JP2002095224A - ヨーク製造方法 - Google Patents

ヨーク製造方法

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JP2002095224A JP2000277074A JP2000277074A JP2002095224A JP 2002095224 A JP2002095224 A JP 2002095224A JP 2000277074 A JP2000277074 A JP 2000277074A JP 2000277074 A JP2000277074 A JP 2000277074A JP 2002095224 A JP2002095224 A JP 2002095224A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板材から円筒状のヨークを製造することがで
きながら、より高いヨークの真円度が得られるヨーク製
造方法を提供すること。 【解決手段】 本発明のヨーク製造方法は、裁断工程、
係合工程およびカシメ工程を順に有する。先ず裁断工程
では、板材が略長方形に裁断され、一端に複数の第一ダ
ブテール1が形成され、他端に第一ダブテール1と交互
に係合すべき複数の第二ダブテール2を形成される。次
に係合工程では、この板材が円筒状に丸められ、一端と
他端とを突き合わせて第一ダブテール1と第二ダブテー
ル2とが交互に係合させられる。最後にカシメ工程で
は、互いに係合した第一ダブテール1と第二ダブテール
2との境界部が○印の位置でパンチされ、一端と他端と
が互いにカシメ止めされて、中空円筒状のヨークYが製
造される。第一ダブテールと第二ダブテール2とが偏り
なく変形するので、ヨークYの真円度は向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電機の固定子
ヨークを製造する製造技術の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来技術としては、特開昭64−602
47号公報に開示されているヨーク製造方法がある。こ
の方法は、板材を丸めて両端を突き合わせ、一端に形成
された複数の突起部を他端に形成された同数の内広がり
の凹部に挿置し、突起部をその中央部でパンチして拡げ
ることによって一端を他端にカシメ止めするヨーク製造
方法である。
【0003】なお、一端の突起部をダブテール状に形成
し、突起部をその中央部でパンチして拡げることによっ
て他端の凹部にカシメ止めするヨーク製造方法も、すで
に公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来技術では、板材の一端の突起部がパンチによって周
囲に拡がる一方、他端の凹部は拡がらないので、板材の
一端と他端との間で変形の仕方に差が生じ、円筒状のヨ
ークの真円度が低下するという不都合があった。もちろ
ん、ヨークの真円度が低下すると、回転子と固定子との
間により大きなエアギャップを取る必要が生じるので、
回転電機の性能が低下するという不都合につながる。
【0005】そこで本発明は、板材から円筒状のヨーク
を製造することができながら、より高いヨークの真円度
が得られるヨーク製造方法を提供することを解決すべき
課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、発明者らは以下の手段を発明した。
【0007】(第1手段)本発明の第1手段は、請求項
1記載のヨーク製造方法である。本手段の代表的な特徴
は、カシメ工程で、交互に係合する第一ダブテールと第
二ダブテールとかしめるに当たり、両ダブテールの中心
部ではなく、両ダブテールの縁に当たる境界部をパンチ
することである。
【0008】ここで、第一ダブテールおよび第二ダブテ
ールは、根本部分よりも先端部が少しでも末広がりにな
っていて互いに係合できる形状であればよく、その形状
は台形のみに限定されるものではない。また、裁断工
程、係合工程およびカシメ工程の各工程は、互いに独立
して順に行われる必要はなく、ある程度オーバーラップ
