JP2002093452A - 燃料電池発電設備の不純物ガス除去方法及びその不純物ガス除去装置 - Google Patents

燃料電池発電設備の不純物ガス除去方法及びその不純物ガス除去装置

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JP2002093452A JP2000274828A JP2000274828A JP2002093452A JP 2002093452 A JP2002093452 A JP 2002093452A JP 2000274828 A JP2000274828 A JP 2000274828A JP 2000274828 A JP2000274828 A JP 2000274828A JP 2002093452 A JP2002093452 A JP 2002093452A
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Kazuhiko Ito
和彦 伊藤
Hidekazu Kasai
英一 河西
Koichi Yuasa
晃一 湯浅
Tomotake Kawakami
智毅 川上
Yoshihiro Okajima
圭宏 岡島
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Hokuriku Electric Power Co
IHI Corp
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Hokuriku Electric Power Co
IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融炭酸塩又は溶融塩という高温下で二酸化
炭素、一酸化炭素、化石燃料系の燃料ガスに豊富に含ま
れる環境下で極めて安定であり、特に亜硫酸ガス等の硫
黄酸化物と極めて反応しやすいという物質の性質を利用
して、燃料ガス中に含有される不純物を効率的に除去す
る。 【解決手段】 燃料ガスを燃料電池4へ供給し、この燃
料電池4において発電する燃料電池発電システムにおい
て、亜硫酸ガスSO2 、塩素ガスCl等の不純物ガス
を、溶融塩と反応させることにより、これらの不純物ガ
スを吸収し、かつ除去する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、燃料電池発電設
備における石炭をガス化した燃料ガス等に含有する不純
物を除去することができる燃料電池発電設備の不純物ガ
ス除去方法及びその不純物ガス除去装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】燃料電池発電設備は、燃料ガスを改質す
るための改質器と、内部にアノード極とカソード極及び
電解質等を有する燃料電池とを主に備えた発電設備であ
る。このように構成した燃料電池発電設備では、燃料ガ
ス(水素ガスH2 、一酸化炭素ガスCO)は燃料電池の
アノード極へ供給される。このアノード極では、水素ガ
スH2 、一酸化炭素ガスCOは消費され、水H2 Oと二
酸化炭素ガスCO2 に変換され、この燃料電池におい
て、電気を発生するようになっている。反応したガス
は、燃焼器で燃焼され、リサイクルにより燃料電池のカ
ソード極へ再び供給される。
【0003】一方、燃料電池のカソード極側では、二酸
化炭素ガスCO2 と酸素ガスO2 が消費され、その排ガ
スはタービンへ供給され、動力回収を行ない、最終的に
は排熱回収ボイラーから系外へ排出されるようになって
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した溶融炭酸塩型
の燃料電池発電設備では、他のタイプの燃料電池、例え
ばリン酸型、又は固体高分子型の燃料電池とは異なり、
電解質に高温の炭酸塩を利用することから、二酸化炭素
ガスCO2 、一酸化炭素ガスCO等が豊富に含まれるガ
スをそのまま燃料ガスとして使用することができる。
【0005】一方、そのために、その燃料ガス中の不純
物ガスは、炭酸ガスリサイクル、即ち燃料極(アノード
極)側で排出された二酸化炭素CO2 を酸素極(カソー
ド極)で利用する過程で、その燃料側に含まれていた不
純物ガスが、酸素極(カソード極)側に混入する可能性
があった。この不純物ガスの中には、特に燃焼ガスの燃
焼後に発生する亜硫酸ガスSO2 等、反応装置材料を強
力に腐食するものがあり、各装置の寿命、性能に大きな
影響を与えるという問題があった。
【0006】本発明は、かかる問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、化
石燃料系の燃料ガスに含まれる不純物ガス及び燃料ガス
の燃焼後の排ガスに含まれる不純物ガス、特に亜硫酸ガ
