JP2002090786A - 波長変換素子 - Google Patents

波長変換素子

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JP2002090786A
JP2002090786A JP2000275497A JP2000275497A JP2002090786A JP 2002090786 A JP2002090786 A JP 2002090786A JP 2000275497 A JP2000275497 A JP 2000275497A JP 2000275497 A JP2000275497 A JP 2000275497A JP 2002090786 A JP2002090786 A JP 2002090786A
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light
wavelength
wavelength conversion
optical
polarization
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JP2000275497A
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English (en)
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Kazuhiro Yamada
一博 山田
Shiro Shichijo
司朗 七条
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光損傷対策のヒータが不要で、室温動作でも
安定した波長変換を実現できる波長変換素子を提供す
る。 【解決手段】 波長変換装置は、ポンプ光および信号光
を合波する合波器10と、ポンプ光および信号光のうち
x方向の直線偏光成分について波長変換を行ってx方向
に偏光した出力光を発生する波長変換素子1と、ポンプ
光および信号光のうちy方向の直線偏光成分について波
長変換を行ってy方向に偏光した出力光を発生する波長
変換素子2などで構成され、波長変換素子1,2はKN
bO3 (ニオブ酸カリウム)の分極方向をコヒーレンス
長の周期で交互に反転したQPM素子で構成され、光軸
に沿って直列的に配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力光の波長を別
の波長を持つ光に変換できる波長変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバを用いた通信分野では、大容
量で高速なデータ伝送が要求される。特に波長多重(W
DM)や光時分割多重(OTDM)は光ファイバの伝送
容量を格段に増加できる点で有望視されており、複数の
キャリア波長を精度良く制御するための波長制御技術や
あるキャリア波長を別のキャリア波長に変換する波長変
換技術が重要になる。
【0003】たとえば既設の光通信ネットワークでは、
光ファイバの損失が少ない1.3μm帯をキャリア波長
とした単一波長の光伝送が主流であり、一般には都市内
の電話通信網を置換する目的で敷設されている。一方、
都市間を結ぶ幹線系の光通信ネットワークでは、波長多
重伝送に好適な1.5μm帯をキャリア波長とした波長
多重の光伝送が主流である。
【0004】両者の光通信ネットワークを接続する場
合、キャリア波長が互いに異なるため、一方のネットワ
ークに流れる光信号をいったん電気信号に変換し、他方
のネットワークに適合するキャリア波長を用いた光信号
に変換する必要がある。すると、光通信の性能が電気信
号処理の能力によって制限されてしまう。
【0005】そこで、一方のネットワークのキャリア波
長を他方のネットワークのキャリア波長に直接に変換で
きれば、電気信号処理が介在しなくなり、光通信の高い
性能を有効に維持できる。そのため、キャリア波長を変
換するための光ミキシング技術が不可欠となる。
【0006】こうした波長変換では、非線形光学効果に
よる第2高調波発生(SHG)、和周波発生(SF
G)、差周波発生(DFG)、パラメトリック変換、な
どを利用するため、非線形光学効果の高い材料が望まれ
る。
【0007】関連する先行技術として、特開平10−2
13826号、特開2000−10130号などがあ
る。
【0008】関連する論文として、文献1(Ming-Hsien
CHOU,et al.,IEICE TRANS.ELECTRON.,VOL.E83-C,NO.6,
p.869,JUNE 2000)、文献2(C.Q.Xu,et al.,Journal App
liedPhysics,VOL.87,NO.7,2000)、文献3(栗原,固体物
理,p.75,Vol.29,No.1,1994)、文献4(古川,佐藤,日本結
晶成長学会誌,p.277,Vol.17,No.3&4,1990)などがある。
【0009】文献1では、導波路構造を持つPPLN(p
eriodically-poled lithiumniobate:周期分極ニオブ酸
リチウム)素子を用いた差周波発生による光ミキシング
について記載されている。文献2では、ニオブ酸リチウ
ムLiNbO3 を用いたQPM(Quasiphase Matchin
g:疑似位相整合)素子は、高強度の光が入射すると、
フリーキャリア吸収によって局部的に電界が生じ、非線
形光学定数が大きく変動する光損傷(Photorefractive d
amage)について記載されている。文献3,4もニオブ酸
リチウムに関する。
【0010】このように波長変換を行う場合、従来から
非線形光学効果の高いニオブ酸リチウムを使用すること
が多い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ニオブ酸リチウムは、
文献2でも言及されているように、光入射開始からの時
間経過とともに分単位で疑似位相整合波長が大きくシフ
トしてしまい、波長変換された出力光の強度が大きく変
動する。こうした強度変動の大きさや周期は不規則で、
人為的な制御がほとんど不可能であり、応用上の短所と
なっている。ただニオブ酸リチウムの光損傷は結晶温度
を80℃〜200℃程度に高く保持することによって緩
和できることが判明しており、その対策として結晶加熱
用のヒータが不可欠となる。
【0012】しかしながら、こうしたヒータの存在は光
通信などへ応用する際に装置の大型化、複雑化、消費電
力の増加を招く。
【0013】本発明の目的は、光損傷対策のヒータが不
要で、室温動作でも安定した波長変換を実現できる波長
変換素子を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、非線形光学材
料の分極方向がコヒーレンス長の周期で交互に反転して
疑似位相整合を満たす光通信用の波長変換素子であっ
て、非線形光学材料はKNbO3 で形成されることを特
徴とする波長変換素子である。
【0015】本発明に従えば、非線形光学材料としてK
NbO3 (ニオブ酸カリウム)を用いることによって、
光損傷の影響を回避できるため、結晶加熱用のヒータが
不要になり、室温動作でも安定した波長変換を実現でき
る。これは特に光通信用に用いられるキャリア波長を波
長変換するのに好適である。
【0016】また本発明は、波長λpの第1入力光およ
