JP2002091049A - 電子写真記録用紙 - Google Patents
電子写真記録用紙Info
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Abstract
つ、定着性、耐水性、耐久性等に優れた電子写真記録用
紙を提供する。 【解決手段】 耐水性を有する紙材からなる基材層2の
少なくとも片面に、塗工層4を有する合成樹脂フィルム
からなる記録層3を積層して電子写真記録用紙1を構成
する。静電容量は10pF/cm2以上とする。記録層
3としての合成樹脂フィルムは、ポリエステルフィル
ム、特には、ポリエチレンテレフタレートフィルムであ
ることが好ましい。
Description
レーザプリンタ等によって良好にカラー記録が可能で、
濃度、色調、階調等の記録品質に優れ、かつ、定着性、
耐水性、耐久性等に優れた電子写真記録用紙に関する。
目覚ましく、価格面のみならず、記録品質、記録速度等
の性能面でも飛躍的に向上しつつある。そのため、従来
は、印刷機械によって作成していたポスター、カタロ
グ、パンフレット等の印刷物も、現在は、複写機、プリ
ンタを使用して、従来の記録品質を維持しつつ、より簡
便、迅速に作成できるようになった。特に、複写機、プ
リンタによる記録は、多種類、少部数の印刷物を迅速に
作成するのに好適である。
方式を採用した複写機、プリンタ、特に、半導体レーザ
を使用する複写機、プリンタは、高解像度、高速記録が
可能である点で優れている。カラー化に対しては、現像
装置を複数必要とするために装置が大型化する、顔料で
あるトナーを使用するために色調が若干劣るという問題
点はあるが、感光ドラム、現像装置等の小型化、トナ
ー、記録用紙等の改良により、これらの問題点も解消さ
れつつある。
機、レーザプリンタ等によってカラー記録される従来の
電子写真記録用紙は、パルプ紙からなる基材層の表面に
合成シリカ粉末を主成分とする顔料、水系接着剤、イン
クセット剤等を含有する記録層を形成したものであっ
て、濃度、色調、階調等の記録品質、又、定着性、耐水
性、耐久性等に関しても、未だ十分に満足いくものでは
なかった。
く為されたものであって、特に電子写真複写機、レーザ
プリンタ等によるカラー記録に適し、濃度、色調、階調
等の記録品質に優れ、かつ、定着性、耐水性、耐久性等
に優れた電子写真記録用紙を提供することを目的とす
る。
め、本発明は、耐水性を有する紙材からなる基材層の少
なくとも片面に、塗工層を有する合成樹脂フィルムから
なる記録層を積層してなり、静電容量が10pF/cm
2以上である電子写真記録用紙を構成したものである。
る基材層の表面に塗工層を有する合成樹脂フィルムから
なる記録層を、基材層の裏面に合成樹脂フィルムからな
る保護層を積層してなり、静電容量が10pF/cm2
以上である電子写真記録用紙を構成したものである。
印刷を施してもよい。又、基材層の記録層を積層する面
に、予め印刷を施してもよい。
工紙であってもよく、無機及び/又は有機微細粉末を含
有するポリオレフィン系フィルムであってもよい。
エステルフィルムであることが好ましく、特には、ポリ
エチレンテレフタレートフィルムであることが好まし
い。
てもよい。又、電子写真記録用紙の最外層の一方の面に
粘着剤層を形成してもよい。
録物に使用したものである。
の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。
は、耐水性を有する紙材からなる基材層2の片面に、塗
工層4を有する耐水性、絶縁性を有する合成樹脂フィル
ムからなる記録層3を積層したものである。
は50〜150μmの耐水性を有する加工紙又は無機及
び/又は有機微細粉末を含有するポリオレフィン系フィ
ルムを適用する。
紙に耐水性を有する塗工剤を塗布又は含浸させたもの、
パルプ原紙に耐水性を有する合成樹脂を塗布又は融着さ
せたもの等が適用される。具体的には、印画紙原紙、ジ
アゾ原紙、耐水紙が挙げられる。加工紙の耐水性は、コ
ッブ吸水度(JIS P8140)50g/m2以下、
