JP2002094786A - 画像処理装置及びその画像処理装置を備えた画像形成機 - Google Patents

画像処理装置及びその画像処理装置を備えた画像形成機

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JP2002094786A
JP2002094786A JP2000276663A JP2000276663A JP2002094786A JP 2002094786 A JP2002094786 A JP 2002094786A JP 2000276663 A JP2000276663 A JP 2000276663A JP 2000276663 A JP2000276663 A JP 2000276663A JP 2002094786 A JP2002094786 A JP 2002094786A
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pixel
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processing apparatus
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JP2000276663A
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English (en)
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Takayuki Amegai
孝行 雨貝
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Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノッチノイズの低減を図る。誤差拡散法で
は、誤差が積み重なっていくという性質上、殆ど白の画
素の画像領域に黒の画素が突然出現してしまうことがあ
ったため、このような黒画素の出現を抑制する。 【解決手段】 画像読み取り手段61によって多階調画
像データを読み取る。変換手段62によって誤差拡散法
により多階調画像データを2値画像データに変換する。
メモリ63に多階調画像データと2値画像データとを蓄
積する。順位付け手段により、多階調画像の濃度情報を
参照して各画素の順位付けを行う。再配置手段によっ
て、順位付けされた画素と2値画像とを比較し、2値画
像の画素を再配置することにより新たな2値画像を作成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理装置及び
その画像処理装置を備えた複写機等に代表される画像形
成機に係る。特に、本発明は、誤差拡散法の更なる改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機等の画像形成機に備え
られている画像処理装置は、読み取った原稿画像データ
に対して疑似中間処理を行い、各画素の2値化を行って
いる。また、この疑似中間処理法としては、ディザ法や
誤差拡散法が一般に知られている。つまり、2値の出力
(画素を出力するかしないか)しか行えない画像形成機
に適したデータとなるように、これら処理法によって原
稿画像データを変換し、この変換されたデータに基づい
て画像形成機の画像形成動作が行われるようになってい
る。
【0003】以下、各処理法について説明する。上記デ
ィザ法は、入力画像データとディザマトリクスパターン
とを比較し、その大小関係から1画素の2値出力を決定
するものである。つまり、所定の面積を有するディザマ
トリクス内で画像の濃淡表現を行っている。このため、
このディザマトリクスサイズを大きく設定した場合に
は、階調性が良好になるものの解像度が低下してしま
う。逆に、ディザマトリクスサイズを小さく設定した場
合には、解像度が良好になるものの階調性が低下してし
まう。このように、ディザ法にあっては、解像度と階調
性とを共に良好に確保することは難しかった。
【0004】この解像度と階調性とを共に良好に確保す
る手法として上記誤差拡散法が挙げられる。この誤差拡
散法は、2値化処理の際に生じる濃度誤差を保存してお
き、周辺画素を処理する際にこの保存情報を用い、階調
処理後の画像においても濃度の保存が行えることを特徴
とする処理である。つまり、この誤差拡散法によれば、
量子化の際の誤差を周辺画素に拡散することによって、
解像度及び階調性が共に優れた画像形成を行うことが可
能になる。
【0005】また、この誤差拡散法によれば、処理対象
画素である注目画素の周囲画素を2値化処理したときの
入出力間の誤差を保存しておき、この注目画素を2値化
処理する際にその誤差を反映させることで、入出力画像
間の平均輝度レベルを一致させることができ、これによ
ってモアレを低減することも可能である。
【0006】また、入出力画像中に文字がある場合、画
像入力装置のサンプル窓がある程度の広がりをもつた
め、文字のエッジ部においては、白と黒との中間の値が
発生し得る。このような場合に上記誤差拡散法を適用す
ると、この中間の値を白画素と黒画素とによる密度変調
表現することになるため、エッジ付近で誤差の伝播によ
り所謂ノッチノイズが発生することになり、文字の線画
部分においては、文字がぼやけたように画像形成が行わ
れてしまい、画質の劣化を引き起こすことになる。
【0007】このようなノッチノイズの発生を回避する
手法として、例えば特開昭62−242473号公報や
特開昭62−139472号公報に開示されている画像
処理法がある。
【0008】前者の公報には、1ライン遅延素子及び1
画素遅延素子からなる2値画像格納メモリと、ノッチノ
イズ修正パターンが格納されたROMとを備えた文字整
形回路が開示されている。そして、2値画像格納メモリ
から注目画素及びその周辺画素に係る2値画像信号が取
り出され、この2値画像信号がROMに入力されると、
ノッチノイズの修正パターンに基づいて、文字周辺部に
おける黒画素に対してのみ、不要な突出を削ったり、へ
こみを埋める等の整形処理を行って画質を改善するよう
にしている。
【0009】後者の公報には、文字の周辺部においては
白または黒の画素が連続することが多いので、白及び黒
のラン長によって誤差拡散法における誤差の帰還率を制
御することにより、誤差の拡散係数を変化させる手法が
開示されている。つまり、文字の周辺では帰還率を小さ