していてもよい。もちろん、これらの各工程で使用され
る工作機械は、互いに別体である必要はなく、一連の工
程を連続して行えるように一体化されていてもよい。
【0009】本手段では、カシメ工程で両ダブテールの
境界部をパンチして両ダブテールをほぼ均等に拡げるの
で、丸められた板材の一端と他端とがほぼ同じ程度に変
形し、変形の度合いが一方に偏らない。それゆえ、板材
を丸めて両端を突き合わせてかしめるという比較的安価
なヨーク製造方法でありながら、製造されたヨークの真
円度は前述の従来技術による製品の真円度よりも向上す
る。
【0010】したがって、本手段のヨーク製造方法によ
れば、板材から比較的安価に円筒状のヨークを製造する
ことができながら、より高いヨークの真円度が得られる
という効果がある。そればかりではなく、両ダブテール
が多数、板材の両端のほぼ全長にわたって軸長方向に沿
って形成されていれば、接合部全体が両ダブテールで互
いにカシメ止めされるので、接合強度も向上するという
効果がある。
【0011】(第2手段)本発明の第2手段は、請求項
2記載のヨーク製造方法である。
【0012】本手段では、両ダブテールの寸法形状が互
いに同一であり、互いに同一部位に相当する境界部でパ
ンチされるので、両ダブテールの変形量は互いに等価と
なり、できあがったヨークの真円度は極めて高くなる。
【0013】したがって、本手段のヨーク製造方法によ
れば、前述の第1手段の効果に加えて、さらに高いヨー
クの真円度が得られるという効果がある。
【0014】(第3手段)本発明の第3手段は、請求項
3記載のヨーク製造方法である。
【0015】本手段では、交互に係合した両ダブテール
の境界部のうち一直線上にある中間部だけをパンチする
ので、パンチの回数が最低限で済むうえに、パンチの位
置が直線上にあるので、カシメ工程での工数が低減され
る。
【0016】したがって、本手段のヨーク製造方法によ
れば、前述の第2手段の効果に加えて、加工コストおよ
び加工時間の低減効果が得られる。
【0017】(第4手段)本発明の第4手段は、請求項
4記載のヨーク製造方法である。
【0018】本手段では、両ダブテールの境界部のうち
軸長方向の両端部ではパンチせず、両端部を除いた軸長
方向の中間部分にだけパンチして、丸めた板材の両端を
互いにカシメ止めする。それゆえ、軸長方向の両端部で
パンチによる面内の圧縮応力や曲げ歪みが生じて一端と
他端との間が離間することが防止される。
【0019】したがって、本手段のヨーク製造方法によ
れば、前述の第1手段の効果に加えて、軸長方向の両端
部で丸められた板材の一端と他端との間が離間すること
が防止されるという効果がある。
【0020】(第5手段)本発明の第5手段は、請求項
5記載のヨーク製造方法である。
【0021】本手段では、両ダブテールのうち少なくと
も一部は直線状に形成されているので、裁断工程におい
て加工工数や加工コストが低下する。すなわち、長い鋼
板等から両端にダブテールが形成された板材をプレス打
ち抜き機によって剪断加工して切り出す場合には、プレ
スのパンチおよびダイの形状のうち少なくとも一部には
直線部が含まれるので、パンチおよびダイの製造コスト
が低減される。あるいは、板材をレーザ溶断やウォータ
ジェットによって切り出す場合にも、切断経路が直線状
であれば切断装置の送りプログラムが簡素になってコス
トダウンになるほか、若干の工数低減にもなる。
【0022】したがって、本手段のヨーク製造方法によ
れば、前述の第1手段の効果に加えて、加工工数や加工
コストが低下するという効果がある。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明のヨーク製造方法の実施の
形態については、当業者に実施可能な理解が得られるよ
う、以下の実施例で明確かつ十分に説明する。
【0024】[実施例1] (実施例1の構成)本発明の実施例1としてのヨーク製
造方法は、スタータモータの固定子ヨークを帯板状の鋼
板材から製造する方法であって、溶接による接合は行わ
ず、周方向両端部の係合およびカシメによってヨークを
製造する方法である。すなわち、本実施例のヨーク製造
