JP3618657B2 - 受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信システムにおける受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話や無線LANなどの無線通信システムの受信装置は例えば特開2000−106577号公報に示されるような構成をしており、以下図9を参照して説明する。なお図9の無線通信システムの受信装置はダイレクトコンバージョン方式である。
【0003】
受信装置100は、アンテナ素子101、ローノイズアンプ102(LNA)、RFフィルタ103、ミキサ104a,104b、ローカル発振部105、ローパスフィルタ106a,106b(LPF)、自動ゲインコントローラ107a,107b(AGC)、A/D変換部108a,108bとデジタルシグナルプロセッサ109(DSP)とを有する。
【0004】
アンテナ素子101で受信された変調波は、LNA102で増幅された後RFフィルタ103で所望の高周波のみが通過される。ここで変調波は例えばQAM(Quadrature Amplitude Moduration)やQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式で変調されておりAcos(ωt+φ)と表す。ただしAは変調波の振幅、ωは角周波数、tは時間、φは位相である。
【0005】
RFフィルタ103を通過した変調波はミキサ104a,104bにそれぞれ入力され、ローカル発振部105で生成された2つのローカル信号とミキシング(乗算)される。ここでローカル信号は変調波の周波数と同一であり、Acos(ωt)である。このときミキサ104aに入力されるローカル信号の位相はミキサ104bに入力される発振信号の位相よりもπ/2遅れている。ミキシングされて周波数が変換された変調波はLPF106a,106bにて高周波成分が取り除かれて低周波数帯域のベースバンド信号のみが通過される。ここでベースバンド信号はAsinφとAcosφである。LPF106a,106bを通過したベースバンド信号はAGC107a,107bによってゲインコントロールされ、A/D変換部108a,108bにてデジタル変換される。デジタル変換された2つのベースバンド信号はDSP109に入力されて各変調方式に応じた演算手法で復調され、例えば「0001」,「0101」等のデジタルデータとして後段に送られる。
【0006】
このような従来の構成では変調波の周波数変換を行う場合、つまりダウンコンバートを行う場合にはローカル発振部105とミキサ104a,104bとが必要であった。
【0007】
しかしながら、ミキサ104a,104bに入力されるローカル信号は受信された変調波の電力に比べ非常に大きく(例えば10dB)その結果消費電力が大きくなるという問題があった。この問題は携帯電話などの移動通信端末においては使用時間が短くなることであり致命的であった。
【0008】
また、ローカル発振部105は発振時に発生するスプリアスが問題であった。これはスプリアスが受信機内にリークすることで雑音を発生させて受信障害をおこすからである。このような受信障害を防ぎ受信状態を上げるためにはローカル発振部105を鉄等でシールドする必要があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように上述した従来の受信装置では、ベースバンド信号を得るためには変調波のダウンコンバートを行う際にミキサとローカル発振部とが必要であった。しかしながら、ローカル発振部を設けた場合には受信障害を無くすためのシールドを具備しなければならず、またミキサを設けた場合には消費電力が大きくなるといった問題があった。またシールドを設けた場合には受信装置を小型化、低コスト、製造簡易にすることが困難であった。
【0010】