ス等の硫黄酸化物と極めて反応しやすい物質の性質を利
用して、燃料ガス又は排ガス中に含有する不純物を効率
的に除去することができる燃料電池発電設備の不純物ガ
ス除去方法及びその不純物ガス除去装置を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の不純物ガス除去
方法によれば、燃料ガスを燃料電池(4)へ供給し、こ
の燃料電池(4)で発電する燃料電池発電設備の不純物
ガスを除去する方法において、前記不純物ガスを、溶融
塩と反応させることにより、これらの不純物ガスを吸収
し、かつ除去すること、を特徴とする燃料電池発電設備
の不純物ガス除去方法が提供される。
【0008】前記溶融塩は、高温における溶融時の陰イ
オンの炭酸イオン(CO3 2- )とカリウム、ナトリウム
等による陽イオンからなる溶融炭酸塩である。また、前
記溶融塩は、炭酸リチウム(Li2 CO3 )、炭酸カリ
ウム(K2 CO3 )、炭酸ナトリウム(Na2 CO3
等のアルカリ金属塩、又はマグネシウム(Mg)、カル
シウウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカ
リ土類の元素を陽イオンとした金属塩を、それぞれ単独
又は複数混合して用いることができる。
【0009】上記発明の方法では、燃料電池発電設備が
高温の場合でも、その燃料ガス又は燃焼ガス中に含まれ
る亜硫酸ガス(SO2 )、塩素ガス(Cl)等の不純物
ガスを、溶融炭酸塩又は溶融塩により選択的かつ効果的
に除去することができる。そこで、発電設備における配
管(14)及びその装置機器材料への亜硫酸ガス(SO
2 )、塩素ガス(Cl)等の不純物ガスによる腐食を防
止することができる。
【0010】燃料電池発電設備における燃料電池(4)
部分での腐食を防止することができるので、各燃料ガ
ス、カソード排ガス又はアノード排ガス等が流通する配
管(14)における流路の閉塞や、これらの配管(1
4)内の不純物の堆積等による電池反応への阻害要因を
除去することができる。
【0011】本発明の不純物ガス除去装置によれば、燃
料ガスを燃料電池(4)へ供給し、この燃料電池(4)
で発電する燃料電池発電設備の不純物ガス除去装置にお
いて、前記燃料電池(4)のカソード極(C)の入口側
の配管(14)の途中に、不純物ガスを溶融塩に反応吸
収させる反応装置(15,16)又は溶融塩溜り(1
8)を備えたこと、を特徴とする燃料電池発電設備の不
純物ガス除去装置が提供される。
【0012】上記発明の装置では、燃料電池発電設備を
構成する配管(14)の途中に反応装置(15,16)
又は溶融塩溜り(18)を設けることにより、配管(1
4)への亜硫酸ガス(SO2 )、塩素ガス(Cl)等の
不純物ガスによる腐食を効率的に防止することができ
る。同様に、燃料電池発電設備における燃料電池
(4)、燃焼器(5)、タービン(8)、空気圧縮機
(9)又は排熱回収ボイラ(11)等の各装置への腐食
を防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。なお、図において共通の部
材には同一の符号を付し重複した説明を省略する。図1
は本発明の燃料電池発電設備の不純物ガス除去方法及び
その不純物ガス除去装置を実施するための燃料電池発電
設備を示す説明図である。この燃料電池発電設備は、図
示するように、石炭1等を燃料ガス化するための石炭ガ
ス化炉2と、この燃料ガスを改質するためのガス精製装
置3と、内部にアノード極Aとカソード極C及び電解質
等を有する燃料電池4とを主に備えた発電設備である。
燃料電池4のアノード極Aを流通したアノード排ガスの
一部は配管を通って燃焼器(CC)5へ輸送される。ア
ノード排ガスの他の一部は、アノード排ガス供給ライン
6の配管を通って再び燃料電池4のアノード極Aへ供給
される。
【0014】燃料電池4のカソード極Cを流通したカソ
ード排ガスの一部は、カソード排ガス再循環ライン7の
配管を通って再び燃料電池4のカソード極Cへ供給され
る。カソード排ガスの他の一部は、配管を通って、この
カソード排ガスを駆動源とするタービン8へ輸送され
る。このタービン8は、空気圧縮機9を駆動するもので
ある。この空気圧縮機9で圧縮された空気10は、燃焼
器5と石炭ガス化炉2へ供給される。空気圧縮機9の圧
縮空気10の一部は石炭ガス化炉2へ供給される。この
ように構成した燃料電池発電設備に、後述する不純物ガ
スを除去する反応装置15,16を配管14の途中に設
けている。
【0015】タービン8から出た排ガスは、排熱回収ボ
イラ11において、給水する水12との熱交換に利用さ
れる。この排熱回収ボイラ11で加熱された水12は、
スチームタービン13へ輸送され、更にガス精製装置3
へ輸送される。一方熱交換された排ガスは、配管14を
