JP2004191992A - 画像形成要素 - Google Patents

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Abstract

【課題】 画質を維持しつつ、画像形成過程の間、効率的に搬送することができるライナー材料を利用する感圧性の画像形成媒体を提供すること。
【解決手段】 画像形成層と、感圧接着剤でキャリヤシートに接着された、各面上に樹脂コートを有する紙を含む実用的画像形成シートとを含んでなり、該キャリヤシートが、少なくとも1層のポリエステルのコア層と、粗い下面層とを含むことを特徴とする画像形成要素。
【選択図】 なし

Description

本発明は接着性画像形成材料に関する。好ましい形態では、本発明は、ディスプレイ支持体に処理後に貼り合わせることができる、プリント画像のためのハロゲン化銀系感圧反射性媒体の使用に関する。
従来技術の写真アルバムは、消費者が、従来型のプリントを古典的なスリーブ内に手で差し込むか、又は、空白のアルバム頁に従来型のプリントを接着剤で接着することを必要とする。これは、時間がかかる難しい作業であり、決して満足の行く結果は得られない。消費者はしばしばこの作業を先延ばしにし、現像業者からプリントを受け取ったときにアルバムにこれらのプリントを収納することをせず、時機を逸し、プリントに写された事象の関連が判らなくなってしまうおそれがある。プリントをアルバム内に維持するために接着剤を使用すると、位置合わせが重大になる。これに加えて、多くの接着剤がプリントを損傷し、しばしば所定の時間経過後にその機能を失い、従ってプリントがアルバムから外れてしまうおそれがある。また、バインダ型アルバムの個別の頁を購入するのに加えて、接着剤その他の品目を購入することが必要となる。
専門的写真ラボは現在、商業ディスプレイ及び見本市グラフィックにおける製品広告のために広告・ディスプレイ業界に高品質画像を提供している。目下のところ、専門的写真ラボでは、ハロゲン化銀又はインクジェット画像形成技術を用いて標準的な高品質紙上に画像をプリントし、プリント後、これらの画像を、ディスプレイのために画像に構造を提供する支持体に貼り合わせる。支持体に対する画像の貼り合わせは両面感圧接着テープによって行われるのが典型的である。貼り合わせテープの使用を排除して、専門的写真ラボにおける作業の流れの効率を改善することが望ましい。
感圧接着剤塗被量を或る特定の範囲内で注意深く制御することにより、感圧接着剤の剥離特性を提供することが、感圧接着剤業界において良く知られている。感圧接着剤の塗被量を制御することにより、所定の時間にわたって感圧接着剤の剥離が可能にはなるものの、塗被量が制御された感圧接着剤の活性時間はかなり変動する。なぜならば、製造作業中に塗被重量が変動するからである。画像媒体に塗布された、塗被量が制御された感圧接着剤を再配置すると、その結果、再配置時間及び最終的な接着強度が消費者にとって予測できなくなり、従ってこのような感圧接着剤の再配置は、再配置時間及び最終的な強度が予測可能であることが求められるスクラップブックやアルバムの用途には適さない。
米国特許第6,045,965号明細書において、可剥性で再配置用の接着部材が論議されている。米国特許第6,045,965号明細書で論議されている接着剤は、種々の表面に再配置されるが、開示された接着剤配合物は、写真部材とセルロース紙アルバム頁との間に永久結合を形成することはない。従って、この写真部材は、永久結合が尊重されるスクラップブックやアルバムには最適ではない。さらに、米国特許第6,045,965号明細書に記載された画像形成部材は、画像を再配置するための薄い耐久性ポリマーシートを開示している。この薄い耐久性シートは殆どの消費者用途に対して高い価値を有するものの、粗面にプリントを貼り合わせる際には、粗い貼り合わせ面、例えば塗装壁面、セルロース板紙面、布地面及び床板面による画像側のエンボス形成量を低減するために、厚くて強いベースが必要となる。
典型的には、感圧ラベルはライナーウェブ材料と共に供給される。このライナーウェブ材料は、接着剤を保護しながら、プリント過程及び加工過程の間、感圧ラベルが搬送されるのを可能にする。従来技術のライナー材料は典型的にはコーテッド紙又は薄いポリマーライナーを含み、続いてその上に、剥離紙が設けられている。感圧ラベルにおいて利用されるライナー材料は、写真画像には不適切である。感光性層との写真的な反応性、ライナーの剛性の欠如、及び、ライナーとして使用される紙内への処理化学物質の縁部からの浸透、といった問題が、典型的なポリマーライナー及び紙ライナーを写真用感圧ラベルに利用することを妨げる。
米国特許第4777067号明細書 米国特許第4984823号明細書 米国特許第5292154号明細書 米国特許第5302574号明細書 米国特許第5387571号明細書 米国特許第5507166号明細書 米国特許第6045965号明細書 米国特許第6132942号明細書 米国特許第6153367号明細書 米国特許第6270950号明細書 米国特許第6344310号明細書 米国特許第6436604号明細書
画質を維持しつつ、画像形成過程の間、効率的に搬送することができるライナー材料を利用する感圧性の画像形成媒体が必要である。
従って本発明の目的は、写真やアルバムのシステムを改善することである。
本発明の別の目的は、貼り合わせ用途において画像側のエンボス形成量を低減するベース材料を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、画像のプリント及び処理の間の効率的な搬送を可能にするライナー材料を提供することである。
本発明のこれら及びその他の目的は、画像形成層と、感圧接着剤でキャリヤシートに接着された、各面上に樹脂コートを有する紙を含む実用的(pragmatic)画像形成シートとを含んでなり、該キャリヤシートが、少なくとも1層のポリエステルのコア層と、粗い下面層とを含むことを特徴とする画像形成要素によって達成される。
本発明は、画像形成用の接着性媒体材料の画質を改善する。本発明はまた、粗面との感圧式の貼り合わせによって生じる画像側のエンボス形成量を有意に低減する。
本発明は、従来技術を凌ぐ数多くの利点を有する。本発明が提供する写真要素は、従来型の写真露光処理及び現像処理を施され、次いで剥離されることにより、表面に接着することができる写真要素を形成する。これらの写真要素はフレキシブルなステッカー形であってよい。別の実施態様の場合、本発明は、写真アルバムに写真を乾燥貼り付けするための手段の内蔵方法を提供する。さらに剥離後、本発明の写真を伝統的でない多くの表面、例えば書籍、ポスター、学校のロッカー、事務所の壁、ファイル棚及び冷蔵庫に貼り付けることができる。照明された支持体、ランプシェード又は窓に接着される場合、これらの材料は、照明された画像を提供することができる。本発明の写真はまた、背中合わせに接着させて、本、アルバム又は技術報告における頁を形成することもできる。
本発明は、画像形成要素が粗面、例えば壁面や硬質フォームボード、に貼り合わされるのに伴い発生する前面側のエンボス形成量を、ポリマーフィルムをベースとする材料と比較して低減する。画像形成シートの厚さ及びモジュラスが、粗面に起因する画像形成層の前面側エンボス形成量を有意に低減するのに十分な厚さ及びコンプライアンスを提供する。本発明はさらに、画像形成要素の貼合せ前に剥離される強靭なキャリヤシートを提供する。強靭なキャリヤシートは所要の靭性プロフィールを備えており、これにより、印刷機械、例えばインクジェット式プリンタ、サーマル色素転写プリンタ及び写真プリンタにおける効率的な搬送を可能にする。さらに、強靭なキャリヤシートは、製造中、実用的シートをキャリヤシートに感圧貼合せする際の寸法安定性を保つ。従来技術のキャリヤシートは薄く、典型的には、感圧貼合せ機械の乾燥区間で収縮させられる。
本発明の材料は厚いので、薄い耐久性ポリマーフィルムをベースとする画像形成シートを含む従来の接着性プリントと比べて、写真アルバムを構成する人物によって容易に取り扱うことができる。厚い実用紙シートはまた、画像形成要素を粗面、例えば壁面又は厚紙に貼り合わせるときに生じる前面側のエンボス形成量を有意に低減する。これらの利点及びその他の利点は、下記の詳細な説明から明らかになる。
本明細書中に使用する「上」、「上側」、「乳剤側」及び「表側」という用語は、写真部材の、画像形成層を担持する側又はその側に向いた部分を意味する。「下」、「下側」及び「裏側」という用語は、写真部材の、感光性画像形成層又は現像済画像を担持する側とは反対側、又は該担持側とは反対側に向いた部分を意味する。本明細書中に使用する「可剥性接着剤」又は「再配置可能な接着剤」は、剥離強さ100グラム/cm未満の接着材料を意味する。本明細書中に使用する「永久接着剤」は、剥離強さが100グラム/cmを上回る接着剤を意味する。本明細書中に使用した「支持体」という用語は、画像を貼り合わせるために広告・ディスプレイ業界において一般に利用される材料を意味する。一例としては、アクリル系シート、板紙、壁ボード、布地、厚紙及びポリマーシートが挙げられる。