そこで本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、変調波のダウンコンバートを行うためのミキサを使わずにベースバンド信号を得ることができ、小型、低コストで簡易に製作でき消費電力を抑制する受信装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の受信装置は、変調波と前記変調波と略同一の周波数を持った基準波とを加算する加算部と、前記加算部から出力された信号から包絡線を検出する包絡線検出部と、前記包絡線検出部から出力された信号を二乗演算する二乗演算部とを有する系統を4系統具備し、前記4系統のうち第1の系統の前記加算部に入力する第1の基準波は、前記4系統のうち第2の系統の前記加算部に入力する第2の基準波の振幅と略同一で、かつ前記第2の基準波の位相と逆相であり更にπだけ進む位相であり、前記4系統のうち第3の系統の前記加算部に入力する第3の基準波は、前記4系統のうち第4の系統の前記加算部に入力する第4の基準波の振幅と略同一で、かつ前記第4の基準波の位相と逆相であり、前記第1の系統の前記二乗演算部と前記第2の系統の前記二乗演算部との出力を入力し、これらを減算して前記変調波の同相成分を求める第1の減算部と、前記第3の系統の前記二乗演算部と前記第4の系統の前記二乗演算部との出力を入力し、これらを減算して前記変調波の直交成分を求める第2の減算部と、前記第1及び第2の減算部との出力を入力し、前記同相及び直交成分から前記変調波のシンボル判定を行う判定部とから構成される。
【0012】
次に、本発明の受信装置は、変調波と前記変調波と略同一の周波数を持った基準波とを加算する加算部と、前記加算部から出力された信号から包絡線を検出する包絡線検出部と、前記包絡線検出部から出力された信号を二乗演算する二乗演算部とを有する系統を3系統具備し、前記3系統のうち第1の系統の前記加算部に入力する第1の基準波は、前記3系統のうち第2の系統の前記加算部に入力する第2の基準波の振幅と略同一で、かつ前記第2の基準波の位相と逆相であり更にπだけ進む位相を有しており、前記3系統のうち第3の系統の前記加算部に入力する第3の基準波は、前記第1の基準波の振幅と略同一で、かつ前記第1の基準波の位相と逆相であり、前記第1の系統の前記二乗演算部と前記第2の系統の前記二乗演算部との出力を入力し、これらを減算して前記変調波の前記同相成分を求める第1の減算部と、前記第3の系統の前記二乗演算部と前記第1の系統の前記二乗演算部との出力を入力し、これらを減算して前記変調波の前記直交成分を求める第2の減算部と、前記第1及び第2の減算部との出力を入力し、前記同相及び直交成分から前記変調波のシンボル判定を行う判定部とから構成される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は第1の実施の形態のブロック線図である。
【0015】
受信装置1は、アンテナ素子2、低雑音増幅用の増幅部3、RFフィルタ4、第2の分配部5、ローカル発振部6、重み付け部7a〜7d、第1の分配部8、加算部9a〜9d、包絡線検出部10a〜10d、A/D変換部11a〜11d、二乗演算部12a〜12d、減算部13a〜13bと判定部14とからなる。
【0016】
また受信装置1には4つの系統が設けられ、加算部9a、包絡線検出部10a、A/D変換部11a、二乗演算部12aを第1の系統とし、加算部9b、包絡線検出部10b、A/D変換部11b、二乗演算部12bを第2の系統とし、加算部9c、包絡線検出部10c、A/D変換部11c、二乗演算部12cを第3の系統とし、加算部9d、包絡線検出部10d、A/D変換部11d、二乗演算部12dを第4の系統としている。
【0017】
第2の分配部5はローカル発振部6からのローカル信号(基準波)を4つのローカル信号に分配し、各信号を4つの重み付け部7a〜7dに伝送する。
【0018】
また第1の分配部8はアンテナ素子2、増幅部3、RFフィルタ4を通過した変調波を4つに分配する。基準波と変調波の周波数成分は略同一である。
【0019】
加算部9aには、重み付け部7aからの信号と第1の分配部8で分配された第1の変調波とが入力される。同様に加算部9bは重み付け部7bからの信号と第1の分配部8で分配された第2の変調波とが入力される。同様に加算部9cは重み付け部7cからの信号と第1の分配部8で分配された第3の変調波とが入力される。同様に加算部9dは重み付け部7dからの信号と第1の分配部8で分配された第4の変調波とが入力される。
【0020】
加算部9aの後段には、包絡線検出部10a、A/D変換部11a、二乗演算部12aが順に設けられる。同様に加算部9bの後段には、包絡線検出部10b、A/D変換部11b、二乗演算部12bが順に設けられる。同様に加算部9cの後段には、包絡線検出部10c、A/D変換部11c、二乗演算部12cが順に設けられる。同様に加算部9dの後段には、包絡線検出部10d、A/D変換部11d、二乗演算部12dが順に設けられる。
