JP2002090498A - 高周波加熱による雑固体廃棄物溶融方法及びその装置 - Google Patents

高周波加熱による雑固体廃棄物溶融方法及びその装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波加熱により溶融した非導電性セラミッ
クキャニスタ内の金属溶湯に、無機廃棄物,金属廃棄物
を投入して溶融した際に形成されるスラグ層の熱が非導
電性セラミックキャニスタの外周面から逃げるのを防止
してスラグ層の温度低下を防止し、スラグ層にさらに無
機廃棄物,金属廃棄物を投入した際溶融できるようにし
て、非導電性セラミックキャニスタ内のスラグ層の上方
に無駄な空間が生じないようにし、雑固体廃棄物の減容
率を向上させることができるようにする。 【解決手段】非導電性セラミックキャニスタ内に金属廃
棄物を投入し、高周波加熱により金属廃棄物を溶融し、
その金属溶湯に無機廃棄物,金属廃棄物を投入して金属
溶湯の熱により溶融するにおいて、前記非導電性セラミ
ックキャニスタ内に形成されるメタル層とその上側のス
ラグ層の境界付近から上方における非導電性セラミック
キャニスタの外周面温度をスリーブ状の補償熱源により
高め、或いは上記スラグ層の液面濃度を環状円板の補償
熱源により高め、スラグ層を溶融状態に保持して、さら
なる無機廃棄物,金属廃棄物の投入を行って溶融する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力発電所、原
子力関係実験施設、核燃料取扱い施設等の放射性物質取
扱施設から出る、不燃性の低レベル放射性雑固体廃棄物
の溶融方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば原子力発電所から出る、不燃性の
低レベル放射性雑固体廃棄物は、埋設処分することが計
画され、埋設に当っては200Lドラム缶に収納し、モ
ルタル充填した形で行われるが、各電力会社ではドラム
缶に収納する前に廃棄物を何らかの形で減容(体積を小
さく)することを計画している。その方法の1つとし
て、高周波誘導加熱により廃棄物を溶融、減容する方法
がある。
【0003】従来の高周波誘導加熱による放射性廃棄物
の溶融処理方法の1つとして、例えば特開平4−286
998号公報に開示されたものがある。この高周波誘導
加熱により放射性廃棄物の溶融処理方法は、図8に示す
導電性セラミックキャニスタ21の外周の誘導コイル2
2に交流電流を流すことにより磁界を発生させ、導電性
セラミックキャニスタ21に誘導電流が流れ、発熱する
ことを利用して、内部に投入した放射性非金属廃棄物と
金属廃棄物を溶融する方法である。溶融物の入った導電
性セラミックキャニスタ21は自然冷却し、内部を完全
に固化させる。この固化体はガラス層23と金属層24
に分離する。そしてこの固化体はそのままドラム缶に装
荷するためハンドリングが容易である。
【0004】ところで、上記の高周波誘導加熱による放
射性廃棄物の溶融処理方法においては、導電性セラミッ
クキャニスタ21が1回放射性廃棄物を溶融するたびに
使い捨てとなるが、単価が高いためランニングコストが
高くなっている。また、特殊なセラミックを使用するた
め、一般的なセラミックであるアルミナやムライト等に
比べ強度が低い。そのためキャニスタの厚さを大きくし
ているが、その分200Lドラム中にキャニスタが占め
る割合が増え、減容比(=溶融処理する前のドラム缶本
数/溶融処理した後のドラム缶本数)が小さくなってし
まう。
【0005】また、高周波加熱による雑固体廃棄物溶融
方法として、図9のaに示すように非導電性セラミック
キャニスタ25の外周の高周波コイル26による高周波
加熱により非導電性セラミックキャニスタ25内に投入
した金属廃棄物27を図9のbに示すように溶融し、そ
の金属溶湯(1600℃程度)28に図9のcに示すよ
うに無機廃棄物(断熱材、コンクリート等)29,金属
廃棄物27′を順次投入することで、これら無機廃棄物
29,金属廃棄物27′を金属溶湯28の熱で溶融する
方法がある。これにより図9のdに示すように金属溶湯
(メタル層)28の液面が上昇し且つスラグ層30が形
成される。
【0006】ところで、上記の高周波加熱による雑固体
廃棄物溶融方法では、スラグ層30が図10に示すよう
に厚くなった場合、スラグ層30の熱が非導電性セラミ