び波長λsの第2入力光に関して、式(1)または式
(1A)の関係が成立するように、波長λLの出力光を
発生することを特徴とする。 1/λL = 2/λp − 1/λs …(1) 1/λL = 1/λp − 1/λs …(1A)
【0017】本発明に従えば、式(1)または式(1
A)の関係が成立する差周波発生に適用することによっ
て、室温動作でも変換効率の高い波長変換を実現できる
ため、光通信分野における光ミキシングに好適となる。
【0018】また本発明は、複数の光路について波長変
換可能なバルク型であることを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、バルク型の波長変換素子
では複数の光路について波長変換が可能になるため、マ
ルチチャネル型の光ミキサを容易に実現できる。また、
波長変換素子を製造する場合、分極反転処理において分
極反転の深さはニオブ酸リチウムよりもニオブ酸カリウ
ムの方が深く形成できるため、バルク型ではニオブ酸カ
リウムを使用することが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施形態を
示す構成図である。波長変換装置は、合波器10と、波
長変換素子1,2などで構成される。
【0021】合波器10は、ポンプ光(波長λp)が入
力される入力ポート10aと、信号光(波長λs)が入
力される入力ポート10bとを備え、ポンプ光および信
号光を合波して同じ光軸に沿って出力する。
【0022】波長変換素子1,2は、非線形光学材料の
分極方向をコヒーレンス長の周期で交互に反転したQP
M(Quasiphase Matching:疑似位相整合)素子で構成
される。波長変換素子1は分極方向がx方向(紙面に平
行かつ光軸に垂直)と平行になるように配置され、波長
変換素子2は分極方向がy方向(紙面に垂直かつ光軸に
垂直)と平行になるように配置され、両者は光軸に沿っ
て直列的に配置される。
【0023】非線形光学材料として、LiNbO3(略
称LN)、LiTaO3(略称LT)、KNbO3(略称
KN)、KTiOPO4(略称KTP)などが使用でき
るが、光損傷の影響を回避でき、結晶加熱用のヒータが
不要になる点でKNbO3 (ニオブ酸カリウム)を用い
ることが好ましく、これによって室温動作でも安定した
波長変換を実現できる。
【0024】また、バルク型の波長変換素子を使用する
ことが好ましく、これによって複数の光路について波長
変換が可能になるため、マルチチャネル型の光ミキサを
容易に実現できる。
【0025】波長変換において非線形光学材料の変換定
数d33を利用した場合、波長変換素子の分極方向、ポン
プ光の偏光方向および信号光の偏光方向が互いに一致し
たとき、波長変換された出力光(波長λL)が同一の偏
光方向で発生する。
【0026】たとえば、カスケード型差周波発生を行っ
て1.5μm帯光ファイバ通信で波長変換を行う場合、
波長λsはCバンド(1.53〜1.56μm)、波長
λLはLバンド(1.56〜1.61μm)、波長λp
はCバンドとLバンドの中央である1.56μmに設定
され、ポンプ光の波長λp、信号光の波長λs、出力光
の波長λLは、式(1)の関係が成立する。 1/λL = 2/λp − 1/λs …(1)
【0027】次に動作について説明する。たとえば、ポ
ンプ光としてx方向成分とy方向成分との比が1:1で
ある直線偏光を使用する。信号光の偏光方向は時間的に
変動して不確定であるとする。
【0028】ポンプ光および信号光のx方向成分は、x
方向に分極した波長変換素子1によってx方向に偏光し
た出力光に波長変換される。ポンプ光および信号光のy
方向成分は、y方向に分極した波長変換素子2によって
y方向に偏光した出力光に波長変換される。
【0029】信号光の入射偏光角度φ、ポンプ光の電場
強度Ep、信号光の電場強度Es、変換効率η、波長変
換素子1の光学長L1、波長変換素子2の光学長L2を
用いて、出力光の強度ILは式(2)で表される。 IL = (η・L1・Ep/√2・Es・cosφ)2 + (η・L2・Ep/√2・Es・sinφ)2 …(2)
【0030】ここでL1=L2に設定すると、出力光の
強度ILは式(3)で表される。 IL = (η・L1・Ep・Es)2 /2 …(3)
【0031】したがって、出力光の強度ILは信号光の
入射偏光角度φに依存せずに一定になり、信号光の偏光
状態が変化しても安定した波長変換を実現できる。
【0032】ここでは、波長変換素子1,2の直列配置
を1組とした例を示したが、多数の組を直列的に配置す
ることも可能である。
【0033】図2は、本発明の第2実施形態を示す構成
図である。波長変換装置は、合波器10と、光サーキュ
レータ11と、波長変換素子1と、ファラデーローテー
タ22と、反射ミラー20などで構成される。
【0034】合波器10は、ポンプ光(波長λp)が入
力される入力ポート10aと、信号光(波長λs)が入
力される入力ポート10bとを備え、ポンプ光および信
号光を合波して同じ光軸に沿って出力する。
【0035】光サーキュレータ11は、ポート11aに
入力された光をポート11bへ出力し、ポート11bに
入力された光をポート11cへ出力する。
【0036】波長変換素子1は、非線形光学材料の分極
方向をコヒーレンス長の周期で交互に反転したQPM素
子で構成される。波長変換素子1は分極方向がx方向と
平行になるように配置される。
【0037】非線形光学材料として、LN、LT、K
N、KTPなどが使用できるが、光損傷の影響を回避で
き、結晶加熱用のヒータが不要になる点でKN(ニオブ
酸カリウム)を用いることが好ましく、これによって室
温動作でも安定した波長変換を実現できる。
【0038】また、バルク型の波長変換素子を使用する
ことが好ましく、これによって複数の光路について波長
変換が可能になるため、マルチチャネル型の光ミキサを
容易に実現できる。
【0039】ファラデーローテータ22は、光の偏光方
向を光軸周りで所定方向に45度回転させる。反射ミラ
ー20は入射した光を同じ光軸上に反射する。
【0040】図1と同様に、波長変換において非線形光
学材料の変換定数d33を利用した場合、波長変換素子の
分極方向、ポンプ光の偏光方向および信号光の偏光方向
が互いに一致したとき、波長変換された出力光(波長λ
L)が同一の偏光方向で発生する。
【0041】たとえば、カスケード型差周波発生を行っ
て1.5μm帯光ファイバ通信で波長変換を行う場合、
波長λsはCバンド、波長λLはLバンド、波長λpは
CバンドとLバンドの中央である1.56μmに設定さ
れ、ポンプ光の波長λp、信号光の波長λs、出力光の
波長λLは、式(1)の関係が成立する。 1/λL = 2/λp − 1/λs …(1)
【0042】次に動作について説明する。たとえば、ポ
ンプ光としてx方向成分とy方向成分との比が1:1で
ある直線偏光を使用する。信号光の偏光方向は時間的に
変動して不確定であるとする。
【0043】ポンプ光および信号光が合波器10によっ
て合波され、光サーキュレータ11のポート11aから
ポート11bを経由して、波長変換素子1を通過する。
すると、ポンプ光および信号光のx方向成分は、x方向
に分極した波長変換素子1によってx方向に偏光した出
力光に波長変換される。ポンプ光および信号光のy方向
成分は、波長変換素子1の分極方向と直交するため、波
長変換されない。
