JP2002094586A - フィルタ回路およびその方法と受信装置およびその方法 - Google Patents

フィルタ回路およびその方法と受信装置およびその方法

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JP2002094586A
JP2002094586A JP2000277324A JP2000277324A JP2002094586A JP 2002094586 A JP2002094586 A JP 2002094586A JP 2000277324 A JP2000277324 A JP 2000277324A JP 2000277324 A JP2000277324 A JP 2000277324A JP 2002094586 A JP2002094586 A JP 2002094586A
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Tomonari Yamagata
智成 山縣
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Sony Corp
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 変調信号のキャリア再生を短時間で高精度に
行うことを可能にするフィルタ回路を提供する。 【解決手段】 位相シフト変調された変調信号を位相比
較してキャリア再生を行うループ内に設けられるフィル
タ回路であって、変調信号の位相誤差補正を行うよう
に、位相比較信号S150に所定の係数を乗算する係数
回路200と、前記変調信号の周波数誤差補正を行うよ
うに、位相比較信号S150に対して所定の係数の乗算
する係数回路202と、積分処理を行う加算回路203
および遅延回路204と、信号S203のレベルが所定
の範囲内になるように制御する積分値制限回路206
と、加算回路205とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の変調方式の
信号モジュールを含む信号のキャリア再生を行う際に用
いられるフィルタ回路およびその方法と受信装置および
その方法に関する。
【0002】
【従来の技術】無線通信システムでは、送信側で、信号
(情報)をキャリア(搬送波)に乗せる変調が行われ、
受信側で信号が乗せられたキャリアから信号を取り出す
キャリア再生が行われる。変調には種々の方式がある
が、衛星放送などに用いられる方式として、PSK(Pha
se Shift Keying)変調がある。PSK変調された変調信
号S(t)は、下記式(1)で表される。
【0003】
【数1】
【0004】上記式(1)において、θ(t) は信号(情
報)を位相へ変換したものを表し、ωはキャリアの周波
数を表している。受信装置では、変調信号S(t)か
ら、θ(t)を取り出し、意味のある信号に変換する復
調を行う。
【0005】ところで、例えば、図3に示す構成のフレ
ームを単位として信号を送受信するBSデジタル放送フ
ォーマットがある。当該フォーマットでは、図3に示す
ように、各フレームFL1 〜FL8 は192シンボルの
TMCC信号と192個のパケットとからなる。各パケ
ットは203シンボルであり、パケット相互間に4シン
ボルのバースト信号が挿入されている。フレームFL1
〜FL8 で1個のスーパーフレームが構成される。フレ
ームFL1 のTMCC信号には、スーパーフレームの先
頭を示すユニークワードw1,w2が格納されている。
フレームFL2 〜FL8 のTMCC信号には、フレーム
の先頭を示すユニークワードw1,w3が格納されてい
る。
【0006】また、当該フォーマットでは、TMCC信
号およびバースト信号の変調方式はBPSKに固定され
ているが、各パケットの変調方式は例えばBPSK(Bin
aryPhase Shift Keying) 、QPSK(Quadrature Phase
Shift Keying) およびTC8PSKのなかから選択が
できるようになっている。各パケットの変調方式は、2
スーパーフレーム前の対応するフレームのTMCC信号
に格納されている。
【0007】以下、上述したBSデジタル放送フォーマ
ットに対応した受信装置におけるキャリア再生について
説明する。図4は、当該受信装置のキャリア再生に係わ
る部分の構成図である。図4に示すように、当該受信装
置のキャリア再生に係わる部分は、例えば、複素乗算回
路50、位相比較回路51、ループフィルタ回路52お
よび数値制御発信回路53からなるコスタスループ回路
54と、図3に示すユニークワードw1,w2,w3を
検出するユニークワード検出回路55と、TMCC信号
を検出するTMCCデコーダ56と、制御回路57とを
有する。ここで、ループフィルタ回路52は、位相比較
回路51からの位相比較信号の高域成分を除去して位相
比較信号S52を生成し、これを数値制御発振回路53
に出力する。また、位相比較回路51は、TMCC信号
の復号前は、BPSK変調方式に対応した位相比較を行
って位相比較信号を生成し、TMCC信号を復号した後
は、当該TMCC信号に格納された各パケットの変調方
式に応じて位相比較を行って位相比較信号を生成する。
【0008】図5は、ループフィルタ回路52の構成図
である。図5に示すように、ループフィルタ回路52
は、例えば、係数回路60,61、加算回路62、遅延
回路63および加算回路64を有する。ここで、係数回
路60が直接系を構成し、係数回路61、加算回路62
および遅延回路63が積分系を構成している。係数回路
60は、位相比較回路51からの位相比較信号S51に
所定の係数を乗算し、その結果である信号S60を加算
回路64に出力する。係数回路61は、位相比較信号S
51に所定の係数を乗算し、その結果である信号S61
を加算回路62に出力する。加算回路62は、信号S6
1と信号S63とを加算して信号S62を生成し、これ
を遅延回路63および加算回路64に出力する。遅延回
路63は、信号S62を例えば1クロックサイクル遅延
した信号S63を加算回路62に出力する。加算回路6
4は、信号S60と信号S62とを加算して位相比較信
号S52を生成し、これを図4に示す数値制御発振回路