くして固定スレッショルドによる2値化に近付けること
によって、ノッチノイズの発生を抑えることを可能にし
ている。
【0010】ところが、これら公報に開示されている技
術によれば、文字領域におけるノッチノイズを低減する
ことは可能であるものの、写真画像領域での階調再現性
が損なわれてしまうといった課題があった。
【0011】この課題を解決するものとして特開平3−
21166号公報に開示されている画像処理装置があ
る。以下、この公報に開示されている処理法について説
明する。先ず、誤差拡散法により多階調の入力データA
を処理して2値画素データaを作成する。次に、上記入
力データAに隣接する画素の多階調の入力データBを同
様にして誤差拡散処理して2値画素データbを作成す
る。ここで、2値画素データa,bが同じである場合
は、A’=a、B’=bとして処理を終了する。一方、
aとbとが異なる場合は、処理前の入力多階調データで
あるAとBとの値の大小関係を比較し、その差が一定の
閾値以上あり、且つA>Bであるにも拘わらずa<bで
あったり、逆に、A<Bであるにも拘わらずa>bであ
る場合には、2値画素データa,bの画素位置が入れ換
えられる(A’=b、B’=aとなる)ようにしてい
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平3−211
66号公報に開示されている技術によれば、互いに隣り
合う2つの画素において、処理前の入力画像データに基
づいてこれら隣り合う2つの画素位置が入れ換えられ
る。隣り合う2つの画素位置の入れ換えが行われるだけ
では、文字領域では殆ど入れ換え処理は行われなくな
る。また、文字の線幅が1画素の場合、入れ換え処理が
行われる可能性はあるが、これによる大きな効果は得ら
れない。また、主走査方向に対しては画素の入れ換えが
できるが、副走査方向に対しては画素の入れ換えができ
ない。従って、周辺画素であっても2画素以上離れた位
置にある画素と注目画素との間や、副走査方向の入れ換
え処理は行われないので、画質を良好にするには限界が
あった。
【0013】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、上記ノッチノイズの
低減を図ることにある。また、上記誤差拡散法では、誤
差が積み重なっていくという性質上、殆ど白の画素の画
像領域に黒の画素が突然出現してしまうことがあったた
め、このような黒画素の出現を抑制することも本発明の
目的である。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、本発明は、多階調画像の読み取りが可
能な画像読み取り手段と、この画像読み取り手段によっ
て読み取られた多階調画像を2値画像に変換する変換手
段と、上記多階調画像及び2値画像を共に蓄える蓄積手
段と、上記多階調画像の濃度情報を参照して各画素の順
位付けを行う順位付け手段と、この順位付け手段によっ
て順位付けされた画素と2値画像とを比較し、2値画像
の画素を再配置することにより新たな2値画像を作成す
る再配置手段とを備えさせている。
【0015】この特定事項により、濃度情報に基づいて
順位付けされた多階調画像上の画素と2値画像とを比較
し、この両者の整合性が整うように2値画像の画素が再
配置される。このため、誤差拡散法を使用したとして
も、殆ど白画素の画像領域に黒画素が突然出現してしま
うといった状況を抑制することが可能に成り、良好な2
値画像を得ることができる。
【0016】また、2値画像の画素を再配置する対象と
なる処理対象領域の大きさを設定可能な領域設定手段を
備えさせた場合には、個々の処理対象領域に対して順に
画像処理動作を行うことになり、蓄積手段の容量は比較
的小さくて済む。また、この領域設定手段によって、処
理対象領域に一部が重なり合うように他の処理対象領域
を設定するようにした場合には、この新たな処理対象領
域においても画素の再配置動作を適切に行うことがで
き、更なる良好な2値画像を得ることができる。
【0017】更に、2値画像の画素を再配置する際の画
素の割合を設定可能な再配置割合設定手段を備えさせる
ことにより、必要以上に画素の再配置動作が行われてし
まって原稿画像の再現性が損なわれるといった状況を回
避することが可能になる。その結果、原稿画像の忠実な
再現性が得られる。
【0018】画像処理装置が対象とする画像をカラー画
像とした場合、変換手段は、各色毎に多階調画像を2値
画像に変換する構成となる。つまり、変換手段が各色毎
に多階調画像データを2値画像データに変換し、この変
換データを用いて画素の再配置動作が行われて、各色毎
に良好な2値画像を得ることができる。
【0019】再配置手段の他の動作として、2値画像の
画素を再配置する際、その再配置先の画素の周辺の画素
を参照するようにしている。つまり、画素を再配置する
ことで画質の劣化が生ずるような場合には、この再配置
を禁止することが可能になり、良好な画質の確保を保証
している。
【0020】また、各画素毎に画像の種類を判別する分
離手段を備えさせ、再配置手段が、この分離手段の出力
を受けて、2値画像の画素を再配置する際、画素の画像
の種類に応じて再配置先の画素を選択する構成を採用す
ることによっても、より良好な画質を得ることが可能に
なる。
【0021】順位付け手段の他の動作として、多階調画
像の濃度情報に加えて、周辺画素の濃度情報及び画素が
構成する画像の種類情報を参照して各画素の順位付けを
行うようにしている。このような種々の条件によって画
素の順位付けを行うことにより、画素の再配置処理が一
般化され、順位付け後の処理時間の短縮化を図ることが
可能になる。
【0022】再配置手段の他の動作として、2値画像の
画素を再配置する際、その再配置先の画素の濃度が所定
の範囲内にある場合に限って再配置するようにしてい
る。例えば、画像読み取り手段の読み取り誤差が生じて
いる場合、上記再配置先の画素の濃度が所定の範囲から
外れる可能性がある。このような状況では画素の再配置
動作を行わないようにして、画像読み取り手段の読み取
り誤差によって画質が劣化してしまうといった状況を防
止できる。
【0023】変換手段を、2値画像結果を得るものに代
えて3値以上の画像処理結果を得るものとすると共に、
再配置手段を、順位付けされた画素と3値以上の画像と
を比較してこの3値以上の画像の画素を再配置するもの
とした場合にも上記と同様の作用を得ることができ、良
好な画像を得ることができる。
【0024】また、上記画像処理装置を備え、この画像
