JP2002094590A - 受信装置 - Google Patents

受信装置

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JP2002094590A
JP2002094590A JP2000278446A JP2000278446A JP2002094590A JP 2002094590 A JP2002094590 A JP 2002094590A JP 2000278446 A JP2000278446 A JP 2000278446A JP 2000278446 A JP2000278446 A JP 2000278446A JP 2002094590 A JP2002094590 A JP 2002094590A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変調波の復調を行う際に消費電力を低減する
受信装置の提供。 【解決手段】 受信装置1は第1,第2の分配部5,8、重み
付け部7a〜7d、加算部9a〜9d、包絡線検出部10a〜10d、
A/D変換部11a〜11d、二乗演算部12a〜12d、減算部13a,1
3b、判定部14を有する。重み付け部7a〜7dでは少なくと
も位相が異なる4つのウェイトが第2の分配部5で分配さ
れたローカル信号に各々付加され、このウェイトが付加
されたローカル信号とアンテナ素子2で受信された変調
波が第1の分配部8で分配された変調波とをそれぞれ加算
し、加算された信号各々の包絡線検出/デジタル変換/包
絡線の二乗値計算/の後、振幅が同一で位相のみ異なる
ウェイトに対応する2信号同士をそれぞれ減算して判定
部14でシンボル判定し変調波のIQ成分を得る。このよう
な構成で復調時の消費電力を低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信システム
における受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話や無線LANなどの無線通信シス
テムの受信装置は例えば特開2000-106577号公報に示さ
れるような構成をしており、以下図9を参照して説明す
る。なお図9の無線通信システムの受信装置はダイレク
トコンバージョン方式である。
【0003】受信装置100は、アンテナ素子101、ローノ
イズアンプ102(LNA)、RFフィルタ103、ミキサ104a,10
4b、ローカル発振部105、ローパスフィルタ106a,106b
(LPF)、自動ゲインコントローラ107a,107b(AGC)、A
/D変換部108a,108bとデジタルシグナルプロセッサ109
(DSP)とを有する。
【0004】アンテナ素子101で受信された変調波は、L
NA102で増幅された後RFフィルタ103で所望の高周波のみ
が通過される。ここで変調波は例えばQAM(Quadrature
Amplitude Moduration)やQPSK(Quadrature Phase Shif
t Keying)方式で変調されておりAcos(ωt+φ)と表
す。ただしAは変調波の振幅、ωは角周波数、tは時間、
φは位相である。
【0005】RFフィルタ103を通過した変調波はミキサ1
04a,104bにそれぞれ入力され、ローカル発振部105で生
成された2つのローカル信号とミキシング(乗算)され
る。ここでローカル信号は変調波の周波数と同一であ
り、Acos(ωt)である。このときミキサ104aに入力さ
れるローカル信号の位相はミキサ104bに入力される発振
信号の位相よりもπ/2遅れている。ミキシングされて周
波数が変換された変調波はLPF106a,106bにて高周波成分
が取り除かれて低周波数帯域のベースバンド信号のみが
通過される。ここでベースバンド信号はAsinφとAcosφ
である。LPF106a,106bを通過したベースバンド信号はAG
C107a,107bによってゲインコントロールされ、A/D変換
部108a,108bにてデジタル変換される。デジタル変換さ
れた2つのベースバンド信号はDSP109に入力されて各変
調方式に応じた演算手法で復調され、例えば「0001」,
「0101」等のデジタルデータとして後段に送られる。