53に出力する。
【0009】上述した従来の受信装置では、受信信号内
のパケットがQPSKや8PSKで変調されている場合
には、シンボル点の間隔が狭いため、C/N特性が低下
すると、シンボル点が隣接するシンボル領域に位置して
しまう。例えば、パケットが8PSK変調されている場
合には、図6に示すように、シンボル点が隣接するシン
ボル領域に位置してしまう。この場合には、誤った位相
比較情報が積分系に蓄積されて高精度なキャリア再生が
行えない。従って、従来の受信装置では、C/N特性が
低下した場合でもシンボルの判別を比較的高精度に行え
るBPSK変調が行われていることが予め決められてい
るTMCC信号およびバースト信号を用いて間欠的にキ
ャリア再生を行っている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の受信装置では、位相比較回路51において、T
MCC信号を復号するまでは、BPSK変調方式に応じ
た位相比較が行われるため、異なる変調方式に応じた位
相比較によって生成された誤った位相比較信号がループ
フィルタ回路52で処理される。そのため、ループフィ
ルタ回路52の積分系に誤った位相比較信号の情報が蓄
積され、TMCC信号およびバースト信号を用いてキャ
リア再生を行う期間で、当該誤った情報の影響で正しい
キャリア再生が行われなかったり、キャリア再生による
引き込みに長時間を要してしまう場合があるという問題
がある。
【0011】本発明は上述した従来技術の問題点に鑑み
てなされ、変調信号のキャリア再生を短時間で高精度に
行うことを可能にするフィルタ回路およびその方法と受
信装置およびその方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術の問題
点を解決し、上述した目的を達成するために、第1の発
明のフィルタ回路は、入力信号に所定の係数を乗算する
処理を行う第1の回路モジュールと、前記入力信号に対
して所定の係数の乗算処理および積分処理を行う第2の
回路モジュールと、前記第2の回路モジュールで前記積
分処理された信号のレベルが所定の範囲内になるよう
に、前記第2の回路モジュールを制御する第3の回路モ
ジュールと、前記第1の回路モジュールの処理結果およ
び前記第2の回路モジュールの処理結果を用いて出力信
号を生成する第4の回路モジュールとを有する。
【0013】第1の発明のフィルタ回路の作用は以下の
ようになる。第1の回路モジュールにおいて、入力信号
に所定の係数を乗算する処理が行われる。それと並行し
て、第2の回路モジュールにおいて、前記入力信号に対
して所定の係数の乗算処理および積分処理が行われる。
このとき、第3の回路モジュールによって、前記第2の
回路モジュールで前記積分処理された信号のレベルが所
定の範囲内になるように、前記第2の回路モジュールの
制御が行われる。そして、第4の回路モジュールにおい
て、前記第1の回路モジュールの処理結果および前記第
2の回路モジュールの処理結果を用いて出力信号が生成
される。
【0014】また、第1の発明のフィルタ回路は、好ま
しくは、前記第2の回路モジュールは、前記入力された
信号とフィードバック信号とを加算した信号を出力する
加算回路と、前記加算回路から出力された信号を所定時
間だけ遅延して前記フィードバック信号を生成する遅延
回路とを用いて前記積分処理を行い、前記第3の回路モ
ジュールは、前記加算回路から出力された信号のレベル
が、前記所定の範囲内にあるか否かを判断し、前記所定
の範囲内にあると判断すると、前記加算回路から出力さ
れた信号を前記遅延回路に出力し、前記所定の範囲内に
ないと判断すると、予め決められたレベルの信号を前記
遅延回路に出力する。
【0015】また、第2の発明のフィルタ回路は、位相
シフト変調された変調信号を位相比較してキャリア再生
を行うループ内に設けられるフィルタ回路であって、前
記変調信号の位相誤差補正を行うように、前記位相比較
によって得られた位相比較信号に所定の係数を乗算する
処理を行う第1の回路モジュールと、前記変調信号の周
波数誤差補正を行うように、前記位相比較信号に対して
所定の係数の乗算処理および積分処理を行う第2の回路
モジュールと、前記第2の回路モジュールで前記積分処
理された信号のレベルが所定の範囲内になるように、前
記第2の回路モジュールを制御する第3の回路モジュー
ルと、前記第1の回路モジュールの処理結果と前記第2
の回路モジュールの処理結果とから、出力信号を生成す
る第4の回路モジュールとを有する。
【0016】また、第2の発明のフィルタ回路は、好ま
しくは、前記第2の回路モジュールは、入力された信号
とフィードバック信号とを加算した信号を出力する加算
回路と、前記加算回路から出力された信号を所定時間だ
け遅延して前記フィードバック信号を生成する遅延回路
とを用いて前記積分処理を行い、前記第3の回路モジュ
ールは、前記加算回路から出力された信号のレベルが、
前記所定の範囲内にあるか否かを判断し、前記所定の範
囲内にあると判断すると、前記加算回路から出力された
信号を前記遅延回路に出力し、前記所定の範囲内にない
と判断すると、予め決められたレベルの信号を前記遅延
回路に出力する。
【0017】また、第2の発明のフィルタ回路は、好ま
しくは、前記第3の回路モジュールは、前記変調信号に
含まれる同期信号が検出されるまでの間、前記第2の回
路モジュールで前記積分処理された信号のレベルが所定
の範囲内になるように、前記第2の回路モジュールを制
御する。
【0018】また、第2の発明のフィルタ回路は、好ま
しくは、前記第3の回路モジュールは、前記変調信号に
含まれる同期信号が検出された後に、前記判断とは無関
係に、前記加算回路から出力された信号を前記遅延回路
に出力する。
【0019】また、第3の発明の受信装置は、位相シフ
ト変調された変調信号のキャリア再生および復号を行う
受信装置であって、前記変調信号とフィードバック信号
とを混合する混合回路と、前記混合の結果に対して位相
比較を行って位相比較信号を生成する位相比較回路と、
前記位相比較信号を平滑化するフィルタ回路と、前記平
滑化された位相比較信号に基づいて前記フィードバック
信号を生成する数値制御発振回路と、前記変調信号に含
