JP2002092948A - 光ディスク及びこれに用いる紫外線硬化型組成物 - Google Patents
光ディスク及びこれに用いる紫外線硬化型組成物Info
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- JP2002092948A JP2002092948A JP2000277957A JP2000277957A JP2002092948A JP 2002092948 A JP2002092948 A JP 2002092948A JP 2000277957 A JP2000277957 A JP 2000277957A JP 2000277957 A JP2000277957 A JP 2000277957A JP 2002092948 A JP2002092948 A JP 2002092948A
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- ultraviolet
- photopolymerization initiator
- optical disk
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Abstract
(57)【要約】
【課題】光透過層を通して、370〜430nmの範囲
に発振波長を有するレーザー光により記録又は再生を行
なう光ディスクに最適な、該レーザー光の透過率が高い
光透過層を形成できる紫外線硬化型組成物を提供する。 【解決手段】紫外線硬化型組成物中の光重合開始剤とし
て、濃度1質量%のメタノール溶液の、光路長1cm、
該レーザー波長における吸光度が0.05以下である材
料を使用する。
に発振波長を有するレーザー光により記録又は再生を行
なう光ディスクに最適な、該レーザー光の透過率が高い
光透過層を形成できる紫外線硬化型組成物を提供する。 【解決手段】紫外線硬化型組成物中の光重合開始剤とし
て、濃度1質量%のメタノール溶液の、光路長1cm、
該レーザー波長における吸光度が0.05以下である材
料を使用する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に光透過層
を有し、この光透過層を通して波長400nm近傍のレ
ーザー光による情報の記録又は再生行う光ディスク、及
び光透過層に用いる紫外線硬化型組成物に関する。
を有し、この光透過層を通して波長400nm近傍のレ
ーザー光による情報の記録又は再生行う光ディスク、及
び光透過層に用いる紫外線硬化型組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明の解決すべき課題】近年、電子ハ
ード技術、ソフトウエア技術の発展とともに、映像、音
楽やコンピューターデータ等を記録又は再生できる高密
度大容量の光ディスクが必要とされている。
ード技術、ソフトウエア技術の発展とともに、映像、音
楽やコンピューターデータ等を記録又は再生できる高密
度大容量の光ディスクが必要とされている。
【0003】光ディスクの高記録密度化の手法として、
特開平11−191240号公報に記載されるように、
光学系の短波長化、高開口数化が一般的に知られてい
る。
特開平11−191240号公報に記載されるように、
光学系の短波長化、高開口数化が一般的に知られてい
る。
【0004】殊に最近、大きな伸長を見せているデジタ
ルバーサタイルディスク又デジタルビデオディスク(D
VD)は、2枚の基板を接着剤で貼り合わせた構造を有
し、基板の厚さを0.6mmとして650nmの短波長
レーザーと高開口数の光学系を採用し、高密度化を可能
としている。
ルバーサタイルディスク又デジタルビデオディスク(D
VD)は、2枚の基板を接着剤で貼り合わせた構造を有
し、基板の厚さを0.6mmとして650nmの短波長
レーザーと高開口数の光学系を採用し、高密度化を可能
としている。
【0005】また、HDTV(High Definition Televi
sion)並の高画質の映像を記録又は再生するため、更に
短波長の400nm近傍、例えば370〜430nmに
発振波長を有するブルーレーザーを用いた高密度化が盛
んに試みられている。
sion)並の高画質の映像を記録又は再生するため、更に
短波長の400nm近傍、例えば370〜430nmに
発振波長を有するブルーレーザーを用いた高密度化が盛
んに試みられている。
【0006】ブルーレーザーの光学系に対応した光ディ
スクとして、円形基板上に情報記録層、光反射膜を形成
し、更に光硬化型樹脂を塗布し、硬化させて光透過層を
積層した光ディスクが、前記特開平11−191240
号公報に提案されている。この場合、レーザー光は、光
透過層を通して基板上の情報を記録・再生することにな
る。
スクとして、円形基板上に情報記録層、光反射膜を形成
し、更に光硬化型樹脂を塗布し、硬化させて光透過層を
積層した光ディスクが、前記特開平11−191240
号公報に提案されている。この場合、レーザー光は、光
透過層を通して基板上の情報を記録・再生することにな
る。
【0007】また、DVDと同じく、2枚の基板を接着
剤で貼り合わせた光ディスクも提案されており、DVD
−9と同様に、接着層を挟んで2層の情報記録層を有す
る場合には、接着層が光透過層として、2層目の情報を
記録・再生することになる。
剤で貼り合わせた光ディスクも提案されており、DVD
−9と同様に、接着層を挟んで2層の情報記録層を有す
る場合には、接着層が光透過層として、2層目の情報を
記録・再生することになる。
【0008】前記何れの構造のディスクについても、光
透過層は、ブルーレーザーを使用するため、レーザー光
の波長400nm付近の透過率が高いことが必要とされ
る。しかし、これまで、ブルーレーザーの光学系に適
し、400nm付近の透過率が高い光透過層を形成し得
る紫外線硬化型樹脂が容易に実現できなかったことが、
実用化のための障害となってきた。
透過層は、ブルーレーザーを使用するため、レーザー光
の波長400nm付近の透過率が高いことが必要とされ
る。しかし、これまで、ブルーレーザーの光学系に適
し、400nm付近の透過率が高い光透過層を形成し得
る紫外線硬化型樹脂が容易に実現できなかったことが、
実用化のための障害となってきた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討して、光透過層のブルーレー
ザー光に対する透過率の実用上の臨界条件を探求した結
果、吸光度が特定範囲内にある光重合開始剤を用いるこ
とによって、良好な特性が実現されることを見出し、本
発明を完成させるに至った。
を解決するために鋭意検討して、光透過層のブルーレー
ザー光に対する透過率の実用上の臨界条件を探求した結
果、吸光度が特定範囲内にある光重合開始剤を用いるこ
とによって、良好な特性が実現されることを見出し、本
発明を完成させるに至った。
【0010】即ち、本発明は、以下を提供するものであ
る。 (1)光透過層を通して、370〜430nmの範囲内
