JP2003249255A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム

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JP2003249255A
JP2003249255A JP2002045475A JP2002045475A JP2003249255A JP 2003249255 A JP2003249255 A JP 2003249255A JP 2002045475 A JP2002045475 A JP 2002045475A JP 2002045475 A JP2002045475 A JP 2002045475A JP 2003249255 A JP2003249255 A JP 2003249255A
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water
condensed water
water tank
fuel cell
fuel
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Application number
JP2002045475A
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English (en)
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Masao Yamamoto
雅夫 山本
Terumaru Harada
照丸 原田
Shinji Miyauchi
伸二 宮内
Masataka Ozeki
正高 尾関
Akinari Nakamura
彰成 中村
Yoshikazu Tanaka
良和 田中
Tetsuya Ueda
哲也 上田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の燃料電池システムにおいて、水回収及
び浄化にかかわる部分の容積が大きく、燃料電池システ
ムの低容積化が困難であった。 【解決手段】 原料ガスを水蒸気改質して水素リッチガ
スを生成する燃料処理装置12と、冷却配管113を有
し、前記水素リッチガスおよび酸化剤ガスを用いて発電
する燃料電池11と、前記燃料電池11から排出される
ガスから回収された凝縮水を蓄える凝縮水タンク16
と、前記凝縮水タンク16に接続され、前記凝縮水タン
ク16から前記凝縮水を取り出し、濾過し、再び前記凝
縮水タンク16に戻す凝縮水浄化システムとを備え、前
記凝縮水タンク16が前記燃料処理装置12に接続され
た燃料電池システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料ガスまたは酸
化剤ガス中の水分を蓄える凝縮水タンクを備える燃料電
池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】特開平10−235396号公報等に記
載の従来技術の燃料電池システムの構成を図3に示す。
【0003】天然ガスなどの原料ガスが、燃料処理装置
32において水蒸気を含む雰囲気下で加熱されて、触媒
反応により水素リッチガスが生成される。生成された水
素リッチガスおよび空気などの酸化剤ガスは燃料電池3
1に供給され、両者が反応することにより電力および熱
を発生させる。このように燃料電池システムにおいて
は、燃料処理装置他32への水の供給が不可欠である
が、水に含まれる不純物の触媒への影響を避けるため
に、高純度の水が要求される。そこで、システム内部で
発生し回収した水を以下のような機構を用いて浄化した
後、再利用している。
【0004】すなわち、燃料ガス側水回収器33は燃料
電池31より排出された燃料ガスを冷却して、燃料ガス
中の水分を凝縮させる。そして凝縮された水(凝縮水)
は凝縮水タンク36に回収される。また、空気側水回収
器35は燃料電池31より排出された空気を冷却して、
空気中の水分を凝縮させる。そして凝縮された水は凝縮
水タンク36に回収される。凝縮水タンク36の中の水
は、浄化水ポンプ37によってイオン交換装置38に送
られ、そこで浄化された後、浄化水タンク39に蓄えら
れる。浄化水タンク39の中の水は浄化水供給ポンプ3
12と冷却水供給ポンプ310によって、それぞれ燃料