好ましくは40g/m2以下、特に好ましくは1〜30
g/m2である。
レフィンとしては、例えば、高密度ポリエチレン、中密
度ポリエチレン等のエチレン系樹脂、或いはプロピレン
系樹脂、ポリメチル−1−ペンテン、エチレン−環状オ
レフィン共重合体等のポリオレフィン系樹脂を適用する
ことができる。さらに、これら樹脂を2種以上混合した
ものを適用してもよい。これらの中でも、コスト、耐水
性、耐薬品性の面から、高密度ポリエチレン、プロピレ
ン系樹脂を適用するのが好ましい。プロピレン系樹脂と
しては、プロピレン単独重合体でありアイソタクティッ
ク、シンジオタクティック及び種々の立体規則性を示す
ポリプロピレン、プロピレンを主成分とし、これと、エ
チレン、ブテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1,4
−メチルペンテン−1等のα−オレフィンとの共重合体
が挙げられる。この共重合体は、2元系でも3元系でも
4元系でもよく、又、ランダム共重合体でもブロック共
重合体であってもよい。
以下の無機及び/又は有機微細粉末を含有する。無機微
細粉末としては、例えば、炭酸カルシウム、焼成クレ
イ、シリカ、けいそう土、タルク、酸化チタン、硫酸バ
リウム、アルミナ等であって、その平均粒径が0.01
〜15μmのものが使用される。有機微細粉末として
は、ポリオレフィン系フィルムの主要成分樹脂の融点よ
り高い融点乃至はガラス転移温度を有するものが使用さ
れる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ナイロン
−6、ナイロン−6,6、環状オレフィンの単独重合体
や環状オレフィンとエチレンとの共重合体等で、融点が
120℃〜300℃、乃至はガラス転移温度が120℃
〜280℃を有するものが挙げられる。
は、単層構造、ベース層と表面層の2層構造、ベース層
の表裏面に表面層が存在する3層構造、又は、ベース層
と表面層間に他の樹脂フィルム層が介在する多層構造の
いずれでもよく、これらの多層構造は、共押し出し法、
ラミネート法等、公知の方法で製造できる。ポリオレフ
ィン系フィルムの組成としては、オレフィン系樹脂を3
5〜99重量%、無機及び/又は有機微細粉末を1〜6
5重量%含有する。好ましくはオレフィン系樹脂を50
〜95重量%、無機及び/又は有機微細粉末を5〜50
重量%含有する。
表面層を有する多層構造である場合、ベース層は、オレ
フィン系樹脂を35〜99重量%、無機及び/又は有機
微細粉末を1〜65重量%含有し、表面層は、オレフィ
ン系樹脂25〜100重量%、無機及び/又は有機微細
粉末を0〜75重量%含有する。好ましくは、ベース層
は、オレフィン系樹脂を50〜95重量%、無機及び/
又は有機微細粉末を3〜50重量%含有し、表面層は、
オレフィン系樹脂を30〜99重量%、無機及び/又は
有機微細粉末を1〜70重量%含有する。比較的柔軟性
のあるポリオレフィン系フィルムを得るためには、無機
及び/又は有機微細粉末は、単層構造又は多層構造のベ
ース層中の含有量が65重量%以下であることが好まし
く、表面強度をより良好なレベルとするためには、表面
層中の含有量が75重量%以下であることが好ましい。
て、さらに、安定剤、光安定剤、分散剤、滑剤等を含有
してもよい。例えば、安定剤として、立体障害フェノー
ル系、リン系、アミン系等の安定剤を0.001〜1重
量%、光安定剤として、立体障害アミンやベンゾトリア
ゾール系、ベンゾフェノン系等の光安定剤を0.001
〜1重量%、無機微細粉末の分散剤として、シランカッ
プリング剤、オレイン酸やステアリン酸等の高級脂肪
酸、金属石鹸等を0.01〜4重量%配合してもよい。
4〜1000pF/cm2であることを特徴とする。
程において、少なくとも一軸方向に延伸して成形される
ことが好ましい。延伸方法としては、公知の方法を適用
できる。例えば、ロール群の周速差を利用した縦延伸、
テンターオーブンを使用した横延伸、圧延、テンターオ
ーブン、リニアモーター及びチューブラー法の組み合わ