まれる同期信号を検出する同期検出回路とを有し、前記
フィルタ回路は、前記変調信号の位相誤差補正を行うよ
うに、前記位相比較信号に所定の係数を乗算する処理を
行う第1の回路モジュールと、前記変調信号の周波数誤
差補正を行うように、前記位相比較信号に対して所定の
係数の乗算処理および積分処理を行う第2の回路モジュ
ールと、前記同期信号の検出結果に基づいて、前記第2
の回路モジュールで前記積分処理された信号のレベルが
所定の範囲内になるように、前記第2の回路モジュール
を制御する第3の回路モジュールと、前記第1の回路モ
ジュールの処理結果と前記第2の回路モジュールの処理
結果とから、出力信号を生成する第4の回路モジュール
とを有する。
【0020】また、第3の発明の受信装置は、好ましく
は、前記変調信号は、前記同期信号と、複数の位相シフ
ト変調方式のうち指定された変調方式でそれぞれ変調さ
れた複数の第1の信号モジュールと、前記複数の信号モ
ジュールの変調方式を示す第2の信号モジュールとを含
み、前記位相比較回路は、前記第2の信号モジュールに
基づいて、前記複数の第1のモジュールをその変調方式
に対応した処理で位相比較を行って前記位相比較信号を
生成する。
【0021】また、第4の発明のフィルタ処理方法は、
所定の信号に所定の係数を乗算する処理を行う第1のス
テップと、前記所定の信号に対して所定の係数の乗算処
理および積分処理を行う第2のステップと、前記第2の
ステップで前記積分処理された信号のレベルが所定の範
囲内になるように、前記第2のステップの処理を制御す
る第3のステップと、前記第1のステップの処理結果お
よび前記第2のステップの処理結果を用いて出力信号を
生成する第4のステップとを有する。
【0022】また、第5の発明の受信方法は、位相シフ
ト変調された変調信号のキャリア再生および復号を行う
受信方法であって、前記変調信号とフィードバック信号
とを混合する第1のステップと、前記混合の結果に対し
て位相比較を行って位相比較信号を生成する第2のステ
ップと、前記位相比較信号を平滑化するためにフィルタ
処理を行う第3のステップと、前記フィルタ処理された
位相比較信号に基づいて前記フィードバック信号を生成
する数値制御発振処理を行う第4のステップと、前記変
調信号に含まれる同期信号を検出する第5のステップと
を有し、前記第3のステップは、前記変調信号の位相誤
差補正を行うように、前記位相比較信号に所定の係数を
乗算する処理を行う第6のステップと、前記変調信号の
周波数誤差補正を行うように、前記位相比較信号に対し
て所定の係数の乗算処理および積分処理を行う第7のス
テップと、前記同期信号の検出結果に基づいて、前記第
2の回路モジュールで前記積分処理された信号のレベル
が所定の範囲内になるように、前記第7のステップを制
御する第8のステップと、前記第6のステップの処理結
果と前記第7のステップの処理結果とから、出力信号を
生成する第8のステップとを有する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係わる
受信装置について説明する。図1は、本実施形態の受信
装置90の構成図である。受信装置90は、例えば、図
3を用いて説明したBSデジタルTV放送フォーマット
の信号を受信し、受信信号のキャリア再生、復調および
復号などを行う際に用いられる。
【0024】図1に示すように、受信装置90は、例え
ば、入力端子110、局部発振回路111、同相検波回
路112、移相回路113、直交検波回路114、アナ
ログ増幅回路115,116、LPF回路118,11
9、A/D変換回路120,121、発振回路122、
補間回路101 ,102 、複素乗算回路130、ロール
オフフィルタ回路131,132、TC8PSK用位相
比較回路133a、QPSK用位相比較回路133b、
BPSK用位相比較回路133c、ループフィルタ回路
134、数値制御発振回路135、信号変換回路13
6,137、シンボルデコード回路145、シンボル再
生回路146、AGC(Automatic Gain Control)回路1
47、PWM信号生成回路148、ローパスフィルタ1
49、選択回路150、ユニークワード検出回路15
1、制御回路153およびTMCCデコード回路154
を有する。
【0025】ここで、ループフィルタ回路134が本発
明のフィルタ回路に対応している。また、本発明のキャ
リア再生装置との対応は、複素乗算回路130が本発明
の混合回路に対応し、ループフィルタ回路134が本発
明のフィルタ回路に対応し、数値制御発振回路135お
よび信号変換回路136,137が本発明の数値制御発
振回路に対応し、制御回路153が本発明の制御回路に
対応している。また、図3に示すパケットが本発明の第
1の信号モジュールに対応し、TMCC信号およびバー
スト信号が本発明の第2の信号モジュールに対応してい
る。
【0026】局部発振回路111は、受信信号S110
のキャリアとなる中間周波数の局部発振信号S111を
生成し、これを同相検波回路112および移相回路11
3に出力する。同相検波回路112は、局部発振信号S
111と、入力端子110から入力された中間周波数の
受信信号S110とを乗算することでキャリアの同相成
分を検波してベースバンドのI信号S112を生成し、
これをアナログ増幅回路115に出力する。移相回路1
13は、局部発振回路111からの局部発振信号S11
1の位相を90度移相させて局部発振信号S113を生
成し、これを直交検波回路114に出力する。直交検波
回路114は、局部発振信号S113と、入力端子11
0から入力されたQPSK変調された受信信号S110
とを乗算することでキャリアの直交成分を検波してベー
スバンドのQ信号S114を生成し、これをアナログ増
幅回路116に出力する。
【0027】アナログ増幅回路115は、LPF回路1
49からの増幅率制御信号S149に基づいて、I信号
S112を増幅してI信号S115を生成し、これをL
PF回路118に出力する。アナログ増幅回路116
は、LPF回路149からの増幅率制御信号S149に
基づいて、Q信号S114を増幅してQ信号S116を
生成し、これをLPF回路119に出力する。
【0028】LPF回路118は、I信号S115の高
域成分を除去してI信号S118を生成し、これをA/