【0044】次にポンプ光および信号光、出力光がファ
ラデーローテータ22を通過すると、各光の偏光方向が
45度回転し、反射ミラー20で反射すると、再びファ
ラデーローテータ22を通過して各光の偏光方向がさら
に45度回転し、ファラデーローテータ22の入射前と
比べて90度回転した後、波長変換素子1に再入力され
る。このときポンプ光および信号光のx方向成分はy方
向に回転しているため、波長変換素子1では波長変換さ
れず、一方、ポンプ光および信号光のy方向成分はx方
向に回転しているため、波長変換素子1によって波長変
換される。その結果、入力前のx方向成分は往路で波長
変換され、入力前のy方向成分は復路で波長変換される
ことになる。
【0045】波長変換された出力光は、光サーキュレー
タ11のポート11bからポート11cを経由して取り
出される。
【0046】信号光の入射偏光角度φ、ポンプ光の電場
強度Ep、信号光の電場強度Es、右周り変換効率η
r、左周り変換効率ηl、波長変換素子1の光学長Lを
用いて、出力光の強度ILは式(4)で表される。 IL = (ηr・L・Ep/√2・Es・cosφ)2 + (ηl・L・Ep/√2・Es・sinφ)2 …(4)
【0047】ここで波長変換素子1の往路と復路で同じ
場所を通過するため、ηr=ηlになり、出力光の強度
ILは式(5)で表される。 IL = (ηr・L・Ep・Es)2 /2 …(5)
【0048】したがって、出力光の強度ILは信号光の
入射偏光角度φに依存せずに一定になり、信号光の偏光
状態が変化しても安定した波長変換を実現できる。
【0049】図3は、本発明の第3実施形態を示す構成
図である。波長変換装置は、合波器10と、光サーキュ
レータ11と、波長変換素子1と、波長選択反射ミラー
21と、ファラデーローテータ22と、反射ミラー20
などで構成される。
【0050】合波器10は、ポンプ光(波長λp)が入
力される入力ポート10aと、信号光(波長λs)が入
力される入力ポート10bとを備え、ポンプ光および信
号光を合波して同じ光軸に沿って出力する。
【0051】光サーキュレータ11は、ポート11aに
入力された光をポート11bへ出力し、ポート11bに
入力された光をポート11cへ出力する。
【0052】波長変換素子1は、非線形光学材料の分極
方向をコヒーレンス長の周期で交互に反転したQPM素
子で構成される。波長変換素子1は分極方向がx方向と
平行になるように配置される。
【0053】非線形光学材料として、LN、LT、K
N、KTPなどが使用できるが、光損傷の影響を回避で
き、結晶加熱用のヒータが不要になる点でKN(ニオブ
酸カリウム)を用いることが好ましく、これによって室
温動作でも安定した波長変換を実現できる。
【0054】また、バルク型の波長変換素子を使用する
ことが好ましく、これによって複数の光路について波長
変換が可能になるため、マルチチャネル型の光ミキサを
容易に実現できる。
【0055】波長選択反射ミラー21は、ダイクロイッ
クミラー等で構成され、ポンプ光を反射し、信号光およ
び出力光を通過する特性を有する。このとき、反射波長
と透過波長とが離れているほど良好な特性が得られるた
め、ポンプ光は基本波長の第2高調波に相当する波長に
設定することが好ましい。
【0056】ファラデーローテータ22は、光の偏光方
向を光軸周りで所定方向に45度回転させる。反射ミラ
ー20は入射した光を同じ光軸上に反射する。
【0057】図1と同様に、波長変換において非線形光
学材料の変換定数d33を利用した場合、波長変換素子の
分極方向、ポンプ光の偏光方向および信号光の偏光方向
が互いに一致したとき、波長変換された出力光(波長λ
L)が同一の偏光方向で発生する。
【0058】たとえば、単純な差周波発生を行って1.
5μm帯光ファイバ通信で波長変換を行う場合、波長λ
sはCバンド、波長λLはLバンド、波長λpはCバン
ドとLバンドの中央波長1.56μmの半分に相当する
0.78μmに設定され、ポンプ光の波長λp、信号光
の波長λs、出力光の波長λLは、式(1A)の関係が
成立する。 1/λL = 1/λp − 1/λs …(1A)
【0059】次に動作について説明する。たとえば、ポ
ンプ光としてx方向の直線偏光を使用する。信号光の偏
光方向は時間的に変動して不確定であるとする。
【0060】ポンプ光および信号光が合波器10によっ
て合波され、光サーキュレータ11のポート11aから
ポート11bを経由して、波長変換素子1を通過する。
すると、ポンプ光および信号光のx方向成分は、x方向
に分極した波長変換素子1によってx方向に偏光した出
力光に波長変換される。ポンプ光および信号光のy方向
成分は、波長変換素子1の分極方向と直交するため、波
長変換されない。
【0061】次に波長選択反射ミラー21は波長変換素
子1からのポンプ光のみを反射して波長変換素子1に再
入力し、信号光および出力光は透過する。これによって
x方向に直線偏光したポンプ光は、往路と復路で波長変
換に寄与できる。
【0062】次に信号光および出力光がファラデーロー
テータ22を通過すると、各光の偏光方向が45度回転
し、反射ミラー20で反射すると、再びファラデーロー
テータ22を通過して各光の偏光方向がさらに45度回
転し、ファラデーローテータ22の入射前と比べて90
度回転した後、波長選択反射ミラー21を通過して波長
変換素子1に再入力される。このとき信号光のx方向成
分はy方向に回転しているため、波長変換素子1では波
長変換されず、一方、信号光のy方向成分はx方向に回
転しているため、波長変換素子1によって波長変換され
る。その結果、入力前のx方向成分は往路で波長変換さ
れ、入力前のy方向成分は復路で波長変換されることに
なる。
【0063】波長変換された出力光は、光サーキュレー
タ11のポート11bからポート11cを経由して取り
出される。
【0064】図3の構成において、カスケード型差周波
発生を行うことも可能であり、波長λsはCバンド、波
長λLはLバンド、波長λpはCバンドとLバンドの中
央である1.56μmに設定され、ポンプ光の波長λ
p、信号光の波長λs、出力光の波長λLは、式(1)
の関係が成立する。 1/λL = 2/λp − 1/λs …(1)
【0065】この場合、ポンプ光、信号光および出力光
の波長が接近するため、波長選択反射ミラー21とし
て、より急峻な波長選択特性を有する光学素子、たとえ
ばファイバブラッググレーティング(FBG)等のファ
イバ型フィルタや狭帯域光学コーィングフィルタなどを
使用することが好ましい。
【0066】ここで、信号光の入射偏光角度φ、ポンプ
光の電場強度Ep、信号光の電場強度Es、右周り変換
効率ηr、左周り変換効率ηl、波長変換素子1の光学
長Lを用いて、ポンプ光が往復で寄与するため、出力光
の強度ILは式(6)で表される。 IL = (ηr・L・Ep・Es・cosφ)2 + (ηl・L・Ep・Es・sinφ)2 …(6)
【0067】ここで波長変換素子1の往路と復路で同じ
場所を通過するため、ηr=ηlになり、出力光の強度
ILは式(7)で表される。 IL = (ηr・L・Ep・Es)2 …(7)
【0068】したがって、出力光の強度ILは、信号光
の入射偏光角度φに依存せずに一定になり、信号光の偏
光状態が変化しても安定した波長変換を実現できる。ま
た、ポンプ光が往復で寄与するため、出力光の強度IL
は図2と比べて2倍になり、波長変換効率をより一層向
