に放出される様になって
いる。即ち、前記排気ファン10によって醗酵槽1内の
ガスを強制的に排気すると共に、新鮮なハウジング内の
空気を前記排出ダクト3に形成された吸気口7から前記
醗酵槽1内に供給する様になっている。尚、醗酵臭は、
前記排気ダクト9内に設置された前記脱臭剤11によっ
て除去される様になっている。又、醗酵によって生じた
水分の殆どは排気ダクト9から大気中に放出されるが、
外気温が低い場合には、該ダクト内で凝縮する場合があ
るので、ドレン抜き12から適宜凝縮水を排出できる様
になっている。
【0041】又、前記ハウジング4の適所には、吸気用
の開口(図示せず)が形成されており、該吸気口の近傍
に、ヒーター23が配置されている。従って、前記排気
ファン10が作動すると、前述の通りハウジング4内の
空気は醗酵槽1内に吸引されるが、その際に、該ハウジ
ング4に形成された吸気用開口部から外気が吸引される
と共に、前記ヒーター23で加温されてハウジング4内
に流入する事になる。この加温空気が醗酵槽1のドラム
1aの周囲を流れて前記醗酵残渣排出ダクト3に形成さ
れた吸気口7から吸引される事により、醗酵槽1を外部
から加温すると共に、醗酵槽1内に加温空気を供給して
醗酵槽1内の温度を所定の温度に保つ役割がある。
【0042】次に、上述の処理装置を用いて前記柑橘類
廃棄物又は茶殼廃棄物を好気性醗酵処理する処理操作に
ついて説明する。先ず、前記廃棄物は、原料供給ホッパ
2の開口部2aに配置された蓋部材24を手動で開け、
該ホッパ2内に前記廃棄物を投入すると、該ホッパ2内
を滑り落ちて、前記固定側板5に形成されて常時開口し
ている投入口5aから、既に醗酵槽1内に存在している
好気性醗酵中の被処理体混合物の上に落下堆積する。一
方、前記醗酵助材は、前述の通りスクリュー式粉砕装置
の前記トップカバー44から直接前記ホッパ2に投入す
る。この様にして適宜投入された廃棄物と醗酵助材と
は、前記醗酵槽1のドラム1aが回転される事により混
合され、且つ、前記廃棄物がブロック状態で投入されて
いる場合には、前記攪拌翼16の回転によって該ブロッ
クの解砕が行われると共に廃棄物と醗酵助材との一層の
混合が促進される。尚、前記蓋部材24は、前記廃棄物
及び醗酵助材を投入するときにのみ手動で開けられ、通
常は閉じられているものである。
【0043】次に、醗酵槽1内での被処理体混合物の挙
動について、図5,6によって説明する。図5は、醗酵
槽1内の状態を原料投入口5a側から見た該略図であ
り、醗酵槽1内に原料投入口5aから新たに投入された
廃棄物は、醗酵槽1の矢印33に示す方向への回転(正
転)によって図中A1で示す様に回転方向に向かって上
り勾配を有する状態で堆積している被処理体混合物の上
に落下するが、この堆積物は、醗酵槽1の回転によって
矢印34に示した方向に循環しているので、新たに投入
された柑橘類廃棄物も、この循環に巻き込まれて醗酵助
材との混合が行われる。この混合操作により、前記堆積
物中に滞留している醗酵ガスの放出と新鮮な空気の巻き
込みが同時に行われる。
【0044】図6は、醗酵槽1内の状態を醗酵残渣排出
口6a側から見た該略図であり、醗酵槽1が矢印33で
示した方向への回転(正転)の場合には、前記排出口6
aの位置は、前記堆積物A1から離れているので、醗酵
残渣は該排出口6aから外部に排出される事はない。そ
こで、醗酵槽1の回転方向を、図中の矢印35に示す方
向への回転(逆転)に切り換えると、該堆積物は、図中
A2に示す様に前記A1とは逆勾配の堆積物となる。こ
の結果、堆積物の上面が、前記排出口6aの下端面より
高い位置になると、該排出口6aから醗酵残渣は醗酵槽
1外に排出される様になっている。
【0045】ここで、湿潤な柑橘類廃棄物や茶殼廃棄物
が前記醗酵助材と混合されると、該廃棄物中の水分を吸
収して、該廃棄物が醗酵槽内面や攪拌翼等に付着しない
様な適度の乾き度を与えると共に、適度に乾いた廃棄物
の粒子間に適度の空隙率を形成して空気の流通を促進
し、嫌気性醗酵を抑制しつつ好気性醗酵を促進する事は