せによる同時二軸延伸等を挙げることができる。延伸時
の温度は、使用するオレフィン系樹脂の種類及び延伸プ
ロセスに合わせて適宜選択される。具体的には、プロピ
レン単独重合体(融点155〜167℃)の場合には1
10〜164℃、高密度ポリエチレン(融点121〜1
34℃)の場合には80〜120℃と、融点より2〜6
0℃低い温度に設定することが好ましい。延伸速度は、
20〜350m/分とする。
するオレフィン系樹脂の特性によって適宜選択される。
例えば、プロピレン単独重合体又はその共重合体を使用
し、一軸延伸する場合には、好ましくは1.2〜12
倍、より好ましくは2〜10倍であり、二軸延伸する場
合には、面積倍率で好ましくは1.5〜60倍、より好
ましくは10〜50倍である。他のオレフィン系樹脂を
使用し、一軸延伸する場合には、好ましくは1.2〜1
0倍、より好ましくは2〜5倍であり、二軸延伸する場
合には、面積倍率で好ましくは1.5〜20倍、より好
ましくは4〜12倍である。さらに、必要に応じて高温
での熱処理が施される。
リオレフィン系フィルムとしては、延伸することによっ
てフィルム内部に微細なボイド(空孔)が形成され、不
透明度(JIS P−8138)が85%以上、好まし
くは90%以上、次式(1)で定義される空孔率が10
〜60%、好ましくは15〜45%のものを適用するの
が好ましい。
記録用紙1の軽量化が乏しく、逆に空孔率が60%を越
えては、記録用紙1の強度(引張強度、曲げ強度)が低
くなり、実用的ではない。
リオレフィン系フィルムの肉厚は、20〜300μmの
範囲であり、20μm未満ではボイドを有する延伸フィ
ルムを製造することが困難であり、300μmを越えて
は記録用紙1の市場への供給がA3、菊判サイズ等のシ
ート状に裁断し、これを梱包して輸送するものに限ら
れ、巻きロールとしての供給が困難となる。
12〜50μmの耐水性、絶縁性を有する合成樹脂フィ
ルムを適用する。耐水性、絶縁性を有する合成樹脂フィ
ルムとしては、ポリエステルフィルムを適用するのが好
ましい。ポリエステルとしては、例えば、テレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス−
α,β(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4'−ジ
カルボン酸、アジピン酸、セバシン酸等の2官能カルボ
ン酸の少なくとも1種と、エチレングリコール、トリエ
チレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール、デカメチレングリコール等のグリ
コールの少なくとも1種とを重縮合して得られるポリエ
ステルを挙げることができる。この中でも、テレフタル
酸とエチレングリコールとの重縮合で得られるポリエチ
レンテレフタレートが好ましい。
−酢酸ビニル共重合体、アクリルウレタン樹脂若しくは
ポリエステル系ポリウレタン100〜40重量%と無機
微細粉末0〜60重量%からなるものを適用する。ウレ
タン樹脂は、高分子ポリオールが少なくとも2個以上の
水酸基を有するオルガノポリシロキサンポリオールと他
の高分子ポリオールとからなるウレタン樹脂である。
又、アクリルウレタン樹脂は、特公昭53−32386
号公報、特公昭52−73985号公報等に開示されて
いる。無機微細粉末としては、重質炭酸カルシウム、焼
成クレイ、酸化チタン、硫酸バリウム、珪藻土等を使用
することができる。塗工層における塗布量としては、乾
燥後の固形分量で0.5〜20g/m2 、好ましくは2
〜8g/m2 とする。
のアンカーコート剤、例えば、ポリウレタン系アンカー
コート剤としては、東洋モートン(株)のEL−150
(商品名)、又はBLS−2080AとBLS−208
0Bの混合物、ポリエステル系アンカーコート剤として
は、同社のAD−503(商品名)を適用することがで
きる。アンカーコート剤は、秤量が0.5〜25g/m
2 となるように塗布される。又、エチレン・酢酸ビニル
共重合体、低密度ポリエチレン、エチレン・(メタ)ア