処理装置により処理された画像データに基づいて画像形
成動作を行う画像形成機も本発明の範疇である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本実施形態では、画像形成機とし
てデジタル複写機に本発明を適用した場合について説明
する。
【0026】(第1実施形態)本発明に係る第1実施形
態について説明する。先ず、本発明に係る画像処理装置
が搭載されるデジタル複写機の全体構成について説明す
る。
【0027】−複写機1の全体構成の説明− 図1は本形態に係るデジタル複写機1の内部構成の概略
を示している。この図1のように、本デジタル複写機1
は、スキャナ部2、記録媒体としての記録用紙Pへの画
像形成を行う画像形成部3及びこの画像形成部3へ記録
用紙Pを搬送する用紙搬送機構4を備えている。以下、
各部について説明する。
【0028】<スキャナ部2の説明>スキャナ部2は、
透明なガラス等で成る原稿載置台21と、この原稿載置
台21上に原稿を給紙する両面対応自動原稿送り装置
(RADF)22とを備えており、この原稿載置台21
上の原稿の画像を読み取って画像データを作成する部分
である。
【0029】上記RADF22は、セットされた複数枚
の原稿を1枚ずつ原稿載置台21上に自動給紙するため
の自動給紙トレイ22aを備えている。また、このRA
DF22は、ユーザの選択に応じて原稿の片面または両
面を後述するスキャナユニット23に読み取らせること
ができるようになっている。具体的には、自動給紙トレ
イ22a上の原稿を原稿載置台21上に搬送するための
搬送経路、原稿の両面をスキャナユニット23に読み取
らせるべく原稿を反転させる反転経路を備えている。そ
して、原稿の片面のみを読み取らせる場合には搬送経路
のみを使用する一方、原稿の両面を読み取らせる場合に
は搬送経路を経て原稿載置台21上に搬送された原稿を
反転経路において反転させて原稿載置台21上に再度搬
送するようになっている。このため、各経路には搬送経
路切り換え手段及び原稿の搬送位置を認識するためのセ
ンサ群(共に図示省略)が設けられている。RADF2
2の構成については従来より周知であるため詳細な説明
は省略する。
【0030】また、このスキャナ部2は、原稿載置台2
1上に搬送された原稿の画像を読み取るためのスキャナ
ユニット23を備えている。このスキャナユニット23
は、ランプリフレクタアセンブリ24、複数の反射ミラ
ー25a,25b,25c、光学レンズ体26、光電変
換素子(CCD)27を備えている。
【0031】上記ランプリフレクタアセンブリ24は、
原稿載置台21上に載置された原稿に対して光を照射す
るものである。各反射ミラー25a,25b,25c
は、図1に二点鎖線で光路を示すように、原稿からの反
射光を一旦図中左方向に反射させた後、下方に反射さ
せ、その後、光学レンズ体26に向かうように図中右方
向に反射させるようになっている。
【0032】原稿の画像読み取り動作として、上記原稿
載置台21上に原稿が載置されると、ランプリフレクタ
アセンブリ24及び反射ミラー25aで成る第1走査ユ
ニット23aが原稿載置台21に沿って水平方向に走査
して、原稿全体に光を照射する。この際、反射ミラー2
5b,25cで成る第2走査ユニット23bは上記第1
走査ユニット23aに対して所定比率の速度(第1走査
ユニット23aに対して半分の速度)で同方向に移動す
る。そして、上記各反射ミラー25a,25b,25c
で反射されて光学レンズ体26を通過した光は光電変換
素子27上に結像され、この光電変換素子27において
反射光が電気信号(原稿画像データ)に変換されるよう
になっている。そして、このようにして得られた画像デ
ータは、後述するレーザ書き込みユニット31内に備え
られた画像処理装置へ送信され、ここで各種処理が行わ
れた後、この画像処理装置のメモリに一旦記憶され、出
力指示に応じてメモリ内の画像データが読み出されて画
像形成部3による画像形成動作に利用される。尚、上記
画像処理装置における画像処理動作については後述す
る。
【0033】<画像形成部3の説明>画像形成部3は、
レーザ書き込みユニット31及び電子写真プロセス部3
2を備えている。レーザ書き込みユニット31は、上記
光電変換素子27において変換された原稿画像データに
対し、上記画像処理装置によって後述する画像データ処
理を行った後、この処理後の画像データに基づいたレー
ザ光を電子写真プロセス部32の感光体ドラム33の表
面に照射するものである。具体的には、このレーザ書き
込みユニット31は、上記処理後の画像データに応じた
レーザ光を照射する半導体レーザ光源、このレーザ光を
等角速度偏向するポリゴンミラー、この等角速度偏向さ
れたレーザ光が感光体ドラム33上で等角速度偏向され
るように補正するf−θレンズ等を有している。
【0034】感光体ドラム33は、図1中に矢印で示す
方向に回転し、レーザ書き込みユニット31からのレー
ザ光が反射ミラー31aで反射されて照射されることに
よってその表面に静電潜像が形成されるようになってい
る。
【0035】また、電子写真プロセス部32は、上記感
光体ドラム33の周囲に、帯電器34、現像器35、転
写器36、剥離器、クリーニング器37、除電器及び定
着器38が配置されて成っている。帯電器34は、静電
潜像が形成される前の感光体ドラム33の表面を所定の
電位に帯電させるようになっている。現像器35は、感
光体ドラム33の表面に形成された静電潜像を画像形成
物質としてのトナーにより可視像に現像するものであ
る。転写器36は、感光体ドラム33の表面に形成され
たトナー像を記録用紙Pに転写するものである。定着器
38は、記録用紙Pに転写されたトナー像を加熱により
記録用紙P上に定着させるものである。剥離器及びクリ
ーニング器37は、トナー転写後において感光体ドラム
33の表面に残留したトナーを除去するようになってい
る。除電器は、感光体ドラム33の表面の残留電荷を除
去するものである。
【0036】これにより、記録用紙Pに画像を形成する
際には、帯電器34によって感光体ドラム33の表面が
所定の電位に帯電され、レーザ書き込みユニット31が
画像データに基づいたレーザ光を感光体ドラム33の表
面に照射して静電潜像を形成する。その後、現像器35
が感光体ドラム33の表面にトナーによる可視像を現像
し、用紙搬送機構4から給紙された記録用紙Pに対し
て、転写器36によってトナー像が転写される。その
後、この記録用紙Pは定着器38によって加熱され、ト