粗面との貼り合わせに起因する前面側のエンボス形成量を有意に低減する画像形成要素を提供し、また、プリンタ装置内を効率的に搬送されるウェブ材料を提供するためには、画像形成要素であって、この画像形成要素が、感圧接着剤でキャリヤシートに接着された、各面に樹脂コートを有する紙を含む実用画像形成シートを含んでおり、該キャリヤシートが少なくとも1層のポリエステルのコア層と、粗い下面層とを含む、画像形成要素が好ましい。少なくとも1層のポリエステルを含むキャリヤシートを提供することにより、キャリヤシートは強靭で、かつ、薄くなる。粗い層を構成するこの下面層は、製造、プリント及び処理全体にわたって効率的な搬送を行うための粗面を提供する。さらに、好ましいキャリヤシートのポリエステルコアが、感圧接着剤を乾燥させる製造工程中の寸法安定性を提供する。紙層及びポリマー層を含む本発明の実用シートは、粗い表面への貼り合わせに起因する前面側エンボス形成量を最小限に抑える厚いシートを提供する。さらに、実用シート内で利用される紙は、塩分及び湿分の双方を含有するので、静電防止特性を提供する。
実用画像形成シートの厚さは、好適には100μmを上回る。好ましい厚さは、プリント内に粗さを示すことなく粗面上に最良に配置することができるように、400〜500μmである。実用画像形成シートのモジュラスは好適には2000MPaを上回る。好ましいモジュラスは、良好な取扱い特性、及び貼り付け表面の粗さを隠す能力を得るために、2000〜4000MPaである。
紙の各面上の樹脂コートはポリエチレンを含むことが好ましい。ポリエチレンは低廉であり、押出スロットダイを通して容易に押出可能であり、また、画像形成に際して有用な無機物質を含有することができる。有用な化学物質の例は、白色顔料、例えばTiO2、硫酸バリウム、ZnO、炭酸カルシウム又は蛍光増白剤を含む。本発明の別の好ましい実施態様の場合、紙の各面上の樹脂コートはポリプロピレンを含む。ポリプロピレンは低廉であり、スリットダイを通して処理することができ、また、ポリエチレンよりも機械モジュールが高く、その結果、ポリエチレンよりも強靭で引き裂き抵抗が大きい画像形成要素をもたらす。
キャリヤシートの裏側粗面層は、好ましくはポリエチレンを含む。ポリエチレンは、粗面チルドローラの表面を複製することが判っており、多くのハロゲン化銀プリンタ、インクジェットプリンタ及びサーマル色素転写プリンタにおける搬送のための所要の摩擦係数を有する。さらに、ポリエチレンは軟らかく、また、効率的なプリンティングのために画像形成要素が巻き上げられてロールになるときに、後続の画像形成層にエンボスを形成することは通常ない。
キャリヤシートの摩擦係数又はCOFは重要な特性である。それというのも、COFはプリント装置内の搬送及び形成効率に関連するからである。COFは、表面上を運動する物体の質量の、表面と物体との接触を維持する力に対する比である。COFの数学的表現は下記の通りである:
COF=μ=(摩擦力/法線力)
キャリヤシートのCOFは、キャリヤの静的及び動的COFの双方を測定するためのステンレス鋼スレッドを利用して、ASTM D-1894によって測定される。本発明のライナーの好ましいCOFは0.2〜0.6である。静摩擦係数は、2つの表面間に運動が丁度始まろうとしているが、しかし実際の運動は発生していない時点での値である。動摩擦係数は、2つの表面が実際に定速で互いにスライドしている場合を意味する。COFは通常、表面上に配置されたスレッドを使用して測定される。スライド開始に必要な力が、静的COFの測定を可能にする。所与の長さにわたってスレッドを一定速度で引張ることにより、動摩擦力の尺度が提供される。
画像要素の裏側を形成するキャリヤシートの背面の粗さは、好ましくは0.18〜0.6μmである。このような範囲は、画像形成プリンタ及び処理装置内での効率的な搬送を可能にすることが判っている。背面の粗さが0.15μm未満であると、スリップし、見当合わせできなくなることが判っている。表面粗さが0.70を上回ると、巻き上げられたロールにおいて画像形成層、特にゼラチン系のハロゲン化銀画像形成層にエンボスを付与することが示された。
好ましい実施態様の場合、キャリヤシートの表面粗さは多数のランダムなミクロレンズ又は小レンズの形を成している。ミクロレンズは、製造及びプリント中の優れた搬送を可能にすることが判っている。ミクロレンズは、熱により容易にエンボス加工し、これにより、高価なインクを使用せずに画像形成要素上にブランドを付与することもできる。それというのも、レンズは可視反射光を極めて効率的に拡散し、熱エンボス加工された領域とレンズとの間に高コントラストを形成するからである。「小レンズ」とは、小さなレンズを意味するが、しかし本発明の目的の上では、レンズ及び小レンズという用語は同じものと見なすことができる。小レンズは互いにオーバラップして、複合レンズを形成する。「複合レンズ」とは、表面に複数の副レンズを有する主レンズを意味する。「主レンズ」とは、その頂部にランダムに副レンズが形成されている、より大きな小レンズを意味する。「副レンズ」とは、主レンズ上に形成された、主レンズよりも小さなレンズを意味する。あらゆる異なるサイズ及び形状を有する複数のレンズは互いの頂部に形成され、これにより、カリフラワーに似た複合レンズの外観を形成する。小レンズ、及び小レンズによって形成された複合レンズは、透明高分子フィルム内に凹面状に突入するか、又は透明高分子フィルムから凸面状に突出していてよい。「凹面状」という用語は、球体の外面がフィルム表面に最も近接した状態で球面状に湾曲していることを意味する。「凸面状」という用語は、球体の内面がフィルム表面に最も近接した状態で球面状に湾曲していることを意味する。
好ましくは、粗面を形成するために利用される凹レンズ又は凸レンズの、任意の方向における平均頻度は4〜250複合レンズ/mmである。平均285複合レンズ/mmのフィルムの場合、レンズの幅が光の波長に接近することになる。これらのレンズは、レンズを通る光に色を付与し、ディスプレイの色温度を変化させることになる。4レンズ/mm未満の場合、過度に大きなレンズが形成され、ひいては光拡散効率が減少する。任意の方向における平均頻度が22〜66複合レンズ/mmである凹レンズ又は凸レンズが最も好ましい。好ましい粗面は、x方向及びy方向において平均幅3〜60μmの凹レンズ又は凸レンズを有している。レンズのサイズが1μm未満であると、レンズは通過する光において色ずれを引き起こす。なぜならばレンズの寸法が光の波長に類似しているからである。レンズがx方向又はy方向において平均幅68μm超を有している場合、レンズは光を効率的に拡散させるには大きすぎる。より好ましいのは、x方向及びy方向において平均幅15〜40μmである凹レンズ又は凸レンズである。
副レンズを含む凹レンズ又は凸レンズにおいて、副レンズの直径は好ましくは、平均して主レンズの直径の80%未満である。副レンズの直径が主レンズの80%を上回ると、レンズの複雑度が低下するので拡散効率は減少する。副レンズを含む凹面状又は凸面状の複合レンズにおいて、副レンズのx方向及びy方向における幅は2〜20μmであるのが好ましい。副レンズのサイズが1μmを下回ると、レンズは通過する光において色ずれを引き起こす。なぜならばレンズの寸法が光の波長に類似しているからである。副レンズのサイズが25μmを上回ると、レンズの複雑度が低下するので拡散効率は減少する。最も好ましいのは、x方向及びy方向において幅が3〜8μmである副レンズである。
好ましくは、凹面状又は凸面状の複合レンズはオレフィン反復単位を含む。ポリオレフィンは低廉であり、キャリヤシート表面上に容易に形成される。さらに、ポリオレフィンポリマーは、効率的に溶融押出可能であり、ひいては、画像形成要素上に効率的な粗面を形成するのに使用することができる。
本発明のキャリヤシートの剛性は好ましくは15〜30ミリニュートンである。10ミリニュートンを下回ると、画像を有用な支持体に貼り合わせるときにキャリヤを剥ぎ取ることが難しくなる。剛性が40ミリニュートンを上回るとコスト的に合わない。さらに、典型的には廃棄されるキャリヤ材料において、キャリヤの剛性が15〜30ミリニュートンであると、廃棄されたキャリヤの環境的な影響が低減される。本発明のキャリヤシートの厚さは50〜100μmである。このような好ましい厚さ範囲は、廃棄されたキャリヤシートの環境的な影響と、使用しやすさとのバランスをとる。
本発明のキャリヤシートは、感圧接着剤を剥離するための剥離層を含有するのが好ましい。剥離層がなければ、感圧接着剤はキャリヤシートと実用シートとの間に永久結合を形成することになる。剥離層は、実用シートとキャリヤシートとの界面で感圧接着剤を均一に分離することを可能にする。剥離層は、支持体に剥離層を塗布するための当業者に良く知られた任意の技術によって、キャリヤシートに塗布することができる。好ましい例は、シリコーン塗膜、テトラフルオロエチレンフルオロカーボン塗膜、フッ素化エチレン-プロピレン塗膜、及びステアリン酸カルシウムを含む。最も好ましいのは実質的に架橋されたシリコーン系である。このようなシリコーン系は、感光性画像形成層との不所望な相互作用を最小限に抑える。実質的に架橋されたシリコーン系の架橋率は98%を上回る。ハロゲン化銀濃度安定性が0.03未満である架橋シリコーン系が好ましい。それというのも、濃度損失が0.03未満であると、消費者が肉眼で知覚できる範囲を下回るからである。濃度安定性は、キャリヤシートを含有する実用シート表面に塗布された感光性銀画像形成層の未露光試料を保存することにより測定される。未露光試料を30℃で7日間にわたって保存し、その時点でこの試料は、濃度0.0〜2.0を含有する試験パターンで露光される。この試料は、不活性ポリエステル上に塗被された基準材料と比較される。