クリル酸共重合体の金属塩(いわゆるサーリン)、塩化
ポリエチレン、塩化ポリプロピレン等のホットメルト接
着剤を適用することもできる。アンカーコート剤を使用
する場合は、基材層2である紙材の表面にアンカーコー
ト剤を塗布し、次いで、記録層3である合成樹脂フイル
ムを重ね、圧着ロールで加圧接着すればよく、ホットメ
ルト接着剤を使用する場合は、基材層2である紙材の表
面上にダイより溶融フィルム状に押し出してラミネート
し、次いで、記録層3である合成樹脂フイルムを重ね、
圧着ロールで加圧接着すればよい。
なる基材層2の少なくとも片面に、絶縁性を有する合成
樹脂フィルムからなる記録層3を積層し、静電容量が1
0〜100pF/cm2であるものであるから、十分に
帯電して静電荷を保持することができ、露光後に感光体
ドラムに付着しているトナーを効率的に転移、付着させ
ることができて、濃度、色調、階調等の記録品質、定着
性を大幅に向上させることができる。
価容量がある。一般的に等価容量の測定は、測定周波数
範囲により測定法が選定される。測定周波数が10Hz
以下の場合には超低周波ブリッジを用い、10Hz〜3
MHzの場合には変成器ブリッジを用い、1MHzを越
える場合には、並列T型ブリッジ、高周波シェリングブ
リッジ、Qメータ、共振法、定在波法、空洞共振法を用
いる。又、測定周波数の交流信号に対して、回路部品に
対する電圧・電流ベクトルを測定し、この値から静電容
量を算出するLCRメータ等でも測定できる。
しては、平行に配設した平板状印可電極と平板状ガード
電極との間に試料を一定圧力で挟み込め、5V程度の電
圧が印加でき、測定周波数が任意に選定できる測定装置
が好ましい。このような測定機によれば、周波数を変更
することにより、試料の周波数依存性が把握でき、適性
使用範囲の指標にできる。試料は、できるだけ厚みが均
一で表面が平滑なものが好ましい。表面状態が悪いと、
試料と電極との間に空気層が形成され、測定値に大きな
誤差を与える。この場合、試料と電極との電気的接触を
完全にするために、銀導電性塗料を塗布するか、真空蒸
着することが好ましい。測定装置の具体例としては、横
河電機(株)社の「LCRメータ4274A」、HEW
LETT PACKARD社の「4192A LF I
MPEDANCE ANALYZER」、日置電機
(株)社の「HIOKI 3522 LCRハイテスタ
ー」などが挙げられる。
定には、HEWLETT PACKARD社の「419
2A LF IMPEDANCE ANALYZER」
を使用し、温度23℃、相対湿度50%の環境条件下
で、直径38mmの印加電極とガード電極との間に電極
直径より大きい試料を挟み込み、5Vの電圧を印加し、
10Hz〜1MHzの範囲の周波数で測定し、周波数3
00Hzの測定値を代表値とした。本発明の電子写真記
録用紙の静電容量は、単位電極面積当たり10pF/c
m 2以上であり、好ましくは10〜1000pF/c
m2、より好ましくは12〜800pF/cm2、更に好
ましくは15〜300pF/cm2である。静電容量が
10pF/cm2未満であると、プリンタのどの印字モ
ードで印字しても、トナー転写率が低く、十分な印字濃
度が得られない。又、静電容量が1000pF/cm2
を越えると、プリンタ排紙時にプリンタ内でトナーを記
録用紙に転写するために印加された電荷が記録用紙に残
り、排紙トレイ上で記録用紙同士が引き合い、ブロッキ
ングを来たして好ましくない。
る紙材からなる基材層2、耐水性を有する合成樹脂フィ
ルムからなる記録層3を積層したものであるから、耐水
性、耐久性に関しても、大幅に向上させることができ
る。
は、耐水性を有する紙材からなる基材層2の表面に塗工
層4を有する耐水性、絶縁性を有する合成樹脂フィルム
からなる記録層3、及び裏面に耐水性、絶縁性を有する
合成樹脂フィルムからなる保護層5を積層したものであ
る。
記録層3、塗工層4の材料、又、接着剤の材料も、上記
電子写真記録用紙1におけると同一のものを適用する。
保護層5としては、肉厚が5〜100μm、好ましくは