前述の通りである。
【0046】この様にして順次投入・混合された廃棄物
と醗酵助材との被処理体混合物は、前記廃棄物や醗酵助
材に付着している自然界に存在する各種好気性醗酵菌及
び醗酵槽内に送風されてくる空気と共に供給される各種
好気性醗酵菌によって好気性醗酵が進行し、被処理体混
合物は基本的には炭酸ガスと水とに分解されるが、この
際に新鮮な空気の供給と、発生したガスの排気が必要で
あるので、前述の排気ダクト9に配置された排気ファン
10を作動させて強制排気を行うと同時に新鮮な空気を
醗酵槽1内に吸引して好気性醗酵の環境を維持する。
【0047】次に、前記醗酵槽のドラム1aは、前述の
要領で回転されるが、この回転は連続的に緩やかに回転
させる事も可能であるが、間歇的に回転させる方が運転
コストの観点からは好ましい。即ち、好気性醗酵の反応
速度は、一般の化学装置による化学反応に比して極めて
緩やかに進行するものであるから、前記空気相を保持し
た混合物を放置していても、好気性醗酵が維持される範
囲の適当な時間であれば、前記ドラムの回転による混合
を行わなくても何等問題は生じない。同様の意味におい
て、前記強制排気も連続的に常時同レベルの排気を行う
必要はなく、前記ドラムの回転に併せて排気に強弱を付
ける事も可能であるが、勿論、該ドラムの回転とは独立
して適宜間欠的に強制排気する事も可能である。
【0048】これら、醗酵ドラムの間歇回転と強制排気
のレベルについて、図7に示すタイムチャートの一例に
よって説明する。図7(A)は醗酵ドラムの間歇回転の
タイムチャートであり、同図(B)は強制排気の排気レ
ベルを示すタイムチャートである。先ず、図(A)にお
いて、t1は醗酵ドラムの回転を行っている時間帯であ
り、t2は醗酵ドラムの回転を休止している時間帯であ
る。ここで、t1とt2の比、即ち、t1:t2は、一
般には1:10〜1:180の範囲で選択されるが、実
用的には1:30〜1:100程度が好ましい範囲であ
る。具体的にはt1を2〜3分とした場合には、t2は
60分〜150分程度の時間を選択するのが好ましい。
【0049】次に、同図(B)において、t1,t2
は、上記醗酵ドラムの間歇回転に合わせた強制排気の強
弱の時間帯を示しており、醗酵ドラムが回転している時
間帯t1では、内部堆積物が強制混合される結果、内部
堆積物中に滞留していた醗酵ガスが醗酵槽内に放出され
るので、この期間は前記排気ファン10を強回転させて
強力に排気を行い、醗酵ドラムの回転が休止している時
間帯t2では、前記排気ファン10を弱回転させて弱排
気状態にしておく。ここで、強排気状態における排気量
w1を100とした場合の弱排気状態における排気量w
2は、10〜30程度、好ましくは20程度に設定して
おくのが一般的であるが、強制排気操作には、醗酵ガス
の放出と共に、原料中の水分を除去する乾燥作用もある
ので、廃棄物中の水分含有量が多い場合には、弱排気状
態の排気量w2のレベルを若干高めに設定しておく事が
好ましい。
【0050】次に、好気性醗酵が進行して被処理体混合
物の分解が進み、被処理体混合物が次第に減容されてく
ると、前述の如く醗酵ドラム1aの回転方向を逆転させ
る事により、醗酵残渣は前記固定側板6に開口している
排出口6aから排出ダクト3に排出され、該ダクト3の
先端に取り付けられている残渣収容袋25内に落下す
る。該残渣収容袋25が所定量に達すると、該残渣収容
袋25を新たなものに取り替える。尚、前記醗酵ドラム
1aの回転方向の逆転の頻度の設定は、醗酵槽内におけ
る原料投入物の滞留時間と醗酵槽内の滞留量を決定する
事になる。即ち、逆転頻度を高めると、醗酵残渣の排出
頻度が高くなって投入物の滞留時間は短くなり、同時に
醗酵槽内の滞留量も少なくなるが、逆転頻度を低くする
と、投入物の滞留時間は長くなり、同時に醗酵槽内の滞
留量も多くなる。従って、廃棄物の特性や環境条件に応
じて、適宜設定する事になるが、一般には、蜜柑ジュー
ス工場から発生する絞り滓やウーロン茶ボトリング工場
で発生する茶殼の如く廃棄物の大まかな特性が略一定で