本発明の別の実施態様において、ポリエステルコア層はボイドを含む。ボイド含有ポリエステルシートは不透明性が高く、ポリオレフィンのボイド含有材料と比較して、機械モジュラス及び温度抵抗が増大し、製造中及びプリント中に直面する乾燥器内で寸法安定性を有する。本発明によれば、ボイド含有ポリマーコアの製造に有用なプロセスは、線状ポリエステルと、ポリオレフィンのホモポリマー又はコポリマーの10〜40質量%の粒子とをブレンドし、このブレンドをフィルムとして押出し、急冷し、さらにこのフィルムを互いに垂直な方向に伸張することによりフィルムを二軸延伸し、そしてこのフィルムをヒートセットすることを含む。好ましいポリオレフィン量は空隙含有層の総ポリマー質量の40〜50%である。それというのもこのような量は、低コスト及び低密度の層をもたらすからである。好ましいポリオレフィンはプロピレンである。それというのも、プロピレンは低廉であり、また押出しの際にポリエステルと良好にブレンドするからである。
その結果として得られるボイド含有ポリマーコアキャリヤシートの不透明性は、線状ポリエステルの領域とポリオレフィンポリマーの領域との間に延伸作業中に発生するボイドによって生じる。ボイド含有ポリマーコアの線状ポリエステル成分は、熱可塑性フィルムを形成する任意のポリエステルから成っていてよい。このポリエステルは、1又は2種以上のジカルボン酸又はその低級アルキルジエステル、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,5-、2,6-又は2,7-ナフタレンジカルボン酸、琥珀酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、二安息香酸、及びヘキサヒドロテレフタル酸、又はビス-p-カルボキシフェノキシエタンと、1又は2種以上のグリコール、例えばエチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1-4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール及び1,4-シクロヘキサンジメタノールとを縮合することにより製造することができる。なお、上記材料のうちのいずれかのコポリマーを使用することもできる。好ましいポリエステルはポリエチレンテレフタレートである。
ポリエステルとブレンドされる好ましいポリオレフィン添加剤は、プロピレンのホモポリマー又はコポリマーである。一般に、ホモポリマーは空隙含有ポリマーにおいて十分な不透明度を形成する。ホモポリプロピレンを使用することが好ましい。ブレンドの総質量を基準として10〜40質量%の量のポリオレフィン添加剤が使用される。ポリオレフィン添加剤量が10質量%未満であると、十分な不透明化効果を生じさせることにはならない。ポリオレフィン添加剤の量を増加させると、引張り特性、例えば引張り降伏、破断強さ、モジュラス及び破断点伸びを悪化させることになり、一般に量が約40質量%を超えると、製造中にフィルムが裂断するおそれがあることが判っている。最大35質量%のポリオレフィン添加剤で、申し分のない不透明化特性及び引張り特性を得ることができる。
本発明のキャリヤシートに使用するのに好ましいポリオレフィン添加剤は、空隙含有ポリマーベースのポリエステル成分と非相溶性であり、延伸済み且つヒートセット済みの空隙含有ポリマーベース全体にわたって分散され離散した小球体の形で存在する。空隙含有ポリマーベースの不透明性は、空隙含有ポリマーベースが延伸されたときに添加剤小球体とポリエステルとの間に発生するボイドにより生じる。この高分子添加剤は、緩くブレンドされた混合物が生じ、ポリエステルとポリオレフィン添加剤との間に緊密な結合が生じることのないプロセスによって、フィルム形成ダイを通して押出す前に線状ポリエステルと配合しなければならないことが判った。
このようなブレンド作業は、成分同士の非相溶性を維持し、空隙含有ポリマーベースが伸張されたときにボイド形成を引き起こす。ポリエステルとポリオレフィン添加剤との乾燥ブレンド法が有用であることが判っている。微細なポリエステル、例えば微粉状又は微粒子状のポリエステルと高分子添加剤とを混合し、そして例えばこれらをタンブルすることによって徹底的にこれらを混ぜ合わせることにより、配合を達成することができる。次いでその結果生じた混合物が、フィルム形成押出機に供給される。押出されて例えば顆粒状に粉砕されたポリエステルと高分子添加剤とのブレンドを再押出しすることにより、空隙を含有する不透明なボイド含有フィルム(空隙含有ポリマーベース)を良好に形成することができる。したがって、この過程全体を通して、例えばエッジトリミング屑のようなスクラップフィルムを再供給することが可能である。或いは、ポリエステルの溶融流とポリオレフィン添加剤の溶融流とを押出し直前に合体することにより、ブレンドを行うこともできる。線状ポリエステルが製造される重合容器に高分子添加剤を添加すると、伸張中にボイド形成、ひいては不透明性が生じないことが判っている。その原因は、熱処理中に添加剤とポリエステルとの間に生じる何らかの形の化学的又は物理的な結合にあると考えられる。
ボイド含有ポリマーコアの押出し、急冷及びヒートセットは、延伸ポリエステルフィルム製造技術において良く知られた任意の方法、例えばフラットフィルム法、バブル法又はチューブ法によって達成することができる。フラットフィルム法は、本発明による空隙含有ポリマーベースを形成するのに好ましく、スリットダイを通してブレンドを押出し、そして押出されたウェブを、冷却された流延ドラム上で急冷することにより、フィルムのポリエステル成分が急冷されて非晶質状態になることに関与する。次いでフィルムベースは、ポリエステルのガラス-ゴム転移温度よりも高い温度で、互いに垂直な方向に伸張することにより二軸延伸される。一般に、フィルムは一方の方向に先ず伸張され、次いで第2の方向に伸張されるが、所望の場合には、伸張は同時に両方向で実現することができる。典型的な方法において、フィルムは先ず一組の回転ローラを介して、又は2対のニップローラの間で、押出し方向に伸張され、次いで、押出し方向に対して横方向にテンター装置によって伸張される。フィルムは、伸張方向の元の寸法の2.5〜4.5倍にそれぞれの方向で伸張することができる。フィルムが伸張されて空隙含有ポリマーベースが形成されたあと、このフィルムは両伸張方向で空隙含有ポリマーベースが後退しないように拘束されながら、ポリエステルを結晶化するのに十分な温度まで加熱することによりヒートセットされる。ヒートセット温度が上昇するのに伴って、ボイドは潰れやすく、また、温度が上昇するのに伴って、潰れる程度が大きくなる。したがって、光透過率はヒートセット温度の上昇に伴い増大する。ヒートセット温度が約230℃までであれば、ボイドを破壊せずにすみ、これに対して温度が200℃を下回ると、ボイド形成度が高まり、不透明度が高くなる。
ボイド含有ポリマーコアの総視感透過率によって測定される不透明度は、ボイド含有ポリマーベースの厚さに依存する。したがって、本発明にしたがって形成された、伸張及びヒートセットを施されたボイド含有ポリマーコアの視感透過率は、ASTM試験法D-1003-61によって測定した場合、厚さ100μm以上の空隙含有ポリマーベースに関して25%を超えることはなく、好ましくは20%を超えることはない。厚さが50〜99μmのボイド含有ポリマーコアの総視感透過率は、一般に最大30%である。したがって本発明はまた、二軸延伸及びヒートセットを施された不透明な空隙含有ポリマーベースであって、線状ポリエステルと、10〜40質量%のエチレン又はプロピレンのホモポリマー又はコポリマーとのブレンドから製造され、最大30%の総視感透過率を有するポリマーベースに関する。このような空隙含有ポリマーベースは、上で特定した方法によって形成することができる。本発明にしたがって製造されたフィルム全体にわたって分配された高分子添加剤の小球体の直径は、一般に5〜50μmであり、これらの小球体を取り囲むボイドの直径は、小球体の実際の直径の3〜4倍である。ボイドは、ボイドのサイズが空隙含有ポリマーベースの厚さのオーダであると、潰れるやすいことが判った。したがってこのような空隙含有ポリマーベースは、不十分な不透明度を示す傾向がある。なぜならば、光散乱が発生し得るボイド表面の数が少なくなるからである。したがって、本発明のボイド含有ポリマーコアの厚さは25μm以上であることが望ましい。ボイド含有ポリマーコアの厚さが100〜250μmであることが、ほとんどの最終用途に好都合である。ボイドを形成することにより、ボイド含有ポリマーコアはその密度が0.7gm/cc未満となって、高密度のポリマーベースよりも軽量になり、また弾力性が高くなる。ボイド含有ポリマーコアは任意の適合性の添加剤、例えば顔料を含有することができる。このように、ボイド含有ポリマーコアの外観及び白色度を改善するために、光反射性顔料、例えば二酸化チタンを内蔵することができる。