に発振波長を有するレーザー光により記録又は再生を行
う光ディスクにおいて、光透過層が、濃度1質量%のメ
タノール溶液の、光路長1cm、該レーザー波長におけ
る吸光度が0.05以下である光重合開始剤を含有する
紫外線硬化型組成物の硬化膜から成ることを特徴とする
光ディスク。
る。 (1)光透過層を通して、370〜430nmの範囲内
に発振波長を有するレーザー光により記録又は再生を行
う光ディスクにおいて、光透過層が、濃度1質量%のメ
タノール溶液の、光路長1cm、該レーザー波長におけ
る吸光度が0.05以下である光重合開始剤を含有する
紫外線硬化型組成物の硬化膜から成ることを特徴とする
光ディスク。
【0011】(2)上記(1)記載の光ディスクに用い
られる紫外線硬化型組成物において、光重合性化合物と
光重合開始剤を主成分として含有し、光重合開始剤の割
合が、0.2〜10質量%の範囲内であることを特徴と
する紫外線硬化型組成物。
られる紫外線硬化型組成物において、光重合性化合物と
光重合開始剤を主成分として含有し、光重合開始剤の割
合が、0.2〜10質量%の範囲内であることを特徴と
する紫外線硬化型組成物。
【0012】(3)(A)環状エーテル化合物、(B)
光カチオン重合開始剤を主成分として含有することを特
徴とする上記(2)記載の紫外線硬化型組成物。
光カチオン重合開始剤を主成分として含有することを特
徴とする上記(2)記載の紫外線硬化型組成物。
【0013】本発明の紫外線硬化型組成物からなる硬化
膜は、波長400nm近傍における光透過率が高く、こ
れを光透過層として用いた光ディスクはブルーレーザー
光学系に対して好適に使用することができる。
膜は、波長400nm近傍における光透過率が高く、こ
れを光透過層として用いた光ディスクはブルーレーザー
光学系に対して好適に使用することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】一般に紫外線硬化型組成物には、
速硬化性のラジカル重合性組成物と遅硬化性のカチオン
重合性組成物があるが、本発明の光ディスクには何れを
用いてもよく、その使用条件に合わせて最適なものを選
択すればよい。また、一般に紫外線硬化型組成物は、光
重合性化合物と光重合開始剤成分を主要成分として含有
するが、これらの材料は、公知な紫外線硬化型組成物に
用いられる材料の中から、本発明の条件に適合したもの
を適宜選択して用いることができる。
速硬化性のラジカル重合性組成物と遅硬化性のカチオン
重合性組成物があるが、本発明の光ディスクには何れを
用いてもよく、その使用条件に合わせて最適なものを選
択すればよい。また、一般に紫外線硬化型組成物は、光
重合性化合物と光重合開始剤成分を主要成分として含有
するが、これらの材料は、公知な紫外線硬化型組成物に
用いられる材料の中から、本発明の条件に適合したもの
を適宜選択して用いることができる。
【0015】本発明においては、光重合性化合物として
(A)環状エーテル化合物、光重合開始剤成分として
(B)光カチオン重合開始剤の組合せによって得られる
カチオン重合性組成物が特に光透過性の良好な硬化膜が
得られ易く、好ましい。
(A)環状エーテル化合物、光重合開始剤成分として
(B)光カチオン重合開始剤の組合せによって得られる
カチオン重合性組成物が特に光透過性の良好な硬化膜が
得られ易く、好ましい。
【0016】以下に本発明を、カチオン重合性組成物を
例として具体的に説明する。
例として具体的に説明する。
【0017】本発明に用いられる(A)環状エーテル化
合物としては、エポキシ基、オキセタン基、テトラヒド
ロフルフリル基等を有する化合物が挙げられるが、光カ
チオン重合性の観点から好適なものとしては、エポキシ
基を有する化合物、オキセタン基を有する化合物等が挙
げられる。
合物としては、エポキシ基、オキセタン基、テトラヒド
ロフルフリル基等を有する化合物が挙げられるが、光カ
チオン重合性の観点から好適なものとしては、エポキシ
基を有する化合物、オキセタン基を有する化合物等が挙
げられる。
【0018】エポキシ基を有する化合物には、グリシジ
ルエーテル型エポキシ樹脂、脂環エポキシ樹脂、ビニル
基を有するオリゴマーをエポキシ化した樹脂等が挙げら
れる。
ルエーテル型エポキシ樹脂、脂環エポキシ樹脂、ビニル
基を有するオリゴマーをエポキシ化した樹脂等が挙げら
れる。
【0019】グリシジルエーテル型エポキシ樹脂の具体
例として、ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキ
サイド付加体のジグリシジルエーテル、ビスフェノール
F或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジ
ルエーテル、水素添加ビスフェノールA或いはそのアル
キレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、エチ
レングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコール
ジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエ
ーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、シク
ロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ポリプ
ロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパンジ及び/又はトリグリシジルエーテル、ペ
ンタエリスリトールトリ及び/又はテトラグリシジルエ
ーテル、ソルビトールヘプタ及び/又はヘキサグリシジ
ルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル等を挙げ
ることができる。
例として、ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキ
サイド付加体のジグリシジルエーテル、ビスフェノール
F或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジ
ルエーテル、水素添加ビスフェノールA或いはそのアル
キレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、エチ
レングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコール
ジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエ
ーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、シク
ロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ポリプ
ロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパンジ及び/又はトリグリシジルエーテル、ペ
ンタエリスリトールトリ及び/又はテトラグリシジルエ
ーテル、ソルビトールヘプタ及び/又はヘキサグリシジ
ルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル等を挙げ
ることができる。
【0020】これらエポキシ樹脂は原料であるエピクロ
ルヒドリンに起因して塩素が結合した有機分子を不純物
として含有するが、光ディスクの用途に使用する場合に
は塩素は高温高湿試験においてアルミニウム等の薄膜の
腐食原因となるために、組成物中の塩素含有量が低いこ
とが好ましい。
ルヒドリンに起因して塩素が結合した有機分子を不純物
として含有するが、光ディスクの用途に使用する場合に
は塩素は高温高湿試験においてアルミニウム等の薄膜の
腐食原因となるために、組成物中の塩素含有量が低いこ
とが好ましい。
【0021】グリシジルエーテル型エポキシ樹脂の市販
品としては、例えば、エピクロン840、840S、8
50、850S、860、1050、830、705、
707、720、725、N−665、EXA−701
5(全塩素0.14%)(以上、大日本インキ化学工業
社製)、EX−201、EX−211、EX−212、
EX−216、EX−252、EX−321、EX−6
22、EX−611、EX−216L(全塩素0.19
%)(以上、ナガセ化成社製)、SR−16H、SR−
NPG、NPG−DGE低塩素品(全塩素0.91
%)、SR−16HL(EX)(全塩素0.24%)、
SR−16KF(全塩素0.20%)(以上、阪本薬品
社製)等が入手できる。
品としては、例えば、エピクロン840、840S、8
50、850S、860、1050、830、705、
707、720、725、N−665、EXA−701
5(全塩素0.14%)(以上、大日本インキ化学工業
社製)、EX−201、EX−211、EX−212、
EX−216、EX−252、EX−321、EX−6
22、EX−611、EX−216L(全塩素0.19
%)(以上、ナガセ化成社製)、SR−16H、SR−
NPG、NPG−DGE低塩素品(全塩素0.91
%)、SR−16HL(EX)(全塩素0.24%)、
SR−16KF(全塩素0.20%)(以上、阪本薬品
社製)等が入手できる。
【0022】脂環エポキシ樹脂の具体例として、3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシ
クロヘキシルカルボキシレート、リモネンジエポキシド
等を挙げることが出来る。
−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシ
クロヘキシルカルボキシレート、リモネンジエポキシド
等を挙げることが出来る。
【0023】脂環エポキシ樹脂の市販品として、UVR
−6105、UVR−6110、UVR−6128(以
上ユニオンカーバイド社製)、セロキサイド2021、
セロキサイド2081、2083、2085、300
0、エポリードGT301、GT302、GT401、
GT403(以上ダイセル化学工業社製)等が入手でき
る。
−6105、UVR−6110、UVR−6128(以
上ユニオンカーバイド社製)、セロキサイド2021、
セロキサイド2081、2083、2085、300
0、エポリードGT301、GT302、GT401、
GT403(以上ダイセル化学工業社製)等が入手でき
る。
【0024】ビニル基を有するオリゴマーをエポキシ化
した樹脂としては、具体的に、環状オレフィン化合物の
エポキシ化物、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化
ポリイソプレン、エポキシ化ブタジエン-スチレン共重
合体エポキシ化イソプレン-スチレン共重合体等を挙げ
ることができる。
した樹脂としては、具体的に、環状オレフィン化合物の
エポキシ化物、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化
ポリイソプレン、エポキシ化ブタジエン-スチレン共重
合体エポキシ化イソプレン-スチレン共重合体等を挙げ
ることができる。
【0025】ビニル基を有するオリゴマーをエポキシ化
した樹脂の市販品としては、EHPE3150、エポリ
ードPB3600、PB4700、D100、D20
0、エポフレンドA1005、A1010、A1020
(以上ダイセル化学工業社製)等が入手できる。
した樹脂の市販品としては、EHPE3150、エポリ
ードPB3600、PB4700、D100、D20
0、エポフレンドA1005、A1010、A1020
(以上ダイセル化学工業社製)等が入手できる。
【0026】オキセタン環を有する化合物の具体例とし
て、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメ
トキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−メチ
ル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、3
−メチル−3−グリシジルオキセタン、3−エチル−3
−グリシジルオキセタン、3−メチル−3−ヒドロキシ
メチルオキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチル
オキセタン等を挙げることが出来る。
て、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメ
トキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−メチ
ル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、3
−メチル−3−グリシジルオキセタン、3−エチル−3
−グリシジルオキセタン、3−メチル−3−ヒドロキシ
メチルオキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチル
オキセタン等を挙げることが出来る。
【0027】オキセタン環を有する化合物の市販品とし
ては、OXT−101、121、211、221、21
2、Oligo−OXT(以上東亞合成社製)等を入手
できる。
ては、OXT−101、121、211、221、21
2、Oligo−OXT(以上東亞合成社製)等を入手
できる。
【0028】本発明の(B)光カチオン重合開始剤とし
ては、濃度1質量%のメタノール溶液の、光路長1c
m、ブルーレーザー波長の吸光度が0.05以下、より
好ましくは0.02以下であり、紫外線の照射によって
エポキシ基のカチオン重合を開始する化合物が使用でき
る。そのような条件を満足する可能性のある開始剤とし
ては、例えば、カチオン部分が、芳香族スルホニウム、
芳香族ヨードニウム、芳香族アンモニウムであり、アニ
オン部分が、BF4 -、PF6 -、SbF6 -、[BX 4]