ックキャニスタ25に流れ、外周面からの放熱が大とな
ってスラグ層30の表面(上面)の温度が低下し、無機
廃棄物29,金属廃棄物27′をさらに投入しても溶融
しない現象が起こる。従って、非導電性セラミックキャ
ニスタ25内のスラグ層30の上方の空間31が無駄な
空間となり、廃棄物の減容率が低下する。また、スラグ
層30の表面(上面)の温度が低下し固化することによ
り、メタル−スラグ界面が固定されるため、非導電性セ
ラミックキャニスタ25が局部的に浸食される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、高周
波加熱により溶融した非導電性セラミックキャニスタ内
の金属溶湯に、無機廃棄物,金属廃棄物を投入して溶融
した際に形成されるスラグ層の熱が非導電性セラミック
キャニスタの外周面から逃げるのを防止してスラグ層の
温度低下を防止し、スラグ層にさらに無機廃棄物,金属
廃棄物を投入した際溶融できるようにして、非導電性セ
ラミックキャニスタ内のスラグ層の上方に無駄な空間が
生じないようにし、雑固体廃棄物の減容率を向上させる
ことができるようにした高周波加熱による雑固体廃棄物
溶融方法及びその装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の高周波加熱による雑固体廃棄物溶融方法は、
非導電性セラミックキャニスタ内に金属廃棄物を投入
し、高周波加熱により金属廃棄物を溶融し、その金属溶
湯に無機廃棄物,金属廃棄物を投入して金属溶湯の熱に
より溶融するにおいて、前記非導電性セラミックキャニ
スタ内に形成されるメタル層とその上側のスラグ層との
境界付近から上方における非導電性セラミックキャニス
タの外周面温度を補償熱源により高め、スラグ層を溶融
状態に保持して、さらなる無機廃棄物,金属廃棄物の投
入を行って溶融することを特徴とするものである。
【0009】上記の高周波加熱による雑固体廃棄物溶融
方法において、金属廃棄物/無機廃棄物の投入量が変わ
り、非導電性セラミックキャニスタ内に形成されるメタ
ル層とスラグ層の界面が大きく変化する場合、補償熱源
を上下して、メタル層の過加熱を防止することが好まし
い。
【0010】上記の高周波加熱による雑固体廃棄物溶融
方法を実施するための本発明の雑固体廃棄物溶融装置の
1つは、非導電性セラミックキャニスタの外周に高周波
発生装置に連なる高周波コイルが上下二段に配設され、
雑固体廃棄物の溶融により非導電性セラミックキャニス
タ内に形成されるメタル層上側のスラグ層から上方にお
ける非導電性セラミックキャニスタの外周面温度を高め
る補償熱源が前記上段の高周波コイルの内周側に上下動
可能に設けられていることを特徴とするものである。
【0011】本発明の雑固体廃棄物溶融装置の他の1つ
は、非導電性セラミックキャニスタの外周に高周波発生
装置に連なる高周波コイルが上下二段に配設され、雑固
体廃棄物の溶融により非導電性セラミックキャニスタ内
に形成されるメタル層上側のスラグ層液面温度を高める
ために、中央に廃棄物投入穴が穿設された環状円板の補
償熱源が、非導電性セラミックキャニスタの上部内周面
に水平に固設されていることを特徴とするものである。
【0012】上記の各雑固体廃棄物溶融装置における補
償熱源としては、高周波によって加熱されるセラミック
コーティングの黒鉛発熱体,導電性のセラミック発熱体
(例えばSiCやZrB2 を主成分としたセラミック発
熱体),セラミックコーティングの金属発熱体や、通電
により発熱する加熱ヒータが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の高周波加熱による雑固体
廃棄物溶融方法及びその装置の実施形態を説明する。先
ず、雑固体廃棄物溶融方法を行うための装置の1つを図
1によって説明すると、1は非導電性セラミックキャニ
スタで、この非導電性セラミックキャニスタ1の外周に
高周波発生装置2に連なる高周波コイル3a,3bが上
下二段に配設されている。4、5は雑固体廃棄物の溶融
により非導電性セラミックキャニスタ1内に形成される
メタル層,スラグ層で、このメタル層4とその上側のス
ラグ層5との境界付近から上方における非導電性セラミ
ックキャニスタ1の外周面温度を高めるための補償熱源
6が前記高周波コイル3の内周側に上下動可能に設けら
れている。この補償熱源6を上下動させる手段として