プリント中、処理中及び貼合せ中の画像形成要素の性能にとって、キャリヤシートのカールを最小限に抑えることが重要である。それというのもカールはプリンタ内の紙詰まりを招くおそれがあるからである。本発明のキャリヤシートのカールは好ましくは15単位未満である。好ましい実施態様において、ポリエチレン層をポリエステルシートの各側に配置することにより、カールが最小化される。カール試験は、放物線状に変形した試料のカール量を測定する。直径8.5cmの丸い複合材料試料を21日間にわたって試験湿度で保存した。所要時間量は、感湿性紙ベースに塗布されたラミネートの蒸気バリア特性に依存し、この時間量は、試験湿度において試料の質量を平衡させる時間を測定することにより、必要に応じて調整されるようになっている。カールの読取り値は、ANSIカール単位、具体的には、100を曲率半径で割り算したものによってインチで表される。曲率半径は、試料を測定面に対して垂直に置き、カール軸に沿って見て、カール形状を背景の標準曲線と肉眼で比較することにより見極められる。試験の標準偏差は2カール単位である。カールは正又は負であってよく、写真製品の場合には、感光性層又は画像形成層に向いたカールを正方向とすることが慣例である。
プリント済又は現像済ハロゲン化銀画像が、典型的には広告・ディスプレイ市場において利用される支持体の表面に接着可能になるように、本発明において、感圧性の画像形成要素接着剤が利用される。「可剥性分離」又は「剥離強さ」又は「分離力」は、原子価力又はかすがい作用、又はその両方から成る感圧接着剤の内部力によって一緒に保持された2つの表面を分離するのに必要な力量の尺度である。剥離強さは、Instronゲージを用いて、クロスヘッド速度1.0メーター/分で、180°で試料を剥離することによって測定される。試料幅は5cmであり、剥離距離は10cmの長さである。
消費者がディスプレイ支持体から画像形成要素を分離できるように、可剥性粘着剤が利用される。画像形成要素を含有する実用シートの分離は、例えば、画像が見本市の際に壁又は柱に再配置され、次いで新しい場所に移されることを可能にする。実用シートと支持体との間の好ましい剥離強さは80グラム/cm以下である。剥離強さが100グラム/cmを上回ると、支持体から画像を分離するのが難しくなり始める。さらに、剥離強さが110グラム/cmを上回ると、その力は紙支持体の内部強度に接近し始め、画像を分離する前に、紙支持体が不所望に破損する原因となる。
本発明の別の実施態様において、実用シートのキャリヤシートからの分離時には、本発明の可剥性感圧接着剤の好ましい再配置用剥離強さは20グラム/cm〜100グラム/cmである。再配置用剥離強さは、23℃及び50%RHでステンレス鋼ブロックから、感圧接着剤を含有する分離された画像を剥離するのに必要な力の量である。再配置用剥離強さが15グラム/cm未満であると、感圧接着剤は、種々の表面、例えば冷蔵庫又は写真アルバムに付着し続けるのに十分な剥離強さを欠く。剥離強さが120グラム/cmを上回ると、本発明の感圧接着剤は攻撃的すぎて、消費者が後から画像を再配置することができなくなる。
本発明の別の実施態様の場合、感圧接着剤の剥離強さは、5cm当たり150グラムよりも大きい。剥離強さが150グラムを上回ると、画像形成層を含有する実用シートと、ディスプレイ・広告市場で利用される種々の支持体との間に永久結合が提供される。さらに、ゼラチン系写真用画像形成要素の場合、剥離強さが150グラムを上回ると、この剥離強さは、ハロゲン化銀画像形成系のために使用されるゼラチンバインダーの収縮に起因するカール力に抵抗する。
本発明の感圧接着剤は単層又は2又は3以上の層であってよい。本発明の好適な可剥性感圧接着剤は、感光性ハロゲン化銀画像形成系と相互作用して、画質が劣化するようであってはならない。さらに、本発明の写真要素には写真処理を施さなければならないので、本発明の感圧接着剤の性能が写真処理用化学物質によって劣化されてはならない。好適な感圧接着剤は、表面への貼り付けによって所望の表面に画像を接着することができる、無機又は有機系、天然又は合成系の接着剤であってよい。無機感圧接着剤の例は、可溶性ケイ酸塩、セラミック、及び熱硬化性ガラス粉である。有機感圧接着剤は天然又は合成であってよい。天然有機感圧接着剤の例は、骨膠、大豆澱粉セルロース系材料、ゴムラテックス、ガム、テルペン、ガム溶液及び炭化水素樹脂を含む。合成有機感圧接着剤はエラストマー溶剤、ポリスルフィド系シーラント、熱可塑性樹脂、例えばイソブチレン及びポリビニルアセテート、熱硬化性樹脂、例えばエポキシ、フェノホルムアルデヒド、ポリビニルブチラール及びシアノアクリレート及びシリコーンポリマーを含む。
単層又は多層の感圧接着剤系の場合、好ましい感圧接着剤組成物は、天然ゴム、合成ゴム、アクリリックス、アクリル系コポリマー、ビニルポリマー、ビニルアセテート系材料、ウレタン系材料、アクリレート系材料、塩化ビニル-酢酸ビニルのコポリマー混合物、ポリビニリデン、ビニルアセテート-アクリル酸コポリマー、スチレンブタジエン、カルボキシル化スチレンブタジエンコポリマー、エチレンコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリエステル及びコポリマー、セルロース系及び変性セルロース系化合物、澱粉及び変性澱粉化合物、エポキシ、ポリイソシアネート、ポリイミドから成る群から選択される。
水性感圧接着剤は、溶剤を放出しない製造法に関していくつかの利点を有する。再配置することができる可剥性感圧接着剤であって、感圧接着剤層内にランダムに分配された非非感圧接着性固形粒子を含有する接着剤は、プリントを貼り、次いでこれを取り除くことにより所望の最終結果を得る能力を補助する。最も好ましい可剥性感圧接着剤は、約5〜20質量%の永久感圧接着剤、例えばイソオクチルアクリレート/アクリル酸コポリマーと、約95〜80質量%の粘着性エラストマー材料、例えばアクリレート微小球体とを、感圧接着剤層被覆量5〜20g/m2で含有する再配置可能な感圧接着剤層である。
好ましい可剥性感圧接着剤材料は、薄い、ばらつきのない感圧接着剤塗膜を形成するための、当業者に良く知られた種々の方法を用いて塗布することができる。例はグラビア塗布、ロッド塗布、リバースロール塗布及びホッパー塗布を含む。感圧接着剤は、貼り合わせ前にライナー又は面形成素材に塗被することができる。単層又は多層形感圧接着剤系の場合、好ましい永久感圧接着剤組成は、エポキシ、フェノホルムアルデヒド、ポリビニルブチラール、シアノアクリレート、ゴム系感圧接着剤、スチレン/ブタジエン系感圧接着剤、アクリリックス及びビニル誘導体から成る群から選択される。
本発明の感圧接着剤は好ましくは顔料を含有する。顔料は、色又は白さを加えることが良く知られている。白色顔料、例えばTiO2又はZnOの添加により、画像形成要素を含有する実用シートの不透明性を、このシートがディスプレイ支持体に塗布されたときに向上させる。例えば黒味を帯びた壁に結婚式シーンを貼ると、もし感圧接着剤が顔料を含有していないならば、画質を損なうことになる。それというのも花嫁のウェディング・ドレスが黒っぽく見え、画質が低下して見えるからである。本発明の感圧接着剤に有色顔料を添加し、これによりブランド認知を確立し、画像形成要素がディスプレイ支持体に貼り合わされるときにより良好なコントラストを提供することが好ましい。
感圧接着剤特性、例えば剥離力及びせん断抵抗の損失を招く、感圧接着剤層内の酸化量を低減するために、感圧接着剤層に酸化防止剤が添加されることが好ましい。酸化防止剤の添加は特に重要である。それというのも本発明の材料は、製造中及びプリント中の幾つかの時点で、加熱された乾燥器内で乾燥させられるからである。酸化防止剤は、感圧接着剤の所望の強さ及び接着特性を維持するのを助ける。
本発明の好ましい実施態様の感光性ハロゲン化銀層は、製造中、プリント中及び処理中に静電放電に不所望に晒されるおそれがあるので、感圧接着剤の抵抗率は1011Ω/□未満であることが好ましい。多様な導電性材料を感圧接着剤層内に内蔵し、これにより広範囲の導電性を形成することができる。これらの導電性材料は2つの大きな群、すなわち(i)イオン伝導体及び(ii)電子伝導体に分けることができる。イオン伝導体の場合、電荷は、電解質を通した荷電種のバルク拡散により移行させられる。この場合、静電防止層の抵抗率は温度及び湿度に依存する。特許明細書に以前に記載された、無機単塩、界面活性剤のアルカリ金属塩、イオン伝導性ポリマー、アルカリ金属塩を含有する高分子電解質、及び(金属塩により安定化された)コロイド金属酸化物ゾルがこのカテゴリーに入る。しかし、使用される無機塩、高分子電解質、及び低分子量界面活性剤の多くは、処理中に静電防止層から浸出し、その結果静電防止機能を損失する。電子伝導体を採用する静電防止層の導電率は、イオン移動度ではなく電子移動度に依存し、湿度とは無関係である。共役ポリマー、半導体金属ハロゲン化物塩、半導体金属酸化物粒子等を含有する静電防止層が既に記載されている。しかしこれらの静電防止層が含有する高い容量パーセントの電子導電性材料が、しばしば高価であり、好ましくない物理特性、例えば色、脆性の増大、及び静電防止層に対する付着しにくさを付与する。
本発明の好ましい実施態様の場合、ラベルは、ライナー又は感圧接着剤層内に内蔵された静電防止剤を有する。電気的表面抵抗率が1011logΩ/□以上である静電防止剤を有することが望ましい。最も好ましい実施態様の場合、静電防止材料は酸化錫及び五酸化バナジウムから成る群から選択された1種以上の材料を含む。