D変換回路120に出力する。LPF回路119は、Q
信号S116の高域成分を除去してQ信号S119を生
成し、これをA/D変換回路121に出力する。
【0029】発振回路122は、受信信号S110の予
め決められたサンプリング周波数と同じ周波数を持つ発
振信号S122を生成し、これをA/D変換回路12
0,121に出力する。ここで、サンプリング周波数
は、シンボルタイミング再生(キャリア再生)の都合
上、シンボルレートRsの2倍より大きくする。
【0030】A/D変換回路120は、発振回路122
からの発振信号S122に基づいて、I信号S118の
A/D変換を行ってデジタルのI信号1S20を生成
し、これを補間回路101 に出力する。A/D変換回路
121は、発振回路122からの発振信号S122に基
づいて、Q信号S119のA/D変換を行ってデジタル
のQ信号S121を生成し、これを補間回路102 に出
力する。
【0031】補間回路101 は、シンボルデコード回路
145が適切なタイミングでシンボルの判定を行えるよ
うに、サンプルタイミング決定回路11からのサンプリ
ングタイミング決定信号S11に基づいてI信号S12
3の補間処理を行ってI信号S101 を生成する。補間
回路102 は、シンボルデコード回路145が適切なタ
イミングでシンボルの判定を行えるように、サンプルタ
イミング決定回路11からのサンプリングタイミング決
定信号S11に基づいてQ信号S124の補間処理を行
ってQ信号S102 を生成する。
【0032】複素乗算回路130は、信号変換回路13
6,137からのキャリア再生用(周波数引き込み並び
に位相同期用)の信号S136,S137を用いて、下
記式(2)に基づいて、I信号S101 およびQ信号S
102 に対して周波数引き込み処理および位相同期処理
を行い、I信号S130aおよびQ信号S130bを生
成する。
【0033】
【数2】
【0034】ロールオフフィルタ回路131は、I信号
S130aに符号間干渉を低減するためのフィルタ処理
を行ってI信号S131を生成する。ロールオフフィル
タ回路132は、Q信号S130bに符号間干渉を低減
するためのフィルタ処理を行ってQ信号S132を生成
する。I信号S131およびQ信号S132は、TC8
PSK用位相比較回路133a、QPSK用位相比較回
路133b、BPSK用位相比較回路133c、シンボ
ルデコード回路145、シンボル再生回路146および
ユニークワード検出回路151に出力される。なお、本
実施形態では、ロールオフフィルタ回路131,132
をコスタスループ155内に構成した場合を例示した
が、これらを補間回路101 ,102 の直後に設置して
もよい。
【0035】TC8PSK用位相比較回路133aは、
TC8PSK方式に基づいて、I信号S131およびQ
信号S132によって決まる位相角と当該位相角に最も
近いシンボル点の位相角とを比較し、そのずれを示す位
相比較信号S133aを選択回路150に出力する。Q
PSK用位相比較回路133bは、QPSK方式に基づ
いて、I信号S131およびQ信号S132によって決
まる位相角と当該位相角に最も近いシンボル点の位相角
とを比較し、そのずれを示す位相比較信号S133bを
選択回路150に出力する。BPSK用位相比較回路1
33cは、BPSK方式に基づいて、I信号S131お
よびQ信号S132によって決まる位相角と当該位相角
に最も近いシンボル点の位相角とを比較し、そのずれを
示す位相比較信号S133cを選択回路150に出力す
る。
【0036】選択回路150は、選択信号S153aに
基づいて、位相比較信号S133a,S133bおよび
S133cのうち一の位相比較信号を選択し、当該選択
した位相比較信号S150をループフィルタ回路134
に出力する。
【0037】ループフィルタ回路134は、位相比較信
号S150の高域成分を除去して位相比較信号S134
を生成し、これを数値制御発振回路135に出力する。
図2は、ループフィルタ回路134の構成図である。図
2に示すように、ループフィルタ回路134は、例え
ば、係数回路200、係数回路202、加算回路20
3、遅延回路204、加算回路205および積分値制限
回路206を有する。ループフィルタ回路134では、
位相誤差補正を行う直接系と、周波数誤差補正を行う積
分系とを有する。ここで、図2に示す係数回路200に
よって直接系である本発明の第1の回路モジュールが構
成され、図2に示す係数回路202、加算回路203お
よび遅延回路204によって積分系である本発明の第2
の回路モジュールが構成される。また、積分値制限回路
206が本発明の第3の回路モジュールに対応し、加算
回路205が本発明の第4の回路モジュールに対応して
いる。
【0038】増幅回路200は、選択回路150からの
位相比較信号S150に所定の係数を乗算して信号S2
00を生成し、これを加算回路205に出力する。
【0039】係数回路202は、位相比較信号S150
に所定の係数を乗算して信号S202を生成し、これを
加算回路203に出力する。加算回路203は、係数回
路202からの信号S202と、遅延回路204からの
信号S204とを加算して信号S203を生成し、これ
を加算回路205および積分値制限回路206に出力す
る。遅延回路204は、積分値制限回路206からの信
号S206を例えば1クロックサイクル遅延した信号S
204を加算回路203に出力する。加算回路205
は、信号S200と信号S203とを加算して位相比較
信号S134を生成し、これを図1に示す数値制御発振
回路135に出力する。
【0040】積分値制限回路206は、例えば、比較回
路300、選択回路301、符号反転回路302、比較
回路303、選択回路304、比較回路305、選択回
路306および選択回路307を有する。積分値制限回
路206は、積分系に蓄積される信号(信号S206)
のレベル(振幅)を所定の範囲内に制限する。比較回路
300は、信号S203および制限値信号S210のレ
ベルを比較し、信号S203のレベルが制限値信号S2
10のレベル以上の場合に第1の論理値を示す比較信号
S300を選択回路301に出力し、信号S203のレ
ベルが制限値信号S210のレベルより小さい場合に第