処理装置32と、燃料電池31を冷却する水を蓄える冷
却水タンク311とへ送られる。
【0005】燃料電池31の内部には、発電時に発生す
る熱を取り除き、燃料電池31の温度を一定に保つため
に、冷却水タンク311に蓄えられた水が冷却水循環ポ
ンプ313により冷却配管314を介して循環されてい
る。
【0006】また、燃料電池システムを長期間運転する
と、蒸発等のため、システム内部で回収した水だけでは
必要な水量を確保できないことがあった。その場合は水
の不足分を補うため、水道水配管315により水道水が
凝縮水タンク36に供給されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
従来の燃料電池システムにおいては、タンクの数が多
く、また水を循環させるための配管が複雑になるため水
回収及び浄化にかかわる経路が長くなり、このことが燃
料電池システムを大きくする原因となっていた。
【0008】また、水道水にはかなりの不純物イオンが
含まれているため、水道水の供給によって凝縮水タンク
36内にかなりの不純物イオンが混入し、混入された不
純物イオンは燃料処理装置32における触媒や、燃料電
池31を劣化させる、という問題を有していた。
【0009】本発明は、従来の燃料電池システムが有す
る上記の問題点を考慮し、低容積で触媒や燃料電池の性
能劣化が少ない燃料電池システムを提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の本発明(請求項1
に対応)は、原料ガスを水蒸気改質して燃料ガスを生成
する燃料処理装置と、冷却水ラインを有し、前記燃料ガ
スおよび酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池と、前記
燃料電池から排出されるガスから回収された凝縮水を蓄
える凝縮水タンクと、前記凝縮水タンクに接続され、前
記凝縮水タンクから前記凝縮水を取り出し、濾過し、再
び前記凝縮水タンクに戻す凝縮水浄化システムとを備
え、前記凝縮水タンクが前記燃料処理装置に接続された
燃料電池システムである。
【0011】第2の本発明(請求項2に対応)は、前記
凝縮水浄化システムが濾過装置を有し、補給水が前記濾
過装置の上流に供給される、第1の本発明の燃料電池シ
ステムである。
【0012】第3の本発明(請求項3に対応)は、前記
冷却水ラインと前記凝縮水タンクとを接続し、水を前記
冷却水ラインと前記凝縮水タンクとの間で循環させる冷
却水循環ラインをさらに備える、第1または第2の本発
明の燃料電池システムである。
【0013】第4の本発明(請求項4に対応)は、前記
冷却水ラインに接続された冷却水タンクを有し、前記冷
却水タンクが前記凝縮水タンクに接続された、第1また
は第2の本発明の燃料電池システムである。
【0014】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態1にかかる燃料電池システムの構成を図1に示す。
【0015】本実施の形態の燃料電池システムは、天然
ガスなどの原料ガスを水蒸気改質して本発明の燃料ガス
の一例である水素リッチガスを生成する、本発明の燃料
処理装置の一例である燃料処理装置12を有する。ま
た、本発明の燃料電池の一例である燃料電池11は、ア
ノード115、カソード116、および燃料電池11を
冷却するための本発明の冷却水ラインの一例である冷却
配管113を有している。そして、アノード115およ
びカソード116はそれぞれ入口(図示せず)および出
口(図示せず)を有し、冷却配管113は、それぞれ入
口(図示せず)および出口(図示せず)を有している。
【0016】ここで、燃料処理装置12は燃料電池11
のアノード115の入口に接続され、アノード115の
出口は燃料ガス側水回収器13の入口に接続されてい
る。ここで、燃料ガス側水回収器13は、その出口とし
て液体側出口(図示せず)と気体側出口(図示せず)と
を有する。そして、燃料ガス側水回収器13の液体側出
口には、本発明の凝縮水タンクの一例である凝縮水タン
ク16が接続され、燃料ガス側水回収器13の気体側出
口は、大気開放されている。
【0017】一方、燃料電池11のカソード116の入
口には、本発明の酸化剤ガス供給装置としての空気供給
装置14が接続されている。そして、燃料電池11のカ