本発明の別の好ましい実施態様の場合、静電防止材料は、感圧接着剤層内に内蔵されている。感圧接着剤層内に内蔵された静電防止剤は、ハロゲン化銀層に静電防止を施し、ラベル上の静電気を低減する。このことは、高速ラベリング装置における容器のラベリングを助成することが判っている。独立したものとして、又は静電防止層を含むキャリヤを補足するものとして、感圧接着剤はまた、導電性金属酸化物、炭素粒子及び合成スメクタイト粘土から成る群から選択された静電防止剤を含むか、又は、内在的に導電性のポリマーと多層を成してよい。好ましい実施態様のうちの1つにおいて、静電防止材料は、金属酸化物である。金属酸化物が好ましいのは、これらが熱可塑性接着剤中に容易に分散され、また当業者に知られた任意の手段によってポリマーシートに塗布することができるからである。本発明において有用な導電性金属酸化物は、ドーピングされた金属酸化物、酸素欠乏を含有する金属酸化物、金属アンチモン酸塩、導電性窒化物、カーバイド又はホウ化物、例えば、TiO2、SnO2、Al23、ZrO3、In23,MgO、ZnSb26、InSbO4、TiB2,ZrB2、NbB2、TaB2、CrB2,MoB、WB、LaB6、ZrN、TiN,TiC及びWCを含む導電性粒子から成る群から選択される。最も好ましい材料は酸化錫及び五酸化バナジウムである。なぜならば、これらの材料は優れた導電性を提供し、また透明であるからである。
本明細書中に使用される「画像形成要素」という用語は、上述の実用シート、感圧接着剤、及びキャリヤシートを含む画像形成支持体と、該画像形成支持体上への画像の転写を支配する複数の技術に適する画像形成層とを含む。このような技術は、サーマル色素転写、電子写真プリント、又はインクジェットプリント、並びに写真ハロゲン化銀画像のための支持体を含む。本明細書中に使用される「写真要素」という用語は、画像形成に際して感光性ハロゲン化銀を利用する材料を意味する。
本発明のサーマル色素転写に用いられる画像形成要素のサーマル色素画像受理層は、十分な色素濃度、プリント効率及び高品質画像を提供するポリマー又はポリマー混合物を含むことができる。例えば、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(スチレン-コ-アクリロニトリル)、ポリ(カプロラクトン)、ポリ乳酸、飽和型ポリエステル樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリ(塩化ビニル-コ-塩化ビニリデン)、塩素化ポリプロピレン、ポリ(塩化ビニル-コ-酢酸ビニル)、ポリ(塩化ビニル-コ-酢酸ビニル-コ-無水マレイン酸)、エチルセルロース、ニトロセルロース、ポリ(アクリル酸)エステル、アマニ油で改質されたアルキド樹脂、ロジンで改質されたアルキド樹脂、フェノールで改質されたアルキド樹脂、フェノール酸樹脂、マレイン酸樹脂、ビニルポリマー、例えばポリスチレン及びポリビニルトルエン、又はビニルポリマーとメタクリレート又はアクリレートとのコポリマー、ポリ(テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン)、低分子量ポリエチレン、フェノールで改質されたペンタエリトリトールエステル、ポリ(スチレン-コ-インデン-コ-アクリロニトリル)、ポリ(スチレン-コ-インデン)、ポリ(スチレン-コ-アクリロニトリル)、ポリ(スチレン-コ-ブタジエン)、ポリ(メチルメタクリレート)とブレンドされたポリ(ステアリルメタクリレート)が挙げられる。これらのうち、ポリエステル樹脂と、塩化ビニル-酢酸ビニルのコポリマーとの混合物が好ましい。この混合物において、ポリエステル樹脂と塩化ビニル-酢酸ビニルのコポリマーとの混合比はポリエステル樹脂100質量部当たり50〜200質量部であることが好ましい。ポリエステル樹脂と塩化ビニル-酢酸ビニルのコポリマーとの混合物を使用することにより、画像受理層への転写により形成される画像の耐光性を改善することができる。
色素画像受理層は、所期の目的にとって効果的な任意の量で存在してよい。一般には、約1〜10g/m2の濃度で良好な結果を得ることができる。さらに色素受理層の上に、Harrison他の米国特許第4,775,657号明細書に記載されているような上塗り層が塗被されてよい。
本発明の別の実施態様の場合、サーマル色素受理層はポリエステルを含む。ポリエステルは低廉であり、また、良好な強度及び表面特性を有する。ポリエステルは高い光透過及び光拡散を可能にする高い光透過率値を有する。このような高い光透過及び光拡散は、明投影領域と暗投影領域との差を大きくし、コントラストを増大させる。本発明の好ましい実施態様の場合、ポリエステルの数平均分子量は約5,000〜約250,000であり、より好ましくは10,000〜100,000である。
本発明の1実施態様の色素受理要素において使用されるポリマーは、脂環式二塩基酸(Q)及びジオール(L)から誘導された反復単位に基づいた縮合型ポリエステルである。(Q)は、ジカルボン酸単位を含有する1又は2以上の脂環であって、ジカルボン酸単位が、それぞれのカルボキシル基を脂環の(好ましくは直接に隣接する)2炭素原子内に有するものを表し、そして前記(L)は、1又は2以上のジオール単位であって、それぞれのジオール単位が1以上の芳香環を含有しており、この芳香環が、それぞれのヒドロキシル基、又はこれらのヒドロキシル基と隣接してよい脂環には直接には隣接していない(好ましくは1〜約4炭素原子だけ離れた)ものを表す。本発明の目的の上で、「二塩基酸誘導単位」及び「ジカルボン酸誘導単位」という用語は、カルボン酸自体から誘導された単位だけではなく、これらの等価物、例えば酸塩化物、酸無水物及びエステルから誘導された単位をも定義するものとする。それというのも、それぞれの事例において、結果として得られたポリマー中に同一の反復単位が得られるからである。相応の二塩基酸のそれぞれの脂環は任意には、例えば1又は2以上のC1〜C4アルキル基で置換されてもよい。ジオールのそれぞれは任意には、C1〜C6アルキル、アルコキシ、又はハロゲンによって、芳香環又は脂環上で置換されてもよい。
本発明の別の実施態様の場合、サーマル色素受理層はポリカーボネートを含む。ポリカーボネートから形成された拡散要素は容易に溶融されることにより、鏡面透過及び拡散透過の領域を形成する。ポリカーボネートは高い光透過及び光拡散を可能にする高い光透過率値を有する。このような高い光透過及び光拡散は、明投影領域と暗投影領域との差を大きくし、コントラストを増大させる。
ポリカーボネート(本明細書中に使用された「ポリカーボネート」という用語は、炭酸及びジオール又はジフェノールを意味する)及びポリエステルは、画像受理層内での使用に推奨されている。(米国特許第4,740,497号明細書及び同第4,927,803号明細書に開示されているような)ポリカーボネートは、サーマル色素転写に用いられる場合に、良好な色素取込特性と、望ましい低いフェード特性とを有する。米国特許第4,695,286号明細書に記載したように、数平均分子量が約25,000以上のビスフェノール-A-ポリカーボネートが、サーマルプリント中に発生するおそれのある表面変形をも最小化する点で特に望ましいことが判っている。
他方において、ポリエステルは溶剤を使用せずに比較的無害な化学出発材料を使用して溶融縮合することにより、容易に合成して処理することができる。芳香族ジエステルから形成されるポリエステル(例えば米国特許第4,897,377号明細書に開示されているもの)は、一般に、サーマル色素転写に用いられる場合に、良好な色素取込特性を有する。米国特許第5,387,571号(Daly他)に開示された脂環式ジエステルから形成されるポリエステル、及び、米国特許第5,302,574号明細書(Lawrence他)に開示されたポリエステルとポリカーボネートとのブレンドもある。上記明細書の開示内容を参考のため、本明細書中に引用する。
個々のポリマーの利点を達成し、組み合わされた効果を最適化するために、色素受理層内に使用するのに際して複数のポリマーをブレンドすることができる。例えば、米国特許第4,695,286号明細書に記載されたタイプの比較的低廉な未改質ビスフェノール-Aポリカーボネートを、米国特許第4,927,803号明細書に記載されたタイプの改質ポリカーボネートとブレンドし、これにより、サーマルプリント中に発生するおそれのある表面変形に対する抵抗、及び、プリント後に発生するおそれのある光フェードに対する抵抗、の両方が改善された中度のコストの受理層を得ることができる。しかしこれらのポリマーが互いに完全には混和できない場合、このようなポリマーブレンドに伴う問題が生じる。それというのもこのようなブレンドはある程度の量の曇りを示すことがあるからである。曇りは一般に望ましくはなく、透明ラベルにとっては特に不都合である。完全には相溶性を有さないブレンドはまた、色素取込量を変動させ、画像安定性を悪化させ、そして色素供与体への粘着性を変動させるおそれもある。
本発明の好ましい実施態様の場合、ジカルボン酸誘導単位及びジオール誘導単位の脂環の環炭素原子数は4〜10である。特に好ましい実施態様の場合、これらの脂環の環炭素原子数は6である。