上できる。
【0069】図4は、本発明の第4実施形態を示す構成
図である。波長変換装置は、合波器10と、偏光分離素
子3と、波長変換素子1と、偏光合波素子4と、90度
偏光回転素子5,6などで構成される。
【0070】合波器10は、ポンプ光(波長λp)が入
力される入力ポート10aと、信号光(波長λs)が入
力される入力ポート10bとを備え、ポンプ光および信
号光を合波して同じ光軸に沿って出力する。
【0071】波長変換素子1は、非線形光学材料の分極
方向をコヒーレンス長の周期で交互に反転したQPM素
子で構成される。波長変換素子1は分極方向がx方向と
平行になるように配置される。
【0072】非線形光学材料として、LN、LT、K
N、KTPなどが使用できるが、光損傷の影響を回避で
き、結晶加熱用のヒータが不要になる点でKN(ニオブ
酸カリウム)を用いることが好ましく、これによって室
温動作でも安定した波長変換を実現できる。
【0073】また、バルク型の波長変換素子を使用する
ことが好ましく、これによって複数の光路について波長
変換が可能になるため、マルチチャネル型の光ミキサを
容易に実現できる。
【0074】偏光分離素子3および偏光合波素子4は、
複屈折光学結晶を結晶軸に関して斜めに切り出した結晶
(たとえばc軸から45度方向にカットされたYVO
4 )等で構成され、ビームウオークオフ効果により、入
射光のうちx方向の直線偏光を異常光eとして光軸Q1
に、y方向の直線偏光を常光oとして光軸Q2にそれぞ
れ分離したり、あるいは光軸Q1に沿って入射するx方
向の直線偏光と光軸Q2に沿って入射するy方向の直線
偏光とを合波する機能を有する。
【0075】90度偏光回転素子5,6は、2分の1波
長板等で構成され、入射光の偏光方向を90度回転させ
る機能を有する。
【0076】図1と同様に、波長変換において非線形光
学材料の変換定数d33を利用した場合、波長変換素子の
分極方向、ポンプ光の偏光方向および信号光の偏光方向
が互いに一致したとき、波長変換された出力光(波長λ
L)が同一の偏光方向で発生する。
【0077】たとえば、カスケード型差周波発生を行っ
て1.5μm帯光ファイバ通信で波長変換を行う場合、
波長λsはCバンド、波長λLはLバンド、波長λpは
CバンドとLバンドの中央である1.56μmに設定さ
れ、ポンプ光の波長λp、信号光の波長λs、出力光の
波長λLは、式(1)の関係が成立する。 1/λL = 2/λp − 1/λs …(1)
【0078】次に動作について説明する。たとえばポン
プ光として偏光分離素子3に入射する場所でx方向成分
とy方向成分との比が1:1となるような直線偏光、す
なわち偏光分離素子3の主軸に対して45度回転した直
線偏光を使用する。信号光の偏光方向は時間的に変動し
て不確定であるとする。
【0079】ポンプ光および信号光が合波器10によっ
て合波され、偏光分離素子3に入射すると、ポンプ光お
よび信号光のうちx方向の直線偏光は光軸Q1に沿って
分離され、x方向に分極した波長変換素子1によってx
方向に偏光した出力光に波長変換され、次に90度偏光
回転素子6によってy方向の直線偏光に変換され、偏光
合波素子4に入る。一方、偏光分離素子3においてポン
プ光および信号光のうちy方向の直線偏光は光軸Q2に
沿って分離され、次に90度偏光回転素子5によってx
方向の直線偏光に変換され、波長変換素子1によってx
方向に偏光した出力光に波長変換され、偏光合波素子4
に入る。
【0080】偏光合波素子4は、光軸Q1,Q2に沿っ
て入射するポンプ光、信号光および出力光を合波して、
同じ光軸に沿って出力する。
【0081】こうしてx方向成分は光軸Q1上で波長変
換され、y方向成分は光軸Q2上で波長変換されるた
め、波長変換された出力光の合成強度は一定になり、信
号光の偏光状態に依存せず、安定した波長変換を実現で
きる。
【0082】図5は、本発明の第5実施形態を示す構成
図である。波長変換装置は、合波器10と、偏光分離素
子3と、波長変換素子1,2と、偏光合波素子4と、光
遅延素子7などで構成される。
【0083】合波器10は、ポンプ光(波長λp)が入
力される入力ポート10aと、信号光(波長λs)が入
力される入力ポート10bとを備え、ポンプ光および信
号光を合波して同じ光軸に沿って出力する。
【0084】波長変換素子1,2は、非線形光学材料の
分極方向をコヒーレンス長の周期で交互に反転したQP
M素子で構成される。波長変換素子1は分極方向がx方
向と平行になるように配置される。波長変換素子2は分
極方向がy方向と平行になるように配置される。
【0085】非線形光学材料として、LN、LT、K
N、KTPなどが使用できるが、光損傷の影響を回避で
き、結晶加熱用のヒータが不要になる点でKN(ニオブ
酸カリウム)を用いることが好ましく、これによって室
温動作でも安定した波長変換を実現できる。
【0086】また、バルク型の波長変換素子を使用する
ことが好ましく、これによって複数の光路について波長
変換が可能になるため、マルチチャネル型の光ミキサを
容易に実現できる。
【0087】偏光分離素子3および偏光合波素子4は、
複屈折光学結晶を結晶軸に関して斜めに切り出した結晶
(たとえばc軸から45度方向にカットされたYVO
4 )等で構成され、ビームウオークオフ効果により、入
射光のうちx方向の直線偏光を異常光eとして光軸Q1
に、y方向の直線偏光を常光oとして光軸Q2にそれぞ
れ分離したり、あるいは光軸Q1に沿って入射するx方
向の直線偏光と光軸Q2に沿って入射するy方向の直線
偏光とを合波する機能を有する。
【0088】光遅延素子7は、所定の光学長を有する透
明材料等で構成され、偏光分離素子3の入射面から偏光
合波素子4の出射面までの光軸Q1,Q2の光学長を一
致させて、光軸Q1,Q2に沿って発生する出力光の位
相差、パルスの場合はパルス遅延時間差を解消する機能
を有する。こうした位相差が実用上無視できる場合、光
遅延素子7は省略可能である。
【0089】図1と同様に、波長変換において非線形光
学材料の変換定数d33を利用した場合、波長変換素子の
分極方向、ポンプ光の偏光方向および信号光の偏光方向
が互いに一致したとき、波長変換された出力光(波長λ
L)が同一の偏光方向で発生する。
【0090】たとえば、カスケード型差周波発生を行っ
て1.5μm帯光ファイバ通信で波長変換を行う場合、
波長λsはCバンド、波長λLはLバンド、波長λpは
CバンドとLバンドの中央である1.56μmに設定さ
れ、ポンプ光の波長λp、信号光の波長λs、出力光の
波長λLは、式(1)の関係が成立する。 1/λL = 2/λp − 1/λs …(1)
【0091】次に動作について説明する。たとえばポン
プ光として偏光分離素子3に入射する場所でx方向成分
とy方向成分との比が1:1となるような直線偏光、す
なわち偏光分離素子3の主軸に対して45度回転した直
線偏光を使用する。信号光の偏光方向は時間的に変動し
て不確定であるとする。
【0092】ポンプ光および信号光が合波器10によっ
て合波され、偏光分離素子3に入射すると、ポンプ光お
よび信号光のうちx方向の直線偏光は光軸Q1に沿って
分離され、x方向に分極した波長変換素子1によってx
方向に偏光した出力光に波長変換され、偏光合波素子4
に入る。一方、偏光分離素子3においてポンプ光および
信号光のうちy方向の直線偏光は光軸Q2に沿って分離