2の論理値を示す比較信号S300を選択回路301に
出力する。
【0041】選択回路301は、比較信号S300が第
1の論理値を示す場合に、制御値信号S210を選択し
て選択回路306に出力し、比較信号S300が第2の
論理値を示す場合に、信号S203を選択して選択回路
306に出力する。
【0042】すなわち、比較回路300および選択回路
301によって、信号S203のレベルが制限値信号S
210のレベル以上の場合には、制限値信号S210が
選択されて選択回路306に出力される。
【0043】符号反転回路302は、制限値信号S21
0の符号を反転して制限値信号S210 ̄を生成し、こ
れを比較回路303に出力する。
【0044】比較回路303は、信号S203および制
限値信号S210 ̄のレベルを比較し、信号S203の
レベルが制限値信号S210のレベル以下の場合に第1
の論理値を示す比較信号S303を選択回路304に出
力し、信号S203のレベルが制限値信号S210より
大きい場合に第2の論理値を示す比較信号S303を選
択回路304に出力する。
【0045】選択回路304は、比較信号S303が第
1の論理値を示す場合に、制御値信号S210 ̄を選択
して選択回路306に出力し、比較信号S303が第2
の論理値を示す場合に、信号S203を選択して選択回
路306に出力する。
【0046】すなわち、比較回路303および選択回路
304によって、信号S203のレベルが制限値信号S
210のレベル以下の場合には、制限値信号S210 ̄
が選択されて選択回路304に出力される。
【0047】比較回路305は、信号203が0以上で
あるか否かを判断し、0以上であると判断した場合には
第1の論理値を示す比較信号S305を選択回路306
に出力し、0より小さいと判断した場合には第2の論理
値を示す比較信号S305を選択回路306に出力す
る。
【0048】選択回路306は、比較信号S305が第
1の論理値を示す場合には、選択回路301から入力し
た信号を選択回路307に出力し、比較信号S305が
第2の論理値を示す場合には、選択回路304から入力
した信号を選択回路307に出力する。
【0049】すなわち、比較回路300、選択回路30
1、符号反転回路302、比較回路303、選択回路3
04、比較回路305および選択回路306によって、
信号S203のレベルが、制限値信号S210が示すレ
ベルと制限値信号S210 ̄が示すレベルとの間にある
場合には、信号S203が遅延回路204に出力され、
そうでない場合には、制限値信号S210あるいは制限
値信号S210 ̄が遅延回路204に出力される。これ
により、遅延回路204に出力される信号203がレベ
ルが、制限値信号S210が示すレベルと制限値信号S
210 ̄が示すレベルとの間に制限される。
【0050】選択回路307は、ユニークワード検出回
路151から入力した同期検出信号S151に基づい
て、後述するようにユニークワード(同期信号)が検出
された後は、信号S203を選択して加算回路204に
出力し、ユニークワードが未だ検出されていない期間で
は、選択回路306から入力した信号を選択して遅延回
路204に出力する。
【0051】なお、本実施形態では、制限値信号S21
0が示す値は、コスタスループ回路155による周波数
引き込みおよび位相同期に必要な周波数範囲および時間
に応じて、係数回路200,202で用いられる係数と
の関係で決定される。
【0052】以下、ループフィルタ回路134の動作を
説明する。先ず、図1に示す受信装置90において、ユ
ニークワード検出回路151がユニークワードを未だ検
出していない状態でのループフィルタ回路134の動作
を説明する。この場合には、図2に示すループフィルタ
回路134の選択回路307では、同期検出信号S15
1に基づいて、選択回路306からの信号が選択されて
遅延回路204に出力される。このとき、選択回路30
7が選択回路306から入力する信号のレベルは、前述
したように、信号203のレベルを、制限値信号S21
0が示すレベルと制限値信号S210 ̄が示すレベルと
の間に制限したものになっている。
【0053】そのため、加算回路203および遅延回路
204からなる積分系に蓄積される誤った信号のレベル
を一定範囲内に抑えることができ、ユニークワード検出
回路151による同期検出後に、コスタスループ回路1
55による位相同期および周波数引き込みを短時間で行
うことができる。
【0054】次に、図1に示す受信装置90において、
ユニークワード検出回路151がユニークワードを検出
した後のループフィルタ回路134の動作を説明する。
この場合には、図2に示すループフィルタ回路134の
選択回路307では、同期検出信号S151に基づい
て、加算回路203からの信号S203が選択されて遅
延回路204に出力される。これにより、加算回路20
3および遅延回路204からなる積分系では、積分値制
限回路206による積分値の制限処理の影響を受けるこ
となく、係数回路202からの信号S202の積分処理
が行われ、その結果である信号S203が加算回路20
5に出力される。
【0055】数値制御発振回路135は、オーバーフロ
ーを禁止しない累積加算回路であり、位相比較信号S1
34の値に応じてそのダイナミックレンジまでの加算動
作を行って発振状態となり、位相信号S134の値に応
じた発振周波数を持つ信号S135を生成し、これを信
号変換回路136,137に出力する。すなわち、数値
制御発振回路135は、アナログ回路における電圧制御
発振回路(VCO)と同じ動作をデジタルで行う。
【0056】信号変換回路136は、例えばSIN特性
を持つ8ビットの分解能の信号を格納したROMを有
し、数値制御発振回路135からの信号S135に応じ
てROMから読み出したSIN特性の信号S136を複
素乗算回路130に出力する。信号変換回路137は、
例えばCOS特性を持つ8ビットの分解能の信号を格納
したROMを有し、数値制御発振回路135からの信号
S135に応じてROMから読み出したCOS特性の信
号S137を複素乗算回路130に出力する。
【0057】ここで、複素乗算回路130、ロールオフ
フィルタ回路131,132、TC8PSK用位相比較
回路133a、QPSK用位相比較回路133b、BP