ソード116の出口には、本発明の酸化剤側水回収器と
しての空気側水回収器15が接続されている。ここで、
空気側水回収器15は、その出口として液体側出口(図
示せず)と気体側出口(図示せず)とを有する。そして
空気側水回収器15の液体側出口には、凝縮水タンク1
6が接続され、空気側水回収器15の気体側出口(図示
せず)は、大気開放されている。
【0018】他方、燃料電池11の冷却配管113の入
口には、冷却水循環ポンプ112の出口が接続され、冷
却配管113の出口には、冷却水タンク110が接続さ
れている。そして、冷却水タンク110には、冷却水循
環ポンプ112の入口と、冷却水供給ポンプ19の出口
が接続されている。また、冷却水供給ポンプ19の入口
には、凝縮水タンク16が接続されている。そして、凝
縮水タンク16には、本発明の凝縮水浄化システムが接
続されている。すなわち、凝縮水タンク16には浄化水
ポンプ17の入口が接続され、浄化水ポンプ17の出口
には、本発明の濾過装置の一例であるイオン交換装置1
8の入口が接続されている。イオン交換装置18には、
イオン交換樹脂が充填されている。また、浄化水ポンプ
17とイオン交換装置18との間には、水道水配管11
4が接続されている。そしてイオン交換装置18の出口
は、再び凝縮水タンク16が接続されている。このよう
に、浄化水ポンプ17、およびイオン交換装置18によ
り、本発明の凝縮水浄化システムが構成され、凝縮水タ
ンク16に接続されている。
【0019】また、凝縮水タンク16には、凝縮水供給
ポンプ111の入口が接続されている。そして、凝縮水
供給ポンプ111の出口には、燃料処理装置12が接続
されている。
【0020】次に、上記の構成の燃料電池システムの動
作を説明する。
【0021】まず、凝縮水タンク16から凝縮水供給ポ
ンプ111を介して水が燃料処理装置12に供給される
(凝縮水タンク内の水は充分浄化されているがこれにつ
いては後述する。)。燃料処理装置12に供給された水
は、原料ガスの一部を燃料とする加熱手段(図示せず)
により加熱されて水蒸気が生成される。そして、本発明
の原料ガスの一例である天然ガスが外部から燃料処理装
置12に供給され、生成された水蒸気とともに加熱手段
により加熱されて、改質反応により本発明の燃料ガスと
しての水素リッチガスが生成される。
【0022】生成された水素リッチガスは燃料電池11
のアノード115の入口に供給される。一方、空気供給
装置14は本発明の酸化剤ガスとしての空気を取り込み
燃料電池11のカソード116に供給する。このように
して燃料電池11に供給された水素リッチガスと空気か
ら発電反応が生じ、燃料電池11から電気と熱が生じ
る。そして、発電反応に寄与することなく残留した水素
リッチガスが燃料電池11のアノード115の出口から
燃料ガス側水回収器13へ排出され、発電反応に寄与す
ることなく残留した空気がカソード116の出口から空
気側水回収器15へ排出される。
【0023】次いで、燃料ガス側水回収器13は燃料電
池11のアノード115の出口から排出される水素リッ
チガス中の水分を凝縮させる。燃料ガス側水回収器13
で凝縮された水(凝縮水)は燃料ガス側水回収器13の
液体側出口を介して凝縮水タンク16に回収される。ま
た、燃料ガス側水回収器13において水分が凝縮された
後の乾燥ガスは、燃料ガス側水回収器13の気体側出口
を介して大気に放出される。
【0024】また、空気側水回収器15は燃料電池11
のカソード116の出口から排出される空気中の水分を
凝縮させる。空気側水回収器15で凝縮された水(凝縮
水)は空気側水回収器15の液体側出口を介して凝縮水
タンク16に回収される。また、空気側水回収器15に
おいて水分が凝縮された後の乾燥ガスは、空気側水回収
器15の気体側出口を介して大気に放出される。
【0025】凝縮水タンク16の中の水は燃料電池シス
テムが起動中は、浄化水ポンプ17によってイオン交換
装置18に送られ、イオン交換装置18の内部に充填さ
れているイオン交換樹脂により、イオン成分が除去され
た後、再び凝縮水タンク16に戻される。このように凝
縮水タンク16の中の水が、凝縮水タンク16、浄化水
ポンプ17、およびイオン交換装置18で形成される循
環経路を繰り返し通され濾過されることによって、空気
側水回収器15または燃料ガス側水回収器13から凝縮