-(ただし、Xは少なくとも2つ以上のフッ素又はトリ
フルオロメチル基で置換されたフェニル基)で構成され
るオニウム塩が挙げられる。
ては、濃度1質量%のメタノール溶液の、光路長1c
m、ブルーレーザー波長の吸光度が0.05以下、より
好ましくは0.02以下であり、紫外線の照射によって
エポキシ基のカチオン重合を開始する化合物が使用でき
る。そのような条件を満足する可能性のある開始剤とし
ては、例えば、カチオン部分が、芳香族スルホニウム、
芳香族ヨードニウム、芳香族アンモニウムであり、アニ
オン部分が、BF4 -、PF6 -、SbF6 -、[BX 4]
-(ただし、Xは少なくとも2つ以上のフッ素又はトリ
フルオロメチル基で置換されたフェニル基)で構成され
るオニウム塩が挙げられる。
【0029】具体例としては、芳香族スルホニウム塩に
は、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]ス
ルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、ビス[4−
(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィドビスヘ
キサフルオロアンチモネート、ビス[4−(ジフェニル
スルホニオ)フェニル]スルフィドビステトラフルオロ
ボレート、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニ
ル]スルフィドテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、ジフェニル−4−(フェニルチオ)フェニル
スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル
−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウムヘキサフ
ルオロアンチモネート、ジフェニル−4−(フェニルチ
オ)フェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、ジ
フェニル−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ
フェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ト
リフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネー
ト、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレー
ト、トリフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフル
オロフェニル)ボレート、ビス[4−(ジ(4−(2−
ヒドロキシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニ
ル]スルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、ビス
[4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエトキシ))フェニ
ルスルホニオ)フェニル]スルフィドビスヘキサフルオ
ロアンチモネート、ビス[4−(ジ(4−(2−ヒドロ
キシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニル]スル
フィドビステトラフルオロボレート、ビス[4−(ジ
(4−(2−ヒドロキシエトキシ))フェニルスルホニ
オ)フェニル]スルフィドテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレート等が挙げられる。
は、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]ス
ルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、ビス[4−
(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィドビスヘ
キサフルオロアンチモネート、ビス[4−(ジフェニル
スルホニオ)フェニル]スルフィドビステトラフルオロ
ボレート、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニ
ル]スルフィドテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、ジフェニル−4−(フェニルチオ)フェニル
スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル
−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウムヘキサフ
ルオロアンチモネート、ジフェニル−4−(フェニルチ
オ)フェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、ジ
フェニル−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ
フェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ト
リフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネー
ト、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレー
ト、トリフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフル
オロフェニル)ボレート、ビス[4−(ジ(4−(2−
ヒドロキシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニ
ル]スルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、ビス
[4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエトキシ))フェニ
ルスルホニオ)フェニル]スルフィドビスヘキサフルオ
ロアンチモネート、ビス[4−(ジ(4−(2−ヒドロ
キシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニル]スル
フィドビステトラフルオロボレート、ビス[4−(ジ
(4−(2−ヒドロキシエトキシ))フェニルスルホニ
オ)フェニル]スルフィドテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレート等が挙げられる。
【0030】芳香族ヨードニウム塩には、ジフェニルヨ
ードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨ
ードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル
ヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨー
ドニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフル
オロホスフェート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニ
ウムキサフルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェ
ニル)ヨードニウムトラフルオロボレート、ビス(ドデ
シルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート、4−メチルフェニル−4−(1
−メチルエチル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロ
ホスフェート、4−メチルフェニル−4−(1−メチル
エチル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモ
ネート、4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチ
ル)フェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4
−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニル
ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レート等が挙げられる。芳香族アンモニウム塩には、1
−ベンジル−2−シアノピリジニウムヘキサフルオロホ
スフェート、1−ベンジル−2−シアノピリジニウムヘ
キサフルオロアンチモネート、1−ベンジル−2−シア
ノピリジニウムテトラフルオロボレート、1−ベンジル
−2−シアノピリジニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレート、1−(ナフチルメチル)−2−シ
アノピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、1−
(ナフチルメチル)−2−シアノピリジニウムヘキサフ
ルオロアンチモネート、1−(ナフチルメチル)−2−
シアノピリジニウムテトラフルオロボレート、1−(ナ
フチルメチル)−2−シアノピリジニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
ードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨ
ードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル
ヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨー
ドニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフル
オロホスフェート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニ
ウムキサフルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェ
ニル)ヨードニウムトラフルオロボレート、ビス(ドデ
シルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート、4−メチルフェニル−4−(1
−メチルエチル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロ
ホスフェート、4−メチルフェニル−4−(1−メチル
エチル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモ
ネート、4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチ
ル)フェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4
−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニル
ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レート等が挙げられる。芳香族アンモニウム塩には、1
−ベンジル−2−シアノピリジニウムヘキサフルオロホ
スフェート、1−ベンジル−2−シアノピリジニウムヘ
キサフルオロアンチモネート、1−ベンジル−2−シア
ノピリジニウムテトラフルオロボレート、1−ベンジル
−2−シアノピリジニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレート、1−(ナフチルメチル)−2−シ
アノピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、1−
(ナフチルメチル)−2−シアノピリジニウムヘキサフ
ルオロアンチモネート、1−(ナフチルメチル)−2−
シアノピリジニウムテトラフルオロボレート、1−(ナ
フチルメチル)−2−シアノピリジニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
【0031】これら光カチオン重合開始剤の市販品とし
て、例えば、UVI6990、UVI6974(ユニオ
ンカーバイド社)、SP−150、SP−170(旭電
化(株))、SARCAT SR−1012、SR−10
11、SR−1010、KI−85(サートマー社)、
BBI−102(みどり化学社)、RHODORSIL
PI2074(ローディア社)等が入手できる。
て、例えば、UVI6990、UVI6974(ユニオ
ンカーバイド社)、SP−150、SP−170(旭電
化(株))、SARCAT SR−1012、SR−10
11、SR−1010、KI−85(サートマー社)、
BBI−102(みどり化学社)、RHODORSIL
PI2074(ローディア社)等が入手できる。
【0032】上記光カチオン重合開始剤は、単独若しく
は2種類以上を組み合わせて使用してもよい。その使用
量は、ブルーレーザー波長における光透過率が十分に得
られる範囲内であれば特に制限がないが、通常、溶剤を
除く開始剤純分として0.2〜10質量%である。0.
2質量%より少ないと十分な硬化が得られず、10質量
%より多くても硬化性に対する効果は少なく、コストが
高くなり、紫外線が透過不十分になるため硬化が不均一
になる場合がある。
は2種類以上を組み合わせて使用してもよい。その使用
量は、ブルーレーザー波長における光透過率が十分に得
られる範囲内であれば特に制限がないが、通常、溶剤を