ナー像が定着される。一方、感光体ドラム33の表面に
残留したトナーは剥離器及びクリーニング器37によっ
て除去されると共に、感光体ドラム33の表面の残留電
荷が除電器によって除去される。これにより、記録用紙
Pへの画像形成動作(印字動作)の1サイクルが終了す
る。このサイクルが繰り返されることにより、複数枚の
記録用紙P,P,…に対して連続的に画像形成を行うこ
とができるようになっている。
【0037】<用紙搬送機構4の説明>用紙搬送機構4
は、第1、第2び第3の用紙カセット41,42,4
3、マルチ手差しトレイ44に収容された記録用紙P,
P,…を1枚ずつ搬送して上記画像形成部3による画像
形成を行わせると共に、画像形成された記録用紙Pを第
1、第2または第3の排紙トレイ51,52,53へ排
出するものである。また、この用紙搬送機構4は、片面
に画像形成された記録用紙Pを一旦回収した後に他面に
対して画像形成部3による画像形成を行わせるための両
面複写ユニット45を備えている。
【0038】各用紙カセット41,42,43それぞれ
には異なるサイズの記録用紙P,P,…が収容されてお
り、ユーザが所望するサイズの記録用紙Pが収容されて
いる用紙カセットから記録用紙Pが順次1枚ずつ取り出
されて搬送経路40を経て画像形成部3に順次搬送され
るようになっている。
【0039】この用紙搬送機構4の搬送経路40として
は、主搬送路46と反転搬送路47とがある。
【0040】主搬送路46は、一端(記録用紙搬送方向
の上流端側)が分岐されて各用紙カセット41,42,
43及び手差しトレイ44の排出側にそれぞれ対向して
いると共に、他端(記録用紙搬送方向の下流端側)が転
写器36及び定着器38を経て排紙トレイ51,52,
53を備えた後処理装置50に対向している。
【0041】反転搬送路47は、一端(図中の上端)が
定着器38の配設位置よりも下流側(図中左側)で主搬
送路46に繋がっていると共に、途中部分(図中上下方
向の中央部分)が第1及び第2の分岐路47A,47B
に分岐されている。第1分岐路47Aは鉛直下方に延び
ている。一方、第2分岐路47Bは一端が両面複写ユニ
ット45の搬入側に対向している。
【0042】主搬送路46と反転搬送路47との接続部
分及び反転搬送路47の分岐部分には第1及び第2の分
岐爪47a,47bがそれぞれ設けられている。
【0043】第1分岐爪47aは、反転搬送路47を閉
鎖する第1位置と、主搬送路46の排出側を閉塞して、
この主搬送路46と反転搬送路47とを連通させる第2
位置との間で水平軸回りに回動自在となっている。この
第1分岐爪47aが第1位置にあるときには画像形成部
3を経た記録用紙Pがそのまま排紙トレイ51,52,
53へ排紙される。一方、第1分岐爪47aが第2位置
にあるときには画像形成部3を経た記録用紙Pが反転搬
送路47へ供給されるようになっている。
【0044】第2分岐爪47bは、反転搬送路47の第
1分岐路47Aを開放し且つ第2分岐路47Bを閉鎖す
る第1位置と、第2分岐路47Bを開放し且つ第1分岐
路47Aを閉鎖する第2位置との間で水平軸回りに回動
自在となっている。この第2分岐爪47bが第1位置に
あるときには反転搬送路47に搬送された記録用紙Pが
第1分岐路47Aに導かれてその下端位置まで搬送され
る。その後、第2分岐爪57bが第2位置となって記録
用紙Pの搬送方向が逆転されると、この記録用紙Pが分
岐部を経て第2分岐路47Bに搬送されて両面複写ユニ
ット45へ供給されるようになっている。つまり、記録
用紙Pが、第1分岐路47A及び第2分岐路47Bを経
て両面複写ユニット45へ供給されることにより、この
記録用紙Pが画像形成部3に供給された際に上下が反転
され、記録用紙Pの裏面に対して画像形成が行えるよう
になっている。
【0045】主搬送路46の上流端(用紙カセット4
1,42,43、手差しトレイ44及び両面複写ユニッ
ト45の排出側に対向する部分)にはピックアップロー
ラ48が配設されている。また、各ピックアップローラ
48の下流側には、取り出された記録用紙Pを主搬送路
46に給紙するための複数の給紙ローラ49が配設され
ている。このピックアップローラ48及び給紙ローラ4
9の回転により、用紙カセット41,42,43、手差
しトレイ44及び両面複写ユニット45に収容されてい
る記録用紙Pを選択的に1枚ずつ主搬送路46に給紙で
きるようになっている。
【0046】また、上述したように本複写機1の排紙部
としては、上下2段の第1及び第2の排紙トレイ51,
52と、後処理装置50に内装された図示しないステー
プルフィニッシャを装備した1個の第3排紙トレイ53
とを備えている。つまり、後処理装置50の内部には、
主搬送路46の下流端と各排紙トレイ51,52,53
とを繋ぐ搬送路が備えられており、記録用紙Pが排紙さ
れる排紙トレイ51,52,53に応じて搬送経路が切
り換えられるようになっている。
【0047】以上がデジタル複写機1の全体構成であ
る。
【0048】<画像処理装置6の説明>次に、本形態の
特徴部分である上記画像処理装置6について説明する。
図2に示すように、この画像処理装置6は、画像読み取
り手段61、変換手段62、蓄積手段としてのメモリ6
3、順位付け手段64及び再配置手段65を備えてい
る。以下、各手段について説明する。
【0049】画像読み取り手段61は、光電変換素子2
7から送信された原稿画像データを多階調画像データと
して読み込むものである。変換手段62は、この画像読
み取り手段61からの多階調画像データを受け、この多
階調画像データを誤差拡散法によりデータ処理して2値
画像データに変換するものである。メモリ63は、上記
画像読み取り手段61からの多階調画像データを受け、
この多階調画像データを蓄積すると共に、上記変換手段
62からの2値画像データを受け、この2値画像データ
をも蓄積するようになっている。図3は、このメモリ6
3内における多階調画像データの蓄積状態の一例であ
る。各数値は各画素における画像の濃度を示している。
また、図4は、メモリ63内における2値画像データの
蓄積状態の一例である。網目を付した部分が黒画素デー
タ部分であって、それ以外は白画素データ部分である。
【0050】順位付け手段64は、上記メモリ63内に
蓄積されている多階調画像データを、図5の左側(A)
の画素配列に示すように、濃度順に順位付けすると共
に、それぞれの画素に対応する(同一位置にある)2値
画像データ上の画素を図5の右側(B)の画素配列に示
すようにそれぞれ関連付け、この各データの関連付け情