【0006】このような従来の構成では変調波の周波数
変換を行う場合、つまりダウンコンバートを行う場合に
はローカル発振部105とミキサ104a,104bとが必要であっ
た。
【0007】しかしながら、ミキサ104a,104bに入力さ
れるローカル信号は受信された変調波の電力に比べ非常
に大きく(例えば10dB)その結果消費電力が大きくなる
という問題があった。この問題は携帯電話などの移動通
信端末においては使用時間が短くなることであり致命的
であった。
【0008】また、ローカル発振部105は発振時に発生
するスプリアスが問題であった。これはスプリアスが受
信機内にリークすることで雑音を発生させて受信障害を
おこすからである。このような受信障害を防ぎ受信状態
を上げるためにはローカル発振部105を鉄等でシールド
する必要があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように上述した従
来の受信装置では、ベースバンド信号を得るためには変
調波のダウンコンバートを行う際にミキサとローカル発
振部とが必要であった。しかしながら、ローカル発振部
を設けた場合には受信障害を無くすためのシールドを具
備しなければならず、またミキサを設けた場合には消費
電力が大きくなるといった問題があった。またシールド
を設けた場合には受信装置を小型化、低コスト、製造簡
易にすることが困難であった。
【0010】そこで本発明は上記従来の問題点に鑑みて
なされたもので、変調波のダウンコンバートを行うため
のミキサを使わずにベースバンド信号を得ることがで
き、小型、低コストで簡易に製作でき消費電力を抑制す
る受信装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の受信装置は、変調波と前記変調波と略同一の
周波数を持った基準波とを加算する加算部と、前記加算
部から出力された信号から包絡線を検出する包絡線検出
部と、前記包絡線検出部から出力された信号を二乗演算
する二乗演算部とを有する系統を4系統具備し、前記4系
統のうち第1の系統の前記加算部に入力する第1の基準波
は、前記4系統のうち第2の系統の前記加算部に入力する
第2の基準波の振幅と略同一で、かつ前記第2の基準波の
位相と逆相であり更にπだけ進む位相であり、前記4系
統のうち第3の系統の前記加算部に入力する第3の基準波
は、前記4系統のうち第4の系統の前記加算部に入力する
第4の基準波の振幅と略同一で、かつ前記第4の基準波の
位相と逆相であり、前記第1の系統の前記二乗演算部と
前記第2の系統の前記二乗演算部との出力を入力し、こ
れらを減算して前記変調波の同相成分を求める第1の減
算部と、前記第3の系統の前記二乗演算部と前記第4の系
統の前記二乗演算部との出力を入力し、これらを減算し
て前記変調波の直交成分を求める第2の減算部と、前記
第1及び第2の減算部との出力を入力し、前記同相及び直
交成分から前記変調波のシンボル判定を行う判定部とか
ら構成される。
【0012】次に、本発明の受信装置は、変調波と前記
変調波と略同一の周波数を持った基準波とを加算する加
算部と、前記加算部から出力された信号から包絡線を検
出する包絡線検出部と、前記包絡線検出部から出力され
た信号を二乗演算する二乗演算部とを有する系統を3系
統具備し、前記3系統のうち第1の系統の前記加算部に入
力する第1の基準波は、前記3系統のうち第2の系統の前
記加算部に入力する第2の基準波の振幅と略同一で、か
つ前記第2の基準波の位相と逆相であり更にπだけ進む
位相を有しており、前記3系統のうち第3の系統の前記加
算部に入力する第3の基準波は、前記第1の基準波の振幅
と略同一で、かつ前記第1の基準波の位相と逆相であ
り、前記第1の系統の前記二乗演算部と前記第2の系統の
前記二乗演算部との出力を入力し、これらを減算して前
記変調波の前記同相成分を求める第1の減算部と、前記
第3の系統の前記二乗演算部と前記第1の系統の前記二乗
演算部との出力を入力し、これらを減算して前記変調波
の前記直交成分を求める第2の減算部と、前記第1及び第
2の減算部との出力を入力し、前記同相及び直交成分か
ら前記変調波のシンボル判定を行う判定部とから構成さ