方法は、以下に詳しく説明するように、裁断工程、係合
工程およびカシメ工程を順に有する。
【0025】先ず、裁断工程は、図1に示すように、帯
状の長い板材を略長方形に裁断し、一端に複数の第一ダ
ブテール1を形成するとともに、他端にこれらの第一ダ
ブテール1と交互に係合すべき複数の第二ダブテール2
を形成する工程である。裁断に当たってはプレス裁断機
が使用され、材料の歩留まりが良いように、板材の一端
に第一ダブテール1が形成されると、切り残りが自然に
次の板材の他端に形成された第二ダブテール2になるよ
うになっている。
【0026】同じく図1に示すように、裁断された板材
の一端(図中右端)には、軸長方向の中間部に三つの第
一ダブテール1が形成され、軸長方向の両端部には第一
ダブテール1が半分だけ形成されて後は直線部である不
完全ダブテール1’が形成される。そして、互いに隣り
合う第一ダブテール1および不完全ダブテール1’の間
には、四つの凹部10が形成されている。一方、裁断さ
れた板材の他端(図中左端)には、軸長方向の中間部に
四つの第二ダブテール2が形成され、軸長方向の両端部
には直線状の不完全凹部20’が形成されている。そし
て、互いに隣り合う第二ダブテール2の間には、三つの
凹部20が形成されている。
【0027】ここで、一端に形成された三つの第一ダブ
テール1と、他端に形成された四つの第二ダブテール2
とは、互いに同一の形状であり、互い違いに係合し合う
軸長方向の位置に形成されている。すなわち、一端の第
一ダブテール1および不完全ダブテール1’は、それぞ
れ他端の凹部20および不完全凹部20’に対応する軸
長方向の位置にあり、それぞれ凹部20および不完全凹
部20’に係合する形状になっている。同様に、他端の
四つの第二ダブテール2は、それぞれ一端の四つの凹部
10に対応する軸長方向の位置にあり、それぞれ各凹部
20に係合する形状になっている。
【0028】また、第一ダブテール1は、図2に示すよ
うに、根本部に半円状にくびれて幅が狭まったくびれ部
11があり、先端部の両側には半円状に突出した一対の
耳部12が形成されている。そして、くびれ部11の曲
率半径R’は、耳部12の曲率半径Rとほぼ同じである
が、精密にはほんの少しだけ小さい。第二ダブテール2
の形状は、前述のように第一ダブテール1の形状と同一
であり、突出する方向と軸長方向の位置とが異なるだけ
ある。
【0029】さらに、第一ダブテール1の先端には軸長
方向に伸びる直線部13が形成されており、第一ダブテ
ール1および不完全ダブテール1’の間の凹部10にも
軸長方向に伸びる直線部14が形成されている。すなわ
ち、前述のように第二ダブテール2は第一ダブテール1
と同一の形状であるから、第一ダブテール1および第二
ダブテール2のうち一部は、直線状に形成されている。
【0030】次に、係合工程は、図3に示すように、裁
断された板材を円筒状に丸め、同板材の一端と他端とを
突き合わせて各第一ダブテール1と各第二ダブテール2
とを交互に係合させる工程である。図4に要部を拡大し
て示すように、互いに隣り合う第一ダブテール1と第二
ダブテール2との間には、わずかなギャップgが存在
し、第一ダブテール1と第二ダブテール2とは隙間嵌め
で互い違いに係合している。
【0031】最後に、カシメ工程は、図5に示すよう
に、互いに係合した第一ダブテール1と第二ダブテール
2との境界部をパンチし、丸められた板材の一端と他端
とを互いにカシメ止めする工程である。より詳しくは、
同図中に○印で示すように、第一ダブテール1と第二ダ
ブテール2とは、互いに同一の境界部でパンチされる。
すなわち、パンチ部位を示す○印が中心線CL上にある
ように、第一ダブテール1と第二ダブテール2との境界
部のうち一直線上にある中間部だけがパンチされて、一
端と他端とが互いにカシメ止めされる。
【0032】この際、図6に示すように、ヨークYを形
成する板材は、ヨーク内径と等しい外径をもつ下型Uの
上に係合部が載せられ、直上から断面円形で先端面が平
らなパンチPによって打たれてかしめられる。すると、
代表部を図7に示すように、第一ダブテール1と第二ダ
ブテール2とが矢印で示すように互いに塑性変形(塑性