除く開始剤純分として0.2〜10質量%である。0.
2質量%より少ないと十分な硬化が得られず、10質量
%より多くても硬化性に対する効果は少なく、コストが
高くなり、紫外線が透過不十分になるため硬化が不均一
になる場合がある。
【0033】また上記光カチオン重合開始剤に対し、硬
化性を一層向上するために、本発明の効果を失わない範
囲内で、増感剤を使用することができる。例えば、ビレ
ン、ペリレンの他、ベンゾフェノン2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のヒドロキシア
セトフェノン化合物、ベンゾインエチルエーテル、ベン
ゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン化合物、ベン
ゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタロ
フェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルフェニルスル
フィド等のベンゾフェノン化合物、2,4−ジエチルチ
オキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−
クロロチオキサントン等のチオキオサントン化合物、
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィ
ンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−
2,4,4トリメチルペンチルホスフィンオキシド等の
アシルホスフィンオキシド化合物、ベンジルジメチルケ
タール、ベンジル、等の光ラジカル重合開始剤が挙げら
れる。
化性を一層向上するために、本発明の効果を失わない範
囲内で、増感剤を使用することができる。例えば、ビレ
ン、ペリレンの他、ベンゾフェノン2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のヒドロキシア
セトフェノン化合物、ベンゾインエチルエーテル、ベン
ゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン化合物、ベン
ゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタロ
フェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルフェニルスル
フィド等のベンゾフェノン化合物、2,4−ジエチルチ
オキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−
クロロチオキサントン等のチオキオサントン化合物、
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィ
ンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−
2,4,4トリメチルペンチルホスフィンオキシド等の
アシルホスフィンオキシド化合物、ベンジルジメチルケ
タール、ベンジル、等の光ラジカル重合開始剤が挙げら
れる。
【0034】また、本発明の紫外線硬化型接着剤組成物
には必要であれば、環状エーテル化合物以外の光カチオ
ン重合性化合物や、光ラジカル重合性化合物を併用する
こともできる。
には必要であれば、環状エーテル化合物以外の光カチオ
ン重合性化合物や、光ラジカル重合性化合物を併用する
こともできる。
【0035】環状エーテル化合物以外の光カチオン重合
性化合物としては、ビニルエーテル化合物等が挙げられ
る。
性化合物としては、ビニルエーテル化合物等が挙げられ
る。
【0036】光ラジカル重合性化合物としては、(メ
タ)アクリレートモノマー、(メタ)アクリレートオリ
ゴマー、N−ビニルモノマー等が挙げられる。
タ)アクリレートモノマー、(メタ)アクリレートオリ
ゴマー、N−ビニルモノマー等が挙げられる。
【0037】更に、本発明の効果を損なわない範囲内
で、ポリオール、無機充填剤、無機イオン交換体、レベ
リング剤、酸化防止剤、粘度調整剤、シランカップリン
グ剤等を併用することができる。
で、ポリオール、無機充填剤、無機イオン交換体、レベ
リング剤、酸化防止剤、粘度調整剤、シランカップリン
グ剤等を併用することができる。
【0038】次に、本発明の光ディスクの形成方法とし
ては、例えば以下のようなものを挙げることができる。
ては、例えば以下のようなものを挙げることができる。
【0039】(1)ピット、相変化膜又は光磁気記録膜
等の情報記録層、アルミニウム、金又は銀等の光反射膜
を形成した円形樹脂基板上に、本発明の紫外線硬化型組
成物をスピンコート法等により塗布した後、紫外線照射
により硬化させて、光透過層を有する光ディスクを得る
方法。
等の情報記録層、アルミニウム、金又は銀等の光反射膜
を形成した円形樹脂基板上に、本発明の紫外線硬化型組
成物をスピンコート法等により塗布した後、紫外線照射
により硬化させて、光透過層を有する光ディスクを得る
方法。
【0040】(2)情報記録層及び半透明膜を形成した
樹脂基板と、情報記録層及び光反射膜を形成した樹脂基
板を用意して、本発明の紫外線硬化型組成物を一方の基
板にリング状に滴下し、もう1枚の基板を重ね合わせ、
スピンコート法等により組成物を展延させた後、紫外線
照射により硬化させて、貼合せディスクを得る方法。
樹脂基板と、情報記録層及び光反射膜を形成した樹脂基
板を用意して、本発明の紫外線硬化型組成物を一方の基
板にリング状に滴下し、もう1枚の基板を重ね合わせ、
スピンコート法等により組成物を展延させた後、紫外線
照射により硬化させて、貼合せディスクを得る方法。
【0041】(3)情報記録層及び半透明膜を形成した
樹脂基板と、情報記録層及び光反射膜を形成した樹脂基
板を用意して、本発明の紫外線硬化型組成物を一方の基
板上に均一な厚みの塗膜をスピンコート法やスクリーン
印刷法等を用いて形成した後、紫外線を照射し、もう1
枚の基板を貼り合わせて、貼合せディスクを得る方法。
樹脂基板と、情報記録層及び光反射膜を形成した樹脂基
板を用意して、本発明の紫外線硬化型組成物を一方の基
板上に均一な厚みの塗膜をスピンコート法やスクリーン
印刷法等を用いて形成した後、紫外線を照射し、もう1
枚の基板を貼り合わせて、貼合せディスクを得る方法。
【0042】なお、硬化を促進するために、上記方法で
得られたディスクを恒温槽・赤外線ヒーター等で加温し
ても良い。
得られたディスクを恒温槽・赤外線ヒーター等で加温し
ても良い。
【0043】また、カチオン重合性組成物を使用する場
合、基板として、予め、波長400nm近傍の透過率が
低下しない程度に光ラジカル重合性組成物で保護膜を形
成した基板を使用しても良い。
合、基板として、予め、波長400nm近傍の透過率が
低下しない程度に光ラジカル重合性組成物で保護膜を形
成した基板を使用しても良い。
【0044】紫外線照射の方式としては、一般的な連続