は、例えば補償熱源6の支持フレーム7に先端を連結し
た縦型シリンダー8があり、また図示せぬが補償熱源6
の上端に連結した吊りワイヤーと補償熱源6の外周面に
固設した位置決めピンとの組み合せがある。
【0014】雑固体廃棄物溶融方法を行うための装置の
他の1つは、図2に示すように雑固体廃棄物の溶融によ
り非導電性セラミックキャニスタ1内に形成されるメタ
ル層4の上側のスラグ層5の液面(上面)温度を高める
ために、中央に廃棄物投入穴6aが穿設された環状円板
の補償熱源6′を、非導電性セラミックキャニスタ1の
上部内周面に水平に固設したものである。
【0015】図1の雑固体廃棄物溶融装置における補償
熱源6の1つとしては、セラミック(例えばSiCやZ
rB2 を主成分とする)のコーティングを施して酸化を
防止し、空気中でも使用できるようにし、高周波によっ
て加熱される例えばスリーブ形状の黒鉛発熱体があり、
他の1つとしては、高周波によって加熱されるSiCや
ZrB2 を主成分とした例えばスリーブ形状のセラミッ
ク発熱体があり、さらに他の1つとしては、金属の外側
にセラミックをコーティングし、金属−セラミックの傾
斜機能材とした例えばスリーブ形状の金属発熱体或いは
炭素鋼をステンレス鋼、ジルコニウムでクラッドした例
えばスリーブ形状の金属発熱体がある。これらの補償熱
源6は、図1の上段の高周波コイル3aに高周波をかけ
ることにより加熱されるようにしてあり、加熱の度合
(発熱量)はスリーブの寸法形状を変更したり、スリー
ブにスリットを設けたりすることで調整される。補償熱
源6の別の1つとしては、通電により発熱(ジュール発
熱)を起こす加熱ヒータがあり、この加熱ヒータは高周
波の影響を最小とするため、過電流の流れにくい縦向き
の棒状ヒータになされる。発熱の度合は通電量の増減に
より調整される。
【0016】図2の雑固体廃棄物溶融装置における補償
熱源6′の1つとしては、セラミック(例えばSiCや
ZrB2 を主成分とする)のコーティングを施して酸化
を防止し、空気中でも使用できるようにし、高周波によ
って加熱される環状円板の黒鉛発熱体があり、他の1つ
としては、高周波によって加熱されるSiCやZrB 2
を主成分とした環状円板のセラミック発熱体があり、さ
らに他の1つとしては、金属の外側にセラミックをコー
ティングし、金属−セラミックの傾斜機能材とした環状
円板の金属発熱体或いは炭素鋼をステンレス鋼、ジルコ
ニウムでクラッドした環状円板の金属発熱体がある。こ
れらの補償熱源6′は、図2の上段の高周波コイル3a
に高周波をかけることにより加熱されるようにしてあ
り、加熱の度合(発熱量)は環状円板の厚さや廃棄物投
入穴6aの内径を変更したりすることで調整される。
【0017】次に前記のように構成された図1の雑固体
廃棄物溶融装置によって本発明の高周波加熱による雑固
体廃棄物溶融方法について説明する。図3に示す非導電
性セラミックキャニスタ1内に金属廃棄物10を投入
し、高周波発生装置2により発生させた高周波を下段の
高周波コイル3bにかけて非導電性セラミックキャニス
タ1内の金属廃棄物10を高周波加熱により図4に示す
ように溶融し、その金属溶湯(1600℃程度)11に
無機廃棄物12,金属廃棄物10′を順次投入して、金
属溶湯11の熱により溶融する。この雑固体廃棄物溶融
方法において、熱源が非導電性セラミックキャニスタ1
内の底部の金属溶湯11のみであるため、非導電性セラ
ミックキャニスタ1内に形成される図5に示すメタル層
4の上位のスラグ層5が厚くなった場合、熱放散のため
スラグ層5の上部の温度が低くなり、無機廃棄物12を
投入しても溶融しない現象が起こるが、本発明の雑固体
廃棄物溶融方法では前記非導電性セラミックキャニスタ
1内に形成されるメタル層4とその上位のスラグ層5と
の境界付近から上方における非導電性セラミックキャニ
スタ1の外周面温度を補償熱源6により高め、即ち上段
の高周波コイル3aに高周波発生装置2により発生させ
た高周波をかけて補償熱源6を加熱し、その補償熱源6
の加熱によりスラグ層5の熱が非導電性セラミックキャ
ニスタ1を通して外部へ逃げるのを防止して、メタル層
4の温度を有効にスラグ層5に伝達し、該スラグ層5を
溶融状態に保持して、さらなる無機廃棄物12の投入を
行って溶融する。かくして、非導電性セラミックキャニ
スタ1内のスラグ層5は図6に示すように十分に厚いも