12〜50μmの耐水性、絶縁性を有する合成樹脂フィ
ルムを適用する。保護層5に使用する合成樹脂の種類は
特に制限されない。例えば、高密度ポリエチレン、中密
度ポリエチレン等のエチレン系樹脂、プロピレン系樹
脂、ポリメチル−1−ペンテン等の炭素数2〜8のα−
オレフィンの単独重合体、エチレン−環状オレフィン共
重合体等のα−オレフィン2〜5種の共重合体等のオレ
フィン系樹脂;ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイ
ロン−6,10、ナイロン−6,12等のポリアミド系
樹脂;ポリエチレンテレフタレートやその共重合体、ポ
リエチレンナフタレート、脂肪族ポリエステル等の熱可
塑性ポリエステル系樹脂;ポリカーボネート;アタクテ
ィックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチレ
ン等のポリスチレン系樹脂;ポリフェニレンスルフィド
等を使用することができる。さらに、それら2種以上を
混合して使用してもよい。
記アンカーコート剤を使用する場合は、基材層2である
紙材の表面及び裏面にアンカーコート剤を塗布し、次い
で、表面に記録層3である合成樹脂フイルムを、裏面に
保護層5である合成樹脂フィルムを重ね合わせ、圧着ロ
ールで加圧接着すればよく、前記ホットメルト接着剤を
使用する場合は、基材層2である紙材の表面及び裏面に
ダイより溶融フィルム状に押し出してラミネートし、次
いで、表面に記録層3である合成樹脂フイルムを、裏面
に保護層5である合成樹脂フィルムを重ね合わせ、圧着
ロールで加圧接着すればよい。
70〜500μm、好ましくは75〜400μm、さら
に好ましくは80〜300μmである。又、その坪量
は、通常70〜500g/m2、好ましくは75〜40
0g/m2、さらに好ましくは80〜300g/m2であ
る。
らなる基材層2の表面及び裏面に、絶縁性を有する合成
樹脂フィルムからなる記録層3及び保護層5を積層した
ものであるから、電子写真記録用紙1と同様に、十分に
帯電して静電荷を保持することができ、露光後に感光体
ドラムに付着しているトナーを効率的に転移、付着させ
ることができて、濃度、色調、階調等の記録品質、定着
性を大幅に向上させることができる。
の一方の面に粘着剤層を形成したものとしてもよい。粘
着剤層の種類、厚さ(塗工量)は、被着体の種類や使用
される環境、接着の強度等により種々選択が可能であ
る。粘着剤層は、一般に用いられる水系又は溶剤系の粘
着剤を塗工、乾燥して形成することができる。粘着剤と
しては、天然ゴム系、合成ゴム系、アクリル系等の合成
高分子粘着剤を使用することができ、有機溶媒溶液や、
ディスパージョン、エマルジョン等の水に分散された形
態で使用される。又、電子写真記録用紙の不透明度向上
のため、粘着剤に酸化チタン等の顔料を含有させてもよ
い。粘着剤層は、溶液状態で剥離紙のシリコン処理面上
に塗工して形成することができる。場合によっては、粘
着剤層を電子写真記録用紙に直接に塗工して形成するこ
ともある。塗工は、ロールコーター、ブレードコータ
ー、バーコーター、エアーナイフコーター、グラビアコ
ーター、リバースコーター、ダイコーター、リップコー
ター、スプレーコーター等により行われ、必要により、
スムージングを行ったり、乾燥工程を経て、粘着剤層が
形成される。粘着剤層の厚さは、ラベルの使用目的に応
じて種々選択することができるが、通常2〜30μmで
あり、好ましくは5〜20μmである。本発明の電子写
真記録用紙は、粘着剤層の表面に剥離紙を有してもよ
い。剥離紙としては、通常一般的なものを使用すること
ができる。例えば、上質紙やクラフト紙をそのまま又は
カレンダー処理、樹脂塗工若しくはフィルムラミネート
したもの、グラシン紙、コート紙、プラスチックフィル
ム等にシリコン処理を施したものが使用できる。剥離紙
は、電子写真記録用紙に貼付使用するに際して、粘着剤
層との剥離性を良好にするため、粘着剤層に接触する面
にシリコン処理が施されるのが一般的である。
プリンタ等によって良好にカラー記録が可能である。電