され、y方向に分極した波長変換素子1によってy方向
に偏光した出力光に波長変換され、光遅延素子7を経由
してから偏光合波素子4に入る。
【0093】偏光合波素子4は、光軸Q1,Q2に沿っ
て入射するポンプ光、信号光および出力光を合波して、
同じ光軸に沿って出力する。
【0094】こうしてx方向成分は光軸Q1上で波長変
換され、y方向成分は光軸Q2上で波長変換されるた
め、波長変換された出力光の合成強度は一定になり、信
号光の偏光状態に依存せず、安定した波長変換を実現で
きる。
【0095】図6は、本発明の第6実施形態を示す構成
図である。波長変換装置は、合波器10と、光サーキュ
レータ11と、偏光分離素子3と、波長変換素子1と、
反射ミラー20と、90度偏光回転素子5と、光遅延素
子7などで構成される。
【0096】合波器10は、ポンプ光(波長λp)が入
力される入力ポート10aと、信号光(波長λs)が入
力される入力ポート10bとを備え、ポンプ光および信
号光を合波して同じ光軸に沿って出力する。
【0097】光サーキュレータ11は、ポート11aに
入力された光をポート11bへ出力し、ポート11bに
入力された光をポート11cへ出力する。
【0098】波長変換素子1は、非線形光学材料の分極
方向をコヒーレンス長の周期で交互に反転したQPM素
子で構成される。波長変換素子1は分極方向がx方向と
平行になるように配置される。
【0099】非線形光学材料として、LN、LT、K
N、KTPなどが使用できるが、光損傷の影響を回避で
き、結晶加熱用のヒータが不要になる点でKN(ニオブ
酸カリウム)を用いることが好ましく、これによって室
温動作でも安定した波長変換を実現できる。
【0100】また、バルク型の波長変換素子を使用する
ことが好ましく、これによって複数の光路について波長
変換が可能になるため、マルチチャネル型の光ミキサを
容易に実現できる。
【0101】偏光分離素子3は、複屈折光学結晶を結晶
軸に関して斜めに切り出した結晶(たとえばc軸から4
5度方向にカットされたYVO4 )等で構成され、ビー
ムウオークオフ効果により、入射光のうちx方向の直線
偏光を異常光eとして光軸Q1に、y方向の直線偏光を
常光oとして光軸Q2にそれぞれ分離したり、あるいは
光軸Q1に沿って入射するx方向の直線偏光と光軸Q2
に沿って入射するy方向の直線偏光とを合波する機能を
有する。
【0102】90度偏光回転素子5は、2分の1波長板
等で構成され、入射光の偏光方向を90度回転させる機
能を有する。
【0103】光遅延素子7は、所定の光学長を有する透
明材料等で構成され、偏光分離素子3の入射面から偏光
合波素子4の出射面までの光軸Q1,Q2の光学長を一
致させて、光軸Q1,Q2に沿って発生する出力光の位
相差、パルスの場合はパルス遅延時間差を解消する機能
を有する。こうした位相差が実用上無視できる場合、光
遅延素子7は省略可能である。
【0104】図1と同様に、波長変換において非線形光
学材料の変換定数d33を利用した場合、波長変換素子の
分極方向、ポンプ光の偏光方向および信号光の偏光方向
が互いに一致したとき、波長変換された出力光(波長λ
L)が同一の偏光方向で発生する。
【0105】たとえば、カスケード型差周波発生を行っ
て1.5μm帯光ファイバ通信で波長変換を行う場合、
波長λsはCバンド、波長λLはLバンド、波長λpは
CバンドとLバンドの中央である1.56μmに設定さ
れ、ポンプ光の波長λp、信号光の波長λs、出力光の
波長λLは、式(1)の関係が成立する。 1/λL = 2/λp − 1/λs …(1)
【0106】次に動作について説明する。たとえばポン
プ光として偏光分離素子3に入射する場所でx方向成分
とy方向成分との比が1:1となるような直線偏光、す
なわち偏光分離素子3の主軸に対して45度回転した直
線偏光を使用する。信号光の偏光方向は時間的に変動し
て不確定であるとする。
【0107】ポンプ光および信号光が合波器10によっ
て合波され、光サーキュレータ11のポート11aから
ポート11bを経由して、偏光分離素子3に入射する
と、ポンプ光および信号光のうちx方向の直線偏光は光
軸Q1に沿って分離され、x方向に分極した波長変換素
子1によってx方向に偏光した出力光に波長変換され
る。一方、偏光分離素子3においてポンプ光および信号
光のうちy方向の直線偏光は光軸Q2に沿って分離さ
れ、次に90度偏光回転素子5によってx方向の直線偏
光に変換され、光遅延素子7を経由した後、波長変換素
子1によってx方向に偏光した出力光に波長変換され
る。
【0108】波長変換素子1から光軸Q1,Q2に沿っ
てそれぞれ進行するポンプ光、信号光および出力光は、
反射ミラー20で反射すると、再び同じ波長変換素子1
を通過して波長変換される。光軸Q1に沿って進行する
ポンプ光、信号光および出力光は、そのまま偏光分離素
子3に入る。光軸Q2に沿って進行するポンプ光、信号
光および出力光は、光遅延素子7を経由した後、90度
偏光回転素子5によって偏光方向がy方向と平行になっ
て偏光分離素子3に入る。
【0109】光軸Q1,Q2に沿って進行するポンプ
光、信号光および出力光は偏光分離素子3によって合波
される。出力光は、光サーキュレータ11のポート11
bからポート11cを経由して取り出される。
【0110】こうしてx方向成分は光軸Q1上で波長変
換され、y方向成分は光軸Q2上で波長変換されるた
め、波長変換された出力光の合成強度は一定になり、信
号光の偏光状態に依存せず、安定した波長変換を実現で
きる。
【0111】図7は、本発明の第7実施形態を示す構成
図である。波長変換装置は、合波器10と、光サーキュ
レータ11と、偏光分離素子3と、波長変換素子1と、
反射ミラー20と、光遅延素子7などで構成される。
【0112】合波器10は、ポンプ光(波長λp)が入
力される入力ポート10aと、信号光(波長λs)が入
力される入力ポート10bとを備え、ポンプ光および信
号光を合波して同じ光軸に沿って出力する。
【0113】光サーキュレータ11は、ポート11aに
入力された光をポート11bへ出力し、ポート11bに
入力された光をポート11cへ出力する。
【0114】波長変換素子1,2は、非線形光学材料の
分極方向をコヒーレンス長の周期で交互に反転したQP
M素子で構成される。波長変換素子1は分極方向がx方
向と平行になるように配置される。波長変換素子2は分
極方向がy方向と平行になるように配置される。
【0115】非線形光学材料として、LN、LT、K
N、KTPなどが使用できるが、光損傷の影響を回避で
き、結晶加熱用のヒータが不要になる点でKN(ニオブ
酸カリウム)を用いることが好ましく、これによって室
温動作でも安定した波長変換を実現できる。
【0116】また、バルク型の波長変換素子を使用する
ことが好ましく、これによって複数の光路について波長
変換が可能になるため、マルチチャネル型の光ミキサを
容易に実現できる。
【0117】偏光分離素子3は、複屈折光学結晶を結晶
軸に関して斜めに切り出した結晶(たとえばc軸から4
5度方向にカットされたYVO4 )等で構成され、ビー
ムウオークオフ効果により、入射光のうちx方向の直線
偏光を異常光eとして光軸Q1に、y方向の直線偏光を
常光oとして光軸Q2にそれぞれ分離したり、あるいは
光軸Q1に沿って入射するx方向の直線偏光と光軸Q2
に沿って入射するy方向の直線偏光とを合波する機能を
有する。
