JP2002298894A - 固体高分子型燃料電池発電設備の水処理システム - Google Patents

固体高分子型燃料電池発電設備の水処理システム

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JP2002298894A
JP2002298894A JP2001099855A JP2001099855A JP2002298894A JP 2002298894 A JP2002298894 A JP 2002298894A JP 2001099855 A JP2001099855 A JP 2001099855A JP 2001099855 A JP2001099855 A JP 2001099855A JP 2002298894 A JP2002298894 A JP 2002298894A
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fuel cell
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JP2001099855A
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Kazuhiro Hirai
一裕 平井
Seisaku Azumaguchi
誠作 東口
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合理的な構成を採用することにより、イオン
交換樹脂の交換頻度少なく、排熱回収温度を低下させず
に良好に循環水を処理する。 【解決手段】 原燃料を改質して水素リッチな改質ガス
に変換する改質器1と、改質器1からの改質ガス中の水
素と空気中の酸素とを電解質膜を介して反応させて電力
を発生する電池スタック2とを備え、改質器1で発生す
る燃焼排ガス、改質器1からの改質ガス、電池スタック
2から排出される空気、電池スタック2から排出される
オフガスそれぞれを冷却することで得られた凝縮水を循
環配管5で循環させ、その循環配管5に改質器1および
電池スタック2に循環供給する凝縮水中の陽イオンを捕
捉する陽イオン交換樹脂7を設け、イオン交換樹脂とし
て、循環配管5に陰イオン交換樹脂を備えないように構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原燃料を改質して
水素リッチな改質ガスに変換する改質器と、 前記改質
器からの改質ガス中の水素と空気中の酸素とを電解質膜
を介して反応させて電力を発生する電池スタックとを備
えた固体高分子型燃料電池発電設備の水処理システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】上述のような固体高分子型燃料電池発電
設備では、改質器で発生する燃焼排ガスや改質器からの
改質ガス中の水蒸気とか、電池スタックから排出される
空気、電池スタックから排出されるオフガスなどを冷却
することで得られた凝縮水を再利用のために水として回
収している。
【0003】電池スタックに対して冷却するときに、そ
の冷却水が電解質膜に直接的に接触するような方式の場
合、冷却水中のイオンが電解質膜と結合し、電解質膜の
性能を低下する問題があり、水質の管理を厳しくする必
要があった。また、改質器に供給する水蒸気として循環
させる場合には、シリカやカルシウムイオン、マグネシ
ウムイオンを除去しておかなければ、水蒸気発生器中に
スケールが付着し、熱交換性能の低下や水蒸気配管の閉
塞を生じるといった問題があった。
【0004】上述のような問題を回避するために、従来
一般に、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを混合
したイオン交換樹脂を循環配管に設けて循環水を処理す
るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、改質器
や電池スタックから回収される水の中には、炭酸イオン
などの陰イオンの負荷が多く、陰イオン交換樹脂の寿命
が短く、イオン交換樹脂の交換頻度が高い欠点があっ
た。また、陰イオン交換樹脂は、耐熱温度が低く、循環
配管での水の温度を40℃程度の低温にしなければなら
ず、改質器や電池スタックから排熱を回収するときの温
度が低下する欠点があった。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、請求項1に係る発明は、合理的な構成
を採用することにより、イオン交換樹脂の交換頻度少な
く、排熱回収温度を低下させずに良好に循環水を処理で
きるようにすることを目的とし、また、請求項2に係る
発明は、陽イオンによる悪影響をより長期にわたって回
避できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
上述のような目的を達成するために、原燃料を改質して
水素リッチな改質ガスに変換する改質器と、前記改質器
からの改質ガス中の水素と空気中の酸素とを電解質膜を