れる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0014】図1は第1の実施の形態のブロック線図であ
る。
【0015】受信装置1は、アンテナ素子2、低雑音増幅
用の増幅部3、RFフィルタ4、第2の分配部5、ローカル発
振部6、重み付け部7a〜7d、第1の分配部8、加算部9a〜9
d、包絡線検出部10a〜10d、A/D変換部11a〜11d、二乗演
算部12a〜12d、減算部13a〜13bと判定部14とからなる。
【0016】また受信装置1には4つの系統が設けられ、
加算部9a、包絡線検出部10a、A/D変換部11a、二乗演算
部12aを第1の系統とし、加算部9b、包絡線検出部10b、A
/D変換部11b、二乗演算部12bを第2の系統とし、加算部9
c、包絡線検出部10c、A/D変換部11c、二乗演算部12cを
第3の系統とし、加算部9d、包絡線検出部10d、A/D変換
部11d、二乗演算部12dを第4の系統としている。
【0017】第2の分配部5はローカル発振部6からのロ
ーカル信号(基準波)を4つのローカル信号に分配し、
各信号を4つの重み付け部7a〜7dに伝送する。
【0018】また第1の分配部8はアンテナ素子2、増幅
部3、RFフィルタ4を通過した変調波を4つに分配する。
基準波と変調波の周波数成分は略同一である。
【0019】加算部9aには、重み付け部7aからの信号と
第1の分配部8で分配された第1の変調波とが入力され
る。同様に加算部9bは重み付け部7bからの信号と第1の
分配部8で分配された第2の変調波とが入力される。同様
に加算部9cは重み付け部7cからの信号と第1の分配部8で
分配された第3の変調波とが入力される。同様に加算部9
dは重み付け部7dからの信号と第1の分配部8で分配され
た第4の変調波とが入力される。
【0020】加算部9aの後段には、包絡線検出部10a、A
/D変換部11a、二乗演算部12aが順に設けられる。同様に
加算部9bの後段には、包絡線検出部10b、A/D変換部11
b、二乗演算部12bが順に設けられる。同様に加算部9cの
後段には、包絡線検出部10c、A/D変換部11c、二乗演算
部12cが順に設けられる。同様に加算部9dの後段には、
包絡線検出部10d、A/D変換部11d、二乗演算部12dが順に
設けられる。
【0021】二乗演算部12a,12bは減算部13a(第1の減
算部)に接続される。つまり第1の系統と第2の系統が減
算部13aで一つの系統にまとめられる。また二乗演算部1
2c,12dは減算部13b(第2の減算部)に接続される。つま
り第3の系統と第4の系統が減算部13bで一つの系統にま
とめられる。
【0022】減算部13a,13bは判定部14に接続される。
【0023】このような構成からなる第1の実施の形態
の動作について説明する。
【0024】アンテナ素子2により変調波が受信され
る。受信された変調波は増幅部3にて電力増幅される。
電力増幅された変調波はRFフィルタ4に入力され所望の
高周波のみが通過される。
【0025】RFフィルタ4を通過した変調波は第1の分配
部8に入力され、周波数成分が変調波の周波数と同一で
ある4つの変調波に分配される。分配された変調波の信
号を式(1)のように表す。
【数1】 ところで、ローカル発振部6で生成されたローカル信号
は第2の分配部5に入力され4つのローカル信号に分配さ
れる。なおローカル発振部6で生成されたローカル信号
の周波数はRFフィルタ4を通過後の変調波の周波数と略
同一である。またローカル発振部6で生成されたローカ
ル信号の周波数と、第2の分配部5で4つに分配された後
の4つのローカル信号の周波数とは同一である。
【0026】4つに分配されたローカル信号は重み付け
部7a〜7dにそれぞれ入力され、ローカル信号ごとに少な
くとも相互に位相が異なるウェイトによって重み付けが
なされる。重み付けとは各ローカル信号に異なる成分
(複素数)のウェイトが加算されることである。
【0027】ここで重み付け部7a〜7dに設定されたウェ
イト1〜4は、以下の表1のとおりに設定されている。
【表1】 つまり第1の系統の加算部9aに入力する第1の基準波は、
第2の系統の加算部9bに入力する第2の基準波の振幅と略