SK用位相比較回路133c、選択回路150、ループ
フィルタ回路134、数値制御発振回路135および信
号変換回路136,137によってコスタスループ(Cos
tas Loop) 回路155が構成される。
【0058】シンボルデコード回路145は、ロールオ
フフィルタ回路131および132から入力したキャリ
ア再生されたI信号S131およびQ信号S132のシ
ンボルを、所定の対応表を用いて変換するデコード処理
を行い、デコード信号S145をTMCCデコード回路
154に出力する。
【0059】シンボル再生回路146は、ロールオフフ
ィルタ回路131および132から入力したキャリア再
生されたI信号S131およびQ信号S132のシンボ
ルのタイミングを検出し、その結果に応じたシンボル再
生信号S146を補間回路101 および102 に出力す
る。
【0060】AGC回路147は、A/D変換回路12
0,121の後段の回路において安定した適切な振幅を
用いて処理が行えるように、I信号S131およびQ信
号S132の振幅値を用いて、アナログ増幅回路11
5,116の増幅率を制御するためのデジタルの増幅率
制御信号S147を例えば8ビットの分解能で生成し、
これをPWM信号生成回路148に出力する。
【0061】PWM信号生成回路148は、デジタルの
増幅率制御信号S147を、アナログ信号を得るための
PWM信号である増幅率制御信号S148に変換し、こ
れをローパスフィルタ149に出力する。ローパスフィ
ルタ149は、増幅率制御信号S148の高域成分を除
去して、アナログの増幅率制御信号S149を生成し、
これをアナログ増幅回路115および116に出力す
る。
【0062】ユニークワード検出回路151は、I信号
S131およびQ信号S132に基づいて、図3に示す
ユニークワードw1,w2,w3の検出を行い、当該検
出したタイミングを示す同期検出信号S151をループ
フィルタ回路134および制御回路153に出力する。
【0063】制御回路153は、TMCCデコード回路
154からのTMCC解析信号S154に基づいて、I
信号S132およびQ信号S131の変調方式に対応し
た位相比較信号S133a,S133b,S133cを
選択するように選択信号S153aを生成し、これを選
択回路150に出力する。このとき、制御回路153
は、ユニークワード検出回路151からの同期検出信号
S151に基づいて、位相比較信号S133a,S13
3b,S133cの選択を切り換えるタイミングを決定
する。
【0064】TMCCデコード回路154は、シンボル
デコード回路145からのデコード信号S145の復号
処理、誤り訂正処理、TMCC信号の検出および解析処
理を行い、TMCC信号の解析結果を示すTMCC解析
信号S154を制御回路153に出力する。
【0065】以下、受信装置90の動作を説明する。衛
星中継器を介して受信した受信信号S110の同相成分
が、同相検波回路112において、局部発振信号S11
1を用いて検波され、ベースバンドのI信号S112が
生成される。また、それと並行して、受信信号S110
の直交成分が、直交検波回路114において、局部発振
信号S111と90度位相差を持つ局部発生信号S11
3を用いて検波され、ベースバンドのQ信号S114が
生成される。
【0066】アナログ増幅回路115における増幅率制
御信号S149に基づいた増幅処理によって、I信号S
112からI信号S115が生成される。LPF回路1
18におけるLPF処理およびA/D変換回路120に
おけるA/D変換処理を経て、I信号S115からI信
号S120が生成される。次に、補間回路101 におい
て、シンボルデコード回路145が適切なタイミングで
シンボルの判定を行えるように、サンプルタイミング決
定回路11からのサンプルタイミング決定信号S11に
基づいてI信号S123の補間処理が行われてI信号S
101 が生成される。
【0067】また、上述したI信号の処理と並行して以
下に示すQ信号の処理が行われる。すなわち、アナログ
増幅回路116における増幅率制御信号S149に基づ
いた増幅処理によって、Q信号S114からQ信号S1
16が生成される。LPF回路119におけるLPF処
理およびA/D変換回路121におけるA/D変換処理
を経て、Q信号S116からQ信号S121が生成され
る。次に、補間回路102 において、シンボルデコード
回路145が適切なタイミングでシンボルの判定を行え
るように、サンプルタイミング決定回路11からのサン
プルタイミング決定信号S11に基づいてQ信号S12
4の補間処理が行われてQ信号S102 が生成される。
【0068】そして、コスタスループ回路155におい
て、I信号S101 およびQ信号S102 の周波数引き
込み処理および位相同期処理などのキャリア再生処理が
行われる。
【0069】このとき、TMCCデコード回路154に
おけるTMCC信号の復号および検出処理に応じて、T
MCC解析信号S154がTMCCデコード回路154
から制御回路153に出力される。そして、制御回路1
53は、TMCC信号およびバースト信号の期間では位
相比較信号S133cを選択し、パケットの期間では当
該パケット変調方式に対応した位相比較信号S133
a,S133b,S133cを選択することを指示する
選択信号S153aを選択回路150に出力する。これ
により、I信号S132およびQ信号S131が、対応
する変調方式に応じた位相比較を行ってキャリア再生処
理される。
【0070】また、コスタスループ回路155のループ
フィルタ回路134では、前述したように、積分値制限
回路206によって、ユニークワード検出回路151か
らの同期検出信号S151に基づいて、ユニークワード
検出回路151で同期が検出されていない状態では、信
号203のレベルを制限値信号S210が示すレベルと
制限値信号S210 ̄が示すレベルとの間に制限したレ
ベルを持つ信号が遅延回路204に出力される。これに
より、加算回路203および遅延回路204からなる積
分系に蓄積される誤った信号のレベルを一定範囲内に抑
えることができ、ユニークワード検出回路151による
同期検出後に、コスタスループ回路155による位相同
期および周波数引き込みを短時間で行うことができる。