介して反応させて電力を発生する電池スタックとを備え
た固体高分子型燃料電池発電設備の水処理システムにお
いて、前記改質器で発生する燃焼排ガス、前記改質器か
らの改質ガス、前記電池スタックから排出される空気、
前記電池スタックから排出されるオフガスのうちの少な
くともひとつを冷却することで得られた凝縮水を循環す
る循環配管と、前記循環配管に設けられて、前記改質器
または/および電池スタックに循環供給する凝縮水中の
陽イオンを捕捉する陽イオン交換樹脂とを備え、かつ、
イオン交換樹脂として、前記循環配管に陰イオン交換樹
脂を備えないように構成する。
【0008】また、請求項2に係る発明は、前述のよう
な目的を達成するために、請求項1に記載の固体高分子
型燃料電池発電設備の水処理システムにおいて、循環配
管を耐酸性材料で構成する。
【0009】
【作用】請求項1に係る発明の固体高分子型燃料電池発
電設備の水処理システムの構成によれば、種々研究の結
果に着目し、イオン交換樹脂として、陰イオン交換樹脂
を用いずに陽イオン交換樹脂だけで構成する。すなわ
ち、固体高分子型燃料電池では、電解質膜が強酸性を示
すため、鉄イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイ
オンなどのような陽イオンが電解質膜と化学的に結合し
て電解質膜を劣化させ、陽イオンが電解質膜に捕捉され
て電解質膜の導電性を低下させ、電池スタックの電圧低
下を生じさせることを見出し、しかも、塩素イオン、硫
酸イオン、硝酸イオン、炭酸イオンなどの陰イオンにつ
いては、その負荷が高くても電解質膜に悪影響を及ぼさ
ないことを見出すに至った。この結果、電解質膜の劣化
や水蒸気発生器でのスケールの付着を引き起こす陽イオ
ンを循環水から除去することができる。
【0010】また、請求項2に係る発明の固体高分子型
燃料電池発電設備の水処理システムの構成によれば、循
環配管からの陽イオンが溶出することを抑制できる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を図面に基
づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る固体高分
子型燃料電池発電設備の水処理システムの実施例を示す
システム構成図であり、改質器1と電池スタック2とか
ら固体高分子型燃料電池が構成されている。
【0012】改質器1は、原燃料を改質して水素リッチ
な改質ガスに変換するように構成されている。電池スタ
ック2は、改質器1からの改質ガス中の水素と空気中の
酸素とを電解質膜を介して反応させて電力を発生するよ
うに構成されている。
【0013】電池スタック2には、水タンク3と循環ポ
ンプ4と排熱回収用の熱交換器5とを介装した冷却用の
循環配管6が導入されている。循環配管6には、循環ポ
ンプ4の下流側において、陽イオン交換樹脂7が設けら
れ、循環配管6内を流れる循環水から、鉄イオン、カル
シウムイオン、マグネシウムイオンなどのような陽イオ
ンを除去するように構成されている。
【0014】循環配管6の陽イオン交換樹脂7と電池ス
タック2の間の箇所に、第1および第2の分岐配管8,
9が接続され、第1の分岐配管8に水蒸気発生器10が
接続され、改質器1に供給する改質用水蒸気を得るよう
に構成されている。一方、第2の分岐配管9に、改質器
1からの排ガス配管11と伝熱可能に改質排ガス用熱交
換器12が設けられている。
【0015】第2の分岐配管9が、改質排ガス用熱交換
器12を経た後に、熱交換器5の上流箇所で循環配管6
に接続され、改質器1で発生する燃焼排ガスから回収し
た排熱と電池スタック2から排出される空気やオフガス
の排熱を熱交換器5で冷却して凝縮水を回収するように
なっている。
【0016】熱交換器5には、貯湯槽(図示せず)との
間での排熱回収用循環配管13が接続され、改質器1お
よび電池スタック2からの排熱を温水として回収し、給
湯などに利用するように構成されている。
【0017】改質器1には、改質器1からの改質器排ガ
スを気液分離したのちのドレン管14が接続され、その
ドレン管14が、熱交換器5の下流側箇所で循環配管6
に接続されている。水タンク3には、塩素除去用のフィ
ルター15と純水化処理用の陰イオン交換樹脂16を介
装した補給用給水管17が接続され、市水から塩素を除
去した後に、陰イオンを除去処理した純水を補給するよ
うに構成されている。
【0018】また、水タンク3には、開閉弁18を介装
したブロー水供給管19が接続され、循環配管6に定期
的にブロー水を供給し、濃縮した陰イオンや水素イオン
を除去するように構成されている。
【0019】水タンク3、循環配管6、第1および第2
の分岐配管8,9などが、塩化ビニル樹脂などの合成樹
脂やステンレスなどの耐酸性材料で構成され、長期使用
の間に陽イオンが溶出しないように構成されている。
【0020】上記実施例のシステムを用いて運転したと
ころ、従来の、陰イオン交換樹脂と陽イオン交換樹脂と
を混合したイオン交換樹脂を用いたシステムの場合に比