あれば、初期の試運転段階で設定した正転/逆転の頻度
を変化させる必要性は殆どない。
【0051】次に、前記残渣収容袋25内に落下する醗
酵残渣は、前記廃棄物の醗酵残渣と醗酵助材の醗酵残渣
の混合物であるので、これを柑橘類や茶殼の醗酵残渣と
醗酵助材とに篩い分け、柑橘類廃棄物や茶殼廃棄物の醗
酵残渣のみを有機肥料として使用し、回収した醗酵助材
の残渣は再使用する事も可能であるが、これらを分離す
る事なく、全てを有機肥料として使用したり、或いはそ
の一部を再度醗酵助材として再使用する事も可能であ
る。特に、本発明で使用する醗酵助材は、いずれも植物
質の粉砕物であり、しかもその組織が破壊されて吸湿性
を有している上に前記醗酵槽内で醗酵分解が進んでいる
ものであるので、有機肥料として使用しても何等問題は
ない。特に、本発明の方法によると、投入された柑橘類
廃棄物や茶殼廃棄物の殆どは分解して消失しており、前
記排出された醗酵残渣の大部分は、醗酵助材の未分解成
分であるので、全量を新たな醗酵助材に混合して再度使
用するのも、排出物を出さない完全消滅型の処理法とし
て好ましい態様である。
【0052】又、柑橘類廃棄物が、蜜柑等の選果工場か
ら傷もの或いは不良品として廃棄処分されるものの場合
には、個々の廃棄物自体が相当の大きさのものであるか
ら、これをそのまま前記醗酵槽1内に投入すると、前記
攪拌翼16による破砕作用により幾分は小さくなるが、
分解速度が著しく遅くなり、極端な場合には、そのまま
の形状を保持して排出される場合も生じる。そこで、本
発明では、この様な大きな柑橘類の廃棄物の場合には、
前記スクリュー式粉砕装置Aに該廃棄物を供給して前述
の補助材料と同様に粉砕処理して前記醗酵槽内に供給す
るのが好ましい形態である。尚、柑橘類廃棄物をスクリ
ュー式粉砕装置Aに供給して粉砕処理する方式は、該廃
棄物の大きさや形状及び種類に限らず、全ての柑橘類廃
棄物の醗酵前処理として採用すれば、廃棄物自体が小さ
な粒子に粉砕されると共に、前記醗酵助材の場合と同様
に、細胞組織までも破砕されて分解され易い状態となっ
ているので、分解速度が速くなり、醗酵槽内での滞留時
間も短くなる結果、同一容積の醗酵槽の場合の処理能力
を大幅に大きくする事が可能となる。
【0053】又、前記廃棄物をスクリュー式粉砕装置に
供給して粉砕するに当り、前記補助材料と一緒に供給し
て同時に粉砕する様になせば、両者が混合された状態で
醗酵槽内に供給されるので、醗酵反応の促進効果があ
る。更に、前記補助材料が、籾殻,稲藁,干し草,枯れ
草の乾燥状態の場合には、前述のシリンダー内への水分
補給も省略する事が可能となり、運転コストの削減効果
も期待できる。
【0054】次に、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】図1に示した装置を用いて、柑橘類廃棄物
として、圧搾法により柚子果汁を生産する柚子果汁生産
工場から排出する柚子搾りかす(廃棄物)を用いて処理
試験を行った。因みに、柚子搾りかすは、皮部が圧搾に
よって破れて内部の果汁の殆どが搾取されているもの
の、単体では、皮部の形状復元力によって、元の球状体
の1/2〜2/3程度の大きさに膨らんでいるものを多
数含んでいる。又、使用した装置の醗酵槽の直径は10
0cm,長さは150cm(有効内容量;約1立米)で
ある。
【0055】装置の運転開始に当たり、空の発酵槽内に
始めから前記柚子搾りかすを投入すると発酵槽内壁に湿
潤な廃棄物が付着してしまうので、予め剪定枝を前記ス
クリュー式粉砕装置で粉砕したものを約400リットル
(91kg)投入し、この中に前記柚子搾りかすを投入
して運転を開始した。又、醗酵槽は、120分毎に1分
間回転させる間歇回転方式とし、攪拌装置の作動も醗酵
槽の回転時にのみ作動させる様にした。醗酵槽内の排気
は、醗酵槽の回転時には排気ファンの排気能力の100
%の排気量に設定し、醗酵槽の回転停止時には20%の
排気量に設定した。
【0056】醗酵助材としては、専ら剪定枝を前述のス