【0021】
二乗演算部12a,12bは減算部13a(第1の減算部)に接続される。つまり第1の系統と第2の系統が減算部13aで一つの系統にまとめられる。また二乗演算部12c,12dは減算部13b(第2の減算部)に接続される。つまり第3の系統と第4の系統が減算部13bで一つの系統にまとめられる。
【0022】
減算部13a,13bは判定部14に接続される。
【0023】
このような構成からなる第1の実施の形態の動作について説明する。
【0024】
アンテナ素子2により変調波が受信される。受信された変調波は増幅部3にて電力増幅される。電力増幅された変調波はRFフィルタ4に入力され所望の高周波のみが通過される。
【0025】
RFフィルタ4を通過した変調波は第1の分配部8に入力され、周波数成分が変調波の周波数と同一である4つの変調波に分配される。分配された変調波の信号を式(1)のように表す。
【数1】
ところで、ローカル発振部6で生成されたローカル信号は第2の分配部5に入力され4つのローカル信号に分配される。なおローカル発振部6で生成されたローカル信号の周波数はRFフィルタ4を通過後の変調波の周波数と略同一である。またローカル発振部6で生成されたローカル信号の周波数と、第2の分配部5で4つに分配された後の4つのローカル信号の周波数とは同一である。
【0026】
4つに分配されたローカル信号は重み付け部7a〜7dにそれぞれ入力され、ローカル信号ごとに少なくとも相互に位相が異なるウェイトによって重み付けがなされる。重み付けとは各ローカル信号に異なる成分(複素数)のウェイトが加算されることである。
【0027】
ここで重み付け部7a〜7dに設定されたウェイト1〜4は、以下の表1のとおりに設定されている。
【表1】
つまり第1の系統の加算部9aに入力する第1の基準波は、第2の系統の加算部9bに入力する第2の基準波の振幅と略同一であり、かつ第2の基準波の位相と逆相であり更にπだけ進んだ位相を持っている。また、第3の系統の加算部9cに入力する第3の基準波は、第4の系統の加算部9dに入力する第4の基準波の振幅と略同一であり、かつ第4の基準波の位相と逆相を持っている。
【0028】
図2は各ウェイトの実部と虚部との関係を示すグラフであり、ウェイト1とウェイト2とは振幅が同じで位相のみ異なる関係を有し、虚軸に対して対称な位置関係である。またウェイト3とウェイト4とは振幅が同じで位相のみ異なる関係を有し、実軸に対して対称な位置関係である。なお各線の原点からの長さが各振幅に相当する。
【0029】
このように重み付けされた各ローカル信号は、時刻tにおけるローカル信号U(t)を式(2)のように表した場合、式(3)〜(6)の通りになる。
【0030】
なお、式(3)〜(6)は重み付け部7a〜7dに対応するものである。
【数2】
【数3】
重み付け部7a〜7dから出力されたローカル信号をそれぞれ第1のローカル信号〜第4のローカル信号とする。したがって、第1及び第2のローカル信号は虚部の符合が同一で実部の符合が異なる関係にあり、第3及び第4のローカル信号は虚部の符合が異なり実部の符合が同一なる関係にある。
【0031】
さて、第1の分配部8で分配された第1〜第4の変調波は加算部9a〜9dに入力される。また第1のローカル信号〜第4のローカル信号は加算部9a〜9dに入力される。
【0032】
加算部9a〜9dでは第1〜第4の変調波と第1〜第4のローカル信号との加算が行われる。例えば加算部9aでは第1の変調波と第1のローカル信号との加算が行われる。加算演算はアナログ領域で行われる。
【0033】
加算部9a〜9dから出力される信号X1〜X4は、式(7)〜(10)のように表すことができる。
【数4】
信号X1〜X4は、包絡線検出部10a〜10dにそれぞれ入力され各信号の包絡線が検出される。例えば信号X1は包絡線検出部10aに入力され信号X1の包絡線が検出される。
【0034】
包絡線検出部10a〜10dにて検出された包絡線A1〜A4は式(11)〜(14)のように表すことができる。例えば包絡線A1は包絡線検出部10aによって検出されたものである。
【数5】
包絡線A1〜A4は、A/D変換部11a〜11dにそれぞれ入力されデジタル信号への変換が行われる。例えば包絡線A1はA/D変換部11aに入力されアナログ信号からデジタル信号へ変換される。
【0035】