数平均分子量約25,000以上の未改質ビスフェノール-Aポリカーボネートと、反復する二塩基酸誘導単位及びジオール誘導単位を含むポリエステルとの混和性ブレンドを含む、サーマル色素転写のための色素受理要素であって、二塩基酸誘導単位の50モル%以上が、相応のジカルボン酸のそれぞれのカルボキシル基の2炭素原子内に脂環を含有するジカルボン酸誘導単位を含み、そしてジオール誘導単位の30モル%以上が、相応のジオールの各ヒドロキシル基又は脂環と直接には隣接しない芳香環を含有する、色素受理要素が好ましい。このようなポリマーブレンドは優れた色素取込率と画像色素安定性とを有し、本質的に曇りがない。このようなポリマーブレンドは、指紋抵抗及び再転写抵抗が改善された受理体を提供し、また、サーマルヘッド圧及び印刷ライン時間が著しく低減されたサーマルプリンタ内で効果的にプリントすることができる。驚くべきことに、これらの脂環式ポリエステルは、高分子量ポリカーボネートとの相溶性を有することが判った。
数平均分子量が約25,000の未改質ビスフェノール-Aポリカーボネートの例は、米国特許第4,695,286号明細書に開示されたものを含む。具体例はMakrolon 5700(Bayer AG)及びLEXAN 141(General Electric Co.)ポリカーボネートを含む。
本発明の別の好ましい実施態様の場合、未改質ビスフェノール-Aポリカーボネート及びポリエステルのポリマーは、最終ブレンドの所望のTgを形成し、そしてコストを最小限に抑えるために、所定の質量比でブレンドされる。ポリカーボネート及びポリエステルのポリマーがブレンドされる質量比は、約75:25〜25:75であり、より好ましくは約60:40〜約40:60であると好都合である。
本発明のブレンドのためのポリエステルの所要の特徴の中で、これらのポリエステルは芳香族ジエステル、例えばテレフタレートを含有せず、及び、これらのポリエステルは、当該組成混合物においてポリカーボネートと相溶性を有する。ポリエステルのTgは好ましくは、約40℃〜約100℃であり、ポリカーボネートのTgは約100℃〜約200℃である。ポリエステルはポリカーボネートよりも低いTgを有し、ポリカーボネートのための高分子可塑剤として作用することが好ましい。最終ポリエステル/ポリカーボネート系ブレンドのTgは好ましくは40℃〜100℃である。添加される可塑剤に伴い、Tgが一層高いポリエステル及びポリカーボネートのポリマーが有用な場合がある。好ましくは、処理及びプリントを容易にするために、滑剤及び/又は界面活性剤が色素受理層に添加される。滑剤はポリマー押出、流延ロールからの解放、及びプリント適性を補助することができる。好ましくは、ポリエステル色素受理層は、実用シートの最外面上に溶融押出される。
本発明の色素受理要素と共に使用される色素供与体要素は、従来、色素を含有する層を備えた支持体を含む。本発明で採用される色素供与体には、いかなる色素も使用可能であるが、ただし、この色素が熱作用によって色素受理層に転写されることが可能であることを条件とする。昇華可能な色素により特に良好な結果が得られている。本発明における使用に適用可能な色素供与体は、例えば米国特許第号明細書4,916,112号;同第4,927,803号明細書及び同第5,023,228号の各明細書に記載されている。上述のように、色素供与体要素は、色素転写画像を形成するのに使用することができる。このような方法は、色素供与体要素を像様加熱し、色素画像を上述のような色素受理要素に転写して色素転写画像を形成することを含む。サーマル色素転写プリント法の好ましい実施態様の場合、シアン、マゼンタ及びイエローの各色素領域が順次反復して塗被されたポリ(エチレンテレフタレート)支持体を含む色素供与体要素が採用され、色素転写ステップを色毎に順次実施することより、3色色素の転写画像が得られる。このプロセスが単色に対してだけ実施される場合には、モノクロ色素の転写画像が得られる。
色素供与体要素から本発明の受理要素に色素を転写するのに使用可能なサーマル・プリントヘッドは、商業的に入手可能である。例えば、Fujitsuサーマルヘッド(FTP-040 MCS001)、TDKサーマルヘッド F415 HH7-1089、又はRohmサーマルヘッド KE 2008-F3を採用することができる。或いは、サーマル色素転写のための別の周知のエネルギー源、例えば英国特許第2,083,726号明細書に記載されているようなレーザが使用されてもよい。
サーマル色素転写集合体は、(a)色素供与体要素と、(b)上述のような色素受理要素とを含み、色素受理要素は、供与体要素の色素層が受理要素の色素画像受理層と接触するように、色素供与体要素と重なった関係にある。
三色画像を得たい場合には、サーマル・プリントヘッドにより熱が加えられている間に三回、上述の集合体が形成される。第1の色素が転写されたあと、要素は互いに引き離される。次いで第2の色素供与体要素(又は異なる色素領域を有する別の供与体要素領域)を色素受理要素と見当合わせすることができ、この過程が繰り返される。第3の色も同様に得ることができる。
電気記録法及び電子写真法、及びこれらの方法の個々のステップが従来技術において詳しく記載されている。これらの方法は基本ステップ、すなわち、静電画像を形成するステップと、その画像を荷電着色粒子(トナー)で現像するステップと、任意には、その結果現像された画像を二次的な支持体に転写するステップと、さらに支持体に画像を定着させるステップとを取入れる。これらの方法及び基本ステップには多くの変更形があり、乾燥トナーの代わりに液状トナーを使用することは、これらの変更形のうちの1つにすぎない。
第1の基本ステップ、つまり静電画像の形成は、種々の方法により達成することができる。複写機の電子写真法は、均一に荷電された光導電体のアナログ露光又はデジタル露光による像様光放電を利用する。光導電体は使い捨てシステムであるか、又は、セレン又は有機光受容体に基づくもののように、再充電可能であり且つ再画像形成可能であってよい。
1実施態様の場合、複写機の電子写真法は、均一に荷電された光導電体のアナログ露光又はデジタル露光による像様光放電を利用する。光導電体は使い捨てシステムであるか、又は、セレン又は有機光受容体に基づくもののように、再充電可能であり且つ再画像形成可能であってよい。
別の電気記録法の場合、静電画像はイオノグラフィーにより形成することができる。潜像は誘電(電荷保持)媒体、すなわち紙又はフィルム上で形成することができる。媒体の全幅にわたって所定の間隔を置いて配置されたスタイラスのアレイから選択された金属スタイラス又は書込みニブに電圧を印加することにより、選択されたスタイラスと媒体との間に空気の絶縁破壊が生じる。イオンが形成され、これらのイオンは媒体上で潜像を形成する。
しかし、発生した静電画像は、逆荷電されたトナー粒子を用いて現像することもできる。液状トナーを用いた現像の場合、液状現像剤は、静電画像と直接的に接触させることができる。通常、流動液が採用され、これにより充分なトナー粒子が現像に利用可能であることが保証される。静電画像により形成された場は、非導電性の液体中に懸濁させられた荷電粒子を、電気泳動法により運動させる。こうして静電潜像の電荷を、逆荷電された粒子により中和することができる。液状トナーを用いた電気泳動現像の理論及び物理学的特性は、多くの文献及び刊行物に詳しく記載されている。
再画像形成可能な光受容体又は電気記録マスターが使用される場合、調色された画像を紙(又は他の支持体)に転写することができる。この紙は、トナー粒子を紙に転写させるように選択された極性で、静電的に荷電されてよい。最後に、調色された画像を紙に定着させることができる。自己定着性トナーの場合、残留液を、空気乾燥又は加熱により紙から除去することができる。溶剤が蒸発すると、これらのトナーは、紙に結合された膜を形成する。熱融合性トナーの場合、熱可塑性ポリマーを粒子の一部として使用することができる。加熱により、残留液の除去及びトナーの紙への定着の両方が行われる。
画像形成要素又は媒体は、これをインクジェット画像形成媒体として使用する場合には、少なくとも1つの表面上にインク受理層又は画像形成層を有する支持体又は支持体材料を含むのが典型的である。所望の場合には、支持体に対するインク受理層の接着性を改善するために、支持体に溶剤吸収層を塗布する前に、支持体の表面にコロナ放電処理を施すことができる。或いは下塗り層、例えばハロゲン化フェノール又は部分加水分解された塩化ビニル−酢酸ビニルのコポリマーから形成された層が、支持体の表面に塗布されてもよい。インク受理層は、3〜75μm、好ましくは8〜50μmの範囲の乾燥厚さで、水又は水−アルコール溶液から支持体層上に塗被されるのが好ましい。
本発明の外部ポリエステル系キャリヤ層と組み合わせて、公知の任意のインクジェット受理層を使用することができる。例えば、インク受理層は主として無機酸化物粒子、例えばシリカ、変性シリカ、クレイ、アルミナ、可融性ビーズ、例えば熱可塑性又は熱硬化性ポリマーから成るビーズ、非可融性有機ビーズ、又は親水性ポリマー、例えば天然型親水性コロイド及びガム、例えばゼラチン、アルブミン、グアール、キサンタン、アカシア、キトサン、澱粉及びこれらの誘導体など;天然ポリマーの誘導体、例えば機能化蛋白質、機能化ガム及び機能化澱粉、及びセルロースエーテル及びこれらの誘導体;及び合成ポリマー、例えばポリビニルオキサゾリン、ポリビニルメチルオキサゾリン、ポリオキシド、ポリエーテル、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、ポリアクリルアミド及びポリビニルピロリドンを含むn−ビニルアミド、及びポリ(ビニルアルコール)、その誘導体及びコポリマー、及びこれらの材料の組み合わせから成っていてよい。親水性ポリマー、無機酸化物粒子、及び有機ビーズが支持体上に1又は2層以上の層に、また、層内に種々の組み合わせで存在していてよい。