【0071】また、ループフィルタ回路134では、図
1に示す受信装置90のコスタスループ回路155によ
るキャリア再生において、ユニークワード検出回路15
1が同期を検出した後は、加算回路203からの信号S
203が選択されて遅延回路204に出力される。これ
により、加算回路203および遅延回路204からなる
積分系では、積分値制限回路206によって積分値が制
限されない状態で、係数回路202からの信号S202
の積分処理が行われ、その結果である信号S203が加
算回路205に出力される。
【0072】以上説明したように、受信装置90によれ
ば、上述したように、図2に示す積分値制限回路206
を用いてループフィルタ回路134を動作させること
で、ユニークワード(同期信号)が検出されるまでの間
に、受信信号の変調方式に適合しない方式で位相比較が
行われて誤った位相比較信号S150がループフィルタ
回路134で処理された場合でも、ループフィルタ回路
134の積分系に、一定値以上の誤った積分値が蓄積さ
れることを回避できる。そのため、ユニークワードが検
出された後に、コスタスループ回路155で周波数およ
び位相の引き込みを短時間で行うことが可能になる。ま
た、受信装置90によれば、ユニークワードが検出され
た後は、積分値制限回路206による積分値制限処理は
行わずに、従来と同様に、正しい位相比較信号S150
を用いてループフィルタ回路134でフィルタ処理が行
われる。
【0073】本発明は上述した実施形態には限定されな
い。例えば、上述した実施形態では、本発明の第1のモ
ジュールの位相シフト変調方式としてBPSK、QPS
Kおよび8PSKを例示し、第2のモジュールの位相シ
フト変調方式としてBPSKを例示したが、第1の信号
モジュールおよび第2の信号モジュールの位相シフト変
調方式は、第2の信号モジュールのシンボル間隔が、第
1の信号モジュールのシンボル間隔と同じか、またはそ
れよりも長ければ特に限定されない。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のフィルタ
回路およびフィルタ処理方法によれば、積分処理によっ
て蓄積される信号のレベルを一定の範囲内に制限でき
る。そのため、本発明のフィルタ回路およびフィルタ処
理方法を、複数の異なる条件で使用した場合に、前の条
件で使用した状態が、後の条件で使用したときの積分処
理に及ぼす影響を小さくできる。また、本発明のフィル
タ回路、受信装置およびフィルタ処理方法によれば、変
調信号が異なる変調方式に対応した処理で位相比較され
た期間がある場合でも、誤った位相比較信号によって積
分処理が大きな影響を受けることを回避できる。そのた
め、変調信号のキャリア再生を短時間で正確に行うこと
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態の受信装置の構成図
である。
【図2】図2は、図1に示すループフィルタ回路の構成
図である。
【図3】図3は、BSデジタル放送フォーマットの信号
を説明するための図である。
【図4】図4は、図3に示すフォーマットの信号を受信
する受信装置の構成図である。
【図5】図5は、図4に示す受信装置の従来のループフ
ィルタ回路を説明するための図である。
【図6】図6は、C/N特性が劣化した場合の8PSK
変調された信号から得られたシンボルの状態を説明する
ための図である。
【符号の説明】
110…入力端子、111…局部発振回路、112…同
相検波回路、113…移相回路、114…直交検波回
路、115,116…増幅回路、118,119…LP
F回路、120,121…A/D変換回路、101 ,1
2 …補間回路、130…複素乗算回路、131,13
2…ロールオフフィルタ回路、133a…TC8PSK
用位相比較回路、133b…QPSK用位相比較回路、
133c…BPSK用位相比較回路、134…ループフ
ィルタ回路、135…数値制御発振回路、136,13
7…信号変換回路、145…シンボルデコード回路、1
46…シンボル再生回路、147…AGC回路、148
…PWM信号生成回路、150…選択回路、151…ユ
ニークワード検出回路、153…制御回路、154…T
MCCデコード回路、200,202…係数回路、20
3,205…加算回路、204…遅延回路、206…積
分値制限回路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力信号に所定の係数を乗算する処理を行
    う第1の回路モジュールと、 前記入力信号に対して所定の係数の乗算処理および積分
    処理を行う第2の回路モジュールと、 前記第2の回路モジュールで前記積分処理された信号の
    レベルが所定の範囲内になるように、前記第2の回路モ
    ジュールを制御する第3の回路モジュールと、 前記第1の回路モジュールの処理結果および前記第2の
    回路モジュールの処理結果を用いて出力信号を生成する
    第4の回路モジュールとを有するフィルタ回路。
  2. 【請求項2】前記第2の回路モジュールは、 前記入力された信号とフィードバック信号とを加算した
    信号を出力する加算回路と、 前記加算回路から出力された信号を所定時間だけ遅延し
    て前記フィードバック信号を生成する遅延回路とを用い
    て前記積分処理を行い、 前記第3の回路モジュールは、 前記加算回路から出力された信号のレベルが、前記所定
    の範囲内にあるか否かを判断し、前記所定の範囲内にあ
    ると判断すると、前記加算回路から出力された信号を前
    記遅延回路に出力し、前記所定の範囲内にないと判断す
    ると、予め決められたレベルの信号を前記遅延回路に出
    力する請求項1に記載のフィルタ回路。
  3. 【請求項3】位相シフト変調された変調信号を位相比較
    してキャリア再生を行うループ内に設けられるフィルタ
    回路であって、 前記変調信号の位相誤差補正を行うように、前記位相比
    較によって得られた位相比較信号に所定の係数を乗算す
    る処理を行う第1の回路モジュールと、 前記変調信号の周波数誤差補正を行うように、前記位相
    比較信号に対して所定の係数の乗算処理および積分処理