水が供給されても、凝縮水タンク16の中の水の純度
は、時間と共に高まり、一定時間経過後は、高純度(す
なわち低導電率)の状態が保たれる。
【0026】そして、凝縮水タンク16の中の水は、凝
縮水供給ポンプ111を介して燃料処理装置12へ供給
され、上記のように燃料処理装置12において加熱され
て水蒸気となり、原料ガスの改質反応に利用される。こ
こで、凝縮水タンク16内の水量が水位センサー(図示
せず)により検知され、水位が一定以下になると、水道
水配管114から本発明の補給水としての水道水がイオ
ン交換装置18に供給され、水道水に含まれるイオン成
分が除去された後、凝縮水タンク16に供給される。
【0027】また、凝縮水タンク16の中の水は冷却水
供給ポンプ19により冷却水タンク110に送られる。
冷却水タンク110内に蓄えられた水は、冷却水循環ポ
ンプ112により燃料電池11内に設けられた冷却配管
113を介して循環し、発電反応により昇温した燃料電
池11を冷却する。冷却配管13を循環して昇温した水
の熱は、熱交換器(図示せず)を介して外部に取り出さ
れる。ここで、凝縮水タンク16の中の水は、冷却水タ
ンク110内に蓄えられた水の量が、蒸発等によって減
ったとき等必要なときのみに冷却水供給ポンプ19によ
り送られる。
【0028】上記の構成、動作により、凝縮水タンク1
6内の水を一旦浄化して浄化水タンク39に蓄える従来
の装置に比べ、浄化水タンク39、および浄化水タンク
39廻りの配管が不要となるため、全体として低容積の
燃料電池システムを提供することができる。また高純度
に浄化された水が燃料処理装置12に供給されるため、
燃料処理装置12内の触媒や、燃料電池11への不純物
イオンによる悪影響を避けることができ、燃料電池シス
テムのメンテナンスコストを削減することができる。特
に燃料電池11が高分子電解質型の場合には、電解質膜
に金属イオンが付着すると性能劣化が著しいため、上記
の効果は大きい。
【0029】また、高純度に浄化された水が冷却水タン
ク110に供給されることにより、冷却配管113内に
発生するスケールを最小限に抑えることができ、燃料電
池システムのメンテナンスコストを抑制することでき
る。
【0030】なお、上記の説明では、冷却配管113を
循環して昇温した水の熱は、熱交換器を介して外部に取
り出され、凝縮水タンク16の中の水は、冷却水タンク
110内に蓄えられた水の量が蒸発等によって減ったと
き等必要なときのみに、冷却水供給ポンプ19により送
られる、として説明したが、冷却水タンクに蓄えられた
温水自体が外部に取り出され、不足する水が凝縮水タン
ク16から冷却水供給ポンプ19を介して供給されても
よく、その場合も上記と同様の効果を有する。
【0031】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
かかる燃料電池システムの構成を図2に示す。
【0032】図2に示す構成においては、本発明の凝縮
水タンクの一例である凝縮水タンク26は、本発明の冷
却水ラインの一例である冷却配管211と、本発明の冷
却水循環ラインを介して接続されている。すなわち、凝
縮水タンク26は冷却配管211の入口および出口にそ
れぞれ別々の経路で接続され、その内の一方の経路に
は、冷却水循環ポンプ29が挿入されている。
【0033】また、イオン交換装置28の内部に充填さ
れているイオン交換樹脂は、耐熱タイプのものが使用さ
れている。この構成においては、冷却水タンク110、
および冷却水循環ポンプ112は省略される。その他の
構成は、実施の形態1と同様であり、同様の構成要素に
は同様の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0034】この構成によれば、燃料電池21を冷却し
た水は凝縮水タンク26と燃料電池21との間を直接冷
却水循環ラインを介して循環する。そして、凝縮水タン
ク26の中の水は浄化水ポンプ27によってイオン交換
装置18に送られ、上記と同様の動作により凝縮水タン
ク26の中の水の純度は、時間と共に高まり、一定時間
経過後は、高純度(すなわち低導電率)の状態が保たれ
る。本実施の形態によれば、実施の形態1に示す冷却水
タンク110、および冷却水供給ポンプ19が省略され
るので、さらに低容積の燃料電池システムを提供するこ
とができる。
