JP2003199269A - 分割式モータコア及びその製造方法 - Google Patents

分割式モータコア及びその製造方法

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JP2003199269A
JP2003199269A JP2001394920A JP2001394920A JP2003199269A JP 2003199269 A JP2003199269 A JP 2003199269A JP 2001394920 A JP2001394920 A JP 2001394920A JP 2001394920 A JP2001394920 A JP 2001394920A JP 2003199269 A JP2003199269 A JP 2003199269A
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JP2001394920A
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English (en)
Inventor
Kenji Sakugi
研二 柵木
Norio Koura
則夫 小浦
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Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接工程が不要で品質及び生産性に優れた分
割式モータコア及び製造方法を提供すること。 【解決手段】 分割ピース10を環状に複数個組み合わ
せて構成した分割式モータコア1を製造する方法におい
て,隣接する分割ピース10のうち,一方の分割ピース
1には円周方向の分割端部において一層ごとの電磁鋼板
が他方に向けて突出する突出部を有する突出領域を設
け,他方の分割ピース10には円周方向の端部において
一層ごとの電磁鋼板が切り欠かれてなる切欠部からなる
切欠領域を設け,上記突出部と上記切欠領域における上
記切欠部を挟むように残っている上記電磁鋼板の残存部
とには,互いに嵌合可能な少なくとも1対の嵌合部を形
成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,電磁鋼板の積層体からなる複数
の分割ピースからなる環状の分割式モータコアに関す
る。
【0002】
【従来技術】従来,電磁鋼板を積層してなる複数の分割
ピースを環状に組み合わせて組み立ててある分割式モー
タコアを製造するに当たっては,例えば,プレス等を用
いて電磁鋼板を打抜きながら,ダイス型内に積層して分
割ピースを得る。そして,複数の分割ピースを環状に仮
組立した後,レーザ溶接等により外周部を溶接等により
固定して上記分割式モータコアを製造している。
【0003】また,回転ダイスを装備するプレスを用い
て,回転ダイス型内で上記分割式モータコアの組立を実
施する方法もある。ここでは,電磁鋼板を打ち抜くごと
に回転ダイスを回転させ,打ち抜いた電磁鋼板を回転ダ
イス型内に環状に配置し積層していく。そして,上記回
転ダイス型から取り出した後,溶接等により固定して上
記分割式モータコアを得る。
【0004】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記のごと
く,従来の分割式モータコアの製造方法においては,次
のような問題がある。すなわち,上記製造方法によれ
ば,溶接工程が必須となる。そのため,分割式モータコ
アを製造するための設備投資が増大するとともに生産効
率を向上することが難しくなる。また,上記のごとく,
溶接によって固定した分割式モータコアにあっては,熱
による品質劣化を回避することができない。また,大容
量モータに適用する大径の分割式モータコアの製造に当
たっては,上記のごとく,回転ダイスを用いて製造する
ことは困難である。回転ダイス自体の慣性重量が増大す
るため,上記回転ダイスを高速に回転させることが難し
く,上記プレスによる打ち抜きサイクルに追従できなく
なる。
【0005】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,溶接工程が不要で品質及び生産性に優れ
た分割式モータコア及び製造方法を提供するものであ
る。
【0006】