デジタル信号に変換された包絡線A1〜A4は、二乗演算部12a〜12dにそれぞれ入力されて各包絡線の二乗値が計算される。例えばデジタル信号に変換された包絡線A1は二乗演算部12aに入力され包絡線A1(デジタル信号)の二乗値が計算される。
【0036】
二乗演算部12aから出力される包絡線A1の二乗値と二乗演算部12bから出力される包絡線A2の二乗値とが減算部13aに入力される。また、二乗演算部12cから出力される包絡線A3の二乗値と二乗演算部12dから出力される包絡線A4の二乗値とが減算部13bに入力される。
【0037】
減算部13a,13bでは、それぞれに入力された2つの包絡線の二乗値の差、言い換えれば減算部13aでは変調波の同相成分とローカル信号の同相成分との相対値が、減算部13bでは変調波の直交成分とローカル信号の直交成分との相対値がそれぞれ計算して求められる。この差がそれぞれIもしくはQ信号に相当する。減算部13a,13bで計算され求められた信号Y1,Y2は式(15),(16)のように表すことができる。
【数6】
信号Y1,Y2は判定部14に入力されてシンボル判定が行われる。シンボル判定はローカル信号と変調波との間の同相及び直交成分の各相対値の正負の符号を検出することで行われる。ここで同相成分は式(17)でありI信号を示し、直交成分は式(18)でありQ信号を示す。
【数7】
IおよびQ信号の符号から例えば「0001」なるベースバンド信号を後段の信号処理部に出力する。
【0038】
以上述べたような第1の実施の形態では、ミキサ回路を用いることなく検波を行うこと(I、Q成分を求めること)ができるため、ミキサ回路を用いた場合による消費電力の増大を抑制し、低コスト、小型化が達成できる。また製造を簡単に行うことができる。
【0039】
次に、本発明の第2の実施の形態の構成について図3を参照して説明する。
【0040】
なお、以下の各実施の形態において同一構成要素は同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0041】
第2の実施の形態の特徴は、3種類のウェイトを用いてI,Q成分を求めたことである。
【0042】
図3は第2の実施の形態を示すブロック図であり、図1の第1の実施の形態の構成において第4の系統、つまり加算部9d、包絡線検出部10d、A/D変換部11d、二乗演算部12dと重み付け部7dがなく、それ以外の構成は略同一である。
【0043】
ただし第1乃至第3の系統に入力する変調波は第1の分配部8により分配されたものであり、第1乃至第3の系統に入力する基準波は第2の分配器5により分配されたものである。また二乗演算部12aの出力は、減算部13aと減算部13bとに入力されている。
【0044】
また、3つに分配された基準波に付加されるウェイトの関係を以下に示す表2のように設定する。ただし重み付け部7aで加算されるウェイトは第1のウェイトであり、重み付け部7bで加算されるウェイトは第2のウェイトであり、重み付け部7cで加算される信号は第3のウェイトである。
【表2】
ただしBrはウェイトの振幅であり、φrはウェイトの位相とする。
【0045】
つまり第1の系統の加算部9aに入力する第1の基準波は、第2の系統の加算部9bに入力する第2の基準波の振幅と略同一であり、かつ第2の基準波の位相と逆相であり更にπだけ進んだ位相を持っている。また、第3の系統の加算部9cに入力する第3の基準波は、第1の基準波の振幅と略同一であり、かつ第1の基準波の位相と逆相を持っている。
【0046】
図4は各ウェイトの実部と虚部との関係を示すグラフである。
【0047】
このような第1のウェイトが付加された基準波は加算部9aに入力される。また第2のウェイトが付加された基準波は加算部9bに入力される。また第3のウェイトが付加された基準波は加算部9cに入力される。
【0048】
また、減算部13aには二乗演算部12a,12bからの出力が入力され、減算部13bには二乗演算部12a,12cからの出力が入力される。減算部13aではI信号(実部)の相対値が求められ、減算部13bではQ信号(虚部)の相対値が求められる。求められたQ,I信号の相対値は判定部14に入力されシンボル判定が行われる。
【0049】
以上述べた様な第2の実施の形態では、第1の実施の形態の比べ構成要素を少なくすることができるため低コスト、小型化に寄与する。
【0050】
次に、本発明の第3の実施の形態の構成について図5を参照して説明する。