同一であり、かつ第2の基準波の位相と逆相であり更に
πだけ進んだ位相を持っている。また、第3の系統の加
算部9cに入力する第3の基準波は、第4の系統の加算部9d
に入力する第4の基準波の振幅と略同一であり、かつ第4
の基準波の位相と逆相を持っている。
【0028】図2は各ウェイトの実部と虚部との関係を
示すグラフであり、ウェイト1とウェイト2とは振幅が同
じで位相のみ異なる関係を有し、虚軸に対して対称な位
置関係である。またウェイト3とウェイト4とは振幅が同
じで位相のみ異なる関係を有し、実軸に対して対称な位
置関係である。なお各線の原点からの長さが各振幅に相
当する。
【0029】このように重み付けされた各ローカル信号
は、時刻tにおけるローカル信号U(t)を式(2)のよう
に表した場合、式(3)〜(6)の通りになる。
【0030】なお、式(3)〜(6)は重み付け部7a〜7d
に対応するものである。
【数2】
【数3】 重み付け部7a〜7dから出力されたローカル信号をそれぞ
れ第1のローカル信号〜第4のローカル信号とする。した
がって、第1及び第2のローカル信号は虚部の符合が同一
で実部の符合が異なる関係にあり、第3及び第4のローカ
ル信号は虚部の符合が異なり実部の符合が同一なる関係
にある。
【0031】さて、第1の分配部8で分配された第1〜第4
の変調波は加算部9a〜9dに入力される。また第1のロー
カル信号〜第4のローカル信号は加算部9a〜9dに入力さ
れる。
【0032】加算部9a〜9dでは第1〜第4の変調波と第1
〜第4のローカル信号との加算が行われる。例えば加算
部9aでは第1の変調波と第1のローカル信号との加算が行
われる。加算演算はアナログ領域で行われる。
【0033】加算部9a〜9dから出力される信号X1〜X4
は、式(7)〜(10)のように表すことができる。
【数4】 信号X1〜X4は、包絡線検出部10a〜10dにそれぞれ入力さ
れ各信号の包絡線が検出される。例えば信号X1は包絡線
検出部10aに入力され信号X1の包絡線が検出される。
【0034】包絡線検出部10a〜10dにて検出された包絡
線A1〜A4は式(11)〜(14)のように表すことができ
る。例えば包絡線A1は包絡線検出部10aによって検出さ
れたものである。
【数5】 包絡線A1〜A4は、A/D変換部11a〜11dにそれぞれ入力さ
れデジタル信号への変換が行われる。例えば包絡線A1は
A/D変換部11aに入力されアナログ信号からデジタル信号
へ変換される。
【0035】デジタル信号に変換された包絡線A1〜A4
は、二乗演算部12a〜12dにそれぞれ入力されて各包絡線
の二乗値が計算される。例えばデジタル信号に変換され
た包絡線A1は二乗演算部12aに入力され包絡線A1(デジ
タル信号)の二乗値が計算される。
【0036】二乗演算部12aから出力される包絡線A1の
二乗値と二乗演算部12bから出力される包絡線A2の二乗
値とが減算部13aに入力される。また、二乗演算部12cか
ら出力される包絡線A3の二乗値と二乗演算部12dから出
力される包絡線A4の二乗値とが減算部13bに入力され
る。
【0037】減算部13a,13bでは、それぞれに入力され
た2つの包絡線の二乗値の差、言い換えれば減算部13aで
は変調波の同相成分とローカル信号の同相成分との相対
値が、減算部13bでは変調波の直交成分とローカル信号
の直交成分との相対値がそれぞれ計算して求められる。
この差がそれぞれIもしくはQ信号に相当する。減算部13
a,13bで計算され求められた信号Y1,Y2は式(15),(1
6)のように表すことができる。
【数6】 信号Y1,Y2は判定部14に入力されてシンボル判定が行わ
れる。シンボル判定はローカル信号と変調波との間の同
相及び直交成分の各相対値の正負の符号を検出すること
で行われる。ここで同相成分は式(17)でありI信号を
示し、直交成分は式(18)でありQ信号を示す。
【数7】 IおよびQ信号の符号から例えば「0001」なるベースバン
ド信号を後段の信号処理部に出力する。
【0038】以上述べたような第1の実施の形態では、
ミキサ回路を用いることなく検波を行うこと(I、Q成分
を求めること)ができるため、ミキサ回路を用いた場合