【0118】光遅延素子7は、所定の光学長を有する透
明材料等で構成され、偏光分離素子3の入射面から偏光
合波素子4の出射面までの光軸Q1,Q2の光学長を一
致させて、光軸Q1,Q2に沿って発生する出力光の位
相差、パルスの場合はパルス遅延時間差を解消する機能
を有する。こうした位相差が実用上無視できる場合、光
遅延素子7は省略可能である。
【0119】図1と同様に、波長変換において非線形光
学材料の変換定数d33を利用した場合、波長変換素子の
分極方向、ポンプ光の偏光方向および信号光の偏光方向
が互いに一致したとき、波長変換された出力光(波長λ
L)が同一の偏光方向で発生する。
【0120】たとえば、カスケード型差周波発生を行っ
て1.5μm帯光ファイバ通信で波長変換を行う場合、
波長λsはCバンド、波長λLはLバンド、波長λpは
CバンドとLバンドの中央である1.56μmに設定さ
れ、ポンプ光の波長λp、信号光の波長λs、出力光の
波長λLは、式(1)の関係が成立する。 1/λL = 2/λp − 1/λs …(1)
【0121】次に動作について説明する。たとえばポン
プ光として偏光分離素子3に入射する場所でx方向成分
とy方向成分との比が1:1となるような直線偏光、す
なわち偏光分離素子3の主軸に対して45度回転した直
線偏光を使用する。信号光の偏光方向は時間的に変動し
て不確定であるとする。
【0122】ポンプ光および信号光が合波器10によっ
て合波され、光サーキュレータ11のポート11aから
ポート11bを経由して、偏光分離素子3に入射する
と、ポンプ光および信号光のうちx方向の直線偏光は光
軸Q1に沿って分離され、x方向に分極した波長変換素
子1によってx方向に偏光した出力光に波長変換され
る。一方、偏光分離素子3においてポンプ光および信号
光のうちy方向の直線偏光は光軸Q2に沿って分離さ
れ、光遅延素子7を経由した後、y方向に分極した波長
変換素子2によってy方向に偏光した出力光に波長変換
される。
【0123】波長変換素子1から光軸Q1,Q2に沿っ
てそれぞれ進行するポンプ光、信号光および出力光は、
反射ミラー20で反射すると、再び同じ波長変換素子
1,2を通過して波長変換される。光軸Q1に沿って進
行するポンプ光、信号光および出力光は、そのまま偏光
分離素子3に入る。光軸Q2に沿って進行するポンプ
光、信号光および出力光は、光遅延素子7を経由した
後、偏光分離素子3に入る。
【0124】光軸Q1,Q2に沿って進行するポンプ
光、信号光および出力光は偏光分離素子3によって合波
される。出力光は、光サーキュレータ11のポート11
bからポート11cを経由して取り出される。
【0125】こうしてx方向成分は光軸Q1上で波長変
換され、y方向成分は光軸Q2上で波長変換されるた
め、波長変換された出力光の合成強度は一定になり、信
号光の偏光状態に依存せず、安定した波長変換を実現で
きる。
【0126】図8は、本発明の第8実施形態を示す構成
図である。波長変換装置は、合波器10と、光サーキュ
レータ11と、偏光分離素子3と、波長変換素子1と、
偏光合波素子4と、ファラデーローテータ22と、反射
ミラー20などで構成される。
【0127】合波器10は、ポンプ光(波長λp)が入
力される入力ポート10aと、信号光(波長λs)が入
力される入力ポート10bとを備え、ポンプ光および信
号光を合波して同じ光軸に沿って出力する。
【0128】光サーキュレータ11は、ポート11aに
入力された光をポート11bへ出力し、ポート11bに
入力された光をポート11cへ出力する。
【0129】波長変換素子1は、非線形光学材料の分極
方向をコヒーレンス長の周期で交互に反転したQPM素
子で構成される。波長変換素子1は分極方向がx方向と
平行になるように配置される。
【0130】非線形光学材料として、LN、LT、K
N、KTPなどが使用できるが、光損傷の影響を回避で
き、結晶加熱用のヒータが不要になる点でKN(ニオブ
酸カリウム)を用いることが好ましく、これによって室
温動作でも安定した波長変換を実現できる。
【0131】また、バルク型の波長変換素子を使用する
ことが好ましく、これによって複数の光路について波長
変換が可能になるため、マルチチャネル型の光ミキサを
容易に実現できる。
【0132】偏光分離素子3および偏光合波素子4は、
複屈折光学結晶を結晶軸に関して斜めに切り出した結晶
(たとえばc軸から45度方向にカットされたYVO
4 )等で構成され、ビームウオークオフ効果により、入
射光のうちx方向の直線偏光を異常光eとして光軸Q1
に、y方向の直線偏光を常光oとして光軸Q2にそれぞ
れ分離したり、あるいは光軸Q1に沿って入射するx方
向の直線偏光と光軸Q2に沿って入射するy方向の直線
偏光とを合波する機能を有する。
【0133】ファラデーローテータ22は、光の偏光方
向を光軸周りで所定方向に45度回転させる。反射ミラ
ー20は入射した光を同じ光軸上に反射する。
【0134】図1と同様に、波長変換において非線形光
学材料の変換定数d33を利用した場合、波長変換素子の
分極方向、ポンプ光の偏光方向および信号光の偏光方向
が互いに一致したとき、波長変換された出力光(波長λ
L)が同一の偏光方向で発生する。
【0135】たとえば、カスケード型差周波発生を行っ
て1.5μm帯光ファイバ通信で波長変換を行う場合、
波長λsはCバンド、波長λLはLバンド、波長λpは
CバンドとLバンドの中央である1.56μmに設定さ
れ、ポンプ光の波長λp、信号光の波長λs、出力光の
波長λLは、式(1)の関係が成立する。 1/λL = 2/λp − 1/λs …(1)
【0136】次に動作について説明する。たとえばポン
プ光として偏光分離素子3に入射する場所でx方向成分
とy方向成分との比が1:1となるような直線偏光、す
なわち偏光分離素子3の主軸に対して45度回転した直
線偏光を使用する。信号光の偏光方向は時間的に変動し
て不確定であるとする。
【0137】ポンプ光および信号光が合波器10によっ
て合波され、光サーキュレータ11のポート11aから
ポート11bを経由して、偏光分離素子3に入射する
と、ポンプ光および信号光のうちx方向の直線偏光は光
軸Q1に沿って分離され、x方向に分極した波長変換素
子1によってx方向に偏光した出力光に波長変換され、
偏光合波素子4に入る。一方、偏光分離素子3において
ポンプ光および信号光のうちy方向の直線偏光は光軸Q
2に沿って分離され、波長変換素子1では波長変換され
ずに、偏光合波素子4に入る。
【0138】偏光合波素子4は、光軸Q1,Q2に沿っ
て入射するポンプ光、信号光および出力光を合波して、
同じ光軸に沿って出力する。
【0139】次にポンプ光および信号光、出力光がファ
ラデーローテータ22を通過すると、各光の偏光方向が
45度回転し、反射ミラー20で反射すると、再びファ
ラデーローテータ22を通過して各光の偏光方向がさら
に45度回転し、ファラデーローテータ22の入射前と
比べて90度回転する。再び偏光合波素子4に入射する
と、x方向の直線偏光は光軸Q1に沿って分離され、x
方向に分極した波長変換素子1によってx方向に偏光し
た出力光に波長変換され、偏光分離素子3に入る。y方
向の直線偏光は光軸Q2に沿って分離され、波長変換素
子1では波長変換されずに、偏光分離素子3に入る。
【0140】偏光分離素子3は、光軸Q1,Q2に沿っ
て入射するポンプ光、信号光および出力光を合波して、
同じ光軸に沿って出力する。