クリュー式粉砕装置にて粉砕したものを用いた。尚、剪
定枝の種類は一切関知せず、工場敷地内で発生した剪定
枝を無作為に使用した。又、好気性醗酵促進のための市
販のバクテリアの類は一切添加していない。醗酵装置は
風通しの良い屋外に設置され、直射日光が当たらない様
に片屋根式の覆いが設置されている。この運転初期にお
ける試験条件及びその結果を表1に記載した。
【0057】
【表1】
【0058】表1において、日数の欄は運転開始日から
の経過日数を示し、4,5日及び11〜14日は休日を
意味している。この休日の間は、前記柚子搾りかす及び
醗酵助材の投入はないが、装置の運転は自動運転により
継続されている。又、発酵槽内温度は、該発酵槽の前部
(醗酵助材投入口寄り)と略中央部及び後部(排出口寄
り)の温度を、廃棄物等の投入直前に棒状温度計を挿入
して測定したものである。尚、運転初日の発酵槽内温度
は、外気温15℃と同程度の温度である。この槽内温度
が上がれば醗酵反応が生じている事を意味し、最も温度
が高い部分で最も醗酵反応が進行している事を意味して
いる。
【0059】又、運転初日は、大量に投入した醗酵助材
の中に、前記柚子搾りかすを投入して運転を開始した。
翌日には醗酵槽内の温度が上昇し、柚子搾りかすの醗酵
反応が進行している事が窺えたが、前記回転翼の回転の
みでは、柚子搾りかすの破砕が進行しておらず、柚子搾
りかすの形状は、投入した時の形状と大きな変化が認め
られなかったので、2日目からは、該柚子搾りかすを前
記スクリュー式粉砕装置によって粉砕して醗酵槽内に供
給する様にした。3〜6日目は、柚子搾りかす及び醗酵
助材の投入は行わず、前記送風と攪拌のみの自動運転の
みを継続した。7日目は、醗酵槽中の柚子搾りかすの醗
酵が進行し、相当量の減少が認められたので、柚子搾り
かすと醗酵助材の投入を再開し、10日迄この投入を継
続した。尚、この7日目以降の柚子搾りかすの投入に当
たり、該柚子搾りかすの前記スクリュー式粉砕装置によ
る粉砕物は、ベト付いているので、これを同時に投入す
る醗酵助材の粉体に混ぜて、即ち、柚子搾りかすの粉砕
物の表面に醗酵助材をまぶした状態で投入した。尚、1
1〜14日は、前記送風と攪拌のみの自動運転を継続し
た。この間の醗酵残渣の排出は認められなかった。
【0060】運転開始後16日目からは装置の自動運転
のみを継続したが、18日目には、目視観察では、醗酵
槽内に柚子搾りかすの残渣が認められなくなったので、
この時点で装置の運転を停止し、内部の分解残渣を排出
した処、殆ど全てが剪定枝から形成した醗酵助材の未分
解物からなる醗酵残渣であった。即ち、総投入量約20
0kgの柚子搾りかすが、殆ど完全に消滅している事が
確認された。又、醗酵残渣となった醗酵助材の量も、投
入時に比べて醗酵分解が進行して相当量の減少が認めら
れた(単純重量比較では、水分含有量が異なるため比較
せず)。又、この醗酵残渣は、肥料として使用可能なも
のであるので、このまま畑に散布して全ての試験を終了
した。
【0061】尚、装置運転中は、醗酵槽内には柚子の香
りが多少漂っていたが腐食臭ではなく、不快感はない
が、前記処理装置の排気ダクトのライン中に配置した活
性炭による除臭を行った結果、外部への臭気漏れはなか
った。又、処理中に醗酵槽内の被処理体混合物を手に取
って見たが、全体的に湿気を帯びているものの手に付着
する事はなく、手で強く握って塊状体を作ってみたが粒
子間の付着力は極めて弱く、手を離すと直ぐにばらばら
に分散してしまった。この事は、醗酵助材が柚子搾りか
す中の水分を吸収して柚子搾りかすに適度の乾き度を与
えると共に、柚子搾りかす粒子の凝集をも防止している
事が分かる。
【0062】
【実施例2】次に、茶殼廃棄物の実施例について説明す
る。茶殼廃棄物として、ウーロン茶飲料製造工場より排
出されたウーロン茶の搾りかす(水分含有率約71%)
ドラム缶5本分(481kg)を、実施例1と同一の装
置を用いて醗酵処理試験を行った。装置の運転開始に当
たり、実施例1と同様に、予め剪定枝を前記スクリュー