セラミック粒子又は硬質ポリマー粒子を添加することにより、又は塗被中にフォーム形成するか又は発泡させることにより、又は非溶剤の導入を介して層内の相分離を誘発することにより、親水性ポリマーから成るインク受理層又はインク記録層内に多孔質構造を導入することができる。一般に、ベース層は親水性ではあるが、しかし多孔質でないことが好ましい。このことは、写真画質プリントに特に当てはまる。写真画質プリントの場合、多孔性は光沢を失わせるおそれがある。具体的には、インク受理層は、当業者によく知られた添加剤の有無に関わりなく、任意の親水性ポリマー又はポリマーの組み合わせから成っていてよい。
所望の場合には、インク受理層は、インク透過性の粘着防止層、例えば、セルロース誘導体又はカチオン変性セルロース誘導体、又はこれらの混合物を含む層で上塗りされてよい。特に好ましい上塗り層は、ポリβ-1,4-アンヒドロ-グルコース-g-オキシエチレン-g-(2'-ヒドロキシプロピル)-N,N-ジメチル-N-ドデシルアンモニウムクロリドである。この上塗り層は無孔質であってよいが、しかしインク透過性であり、水性インクで要素上にプリントされた画像の光学濃度を改善するのに役立つ。上塗り層は、インク受理層を摩耗、汚れ、及び水による損傷から保護することもできる。一般にこの上塗り層は、乾燥厚さ0.1〜5μm、好ましくは0.25〜3μmで存在してよい。
実際には、インク受理層及び上塗り層に、種々の添加剤が採用されてよい。これらの添加剤の一例としては、界面活性剤、例えば塗被性を改善し、乾燥させられた塗膜の表面張力を調整するための界面活性剤、pHをコントロールするための酸又は塩基、静電防止剤、懸濁剤、酸化防止剤、塗膜を架橋するための硬化剤、酸化防止剤、UV安定剤及び光安定剤などが挙げられる。さらに、耐水性を改善するために、媒染剤が少量(ベース層の2〜10質量%)添加されてよい。有用な媒染剤が米国特許第5,474,843号明細書に開示されている。
インク受理層及び上塗り層を含めた上述の層は、当業者に広く使用されている透明又は不透明な支持体材料上に、従来型のコーティング手段により塗被することができる。塗被方法の一例としては、ブレード塗布、巻線ロッド塗布、スロット塗布、スライドホッパー塗布、グラビア及び流し塗などが挙げられる。これらの方法のうちのいくつかは、両層を同時に塗被することを可能にする。このことは製造コストの観点から好ましい。
DRL(色素受理層)は、中間層(TL)の上に、0.1〜10μm、好ましくは0.5〜5μmの範囲の厚さで塗被される。色素受理層として有用な多くの周知の配合物がある。主要な要件は、DRLがインクと適合性を有し、これによりDRLが所望の色域及び色濃度をもたらすように画像形成されることである。インク滴がDRLを通るのに伴って、色素はDRL内に保持されるか又は媒染化されるのに対し、インク溶剤はDRLを自由に通過し、TLによって速やかに吸収される。さらにDRL配合物は、好ましくは水から塗被され、TLに対する十分な付着性を示し、表面光沢の容易なコントロールを可能にする。
例えば、米国特許第4,879,166号;同第5,264,275号;同第5,104,730号;同第4,879,166号の各明細書及び日本国特許第1,095,091号;同第2,276,671号;同第2,276,670号;同第4,267,180号、同第5,024,335号及び同第5,016,517号の各明細書においてMisuda他によって開示された水性DRL配合物は、擬似ベーマイトと或る特定の水溶性樹脂との混合物を含む。米国特許第4,903,040号;同第4,930,041号;同第5,084,338号;同第5,126,194号;第5,126,195号及び同第5,147,717号の各明細書においてLightによって開示された水性DRL配合物は、ビニルピロリドンポリマーと或る特定の水分散性且つ/又は水溶性のポリエステルとの混合物を、他のポリマー及び添加物と共に含む。米国特許第4,857,386号明細書及び同第5,102,717号明細書においてButter他によって開示されたインク吸収性樹脂層は、ビニルピロリドンポリマーと、アクリルポリマー又はメタクリルポリマーとの混合物を含む。米国特許第5,194,317号明細書においてSato他によって開示され、また米国特許第5,059,983号明細書においてHiguma他によって開示された水性塗被可能なDRL配合物は、ポリ(ビニルアルコール)を基剤としている。米国特許第5,208,092号明細書においてIqbalによって開示された水性DRL配合物はビニルコポリマーを含み、このビニルコポリマーは、次いで架橋される。これらの例に加えて、DRLの上述の一次的及び二次的な要件と合致するその他のDRL配合物も、公知であるか又は検討することができる。これらのDRL配合物は全て、本発明の思想及び範囲内に入る。
好ましいDRLは厚さ0.1〜10μmであり、5部のアルモキサンと5部のポリ(ビニルピロリドン)との水性分散体として塗被される。DRLはまた、光沢、摩擦及び/又は指紋抵抗をコントロールするための艶消し剤、表面均一性を向上させ、乾燥させられた塗膜の表面張力を調整するための界面活性剤、媒染剤、酸化防止剤、UV吸収化合物及び光安定剤などを種々のレベル及びサイズで含有することができる。
上述のインク受理要素は、本発明の目的を達成するために効果的に使用することができるが、画像形成された要素の耐久性を向上させる目的で、DRLに上塗りを施すことが望ましい場合がある。このような上塗り層は、要素への画像形成の前又は後に、DRLに塗布されてよい。例えばDRLには、インクが自由に通過するインク透過性層が上塗りされてよい。このタイプの層は、米国特許第4,686,118号;同第5,027,131号及び同第5,102,717号の各明細書に記載されている。或いは、要素が画像形成された後に、上塗り層が付加されてもよい。このことを目的として、周知の貼り合わせ用フィルム及び装置のいずれをも用いることができる。上述の画像形成法に用いられるインクはよく知られており、インク配合物は特定の方法、すなわち連続法、圧電法、感熱法にしばしば密接に関係している。従って、特定のインクプロセスに応じて、インクは、溶剤、着色剤、防腐剤、界面活性剤及び湿潤剤などを種々異なる量及び組み合わせで含有してよい。本発明の画像記録要素との組み合わせにおいて使用するのに好ましいインクは、水性インク、例えばHewlett-Packard Desk Writer 560Cプリンタ用に現在販売されているインクである。しかし、所与のインク記録法又は所与の商業的供給元に固有のインクと一緒に使用するために配合可能な、上述のような画像記録要素の別の実施態様も、本発明の範囲に入るものとする。
ハロゲン化銀画像との組み合わせにおいて、平滑な不透明ベースが有用である。なぜならば、ハロゲン化銀画像のコントラスト範囲が改善され、画像を見ている間の周囲光の透き通しが低減されるからである。本発明の写真要素は、電子プリント法又は従来型の光学プリント法によって露光されたときに、優れた性能を発揮できるハロゲン化銀写真要素に関する。電子プリント法は、画素毎モードで100μ秒にわたって、記録要素の輻射線感受性ハロゲン化銀乳剤を10-4エルグ/cm2以上の化学線に当てることを含む。この場合ハロゲン化銀乳剤層はまた、ハロゲン化銀粒子群から成ることが好適である。従来型の光学プリント法は、像様モードで10-3〜300μ秒にわたって、記録要素の輻射線感受性ハロゲン化銀乳剤を10-4エルグ/cm2以上の化学線に当てることを含む。この場合ハロゲン化銀乳剤層は上述のハロゲン化銀粒子群から成る。好ましい実施態様において本発明は、(a)銀を基準として50モル%を上回る塩化物を含有し、(b){100}結晶面によって提供された表面積の50%超を有し、そして(c)総銀量の95〜99%を占める中央部を有し、且つ下記のクラス要件(i)(ii)のそれぞれを満たすように選択された2種のドーパントを含有する、ハロゲン化銀粒子から成る輻射線感受性乳剤を利用する。上記要件とは、(i)下記式:
(I) [ML6]n
を満たすヘキサ配位金属錯体(上記式中、nはゼロ、−1、−2、−3又は−4であり;Mはイリジウム以外の、フロンティア軌道充満型多価金属イオンであり;L6は、独立して選択することができるブリッジ配位子であり、ただしこれらの配位子のうちの4以上がアニオン系リガンドであり、且つ該配位子のうちの1個以上がシアノ配位子、又はシアノ配位子よりも電気陰性度が高い配位子であることを条件とする)であること、そして(ii)チアゾール又は置換型チアゾール配位子を含有するイリジウム配位錯体であること、である。好ましい写真画像形成層構造は、欧州特許第1048977号明細書に記載されている。この明細書に記載された感光性画像形成層は、本発明に基づいて特に望ましい画像を提供する。
下記の例により本発明の実施を示す。これらの例は、本発明の考えられ得る全ての変更形を排除するものではない。部及びパーセントは、特に示さない限り質量部及び質量パーセントである。
例1
この例において、ポリオレフィンで塗被された紙ベース、感圧接着剤、及び画像プリンタ中を効率的に搬送するための粗面層を備えたポリエステルコアを含有する複合キャリヤシートとを使用して、優れた耐久性及び画像構造を有する本発明の画像要素を形成した。この例は、広告用ディスプレイにおける本発明の材料の有用性と、表面粗さの有意な低減を示すことになる。