【0035】以下、上記の実施の形態に基づき実施した
実施例を示す。
【0036】(実施例1)図1に示す構成の燃料電池シ
ステムにおいて、凝縮水タンク16の容積を1000m
lとし、燃料ガス側水回収器13で回収される水の流量
を8ml/min.、空気側水回収器25で回収される
水の流量を12ml/min.、イオン交換装置18を
介して循環し、浄化される水の流量を25ml/mi
n.とした条件で、燃料電池システムを1000時間運
転した後、凝縮水タンク16内及び冷却水タンク110
内の水の純度を導電率計にて測定したところ、25℃で
凝縮水タンク16内の水は0.6μS/cm、冷却水タ
ンク110内の水は0.6μS/cmで、共に極めて高
い純度を示した。また、タンクや配管等の水回収及び浄
化に関わる部分の総容積は40Lであり、比較例(後
述)に記載した従来のもの(総容積60L)に比べると
約67%の容積であり、低容積化が実現できた。
【0037】(実施例2)図2に示す構成の燃料電池シ
ステムにおいて、凝縮水タンク26の容積を1000m
lとし、燃料ガス側水回収器23で回収される水の流量
を8ml/min.、空気側水回収器25で回収される
水の流量を12ml/min.、凝縮水タンク26の中
の水を燃料電池21を通して循環する水の流量を30m
l/min.、イオン交換装置28を介して循環し、浄
化される水の流量を60ml/min.とした条件で、
燃料電池システムを1000時間運転した後、凝縮水タ
ンク26の中の水の純度を導電率計にて測定したとこ
ろ、25℃で、0.6μS/cmで、極めて高い純度を
示した。また、タンクや配管等の水回収及び浄化にかか
わる部分の総容積は30Lであり、比較例に記載した従
来のもの(総容積60L)に比べると50%の容積であ
り、低容積化が実現できた。
【0038】(比較例)図3に示す従来技術による構成
の燃料電池システムにおいて、凝縮水タンク36の容
積、燃料ガス側水回収器33で回収される水の流量、空
気側水回収器35で回収される水の流量を実施例1に記
載したものと同一の条件とし、この燃料電池システムを
1000時間運転した後、凝縮水タンク36内、浄化水
タンク39内、及び冷却水タンク311内の水の純度を
導電率計にて測定したところ、25℃で、凝縮水タンク
36内の水は21.0μS/cm、浄化水タンク39内
の水は0.6μS/cm、冷却水タンク311内の水は
0.6μS/cmで、浄化水タンク39と冷却水タンク
311内の水は高い純度を示したが、凝縮水タンク36
内の水は純度の極めて低いものであった。また、タンク
や配管等の水回収及び浄化にかかわる部分の総容積は6
0Lであり、実施例1記載のものに比べ1.5倍、実施
例2のものに比べ2倍の容積で、容積の極めて大きいも
のであった。
【0039】なお、以上までの説明では、本発明の濾過
装置はイオン交換装置18、28であるとして説明して
きたが、これに限定されることなく他のタイプの濾過装
置が使用されても上記と同様の効果を得ることができ
る。また濾過装置が使用されなくても、濾過機能があれ
ばよい。
【0040】また、以上までの本発明の説明では、水道
水がイオン交換装置18、28の上流に接続されるとし
たが、水道水がイオン交換装置18、28の下流に接続
されてもよく、その場合は、水道水が供給された直後の
凝縮水タンク16、26内の水の純度は低下するが、一
定時間経過後は、水の純度は高く維持される。
【0041】また、以上までの説明では、燃料電池シス
テム内の水が不足するときに水道水が補給されるとした
が、水道水に限定されず、工水でもよく、また別置する
補給タンクからの給水であってもよい。その場合も上記
と同様の効果を得ることができる。
【0042】また、以上までの本発明の説明では、凝縮
水タンク16、26の中の水をイオン交換装置18、2
8を介して浄化させるために作動させる浄化水ポンプ1
7、27は燃料電池システムが起動しているときに動作
しているとして説明したが、これらのポンプは燃料電池
システムが起動しているときのみならず、燃料電池シス
テムが停止している時に作動させてもよい。その場合も
上記と同様の効果を得ることができる。
【0043】また、上記の説明では、燃料処理装置1
2、22において、水および原料ガスが原料ガスの一部
を燃料とする加熱手段により加熱されるとして説明した
が、加熱手段は原料ガスとは別の燃料で加熱されてもよ