【課題の解決手段】第1の発明は,電磁鋼板を積層した
分割ピースを環状に複数個組み合わせて構成する分割式
モータコアにおいて,隣接する上記分割ピースのうち一
方の分割ピースは,円周方向の分割端部において一層ご
との上記電磁鋼板が他方に向けて突出する突出部を設け
た突出領域を有しており,他方の分割ピースは,円周方
向の分割端部において一層ごとの上記電磁鋼板が切り欠
かれてなる切欠部と,上記電磁鋼板の一部であって上記
切欠部に挟まれるように残っている残存部とからなる切
欠領域を有しおり,上記突出領域における上記突出部
と,上記切欠領域における上記残存部とには,互いに嵌
合可能な少なくとも1対の嵌合部が形成されており,上
記突出領域と上記切欠領域とにおける上記突出部と上記
残存部とが積層方向に重なり合うと共に,上記嵌合部を
嵌合させることによって上記突出領域と上記切欠領域と
を接合してあることを特徴とする分割式モータコアにあ
る(請求項1)。
【0007】上記第1の発明においては,一方の分割ピ
ースの上記分割端部に配した上記突出部と,他方の分割
ピースの分割端部に配した上記切欠領域にある上記残存
部とが,互い違いに噛み合わされ重ね合わされることに
より,上記隣接する2つの分割ピースが組み合わされて
いる。
【0008】さらに,上記突出部と上記残存部とには,
相互に嵌合する少なくとも1対の嵌合部が配置してあ
る。そのため,上記隣接する2つの分割ピースの組み合
わせ部は,上記突出部と上記残存部との重ね合わせ状態
を上記嵌合部の嵌合によって強固に維持することができ
る。また,上記嵌合部を嵌合させることにより,隣接す
る上記分割ピースをずれなく,精度良く組み合わせるこ
とができる。また,上記のごとく,上記重ね合わせと上
記嵌合によって強固な接合状態と組立精度を得ることが
できるので,従来のような溶接を行う必要がない。
【0009】したがって,上記第1の発明によれば,隣
接する上記分割ピースを,溶接の熱により品質を低下さ
せることなく,十分に強固に精度良く組み合わせること
ができる。そして,上記分割式モータコアは,溶接工程
が必要ではないため,設備投資等を抑えながら効率良く
製造することができ,低コストなものとなる。
【0010】第2の発明は,電磁鋼板を積層した分割ピ
ースを環状に複数個組み合わせて構成する分割式モータ
コアを製造する方法において,隣接する上記分割ピース
のうち一方の分割ピースは円周方向の分割端部におい
て,一層ごとの上記電磁鋼板が他方に向けて突出する突
出部を設けた突出領域を設け,他方の分割ピースには円
周方向の分割端部において一層ごとの上記電磁鋼板が切
り欠かれてなる切欠部と,上記電磁鋼板の一部であって
上記切欠部に挟まれるように残っている残存部とからな
る切欠領域を設け,上記突出部と上記残存部とには,互
いに嵌合可能な少なくとも1対の嵌合部を形成し,上記
突出領域と上記切欠領域とを接合するに当たっては,上
記突出領域と上記切欠領域とにおける上記突出部と上記
残存部とを重ね合わせると共に,上記嵌合部を嵌合させ
ることを特徴とする分割式モータコアの製造方法にある
(請求項6)。
【0011】上記第2の発明においては,上記隣接する
分割ピースを,一方の分割ピースの上記突出部と他方の
分割ピースの上記残存部とを,交互に積層することによ
り,上記突出領域と上記切欠領域とを接合する。さら
に,上記突出部と上記残存部に形成してある少なくとも
1対の嵌合部を嵌合させて,上記突出領域と上記切欠領
域の接合を行う。このように,上記第2の発明によれ
ば,溶接工程によらず,上記第1分割ピースと上記第2
分割ピースとを十分に強固に,精度良く組み合わせるこ
とができる。したがって,上記分割式モータコアを製造
するに当たっては,設備投資等を抑えながら効率良く製
造することができる。それ故,優れた品質を有する上記
分割式モータコアを,低コストに製造することができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】上記第1の発明において好ましい
形態について説明する。上記嵌合部は,上記突出部と上
記残存部の一方に設けた凸部と他方に設けた穴部とより
なることが好ましい(請求項2)。この場合には,上記
凸部と上記穴部とが嵌まり合うことにより,上記突出領
域と上記切欠領域とを強固に接合することができる。そ
れ故,複数の分割ピースを組み合わせて組み立てた上記