子写真カラー記録方式には、1色づつ中間転写し、複
数色を中間転写体に転写後、用紙に転写現像する中間転
写方式、2つ以上の感光体を使用し、1色づつ複数色
を用紙に転写現像するタンデム方式、2つ以上の感光
体を使用し、1色づつ複数色を中間転写体に転写後、用
紙に転写現像するタンデム+転写方式の3種類があり、
本願では、を総称してタンデム方式という。本発明
の電子写真記録用紙は、の中間転写方式にも使用でき
るが、の方式にあっては、小型の電子写真複写機等の
場合には、装置内で電子写真記録用紙が搬送中にしごか
れて使用が困難なことがある。、のタンデム方式
は、高速化に対応し、装置の構造上電子写真記録用紙が
搬送中にしごかれることが少なく好適である。
装置を用いて記録する前に、通常の印刷(例えば油性、
UVオフセット、グラビア、フレキソ印刷等)を施すこ
ともできる。必要により、管理用のバーコードをこれら
印刷や、熱転写方式、電子写真方式により印字してもよ
い。本発明の電子写真記録用紙には、販売促進、視認性
を高めるために、記録層となる合成樹脂フィルムの裏面
(塗工層と反対面)に、基材層と積層する前に、全面印
刷又は部分印刷を施してもよい。又、基材層の記録層を
積層する面に、基材層と積層する前に、全面印刷又は部
分印刷を施してもよい。
記録物は、POPカード(ポスター、ステッカー、ディ
スプレイ等)、下敷き(ランチマット、テーブルマッ
ト、文房具用等)、マニュアル(職務、作業、操作等の
各種マニュアル、工程表、時間割等)、チャート類(海
図、天気図、図表、罫線表等)、カタログ、カード(プ
ライスカード、ポイントカード、メンバーズカード、各
種会員証、学生証、免許証、社員証、出入許可証、組合
証、身分証明証、学生受講カード、図書カード、診察
券、管理カード、駐車許可証、スキー回数券、CD、M
Dタイトルカード、CD、MDインデックスカード、フ
ォトカード等)、パネル、プレート(金属板の代替
え)、ブロマイド、保存書類(ワープロ文書、各種名
簿、鑑定書、認定書、重要書類、賞状等)、図鑑、図面
(建築図面、土木現場画面等)、地図(海図、路線図、
屋外用地図等)、定期券、店頭価格表、登山ガイド、名
刺、迷子札、料理のレシピ、案内板(売り場案内、方向
・行き先案内、お菓子・食品等)、園芸用POP(差し
ラベル等)、スケジュール表、ロード・サイン(葬式・
住宅展示場所等)、回覧板、室名札、校内記録表、表示
板(立ち入り禁止、林道作業等の)、区画杭、表札、カ
レンダー(画像入り)、簡易ホワイトボード、はがき、
グリーティングカード、チラシ、絵本・紙芝居、携帯用
時刻表、アルバム絵日記、紙工作(ペーパークラフ
ト)、コピー原稿、うちわ、メガホン、マウスパッド、
しおり、ペット用トイレ、包装資材(包装紙、箱、袋
等)、コースター、植木鉢、ラミネート不要の印刷物、
ラベルライターの代替え印刷物、粘着ラベル等として利
用することが可能である。
て、本発明をさらに具体的に説明する。尚、以下の実施
例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順は、
本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更することがで
きる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定
されるものではない。
8g/10分のポリプロピレン(融点約164〜167
℃)81重量%に、高密度ポリエチレン3重量%及び平
均粒径1.5μmの炭酸カルシウム16重量%を混合し
た組成物(a)を270℃の温度に設定した押出機にて
混練させた後、シート状に押し出し、更に冷却装置によ
り冷却して、無延伸シートを得た。そして、このシート
を150℃の温度にまで再度加熱した後、縦方向5倍の
延伸を行って5倍縦延伸フィルムを得た。メルトフロー
レート(MFR)4g/10分のポリプロピレン(融点
約164〜167℃)54重量%と、平均粒径1.5μ
mの炭酸カルシウム46重量%とを混合した組成物