報をメモリ63に送信して、このメモリ63に記憶させ
るようになっている。この際、各画素の座標等の情報も
関連付けておく。尚、この順位付けの手法としてはバブ
ルソートやクイックソート等の周知の種々の手法が適用
可能である。
【0051】再配置手段65は、順位付け手段64によ
り順位付けされた情報をメモリ63から取り出して、こ
の情報に基づいて画素の再配置を行うものである。具体
的には、図5において濃度「150」の白画素に対応す
る2値画像データ上の画素(画素番号「i=3」)と濃
度「50」の黒画素に対応する2値画像データ上の画素
(画素番号「i=9」)との入れ換えを行い(図5の矢
印参照)、メモリ63内に蓄積されている2値画像デー
タを図6に示すような状態に書き換えて(図6の矢印参
照)蓄積させるようにしている。
【0052】−再配置動作の説明− 次に、上記画像処理装置6による画素の再配置動作につ
いて図7のPAD図を用いて説明する。ここでは、図5
に示すように、2値画像データに画素番号0≦i≦15
が付されている場合について説明する。
【0053】ステップST1では変数mに初期値として
「0」が設定される。ステップST2は、上記変数mが
「16」未満である限り、それ以降の処理(後述するス
テップST3〜ST10)を繰り返すためのステップで
ある。ここでの「16」未満とは、上記画素番号iの範
囲であって、今回対象とする画像データ(画素番号0〜
15のデータ)に対して処理を実行することを意味す
る。
【0054】ステップST3では、変数mが示す2値画
像が黒画素であるか否かを判定し、白画素であると判定
した場合に限りステップST5以降の処理に移る。ステ
ップST4では、変数mが示す2値画像が黒画素である
と判定された場合や、ステップST5以降の処理が終了
した後に上記変数mに「1」が加算される。言い換える
と、2値画像データ上の画素番号「0」から順に処理を
行っていった際に、2値画像データ上に白画素が表れる
まで変数mに「1」を順に加算していき、且つ白画素が
表れてステップST5以降の処理が実行された後にも変
数mに「1」を加算するようになっている。
【0055】ステップST3で白画素であると判定され
た場合には、ステップST5において、もう一つの変数
nに初期値「15」が設定される。これは上記変数mが
濃度に対して降順に処理していくのに対し、変数nでは
濃度に対して昇順に処理していくためである。つまり、
2値画像データ上の画素番号「15」から順に処理を行
っていくためである。ステップST6では、n>mであ
る間はそれ以降の処理ステップST7〜ST10を繰り
返すようにしている。ここで、n>mとしているのは、
0〜mまでの2値画素は全て黒画素であるかまたは再配
置を行う必要がない画素であるからである。
【0056】ステップST7では、変数nが示す2値画
素が黒画素であるか否かを判断し、黒画素である場合に
限り、ステップST9以降の処理に移る。ステップST
8では、変数nが示す2値画像が白画素であると判断さ
れた場合や、ステップST9以降の処理が終了した後に
上記変数nから「1」が減算される。
【0057】ステップST9は、本形態の特徴とする動
作としての画素の再配置処理であり、図5及び図6に矢
印で示すような再配置動作が実行される。つまり、n>
mの条件が成立している状況で、画素番号「m」が白画
素であり且つ画素番号「n」が黒画素である場合に、こ
れら画素相互間の再配置動作が実行されるようになって
いる。尚、ステップST10は、ステップST6からの
エスケープ処理である。
【0058】−実施形態の効果− このようにして、本形態では、濃度順に順位付けされた
多階調画像データ上の画素と2値画像データ上の画素と
を比較し、この両データの画素の整合性を整えるように
2値画像データ上の画素を再配置して新たな2値画像デ
ータ(図6参照)を作成するようにしている。従来の誤
差拡散法では、誤差が積み重なっていくという性質上、
殆ど白の画素の画像領域に黒の画素が突然出現してしま
うことがあった(図4に一点鎖線で示す部分の画素)。
ところが、本形態の画像処理によれば、多階調画像デー
タ上の画素との比較によって2値画像データ上の画素の
再配置を行うことで、誤差拡散法を使用しているにも拘
わらず、このような黒画素の出現を抑制するが可能であ
り、その画素が文字などのノッチノイズ部などに吸収さ
れて良好な2値画像を得ることができる。また、従来の
処理動作において必要であったノッチノイズの修正パタ
ーンを用意しておく必要もなくなる。
【0059】(第2実施形態)次に、本発明に係る第2
実施形態について説明する。本形態に係る画像処理装置
6が搭載されるデジタル複写機1は上述した第1実施形
態におけるものと同様であるため、ここではデジタル複
写機1の構成説明を省略し、画像処理装置6についての
み説明する。
【0060】図8に示すように、本形態に係る画像処理
装置6は、画像読み取り手段61、変換手段62、メモ
リ63、順位付け手段64、再配置手段65及び領域設
定手段66を備えている。領域設定手段66以外の各手
段61〜65は上述した第1実施形態における各手段と
同様であるため説明を省略し、以下、領域設定手段66
についてのみ説明する。
【0061】この領域設定手段66は、2値画像データ
上の画素を再配置する対象となる領域を設定するための
ものである。つまり、上記順位付け手段64及び再配置
手段65に再配置処理の対象となる領域を指示するもの
である。順位付け手段64は、この領域設定手段66か
ら送信された領域のデータ内で画素の濃度順に順位付け
処理を行う。また、再配置手段65は、この領域内にお
いて上述した第1実施形態の場合と同様の再配置処理を
行う。
【0062】具体的には、上記領域設定手段66は、図
9に示すように、1つの原稿画像データを、ある大きさ
の複数の領域に分割することで一つの処理対象領域の大
きさを設定する(図9において太線で区切った各領域を
参照)。そして、この分割された個々の領域において上
記第1実施形態と同様の画像処理動作が個別に行われ
る。
【0063】このようにして、原稿1枚分の全ての画像
データに対して同時に画像処理を行うのではなく、この
原稿1枚分の画像データを複数の領域に区切り、個々の
領域に対して順に画像処理動作(画素の再配置動作)を
行っていくようになっている。このため、上記メモリ6
3の容量は比較的小さくて済み、画像処理装置6のコス
ト削減を図ることができる。
【0064】尚、図9に示すものでは「4×4」の合計