【0051】
第3の実施の形態の特徴は、遅延部15が設けられたことである。
【0052】
図5の第2の実施の形態のブロック図に示す通り、遅延部15をRFフィルタ4と第1の分配部8との間に設ける。また減算部13a,13bの出力側には遅延検波を行うための判定部16が設けられる。
【0053】
RFフィルタ4を通過した変調波は以下に示す式(19)のように表すことができる。
【数8】
また、RFフィルタ4を通過した変調波は遅延部15に入力され、例えば2nπ/ωcの遅延量をもって遅延される。なお遅延量は変調波のシンボル間隔以下になるようにn(整数)を設定する。遅延部15に入力される前の変調波の振幅及び位相成分は第1の分配部8に入力される変調波の成分と同一である。
【0054】
ここで時刻tにおける遅延部15によって遅延された遅延信号D(t)は以下に示す式(20)のように表すことができる。
【数9】
以下重み付け部7a〜7dから二乗演算部12a〜12dまでの計算は第1の実施の形態と略同一である。
【0055】
減算部13a,13bから出力される信号Z1,Z2は、以下に示す式(21),(22)に示す通りである。
【数10】
信号Z1,Z2が判定部16に入力されて遅延検波による変調波のシンボル判定が行われる。なお遅延信号と変調波との間の相対値の実部はAcos(θ)なるQ信号であり、虚部はAsin(θ)なるI信号である。
【0056】
以上述べたような第3の実施の形態では、遅延検知によって検波を行うため、ローカル発振部を必要とせずスプリアスなどの影響がなくなり、したがって受信障害のない受信を行うことができる。またミキサ回路が不要であるため消費電力を低減できる。
【0057】
次に、本発明の第4の実施の形態の構成について図6を参照して説明する。
【0058】
第4の実施の形態の特徴は、第1の実施の形態のRFフィルタ4の代わりにチューナブルフィルタが設けられたことである。
【0059】
図6は第4の実施の形態のブロック図であり、増幅部3と第1の分配部8との間にチューナブルフィルタ17が設けられている。チューナブルフィルタ17は例えば超伝導フィルタ等の超高Q値を有するフィルタである。
【0060】
増幅器2からの変調波がチューナブルフィルタ17に入力されて、この入力された変調波の周波数チャネルが選択される。周波数チャネルが選択された後の変調波は第1の分配部8に入力される。
【0061】
以上述べたような第4の実施の形態では、チューナブルフィルタ17を用いることによって複数の周波数チャネルを使用するような受信装置であっても特定の周波数を選択し受信することができる。
【0062】
なお、本発明は上記各実施の形態には限定されず、その主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることは言うまでもない。
【0063】
また、重み付け部の特性をφr=0[rad],φi=π/2[rad]とすれば、図7に示すような90度ハイブリッドカプラ18,19と180度ハイブリッドカプラ20なる構成とすることができ、低コストで広帯域な位相特性を得ることができる。
【0064】
また変調波及びローカル信号はアナログで加算部にて加算が行われた後デジタルに変換されるが、加算部に入力される前にA/D変換部を設けてデジタルに変換した後加算を行っても良い。この場合には第1の分配部と加算部との間及び重み付け部と加算部との間に設けられることが考えられる。なお重み付け部と加算部との間でなく重み付け部と第2の分配部との間でも良い。また,遅延部15の前後であってもよい。
【0065】
また、包絡線検出部は図8に示すような構成であっても良いが、包絡線を検出可能であればどのような回路構成であっても構わない。
【0066】
また変調波を遅延することができれば、遅延部は第2の分配部と各重み付け部との間に4つ設けることも、各重み付け部と各加算部との間に4つ設けることもできる。
【0067】
また、自動車、携帯電話用基地局における受信装置として設置することもできる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、変調波を受信し復調を行う際に消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の受信装置の第1の実施の形態のブロック図。
【図2】本発明の受信装置の第1の実施の形態の各ウェイトの実部と虚部との関係を示すグラフ。