光照射以外に、閃光照射方式を使用してもよい。ランプ
は、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水
銀ランプ、キセノンランプ等が使用できる。紫外線の照
射量は、0.05〜2J/cm2の範囲が好ましい。
光照射以外に、閃光照射方式を使用してもよい。ランプ
は、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水
銀ランプ、キセノンランプ等が使用できる。紫外線の照
射量は、0.05〜2J/cm2の範囲が好ましい。
【0045】本発明の光ディスクにおいて、光透過層の
厚みは、通常3〜200μm程度に設定されるが、厚み
は直接光透過率に影響を及ぼすため、十分な管理が必要
である。
厚みは、通常3〜200μm程度に設定されるが、厚み
は直接光透過率に影響を及ぼすため、十分な管理が必要
である。
【0046】本発明において、紫外線硬化型組成物の硬
化膜からなる光透過層は、使用するレーザー光に対する
透過率が、85%以上であることが望ましい。透過率が
85%よりも小さいと、レーザー光の反射光強度が弱ま
り、光ディスクとしての信頼性が低下することになる。
このような光透過層は、400nm近傍における光透過
率が良好な、上記、本発明の紫外線硬化型組成物を使用
することで初めて実現されるものである。
化膜からなる光透過層は、使用するレーザー光に対する
透過率が、85%以上であることが望ましい。透過率が
85%よりも小さいと、レーザー光の反射光強度が弱ま
り、光ディスクとしての信頼性が低下することになる。
このような光透過層は、400nm近傍における光透過
率が良好な、上記、本発明の紫外線硬化型組成物を使用
することで初めて実現されるものである。
【0047】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。尚、以下実施例中「部」は「質量部」を表す。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。尚、以下実施例中「部」は「質量部」を表す。
【0048】実施例1 水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル(大日本イ
ンキ化学工業社製EXA−7015)50部、固形ビス
フェノールAジグリシジルエーテル(大日本インキ化学
工業社製エピクロン1050)10部、1,6−ヘキサ
ンジオールジグリシジルエーテル(阪本薬品社製SR−
16HL)40部を90℃で3時間混合溶解した後、6
0℃まで温度を下げ、光カチオン重合開始剤RHODO
RSILPI2074(ローディア社製)0.75部、
光ラジカル発生剤イルガキュア184(チバ・スペシャ
ルティ・ケミカルズ社製)0.38部、レベリング剤L
−7604(日本ユニカー社製)0.2部を加え、1時
間混合溶解し、粘度440mPa・s(25℃)の組成
物を調製した。
ンキ化学工業社製EXA−7015)50部、固形ビス
フェノールAジグリシジルエーテル(大日本インキ化学
工業社製エピクロン1050)10部、1,6−ヘキサ
ンジオールジグリシジルエーテル(阪本薬品社製SR−
16HL)40部を90℃で3時間混合溶解した後、6
0℃まで温度を下げ、光カチオン重合開始剤RHODO
RSILPI2074(ローディア社製)0.75部、
光ラジカル発生剤イルガキュア184(チバ・スペシャ
ルティ・ケミカルズ社製)0.38部、レベリング剤L
−7604(日本ユニカー社製)0.2部を加え、1時
間混合溶解し、粘度440mPa・s(25℃)の組成
物を調製した。
【0049】実施例2 キシリレンジオキセタン(東亞合成社製OXT−12
1)80部、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテル(阪本薬品社製SR−16HL)20部、光カチ
オン重合開始剤RHODORSIL PI2074(ロ
ーディア社製)5部、光ラジカル発生剤イルガキュア1
84(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)2.5
部を加え、1時間混合溶解し、粘度75mPa・s(2
5℃)の組成物を調製した。
1)80部、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテル(阪本薬品社製SR−16HL)20部、光カチ
オン重合開始剤RHODORSIL PI2074(ロ
ーディア社製)5部、光ラジカル発生剤イルガキュア1
84(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)2.5
部を加え、1時間混合溶解し、粘度75mPa・s(2
5℃)の組成物を調製した。
【0050】実施例3 キシリレンジオキセタン(東亞合成社製OXT−12
1)80部、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテル(阪本薬品社製SR−16HL)20部、光カチ
オン重合開始剤UVI6990(プロピレンカーボネー
ト50質量%含有、ユニオンカーバイド社製)4部を加
え、1時間混合溶解し、粘度70mPa・s(25℃)
の組成物を調製した。
1)80部、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテル(阪本薬品社製SR−16HL)20部、光カチ
オン重合開始剤UVI6990(プロピレンカーボネー
ト50質量%含有、ユニオンカーバイド社製)4部を加
え、1時間混合溶解し、粘度70mPa・s(25℃)
の組成物を調製した。
【0051】比較例1 実施例3において、光カチオン重合開始剤UVI699
0に代えてイルガキュア261(チバ・スペシャルティ
・ケミカルズ社製)4部用いる以外は、実施例3と同様
にして、粘度75mPa・s(25℃)の組成物を調製
した。
0に代えてイルガキュア261(チバ・スペシャルティ
・ケミカルズ社製)4部用いる以外は、実施例3と同様
にして、粘度75mPa・s(25℃)の組成物を調製
した。
【0052】実施例1〜3及び比較例1で得た組成物を
用いて、下記試験方法1により硬化膜の400nm光線
透過率を測定した。また、試験方法2に従って、各組成
物に用いた光カチオン重合開始剤の吸光度を測定した。
その試験結果を表1に示す。
用いて、下記試験方法1により硬化膜の400nm光線
透過率を測定した。また、試験方法2に従って、各組成
物に用いた光カチオン重合開始剤の吸光度を測定した。
その試験結果を表1に示す。
【0053】試験方法1 ガラス板上に実施例1〜3及び比較例1の組成物を膜厚
約40μmで塗布した後、コールドミラー付きメタルハ
ライドランプ120W/cmを用いて照射量0.5J/
cm2(アイグラフィックス社製光量計UVPF−3
6)の紫外線を照射した。各硬化膜試料を23℃、50
%RHの条件で1日養生した後、硬化膜をガラス板から
剥離し、分光光度計UV−3100(島津製作所社製)