流動)して互いの間のギャップが埋められ、両ダブテー
ル1,2が互いにカシメ止めされてしっかりと固定され
る。
【0033】以上の三つの工程を経ると、帯板状の鋼板
から、図8に示すように、第一ダブテール1と第二ダブ
テール2とが交互に係合してカシメ止めされた中空円筒
状のヨークYが製造される。
【0034】(実施例1の作用効果)本実施例のヨーク
製造方法は、以上のように構成されているので、以下の
ような作用効果を発揮する。
【0035】先ず、裁断工程では、再び図1に示すよう
に、プレス裁断機によって、板材の一端の第一ダブテー
ル1および不完全ダブテール1’を切り出すと、次の板
材の他端の第二ダブテール2および不完全凹部20’が
自然に成形される。それゆえ、板材の歩留まり率が高く
材料費の低減になる。また、再び図2に示すように、両
ダブテール1,2のうち直線部13,14は直線状に形
成されているので、全ての部分が曲線で形成されている
場合よりも、プレス裁断機のパンチおよびダイを製造す
る費用が少し安価になり、設備費用が若干低減される。
【0036】次に、カシメ工程にておいては、再び図5
に示すように、両ダブテール1,2が互いに同一の形状
をしており、さらに両ダブテール1,2の中間の中心線
CLに沿って境界部がパンチされる。それゆえ、両ダブ
テール1,2は互いに等しい塑性変形をし、両ダブテー
ル1,2の間で変形の度合いが均等になって変形量が偏
ることがない。したがって、板材を丸めて両端を突き合
わせてかしめるという比較的安価なヨーク製造方法であ
りながら、製造されたヨークYの真円度は前述の従来技
術による製品の真円度よりも向上する。
【0037】また、同じく図5に示すように、カシメ工
程でのパンチ位置(○印)が一直線上にあり、八カ所し
かパンチしないので、カシメ工程にかかる費用や工数は
わずかである。さらに、八本のパンチをもつカシメ装置
を使用すれば、ワンタッチでカシメ工程が済んでしま
う。もちろん、板材の両端を突き合わせて溶接する製造
方法に比べれば、本実施例のヨーク製造方法は製造コス
トがずっと安価になり、大量生産に好適である。
【0038】しかも、第一ダブテール1と第二ダブテー
ル2とが互い違いに係合したうえでカシメ止めされるの
で、かなり強力な接合強度が得られる。
【0039】したがって、本実施例のヨーク製造方法に
よれば、板材から比較的安価に円筒状のヨークを製造す
ることができながら、従来技術に比べて、ヨークの真円
度がかなり高くなるという効果がある。そればかりでは
なく、両ダブテール1,2が板材の両端にいくつも軸長
方向に沿って形成されているので、接合部の中間部が全
て両ダブテール1,2で互いにカシメ止めされ、従来技
術よりも接合強度が向上するという効果もある。
【0040】(実施例1の変形態様1)本実施例の変形
態様1として、図9に示すように、カシメ工程で両ダブ
テール1,2の先端の境界部でパンチしてカシメ止めす
るヨーク製造方法の実施が可能である。本変形態様によ
れば、パンチ強度が実施例1よりもやや小さくても、両
ダブテール1,2の間のギャップgを埋めてカシメ止め
することができるので、実施例1よりもなお高い真円度
をもつヨークYを製造することができるという効果があ
る。
【0041】(実施例1の変形態様2)本実施例の変形
態様2として、図10に示すように、カシメ工程で両ダ
ブテール1,2の先端両側の境界部でパンチしてカシメ
止めするヨーク製造方法の実施が可能である。本変形態
様では、パンチ位置がほぼ格子目状に配列されているの
で、カシメ装置の製作や調整が比較的楽である。そし
て、パンチ強度が前述の変形態様1よりもなお小さくて
も、両ダブテール1,2の間のギャップgを埋めてカシ
メ止めすることができる。したがって、本変形態様によ
れば、前述の変形態様1よりもなお高い真円度をもつヨ
ークYを製造することができるという効果がある。
【0042】(実施例1の変形態様3)本実施例の変形
態様3として、図11に示すように、カシメ工程で両ダ
ブテール1,2の境界部に沿って境界部全体にパンチし
てカシメ止めするヨーク製造方法の実施が可能である。
本変形態様によれば、パンチ強度が実施例1よりもずっ