16画素から成る領域毎に画像データを区切るようにし
たが、個々の領域の大きさはこれに限るものではなく、
任意に設定可能である。
【0065】(第3実施形態)次に、本発明に係る第3
実施形態について説明する。本形態は、上述した第2実
施形態に係る領域設定手段66による領域設定動作を変
更したものである。つまり、本形態に係る領域設定手段
66は、処理対象領域に一部が重なり合うように他の新
たな処理対象領域を設定することが可能に構成されてい
る。
【0066】具体的には、図9に示すように処理対象領
域が区切られている場合、図中の画素Aと画素Bとは領
域が異なるため、これら画素同士の間での再配置を行う
ことはできない。本形態に係る領域設定手段66では、
図10に示すように、画素Aを含む領域及び画素Bを含
む領域(それぞれ破線で囲んだ領域)に跨るように新た
な処理対象領域(図中実線で囲んだ領域)を設定し、こ
の処理対象領域においても上記第1実施形態と同様の画
像処理動作が行われるようにしている。
【0067】これにより、必要に応じて上記画素Aと画
素Bとの間で再配置が行われることになり、更なる良好
な2値画像を得ることができる。
【0068】尚、図10においても「4×4」の合計1
6画素から成る領域毎に画像データを区切るようにした
が、個々の領域の大きさはこれに限るものではなく、任
意に設定可能である。また、新たな処理対象領域を図中
左右方向に並ぶ処理対象領域に跨るように設定したが、
図中上下方向に並ぶ処理対象領域に跨るように設定した
り、3つ以上の処理対象領域に跨って新たな処理対象領
域を設定するようにしてもよい。
【0069】(第4実施形態)次に、本発明の第4実施
形態に係る画像処理装置6について説明する。
【0070】図11に示すように、本形態に係る画像処
理装置6は、画像読み取り手段61、変換手段62、メ
モリ63、順位付け手段64、再配置手段65及び再配
置割合設定手段67を備えている。再配置割合設定手段
67以外の各手段61〜65は上述した第1実施形態に
おける各手段と同様であるため説明を省略し、以下、再
配置割合設定手段67についてのみ説明する。
【0071】この再配置割合設定手段67は、2値画像
データ上の画素を再配置する際の画素の割合(画像デー
タを構成する画素の総数に対して再配置を行う画素の上
限数)を設定するためのものである。つまり、上記再配
置手段65に再配置する画素の割合(例えば1割など)
を通知するものである。再配置手段65は、この再配置
割合設定手段67から送信された再配置割合情報に従っ
て再配置する画素の個数の上限を設定する。
【0072】このようにして、再配置される画素の割合
を設定することにより、画素の再配置動作によって良好
な画質が得られる2値画像を得ることができると共に、
必要以上に再配置が行われてしまって原稿画像の再現性
が損なわれるといった状況を回避することができる。つ
まり、原稿画像の忠実な再現性と良好な画質での画像形
成とを両立することができる。
【0073】また、オペレータが、この再配置される画
素の割合を任意に設定できるようにしておけば、このオ
ペレータが望む画質を得ることが可能になる。
【0074】(第5実施形態)次に、本発明の第5実施
形態について説明する。本形態は、カラーデジタル複写
機に本発明を適用した場合である。つまり、画像処理装
置6がカラー画像データを扱うように構成されたもので
ある。
【0075】本形態の場合、変換手段62は、各色(イ
エロー、マゼンタ、シアン)毎に多階調画像データを2
値画像データに変換するようになっている。その他の各
手段における画像処理においても、上述した第1実施形
態の場合と同様の画像処理を各色毎に個別に行うこと
で、各色毎に良好な2値画像を得ることができるように
なっている。
【0076】また、このようなカラー画像データを対象
とした画像処理は、第1実施形態における画像処理装置
6ばかりでなく、第2〜第4の実施形態における画像処
理装置6に対しても適用可能である。
【0077】(第6実施形態)次に、本発明に係る第6
実施形態について説明する。本形態は、再配置手段65
による画素の再配置動作を変更したものである。つま
り、この再配置の際、その再配置先の画素の周辺の画素
を参照するようになっている。
【0078】具体的には、例えば図5における多階調画
像データ上の画素番号「i=4」の値が「150」であ
って、画素番号「i=3」の値と一致しているとき、何
れの画素番号に対して黒画素を再配置するのが良いかを
判断する必要が生じる。ところが、図7に示す処理手順
では最初に処理対象となる画素番号「i=3」に対して
優先的に黒画素が再配置されることになる。そして、場
合によっては、画素番号「i=3」に再配置するよりも
画素番号「i=4」に再配置した方が良好な画質が得ら
れる可能性がある。このため、本形態では、再配置先の
画素の周辺の画素を参照しながら画素の再配置先を決定
するようにしている。
【0079】例えば、上記の例では、画素番号「i=
3」に隣接する多値画素データの濃度の総和と画素番号
「i=4」に隣接する多値画素データの濃度の総和とを
比較し、この総和の大きい方、つまり、画質が黒っぽい
方の画素番号に対して黒画素を再配置するようになって
いる。
【0080】本形態によれば、殆ど白の画素の画像領域
に黒の画素が突然出現してしまうといった状況を確実に
回避することができ、より良好な画質を得ることができ
る。
【0081】(第7実施形態)次に、本発明の第7実施
形態に係る画像処理装置6について説明する。
【0082】図12に示すように、本形態に係る画像処
理装置6は、画像読み取り手段61、変換手段62、メ
モリ63、順位付け手段64、再配置手段65及び分離
手段68を備えている。分離手段68以外の各手段61
〜65は上述した第1実施形態における各手段と同様で
あるため説明を省略し、以下、分離手段68についての
み説明する。
【0083】この分離手段68は、画像読み取り手段6
1から多値画像データを受け取り、この多値画像データ
上の各画素が、「文字」「写真」「網点」の何れを構成
する画素であるのかを判別し、その判別データをメモリ
63に書き込むようになっている。
【0084】そして、上述の第6実施形態で説明したよ
うに画素の再配置が可能な再配置先が複数存在する場
合、上記判別データに基づいて画素の再配置先を決定す
る。例えば、再配置元の画素が「文字」を構成するもの
であって、再配置先の画素として「文字」を構成する画
素と「写真」を構成する画素とが存在する場合には、