分割式モータコアは,頑丈なものとなる。また,上記凸
部と上記穴部との組み合わせによれば,上記凸部と上記
穴部とが嵌合する時の感触が比較的強く得られるため,
隣接する分割ピースを組み合わせる際,確実に位置決め
することができる。
【0013】また,上記突出部及び上記残存部には,2
対以上の嵌合部を有しており,少なくとも1対の上記嵌
合部は上記突出部に設けた凸部と上記残存部に設けた穴
部とよりなり,少なくとも1対の上記嵌合部は上記突出
部に設けた穴部と上記残存部に設けた凸部とよりなるこ
とが好ましい(請求項3)。
【0014】この場合には,上記突出部及び上記残存部
の一方に形成した少なくとも1つの凸部と少なくとも1
つの穴部と,対応して形成してある他方の穴部と凸部と
を嵌合させることにより,上記突出領域と上記切欠領域
とを,さらに強固に接合することができる。それ故,上
記分割式モータコアは,一層丈夫なものとなる。また,
上記のごとく凸部と穴部との組み合わせによる2対以上
の嵌合部を嵌合させることにより,隣接する上記分割ピ
ースを,さらに精度良く組み合わせることができる。
【0015】また,上記突出部及び上記残存部には,バ
リ取り処理が実施されていることが好ましい(請求項
4)。この場合には,製造時において,上記突出部と上
記残存部との互いの差し込み挿入作業をスムーズに行う
ことができると共に,両者を隙間なく積層することがで
きる。そして,隙間なく電磁鋼板が積層された分割ピー
スを組み合わせて組み立てた上記分割式モータコアは,
さらに優れた性能を発揮しうるものとなる。
【0016】また,上記突出部と上記切欠部とは,上記
分割ピースの外周輪郭の一部を1辺に用いた略三角形の
形状を有していることが好ましい(請求項5)。この場
合には,上記突出領域と上記切欠領域とを接合する際,
いずれか一方の略先窄まり形状を有する頂点と他方の一
辺部とを最初に接触させることにより,上記櫛歯形状を
相互に差し込んで挿入していくこととなる。そのため,
上記突出領域と上記切欠領域との接合がさらに容易とな
り,上記隣接する分割ピースを相互に強く押し付ける必
要がない。したがって,上記分割式モータコアにあって
は,組立時に各分割ピースに歪み等が生じることがな
く,優れた品質を有するものとなる。
【0017】次に,上記第2の発明について,好ましい
形態について説明する。上記突出領域と上記切欠領域と
を接合した後,少なくとも上記嵌合部が位置する部分を
積層方向に圧着することが好ましい(請求項7)。この
場合には,上記嵌合部をさらに強固に嵌合させ,上記突
出部と上記残存部とを,さらに確実に隙間なく接合する
ことができる。特に,上記嵌合部が軸方向の力によって
変形し,さらに強固に嵌合するように構成されている場
合には,特に有効である。
【0018】また,上記嵌合部は,上記突出部と上記残
存部の一方に設けた凸部と他方に設けた穴部とよりなる
ことが好ましい(請求項8)。この場合には,上記突出
領域と上記切欠領域とが重合する領域において,交互に
積層される上記突出部と上記残存部とを,上記凸部と上
記穴部との嵌合によりさらに確実に積層することができ
る。そのため,上記突出領域と上記切欠領域とを,一層
強固に接合することができる。また,上記凸部と穴部と
の嵌合の際に得られる感触により,隣接する上記分割ピ
ースを精度良く位置決めすることができる。
【0019】また,上記突出部及び上記残存部には,2
対以上の嵌合部を有しており,少なくとも1対の上記嵌
合部は上記突出部に設けた凸部と上記残存部に設けた穴
部とよりなり,少なくとも1対の上記嵌合部は上記突出
部に設けた穴部と上記残存部に設けた凸部とよりなるこ
とが好ましい(請求項9)。この場合には,上記突出部
に形成された少なくとも1つの上記凸部と少なくとも1
つの上記穴部とが,対応して上記残存部に形成された上
記穴部と上記凸部と嵌合することになる。そのため,上
記突出領域と上記切欠領域とを,さらに強固に,さらに
精度良く位置決めして接合することができる。
【0020】また,上記突出領域と上記切欠領域とを接
合するに当たっては,予め上記突出部及び上記残存部の
バリ取り処理を実施することが好ましい(請求項1
0)。この場合には,上記櫛歯状の突出領域と上記切欠
領域とを噛み合わせて接合する際,上記突出部及び上記
残存部にあるバリ等が引っかかることがない,そのた
め,上記突出領域と上記切欠領域の接合を容易に実施す