    を行う第2の回路モジュールと、 前記第2の回路モジュールで前記積分処理された信号の
    レベルが所定の範囲内になるように、前記第2の回路モ
    ジュールを制御する第3の回路モジュールと、 前記第1の回路モジュールの処理結果と前記第2の回路
    モジュールの処理結果とから、出力信号を生成する第4
    の回路モジュールとを有するフィルタ回路。
  4. 【請求項4】前記第2の回路モジュールは、 入力された信号とフィードバック信号とを加算した信号
    を出力する加算回路と、 前記加算回路から出力された信号を所定時間だけ遅延し
    て前記フィードバック信号を生成する遅延回路とを用い
    て前記積分処理を行い、 前記第3の回路モジュールは、 前記加算回路から出力された信号のレベルが、前記所定
    の範囲内にあるか否かを判断し、前記所定の範囲内にあ
    ると判断すると、前記加算回路から出力された信号を前
    記遅延回路に出力し、前記所定の範囲内にないと判断す
    ると、予め決められたレベルの信号を前記遅延回路に出
    力する請求項3に記載のフィルタ回路。
  5. 【請求項5】前記第3の回路モジュールは、前記変調信
    号に含まれる同期信号が検出されるまでの間、前記第2
    の回路モジュールで前記積分処理された信号のレベルが
    所定の範囲内になるように、前記第2の回路モジュール
    を制御する請求項3に記載のフィルタ回路。
  6. 【請求項6】前記第3の回路モジュールは、前記変調信
    号に含まれる同期信号が検出された後に、前記判断とは
    無関係に、前記加算回路から出力された信号を前記遅延
    回路に出力する請求項4に記載のフィルタ回路。
  7. 【請求項7】位相シフト変調された変調信号のキャリア
    再生および復号を行う受信装置であって、 前記変調信号とフィードバック信号とを混合する混合回
    路と、 前記混合の結果に対して位相比較を行って位相比較信号
    を生成する位相比較回路と、 前記位相比較信号を平滑化するフィルタ回路と、 前記平滑化された位相比較信号に基づいて前記フィード
    バック信号を生成する数値制御発振回路と、 前記変調信号に含まれる同期信号を検出する同期検出回
    路とを有し、 前記フィルタ回路は、 前記変調信号の位相誤差補正を行うように、前記位相比
    較信号に所定の係数を乗算する処理を行う第1の回路モ
    ジュールと、 前記変調信号の周波数誤差補正を行うように、前記位相
    比較信号に対して所定の係数の乗算処理および積分処理
    を行う第2の回路モジュールと、 前記同期信号の検出結果に基づいて、前記第2の回路モ
    ジュールで前記積分処理された信号のレベルが所定の範
    囲内になるように、前記第2の回路モジュールを制御す
    る第3の回路モジュールと、 前記第1の回路モジュールの処理結果と前記第2の回路
    モジュールの処理結果とから、出力信号を生成する第4
    の回路モジュールとを有する受信装置。
  8. 【請求項8】前記変調信号は、前記同期信号と、複数の
    位相シフト変調方式のうち指定された変調方式でそれぞ
    れ変調された複数の第1の信号モジュールと、前記複数
    の信号モジュールの変調方式を示す第2の信号モジュー
    ルとを含み、 前記位相比較回路は、前記第2の信号モジュールに基づ
    いて、前記複数の第1のモジュールをその変調方式に対
    応した処理で位相比較を行って前記位相比較信号を生成
    する請求項7に記載の受信装置。
  9. 【請求項9】前記第3の回路モジュールは、前記同期信
    号が検出されるまでの間、前記第2の回路モジュールで
    前記積分処理された信号のレベルが所定の範囲内になる
    ように、前記第2の回路モジュールを制御する請求項7
    に記載の受信装置。
  10. 【請求項10】所定の信号に所定の係数を乗算する処理
    を行う第1のステップと、 前記所定の信号に対して所定の係数の乗算処理および積
    分処理を行う第2のステップと、 前記第2のステップで前記積分処理された信号のレベル
    が所定の範囲内になるように、前記第2のステップの処
    理を制御する第3のステップと、 前記第1のステップの処理結果および前記第2のステッ
    プの処理結果を用いて出力信号を生成する第4のステッ
    プとを有するフィルタ処理方法。
  11. 【請求項11】位相シフト変調された変調信号のキャリ
    ア再生および復号を行う受信方法であって、 前記変調信号とフィードバック信号とを混合する第1の
    ステップと、 前記混合の結果に対して位相比較を行って位相比較信号
    を生成する第2のステップと、 前記位相比較信号を平滑化するためにフィルタ処理を行
    う第3のステップと、 前記フィルタ処理された位相比較信号に基づいて前記フ
    ィードバック信号を生成する数値制御発振処理を行う第
    4のステップと、 前記変調信号に含まれる同期信号を検出する第5のステ
    ップとを有し、 前記第3のステップは、 前記変調信号の位相誤差補正を行うように、前記位相比
    較信号に所定の係数を乗算する処理を行う第6のステッ
    プと、 前記変調信号の周波数誤差補正を行うように、前記位相
    比較信号に対して所定の係数の乗算処理および積分処理
    を行う第7のステップと、 前記同期信号の検出結果に基づいて、前記第2の回路モ
    ジュールで前記積分処理された信号のレベルが所定の範
    囲内になるように、前記第7のステップを制御する第8
    のステップと、 前記第6のステップの処理結果と前記第7のステップの
    処理結果とから、出力信号を生成する第8のステップと
    を有する受信方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2018158876A1 (ja) * 2017-03-01 2019-12-26 三菱重工機械システム株式会社 到来角度特定装置、料金収受システム及び到来角度特定方法

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