「文字」を構成する画素を再配置先に設定するようにし
ている。
【0085】このように、本形態では、画素が如何なる
画像を構成するものであるかの判別を再配置条件に加え
ているため、より良好な画質を得ることができる。
【0086】(第8実施形態)次に、本発明の第8実施
形態について説明する。本形態は、順位付け手段64に
よる画素の順位付け動作を変更したものである。つま
り、この順位付けの際、多階調画像の濃度情報に加え
て、周辺画素の濃度情報及び画素が構成する画像の種類
情報(その画素が、「文字」「写真」「網点」の何れを
構成する画素であるのかの情報)を参照して各画素の順
位付けを行うようになっている。例えば、図5に示すよ
うに濃度情報のみによって各画素の順位付けを行った
後、各画素に対して多値画素データ上の濃度の総和を算
出し、この総和情報を反映させて各画素の順位付けを変
更する。また、画像の種類情報を参照し、同一種類の画
像同士が比較的近い位置に配列されるように各画素の順
位付けを変更する。
【0087】このような順位付けを行うことにより、画
素の再配置処理が一般化され、順位付け後の処理時間の
短縮化を図ることができる。
【0088】(第9実施形態)次に、本発明の第9実施
形態について説明する。本形態は、再配置手段65によ
る画素の再配置動作を変更したものである。つまり、再
配置先の候補として、所定の範囲内の濃度値を持ってい
ることも考慮に入れて、再配置を行う構成としている。
更に説明を加えると、図5において、黒画素の再配置先
は、濃度値150の場所とすべきところを、画像読み取
り手段61の読み取り誤差が±50あるとした場合、濃
度値120と100とを再配置先の候補として加え、再
配置先の候補が複数ある場合の処理として第6実施形態
や第7実施形態の処理を実行するようにしている。
【0089】(第10実施形態)次に、本発明の第10
実施形態について説明する。誤差拡散法としては、上述
したように多階調画像データを2値画像に変換するもの
ばかりでなく、3値以上の結果が得られるものもある。
本形態は、この3値以上の結果が得られる誤差拡散法に
対して本発明を適用したものである。
【0090】例えば4値誤差拡散法を例に挙げて説明す
ると、図13に示すように、3つの閾値をもつことで、
4値の誤差拡散結果を得ることになる。これを用いて再
配置先の濃度値がある閾値以上で且つある閾値以下であ
ることを条件に加えて上述した再配置動作を行わせるよ
うにしている。
【0091】−その他の実施形態− 上述した各実施形態では、画像形成機としてデジタル複
写機に本発明を適用した場合について説明した、本発明
は、これに限らず、複写機とプリンタとの複合機など種
々の画像形成機に対しても適用可能である。
【0092】
【発明の効果】以上のように、本発明では、濃度情報に
基づいて順位付けされた多階調画像上の画素と2値画像
とを比較し、この両者の整合性が整うように2値画像の
画素を再配置している。このため、誤差拡散法を使用し
たとしても、殆ど白画素の画像領域に黒画素が突然出現
してしまうといった状況を抑制することが可能になり、
良好な2値画像を得ることができて、高画質の画像形成
を行うことが可能になる。また、従来の処理動作におい
て必要であったノッチノイズの修正パターンを用意して
おく必要もなくなり、処理手順の簡素化を図ることもで
きる。
【0093】また、2値画像の画素を再配置する対象と
なる処理対象領域の大きさを設定可能な領域設定手段を
備えさせた場合には、一度に処理する画像データ量を少
なくできることに伴って蓄積手段の容量を比較的小さく
することができ、装置のコスト削減を図ることができ
る。また、この領域設定手段によって、処理対象領域に
一部が重なり合うように他の処理対象領域を設定するよ
うにした場合には、画素再配置の頻度の増大に伴って更
なる良好な2値画像を得ることができ、高画質の画像形
成を行うことが可能になる。
【0094】更に、2値画像の画素を再配置する際の画
素の割合を設定可能とした場合には、必要以上に画素の
再配置動作が行われてしまうことを阻止でき、原稿画像
の忠実な再現性と良好な画質での画像形成とを両立する
ことができる。
【0095】画像処理装置が対象とする画像をカラー画
像とした場合には、変換手段が、各色毎に多階調画像を
2値画像に変換することになり、各色毎に良好な2値画
像を得ることができて、良好なカラー画像の形成を行う
ことが可能になる。
【0096】再配置手段が、再配置先の画素の周辺画素
を参照して再配置動作を行うようにした場合には、画素
の再配置によって画質が劣化してしまうといった状況を
回避することができ、良好な画質の確保を保証すること
ができる。
【0097】加えて、各画素毎に画像の種類を判別し、
この種類に応じて再配置先の画素を選択するようにした
場合にも、更なる良好な画質を得ることが可能になる。
【0098】多階調画像の濃度情報に加えて、周辺画素
の濃度情報及び画素が構成する画像の種類情報を参照し
て各画素の順位付けを行うようにした場合には、画素の
再配置処理が一般化され、順位付け後の処理時間の短縮
化に伴って、単位時間当たりの画像処理量の増大を図る
ことができる。
【0099】再配置先の画素の濃度が所定の範囲内にあ
る場合に限って画素の再配置を行うようにした場合に
は、画像読み取り手段の読み取り誤差が生じているよう
な場合に再配置動作を禁止することができる。このた
め、この読み取り誤差によって画質が劣化してしまうと
いった状況を防止でき、装置の信頼性の向上を図ること
ができる。
【0100】変換手段を、2値画像結果を得るものに代
えて3値以上の画像処理結果を得るものとした場合にも
上記と同様の作用を得ることができ、良好な画像を得る
ことが可能になる。
【0101】また、上記画像処理装置を画像形成機に備
えさせた場合、この画像形成機からの出力である画像の
高品位化を図ることができ、画像形成機の高性能化を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るデジタル複写機の内部構成の概
略を示す図である。
【図2】第1実施形態における画像処理装置を示すブロ
ック図である。
【図3】メモリ内における多階調画像データの蓄積状態
の一例を示す図である。
【図4】メモリ内における2値画像データの蓄積状態の
一例を示す図である。
【図5】多階調画像データの順位付け画素配列及びそれ
に対応する2値画像データの画素配列を示す図である。
【図6】再配置動作後の2値画像データの蓄積状態の一