式粉砕装置で粉砕したもの約400リットル(91k
g)を投入し、この中に前記ウーロン茶搾りかすを投入
して運転を開始した。又、醗酵槽の間歇回転条件及び排
気条件も、実施例1と同一条件とした。
【0063】醗酵助材としては、実施例1と同様に、工
場敷地内で発生した剪定枝を無作為に前述のスクリュー
式粉砕装置にて粉砕したものを用いた。好気性醗酵促進
のための市販のバクテリアの類は一切添加していない点
も実施例1と同様である。この運転条件及びその内部温
度,湿度の状況を表2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】表2において、日数の欄は運転開始日から
の経過日数を示し、数字の飛んでいる日(4,11,1
7,18日)は、工場の休日を意味し、この休日の間
は、ウーロン茶搾りかす及び醗酵助材の投入はないが、
装置の運転は自動運転により継続されている。又、発酵
槽内温度は、該発酵槽の前部(醗酵助材投入口寄り)と
略中央部及び後部(排出口寄り)の温度を、廃棄物等の
投入直前に棒状温度計を挿入して測定したものであり、
同様に、発酵槽内湿度は、該発酵槽の前部,中央部及び
後部に存在する醗酵槽内混合物をサンプリングして、そ
の湿度(水分含有量)を測定した。尚、運転初日の発酵
槽内温度は、外気温26℃と同程度の温度である。この
槽内温度が上がれば醗酵反応が生じている事を意味し、
最も温度が高い部分で最も醗酵反応が進行している事を
意味している事は前述の通りである。
【0066】又、運転初日は、大量に投入した醗酵助材
の中に、前記ウーロン茶搾りかす50kgを投入して運
転を開始した。尚、ウーロン茶搾りかすは、製造工場か
ら送られてきたものを、前記スクリュー式粉砕装置を通
す事なくそのまま投入している。運転開始の翌日には、
醗酵槽内の前部温度が上昇し(この時点ではウーロン茶
搾りかすは、醗酵槽内前部に偏在している)、ウーロン
茶搾りかすの醗酵反応が進行している事が窺える。2日
目以降も該ウーロン茶搾りかす50kgづつを投入して
運転を行った。
【0067】2日目の内部温度分布は、前部から後部に
かけて次第に温度が下がる傾向を示しているが、これ
は、主に醗酵反応が醗酵槽前部で生じている(ウーロン
茶搾りかすが、未だに醗酵槽前部に偏在し、醗酵反応が
主として前部で生じている)事を意味している。3日目
になると、醗酵反応の中心は、醗酵槽中部に移行し、理
想的な状態になっている。又、後部温度が外気温に近い
程、醗酵反応が終了した残渣が後部に集まって来ている
事を示している。そこで、後部温度が外気温に近くなっ
た3日目から、サンプリングの意味を兼ねて前記醗酵槽
の逆転による醗酵残渣の排出を開始した。3日目の醗酵
槽残渣の排出量は2.8kgであったが、目視の結果、
この排出物の大部分は醗酵助材であった。尚、排出を開
始した後の5日目と10日目に少量の醗酵助材の追加供
給を行った以外は、醗酵助材の追加供給は行っていな
い。又、運転開始後9〜12日は、原料であるウーロン
茶搾りかすの入荷量の関係で、ウーロン茶搾りかすの投
入は行わず、運転のみを継続している。
【0068】運転は、極めて順調であり、運転開始後2
0日目には、全ての生原料の投入が完了したので、ウー
ロン茶搾りかすの醗酵残渣を含む3,5,6日目の排出
物の全量(21.8kg)を再投入して運転を継続し
た。同様に、21日目には、7〜9日目の排出物の全量
(16.2kg)を再投入し、23日目には、10,1
2,13日目の排出物の全量(18.1kg)を再投入
して運転を継続した。24日目からは何も投入せず、自
動運転のみを継続したが27日目には、醗酵槽内の目視
観察の結果、醗酵槽内にウーロン茶搾りかすの残渣が殆
ど認められなくなったので、この時点で装置の運転を停
止し、内部の分解残渣を排出した処、殆ど全てが剪定枝
から形成した醗酵助材の未分解物からなる醗酵残渣であ
った。
【0069】上記試験によると、ウーロン茶搾りかす総
投入量約481kgに対し、総排出量は、醗酵助材の排
出分を含めて72kgとなっている。尚、各排出物をウ