のとなり、スラグ層5の上方に生じていた無駄な空間が
大幅に減少し、キャニスタ容量を有効に生かすことがで
きる。スラグ層5を溶融状態に保持して、無機廃棄物1
2のみならず金属廃棄物10′の投入を行って溶融した
場合は、図7に示すようにメタル層4とスラグ層5の界
面が変わるので、局部的な浸食が防止される。そしてこ
のように非導電性セラミックキャニスタ1内に投入する
金属廃棄物/無機廃棄物の投入量が変わり、メタル層4
とスラグ層5の界面が大きく変化する場合は、それに合
わせて補償熱源6を縦型シリンダー8により上下動する
ことにより、メタル層4の部分の過加熱を防止できる。
また、予め補償熱源6を縦型シリンダー8により上下動
すれば、種々の金属廃棄物/無機廃棄物比の雑固体廃棄
物の溶融処理に対応できる。
【0018】また、図2の雑固体廃棄物溶融装置による
本発明の高周波加熱による雑固体廃棄物溶融方法も、上
記の図1の雑固体廃棄物溶融装置による場合と同様に行
われる。その際、非導電性セラミックキャニスタ1内に
形成されるメタル層4の上位のスラグ層5が厚くなり、
熱放散のためスラグ層5の上部の温度が低くなり、無機
廃棄物を投入しても溶融しない現象が起るような場合
は、スラグ層5の液面(上面)温度を補償熱源6′によ
り高め、即ち上段の高周波コイル3aに高周波発生装置
2により発生させた高周波をかけて補償熱源6′を加熱
し、その補償熱源6′の加熱によりスラグ層5の熱が非
導電性セラミックキャニスタ1を通して外部へ逃げるの
を防止して、メタル層4の温度を有効にスラグ層5に伝
達し、該スラグ層5を溶融状態に保持して、さらなる無
機廃棄物の投入を補償熱源6′の中央の廃棄物投入穴6
aから行って溶融する。かくして、非導電性セラミック
キャニスタ1内のスラグ層5は十分に厚いものとなり、
スラグ層5の上方に生じていた無駄な空間が大幅に減少
し、キャニスタ容量を有効に生かすことができる。
【0019】
【発明の効果】以上の説明で判るように本発明によれ
ば、高周波加熱により溶融した非導電性セラミックキャ
ニスタ内の金属溶湯に、無機廃棄物,金属廃棄物を投入
して溶融した際に形成されるスラグ層の熱が、非導電性
セラミックキャニスタの外周面から逃げるのを、その外
周側に配した補償熱源により非導電性セラミックキャニ
スタの外周面温度を高めることにより、或いは非導電性
セラミックキャニスタの上部内周面に水平に固設した環
状円板の補償熱源により防止できるので、スラグ層を溶
融状態に保持でき、スラグ層にさらに無機廃棄物,金属
廃棄物を投入して溶融できる。従って、非導電性セラミ
ックキャニスタ内のスラグ層の上方に生じていた無駄な
空間が大幅に減少され、キャニスタ容量を有効に生かす
ことができ、雑固体廃棄物の減容率を向上させることが
できる。
【0020】また、本発明によれば、非導電性セラミッ
クキャニスタの外周側に配した補償熱源を上下動すれば
種々の金属廃棄物/無機廃棄物比の雑固体廃棄物の溶融
処理に対応でき、またその際溶融により形成されたメタ
ル層とスラグ層の界面が大きく変化してもそれに合わせ
て予め補償熱源を上下動させているので、メタル層の過
加熱を防止できる。そしてメタル層とスラグ層の界面が
大きく変化するような金属廃棄物,無機廃棄物の投入を
行い溶融処理することで、非導電性セラミックキャニス
タの局部的な浸食を防止できる。
【0021】さらに、本発明によれば、従来の導電性セ
ラミックキャニスタでの放射性廃棄物の高周波誘導加熱
による溶融処理に比し、キャニスタ厚さを薄くできるの
で、減容量が改善され、しかもキャニスタ単価を低く抑
えることができるので、ランニングコストを低減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の雑固体廃棄物溶融装置の1つの概略図
である。
【図2】本発明の雑固体廃棄物溶融装置の他の1つの概
略図である。
【図3】本発明の高周波加熱による雑固体廃棄物溶融方
法の第1工程を示す概略図である。
【図4】本発明の高周波加熱による雑固体廃棄物溶融方
法の第2工程を示す概略図である。
【図5】本発明の高周波加熱による雑固体廃棄物溶融方
法の第3工程を示す概略図である。
【図6】本発明の高周波加熱による雑固体廃棄物溶融方
法の第4工程を示す概略図である。
【図7】本発明の高周波加熱による雑固体廃棄物の溶融
方法において、溶融状態のスラグ層に無機廃棄物のみな