と小さくても、両ダブテール1,2の間のギャップgを
埋めてカシメ止めすることができるので、実施例1より
もよりいっそう高い真円度をもつヨークYを製造するこ
とができるという効果がある。
【0043】(実施例1のその他の変形態様)当然のこ
とながら、前述の変形態様1および変形態様2の他に
も、実施例1(図5参照)とその変形態様3(図11参
照)との間に相当するカシメ工程をもつ変形態様の実施
が可能であり、相応の作用効果が得られる。
【0044】その他にも、カシメ工程でパンチPに替え
てローラ等を使用する変形態様も実施可能である。
【0045】[実施例2] (実施例2の構成)本実施例の説明を始める前に、前述
の実施例1において起こるかもしれない不具合について
説明する。すなわち、図12に示すように、軸長方向の
端に近い位置まで両ダブテール1,2が形成されてお
り、両ダブテール1,2の両端部でもカシメ工程でパン
チされると、不完全ダブテール1’が軸長方向に変形し
てしまうことがある。すると、ヨークYの軸長方向の両
端部で、一端と他端との間にギャップGが空いてしま
い、不都合である。
【0046】そこで、本実施例のヨーク製造方法は、図
13に示すように、カシメ工程において、第一ダブテー
ル1と第二ダブテール2との境界部のうち軸長方向の両
端部ではパンチしないことを特徴とする。すなわち、不
完全ダブテール1’と第二ダブテール2との境界部で
は、カシメ工程でパンチしない。その他の点では、本実
施例のヨーク製造方法の構成は実施例1と同様である。
【0047】(実施例2の作用効果)本実施例のヨーク
製造方法では、カシメ工程において、両ダブテール1,
2の境界部のうち軸長方向の両端部ではパンチせず、両
端部を除いた軸長方向の中間部分にだけ六ヶ所でパンチ
して、丸めた板材の両端を互いにカシメ止めする。それ
ゆえ、ヨークYの軸長方向の両端部では、不完全ダブテ
ール1’が第二ダブテール2に係合して変形しないの
で、接合部が離間することが防止される。
【0048】したがって、本実施例のヨーク製造方法に
よれば、前述の実施例1の効果に加えて、軸長方向の両
端部で板材の一端と他端との間が離間することが防止さ
れるという効果がある。そのうえ、カシメ工程における
パンチ位置が八カ所から六ヶ所に低減されるので、カシ
メ工程の工数も低減されるという効果がある。なお、不
完全ダブテール1’と第二ダブテール2との間でわずか
なギャップが残るが、これは軸長方向の両端部であるか
ら、ヨークYの磁気的な性能に及ぼす悪影響はほとんど
ない。
【0049】[実施例3] (実施例3の構成)本発明の実施例3は、図14に示す
ように、裁断工程とカシメ工程とが前述の実施例1や実
施例2とやや異なり、係合工程は実施例1とほぼ同様な
ヨーク製造方法である。
【0050】すなわち、裁断工程では板材の一端および
他端に、それぞれ逆台形状の第一ダブテール1および第
二ダブテール2が形成される。両ダブテール1,2の形
状は互いに等しく、両ダブテール1,2の角部および隅
部には適度なアールが付けられている。
【0051】また、カシメ工程では、両ダブテール1,
2の角部および隅部にパンチが当てられてカシメ止めさ
れる。ここで、不完全ダブテール1’の角部と第二ダブ
テール2の隅部とが重なる軸長方向の両端部では、実施
例2と同様にパンチがなされない。
【0052】(実施例3の作用効果)本実施例のヨーク
製造方法は、以上のように構成されているので、実施例
2とほぼ同様の裁断工程を発揮することができる。すな
わち、本実施例のヨーク製造方法によれば、従来技術に
比べて、ヨークの真円度がかなり高くなるという効果
と、接合強度が向上するという効果とが得られるうえ、
軸長方向の両端部で継ぎ目に隙間ができるようなことは
防止されている。
【0053】さらに、両ダブテール1,2の形状は実施
例1のそれに比べて直線部分が多いので、裁断工程で使
用するプレス裁断機のパンチおよびダイの製造費用がよ
り安価になるという効果もある。
【0054】(実施例3の各種変形態様)本実施例のヨ
ーク製造方法に対しても、実施例1に対するその各変形
態様に相当する変形態様の実施が可能であり、相応の作