(b)を別の押出機にて210℃で混練させた後、これ
をダイによりシート状に押し出し、これを上記工程で得
られた5倍縦延伸フィルムの両面に積層し、3層構造の
積層フィルムを得た。次いで、この3層構造の積層フィ
ルムを60℃の温度にまで冷却した後、再び約155℃
の温度にまで加熱し、テンターを用いて横方向に7.5
倍延伸し、165℃の温度でアニーリング処理し、60
℃の温度にまで冷却し、耳部をスリットして3層構造
(一軸延伸/二軸延伸/一軸延伸)の肉厚80μm(b
/a/b=10μm/60μm/10μm)の積層フィ
ルムで、不透明度87%、空孔率31%、密度0.79
g/cm3 、クラーク剛度(S値)縦方向13、横方向
23、静電容量9pF/m2の合成紙を得た。
ルメタクリレート15部、メチルメタクリレート50
部、エチルアクリレート35部およびトルエン100部
を、攪拌機、環流冷却管及び温度計を装着した三ツ口フ
ラスコに仕込み、窒素置換後、2,2'−アゾビスイソ
ブチロニトリル0.6部を開始剤として80℃で4時間
重合させた。得られた溶液は、水酸基価65の水酸基含
有メタクリル酸エステル重合体の50%トルエン溶液で
あった。次いで、この溶液100重量部に塩化ビニル・
酢酸ビニル共重合体(新第1塩ビ(株)製:ZEST
C150ML)20%メチルエチルケトン溶液、ヘキサ
メチレンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業
(株)製:コロネートHL)75%酢酸エチル溶液を2
0重量部、シラノール基を含むポリビニルアルコール共
重合体(クラレ(株)製:R−1130、重合度170
0)の水溶液を20重量部、平均粒径1.5μmの重質
炭酸カルシウム粉末(白石カルシウム製)を20重量部
で配合した。この混合物に酢酸ブチルを添加して固形分
を35%に調整し、塗工溶液を得た。
ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:ルミラ
ー)の表面に、(塗工溶液の製造例)で得られた塗工溶
液を乾燥固形分が1g/m2となるように塗布し、その
後80℃で1時間硬化させて、塗工層4を有する記録層
3を形成した。コッブ法吸水度が24.8g/m2の王
子製紙(株)製の印画紙用OTP原紙(坪量175g/
m2)を基材層2として使用し、その表裏面に東洋モー
トン(株)のポリウレタン系アンカーコート剤"BLS
−2080A"及び"BLS−2080B"の混合物から
なる接着剤を4g/m2 (固型分の割合)塗布した。次
いで、基材層2の表面側に上記記録層3を塗工層4が外
側になるように重ね合わせ、さらに、基材層2の裏面側
に肉厚19μmの帝人デュポンフィルム(株)製ポリエ
チレンテレフタレートフィルム(商品名:メリネックス
377)を保護層5として重ね合わせ、圧着ロールを用
いて貼着し、塗工層/ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム/加工紙/ポリエチレンテレフタレートフィルムを
積層した構成の肉厚220μm、静電容量26pF/m
2の電子写真記録用紙11を得た。
のポリエチレンテレフタレートフィルムを肉厚20μm
の東レ(株)製二軸延伸ポリプロピレンフィルム(商品
名:トレファンBO YM11)に代えた以外は、実施
例1と同様にして、塗工層/ポリエチレンテレフタレー
トフィルム/加工紙/ポリプロピレンフィルムを積層し
た構成の肉厚220μm、静電容量15pF/m2の電
子写真記録用紙11を得た。
の加工紙を(合成紙の製造例)で得られた合成紙に代え
た以外は、実施例1と同様にして、塗工層/ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム/合成紙/ポリエチレンテレ
フタレートフィルムを積層した構成の肉厚126μm、
静電容量18pF/m2の電子写真記録用紙11を得
た。
を形成せず、塗工層/ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム/加工紙を積層した構成の肉厚195μm、静電容