による消費電力の増大を抑制し、低コスト、小型化が達
成できる。また製造を簡単に行うことができる。
【0039】次に、本発明の第2の実施の形態の構成に
ついて図3を参照して説明する。
【0040】なお、以下の各実施の形態において同一構
成要素は同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0041】第2の実施の形態の特徴は、3種類のウェイ
トを用いてI,Q成分を求めたことである。
【0042】図3は第2の実施の形態を示すブロック図で
あり、図1の第1の実施の形態の構成において第4の系
統、つまり加算部9d、包絡線検出部10d、A/D変換部11
d、二乗演算部12dと重み付け部7dがなく、それ以外の構
成は略同一である。
【0043】ただし第1乃至第3の系統に入力する変調波
は第1の分配部8により分配されたものであり、第1乃至
第3の系統に入力する基準波は第2の分配器5により分配
されたものである。また二乗演算部12aの出力は、減算
部13aと減算部13bとに入力されている。
【0044】また、3つに分配された基準波に付加され
るウェイトの関係を以下に示す表2のように設定する。
ただし重み付け部7aで加算されるウェイトは第1のウェ
イトであり、重み付け部7bで加算されるウェイトは第2
のウェイトであり、重み付け部7cで加算される信号は第
3のウェイトである。
【表2】 ただしBrはウェイトの振幅であり、φrはウェイトの
位相とする。
【0045】つまり第1の系統の加算部9aに入力する第1
の基準波は、第2の系統の加算部9bに入力する第2の基準
波の振幅と略同一であり、かつ第2の基準波の位相と逆
相であり更にπだけ進んだ位相を持っている。また、第
3の系統の加算部9cに入力する第3の基準波は、第1の基
準波の振幅と略同一であり、かつ第1の基準波の位相と
逆相を持っている。
【0046】図4は各ウェイトの実部と虚部との関係を
示すグラフである。
【0047】このような第1のウェイトが付加された基
準波は加算部9aに入力される。また第2のウェイトが付
加された基準波は加算部9bに入力される。また第3のウ
ェイトが付加された基準波は加算部9cに入力される。
【0048】また、減算部13aには二乗演算部12a,12bか
らの出力が入力され、減算部13bには二乗演算部12a,12c
からの出力が入力される。減算部13aではI信号(実部)
の相対値が求められ、減算部13bではQ信号(虚部)の相
対値が求められる。求められたQ,I信号の相対値は判定
部14に入力されシンボル判定が行われる。
【0049】以上述べた様な第2の実施の形態では、第1
の実施の形態の比べ構成要素を少なくすることができる
ため低コスト、小型化に寄与する。
【0050】次に、本発明の第3の実施の形態の構成に
ついて図5を参照して説明する。
【0051】第3の実施の形態の特徴は、遅延部15が設
けられたことである。
【0052】図5の第2の実施の形態のブロック図に示す
通り、遅延部15をRFフィルタ4と第1の分配部8との間に
設ける。また減算部13a,13bの出力側には遅延検波を行
うための判定部16が設けられる。
【0053】RFフィルタ4を通過した変調波は以下に示
す式(19)のように表すことができる。
【数8】 また、RFフィルタ4を通過した変調波は遅延部15に入力
され、例えば2nπ/ωcの遅延量をもって遅延される。な
お遅延量は変調波のシンボル間隔以下になるようにn
(整数)を設定する。遅延部15に入力される前の変調波
の振幅及び位相成分は第1の分配部8に入力される変調波
の成分と同一である。
【0054】ここで時刻tにおける遅延部15によって遅
延された遅延信号D(t)は以下に示す式(20)のように
表すことができる。
【数9】 以下重み付け部7a〜7dから二乗演算部12a〜12dまでの計
算は第1の実施の形態と略同一である。
【0055】減算部13a,13bから出力される信号Z1,Z2
は、以下に示す式(21),(22)に示す通りである。
【数10】 信号Z1,Z2が判定部16に入力されて遅延検波による変調
波のシンボル判定が行われる。なお遅延信号と変調波と
の間の相対値の実部はAcos(θ)なるQ信号であり、虚