ーロン茶搾りかすの残渣と醗酵助材の残渣とを選別した
結果、ウーロン茶搾りかすの残渣の比率は8.6〜1
2.7%であり、平均して約10%と仮定すると、前記
総排出量72kg(水分量約30%)中のウーロン茶搾
りかす残渣は、約7.2kgとなり、これはウーロン茶
搾りかすの総投入量481kgに対して約1.5%とな
り、超完全分解と言っても過言ではない。
【0070】又、装置運転中の臭気の問題は全くなく、
処理中に醗酵槽内の被処理体混合物も、全体的に湿気を
帯びているものの、実施例1の場合と同様に、手で強く
握って塊状体を作ってみたが粒子間の付着力は極めて弱
く、手を離すと直ぐにばらばらに分散してしまい、醗酵
助材が、初期ウーロン茶搾りかす(水分量約71%)中
の水分を吸収してウーロン茶搾りかすに適度の乾き度を
与えると共に、ウーロン茶搾りかす粒子の凝集をも防止
している事を意味している。
【0071】以上の実施例から明らかな様に、本発明の
方法においては、一切の市販されている好気性バクテリ
アの類を添加する事なく、良好な好気性醗酵が維持され
ている。この事実は、醗酵助材や柑橘類廃棄物或いは茶
殼廃棄物に付着している好気性醗酵菌或いは送風によっ
て送り込まれた空気中の好気性醗酵菌が主体となって柑
橘類廃棄物或いは茶殼廃棄物に作用し、該廃棄物を醗酵
分解させたものと考えられる。
【0072】特に、「柚子搾りかす」或いは「ウーロン
茶搾りかす」という単種の廃棄物のみを醗酵処理する方
法についての従来法は存在しないが、上記実施例から明
らかな様に、その環境に存在している各種好気性醗酵菌
の内の柚子搾りかすやウーロン茶搾りかすの分解に適し
た菌群のみが増殖して、その醗酵分解を促進させている
事からも、被処理材を柚子搾りかすに代えて蜜柑や八
朔,かぼす,すだち等の他の柑橘類の廃棄物、或いは、
緑茶や紅茶その他の茶殼廃棄物でも同様の効果が期待で
きる事は想像に難くない。
【0073】又、醗酵助材についても、剪定枝から形成
した醗酵助材に代えて、腐葉土や腐植土の粉砕物、或い
は籾殻,麦藁,稲藁,干し草,枯れ草或いは木箱の廃材
や建築廃材等の廃木材を粉砕して得られた粉砕物を醗酵
助材として用いても同様な効果が得られる事は種々の試
験を通して確認されている。
【0074】又、上記実施例においては、醗酵助材と柚
子搾りかす或いはウーロン茶搾りかすを別々に醗酵槽内
に投入したり、柚子搾りかすの粉砕物に醗酵助材をまぶ
して投入しているが、前述の通り、これらを前記スクリ
ュー粉砕装置に一緒に供給して、同時に粉砕する事によ
り、スクリュー式粉砕装置内で両者を混合して一緒に投
入する事も可能であり、要は、如何なる形態であれ、両
者が醗酵槽内で共存する様にしておけばよい。
【0075】又、上記実施例においては、柚子搾りかす
とウーロン茶搾りかすを夫々独立して単体処理している
が、柑橘類ジュース工場と茶飲料製造工場とが近接して
いる様な場合には、両者を一度に処理する事も、本発明
の応用例として有望な処理法である。
【0076】以上の様に、本発明は、上記実施例に限定
されるものではなく、特許請求の範囲に記載した思想に
基づく範囲において、種々の変形態様が存在する事はい
うまでもない。
【0077】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によると、籾
殻,稲藁,麦藁,枯れ草,干し草,剪定枝,廃木材,腐
植土,腐葉土の群から選ばれた1種以上の補助材料を、
加圧しつつ擦り潰しながら破砕及び粉砕して大気中に押
し出す様にしてなるスクリュー式粉砕装置によって粉砕
処理して得られた粉砕物を醗酵助材とし、これを各種柑
橘類の廃棄物或いは茶殼廃棄物に添加混合して好気性雰
囲気を維持するだけで、これら廃棄物に好気性醗酵を生
じさせる事ができるので、従来一般に使用されている特
別な好気性バクテリアの添加が不要となる。従って、蜜
柑ジュース工場やウーロン茶飲料水工場等で大量に発生
するこれら柑橘類廃棄物や茶殼廃棄物の処理に要する費
用が大幅に軽減される事になる。