例を示す図である。
【図7】再配置動作を説明するためのPAD図である。
【図8】第2実施形態における画像処理装置を示すブロ
ック図である。
【図9】領域設定手段による原稿画像データの分割状態
を示す図である。
【図10】第3実施形態における領域設定手段による原
稿画像データの分割状態を示す図である。
【図11】第4実施形態における画像処理装置を示すブ
ロック図である。
【図12】第7実施形態における画像処理装置を示すブ
ロック図である。
【図13】第10実施形態において4値誤差拡散法を説
明するための図である。
【符号の説明】
1 デジタル複写機(画像形成機) 6 画像処理装置 61 画像読み取り手段 62 変換手段 63 メモリ(蓄積手段) 64 順位付け手段 65 再配置手段 66 領域設定手段 67 再配置割合設定手段 68 分離手段
フロントページの続き Fターム(参考) 2C262 AA24 AA26 AB13 AC04 BB03 BB08 BB18 BB20 DA09 GA12 5B057 AA11 BA02 CA01 CA02 CA08 CA12 CA16 CB01 CB02 CB08 CB12 CB16 CC01 CE13 CH01 CH11 5C077 LL05 MP01 MP06 MP08 NN07 NN11 PP27 PP28 PP33 PP43 PQ08 PQ12 PQ20 PQ22 RR02 RR08 TT06 5C079 HB02 LA31 LA34 LC09 LC11 NA02 PA02 PA03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多階調画像の読み取りが可能な画像読み
    取り手段と、 この画像読み取り手段によって読み取られた多階調画像
    を2値画像に変換する変換手段と、 上記多階調画像及び2値画像を共に蓄える蓄積手段と、 上記多階調画像の濃度情報を参照して各画素の順位付け
    を行う順位付け手段と、 この順位付け手段によって順
    位付けされた画素と2値画像とを比較し、2値画像の画
    素を再配置することにより新たな2値画像を作成する再
    配置手段とを備えていることを特徴とする画像処理装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像処理装置において、 2値画像の画素を再配置する対象となる処理対象領域の
    大きさを設定可能な領域設定手段を備えていることを特
    徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の画像処理装置におい
    て、 領域設定手段は、処理対象領域に一部が重なり合うよう
    に他の処理対象領域を設定することが可能に構成されて
    いることを特徴とする画像処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の画像処理装置において、 2値画像の画素を再配置する際の画素の割合を設定可能
    な再配置割合設定手段を備えていることを特徴とする画
    像処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のうち何れか一つに記載の
    画像処理装置において、 カラー画像を対象とし、変換手段は、各色毎に多階調画
    像を2値画像に変換する構成とされていることを特徴と
    する画像処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のうち何れか一つに記載の
    画像処理装置において、 再配置手段は、2値画像の画素を再配置する際、その再
    配置先の画素の周辺の画素を参照する構成とされている
    ことを特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のうち何れか一つに記載の
    画像処理装置において、 各画素毎に画像の種類を判別する分離手段を備え、 再配置手段は、この分離手段の出力を受け、2値画像の
    画素を再配置する際、画素の画像の種類に応じて再配置
    先の画素を選択する構成とされていることを特徴とする
    画像処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のうち何れか一つに記載の
    画像処理装置において、 順位付け手段は、多階調画像の濃度情報に加えて、周辺
    画素の濃度情報及び画素が構成する画像の種類情報を参
    照して各画素の順位付けを行う構成とされていることを
    特徴とする画像処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項6または7記載の画像処理装置に
    おいて、 再配置手段は、2値画像の画素を再配置する際、その再
    配置先の画素の濃度が所定の範囲内にある場合に限って
    再配置する構成とされていることを特徴とする画像処理
    装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のうち何れか一つに記載
    の画像処理装置において、 変換手段を、2値画像結果を得るものに代えて3値以上
    の画像処理結果を得るものとすると共に、 再配置手段を、順位付けされた画素と3値以上の画像と
    を比較し、この3値以上の画像の画素を再配置するもの
    としたことを特徴とする画像処理装置。
  11. 【請求項11】 上記請求項1〜10のうち何れか一つ
    に記載の画像処理装置を備え、この画像処理装置により
    処理された画像データに基づいて画像形成動作を行うこ
    とを特徴とする画像形成機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012050062A (ja) * 2010-07-26 2012-03-08 Canon Inc 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
US8314968B2 (en) 2008-01-16 2012-11-20 Seiko Epson Corporation Image processing controller and printing apparatus

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