部はAsin(θ)なるI信号である。
【0056】以上述べたような第3の実施の形態では、
遅延検知によって検波を行うため、ローカル発振部を必
要とせずスプリアスなどの影響がなくなり、したがって
受信障害のない受信を行うことができる。またミキサ回
路が不要であるため消費電力を低減できる。
【0057】次に、本発明の第4の実施の形態の構成に
ついて図6を参照して説明する。
【0058】第4の実施の形態の特徴は、第1の実施の形
態のRFフィルタ4の代わりにチューナブルフィルタが設
けられたことである。
【0059】図6は第4の実施の形態のブロック図であ
り、増幅部3と第1の分配部8との間にチューナブルフィ
ルタ17が設けられている。チューナブルフィルタ17は例
えば超伝導フィルタ等の超高Q値を有するフィルタであ
る。
【0060】増幅器2からの変調波がチューナブルフィ
ルタ17に入力されて、この入力された変調波の周波数チ
ャネルが選択される。周波数チャネルが選択された後の
変調波は第1の分配部8に入力される。
【0061】以上述べたような第4の実施の形態では、
チューナブルフィルタ17を用いることによって複数の周
波数チャネルを使用するような受信装置であっても特定
の周波数を選択し受信することができる。
【0062】なお、本発明は上記各実施の形態には限定
されず、その主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施
できることは言うまでもない。
【0063】また、重み付け部の特性をφr=0[ra
d],φi=π/2[rad]とすれば、図7に示すような90度
ハイブリッドカプラ18,19と180度ハイブリッドカプラ20
なる構成とすることができ、低コストで広帯域な位相特
性を得ることができる。
【0064】また変調波及びローカル信号はアナログで
加算部にて加算が行われた後デジタルに変換されるが、
加算部に入力される前にA/D変換部を設けてデジタルに
変換した後加算を行っても良い。この場合には第1の分
配部と加算部との間及び重み付け部と加算部との間に設
けられることが考えられる。なお重み付け部と加算部と
の間でなく重み付け部と第2の分配部との間でも良い。
また,遅延部15の前後であってもよい。
【0065】また、包絡線検出部は図8に示すような構
成であっても良いが、包絡線を検出可能であればどのよ
うな回路構成であっても構わない。
【0066】また変調波を遅延することができれば、遅
延部は第2の分配部と各重み付け部との間に4つ設けるこ
とも、各重み付け部と各加算部との間に4つ設けること
もできる。
【0067】また、自動車、携帯電話用基地局における
受信装置として設置することもできる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、変
調波を受信し復調を行う際に消費電力を低減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の受信装置の第1の実施の形態のブロ
ック図。
【図2】 本発明の受信装置の第1の実施の形態の各ウ
ェイトの実部と虚部との関係を示すグラフ。
【図3】 本発明の受信装置の第2の実施の形態のブロ
ック図。
【図4】 本発明の受信装置の第2の実施の形態の各ウ
ェイトの実部と虚部との関係を示すグラフ。
【図5】 本発明の受信装置の第3の実施の形態のブロ
ック図。
【図6】 本発明の受信装置の第4の実施の形態のブロ
ック図。
【図7】 本発明の受信装置の重み付け部のブロック
図。
【図8】 本発明の受信装置の包絡線検出部の回路図。
【図9】 従来の受信装置のブロック図。
【符号の説明】
1 受信装置 2 アンテナ素子 3 増幅器 4 RFフィルタ 5 第2の分配部 6 ローカル発振部 7a〜7d 重み付け部 8 第1の分配部 9a〜9d 加算部 10a〜10d 包絡線検出部 11a〜11d A/D変換部 12a〜12d 二乗演算部 13a,13b 減算部 14,16 判定部 15 遅延部 17 チューナブルフィルタ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変調波と前記変調波と略同一の周波数を持