【0078】又、上記実施例からも明らかな様に、柑橘
類廃棄物や茶殼廃棄物を完全に消滅させる事が可能とな
るので、柑橘類廃棄物の従来法の如く係る廃棄物を畑に
放置して自然腐敗による消滅を図る方式における環境上
の問題や腐臭の問題が解消され、更に、土中に埋設する
方式では土壌の酸性化の問題があったが、係る問題も解
消されるのみならず、醗酵残渣を土壌に返してやれば、
有効な肥料として作用する事になるので、一石二鳥の効
果がある。有効な肥料となる点は、茶殼廃棄物において
も同様である。
【0079】更に、従来の焼却処分する方式に比べる
と、廃棄物を焼却するために使用されていた燃料油の消
費が不要となるので、炭酸ガス問題を含めた地球環境の
好転化にも寄与する事が期待される。
【0080】又、特別な好気性バクテリアを使用してい
ないので、醗酵残渣を肥料として使用する場合において
も、該好気性バクテリアの畑や農作物に対する安全性を
論ずる必要がなく、一般農家においても抵抗なく受け入
れ易い利点を有している。
【0081】又、特別な好気性バクテリアを使用する場
合には、そのバクテリアに最適な環境でなければなら
ず、被処理物の種類や地域環境による特性が問題となる
場合が多く、装置の運転条件に柔軟性を欠く場合が多い
が、本発明では、その処理現場に生息している、即ち、
その地域の環境に適した各種好気性醗酵菌を用いるもの
であるから、醗酵処理装置の運転条件は極めて柔軟であ
り、特殊な専門家や特殊な運転条件を必要としない点
は、汎用性が要求されるこの種装置においては、大きな
メリットである。この点は、前記実施例において、装置
の運転条件として醗酵槽の回転速度と送風速度を設定
し、単に、投入する柑橘類廃棄物或いは茶殼廃棄物や醗
酵助材の量を被処理体混合物の水分量に応じて適宜調整
するのみである事からも容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る柑橘類廃棄物或いは茶殼廃棄物処
理装置の一例を示す要部断面図である。
【図2】図1のスクリュー式粉砕装置の要部断面図であ
る。
【図3】図2のイ−イ断面図である。
【図4】図3の要部拡大概念図であり、スクリュー式粉
砕装置における破砕,粉砕工程を示す概念図である。
【図5】図1の醗酵槽内の状態を示す原料投入側から見
た要部概念図である。
【図6】図1の醗酵槽内の状態を示す醗酵残渣排出側か
ら見た要部概念図である。
【図7】図1の装置の運転条件の一例を示すタイムチャ
ートであり、(A)は、醗酵槽の間欠回転のタイムチャ
ート、(B)は、強制排気の排気量の変化を示すタイム
チャートである。
【図8】図8は、腐葉土を上記スクリュー式粉砕装置を
用いて粉砕処理した粉砕物と、粉砕前のものと対比した
外観写真である。
【図9】図9は、籾殻を上記スクリュー式粉砕装置を用
いて粉砕処理した粉砕物と、粉砕前のものと対比した外
観写真である。
【符号の説明】
A 醗酵装置 B スクリュー式粉砕装置 1 醗酵槽 1a 醗酵槽回転ドラム 2 被処理体(原料)投入ホッパ 3 残渣排出ダクト 4 ハウジング 5a 被処理体(原料)投入用開口 6a 醗酵残渣排出用開口 7 給気口 8 排気口 9 排気ダクト 10 排気ファン 15 回転軸 16 攪拌翼 17 支持ローラ 41 シリンダー 42 スクリュー 43 剪断刃部材 44 トップカバー 45 カッター 47 小孔 50 抵抗棒 51 水供給部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12M 1/00 C12M 1/33 1/10 B09B 3/00 ZABA 1/33 Z (72)発明者 平田 和男 岐阜県大垣市本今町1682番地の2 神鋼造 機株式会社内 (72)発明者 松岡 清 岐阜県大垣市本今町1682番地の2 神鋼造 機株式会社内 Fターム(参考) 4B029 AA01 AA11 AA15 BB01 CC02 4D004 AA04 BA04 CA04 CA15 CA19 CA22 CA48 CB04 CB09 CB13 CB28 CB32 CB36 CB43 CB44 CC08 4D065 CA18 CB07 CC01 DD16 DD24 EB09 EB11 EB20 4H061 AA02 AA03 CC41 CC47 CC60 DD20 EE61 EE64 EE66 FF06 GG41 GG43 GG49 GG70