用効果が得られる。また、裁断工程で両ダブテール1,
2を形成する際に、逆台形に限定されることなく、かな
り多様な形状で互いに係合する両ダブテール1,2を形
成することができる。同様に、カシメ工程におけるパン
チ位置も、多様に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の裁断工程後における板材の形状を
示す平面図
【図2】 実施例1での第一ダブテールの形状を示す平
面図
【図3】 実施例1の係合工程後における中間製品の形
状を示す斜視図
【図4】 実施例1での両ダブテールの係合状態を示す
側面図
【図5】 実施例1のカシメ工程におけるパンチ位置を
示す側面図
【図6】 実施例1のカシメ工程において使用する工具
の要部を示す断面図
【図7】 実施例1のカシメ工程での塑性変形を示す側
面図
【図8】 実施例1によって製造されたヨークの形状を
示す斜視図
【図9】 実施例1の変形態様1におけるパンチ位置を
示す側面図
【図10】実施例1の変形態様2におけるパンチ位置を
示す側面図
【図11】実施例1の変形態様3におけるパンチ位置を
示す側面図
【図12】カシメ工程で起こりうる不具合を強調して示
す側面図
【図13】実施例2のカシメ工程におけるパンチ位置を
示す側面図
【図14】実施例3で両ダブテールが互いに係合した情
景状を示す側面図
【符号の説明】 1:第一ダブテール 10:凹部 11:くびれ部 12:耳部 13,14:直線部 1’:不完全ダブテール(軸長方向の両端部) 2:第二ダブテール 20:凹部 20’:不完全
凹部 ○:パンチ位置 g:ギャップ(隙間嵌め) G:ギャップ(不都合な
隙間) P:パンチ R,R’:曲率半径 U:下型
Y:ヨーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 雅広 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 細矢 章文 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5H002 AA07 AA08 AB01 AB06 AC08 5H615 AA01 PP01 PP07 SS03 SS04 SS19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板材を略長方形に裁断し、一端に複数の第
    一ダブテールを形成するとともに、他端にこれらの第一
    ダブテールと交互に係合すべき複数の第二ダブテールを
    形成する裁断工程と、 この板材を円筒状に丸め、この一端とこの他端とを突き
    合わせてこれらの第一ダブテールとこれらの第二ダブテ
    ールとを交互に係合させる係合工程と、 互いに係合したこれらの第一ダブテールとこれらの第二
    ダブテールとの境界部をパンチし、この一端とこの他端
    とを互いにカシメ止めするカシメ工程と、を有すること
    を特徴とするヨーク製造方法。
  2. 【請求項2】前記裁断工程において、前記第一ダブテー
    ルと前記第二ダブテールとは、互いに同一の形状であ
    り、 前記カシメ工程において、これらの第一ダブテールとこ
    れらの第二ダブテールとは、互いに同一の境界部でパン
    チされる、 請求項1記載のヨーク製造方法。
  3. 【請求項3】前記カシメ工程において、前記第一ダブテ
    ールと前記第二ダブテールとの境界部のうち一直線上に
    ある中間部だけをパンチする、 請求項2記載のヨーク製造方法。
  4. 【請求項4】前記カシメ工程において、前記第一ダブテ
    ールと前記第二ダブテールとの境界部のうち軸長方向の
    両端部ではパンチしない、 請求項1記載のヨーク製造方法。
  5. 【請求項5】前記裁断工程において、前記第一ダブテー
    ルおよび前記第二ダブテールのうち少なくとも一部は、
    直線状に形成されている、 請求項1記載のヨーク製造方法。
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