ることができる。それ故,複数の上記分割ピースが組み
合わされてなる上記分割式モータコアの製造を効率的に
実施することができる。
【0021】また,上記突出領域及び上記切欠領域の形
状が,上記分割ピースの外周輪郭の一部を1辺に用いた
略三角形状とすることが好ましい(請求項11)。この
場合には,上記突出領域と上記切欠領域とを接合する
際,いずれか一方の略先窄まり形状を有する頂点と他方
の一辺部とを最初に接触させることにより,上記櫛歯形
状を相互に差し込んで挿入していくこととなる。そのた
め,上記突出領域と上記切欠領域との接合を,スムーズ
に実施することができる。
【0022】
【実施例】(実施例1)本発明の実施例にかかる分割式
モータコア及びその製造方法につき,図1〜図10を用
いて説明する。本例の製造方法は,電磁鋼板を積層した
分割ピース10を環状に複数個組み合わせて構成する分
割式モータコア1を製造する方法である。ここでは,隣
接する上記分割ピース10のうち一方の分割ピース10
は円周方向の分割端部において,一層ごとの上記電磁鋼
板が他方に向けて突出する突出部113を設けた突出領
域13を設ける。また,他方の分割ピース10には円周
方向の分割端部において一層ごとの上記電磁鋼板が切り
欠かれてなる切欠部と,上記電磁鋼板の一部であって上
記切欠部に挟まれるように残っている残存部123とか
らなる切欠領域14を設ける。また,上記突出部113
と上記残存部123とには,互いに嵌合可能な少なくと
も1対の嵌合部を形成してある。そして,上記突出領域
13と上記切欠領域14とを接合するに当たっては,上
記突出領域13と上記切欠領域14とにおける上記突出
部113と上記残存部123とを重ね合わせると共に,
上記嵌合部を嵌合させる。以下,本例の実施の内容につ
いて,詳しく説明する。
【0023】本例において製造する分割式モータコア1
は,図1に示すごとく,電磁鋼板が積層されてなる複数
の分割ピース10を環状に組み合わせたものである。そ
して,本例では,図2に示すごとく,上記分割式モータ
コア1の製造工程を実施した。上記製造工程は,打抜積
層工程S1と組立工程S2と接合工程S3とからなる。
【0024】上記打抜積層工程S1は,電磁鋼板から所
定形状を打ち抜くと共に,ダイス型内に積層する工程で
ある。上記組立工程S2は,複数の分割ピース10を組
み合わせて環状に組み立てて上記分割式モータコア1を
組み立てる工程である。上記接合工程S3は,上記のご
とく,組み立てた分割式モータコア1を積層方向に加圧
して接合する工程である。
【0025】上記製造工程を実施して上記分割型モータ
コアを製造するに当たっては,まず,上記打抜積層工程
S1を実施する。この工程を実施するに当たっては,図
示しないパンチとダイス型とからなる順送り方式のプレ
ス装置を用いた。該順送り方式のプレス装置によれば,
パンチ出し入れ機構を使用することにより,異なる形状
を交互に打ち抜くと共に,打ち抜いた上記電磁鋼板をダ
イス型内で積層できる。
【0026】上記打抜積層工程S1では,上記のごとく
構成されたプレス装置を用いて,まず,図3,図4に示
すごとく,電磁鋼板からなる第1積層片11と第2積層
片12とを交互に打ち抜く。上記第1積層片11は,図
3に示すごとく,上記円周方向の一方の分割端部には,
外周輪郭115を1辺とし,隣接する分割ピースに向け
て形成された略三角形状の突出部113を有すると共
に,他方の分割端部には,上記突出領域と略同一形状の
切欠部114を有している。そして,上記突出部113
には,上記プレス装置による打ち抜きと同時に,貫通穴
である穴部111と凸部112とが成形されている。
【0027】また,上記第2積層片12は,図4に示す
ごとく,上記円周方向の両側の分割端部が直線的に成形
されている。そして,一方の分割端部(同図右側)に
は,上記第1積層片11と重ね合わされたとき,上記切
欠部14を挟むように残る残存部123が形成されてい
る。該残存部123には,上記第1積層片11の突出部
113に成形してある上記穴部111及び上記凸部11
2と嵌合する凸部122及び穴部121が成形してあ
る。ここで,上記凸部112及び凸部122は,積層方
向に加圧されたとき,上記穴部121及び穴部111内
で変形し,固定されるように構成してある。
【0028】そして,図5に示すごとく,上記第1積層
片11と上記第2積層片12とを交互に積層して上記分