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草,干し草,剪
    定枝,廃木材,腐植土,腐葉土の群から選ばれた1種以
    上の補助材料を、加圧しつつ擦り潰しながら破砕及び粉
    砕して大気中に押し出す様にしてなるスクリュー式粉砕
    装置によって粉砕処理して得られた粉砕物を醗酵助材と
    し、 該醗酵助材と柑橘類の廃棄物とを、攪拌手段を備えた醗
    酵槽内に投入して攪拌混合すると共に、 該醗酵槽内に通気しつつ好気性雰囲気下で前記混合物を
    醗酵処理する事を特徴とする柑橘類廃棄物の処理方法
  2. 【請求項2】 籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草,干し草,剪
    定枝,廃木材,腐植土,腐葉土の群から選ばれた1種以
    上の補助材料を、加圧しつつ擦り潰しながら破砕及び粉
    砕して大気中に押し出す様にしてなるスクリュー式粉砕
    装置によって粉砕処理して得られた粉砕物を醗酵助材と
    し、 該醗酵助材と茶殼廃棄物とを、攪拌手段を備えた醗酵槽
    内に投入して攪拌混合すると共に、 該醗酵槽内に通気しつつ好気性雰囲気下で前記混合物を
    醗酵処理する事を特徴とする茶殼廃棄物の処理方法
  3. 【請求項3】 前記廃棄物を、前記スクリュー式粉砕装
    置によって粉砕処理した後に、前記醗酵槽に供給する様
    にしてなる請求項1又は2に記載の廃棄物の処理方法
  4. 【請求項4】 前記廃棄物を、前記スクリュー式粉砕装
    置によって粉砕処理して得られた粉砕物と前記醗酵助材
    を混合して前記醗酵槽内に供給する請求項1又は2に記
    載の廃棄物の処理方法
  5. 【請求項5】 前記廃棄物と前記補助材料とを、前記ス
    クリュー式粉砕装置に同時に供給して粉砕処理する事に
    より、前記廃棄物の粉砕物と前記醗酵助材とを前記スク
    リュー式粉砕装置内で混合する様にしてなる請求項4に
    記載の廃棄物の処理方法
  6. 【請求項6】 籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草,干し草,剪
    定枝,廃木材,腐植土,腐葉土の群から選ばれた1種以
    上の補助材料を、加圧しつつ擦り潰しながら破砕及び粉
    砕して大気中に押し出す様にしてなるスクリュー式粉砕
    装置によって粉砕処理して得られた粉砕物を醗酵助材と
    し、 該醗酵助材と柑橘類の廃棄物又は茶殼廃棄物とを、攪拌
    手段を備えた醗酵槽内に投入して攪拌混合すると共に、 該醗酵槽内に通気しつつ好気性雰囲気下で前記混合物を
    醗酵処理して得られた醗酵残渣からなる事を特徴とする
    有機肥料
  7. 【請求項7】 籾殻,稲藁,麦藁,枯れ草,干し草,剪
    定枝,廃木材,腐植土,腐葉土の群から選ばれた1種以
    上の補助材料を、加圧しつつ擦り潰しながら破砕及び粉
    砕して大気中に押し出す様にしてなるスクリュー式粉砕
    装置によって粉砕処理して得られた粉砕物からなる事を
    特徴とする柑橘類廃棄物又は茶殼廃棄物の好気性醗酵処
    理用醗酵助材
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CN113443929A (zh) * 2021-07-24 2021-09-28 北京朋诚园林绿化工程有限公司 一种园林绿化用的沤肥装置及其使用方法

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