通ってそのまま排気される。
【0016】このように構成した燃料電池発電設備で
は、石炭をガス化した燃料ガス(水素ガスH2 、一酸化
炭素ガスCO)は燃料電池4のアノード極Aへ供給され
る。このアノード極Aでは、水素ガスH2 、一酸化炭素
ガスCOは消費され、水H2 Oと二酸化炭素ガスCO2
に変換される。この燃料電池4において、電気を発生す
るようになっている。反応した燃料ガスは、燃焼器5で
燃焼され、リサイクルにより燃料電池4のカソード極C
へ再び供給されるようになっている。
【0017】一方、燃料電池4のカソード極C側では、
二酸化炭素ガスCO2 と酸素ガスO 2 が消費され、排ガ
スはタービン8へ供給され、動力回収を行ない、最終的
には排熱回収ボイラー11から、配管14と通して系外
へ排出されるようになっている。
【0018】本発明の燃料電池発電設備の不純物ガス除
去方法は、上述した燃料電池発電設備における燃料ガス
に含有する亜硫酸ガスSO2 、塩素ガスCl等の不純物
ガス、又は燃料ガスを燃焼した後に多く含有する亜硫酸
ガスSO2 等を、燃料電池4用とは別の溶融炭酸塩又は
溶融塩と反応させることにより、これらの不純物ガスを
吸収し、かつ除去する方法である。この溶融塩は、高温
における溶融時の陰イオンの炭酸イオンCO3 2- とカリ
ウム、ナトリウム等による陽イオンからなる溶融炭酸塩
である。
【0019】更に、本発明の溶融塩は、例えば炭酸リチ
ウムLi2 CO3 、炭酸カリウムK 2 CO3 、炭酸ナト
リウムNa2 CO3 等のアルカリ金属塩を、それぞれ単
独又は複数混合して用いたものである。また、この溶融
塩は、マグネシウムMg、カルシウムCa、ストロンチ
ウムSr等のアルカリ土類の元素を陽イオンとした金属
塩を、それぞれ単独又は複数混合して用いることができ
る。
【0020】この溶融炭酸塩又は溶融塩は、使用環境に
併せて300度〜800度の融点で、粘性が異なる性質
の塩組成を使用することができる。例えば、燃料電池発
電設備が高温の場合でも、その燃料ガス中に含まれる亜
硫酸ガスSO2 等の不純物ガスは、下記の化学式のよう
に、溶融炭酸塩に取り込まれ、かつ二酸化炭素ガスCO
2 を生成して吸収除去することができる。 SO2 + 1/2O2 + CO3 2- → SO4 2-
CO2
【0021】図2はスクラバ方式の反応装置の実施の形
態を示す原理説明図である。図3は塔型反応装置の実施
の形態を示す原理説明図である。上述したように不純物
ガスを除去する溶融炭酸塩又は溶融塩は、図示するよう
に燃料電池発電設備における配管14の途中に設けたス
クラバ方式の反応装置15により、亜硫酸ガスSO2
塩素ガスCl等の不純物ガスと反応させる。この反応装
置15は、例えば酸化雰囲気下にある燃料電池4のカソ
ード極Cの入口側の配管14の途中に設ける(図1参
照)。特に、燃料電池4において電気を発生するために
反応した燃料ガスは、燃焼器5で燃焼され、リサイクル
により燃料電池4のカソード極Cへ再び供給されるよう
になっている。そこで、燃焼後の亜硫酸ガスSO2 等を
多く含有する排ガスが流通する配管14の途中に反応装
置15を設けることが望ましい。
【0022】図2に示すスクラバ式の反応装置15は、
気体と液体の接触面積を大きくとるために、溶融炭酸塩
又は溶融塩をシャワーノズル15aから噴射し、このシ
ャワーの中を下から燃料ガス又は燃焼ガスを供給し、亜
硫酸ガスSO2 等の不純物ガスと十分に気液接触反応さ
せ、その吸収除去する。15bは整流板であり、燃料ガ
ス又は燃焼ガスの流れを規制して、溶融炭酸塩等のシャ
ワーとの接触面積を拡大するためのものである。15c
は溶融炭酸塩又は溶融塩をシャワーノズル15aに供給
するポンプである。15dは反応後の溶融炭酸塩等の廃
液を排出する排出口である。このように、配管14や装
置での腐食を防止することができ、流路閉塞の阻害要因
を除去することができる。
【0023】また、図3に示す塔型反応装置16は、反
応塔の中に、溶融炭酸塩又は溶融塩を充填した容器を多
段かつ交互に並べたじゃま板17を設けることにより、
気体と液体の接触面積を大きくとって、この溶融炭酸塩
又は溶融塩と不純物ガスとを十分に反応させるようにな
っている。なお、これらの反応装置15,16は、燃料
ガス中に含まれる不純物ガスを溶融炭酸塩又は溶融塩に
取り込むものであり、かつ気体と液体との接触面積を大
きくとって効率よく吸収除去することができるものであ
れば、図示例のような反応装置の構造に限定されない。
【0024】図4は溶融塩溜りの実施の形態を示す断面
図である。図5は溶融塩溜りの他の実施の形態を示す断
面図である。上述した反応装置15,16に代えて、単
純に配管14の途中に、溶融塩又は溶融炭酸塩を充填し
た溶融塩溜り18を設けることも可能である。このよう