【0141】波長変換された出力光は、光サーキュレー
タ11のポート11bからポート11cを経由して取り
出される。
【0142】こうして入力前のx方向成分は光軸Q1→
光軸Q2の順で進行して往路で波長変換され、入力前の
y方向成分は光軸Q2→光軸Q1の順で進行して復路で
波長変換されるため、波長変換された出力光の合成強度
は一定になり、信号光の偏光状態に依存せず、安定した
波長変換を実現できる。また、入力前のx方向成分およ
びy方向成分が通過する光学長が一致するため、位相分
散(PMD:Polarization Mode Dispe rsion)の影響を
防止できる。
【0143】図9は、本発明の第9実施形態を示す構成
図である。波長変換装置は、合波器10と、光サーキュ
レータ11と、偏光分離素子3と、波長変換素子1と、
偏光合波素子4と、90度偏光回転素子5,6と、ファ
ラデーローテータ22と、反射ミラー20などで構成さ
れる。
【0144】合波器10は、ポンプ光(波長λp)が入
力される入力ポート10aと、信号光(波長λs)が入
力される入力ポート10bとを備え、ポンプ光および信
号光を合波して同じ光軸に沿って出力する。
【0145】光サーキュレータ11は、ポート11aに
入力された光をポート11bへ出力し、ポート11bに
入力された光をポート11cへ出力する。
【0146】波長変換素子1は、非線形光学材料の分極
方向をコヒーレンス長の周期で交互に反転したQPM素
子で構成される。波長変換素子1は分極方向がx方向と
平行になるように配置される。
【0147】非線形光学材料として、LN、LT、K
N、KTPなどが使用できるが、光損傷の影響を回避で
き、結晶加熱用のヒータが不要になる点でKN(ニオブ
酸カリウム)を用いることが好ましく、これによって室
温動作でも安定した波長変換を実現できる。
【0148】また、バルク型の波長変換素子を使用する
ことが好ましく、これによって複数の光路について波長
変換が可能になるため、マルチチャネル型の光ミキサを
容易に実現できる。
【0149】偏光分離素子3および偏光合波素子4は、
複屈折光学結晶を結晶軸に関して斜めに切り出した結晶
(たとえばc軸から45度方向にカットされたYVO
4 )等で構成され、ビームウオークオフ効果により、入
射光のうちx方向の直線偏光を異常光eとして光軸Q1
に、y方向の直線偏光を常光oとして光軸Q2にそれぞ
れ分離したり、あるいは光軸Q1に沿って入射するx方
向の直線偏光と光軸Q2に沿って入射するy方向の直線
偏光とを合波する機能を有する。
【0150】90度偏光回転素子5,6は、2分の1波
長板等で構成され、入射光の偏光方向を90度回転させ
る機能を有する。
【0151】ファラデーローテータ22は、光の偏光方
向を光軸周りで所定方向に45度回転させる。反射ミラ
ー20は入射した光を同じ光軸上に反射する。
【0152】図1と同様に、波長変換において非線形光
学材料の変換定数d33を利用した場合、波長変換素子の
分極方向、ポンプ光の偏光方向および信号光の偏光方向
が互いに一致したとき、波長変換された出力光(波長λ
L)が同一の偏光方向で発生する。
【0153】たとえば、カスケード型差周波発生を行っ
て1.5μm帯光ファイバ通信で波長変換を行う場合、
波長λsはCバンド、波長λLはLバンド、波長λpは
CバンドとLバンドの中央である1.56μmに設定さ
れ、ポンプ光の波長λp、信号光の波長λs、出力光の
波長λLは、式(1)の関係が成立する。 1/λL = 2/λp − 1/λs …(1)
【0154】次に動作について説明する。たとえばポン
プ光として偏光分離素子3に入射する場所でx方向成分
とy方向成分との比が1:1となるような直線偏光、す
なわち偏光分離素子3の主軸に対して45度回転した直
線偏光を使用する。信号光の偏光方向は時間的に変動し
て不確定であるとする。
【0155】ポンプ光および信号光が合波器10によっ
て合波され、光サーキュレータ11のポート11aから
ポート11bを経由して、偏光分離素子3に入射する
と、ポンプ光および信号光のうちx方向の直線偏光は光
軸Q1に沿って分離され、x方向に分極した波長変換素
子1によってx方向に偏光した出力光に波長変換され、
次に90度偏光回転素子6によってy方向の直線偏光に
変換され、偏光合波素子4に入る。一方、偏光分離素子
3においてポンプ光および信号光のうちy方向の直線偏
光は光軸Q2に沿って分離され、次に90度偏光回転素
子5によってx方向の直線偏光に変換され、波長変換素
子1によってx方向に偏光した出力光に波長変換され、
偏光合波素子4に入る。
【0156】偏光合波素子4は、光軸Q1,Q2に沿っ
て入射するポンプ光、信号光および出力光を合波して、
同じ光軸に沿って出力する。
【0157】次にポンプ光および信号光、出力光がファ
ラデーローテータ22を通過すると、各光の偏光方向が
45度回転し、反射ミラー20で反射すると、再びファ
ラデーローテータ22を通過して各光の偏光方向がさら
に45度回転し、ファラデーローテータ22の入射前と
比べて90度回転する。再び偏光合波素子4に入射する
と、x方向の直線偏光は光軸Q2に沿って分離され、x
方向に分極した波長変換素子1によってx方向に偏光し
た出力光に波長変換され、90度偏光回転素子5によっ
てy方向の直線偏光に変換され、偏光分離素子3に入
る。y方向の直線偏光は光軸Q1に沿って分離され、9
0度偏光回転素子5によってx方向の直線偏光に変換さ
れ、波長変換素子1によってx方向に偏光した出力光に
波長変換され、偏光分離素子3に入る。
【0158】偏光分離素子3は、光軸Q1,Q2に沿っ
て入射するポンプ光、信号光および出力光を合波して、
同じ光軸に沿って出力する。
【0159】波長変換された出力光は、光サーキュレー
タ11のポート11bからポート11cを経由して取り
出される。
【0160】こうして入力前のx方向成分は光軸Q1→
光軸Q2の順で進行して往路で波長変換され、入力前の
y方向成分は光軸Q2→光軸Q1の順で進行して復路で
波長変換されるため、波長変換された出力光の合成強度
は一定になり、信号光の偏光状態に依存せず、安定した
波長変換を実現できる。また、入力前のx方向成分およ
びy方向成分が通過する光学長も一致するため、位相分
散(PMD:Polarization Mode Dispersion)の影響を
防止できる。
【0161】図10は、本発明の第10実施形態を示す
構成図である。波長変換装置は、合波器10と、光サー
キュレータ11と、偏光分離素子3と、波長変換素子
1,2と、偏光合波素子4と、ファラデーローテータ2
2と、反射ミラー20などで構成される。
【0162】合波器10は、ポンプ光(波長λp)が入
力される入力ポート10aと、信号光(波長λs)が入
力される入力ポート10bとを備え、ポンプ光および信
号光を合波して同じ光軸に沿って出力する。
【0163】光サーキュレータ11は、ポート11aに
入力された光をポート11bへ出力し、ポート11bに
入力された光をポート11cへ出力する。
【0164】波長変換素子1,2は、非線形光学材料の
分極方向をコヒーレンス長の周期で交互に反転したQP
M素子で構成される。波長変換素子1は分極方向がx方
向と平行になるように配置される。波長変換素子2は分
極方向がy方向と平行になるように配置される。
【0165】非線形光学材料として、LN、LT、K