割ピース10を作製する。該分割ピース10の円周方向
の分割端部には,図6に示すごとく,1層ごとに上記第
1積層片11の突出部113が突出する櫛歯状の突出領
域13が形成されている。
【0029】また,上記分割ピースの他方の端部には,
図7に示すごとく,1層ごとに上記第1積層片11の切
欠部114が配されることにより上記第2積層片12の
残存部123が相対的に突出している櫛歯状の切欠領域
14が形成されている。
【0030】そして,上記突出領域13及び上記切欠領
域14の形状は,上記分割ピース10の外周輪郭の一部
よりなる外周輪郭辺138,148と,上記円周方向の
分割端部の輪郭の一部よりなる端部輪郭辺139,14
9とを用いた略三角形状のものである。本例では,この
ような構成の分割ピース10を9組作製し,次の組立工
程S2に移る。なお,9組の上記分割ピース10のう
ち,3組にはその外周部に貫通穴18を有する固定部1
9を設けた。
【0031】次に,上記組立工程S2を実施し,複数の
上記分割ピース10を環状に組み合わせ上記分割式モー
タコア1を組み立てる。ここでは,図10に示すごと
く,環状に配置した各分割ピース10の分割端部にある
上記突出領域13と上記切欠領域14との接合を,全て
同時に実施して上記分割式モータコア1を作製する。上
記のごとく,上記突出領域13と上記切欠領域14とを
接合するに当たっては,図8に示すごとく,上記突出領
域13と上記切欠領域14とが重なり合うことなく対向
するよう,切欠側分割面15と突出側分割面16とを略
平行として一定の間隔を保持した状態で,隣接する分割
ピース10を略同心円状に配置する。
【0032】そして,上記平行状態を維持しながら,上
記切欠側分割面15と突出側分割面16とが当接するよ
うに,隣接する上記分割ピース10の間隔を狭くしてい
く。すなわち,上記分割ピース10の組み合わせに当た
っては,上記突出領域13の外部頂点135を,上記切
欠領域の上記端部輪郭辺149へ差し込んでいく。そし
て,櫛歯状の上記突出領域13と上記切欠領域14とが
次第に重なり合い,噛み合わされていくこととなる。そ
して,図9に示すごとく,一方の分割ピース10の上記
突出領域13の突出部113にある上記穴部111及び
上記凸部112が,他方の分割ピース10の上記切欠領
域の残存部123にある上記凸部122及び上記穴部1
21とが,互いに嵌合した状態で接合される。
【0033】次に,上記接合工程S3を実施する。ここ
では,上記のごとく,組み立てられた環状の分割式モー
タコアを積層方向に加圧して接合する。このように積層
方向に加圧すると,上記突出部113と上記残存部12
3とを密着させることができると共に,上記のごとく嵌
合している上記凸部112,122が上記穴部111,
121内で変形して固定され,上記突出領域13と上記
切欠領域14との接合をさらに強固なものとすることが
できる。それ故,このように組み立てられた上記分割式
モータコアは,高い強度を有するものとなる。
【0034】以上のごとく,本例によれば,上記分割ピ
ース10の円周方向の分割端部に櫛歯状の上記突出領域
13及び上記切欠領域14とを形成したうえ,それらの
領域にあって櫛歯をなす突出部113と残存部123と
を重ね合わせ,噛み合わせることで,上記突出領域13
と上記切欠領域14とを接合する。また,上記突出部1
13と上記切欠部123とは,上記穴部111,121
と上記凸部112,122との嵌合により,精度良く,
一層強固に接合することができる。
【0035】さらに,上記櫛歯形状の突出領域13及び
切欠領域14との接合が容易に実施できるように,上記
突出領域13の形状を略三角形状としている。したがっ
て,上記突出領域13の上記外部頂点135を,対峙す
る上記切欠領域14の上記端部輪郭辺149に対して差
し込むこととなる。そのため,上記突出領域13と上記
切欠領域14との接合作業を容易かつスムーズに行うこ
とができる。また,接合の際,上記分割ピースを相互に
押圧する力を小さくすることができるため,上記分割ピ
ースに無理な力をかけることもない。このように,本例
によれば,溶接等によることなく,隣接する上記分割ピ
ース10を効率良く,強固に組み合わせて上記分割式モ
ータ1を組み立てることができる。
【0036】なお,上記のごとく,上記プレス装置によ
り打ち抜いた上記第1積層片11及び上記第2積層片1