に、配管14の途中に溶融塩溜り18を設けた簡単な構
成でも、この配管14や各装置への亜硫酸ガスSO2
の不純物ガスによる腐食を防止することができる。な
お、溶融塩溜り17は、溶融炭酸塩をアルミナ等の耐食
性を有する容器又は耐食性を有するセラミック系のコー
ティングを施した容器を利用することが好ましい。
【0025】本発明の除去方法又は除去装置によれば、
次のような反応式により、不純物ガスを溶融炭酸塩又は
溶融塩に取り込み、かつ二酸化炭素ガスCO2 を生成し
て吸収除去することができる。例えば、 SO2 + 1/2O2 + CO3 2- → SO4 2-
CO2 の反応において、SO2 =64g と 炭酸塩 CO3
2- (Li/Na=60/40)=86.72gをそれ
ぞれ反応させることができる。SO2 (10ppm)を
200時間供給した場合の標準条件(供給ガス1■/m
in)でのSO2 の総供給量は約300mgとなる。炭
酸塩が400mgの場合のSO2 の反応量は295mg
となる。出口のガス分析では、供給期間中SO2 はpp
mオーダーで検出されなかった。即ち、本発明の除去方
法又は除去装置によれば、不純物ガスを100%回収す
ることができた。
【0026】図6は亜硫酸ガスの回収率を示すグラフで
ある。図示したグラフは、実際の燃料電池で試験した結
果で、石炭をガス化した燃料ガスの中で不純物ガスとし
て多く含有する亜硫酸ガスの回収率を示すものである。
例えば、10ppmのSO2 を供給した場合の、そのS
2 の回収率を示すものであり、本発明の除去方法によ
れば、SO2 の約80%を溶融炭酸塩に取り込むことが
できた。
【0027】なお、本発明は上記実施の形態にのみ限定
されるものではなく、反応装置15,16又は溶融塩溜
り18を配管14の途中に設けた実施の形態について説
明してあるが、燃料ガス又は燃焼ガス中に含まれる不純
物ガスを溶融炭酸塩又は溶融塩に取り込むものであれ
ば、容器に充填することに限定されず、そのため本発明
の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得る
ことは勿論である。
【0028】また、反応装置15,16又は溶融塩溜り
18は、燃料電池4のカソード極Cの入口側の配管14
の途中に設けた実施の形態について説明してあるが、燃
料ガス等に含まれる不純物ガスを吸収除去するものであ
れば、この位置に限定されず、燃料電池発電設備の何れ
の位置でも設けることが可能である。
【0029】
【発明の効果】上述したように、本発明の燃料電池発電
設備の不純物ガス除去方法は、燃料電池発電設備が高温
の場合でも、そのガス中に含まれる亜硫酸ガス、塩素ガ
ス等の不純物ガスを選択的かつ効果的に除去することが
できる。そこで、発電設備における配管及びその装置機
器材料へのこれらの不純物ガスによる腐食を防止するこ
とができる。
【0030】また、燃料電池発電設備における燃料電池
部分での腐食を防止することができるので、各燃料ガ
ス、カソード排ガス又はアノード排ガス等が流通する配
管における流路の閉塞や、これらの配管内の不純物の堆
積等による電池反応への阻害要因を除去することができ
る。
【0031】本発明の燃料電池発電設備の不純物ガス除
去装置は、配管の途中に反応装置又は溶融塩溜りを設け
ることにより、配管への不純物ガスによる腐食を効率的
に防止すると共に、燃料電池発電設備における燃料電
池、燃焼器、タービン、空気圧縮機又は排熱回収ボイラ
等の各装置への腐食を防止することができ、メンテナン
スフリーを可能にすることができる、等の優れた効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池発電設備の不純物ガス除去方
法及びその不純物ガス除去装置を実施するための燃料電
池発電設備を示す説明図である。
【図2】スクラバ方式の反応装置の実施の形態を示す原
理説明図である。
【図3】塔型反応装置の実施の形態を示す原理説明図で
ある。
【図4】溶融塩溜りの実施の形態を示す断面図である。
【図5】溶融塩溜りの他の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図6】亜硫酸ガスの回収率を示すグラフである。
【符号の説明】
1 石炭 2 石炭ガス化炉 3 ガス精製装置 4 燃料電池 5 燃焼器 6 アノード排ガス供給ライン 7 カソード排ガス再循環ライン 8 タービン(駆動源はカソード排ガス) 9 空気圧縮機 10 空気 11 排熱回収ボイラ 12 水 13 スチームタービン 14 配管 15 反応装置(スクラバ式反応装置) 16 反応装置(塔型反応装置) 17 じゃま板 18 溶融塩溜り A アノード極 C カソード極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月11日(2000.9.1