で波長400nmにおける各硬化膜の透過率を測定し
た。
約40μmで塗布した後、コールドミラー付きメタルハ
ライドランプ120W/cmを用いて照射量0.5J/
cm2(アイグラフィックス社製光量計UVPF−3
6)の紫外線を照射した。各硬化膜試料を23℃、50
%RHの条件で1日養生した後、硬化膜をガラス板から
剥離し、分光光度計UV−3100(島津製作所社製)
で波長400nmにおける各硬化膜の透過率を測定し
た。
【0054】試験方法2 実施例1〜3及び比較例1に用いる光カチオン重合開始
剤1g(UVI6990については2g)をメタノール
に溶解し、1質量%の溶液を調製した。その溶液を光路
長1cmの角形石英セルに入れ、分光光度計UV−31
00で波長400nmにおける吸光度を測定した。
剤1g(UVI6990については2g)をメタノール
に溶解し、1質量%の溶液を調製した。その溶液を光路
長1cmの角形石英セルに入れ、分光光度計UV−31
00で波長400nmにおける吸光度を測定した。
【0055】
【表1】表1
【0056】表1から明らかなように、実施例1〜3の
紫外線硬化型組成物に用いた光カチオン重合開始剤の吸
光度は0.02以下であり、それらの硬化膜は、波長4
00nmの透過率が高く、ブルーレーザーの光学系に適
した光透過層となることが判る。一方、比較例1の紫外
線硬化型組成物に用いた光カチオン重合開始剤の吸光度
は0.08と大きく、これで得た硬化膜は、波長400
nmにおける透過率が低く、不適当なものであった。
紫外線硬化型組成物に用いた光カチオン重合開始剤の吸
光度は0.02以下であり、それらの硬化膜は、波長4
00nmの透過率が高く、ブルーレーザーの光学系に適
した光透過層となることが判る。一方、比較例1の紫外
線硬化型組成物に用いた光カチオン重合開始剤の吸光度
は0.08と大きく、これで得た硬化膜は、波長400
nmにおける透過率が低く、不適当なものであった。
【0057】
【発明の効果】光透過層側から波長400nm近傍のレ
ーザー光により記録又は再生を行う光ディスクにおい
て、光透過層形成材料として本発明の紫外線硬化型組成
物を用いることにより、レーザー光の透過性に優れる光
透過層が得られ、実用的なブルーレーザー用光ディスク
が実現できる。
ーザー光により記録又は再生を行う光ディスクにおい
て、光透過層形成材料として本発明の紫外線硬化型組成
物を用いることにより、レーザー光の透過性に優れる光
透過層が得られ、実用的なブルーレーザー用光ディスク
が実現できる。
Claims (3)
- 【請求項1】光透過層を通して、370〜430nmの
範囲内に発振波長を有するレーザー光により記録又は再
生を行う光ディスクにおいて、光透過層が、濃度1質量
%のメタノール溶液の、光路長1cm、該レーザー波長
における吸光度が0.05以下である光重合開始剤を含
有する紫外線硬化型組成物の硬化膜から成ることを特徴
とする光ディスク。 - 【請求項2】請求項1記載の光ディスクに用いられる紫
外線硬化型組成物において、光重合性化合物と光重合開
始剤を主成分として含有し、光重合開始剤の割合が、
0.2〜10質量%の範囲内であることを特徴とする紫
外線硬化型組成物。 - 【請求項3】(A)環状エーテル化合物、(B)光カチ
オン重合開始剤を主成分として含有することを特徴とす
る請求項2記載の紫外線硬化型組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000277957A JP2002092948A (ja) | 2000-09-13 | 2000-09-13 | 光ディスク及びこれに用いる紫外線硬化型組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000277957A JP2002092948A (ja) | 2000-09-13 | 2000-09-13 | 光ディスク及びこれに用いる紫外線硬化型組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002092948A true JP2002092948A (ja) | 2002-03-29 |
Family
ID=18763195
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000277957A Pending JP2002092948A (ja) | 2000-09-13 | 2000-09-13 | 光ディスク及びこれに用いる紫外線硬化型組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002092948A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007136003A1 (ja) | 2006-05-24 | 2007-11-29 | Dic Corporation | 光ディスク及び光ディスク用紫外線硬化型組成物 |
WO2008041547A1 (fr) | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Dic Corporation | Composition durcissable par ultraviolets pour disque optique, et disque optique |
JP2010053167A (ja) * | 2008-08-26 | 2010-03-11 | Dic Corp | 光ディスク用紫外線硬化型組成物および光ディスク |
-
2000
- 2000-09-13 JP JP2000277957A patent/JP2002092948A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007136003A1 (ja) | 2006-05-24 | 2007-11-29 | Dic Corporation | 光ディスク及び光ディスク用紫外線硬化型組成物 |
US8722315B2 (en) | 2006-05-24 | 2014-05-13 | Dic Corporation | Optical disc and ultraviolet-curable composition for optical disc |
WO2008041547A1 (fr) | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Dic Corporation | Composition durcissable par ultraviolets pour disque optique, et disque optique |
JP2010053167A (ja) * | 2008-08-26 | 2010-03-11 | Dic Corp | 光ディスク用紫外線硬化型組成物および光ディスク |
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