実用シート;
標準的な長網抄紙機、及び、大部分が漂白された硬材クラフト繊維のブレンドを用いて、紙ベースを製造した。繊維比は、主として漂白ポプラ(25%)及び楓/ブナ(50%)、並びに少量の樺(18%)及び軟材(7%)から成った。繊維長を、Kajaani FS-200によって測定して0.73mm長の加重平均から、高レベルのコニカル・リファイニング及び低レベルのディスク・リファイニングを用いて0.55mm長に低減した。スラリーからの繊維長をFS-200繊維長分析器(Kajaani Automation Inc.)を使用して測定した。リファイニング正味比出力(SNRP)は115KW時間/メートルトンであった。総コニカル・リファイナSNRP値を出すために、2つのコニカル・リファイナを順次使用した。この値は、各コニカル・リファイナのSNRPを加算することにより得た。総コニカル・リファイナSNRP値を出すために、2つのコニカル・リファイナを同様に順次使用した。中性サイジング化学添加剤は、乾燥質量を基準として利用して、アセチルケトン二量体(0.20%添加)、カチオン系澱粉(1.0%)、ポリアミノアミドエピクロルヒドリン(0.50%)、ポリアクリルアミド樹脂(0.18%)、ジアミノスチルベン蛍光増白剤(0.20%)、及び重炭酸ナトリウムを含んだ。ヒドロキシエチル化澱粉及び塩化ナトリウムを使用した表面サイジングも採用されるが、これは本発明にとって重要ではない。第3乾燥器区間において、シートの表側から抄紙網側に湿分バイアスをかけるように、比率乾燥を利用した。次いでシートの表側(乳剤側)に、カレンダリング直前に、状態調節された蒸気で再給湿した。カレンダリング直前及びカレンダリング中にシート温度を76℃〜93℃に上昇させた。次いで紙をカレンダリングし、見かけ密度を1.06にした。カレンダリング後の湿分レベルは8.4質量%であった。実用シートのための紙ベースは、坪量127g/m2及び厚さ0.1104mmであった。
密度0.925g/cc及びメルトインデックス14.0の典型的な押出等級のポリエチレンを、紙ベースの両側に溶融押出塗被した。ポリエチレンは、平均粒度0.22μmのアナターゼ形TiO2を18質量%含有した。
感圧接着剤;
厚さ18μmの溶剤型アクリル系永久接着剤であって、この接着剤は、平均粒度0.3μmの6質量%のルチル形TiO2と、静電防止剤として使用される0.20%の酸化錫とを含有した。
キャリヤシート;
キャリヤシートのコアは140μm厚の二軸延伸ポリエステルであって、このコアの両面にはポリエチレンアミンのプライマ層が塗布されていた。これらのポリエチレンアミン系プライマ層に隣接して、50μmの厚さのポリエチレン層が設けられていた。キャリヤシートの最外面層の粗さ平均は0.38μmであり、この最外面層を、粗さ平均0.38μmの粗さ特性を有するチルドローラに対してポリエチレンを流延させることにより形成した。粗いポリエチレン層の反対側には、接着剤剥離のためのUV硬化型シリコーン層を設けた。
画像形成層;
実用シートの最外面に、写真カラープリント紙において利用されるような典型的なカラー感光性ハロゲン化銀画像形成層を塗布した。
本発明の画像形成要素の構造は下記の通りであった;
感光性ハロゲン化銀画像形成層
セルロース紙実用シート
アクリル系感圧接着剤
ポリエステル/ポリエチレン系キャリヤシート
その結果得られた画像形成要素は総厚が300μmであり、機械方向における剛性が380ミリニュートンであり、そして光透過率が3.8%であった。該画像形成要素にプリント、処理を施し、キャリヤシートを取り外し、広告用ディスプレイ業界において一般に利用される幾つかの異なる支持体にこれを適用した。例において利用した支持体は、板紙、アクリルシート、布地、ガラス、ベルベット、厚紙及び壁ボードであった。本発明の実用シートは厚く耐久性があるので、利用されたこれらの支持体の粗さは平均で91%低減され、より粗い、より低廉な材料をディスプレイ業界において利用することが可能になった。実用シートはポリエチレン層を使用して構成されたので、ポリエチレンは、従来技術の二軸延伸実用シートをしのぐ改善を可能にするコンフォーマブル層を提供した。キャリヤシートの粗いポリエチレン表面層は、写真プリンタ及び写真処理機の中での効率的な搬送を可能にした。
さらに、上述の支持体に本発明の不透明な高品質画像部材を感圧式に貼り合わせることにより、ハロゲン化銀プロセス中にこれらの支持体材料をプリントして処理することの複雑さが取り除かれる。さらに、幾つかの異なる製品を提供するのに不透明画像形成部材が1つしか必要とならず、商業的ラボの手間が省け、商業的ラボがハロゲン化銀画像を独自の様式で利用することが可能になる。これに加えて、本発明のハロゲン化銀画像層はまた、肌色トーンを正確に複製するように最適化されており、代替的なフレキソ印刷技術と比較して人物のより高品質の画像を提供する。
この例は画像のハロゲン化銀プリントに関するものであるが、その他の高品質画像形成技術、例えばインクジェットプリント、サーマル色素転写プリント及び電子写真プリントを、本発明の機能的な基礎と組み合わせて使用することにより、新しい画像実用性を生み出すことができる。さらに、この例は商業広告に関するものであるが、本発明の材料は、消費者に対しても専門家に対しても同様に画像実用性を改善するように使用することができる。例は両面プリント、裏側から照明されたウェディングアルバム画像、写真壁紙、及びインクジェットでプリントされた自動車内装を含む。
以下、本発明の好ましい態様を項分け記載する。
(1)画像形成層と、感圧接着剤でキャリヤシートに接着された、各面上に樹脂コートを有する紙を含む実用的画像形成シートとを含んでなり、該キャリヤシートが、少なくとも1層のポリエステルのコア層と、粗い下面層とを含むことを特徴とする画像形成要素。
(2)該紙の各面上の樹脂コートがポリエチレンを含む、(1)項に記載の画像形成要素。
(3)該紙の各面上の樹脂コートがポリプロピレンを含む、(1)項に記載の画像形成要素。
(4)該粗い下面層がポリエチレンを含む、(1)項に記載の画像形成要素。
(5)該下面層の粗さが0.18〜0.6μmの範囲内である、(1)項に記載の画像形成要素。
(6)該キャリヤシートの剛性が、任意の方向で15〜30ミリニュートンの範囲内である、(1)項に記載の画像形成要素。
(7)該キャリヤシートの厚さが50μm〜100μmの範囲内である、(1)項に記載の画像形成要素。
(8)該キャリヤシートの上面が、実質的に架橋されたシリコーン層を含む、(1)項に記載の画像形成要素。
(9)該キャリヤシートの上面が、非光活性の、実質的に架橋されたシリコーン層を含む、(1)項に記載の画像形成要素。
(10)該シリコーン層の濃度安定性が0.03である、(9)項に記載の画像形成要素。
(11)該接着剤の剥離強さが、5cm当たり150グラムよりも大きい、(1)項に記載の画像形成要素。
(12)該接着剤の剥離強さが、5cm当たり15〜100グラムの範囲内である、(1)項に記載の画像形成要素。
(13)該実用シートと該キャリヤシートとの間の剥離強さが、5cm当たり30〜50グラムの範囲内である、(1)項に記載の画像形成要素。
(14)該実用シートと該キャリヤシートとの間の剥離強さが、5cm当たり35〜45グラムの範囲内である、(1)項に記載の画像形成要素。
(15)該キャリヤシートのカールが、0〜100℃の温度範囲にわたって15カール単位未満である、(1)項に記載の画像形成要素。
(16)該接着剤の抵抗率が1012未満である、(1)項に記載の画像形成要素。
(17)該接着剤が酸化防止剤を含む、(1)項に記載の画像形成要素。
(18)該実用的画像形成シートが少なくとも1層のインクジェット受理層を含む、(1)項に記載の画像形成要素。
(19)該実用画像形成シートが少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀画像形成層を含む、(1)項に記載の画像形成要素。
(20)該実用画像形成シートが少なくとも1層のサーマル色素受理層を含む、(1)項に記載の画像形成要素。
(21)該キャリヤシートが少なくとも1層のボイド含有ポリエステル層を含む、(1)項に記載の画像形成要素。
(22)該接着剤が顔料を含む、(1)項に記載の画像形成要素。
(23)該キャリヤシートが少なくとも1層の着色顔料を含む層を含む、(1)項に記載の画像形成要素。
(24)該実用的画像形成シートのモジュラスが2000MPaよりも大きい、(1)項に記載の画像形成要素。
(25)該実用的画像形成シートのモジュラスが2000〜4000MPaの範囲内である、(1)項に記載の画像形成要素。
(26)該実用的画像形成シートの厚さが400〜500μmの範囲内である、(1)項に記載の画像形成要素。
(27)該キャリヤシートが両側にポリエチレン層を有している、(1)項に記載の画像形成要素。

Claims (1)

  1. 画像形成層と、感圧接着剤でキャリヤシートに接着された、各面上に樹脂コートを有する紙を含む実用的画像形成シートとを含んでなり、該キャリヤシートが、少なくとも1層のポリエステルのコア層と、粗い下面層とを含むことを特徴とする画像形成要素。
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