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】本発明の除去方法又は除去装置によれば、
次のような反応式により、不純物ガスを溶融炭酸塩又は
溶融塩に取り込み、かつ二酸化炭素ガスCO2 を生成し
て吸収除去することができる。例えば、 SO2 + 1/2O2 + CO3 2- → SO4 2-
CO2 の反応において、SO2 =64g と 炭酸塩 CO3
2- (Li/Na=60/40)=86.72gをそれ
ぞれ反応させることができる。SO2 (10ppm)を
200時間供給した場合の標準条件(供給ガス1/m
in)でのSO2 の総供給量は約300mgとなる。炭
酸塩が400mgの場合のSO2 の反応量は295mg
となる。出口のガス分析では、供給期間中SO2 はpp
mオーダーで検出されなかった。即ち、本発明の除去方
法又は除去装置によれば、不純物ガスを100%回収す
ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10K 1/20 B01D 53/34 134A (72)発明者 河西 英一 東京都江東区豊洲3丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東京エンジニアリング センター内 (72)発明者 湯浅 晃一 東京都江東区豊洲3丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東京エンジニアリング センター内 (72)発明者 川上 智毅 富山県富山市牛島町15番1号 北陸電力株 式会社本社内 (72)発明者 岡島 圭宏 富山県富山市牛島町15番1号 北陸電力株 式会社本社内 Fターム(参考) 4D002 AA02 AA18 AC10 BA05 BA06 CA01 CA02 CA20 DA01 DA02 DA03 DA04 DA05 DA06 DA16 HA03 4D020 AA06 AA10 BA01 BA02 BA09 BB02 CA05 CA06 CC14 CC17 4H060 AA01 AA02 BB04 BB22 DD12 DD13 FF03 GG02 5H027 AA05 BA01 BA16 BA19 BC11 BC19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料ガスを燃料電池(4)へ供給し、こ
    の燃料電池(4)で発電する燃料電池発電設備の不純物
    ガスを除去する方法において、 前記不純物ガスを、溶融塩と反応させることにより、こ
    の不純物ガスを吸収し、かつ除去すること、 を特徴とする燃料電池発電設備の不純物ガス除去方法。
  2. 【請求項2】 前記溶融塩は、高温における溶融時の陰
    イオンの炭酸イオン(CO3 2- )とカリウム、ナトリウ
    ム等による陽イオンからなる溶融炭酸塩であること、 を特徴とする請求項1の燃料電池発電設備の不純物ガス
    除去方法。
  3. 【請求項3】 前記溶融塩は、炭酸リチウム(Li2
    3 )、炭酸カリウム(K2 CO3 )、炭酸ナトリウム
    (Na2 CO3 )等のアルカリ金属塩、又はマグネシウ
    ム(Mg)、カルシウウム(Ca)、ストロンチウム
    (Sr)等のアルカリ土類の元素を陽イオンとした金属
    塩を、それぞれ単独又は複数混合して用いたものである
    こと、を特徴とする請求項1又は2の燃料電池発電設備
    の不純物ガス除去方法。
  4. 【請求項4】 燃料ガスを燃料電池(4)へ供給し、こ
    の燃料電池(4)で発電する燃料電池発電設備の不純物
    ガス除去装置において、 前記燃料電池(4)のカソード極(C)の入口側の配管
    (14)の途中に、不純物ガスを溶融塩に反応吸収させ
    る反応装置(15,16)を備えたこと、を特徴とする
    燃料電池発電設備の不純物ガス除去装置。
  5. 【請求項5】 燃料ガスを燃料電池(4)へ供給し、こ
    の燃料電池(4)で発電する燃料電池発電設備の不純物
    ガス除去装置において、 前記燃料電池(4)のカソード極(C)の入口側の配管
    (14)の途中に、不純物ガスを溶融塩に反応吸収させ
    る溶融塩溜り(18)を備えたこと、を特徴とする燃料
    電池発電設備の不純物ガス除去装置。
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Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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