2の輪郭部には,打ち抜き時のだれ,バリ等が発生する
ことがある。このようなバリ,だれのだれ量等が大きい
場合には,図11に示すごとく,上記突出領域13と上
記切欠領域14とを滑らかに接合することが難しくなる
おそれがある。
【0037】このような場合には,図12に示すごと
く,上記だれ,バリ等を事前に処理することにより,上
記突出領域13と上記切欠領域14との接合を容易とす
ることができる。例えば,図13に示すごとく,金型2
20を用いて,第1積層辺11の突出部113及び第2
積層辺12の残存部123の端面,特に,突出領域13
の上記端部輪郭辺139及び,切欠領域14の上記端部
輪郭辺149に当たる端面部分について,プレス面押し
を実施することが好ましい。
【0038】また,上記分割式モータコア1を環状に完
成するに当たっては,図14に示すごとく,左側部分及
び右側部分の分割ピース10をそれぞれ組み合わせた
後,左側部分と右側部分とを組み合わせることにより上
記分割式モータコア1を作製することもできる。この場
合にも,上述したごとく接合方法により上記分割式モー
タコア1を環状に完成することができる。
【0039】(実施例2)本例は,実施例1における上
記分割式モータコア1の組み立て手順を変更した例であ
る。本例では,図17に示すごとく,切欠領域の外方に
向けて形成された外部頂点を,突出領域の分割端部にあ
る端部輪郭辺に対して差し込んで挿入していき,上記突
出領域と切欠領域とを接合する。しかし,このような接
合方法によると,9個同形状の分割ピース10を,1個
ずつ順番に組み合わせていったとき,最後の分割ピース
10を組み込みづらくなる。
【0040】そこで,本例では,上記分割ピース10
(以下,主分割ピース10という)に加えて,図15,
図16に示すごとく,接合用分割ピース20と挿入用分
割ピース30とを準備した。上記接合用分割ピース20
は,円周方向の両端部に上記突出領域23を有するもの
である。そして,上記挿入用分割ピース30は,円周方
向の両端部に上記切欠領域34を有している。以下,本
例の内容について詳しく説明する。
【0041】本例を実施するに当たっては,まず,上記
打抜積層工程S1を実施する。ここでは,上記分割ピー
ス10と上記接合用分割ピース20と上記挿入用分割ピ
ース30とを各3つ作製する。次に,上記組立工程S2
を実施して,隣接する分割ピースを組み立てるに当たっ
ては,まず,主分割ピース10の切欠領域14と,接合
用分割ピース20の突出領域23とを接合したセットを
組み立てる。このとき,図17に示すごとく,上記突出
領域23と上記主分割ピース10との重なりを避けなが
ら,切欠側分割面15と突出側分割面16とが当接する
よう,接合用分割ピース20を直径方向外側にずらして
配置する(同図上側)。
【0042】そして,上記のごとく,切欠側分割面15
と突出側分割面16とが当接した状態を維持しながら相
対的にスライドさせる。そして,切欠領域14の外部頂
点145を,突出領域13の端部輪郭辺139へ差し込
み徐々に挿入していき,上記突出領域13の外周輪郭1
38と一致させる(同図下側)。このようにして,図1
8に示すごとく,主分割ピース10と接合用分割ピース
20とからなり,その円周方向の両端部に突出領域13
及び突出領域23とを有する中間セット120を作製す
る。本例では,該中間セット120を,他に2セット,
合計3セット組み立てる。
【0043】次に,図18に示すごとく,上記中間セッ
ト120と挿入用分割ピース30との6ヶ所の接合箇所
を,1ヶ所ずつ順番に接合していく。ここでは,図17
に示すごとく,中間セット120と挿入用分割ピース3
0とを,突出側分割面16と切欠側分割面15を当接さ
せると共に,直径方向にずらして配置(同図上側)す
る。そして,切欠側分割面15と突出側分割面16とが
当接した状態を維持しながら,相対的にスライドするこ
とにより,切欠領域34の外部頂点345を,突出領域
23の端部輪郭辺239へ差し込み徐々に挿入してい
き,上記突出領域23と上記切欠領域34とを接合する
(同図下側)。以上のごとく,接合手順を繰り返して,
分割式モータコア1を組み立てる。
【0044】上記のごとく,本例によれば,比較的小規
模な装置を用いて,各分割ピースを順番に組み合わせて
上記分割式モータコアを組み立てることができる。その