N、KTPなどが使用できるが、光損傷の影響を回避で
き、結晶加熱用のヒータが不要になる点でKN(ニオブ
酸カリウム)を用いることが好ましく、これによって室
温動作でも安定した波長変換を実現できる。
【0166】また、バルク型の波長変換素子を使用する
ことが好ましく、これによって複数の光路について波長
変換が可能になるため、マルチチャネル型の光ミキサを
容易に実現できる。
【0167】偏光分離素子3および偏光合波素子4は、
複屈折光学結晶を結晶軸に関して斜めに切り出した結晶
(たとえばc軸から45度方向にカットされたYVO
4 )等で構成され、ビームウオークオフ効果により、入
射光のうちx方向の直線偏光を異常光eとして光軸Q1
に、y方向の直線偏光を常光oとして光軸Q2にそれぞ
れ分離したり、あるいは光軸Q1に沿って入射するx方
向の直線偏光と光軸Q2に沿って入射するy方向の直線
偏光とを合波する機能を有する。
【0168】ファラデーローテータ22は、光の偏光方
向を光軸周りで所定方向に45度回転させる。反射ミラ
ー20は入射した光を同じ光軸上に反射する。
【0169】図1と同様に、波長変換において非線形光
学材料の変換定数d33を利用した場合、波長変換素子の
分極方向、ポンプ光の偏光方向および信号光の偏光方向
が互いに一致したとき、波長変換された出力光(波長λ
L)が同一の偏光方向で発生する。
【0170】たとえば、カスケード型差周波発生を行っ
て1.5μm帯光ファイバ通信で波長変換を行う場合、
波長λsはCバンド、波長λLはLバンド、波長λpは
CバンドとLバンドの中央である1.56μmに設定さ
れ、ポンプ光の波長λp、信号光の波長λs、出力光の
波長λLは、式(1)の関係が成立する。 1/λL = 2/λp − 1/λs …(1)
【0171】次に動作について説明する。たとえばポン
プ光として偏光分離素子3に入射する場所でx方向成分
とy方向成分との比が1:1となるような直線偏光、す
なわち偏光分離素子3の主軸に対して45度回転した直
線偏光を使用する。信号光の偏光方向は時間的に変動し
て不確定であるとする。
【0172】ポンプ光および信号光が合波器10によっ
て合波され、光サーキュレータ11のポート11aから
ポート11bを経由して、偏光分離素子3に入射する
と、ポンプ光および信号光のうちx方向の直線偏光は光
軸Q1に沿って分離され、x方向に分極した波長変換素
子1によってx方向に偏光した出力光に波長変換され、
偏光合波素子4に入る。一方、偏光分離素子3において
ポンプ光および信号光のうちy方向の直線偏光は光軸Q
2に沿って分離され、y方向に分極した波長変換素子2
によってy方向に偏光した出力光に波長変換され、偏光
合波素子4に入る。
【0173】偏光合波素子4は、光軸Q1,Q2に沿っ
て入射するポンプ光、信号光および出力光を合波して、
同じ光軸に沿って出力する。
【0174】次にポンプ光および信号光、出力光がファ
ラデーローテータ22を通過すると、各光の偏光方向が
45度回転し、反射ミラー20で反射すると、再びファ
ラデーローテータ22を通過して各光の偏光方向がさら
に45度回転し、ファラデーローテータ22の入射前と
比べて90度回転する。再び偏光合波素子4に入射する
と、x方向の直線偏光は光軸Q1に沿って分離され、x
方向に分極した波長変換素子1によってx方向に偏光し
た出力光に波長変換され、偏光分離素子3に入る。y方
向の直線偏光は光軸Q2に沿って分離され、波長変換素
子2によってy方向に偏光した出力光に波長変換され、
偏光分離素子3に入る。
【0175】偏光分離素子3は、光軸Q1,Q2に沿っ
て入射するポンプ光、信号光および出力光を合波して、
同じ光軸に沿って出力する。
【0176】波長変換された出力光は、光サーキュレー
タ11のポート11bからポート11cを経由して取り
出される。
【0177】こうして入力前のx方向成分は光軸Q1→
光軸Q2の順で進行して往路および復路で波長変換さ
れ、入力前のy方向成分は光軸Q2→光軸Q1の順で進
行して往路および復路で波長変換されるため、波長変換
された出力光の合成強度は一定になり、信号光の偏光状
態に依存せず、安定した波長変換を実現できる。また、
入力前のx方向成分およびy方向成分が通過する光学長
も一致するため、位相分散(PMD:Polarization Mode
Dispersion)の影響を防止できる。
【0178】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、疑
似位相整合を満たす波長変換素子において非線形光学材
料としてKNbO3 (ニオブ酸カリウム)を用いること
によって、光損傷の影響を回避できるため、結晶加熱用
のヒータが不要になり、室温動作でも安定した波長変換
を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す構成図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す構成図である。
【図3】本発明の第3実施形態を示す構成図である。
【図4】本発明の第4実施形態を示す構成図である。
【図5】本発明の第5実施形態を示す構成図である。
【図6】本発明の第6実施形態を示す構成図である。
【図7】本発明の第7実施形態を示す構成図である。
【図8】本発明の第8実施形態を示す構成図である。
【図9】本発明の第9実施形態を示す構成図である。
【図10】本発明の第10実施形態を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
1,2 波長変換素子 3 偏光分離素子 4 偏光合波素子 5,6 90度偏光回転素子 7 光遅延素子 10 合波器 11 光サーキュレータ 20 反射ミラー 21 波長選択反射ミラー 22 ファラデーローテータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非線形光学材料の分極方向がコヒーレン
    ス長の周期で交互に反転して疑似位相整合を満たす光通
    信用の波長変換素子であって、 非線形光学材料はKNbO3 で形成されることを特徴と
    する波長変換素子。
  2. 【請求項2】 波長λpの第1入力光および波長λsの
    第2入力光に関して、式(1)または式(1A)の関係
    が成立するように、波長λLの出力光を発生することを
    特徴とする請求項1記載の波長変換素子。 1/λL = 2/λp − 1/λs …(1) 1/λL = 1/λp − 1/λs …(1A)
  3. 【請求項3】 複数の光路について波長変換可能なバル
    ク型であることを特徴とする請求項1または2記載の波
    長変換素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102338966A (zh) * 2011-09-09 2012-02-01 上海交通大学 偏振无关的准位相匹配倍频器及其制作方法
CN109683425A (zh) * 2018-12-30 2019-04-26 华东师范大学 一种偏振无关的光子频率转换量子装置
CN111684347A (zh) * 2018-02-08 2020-09-18 住友电气工业株式会社 光波长转换器及光波长转换器的制造方法

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