らず金属廃棄物も投入して溶融した場合に形成されるメ
タル層とスラグ層を示す図である。
【図8】従来の高周波誘導加熱による放射性廃棄物の溶
融処理方法の1つを示す概略図である。
【図9】a〜dは高周波加熱による雑固体廃棄物溶融方
法の工程を示す概略図である。
【図10】図9の雑固体廃棄物溶融方法において、スラ
グ層が厚くなった場合を示す概略図である。
【符号の説明】
1 非導電性セラミックキャニスタ 2 高周波発生装置 3 高周波コイル 4 非導電性セラミックキャニスタ内に形成されるメタ
ル層 5 非導電性セラミックキャニスタ内に形成されるスラ
グ層 6 スリーブ形状の補償熱源 6′ 環状円板の補償熱源 6a 廃棄物投入穴 7 補償熱源の支持フレーム 8 縦型シリンダー 10 金属廃棄物 10′ 金属廃棄物 11 金属溶湯 12 無機廃棄物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金井 和樹 東京都江東区南砂2丁目6番5号 川崎重 工業株式会社東京設計事務所内 (72)発明者 西村 元彦 東京都江東区南砂2丁目6番5号 川崎重 工業株式会社東京設計事務所内 (72)発明者 山崎 誠一郎 東京都江東区南砂2丁目6番5号 川崎重 工業株式会社東京設計事務所内 Fターム(参考) 3K059 AA08 AB27 AB28 AD03 AD32 AD34 CD52 CD72

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非導電性セラミックキャニスタ内に金属
    廃棄物を投入し、高周波加熱により金属廃棄物を溶融
    し、その金属溶湯に無機廃棄物,金属廃棄物を投入して
    金属溶湯の熱により溶融するにおいて、前記非導電性セ
    ラミックキャニスタ内に形成されるメタル層とその上側
    のスラグ層との境界付近から上方における非導電性セラ
    ミックキャニスタの外周面温度を補償熱源により高め、
    スラグ層を溶融状態に保持して、さらなる無機廃棄物,
    金属廃棄物の投入を行って溶融することを特徴とする高
    周波加熱による雑固体廃棄物溶融方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高周波加熱による雑固体
    廃棄物溶融方法において、金属廃棄物/無機廃棄物の投
    入量が変わり、非導電性セラミックキャニスタ内に形成
    されるメタル層とスラグ層の界面が大きく変化する場
    合、補償熱源を上下して、メタル層の過加熱を防止する
    ことを特徴とする高周波加熱による雑固体廃棄物溶融方
    法。
  3. 【請求項3】 非導電性セラミックキャニスタの外周に
    高周波発生装置に連なる高周波コイルが上下二段に配設
    され、雑固体廃棄物の溶融により非導電性セラミックキ
    ャニスタ内に形成されるメタル層上側のスラグ層から上
    方における非導電性セラミックキャニスタの外周面温度
    を高める補償熱源が前記上段の高周波コイルの内周側に
    上下動可能に設けられていることを特徴とする高周波加
    熱による雑固体廃棄物溶融装置。
  4. 【請求項4】 非導電性セラミックキャニスタの外周に
    高周波発生装置に連なる高周波コイルが上下二段に配設
    され、雑固体廃棄物の溶融により非導電性セラミックキ
    ャニスタ内に形成されるメタル層上側のスラグ層液面温
    度を高めるために、中央に廃棄物投入穴が穿設された環
    状円板の補償熱源が、非導電性セラミックキャニスタの
    上部内周面に水平に固設されていることを特徴とする高
    周波加熱による雑固体廃棄物溶融装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の高周波加熱による
    雑固体廃棄物溶融装置において、補償熱源が高周波によ
    って加熱されるセラミックコーティングの黒鉛発熱体,
    導電性のセラミック発熱体,セラミックコーティングの
    金属発熱体、通電により発熱する加熱ヒータのいずれか
    であることを特徴とする高周波加熱による雑固体廃棄物
    溶融装置。
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