他の構成及び作用効果は,実施例1と同様である。な
お,上記主分割ピース10と接合用分割ピース20と挿
入用分割ピース30からなる3種類9つの分割ピース
を,本例のごとく,環状に配置した後,実施例1の接合
方法により組み立てることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,分割式モータコアを示す図
で,斜視図。
【図2】実施例1における,分割式モータコアの製造工
程を示す図で,フロー図。
【図3】実施例1における,分割ピースを構成する第1
積層片を示す図で,正面図。
【図4】実施例1における,分割ピースを構成する第2
積層片を示す図で,正面図。
【図5】実施例1における,分割ピースを示す図で,正
面図。
【図6】実施例1における,分割ピースの突出領域を示
す図で,図5に示すB−B断面図。
【図7】実施例1における,分割ピースの切欠領域を示
す図で,図5に示すA−A断面図。
【図8】実施例1における,隣接する分割ピースの接合
方法を説明する図で,イラスト図。
【図9】実施例1における,突出領域と切欠領域の接合
を示す図で,図8に示すC−C断面図。
【図10】実施例1における,分割ピースを組み合わせ
て,分割式モータコアを環状に組み立てる手順を示す図
で,イラスト図。
【図11】実施例1における,突出部と残存部の突き合
わせの様子を示す図で,拡大図。
【図12】実施例1における,バリ取り処理後の突出部
と残存部の突き合わせの様子を示す図で,拡大図。
【図13】実施例1における,電磁鋼板の端部のプレス
面押しの様子を説明する図で,断面図。
【図14】実施例1における,分割ピースの接合方法を
用いて,分割式モータコアを環状に組み立てる別手順を
示す図で,イラスト図。
【図15】実施例2における,接合用分割ピースを示す
図で,正面図。
【図16】実施例2における,挿入用分割ピースを示す
図で,正面図。
【図17】実施例2における,隣接する分割ピースの接
合方法を説明する図で,イラスト図。
【図18】実施例2における,分割ピースを組み合わせ
て,分割式モータコアを環状に組み立てる手順を示す図
で,イラスト図。
【符号の説明】
1...分割式モータコア, 10...分割ピース,主分割ピース, 11...第1積層片, 111...穴部, 112...凸部, 113...突出部, 12...第2積層片, 121...穴部, 122...凸部, 123...残存部, 20...接合用分割ピース, 30...挿入用分割ピース, 13,23,33...突出領域, 14,24,34...切欠領域,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H002 AA07 AA08 AB06 AC08 AE08 5H615 AA01 BB14 PP01 PP07 SS03 SS05 SS19 SS20

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁鋼板を積層した分割ピースを環状に
    複数個組み合わせて構成する分割式モータコアにおい
    て,隣接する上記分割ピースのうち一方の分割ピース
    は,円周方向の分割端部において一層ごとの上記電磁鋼
    板が他方に向けて突出する突出部を設けた突出領域を有
    しており,他方の分割ピースは,円周方向の分割端部に
    おいて一層ごとの上記電磁鋼板が切り欠かれてなる切欠
    部と,上記電磁鋼板の一部であって上記切欠部に挟まれ
    るように残っている残存部とからなる切欠領域を有しお
    り,上記突出領域における上記突出部と,上記切欠領域
    における上記残存部とには,互いに嵌合可能な少なくと
    も1対の嵌合部が形成されており,上記突出領域と上記
    切欠領域とにおける上記突出部と上記残存部とが積層方
    向に重なり合うと共に,上記嵌合部を嵌合させることに
    よって上記突出領域と上記切欠領域とを接合してあるこ
    とを特徴とする分割式モータコア。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記嵌合部は,上記
    突出部と上記残存部の一方に設けた凸部と他方に設けた
    穴部とよりなることを特徴とする分割式モータコア。
  3. 【請求項3】 請求項2において,上記突出部及び上記