    った基準波とを加算する加算部と、前記加算部から出力
    された信号から包絡線を検出する包絡線検出部と、前記
    包絡線検出部から出力された信号を二乗演算する二乗演
    算部とを有する系統を4系統具備し、 前記4系統のうち第1の系統の前記加算部に入力する第1
    の基準波は、前記4系統のうち第2の系統の前記加算部に
    入力する第2の基準波の振幅と略同一で、かつ前記第2の
    基準波の位相と逆相であり更にπだけ進む位相であり、 前記4系統のうち第3の系統の前記加算部に入力する第3
    の基準波は、前記4系統のうち第4の系統の前記加算部に
    入力する第4の基準波の振幅と略同一で、かつ前記第4の
    基準波の位相と逆相であり、 前記第1の系統の前記二乗演算部と前記第2の系統の前記
    二乗演算部との出力を入力し、これらを減算して前記変
    調波の同相成分を求める第1の減算部と、 前記第3の系統の前記二乗演算部と前記第4の系統の前記
    二乗演算部との出力を入力し、これらを減算して前記変
    調波の直交成分を求める第2の減算部と、 前記第1及び第2の減算部との出力を入力し、前記同相及
    び直交成分から前記変調波のシンボル判定を行う判定部
    とを具備したことを特徴とする受信装置。
  2. 【請求項2】前記第1乃至第4の系統に入力する前記変調
    波は、受信された前記変調波を分配する分配部により分
    配されたものであることを特徴とする請求項1に記載の
    受信装置。
  3. 【請求項3】変調波と前記変調波と略同一の周波数を持
    った基準波とを加算する加算部と、前記加算部から出力
    された信号から包絡線を検出する包絡線検出部と、前記
    包絡線検出部から出力された信号を二乗演算する二乗演
    算部とを有する系統を3系統具備し、 前記3系統のうち第1の系統の前記加算部に入力する第1
    の基準波は、前記3系統のうち第2の系統の前記加算部に
    入力する第2の基準波の振幅と略同一で、かつ前記第2の
    基準波の位相と逆相であり更にπだけ進む位相を有して
    おり、 前記3系統のうち第3の系統の前記加算部に入力する第3
    の基準波は、前記第1の基準波の振幅と略同一で、かつ
    前記第1の基準波の位相と逆相であり、 前記第1の系統の前記二乗演算部と前記第2の系統の前記
    二乗演算部との出力を入力し、これらを減算して前記変
    調波の前記同相成分を求める第1の減算部と、 前記第3の系統の前記二乗演算部と前記第1の系統の前記
    二乗演算部との出力を入力し、これらを減算して前記変
    調波の前記直交成分を求める第2の減算部と、 前記第1及び第2の減算部との出力を入力し、前記同相及
    び直交成分から前記変調波のシンボル判定を行う判定部
    とを具備したことを特徴とする受信装置。
  4. 【請求項4】前記第1乃至第3の系統に入力する前記変調
    波は、受信された前記変調波を分配する分配部により分
    配されたものであることを特徴とする請求項3に記載の
    受信装置。
  5. 【請求項5】前記基準波を発生するローカル発振部が具
    備されることを特徴とする請求項1または3に記載の受信
    装置。
  6. 【請求項6】前記変調波を遅延させるための遅延部が具
    備されることを特徴とする請求項1または3に記載の受信
    装置。
  7. 【請求項7】前記遅延部は入力された前記変調波を前記
    変調波のシンボル間隔以下に遅延させることを特徴とす
    る請求項6に記載の受信装置。
  8. 【請求項8】前記変調波の周波数チャネルを選択可能な
    チューナブルフィルタが前記分配部の入力側に具備され
    ることを特徴とする請求項2または4に記載の受信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI555660B (zh) * 2012-03-27 2016-11-01 愛普力卡幼兒產品合同公司 折疊式嬰兒車

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