べてイオン交換樹脂の交換頻度を1/3以下に減少でき
た。また、従来の場合、循環水の温度を40℃以上にでき
なかったが、その温度を60℃程度まで上昇でき、排熱回
収温度を高くできた。この結果から、本発明に係る固体
高分子型燃料電池発電設備の水処理システムが実用上極
めて有用であることが明らかである。
【0021】上記実施例では、改質器1で発生する燃焼
排ガス、改質器1からの改質ガス、電池スタック2から
排出される空気やオフガスのすべてについて、それらを
冷却することで得られた凝縮水を循環するように構成し
ているが、本発明としては、それらのうちの少なくとも
ひとつを冷却することで得られた凝縮水を循環するもの
であれば良い。
【0022】また、上記実施例では、陽イオン交換樹脂
16でイオン交換した後の凝縮水を改質器1および電池
スタック2の両方に循環供給しているが、本発明として
は、いずれか一方に循環供給するものであれば良い。
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に係る発明の固体高分子型燃料電池発電設備の水処理
システムによれば、種々研究の結果に着目し、イオン交
換樹脂として陽イオン交換樹脂だけで構成するという合
理的な構成を採用することにより、陰イオン交換樹脂に
起因していた寿命低下を回避でき、イオン交換樹脂の交
換頻度を少なく、長期にわたって良好に循環水を処理で
きる。しかも、電解質膜の劣化や水蒸気発生器でのスケ
ールの付着を引き起こす陽イオンを循環水から除去でき
る。そのうえ、陰イオン交換樹脂に起因していた耐熱温
度の低下も回避でき、循環水の温度を高くでき、排熱回
収温度を低下させず、排熱回収効率を向上して発電効率
を向上できる。
【0024】また、請求項2に係る発明の固体高分子型
燃料電池発電設備の水処理システムによれば、循環配管
からの陽イオンが溶出することを抑制できるから、陽イ
オンによる悪影響を回避して、より長期にわたって良好
に循環水を処理できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体高分子型燃料電池発電設備の
水処理システムの実施例を示すシステム構成図である。
【符号の説明】
1…改質器 2…電池スタック 6…循環配管 7…陽イオン交換樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H026 AA06 5H027 AA06 BA01 CC06 DD06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原燃料を改質して水素リッチな改質ガスに
    変換する改質器と、 前記改質器からの改質ガス中の水素と空気中の酸素とを
    電解質膜を介して反応させて電力を発生する電池スタッ
    クとを備えた固体高分子型燃料電池発電設備の水処理シ
    ステムにおいて、 前記改質器で発生する燃焼排ガス、前記改質器からの改
    質ガス、前記電池スタックから排出される空気、前記電
    池スタックから排出されるオフガスのうちの少なくとも
    ひとつを冷却することで得られた凝縮水を循環する循環
    配管と、 前記循環配管に設けられて、前記改質器または/および
    電池スタックに循環供給する凝縮水中の陽イオンを捕捉
    する陽イオン交換樹脂とを備え、 かつ、イオン交換樹脂として、前記循環配管に陰イオン
    交換樹脂を備えないことを特徴とする固体高分子型燃料
    電池発電設備の水処理システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の固体高分子型燃料電池
    発電設備の水処理システムにおいて、 循環配管を耐酸性材料で構成してある固体高分子型燃料
    電池発電設備の水処理システム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005011803A (ja) * 2003-05-23 2005-01-13 Toyo Roki Mfg Co Ltd 燃料電池用イオン除去フィルタ及びその製造方法
JP2006236687A (ja) * 2005-02-23 2006-09-07 Fujitsu Ltd 燃料電池
JP2010003702A (ja) * 2009-08-28 2010-01-07 Toshiba Fuel Cell Power Systems Corp 燃料電池装置
WO2011052233A1 (ja) * 2009-11-02 2011-05-05 パナソニック株式会社 燃料電池コージェネレーションシステム
JP2015162442A (ja) * 2014-02-28 2015-09-07 日本特殊陶業株式会社 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御装置並びに燃料電池システムの制御方法

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