く、または電気で加熱されてもよい。
【0044】また、上記の説明では、本発明の酸化剤ガ
スとして空気を使用する例を示したが、酸化剤ガスとし
ては、純酸素であってもよいし、酸素富加空気であって
もよい。
【0045】また、上記の説明では、原料ガスとして天
然ガスを使用する例を示したが、メタンを含有するガス
であれば、どのようなガスでも上記と同様の効果を得る
ことができる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、低容積で、触媒や燃料
電池の性能劣化が少ない燃料電池システムを提供するこ
とができる。
【0047】また、凝縮水浄化システムが濾過装置を有
し、補給水が濾過装置の上流に供給される場合は、さら
に触媒や燃料電池の性能劣化が少ない燃料電池システム
を提供することができる。
【0048】また、冷却水ラインと凝縮水タンクとの間
に冷却水循環ラインを備える場合は、さらに低容積の燃
料電池システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態1に記載の燃料電
池システムの構成を示す模式図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態2に記載の燃料電
池システムの構成を示す模式図である。
【図3】図3は、従来の燃料電池システムの構成を示す
模式図である。
【符号の説明】
11、21 燃料電池 12、22 燃料処理装置 13、23 燃料ガス側水回収器 14、24 空気供給装置 15、25 空気側水回収器 16、26 凝縮水タンク 17、27 浄化水ポンプ 18、28 イオン交換装置 19、29 冷却水供給ポンプ 110 冷却水タンク 111、210 凝縮水供給ポンプ 112 冷却水循環ポンプ 113、211 冷却配管 114、212 水道水配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮内 伸二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 尾関 正高 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中村 彰成 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 田中 良和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 上田 哲也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H027 AA02 BA01 DD00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料ガスを水蒸気改質して燃料ガスを生
    成する燃料処理装置と、 冷却水ラインを有し、前記燃料ガスおよび酸化剤ガスを
    用いて発電する燃料電池と、 前記燃料電池から排出されるガスから回収された凝縮水
    を蓄える凝縮水タンクと、 前記凝縮水タンクに接続され、前記凝縮水タンクから前
    記凝縮水を取り出し、濾過し、再び前記凝縮水タンクに
    戻す凝縮水浄化システムとを備え、 前記凝縮水タンクが前記燃料処理装置に接続された燃料
    電池システム。
  2. 【請求項2】 前記凝縮水浄化システムが濾過装置を有
    し、補給水が前記濾過装置の上流に供給される、請求項
    1に記載の燃料電池システム。
  3. 【請求項3】 前記冷却水ラインと前記凝縮水タンクと
    を接続し、水を前記冷却水ラインと前記凝縮水タンクと
    の間で循環させる冷却水循環ラインをさらに備える、請
    求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 【請求項4】 前記冷却水ラインに接続された冷却水タ
    ンクを有し、前記冷却水タンクが前記凝縮水タンクに接
    続された、請求項1または2に記載の燃料電池システ
    ム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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