    残存部には,2対以上の嵌合部を有しており,少なくと
    も1対の上記嵌合部は上記突出部に設けた凸部と上記残
    存部に設けた穴部とよりなり,少なくとも1対の上記嵌
    合部は上記突出部に設けた穴部と上記残存部に設けた凸
    部とよりなることを特徴とする分割式モータコア。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において,
    上記突出部及び上記残存部には,バリ取り処理が実施さ
    れていることを特徴とする分割式モータコア。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項において,
    上記突出部と上記切欠部とは,上記分割ピースの外周輪
    郭の一部を1辺に用いた略三角形の形状を有しているこ
    とを特徴とする分割式モータコア。
  6. 【請求項6】 電磁鋼板を積層した分割ピースを環状に
    複数個組み合わせて構成する分割式モータコアを製造す
    る方法において,隣接する上記分割ピースのうち一方の
    分割ピースは円周方向の分割端部において,一層ごとの
    上記電磁鋼板が他方に向けて突出する突出部を設けた突
    出領域を設け,他方の分割ピースには円周方向の分割端
    部において一層ごとの上記電磁鋼板が切り欠かれてなる
    切欠部と,上記電磁鋼板の一部であって上記切欠部に挟
    まれるように残っている残存部とからなる切欠領域を設
    け,上記突出部と上記残存部とには,互いに嵌合可能な
    少なくとも1対の嵌合部を形成し,上記突出領域と上記
    切欠領域とを接合するに当たっては,上記突出領域と上
    記切欠領域とにおける上記突出部と上記残存部とを重ね
    合わせると共に,上記嵌合部を嵌合させることを特徴と
    する分割式モータコアの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において,上記突出領域と上記
    切欠領域とを接合した後,少なくとも上記嵌合部が位置
    する部分を積層方向に圧着することを特徴とする分割式
    モータコアの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7において,上記嵌合部
    は,上記突出部と上記残存部の一方に設けた凸部と他方
    に設けた穴部とよりなることを特徴とする分割式モータ
    コアの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8において,上記突出部及び上記
    残存部には,2対以上の嵌合部を有しており,少なくと
    も1対の上記嵌合部は上記突出部に設けた凸部と上記残
    存部に設けた穴部とよりなり,少なくとも1対の上記嵌
    合部は上記突出部に設けた穴部と上記残存部に設けた凸
    部とよりなることを特徴とする分割式モータコアの製造
    方法。
  10. 【請求項10】 請求項6〜9のいずれか1項におい
    て,上記突出領域と上記切欠領域とを接合するに当たっ
    ては,予め上記突出部及び上記残存部のバリ取り処理を
    実施することを特徴とする分割式モータコアの製造方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項6〜10のいずれか1項におい
    て,上記突出領域及び上記切欠領域の形状が,上記分割
    ピースの外周輪郭の一部を1辺に用いた略三角形状とす
    ることを特徴とする分割式モータコアの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011055673A (ja) * 2009-09-04 2011-03-17 Aisin Seiki Co Ltd 回転電機、ハイブリッド車両駆動用回転電機および回転電機のステータ
CN105490403A (zh) * 2015-12-21 2016-04-13 陈艳 一种发电机定子
WO2022193609A1 (zh) * 2021-03-15 2022-09-22 安徽美芝精密制造有限公司 电机、压缩机和制冷设备
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