【図3】本発明の受信装置の第2の実施の形態のブロック図。
【図4】本発明の受信装置の第2の実施の形態の各ウェイトの実部と虚部との関係を示すグラフ。
【図5】本発明の受信装置の第3の実施の形態のブロック図。
【図6】本発明の受信装置の第4の実施の形態のブロック図。
【図7】本発明の受信装置の重み付け部のブロック図。
【図8】本発明の受信装置の包絡線検出部の回路図。
【図9】従来の受信装置のブロック図。
【符号の説明】
1 受信装置
2 アンテナ素子
3 増幅器
4 RFフィルタ
5 第2の分配部
6 ローカル発振部
7a〜7d 重み付け部
8 第1の分配部
9a〜9d 加算部
10a〜10d 包絡線検出部
11a〜11d A/D変換部
12a〜12d 二乗演算部
13a,13b 減算部
14,16 判定部
15 遅延部
17 チューナブルフィルタ
Claims (8)
- 変調波と前記変調波と略同一の周波数を持った基準波とを加算する加算部と、前記加算部から出力された信号から包絡線を検出する包絡線検出部と、前記包絡線検出部から出力された信号を二乗演算する二乗演算部とを有する系統を4系統具備し、
前記4系統のうち第1の系統の前記加算部に入力する第1の基準波は、前記4系統のうち第2の系統の前記加算部に入力する第2の基準波の振幅と略同一で、かつ前記第2の基準波の位相と逆相であり更にπだけ進む位相であり、
前記4系統のうち第3の系統の前記加算部に入力する第3の基準波は、前記4系統のうち第4の系統の前記加算部に入力する第4の基準波の振幅と略同一で、かつ前記第4の基準波の位相と逆相であり、
前記第1の系統の前記二乗演算部と前記第2の系統の前記二乗演算部との出力を入力し、これらを減算して前記変調波の同相成分を求める第1の減算部と、
前記第3の系統の前記二乗演算部と前記第4の系統の前記二乗演算部との出力を入力し、これらを減算して前記変調波の直交成分を求める第2の減算部と、
前記第1及び第2の減算部との出力を入力し、前記同相及び直交成分から前記変調波のシンボル判定を行う判定部と
を具備したことを特徴とする受信装置。 - 前記第1乃至第4の系統に入力する前記変調波は、受信された前記変調波を分配する分配部により分配されたものであることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
- 変調波と前記変調波と略同一の周波数を持った基準波とを加算する加算部と、前記加算部から出力された信号から包絡線を検出する包絡線検出部と、前記包絡線検出部から出力された信号を二乗演算する二乗演算部とを有する系統を3系統具備し、
前記3系統のうち第1の系統の前記加算部に入力する第1の基準波は、前記3系統のうち第2の系統の前記加算部に入力する第2の基準波の振幅と略同一で、かつ前記第2の基準波の位相と逆相であり更にπだけ進む位相を有しており、
前記3系統のうち第3の系統の前記加算部に入力する第3の基準波は、前記第1の基準波の振幅と略同一で、かつ前記第1の基準波の位相と逆相であり、
前記第1の系統の前記二乗演算部と前記第2の系統の前記二乗演算部との出力を入力し、これらを減算して前記変調波の前記同相成分を求める第1の減算部と、
前記第3の系統の前記二乗演算部と前記第1の系統の前記二乗演算部との出力を入力し、これらを減算して前記変調波の前記直交成分を求める第2の減算部と、
前記第1及び第2の減算部との出力を入力し、前記同相及び直交成分から前記変調波のシンボル判定を行う判定部と
を具備したことを特徴とする受信装置。 - 前記第1乃至第3の系統に入力する前記変調波は、受信された前記変調波を分配する分配部により分配されたものであることを特徴とする請求項3に記載の受信装置。
- 前記基準波を発生するローカル発振部が具備されることを特徴とする請求項1または3に記載の受信装置。
- 前記変調波を遅延させるための遅延部が前記分配部の入力側に具備されることを特徴とする請求項2または4に記載の受信装置。
- 前記遅延部は入力された前記変調波を前記変調波のシンボル間隔以下に遅延させることを特徴とする請求項6に記載の受信装置。
- 前記変調波の周波数チャネルを選択可能なチューナブルフィルタが前記分配部の入力側に具備されることを特徴とする請求項2または4に記載の受信装置。
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