量37pF/m2の電子写真記録用紙1を得た。
の加工紙を上質紙(坪量64g/m2)に代えた以外
は、実施例1と同様にして、塗工層/ポリエチレンテレ
フタレートフィルム/上質紙/ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを積層した構成の肉厚130μm、静電容
量19pF/m2の電子写真記録用紙を得た。
のポリエチレンテレフタレートフィルムを肉厚25μm
の二村化学工業(株)製二軸延伸ポリプロピレンフィル
ム(商品名:太閤FOR−BT)に代えた以外は、実施
例2と同様にして、塗工層/ポリプロピレンフィルム/
加工紙/ポリプロピレンフィルムを積層した構成の肉厚
215μm、静電容量8pF/m2の電子写真記録用紙
を得た。
タN4−612IIを使用し、上記電子写真記録用紙の記
録層にイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色カ
ラートナーによるテスト画像記録を実施し、濃度、色
調、階調等の記録品質を、以下の評価基準によって目視
判定した。 ○ :濃度、色調、階調いずれも良好である。 △ :記録濃度がやや低い。 × :濃度、色調、階調のいずれかが劣り、使用に耐え
ない。
用紙を10分間静水中に浸した後乾燥して、記録画像の
残存状況と、記録用紙の皺の発生状況を、以下の評価基
準によって目視判定した。 ○ :記録用紙に皺の発生もなく、濃度、色調、階調い
ずれも良好である。 △ :記録用紙に皺が発生し、実用上問題である。 × :記録用紙に皺が発生し、使用に耐えない。
り、本発明の電子写真記録用紙は、濃度、色調、階調等
の記録品質に優れ、かつ、定着性、耐水性、耐久性等に
も優れていることが理解される。
大断面図である。
大断面図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 耐水性を有する紙材からなる基材層の少
なくとも片面に、塗工層を有する合成樹脂フィルムから
なる記録層を積層してなり、静電容量が10pF/cm
2以上であることを特徴とする電子写真記録用紙。 - 【請求項2】 耐水性を有する紙材からなる基材層の表
面に塗工層を有する合成樹脂フィルムからなる記録層
を、基材層の裏面に合成樹脂フィルムからなる保護層を
積層してなり、静電容量が10pF/cm2以上である
ことを特徴とする電子写真記録用紙。 - 【請求項3】 前記記録層の塗工層と反対面に、予め印
刷を施したことを特徴とする請求項1又は2に記載の電
子写真記録用紙。 - 【請求項4】 前記基材層の記録層を積層する面に、予
め印刷を施したことを特徴とする請求項1〜3の何れか
に記載の電子写真記録用紙。 - 【請求項5】 前記基材層としての紙材は、耐水性を有
する加工紙であることを特徴とする請求項1〜4の何れ
かに記載の電子写真記録用紙。 - 【請求項6】 前記基材層としての紙材は、無機及び/
又は有機微細粉末を含有するポリオレフィン系フィルム
であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の
電子写真記録用紙。 - 【請求項7】 前記記録層としての合成樹脂フィルム
は、ポリエステルフィルムであることを特徴とする請求
項1〜6の何れかに記載の電子写真記録用紙。 - 【請求項8】 前記ポリエステルフィルムは、ポリエチ
レンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請
求項7に記載の電子写真記録用紙。 - 【請求項9】 前記記録層の塗工層にバーコードを印字
した請求項1〜8の何れかに記載の電子写真記録用紙。 - 【請求項10】 請求項1〜9の何れかに記載の電子写
真記録用紙の最外層の一方の面に粘着剤層を有する電子
写真記録用紙。 - 【請求項11】 請求項1〜10の何れかに記載の電子
写真記録用紙を使用した記録物。
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